JP2002307540A - プリフォームの設計方法および装置 - Google Patents

プリフォームの設計方法および装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強度や成形安定性などに対して理想的な成形
品が得られるような成形を実現する。金型の設計試作に
要する工数および費用を低減させる。 【解決手段】 プリフォーム形状によって成形品の肉厚
分布を制御できることに着目し、目的の成形品肉厚分布
になるようなプリフォーム形状を設計することにより、
プリフォーム成形用金型の設計試作に要する工数および
費用を低減させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチック成形
品の設計に利用する。本発明は、成形されたプリフォー
ムをブロー金型に入れ気体を吹き込んで膨らませるイン
ジェクションブロー成形によるプラスチック成形方法に
利用する。本発明は、プラスチック成形における金型の
設計に利用する。
【0002】
【従来の技術】金型を用いたプラスチック成形品のブロ
ー成形は、大別して、 1)押出ブロー成形、と 2)インジェクションブロー成形 に分類できる。この2)インジェクションブロー成形、
はさらに、 2a)非延伸のインジェクションブロー成形、と 2b)延伸ブロー成形に分類できる。
【0003】これらのブロー成形過程を図13に示す。
図13(a)は押出ブロー成形過程を示す。図13
(b)は非延伸のインジェクションブロー成形過程を示
す。図13(c)は延伸ブロー成形過程を示す。
【0004】上記1)押出ブロー成形は、例えば金型の
内部に溶融プラスチックを押し出し、型締めを行い、こ
の溶融プラスチックに気体を吹き込み金型の内部形状に
沿った製品を製造するものである。これに対して、2)
インジェクションブロー成形は、あらかじめプリフォー
ムを成形し、このプリフォームを必要に応じて加熱、温
度調整してブロー金型に閉じ込め吹き込みを行う方法で
ある。また、上記2a)の非延伸のインジェクションブ
ロー成形と2b)の延伸ブロー成形との違いは、前者が
プリフォームへのブロー成形をエアのみで行うのに対
し、後者は延伸ロッドで縦方向に延伸しブローエアで横
方向に延伸することが異なる。延伸ブロー成形は、二軸
延伸ブロー成形とも呼ばれる。
【0005】本願出願人は、ブロー成形において、ブロ
ー金型から取り出した後の熱変形を予測してブロー金型
を設計する方法について特許を得た(特許第29555
09号、特許第2957503号)。この方法を利用す
ることにより、成形時の金型内での冷却時間を短縮して
も目標とする成形品形状が得られる金型を設計でき、こ
の金型によって成形時間の短縮を実現し、生産性を向上
させた。また、押出ブロー成形におけるパリソンの形状
のシミュレーションを行ってパリソンの押出し用ダイお
よびコアの設計を合理的に行う発明について特許出願を
した(特開2001−322160)。
【0006】インジェクションブロー成形では、プリフ
ォームは射出成形によって成形されるため、押出ブロー
成形のパリソンに比べて肉厚も含めて高精度に形状を設
計することができる利点がある。一方、工程の後段のブ
ロー成形を経た成形品の肉厚は一般的に予測が困難であ
って、成形品の肉厚に偏りが大きいと成形品の強度が弱
くなる。また成形品の肉厚の偏りはブロー成形後、特に
高温で成形品を取り出した場合に大きな変形の原因とな
り、成形の安定性を悪化させる問題がある。強度や成形
安定性などに対して理想的な成形品の肉厚分布を得るた
めには、一般にプリフォームの形状を試行錯誤的に変更
する必要があり、インジェクションブロー成形では、プ
リフォームの設計試作(プリフォーム成形用金型の設計
試作)に時間がかかる問題があった。また、ブロー成形
前のプリフォーム温度の調整も重要であり、温度により
溶融プラスチックの粘度など樹脂物性が大きく変化する
問題があり、この点でもプリフォームの設計試作に時間
がかかる問題があった。
【0007】以上の点はブロー成形時に延伸を行う延伸
ブロー成形においてはさらにその問題は顕著になる。
【0008】プリフォーム設計の従来の方法を図14を
用いて説明する。インジェクションブロー成形では、横
延伸倍率、縦延伸倍率および面倍率=(成形品の表面
積)/(プリフォームの表面積)が成形性に強く関わ
る。プリフォームの口部は通常、そのまま目標成形品
(ボトル)の口部となるため、プリフォーム径は目標成
形品の口部の径から決まる。縦延伸倍率は、使用する樹
脂にもよるが、非延伸の場合で1〜1.2倍、延伸ブロ
ー成形の場合で1.5〜3倍が目安である。プリフォー
ムの肉厚は3mm前後(2〜4mm程度)が目安であ
る。肉厚が薄くなるとプリフォームの成形が困難にな
る。肉厚が厚くなると全体の成形サイクルが長くなり、
さらに吹込み工程も困難になる。縦延伸倍率と成形後の
目標肉厚とから、プリフォームの肉厚を決める。
【0009】プリフォーム内径は口部の内径から決まる
が、実際には、プリフォームの内側の金型を抜くには若
干の抜き勾配が必要であり、実際のプリフォームは、図
15に示すような形状となる。また、肉厚については、
使用する樹脂や目標成形品の強度仕様に基づいて、図1
6に示すように微調整することもある。肉厚分布を変え
ることにより外側の形状も変わるので、肉厚分布の設計
と形状設計とは同じ意味をもつ。ただし、従来は、プリ
フォームの肉厚分布の設計はあくまで経験的なものであ
り、実際の成形後の成形肉厚分布が適切かどうかは、成
形してみないとわからなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このプリフォームの設
計方法として、有限要素法を用い、プリフォームの全高
h、平均胴径dを設計変数として、シミュレーションを
行い、シミュレーション結果の成形品の肉厚の最大と最
小とを取り出して許容範囲に入っているか否かを判定
し、プリフォームの全高h、または平均胴径dの範囲を
決定する技術が提案されている(特開平7−10859
5号公報)。しかし、この技術では、プリフォームの全
高hと平均胴径dを変更するだけなので、例えば成形品
がボトルの場合、ボトルの肩部など大きく延伸される部
分に肉厚をつけたりという変更ができないため、最適な
プリフォームの形状が得られない問題がある。また、全
高hの最適化と平均胴径dの最適化とが独立して行われ
るので、最適解が得られるとは限らない問題がある。
【0011】本発明は、このような問題を解決するもの
で、インジェクションブロー成形において、理想的なプ
リフォーム形状を得るための設計試作に要する時間、工
数および費用を低減することができるプリフォームの設
計方法および装置を提供することを目的とする。また、
最適なプリフォーム用金型の設計試作の時間、工数、費
用を低減することができる発明を提供することを目的と
する。本発明は、特に、最適なプリフォーム形状を得る
ことができる設計方法および装置を提供することを目的
とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】インジェクションブロー
成形では、プリフォーム成形用金型によりプリフォーム
を成形し、その後、ブロー成形金型に入れて吹き込み成
形を行う。本発明はこのうちのプリフォーム成形用金型
の設計に用いる。
【0013】本発明では、プリフォームの肉厚分布を含
む形状に対して吹き込みシミュレーションを行って、ブ
ロー成形後の成形品の肉厚分布を演算し、そのシミュレ
ーションから算出された成形品の肉厚分布と目標成形品
の肉厚分布とを比較し、その差分に基づきプリフォーム
の形状を変更し、差分が閾値の範囲になるまで、プリフ
ォームの形状から成形品の肉厚分布を求め、目標肉厚分
布との比較、プリフォームの形状変更の工程を繰り返
し、最適なプリフォームの設計試作に要する工数、時
間、費用を低減させることを特徴とする。
【0014】本発明では、プリフォームの肉厚分布を目
標肉厚との差分が閾値以下に収束するまで繰り返しプリ
フォームの肉厚分布を変更してシミュレーションを行う
ため、最適なプリフォームの形状を得ることができる。
また、有限要素法で各節点ごとに肉厚を決定して目標肉
厚と比較しているため、成形品の形状全体に対する最適
なプリフォームの形状を得ることができる。
【0015】すなわち、本発明の第一の観点は、プリフ
ォームの設計方法であって、成形品の肉厚分布をプリフ
ォームの初期形状に基づいて演算する第一のステップ
と、演算された成形品の肉厚分布と目標肉厚分布との差
分を求める第二のステップと、この差分と閾値とを比較
する第三のステップと、この差分が前記閾値を越えると
きにこの差分に基づき前記プリフォームの初期形状を変
更する第四のステップと、前記第一のステップから前記
第四のステップを前記差分が閾値を下回るまで実行する
ことを特徴とする。
【0016】なお、あらかじめ成形品に目標肉厚分布を
設定し、これと総重量が一致するようにプリフォームの
離散化された節点の肉厚分布を入力して吹き込みシミュ
レーションを実行し、得られた成形品の節点における肉
厚と対応する位置の目標肉厚とを比較し、この差分から
プリフォームの節点の肉厚分布を変更し、以上の手順を
各節点の差分が閾値を下回るまで繰り返し実施すること
ができる。成形品の目標肉厚分布の設定は、例えば成形
品を離散化し、各点に肉厚を割り当てることで行う。こ
こで離散化した成形品の各点は、一般にシミュレーショ
ンで得られる成形品の節点とは一致しない。プリフォー
ムの節点はプリフォーム内側の形状を離散化したもの
で、節点の外側に肉厚を付与してプリフォーム外側形状
を構成する。
【0017】さらに、プリフォームの温度分布を用いて
成形品の肉厚分布を演算することがよい。
【0018】本発明の第二の観点は、プリフォーム設計
装置にかかるものであり、入力されるプリフォームの初
期形状を三次元情報として蓄積する手段と、前記プリフ
ォームの初期形状から成形品の肉厚分布を演算する第一
の手段と、この演算した結果の成形品の肉厚分布と目標
成形品の肉厚分布との差分を演算する第二の手段と、こ
の差分と閾値とを比較する第三の手段と、この差分が閾
値を越えるときこの差分に基づきプリフォームの肉厚分
布に変更を加える第四の手段と、前記差分が閾値を下回
るまで前記第一手段ないし第四手段の各手段を繰り返し
実行させる第五の手段とを含むことを特徴とする。
【0019】なお、前記蓄積する手段には、あらかじめ
成形品に目標肉厚分布の情報が蓄積され、前記第一の手
段は、目標成形品の総重量が一致するようにプリフォー
ムの離散化された節点の肉厚分布を入力して吹き込みシ
ミュレーションを行う手段を含み、前記第二の手段は、
得られた成形品の節点における肉厚とそれに対応する位
置の前記目標肉厚とを比較する手段を含むことができ
る。
【0020】本発明の第三の観点は、基本ソフトウェア
がインストールされたコンピュータ装置にインストール
することにより、そのコンピュータ装置で上記各手段を
実行させることができるプログラムである。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明実施例のプリフォームの設
計装置を図1ないし図5を参照して説明する。図1はプ
リフォームの設計装置のブロック構成図である。図2は
プリフォームの設計手順を示す図である。図3はプリフ
ォームの形状の設計手順を示すフローチャートである。
図4は温調工程の条件設定手順を示すフローチャートで
ある。図5はブロー金型設計手順を示すフローチャート
である。
【0022】本発明実施例のプリフォームの設計装置
は、図1に示すように、肉厚分布を含むプリフォームの
初期形状を三次元情報として入力する入力部1と、前記
プリフォームを金型に入れて気体を吹き込んだときの変
形についての変形シミュレーション(吹き込みシミュレ
ーション)を演算するシミュレーション実行部2と、こ
の変形シミュレーションを演算した結果の成形品の肉厚
分布と目標成形品の肉厚分布との差分を演算する差分演
算部3と、この差分と閾値とを比較する比較部4と、こ
の差分が閾値を越えるときこの差分に基づきプリフォー
ムの肉厚分布に変更を加える設計変更部5とを含み、シ
ミュレーション実行部2、差分演算部3、比較部4、設
計変更部5を前記差分が前記閾値を下回るまで繰り返し
て実行させることを特徴とする。
【0023】本発明実施例のプリフォームの設計装置
は、コンピュータ装置を利用するものであり、本発明の
プリフォームの設計装置に相応する装置とするプログラ
ムを基本ソフトウェア(OS,operating system)がイ
ンストールされたコンピュータ装置にインストールする
ことにより実現することができる。このプログラムは記
録媒体に記録してインストールすることができ、また通
信回線を介してインストールすることができる。
【0024】次に、本発明実施例のプリフォームの設計
装置の動作をインジェクションブロー成形工程に沿って
説明する。本発明のプリフォームの設計方法では、肉厚
分布を含むプリフォーム形状から出発し、シミュレーシ
ョンを行って目標成形品の肉厚分布との差分を比較し
て、プリフォームの形状(肉厚分布)を変更するという
ループを繰り返して収束させることによって、プリフォ
ーム金型形状の設計にともなう工数を必要最少とし、最
適なプリフォーム形状を得るところに特徴がある。
【0025】設計順序は図2に示すように、プリフォー
ムの温度分布を与えた上で吹込解析によりプリフォーム
形状(肉厚分布)設計を行い、与えたプリフォームの温
度分布に近似する温度分布を実現するようなプリフォー
ム加熱条件および冷却条件を加熱−冷却解析により求め
る。設定された加熱条件および冷却条件で得られるプリ
フォーム温度分布のもとでプリフォームの吹込解析を改
めて行い、プリフォーム成形用金型の変更が必要になっ
た場合には、プリフォーム成形用金型の変更を行う。な
お、プリフォームの温度分布を実験から求め、加熱−冷
却解析を省いてもよい。吹込解析ではプリフォームの温
度分布を考慮した物性値を与えることが必要である。望
ましくは物性値の温度依存性を入れて、経時的な温度変
化を考慮した解析を行うとよい。
【0026】すなわち、図1に示すように、プリフォー
ム初期形状(肉厚分布)の三次元情報、およびプリフォ
ームの温度分布の初期設定値とを入力部1に入力し蓄積
する。この入力部1から、この三次元情報および初期設
定値をシミュレーション実行部2に取り込む。これらの
パラメータによりシミュレーション実行部2では、図3
に示すように吹込解析を行う。この解析結果は差分演算
部3に入力され、目標成形品形状との肉厚差分が演算さ
れる。この差分は比較部4に入力されて閾値と比較さ
れ、閾値よりも差分が大きい場合には、設計変更部5に
てその差分をもとにプリフォームの形状(肉厚分布)を
変更する。
【0027】ここで、プリフォームの形状の決め方をプ
リフォームの断面形状の例を示す図6を用いて説明す
る。まず、プリフォーム内側形状を目標成形品の口径の
内径と抜き勾配とから決定して各節点に離散化する。各
節点に対してプリフォームの外側に向かって肉厚を付与
してプリフォームの外側形状を得る。吹込シミュレーシ
ョンは、このプリフォーム形状に対して施す。なお、プ
リフォームの内径は、目標成形品(ボトル)の口部の内
径と同じ形状とする。縦延伸倍率は、使用する樹脂にも
よるが、非延伸の場合で1〜1.2倍(目標成形品の高
さに対してプリフォームの高さが0.8〜1倍程度)、
延伸ブロー成形の場合で1.5〜3倍(目標成形品の高
さに対してプリフォームの高さが0.3〜0.7倍程
度)を目安にする。プリフォームの厚さは、従来どおり
3mm前後を目安とすることもできるが、本願発明で
は、目標成形品の形状および強度仕様が過去に設計した
形状とほぼ同形状の場合は、そのときに蓄積された設計
データ(プリフォームの内径、形状および厚み)を参考
にプリフォームの初期形状を設定して設計(演算)をス
タートさせることもできる。プリフォームの肉厚分布を
与えることはプリフォームの形状を与えることになる。
【0028】プリフォーム温度分布は、加熱条件により
変更される。図4に示すように、プリフォーム形状(肉
厚分布)とヒータ強度および熱遮蔽物の配置状況とを入
力部1を介してシミュレーション実行部2に入力すると
プリフォームの温度分布が決まる。ここで、熱遮蔽物と
は、ヒータとプリフォームとの間に設けられ、ヒータか
らの輻射熱を遮蔽するものであり、温度分布の調整に利
用する。本実施例では、特開平11−207806号に
したがってアルミ棒を使用した。シミュレーション実行
部2では、加熱−冷却解析を行い、プリフォーム温度分
布を演算する。このプリフォーム温度分布は比較部4に
入力され(図1の破線)、設定温度分布と比較される。
この比較結果にしたがってヒータ強度および熱遮蔽物の
配置の変更を行う。
【0029】このようにして、プリフォーム形状(肉厚
分布)の変更と加熱条件の設定が行われるが、本発明で
は、プリフォーム形状(肉厚分布)と加熱条件とでは対
応しきれない場合に、図2に示すような流れにしたがっ
て、先行発明である特許第2955509号および特許
第2957503号に開示した方法によりブロー金型形
状の変更を行う。すなわち、図5に示すように、プリフ
ォーム形状からの吹込解析により成形品肉厚分布が演算
されると、シミュレーション実行部2では、これを基に
冷却−熱変形解析を行い、ブロー金型から取り出した後
の成形品の形状を演算し、目標形状との差分を求め、設
計変更部5では、この差分を基にブロー金型形状の変更
を行う。
【0030】ここで、プリフォームの肉厚設計の具体例
を示す。図7にプリフォームの内側形状を示す。図8に
成形品内側形状を示す。節点iに着目して肉厚設計手順
を説明する。図9に示すように、k回目の演算におい
て、節点iのプリフォームの肉厚設計値Hi(k)にし
たがって吹込解析を行い、節点iの成形後肉厚hi
(k)を求め、目標肉厚hitargetとの差分Δhi
(k)=hi(k)−hitargetを求める。これによ
り、k+1回目の演算において、プリフォームの平均肉
厚Haverage 、成形品の平均肉厚haverage 、収束加速
係数αとするとき、節点iのプリフォームの肉厚を Hi(k+1)=Hi(k)−α(Haverage /h
average )Δhi(k) あるいは、α′=α・(Haverage /haverage )とし
て Hi(k+1)=Hi(k)−α′Δhi(k) と更新する。さらにプリフォームの総重量が目標成形品
の総重量と一致するように肉厚Hi(k+1)を補正す
る。差分Δhi(k)が閾値以下になるまで演算を繰り
返す。閾値は通常、全節点iに対して同じ値を使用する
が、例えば成形品の形状から応力集中すると思われる部
位に対して他の部位よりも座屈強度等の機械強度を高精
度にするために、節点ごとに異なる値を用いてもよい。
【0031】ここで、プリフォーム熱解析例を示す。図
10に示すように、プリフォーム加熱モデルを設定す
る。図10の例では、プリフォーム形状を円柱とし、ヒ
ータを無限に長い線で表現し、床部に反射板を設けてあ
る。このモデルを用いてプリフォーム表面の受ける単位
時間および単位面積当りの輻射熱を計算する。
【0032】プリフォーム表面の受ける輻射熱E0=直
接輻射Edir +間接輻射Eref とすると、
【数1】 となる。
【0033】プリフォームの熱吸収および熱拡散につい
ては、図11に示すプリフォームモデルを想定すると、
Rはプリフォーム外径、rは着目している位置の中心軸
からの距離として、境界条件のもとで、
【数2】 を解けばよい。すなわち、ヒータからの熱吸収を考慮し
て熱伝導方程式を解けば、プリフォームの各部(厚み方
向も含む)の温度分布が求まる。ヒータからの熱吸収
は、ヒータからプリフォーム表面が受ける輻射熱から計
算する。このとき、ヒータからの直接輻射以外に、反射
による間接輻射を考慮する。図12に示すように、プリ
フォーム外表面からプリフォーム内表面へ輻射熱が侵入
するので、プリフォーム表面の受ける輻射熱からプリフ
ォーム内部に侵入する強度を求め、プリフォーム内部の
熱吸収を導出する。
【0034】以上のプリフォーム加熱とプリフォーム熱
吸収および熱拡散とを併せてプリフォームの簡易熱解析
を行うことができる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
インジェクションブロー成形の製造工程におけるプリフ
ォーム形状の設計試作を精度よく行うことができ、プリ
フォーム金型の設計試作に要する工数、時間、費用を低
減させることができる。また、本発明によれば、インジ
ェクションブロー成形における最適なプリフォーム形状
の設計ができるので、より設計者の負担を軽減する設計
装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の成形用プリフォームの設計装置
の要部ブロック構成図。
【図2】本発明の成形用プリフォームの設計方法を示す
図。
【図3】本発明のプリフォーム形状設計手順を示すフロ
ーチャート。
【図4】本発明の温調工程の条件設定手順を示すフロー
チャート。
【図5】ブロー金型設計の手順を示すフローチャート。
【図6】プリフォーム断面形状を示す図。
【図7】プリフォーム内側形状を示す図。
【図8】成形品内側形状を示す図。
【図9】節点iに着目した肉厚設計手順を示す図。
【図10】プリフォーム加熱モデルを示す図。
【図11】プリフォームモデルの外径と着目している位
置の中心軸からの距離を示す図。
【図12】輻射の強度の概念を示す図。
【図13】ブロー成形法の分類を示す図。
【図14】延伸倍率を説明する図。
【図15】抜き勾配のあるプリフォームの断面形状を示
す図。
【図16】肉厚分布を微調整したプリフォームの断面形
状を示す図。
【符号の説明】 1 入力部 2 シミュレーション実行部 3 差分演算部 4 比較部 5 設計変更部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西峰 尚秀 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 (72)発明者 塩見 浩之 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 Fターム(参考) 4F208 AG07 AH55 AM23 AP11 AR12 LA02 LA04 LA08 LG28 LG39

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成形品の肉厚分布をプリフォームの初期
    形状に基づいて演算する第一のステップと、演算された
    成形品の肉厚分布と目標肉厚分布との差分を求める第二
    のステップと、この差分と閾値とを比較する第三のステ
    ップと、この差分が前記閾値を越えるときにこの差分に
    基づき前記プリフォームの初期形状を変更する第四のス
    テップとを含み、前記第一のステップから前記第四のス
    テップを前記差分が閾値を下回るまで実行するプリフォ
    ームの設計方法。
  2. 【請求項2】 あらかじめ成形品に目標肉厚分布を設定
    し、これと総重量が一致するようにプリフォームの離散
    化された節点の肉厚分布を入力して吹き込みシミュレー
    ションを実行し、得られた成形品の節点における肉厚と
    それに対応する位置の目標肉厚とを比較し、この差分か
    らプリフォームの節点の肉厚分布を変更し、以上の手順
    を各節点の差分が閾値を下回るまで繰り返し実施する請
    求項1記載のプリフォームの設計方法。
  3. 【請求項3】 前記第一のステップは、プリフォームの
    温度分布を用いて成形品の肉厚分布を演算するステップ
    を含む請求項1または2記載のプリフォームの設計方
    法。
  4. 【請求項4】 入力されるプリフォームの初期形状を三
    次元情報として蓄積する手段と、前記プリフォームの初
    期形状から成形品の肉厚分布を演算する第一の手段と、
    この演算した結果の成形品の肉厚分布と目標成形品の肉
    厚分布との差分を演算する第二の手段と、この差分と閾
    値とを比較する第三の手段と、この差分が閾値を越える
    ときこの差分に基づきプリフォームの肉厚分布に変更を
    加える第四の手段と、前記差分が閾値を下回るまで前記
    第一手段ないし第四手段の各手段を繰り返し実行させる
    第五の手段とを含むことを特徴とするプリフォームの設
    計装置。
  5. 【請求項5】 前記蓄積する手段には、あらかじめ成形
    品に目標肉厚分布の情報が蓄積され、 前記第一の手段は、目標成形品の総重量が一致するよう
    にプリフォームの離散化された節点の肉厚分布を入力し
    て吹き込みシミュレーションを行う手段を含み、 前記第二の手段は、得られた成形品の節点における肉厚
    とそれに対応する位置の前記目標肉厚とを比較する手段
    を含む請求項4記載のプリフォームの設計装置。
  6. 【請求項6】 コンピュータ装置に請求項4または5記
    載の各手段を実行させるプログラム。
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