JP2002309197A - 接着シートおよびこれを用いた接着方法 - Google Patents

接着シートおよびこれを用いた接着方法

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JP2002309197A
JP2002309197A JP2001114102A JP2001114102A JP2002309197A JP 2002309197 A JP2002309197 A JP 2002309197A JP 2001114102 A JP2001114102 A JP 2001114102A JP 2001114102 A JP2001114102 A JP 2001114102A JP 2002309197 A JP2002309197 A JP 2002309197A
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adhesive sheet
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Masaru Miyauchi
大 宮内
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Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容易かつ迅速に接着剤の塗布作業を行うこと
ができるとともに、作業工程の中で、接着剤が作業者の
衣服や皮膚に付着してしまったり、あるいは、接着対象
面以外の部分に接着剤が付着してしまうといった不具合
の生じない接着シートおよびこれを用いた接着方法を提
供すること。 【解決手段】 シート4の片面に、複数の袋部2が配列
されて突出し、袋部2が、接着剤を内包して密封され、
かつ、押圧力により破裂可能に成形されてなることを特
徴とする接着シートおよびこれを用いた接着方法であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物体同士を接着す
る際に用いられる接着シートおよびこれを用いた接着方
法に関し、特に、建築構造物やその他大型の構造体等、
大きな被接着物における大面積の接着対象面を接着する
のに適した接着シートおよびこれを用いた接着方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、物体同士を接着する際に、各
種接着剤が用いられている。接着剤を用いて物体同士を
接着する場合、接着させる対象となる2つの物体のうち
一方もしくは双方の接着しようとする面(以下、総称し
て「接着対象面」という。)に接着剤を塗布し、前記2
つの物体の接着対象面同士を当接させることにより両者
を接着する。このとき、接着剤が硬化して前記物体同士
の間に所望の接着効果が現れるまでには、一般に、ある
程度の時間を必要とし、当該接着効果が現れるまでの間
は、前記物体同士が剥がれないように何らかの手段で当
接させておくことが要求される。
【0003】なるべく早くある程度の接着効果が現れる
ようにするためには、速乾性の接着剤や、2種類の接着
剤を混合することにより初めて硬化反応が進む2液硬化
型接着剤が用いられる。しかし、接着剤を前記物体に塗
布してから硬化するまでの時間が短縮されると、今度は
作業を短時間で行わなければならなくなる。このこと
は、建築構造物やその他大型の構造体等、大きな物体に
おいて特に問題となり、大面積の接着対象面に接着剤を
塗布して、他の物体を接着しようとする場合、接着剤の
塗布にある程度の時間を要することから、最初に塗布し
た接着剤が乾いてしまうといった問題があった。
【0004】また、接着剤の塗布作業は、接着剤を収容
したチューブ状の容器から直接、接着対象面に接着剤を
塗布したり、へらや刷毛のようなもので塗り広げるよう
にして行うが、一般に接着剤が粘性の高いゲル体である
ことから、作業工程の中で、接着剤が作業者の衣服や皮
膚に付着してしまったり、あるいは、接着対象面以外の
部分(接着しようとする物体の他の部分、および全く別
の物体の部分の双方を意味する。以下同様。)に接着剤
が付着してしまうといったことも起こりやすい。接着剤
は、接着するのが目的であるために、衣服や皮膚に付着
してしまった場合にそれを落とすのは一般に困難であ
る。また、接着対象面以外の部分に付着してしまった場
合、その物体が汚れ、あるいは他の物体とくっついてし
まい、その物体が使用できないものとなってしまうこと
もある。
【0005】上記の問題は、速乾性の接着剤、2液混合
型の接着剤の双方について言えることであるが、2液混
合型の接着剤については、さらに以下の問題がある。す
なわち、2液混合型の接着剤は、作業現場において、2
種類の接着剤を所定の容器やパレット上で混合し、それ
から接着対象面に塗布されるが、時間の経過と共に硬化
反応が進んでしまうため、ある程度の時間内に、混合し
た接着剤の全てを使い切らなければならない。しかし、
所望の接着剤量を予測することは困難であり、使い残し
を生じてしまったり、不足分を生じて新たに2種類の接
着剤を混合しなければならなくなる場合があった。ま
た、接着作業のたびに2種類の接着剤を混合すること
は、手間がかかり、作業性の点でも問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、容易かつ迅速に接着剤の塗布作業を行うことが
できるとともに、作業工程の中で、接着剤が作業者の衣
服や皮膚に付着してしまったり、あるいは、接着対象面
以外の部分に接着剤が付着してしまうといった不具合の
生じない接着シートおよびこれを用いた接着方法を提供
することにある。また、本発明の他の目的は、2液混合
型の接着剤を、適切な量だけ混合し、容易かつ迅速に塗
布し得る接着シートおよびこれを用いた接着方法を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決する為の手段】上記目的は、以下に示す本
発明により解決される。すなわち、第1の本発明は、シ
ート(本発明において、単に「シート」というときは、
突出する複数の袋部を除くシート状成形体のことを意味
する。)の片面に、複数の袋部が配列されて突出し、前
記袋部が、接着剤を内包して密封され、かつ、押圧力に
より破裂可能に成形されてなることを特徴とする接着シ
ートである。
【0008】第1の本発明の接着シートによれば、シー
トの片面に接着剤を内包して密封され、かつ、押圧力に
より破裂可能に成形された複数の袋部が配列されて突出
していることから、当該接着シートを、前記袋部が突出
した面を接着対象面に当接させ、かつ、その反対の面か
ら、手や適当な押圧具等により押圧し、前記袋部を破裂
させることで、内包された接着剤を容易に塗布すること
ができる。
【0009】このとき、塗布される接着剤は、前記接着
シートのうち、押圧される側と反対側に位置することか
ら、前記シートが接着剤を覆う状態となり、当該シート
が接着剤を透過しない程度に隠蔽性を有するものであれ
ば、押圧する手や前記押圧具、あるいは、その他周辺の
物へ接着剤が付着することが防止される。また、接着対
象面全体に当該接着シートを当接させ押圧することで容
易に接着剤を塗布することができるため、広い面積に対
しても一度にかつ迅速に接着剤を塗布することができ
る。さらに、当該接着シートを当接させ押圧している間
は、前記シートが接着剤を覆う状態となっているため、
前述の如く塗布作業が迅速であることと相俟って、接着
対象面に接着剤を塗布している間に、先に塗布した接着
剤が乾燥してしまうといった不具合を解消することがで
きる。
【0010】第2の本発明は、第1の本発明の接着シー
トであって、前記袋部が、シートの片面に碁盤目状また
は千鳥状に配列されてなることを特徴とする。第2の本
発明の接着シートによれば、前記袋部が、前記シートの
片面に規則正しく、万遍なくかつ均等に配列されている
ため、接着剤を接着対象面全体に、万遍なく均等に塗布
することができる。また、前記袋部が規則正しく配列さ
れていることから、前記接着シートの前記袋部が突出し
た面の反対の面から押圧する際に、押圧し残しによる未
破裂袋部を生ずることを防止することができる。
【0011】第3の本発明は、第1または第2の本発明
の接着シートであって、前記袋部が、高気体遮断性の材
料からなることを特徴とする。第3の本発明の接着シー
トによれば、前記袋部が高気体遮断性の材料からなるた
め、前記袋部の内部に空気が侵入することを防ぐことが
でき、前記袋部に内包される接着剤が、塗布作業の前
(前記袋部を破裂させる前)に硬化してしまうことを防
止することができる。
【0012】第4の本発明は、第1〜第3のいずれか1
の本発明の接着シートであって、前記袋部および/また
は前記シートが、プラスチック材料からなることを特徴
とする。プラスチック材料は、その性質上、成形(いわ
ゆる成形の他、融着、接着を含む。)が容易であること
から、第4の本発明の接着シートによれば、簡便、容
易、かつ安価に、第1〜第3のいずれか1の本発明の接
着シートを製造することができる。
【0013】第5の本発明は、第1〜第4のいずれか1
の本発明の接着シートであって、前記袋部に内包される
接着剤が2液混合型の接着剤であり、該2液混合型の接
着剤における2種類の接着剤が、相互に異なる前記袋部
に内包されてなることを特徴とする。
【0014】第5の本発明の接着シートによれば、前記
2液混合型の接着剤における2種類の接着剤が、相互に
異なる前記袋部に内包されているため、当該接着シート
を、前記袋部が突出した面を接着対象面に当接させ、か
つ、その反対の面から、手や適当な押圧具により押圧
し、前記袋部を破裂させることで、前記2種類の接着剤
を前記接着対象面の表面において混合することができ、
かつ、塗布することができる。すなわち、第5の本発明
によれば、内包された接着剤を容易に塗布することがで
き、押圧する手や前記押圧具、あるいは、その他周辺の
物へ接着剤が付着することが防止され、広い面積に対し
ても一度にかつ迅速に接着剤を塗布することができ、接
着対象面に接着剤を塗布している間に、先に塗布した接
着剤が乾燥してしまうといった不具合を解消することが
できる、といった上記第1の本発明と同様の効果の他、
2液混合型の接着剤を、適切な量だけ混合し、該混合さ
れた接着剤を容易かつ迅速に塗布し得るという、第5の
本発明に特有の卓越した効果をも奏し得るものとなる。
【0015】第6の本発明は、第5の本発明の接着シー
トであって、前記2液混合型の接着剤における2種類の
接着剤が、相互に隣り合う前記袋部に内包されるように
配列されることを特徴とする。第6の本発明の接着シー
トによれば、第5の本発明の接着シートであって、前記
2液混合型の接着剤における2種類の接着剤が、相互に
隣り合う前記袋部に内包されているため、前記接着対象
面の表面において、前記2種類の接着剤が効率的に混合
される。
【0016】第7の本発明は、第1〜第6のいずれか1
の本発明の接着シートであって、前記シートの、前記袋
部が配置された部分以外の部分に、前記シートを切断可
能な切断手段が設けられてなることを特徴とする。第7
の本発明の接着シートによれば、前記シートを切断可能
な切断手段が設けられているため、該切断手段により適
宜切断することで、接着対象面の面積に応じた面積に前
記接着シートを切断することができ、必要なだけの前記
接着剤を前記接着対象面に塗布することができ、接着剤
や接着シートそのものの無駄を生じることが無い。
【0017】第8の本発明は、被接着物に接着物を接着
する接着方法であって、前記被接着物に、第1〜第7の
いずれか1の本発明の接着シートを、前記袋部が突出し
た面を当接させ、かつ、その反対の面から押圧し、前記
袋部を破裂させることで内包された接着剤を塗布する接
着剤塗布工程と、前記接着シートを前記被接着物から引
き剥がす接着シート除去工程と、前記被接着物の接着剤
が塗布された部位に、前記接着物を当接させる接着工程
と、からなることを特徴とする接着方法である。
【0018】第8の本発明の接着方法によれば、接着剤
塗布工程において、前記被接着物に、第1〜第7のいず
れか1の本発明の接着シートを、前記袋部が突出した面
を当接させ、かつ、その反対の面から、手や適当な押圧
具等により押圧し、前記袋部を破裂させることで内包さ
れた接着剤を容易に塗布することができる。このとき、
塗布される接着剤は、前記接着シートのうち、押圧され
る側と反対側に位置することから、前記シートが接着剤
を覆う状態となり、押圧する手や前記押圧具、あるい
は、その他周辺の物へ接着剤が付着することが防止され
る。
【0019】また、接着対象面全体に当該接着シートを
当接させ押圧することで容易に接着剤を塗布することが
できるため、広い面積に対しても一度にかつ迅速に接着
剤を塗布することができる。さらに、当該接着シートを
当接させ押圧している間は、前記シートが接着剤を覆う
状態となっているため、前述の如く塗布作業が迅速であ
ることと相俟って、接着対象面に接着剤を塗布している
間に、先に塗布した接着剤が乾燥してしまうといった不
具合を解消することができる。特に、接着シートとして
第5あるいは第6の本発明の接着シート等を用いること
とすれば、2液混合型の接着剤を、適切な量だけ混合
し、該混合された接着剤を容易かつ迅速に塗布すること
ができる。
【0020】このように接着剤塗布工程において適切
に、接着対象面に接着剤が塗布された後には、接着シー
ト除去工程で前記接着シートを前記被接着物から引き剥
がし、さらに接着工程で、前記被接着物の接着剤が塗布
された部位に、前記接着物を当接させることで、適切か
つ迅速に被接着物に接着物を接着することができる。
【0021】なお、本発明において、「被接着物」およ
び「接着物」との用語が用いられているが、これは接着
剤を塗布する側と、該接着剤が塗布された側に当接さ
せ、接着する側と、を便宜的に概念分けするために異な
る用語を用いているのみであり、両者ともに接着剤によ
り接着される対象物を表すものである。本発明において
は、概念上、接着剤を塗布する側を「被接着物」とし、
該接着剤が塗布された側に当接させ、接着する側を「接
着物」とするが、接着剤により接着される対象物のう
ち、どちらを「被接着物」あるいは「接着物」にするか
は、実際の接着作業において適宜決定される。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の接着シートおよび
接着方法を、実施の形態に基づいて詳細に説明する。 <<第1の実施形態>>図1は、本発明の第1の実施形
態である接着シートを示す平面図である。本実施形態の
接着シート10は、シート4の片面に、複数の袋部2が
碁盤目状(本実施形態の配列は、正確には「碁盤目」の
桝目に碁石を配置した際の碁石の配列と見ることができ
るが、本発明においては、かかる配列も「碁盤目状」の
概念に含めるものとする。)に配列されて、(図1にお
いて、手前側に)突出してなるものである。袋部2に
は、接着剤が内包されている。また、シート4は穴など
が開いておらず、液体成分が透過することがない。
【0023】本実施形態において、袋部2は略半球体状
であり、接着シート10は、全体として、空気入りシー
ト状緩衝部材(いわゆる「エアキャップ(商品名)」)
と同様の形態をしている。しかし、袋部2が、既述の如
く接着剤を内包して密封され、また、押圧力により破裂
可能に成形されてなるものである点で、接着シート10
は、空気入りシート状緩衝部材とは異なっている。
【0024】接着シート10を、袋部2が突出した面
(図1において、手前側の面)を任意の被接着物の接着
対象面(例えば、建造物の壁等)に当接させ、かつ、そ
の反対の面(図1において、背を向けた面)から、手や
適当な押圧具等により押圧する。すると、袋部2が破裂
し、内包された接着剤が前記接着対象面に溢出する(接
着剤塗布工程)。このように、本実施形態の接着シート
10を用いれば、被接着物の接着対象面に接着剤を容易
に塗布することができる。このとき、塗布される接着剤
は、接着シート10のうち、押圧される側と反対側に位
置することから、シート4が接着剤を覆う状態となり、
押圧する手や前記押圧具、あるいは、その他周辺の物へ
接着剤が付着することを防止することができる。
【0025】また、前記接着対象面全体に接着シート1
0を当接させ押圧することで容易に接着剤を塗布するこ
とができるため、広い面積に対しても一度にかつ迅速に
接着剤を塗布することができる。さらに、接着シート1
0を当接させ押圧している間は、シート4が接着剤を覆
う状態となっているため、前述の如く塗布作業が迅速で
あることと相俟って、前記接着対象面に接着剤を塗布し
ている間に、先に塗布した接着剤が乾燥してしまうとい
った不具合を解消することができる。
【0026】このように適切に、接着対象面に接着剤が
塗布された後には、接着シート10を前記被接着物から
引き剥がし(接着シート除去工程)、かつ、前記被接着
物の接着剤が塗布された部位に、その他任意の接着物の
接着対象面(例えば、壁紙等)を当接させることで(接
着工程)、適切かつ迅速に前記被接着物に前記接着物を
接着することができる。
【0027】本実施形態において、シート4は、薄膜フ
ィルム状のプラスチック材料からなる。ただし、本発明
においては、シートとしての形状保持性を有し、袋部2
をその片面に保持し、かつ、接着剤塗布工程の際に接着
剤を裏面にできるだけ透過させない性質を有するもので
あれば、特にその材料は限定されない。勿論、その態様
によっては、接着剤を積極的に透過させる性質を有する
ものであってもよい(後述)。袋部2に内包される接着
剤に含まれる溶剤に侵され難いものを選択することが望
ましいことから、前記接着剤の種類に応じて、適宜選択
することが望ましい。
【0028】特に、成形が容易であり、かつ安価である
プラスチック材料を用いることが好ましく、用い得る具
体的なプラスチック材料としては、例えば、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリ
デン、ナイロン、ポリエステル、ポリカーボネート等が
挙げられる。
【0029】本実施形態において、袋部2は、薄膜フィ
ルム状のプラスチック材料からなる。ただし、本発明に
おいては、接着剤を内包して密封することができ、か
つ、該接着剤に含まれる溶剤に侵され難いものであれ
ば、特にその材料は限定されず、前記接着剤の種類に応
じて、適宜選択することができるが、成形が容易であ
り、かつ安価であるプラスチック材料を用いることが好
ましい。用い得る具体的なプラスチック材料としては、
上記シート4の具体例に挙げた材料の他、ポリブタジエ
ン、EVA、アイオノマー等が挙げられる。また、プラ
スチック材料以外の材料として、セロファン等が挙げら
れる。
【0030】また、袋部2としては、接着シート10を
実際に使用に供する前に、内包された接着剤が乾燥して
固化してしまうことが無いよう、高気体遮断性の材料か
らなることが好ましい。高気体遮断性の材料としては、
例えば、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル等が挙げ
られる。袋部2およびシート4は、同一または類似構造
のプラスチック材料からなることが好ましい。両者を同
一または類似構造のプラスチック材料とすることで、両
者を一体成形したり、あるいは、熱融着することができ
る。
【0031】袋部2の形状としては、本実施形態におい
ては既述の如く、略半球体状としているが、これに限定
されるものではなく、目的、内包する接着剤の種類、接
着剤の単位面積当たりの塗布量等により、適宜あらゆる
形状を選択するすることができる。図2に、本発明にお
いて袋部として形成可能な各種形状を斜視図にて例示す
る。ただし、本発明において、袋部の形状はこれらに限
定されるものではない。
【0032】図2(a)は、略円柱体形であり、円形の
上面部または底面部が前記シートと当接する形態で前記
シートの片面に成形される。図2(b)は、略楕円柱体
形であり、楕円形の上面部または底面部が前記シートと
当接する形態で前記シートの片面に成形される。図2
(c)は、本実施形態でも採用されている略半球体形で
あり、円形の底面部が前記シートと当接する形態で前記
シートの片面に成形される。
【0033】図2(d)は、略半楕円体形であり、楕円
形の底面部が前記シートと当接する形態で前記シートの
片面に成形される。図2(e)は、略円錐体形であり、
円形の底面部が前記シートと当接する形態で前記シート
の片面に成形される。図2(f)は、略楕円錐体形であ
り、楕円形の底面部が前記シートと当接する形態で前記
シートの片面に成形される。
【0034】図2(g)は、略角錐体形(略四角錐体
形)であり、正方形の底面部、あるいは、三角形の側面
部が、前記シートと当接する形態で前記シートの片面に
成形される。本発明において、袋部を略角錐体形とする
場合、勿論、図面に示される略四角錐体形に限定され
ず、略三角錐体形や略五角錐体形以上の略多角錐体形で
あっても構わない。図2(h)は、略半円柱体形であ
り、円柱体の切断面に当たる長方形部、あるいは半円状
の底面(上面)部が、前記シートと当接する形態で前記
シートの片面に成形される。図2(i)は、略直方体形
であり、6面のうちいずれかが前記シートと当接する形
態で前記シートの片面に成形される。
【0035】なお、本明細書において、各形状に「略」
との接頭語が付されている場合には、正確に各形状でな
くてもよいことを示すが、例えば、直線や曲線となるべ
き部分が歪んでいたり、平面となるべき部分が曲面形状
をしていたり、角を落としてあったり、等の変更が加え
られていても、全体として各形状に類似していれば、か
かる形状に含まれるものとする。
【0036】上記各例においては、いずれも各形状の1
の平面部分が前記シートに当接する。袋部2において、
シート4と当接する部分(以下、単に「シート当接部
分」という場合がある。)は、熱融着や接着等によりシ
ート4と接着されていてもよいが、成形性の観点から
は、当該部分がシート4を兼ねていることが好ましい。
例えば、袋部2のシート当接部分以外の部分(以下、
「突出部分」という場合がある。)の形状を有し、それ
が所望の配列に形成された袋部前駆体シート(すなわ
ち、袋部2となる形状に、穴が開いた部分・・・逆面か
ら見ると突出した部分・・・を有するシート)と、シー
ト4とを、前記袋部前駆体シートの穴が開いた面がシー
ト4に当接するように重ね合わせ、袋部2となる部分以
外のシート4と重なり合った部分を熱融着等により接着
することで、接着シート10を容易に製造することがで
きる。このとき勿論、前記袋部前駆体シートに開けられ
た前記「穴」(突出部分の内側)には、前記袋部前駆体
シートをシート4に重ね合わせる前に、所望の接着剤を
充填しておく。
【0037】本発明において、袋部の大きさとしては、
特に限定されないが、接着剤塗布工程において押圧した
際に、接着対象面の全体に万遍なく均一に接着剤が塗布
されるようにするためには、あまり大きすぎない方が好
ましく、押圧により容易に破裂すようにするためには、
あまり小さすぎない方が好ましい。したがって、適切な
大きさの袋部を万遍なく配列することが好ましいという
ことができるが、好ましい具体的な大きさは、袋部の形
状や内包させる接着剤の種類(粘度、適正塗布量等)に
より異なってくる。したがって、一概には言えないが、
容積が0.001〜3.5ml程度の範囲であることが
好ましく、0.002〜1.0ml程度の範囲であるこ
とがより好ましく、本実施形態のように略半球体状の袋
部2である場合は、容積が0.005〜0.3ml程度
の範囲であることが特に好ましい。
【0038】また、袋部の突出部分の高さ(シートから
袋部先端までの高さ)としては、押圧により容易に破裂
するようにするためにある程度の高さとすることが好ま
しいが、高くしすぎると接着シート自体のハンドリング
性が損なわれるため、適切な高さとすることが望まれ
る。好ましい具体的な大きさは、袋部の形状等により異
なるが、一般的に、2〜15mm程度の範囲であること
が好ましく、3〜10mm程度の範囲であることがより
好ましく、本実施形態のように略半球体状の袋部2であ
る場合は、1.5〜5mm程度の範囲であることが特に
好ましい。
【0039】袋部2に内包される接着剤としては、特に
限定されず、あらゆる接着剤を用いることができる。例
えば、でんぷん糊、カゼイン接着剤等の天然物系接着剤
や、フェノール樹脂系、尿素樹脂系、クロロプレンゴム
系、エポキシ樹脂系、ウレタン樹脂系、アクリル樹脂
系、シアノアクリレート系等の有機合成高分子系接着剤
等が挙げられるが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。
【0040】袋部2に内包される接着剤としては、いわ
ゆる1液型の接着剤に限定されず、2液型の接着剤
(「2液型の接着剤」には、いわゆる2液混合型の接着
剤のほか、主剤とプライマーとからなる接着剤もその概
念に含まれる。)における2種類の接着剤のうち、いず
れか一方の接着剤であってもよい。例えば、2種類の接
着剤のうち、 粘度が高く、他の物体等に付着させたくない方の接着
剤、 揮発性の高い接着剤、 主剤となる接着剤、 両者を混合させてから硬化するまでの間が極めて短い
場合の、いずれか一方の接着剤、 を袋部2に内包する接着シート10を製造しておき、他
方の接着剤を刷毛塗り等、他の手段で被接着物(または
接着物)の接着対象面に塗布しておいてから、前記〜
に示す接着剤を、袋部2に内包する接着シート10で
被接着物の接着対象面に塗布して、その後そこに接着物
の接着対象面を当接させることにより、接着することも
好ましい態様である。この場合、他方の接着剤の方を袋
部2に内包する接着シートも製造しておき、これを用い
て当該他方の接着剤を塗布することとしてもよい。
【0041】本発明において、袋部は、押圧力により破
裂可能に成形されてなるものであるが、袋部のシート当
接部分がシートを兼ねている場合、押圧力により破裂す
る箇所としては、該袋部のうち突出部分である。本実施
形態を例にその効果を説明すると、袋部2の突出部分が
押圧力により破裂することで溢出する接着剤は、接着シ
ート10のうち、押圧される側と反対側に位置すること
から、シート4が接着剤を覆う状態となり、押圧する手
や前記押圧具、あるいは、その他周辺の物へ接着剤が付
着することを防止することができる。
【0042】押圧力により破裂可能に成形された袋部2
とは、具体的には例えば、袋部2の突出部分を薄膜状と
したり、袋部2の突出部分に薄膜の破断のきっかけを設
けたり、袋部2の突出部分の一部を他の部分よりも脆弱
な素材で形成して、そこをきっかけとして破裂し得るよ
うにしたり、等の態様が挙げられるが、これらに限定さ
れるものではない。
【0043】袋部2の突出部分(またはその一部)を薄
膜状とする場合、接着シート10自体の保存性等の観点
からあまり薄くしすぎないことが要求され、逆に押圧時
には適切に破裂するようにあまり厚くしすぎないことが
要求され、袋部2の突出部分に選択する材料の種類や袋
部2の形状等各種条件に応じて、適宜選択することが望
ましい。例えば、本実施形態のように袋部2が略半球体
形であって、その材質がポリエチレンである場合、袋部
2の突出部分(またはその一部)の厚みとしては、10
〜50μm程度とすることが好ましく、15〜35μm
程度とすることがより好ましい。なお、シート4につい
ては、容易に断裂しない程度の厚みが望まれることから
その材質がポリエチレンである場合、80〜300μm
程度とすることが好ましく、150〜300μm程度と
することがより好ましい。
【0044】袋部2の突出部分の一部を薄膜状とする
(薄膜の破断のきっかけを設ける)場合や、袋部2の突
出部分の一部を他の部分よりも脆弱な素材で形成する場
合等、袋部2の突出部分の一部が破裂するようにする場
合、袋部2の破裂の際、予期しない方向への接着剤の飛
翔を防止するために、できるだけ袋部2の先端部分付近
を、薄膜状とする、あるいは、脆弱な素材で形成する等
することが好ましい。
【0045】接着シート10を、袋部2が突出した面の
反対の面(図1において、背を向けた面)から、押圧す
る方法としては、作業者が手で直接押圧する方法や、適
当な押圧具等により押圧する方法が挙げられるが、これ
に限定されるものではない。前記押圧具により押圧する
方法としては、例えば、ローラーを押し当てながら転が
す方法、細めの板状体を線状に押し当てながら横に滑ら
す方法、接着シート10よりも大きな板状体を押し当て
て、適当な手段により強く押圧する方法、等が挙げられ
る。
【0046】<<第2の実施形態>>図3は、本発明の
第2の実施形態である接着シートを示す平面図である。
本実施形態の接着シート30は、シート4の片面に、複
数の袋部2が碁盤目状に配列されて突出し、該袋部2
に、接着剤が内包されている点で、第1の実施形態の接
着シート10と同様の構成である。しかし、本実施形態
の接着シート30は、シート4の、袋部2が配置された
部分以外の部分に、シート4を切断可能な切断手段6が
設けられてなる点が、第1の実施形態の接着シート10
と異なる。その他、第1の実施形態と同一の符号が付さ
れた部材は、第1の実施形態の各部材と同一の機能を有
するものであり、好ましい態様(材質、大きさ、形状)
や置換可能な態様も第1の実施形態と同様であるため、
その詳細な説明は省略する。
【0047】接着シート30を接着剤塗布工程に供する
に先立ち、任意の被接着物の接着対象面の面積に応じて
切断手段6により適宜切断して、接着シート30を適当
な大きさに切断する。その上で、袋部2が突出した面
(図3において、手前側の面)を前記接着対象面に当接
させ、かつ、その反対の面(図3において、背を向けた
面)から、手や適当な押圧具等により押圧すると袋部2
が破裂し、内包された接着剤が前記接着対象面に溢出す
る(接着剤塗布工程)。
【0048】このように、本実施形態の接着シート30
によれば、切断手段6により適宜切断することで、接着
対象面の面積に応じた面積に接着シート30を切断する
ことができ、必要なだけの前記接着剤を前記接着対象面
に塗布することができ、接着剤や接着シートそのものの
無駄を生じることが無い。その他の効果については、第
1の実施形態と同様である。接着剤塗布工程の後の、接
着シート除去工程および接着工程についても、第1の実
施形態と同様である。以上のようにして、被接着物の接
着対象面と、接着物の接着対象面とを、良好に接着する
事ができる。
【0049】本実施形態特有の構成である切断手段6
は、切断手段6を設けるべき形状に沿って、シート4の
厚みを薄肉化させたり、ミシン目を設けたり等により形
成することができる。ミシン目により切断手段6を形成
する場合には、袋部2の破裂後溢出した接着剤が、シー
ト4の裏側(図3において、背を向けた面側)に浸透し
ない程度に細かい貫通孔を設けるか、または貫通しない
穴を設けることが望ましい。接着剤は、通常粘性が高い
ため、ある程度の大きさの貫通孔までは透過しない、あ
るいは、透過しにくい。したがって、貫通孔によるミシ
ン目の切断手段6を形成する場合であっても、極端に細
かいものとする必要は無い。貫通孔の大きさとしては、
接着剤の粘性にもよるが、通常、貫通孔1つ当たりの面
積が2×104〜5×106μm2の範囲とすることが好
ましい。
【0050】<<第3の実施形態>>図4は、本発明の
第3の実施形態である接着シートを示す平面図である。
本実施形態の接着シート40は、シート4の片面に、複
数の袋部2が配列されて突出し、該袋部2に、接着剤が
内包されている点で、第1の実施形態の接着シート10
と同様の構成である。しかし、本実施形態の接着シート
30は、複数の袋部2が千鳥状に配列されている点が、
第1の実施形態の接着シート10と異なる。その他、第
1の実施形態と同一の符号が付された部材は、第1の実
施形態の各部材と同一の機能を有するものであり、好ま
しい態様(材質、大きさ、形状)や置換可能な態様も第
1の実施形態と同様であるため、その詳細な説明は省略
する。また、接着剤塗布工程、接着シート除去工程およ
び接着工程を含む、接着方法についても、第1の実施形
態と同様であるため、その詳細な説明は省略する。
【0051】本実施形態特有の構成である複数の袋部2
における千鳥状の配列は、袋部2をシート4の表面に密
に配列することができる点で好ましい。すなわち、本実
施形態によれば、袋部2をシート4の片面に規則正し
く、万遍なくかつ均等に、そして密に配列することがで
き、袋部2の大きさを適宜調節することで、接着剤を接
着対象面全体に、万遍なく均等に塗布することができ
る。その他の効果については、第1の実施形態と同様で
ある。以上のようにして、被接着物の接着対象面と、接
着物の接着対象面とを、良好に接着する事ができる。
【0052】<<第4の実施形態>>図5は、本発明の
第4の実施形態である接着シートを示す平面図である。
本実施形態の接着シート50は、シート4の片面に、複
数の袋部2,8が配列されて突出し、該袋部2,8に、
接着剤が内包されている点で、第1の実施形態の接着シ
ート10と同様の構成である。しかし、本実施形態の接
着シート50は、袋部2が略半球体状であり、袋部8が
略半円柱体形(図2(h)に示される形状)であり、袋
部2は直線状に並べられ、当該直線状に並べられた袋部
2と、袋部8とが交互に配置されている点が、第1の実
施形態の接着シート10と異なる。その他、第1の実施
形態と同一の符号が付された部材は、第1の実施形態の
各部材と同一の機能を有するものであり、好ましい態様
(材質、大きさ、形状)や置換可能な態様も第1の実施
形態と同様であるため、その詳細な説明は省略する。ま
た、袋部8についても、その形状および形状に付随する
性質等の他は、第1の実施形態と同様である。また、接
着剤塗布工程、接着シート除去工程および接着工程を含
む、接着方法についても、第1の実施形態と同様である
ため、その詳細な説明は省略する。
【0053】本実施形態特有の構成である複数の袋部
2,8の配列は、袋部8がシート表面でチューブ状に成
形されており、シート4としての平面性を向上させるこ
とができるというメリットがある。当該メリットをさら
に生かすために、袋部8と直交する袋部をさらに配置す
ることもできる。その他の効果については、第1の実施
形態と同様である。以上のようにして、被接着物の接着
対象面と、接着物の接着対象面とを、良好に接着する事
ができる。
【0054】<<第5の実施形態>>図6は、本発明の
第5の実施形態である接着シートを示す平面図である。
本実施形態の接着シート60は、シート4の片面に、複
数の袋部12,14が配列されて突出し、該袋部12,
14に、接着剤が内包されている点で、第1の実施形態
の接着シート10と同様の構成である。しかし、本実施
形態の接着シート60は、袋部12,14に内包される
接着剤が2液混合型の接着剤であり、該2液混合型の接
着剤における2種類の接着剤のうち、一方が袋部12に
内包され、他方が袋部14に内包されている点が、第1
の実施形態の接着シート10と異なる。その他、第1の
実施形態と同一の符号が付された部材は、第1の実施形
態の各部材と同一の機能を有するものであり、好ましい
態様(材質、大きさ、形状)や置換可能な態様も第1の
実施形態と同様であるため、その詳細な説明は省略す
る。また、袋部12,14についても、内包される接着
剤の他は、第1の実施形態と同様であるため、その詳細
な説明は省略する。
【0055】接着シート60を、袋部12,14が突出
した面(図6において、手前側の面)を任意の被接着物
の接着対象面(例えば、建造物の壁等)に当接させ、か
つ、その反対の面(図6において、背を向けた面)か
ら、手や適当な押圧具等により押圧する。すると、袋部
12,14が破裂し、それぞれに内包された2種類の接
着剤が前記接着対象面に溢出する。このとき、本実施形
態の接着シート60によれば、前記2種類の接着剤を前
記接着対象面の表面において混合することができ、か
つ、塗布することができる(接着剤塗布工程)。すなわ
ち本実施形態によれば、2液混合型の接着剤を、適切な
量だけ混合し、該混合された接着剤を容易かつ迅速に塗
布することができる。
【0056】なお、上記第1の実施形態同様、内包され
た接着剤を容易に塗布することができ、押圧する手や前
記押圧具、あるいは、その他周辺の物へ接着剤が付着す
ることが防止され、広い面積に対しても一度にかつ迅速
に接着剤を塗布することができ、接着対象面に接着剤を
塗布している間に、先に塗布した接着剤が乾燥してしま
うといった不具合を解消することができる、といった効
果は、勿論奏し得る。
【0057】前記2液混合型の接着剤における2種類の
接着剤としては、袋部12,14のように、相互に隣り
合う袋部に内包されるように配列されているため、前記
接着対象面の表面において、前記2種類の接着剤が効率
的に混合される。ただし、本発明においては、前記2種
類の各接着剤が、図6に示すように完全にそれぞれ千鳥
状に配置されていなくても構わない。少なくとも前記2
種類の各接着剤の一方を内包する袋部が、他方の接着剤
を内包する袋部1つと隣り合っていれば、「相互に隣り
合う前記袋部に内包される」の概念に含まれるものとす
る。好ましくは、2液混合型の接着剤における2種類の
各接着剤を内包する袋部が、単位面積当たり均等な割合
で配置される。
【0058】前記2種類の各接着剤の適正混合割合に応
じて、それぞれの接着剤を内包する袋部の数を増減する
ことも可能である。本実施形態においては、前記2種類
の各接着剤の適正混合割合が1:1であるため、同容積
の袋部12,14を単位面積当たり同数、千鳥状に配置
している。しかし、前記2種類の各接着剤の適正混合割
合がx:y(x≠y)である場合には、それぞれの接着
剤を内包する同容積の袋部を単位面積当たりx:yとな
るように配列することが好ましい。
【0059】また、袋部の容積を調整して前記2種類の
各接着剤の適正混合割合に合わせることも可能である。
したがって、前記2種類の各接着剤を内包する袋部の容
積および数を、単位面積当たり、前記2種類の各接着剤
の適正混合割合となるように適宜調整すればよい。
【0060】袋部12,14に内包される前記2液混合
型の接着剤としては、特に限定されず、あらゆる2液混
合型の接着剤を用いることができる。具体的には例え
ば、主剤と硬化剤とからなるポリウレタン系接着剤等が
挙げられる。接着剤塗布工程の後の、接着シート除去工
程および接着工程については、第1の実施形態と同様で
ある。以上のようにして、被接着物の接着対象面と、接
着物の接着対象面とを、良好に接着する事ができる。
【0061】<<第6の実施形態>>図7は、本発明の
第6の実施形態である接着シートを示す平面図である。
本実施形態の接着シート70は、シート4の片面に、複
数の袋部12,14が碁盤目状に配列されて突出し、該
袋部12,14に、2液混合型の接着剤における2種類
の接着剤が、それぞれ内包されている点で、第5の実施
形態の接着シート60と同様の構成である。しかし、本
実施形態の接着シート70は、シート4の、袋部12,
14が配置された部分以外の部分に、シート4を切断可
能な切断手段6が設けられてなる点が、第5の実施形態
の接着シート60と異なる。その他、第1および/また
は第5の実施形態と同一の符号が付された部材は、第1
および/または第5の実施形態の各部材と同一の機能を
有するものであり、好ましい態様(材質、大きさ、形
状)や置換可能な態様も第1および/または第5の実施
形態と同様であるため、その詳細な説明は省略する。
【0062】接着シート70を接着剤塗布工程に供する
に先立ち、任意の被接着物の接着対象面の面積に応じて
切断手段6により適宜切断して、接着シート70を適当
な大きさに切断する。その上で、袋部12,14が突出
した面(図7において、手前側の面)を前記接着対象面
に当接させ、かつ、その反対の面(図7において、背を
向けた面)から、手や適当な押圧具等により押圧すると
袋部12,14が破裂し、内包された接着剤が前記接着
対象面に溢出する(接着剤塗布工程)。
【0063】このように、本実施形態の接着シート70
によれば、切断手段6により適宜切断することで、接着
対象面の面積に応じた面積に接着シート70を切断する
ことができ、必要なだけの前記接着剤を前記接着対象面
に塗布することができ、接着剤や接着シートそのものの
無駄を生じることが無い。その他の効果については、第
1および/または第5の実施形態と同様である。また、
切断手段6の具体的な構成、好ましい態様については、
第2の実施形態と同様であるため、その詳細な説明は省
略する。接着剤塗布工程の後の、接着シート除去工程お
よび接着工程についても、第1および/または第5の実
施形態と同様である。以上のようにして、被接着物の接
着対象面と、接着物の接着対象面とを、良好に接着する
事ができる。
【0064】<<第7の実施形態>>図8は、本発明の
第7の実施形態である接着シートを示す平面図である。
本実施形態の接着シート80は、シート4の片面に、複
数の袋部12,14が配列されて突出し、該袋部12,
14に、2液混合型の接着剤における2種類の接着剤
が、それぞれ内包されている点で、第5の実施形態の接
着シート60と同様の構成である。しかし、本実施形態
の接着シート80は、複数の袋部12,14が千鳥状に
配列され、かつ、2液混合型の接着剤における2種類の
接着剤を内包する各袋部が、単位面積当たり異なる割合
である点が、第5の実施形態の接着シート60と異な
る。その他、第1および/または第5の実施形態と同一
の符号が付された部材は、第1および/または第5の実
施形態の各部材と同一の機能を有するものであり、好ま
しい態様(材質、大きさ、形状)や置換可能な態様も第
1および/または第5の実施形態と同様であるため、そ
の詳細な説明は省略する。また、接着剤塗布工程につい
ても、第5の実施形態と同様であるため、その詳細な説
明は省略する。
【0065】本実施形態においては、前記2種類の各接
着剤の適正混合割合が3:1であるため、同容積の袋部
12,14を単位面積当たり3:1となるように配置し
ている。具体的には、単位面積となる4個の袋部の内、
3個が袋部12であり、1個が袋部14となっている。
このように、前記2種類の各接着剤の適正混合割合x:
y(x=yを含む。本実施形態においてはx=3、y=
1。)に応じて、それぞれの接着剤を内包する同容積の
袋部を単位面積当たりx:yとなるように配列すること
で、前記接着対象面の表面において、前記2種類の接着
剤が適正混合割合で混合される。なお、単位面積当たり
の袋部の容積および/または数を調整して、前記2種類
の各接着剤の適正混合割合に合わせることも可能である
点は、第5の実施形態と同様である。
【0066】本実施形態特有において、複数の袋部2に
おける千鳥状の配列は、第3の実施形態と同様であり、
その意義も同様であるため、詳細な説明は省略する。ま
た、接着剤塗布工程の後の、接着シート除去工程および
接着工程を含む、接着方法については、第1の実施形態
と同様であるため、その詳細な説明は省略する。以上の
ようにして、被接着物の接着対象面と、接着物の接着対
象面とを、良好に接着する事ができる。
【0067】以上、本発明を7つの実施形態を挙げて説
明してきたが、本発明は、上記実施の形態に挙げたもの
に限定されるものでなく、公知の知見に基づいて、種々
の変更を加えることができる。また、上記各実施形態の
構成要素同士を任意に組合せても、勿論構わない。さら
に、上記各実施形態においては、袋体の配列が碁盤目状
あるいは千鳥状のものを主として説明したが、かかる配
列が好ましいのは勿論であるが、本発明においては、こ
れら配列に限定されるものではなく、目的や成形性等に
応じて、適宜その配列を選択することができる。このと
き、規則正しい配列のみならず、ランダムな配列を採用
することも可能である。
【0068】また、上記各実施形態においては、全て袋
部同士が一定の距離を置いてシートの片面に突出する形
態のものを例示したが、袋部同士が接触していたり、隣
接する袋部との境界部分の膜を共通の部材とする等、袋
部同士の間が事実上ゼロであっても構わない。この場
合、袋部の上面が揃い、あたかも、あるいは完全に平面
を構成する形態であっても、本発明に言う「袋部が突出
した」の概念に含めるものとする。
【0069】さらに、上記実施形態では、全て接着シー
トを被接着物に当接させ、その反対の面から押圧し、前
記袋部を破裂させることで内包された接着剤を塗布し、
接着シートを引き剥がした後に、接着物を当接させる構
成で説明したが、本発明の構成としてはこれに限られな
い。例えば、接着シートを構成するシート表面に穴を開
けておけば、接着シートを被接着物に当接させた後押圧
することなくさらに接着物当接させ、その上から押圧す
ることで、袋体内の接着剤が被接着物および接着物の双
方に染み出し、接着シートを挟んだ状態で両者を接着す
ることができる。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
容易かつ迅速に接着剤の塗布作業を行うことができると
ともに、作業工程の中で、接着剤が作業者の衣服や皮膚
に付着してしまったり、あるいは、接着対象面以外の部
分に接着剤が付着してしまうといった不具合の生じない
接着シートおよびこれを用いた接着方法を提供すること
ができる。また、本発明によれば、2液混合型の接着剤
を、適切な量だけ混合し、容易かつ迅速に塗布し得る接
着シートおよびこれを用いた接着方法を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態である接着シートを示す平面
図である。
【図2】 本発明において袋部として形成可能な各種形
状を例示した斜視図であり、(a)は略円柱体形、
(b)は略楕円柱体形、(c)は略半球体形、(d)は
略半楕円体形、(e)は略円錐体形、(f)は略楕円錐
体形、(g)は略角錐体形、(h)は略半円柱体形、
(i)は略直方体形、をそれぞれ示すものである。
【図3】 第2の実施形態である接着シートを示す平面
図である。
【図4】 第3の実施形態である接着シートを示す平面
図である。
【図5】 第4の実施形態である接着シートを示す平面
図である。
【図6】 第5の実施形態である接着シートを示す平面
図である。
【図7】 第6の実施形態である接着シートを示す平面
図である。
【図8】 第7の実施形態である接着シートを示す平面
図である。
【符号の説明】
2 袋部 4 シート 6 切断手段 8、12、14 袋部 10、30、40、50、60、70、80 接着シー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 201/00 C09J 201/00 Fターム(参考) 4D075 AC43 AC84 AC95 BB05X BB93X CA47 DA04 DA06 DB31 DB36 DB38 DB48 DB53 DC05 EA35 EB07 EB12 EB22 EB32 EB33 EB38 4J004 AA04 AA05 AA10 AA12 AA13 AA14 AB04 CA04 CA05 CC08 4J040 JA12 JA13 NA12 PA25

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートの片面に、複数の袋部が配列され
    て突出し、 前記袋部が、接着剤を内包して密封され、かつ、押圧力
    により破裂可能に成形されてなることを特徴とする接着
    シート。
  2. 【請求項2】 前記袋部が、シートの片面に碁盤目状ま
    たは千鳥状に配列されてなることを特徴とする請求項1
    に記載の接着シート。
  3. 【請求項3】 前記袋部が、高気体遮断性の材料からな
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の接着シー
    ト。
  4. 【請求項4】 前記袋部および/または前記シートが、
    プラスチック材料からなることを特徴とする請求項1〜
    3のいずれか1に記載の接着シート。
  5. 【請求項5】 前記袋部に内包される接着剤が2液混合
    型の接着剤であり、該2液混合型の接着剤における2種
    類の接着剤が、相互に異なる前記袋部に内包されてなる
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の接
    着シート。
  6. 【請求項6】 前記2液混合型の接着剤における2種類
    の接着剤が、相互に隣り合う前記袋部に内包されるよう
    に配列されることを特徴とする請求項5に記載の接着シ
    ート。
  7. 【請求項7】 前記シートの、前記袋部が配置された部
    分以外の部分に、前記シートを切断可能な切断手段が設
    けられてなることを特徴とする請求項1〜6のいずれか
    1に記載の接着シート。
  8. 【請求項8】 被接着物に接着物を接着する接着方法
    であって、 前記被接着物に、請求項1〜7のいずれか1に記載の接
    着シートを、前記袋部が突出した面を当接させ、かつ、
    その反対の面から押圧し、前記袋部を破裂させることで
    内包された接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、 前記接着シートを前記被接着物から引き剥がす接着シー
    ト除去工程と、 前記被接着物の接着剤が塗布された部位に、前記接着物
    を当接させる接着工程と、からなることを特徴とする接
    着方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20160074217A (ko) * 2014-12-18 2016-06-28 김자동 튜브 형 접착제
KR102155451B1 (ko) * 2019-06-18 2020-09-11 김호칠 보관성이 향상된 포장시트 및 이의 제조방법

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