JP2002307297A - 研磨装置、研磨パッド、研磨方法および半導体装置の製造方法 - Google Patents

研磨装置、研磨パッド、研磨方法および半導体装置の製造方法

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JP2002307297A
JP2002307297A JP2001112498A JP2001112498A JP2002307297A JP 2002307297 A JP2002307297 A JP 2002307297A JP 2001112498 A JP2001112498 A JP 2001112498A JP 2001112498 A JP2001112498 A JP 2001112498A JP 2002307297 A JP2002307297 A JP 2002307297A
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polishing
polishing pad
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JP2001112498A
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Yoshitomo Suzuki
恵友 鈴木
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Original Assignee
Semiconductor Leading Edge Technologies Inc
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 研摩パッドで発生した研摩熱を選択的に放出
し、基板の面内温度均一性を向上させる。研摩レートの
面内均一性を向上させる。 【解決手段】 冷却水用配管6は定盤5を冷却する。定
盤5上に配置された研摩パッド1は、ベース部材と、ベ
ース部材よりも高い熱膨張性および熱伝導性を有する金
属粒子11とを含んでいる。研摩パッド1は、高温部分
の金属粒子11が熱膨張して互いに接触するため、熱伝
導性が変動し得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、半導体製造装置に
係り、特に研磨装置および研磨装置で用いられる研磨パ
ッドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、研磨装置において、ロット間
での研磨レートの安定性が要求されている。しかし、連
続処理枚数が増加すると、研磨熱が研磨パッド内に蓄積
され、さらには被研磨対象たる基板の温度が上昇してし
まう。研磨レートは温度に比例するため、研磨パッドお
よび基板の温度上昇によって研磨レートが上昇してしま
う。従って、ロット間での研磨レートが変動してしまう
という問題があった。
【0003】この問題を解決するため、従来の研磨装置
には冷却機構が設けられている。図4は、従来の研磨装
置について説明するための断面図である。図4におい
て、参照符号2はキャリアヘッド、3は基板、4はリテ
ーナーリング、5は定盤(プラテン)、6は冷却水用配
管、10は研磨パッドを示している。図4に示すよう
に、定盤5の底面に冷却機構としての冷却水用配管6が
設けられており、定盤5はこの冷却水用配管6により冷
却される。また、定盤5の主面には研磨パッド10が配
置されている。これにより、研磨パッド10および基板
3で発生した研磨熱は、定盤5を介して放熱されてい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の研磨装置において、研磨パッド10はウレタン樹脂
製のものが用いられており、研磨パッド10内に熱が蓄
積してしまう問題があった。このため、研磨パッド10
および基板3で発生した研磨熱を効率良く放出すること
ができなかった。
【0005】図5は、従来の研磨装置で研磨する際の基
板の面内温度分布を説明するための図である。図中の直
線Aは研磨前の基板の面内温度分布を示し、点線Bは定
盤の冷却を行わずに研磨した際の基板の面内温度分布を
示し、破線Cは定盤の冷却を行いながら研磨した際の基
板の面内温度分布を示している。図5に示すように、従
来の冷却機構を用いて定盤5を冷却しながら研磨を行っ
た場合、図中の点線Bから破線Cまで基板の温度を相対
的に下げることはできても、特に温度上昇の大きい箇所
を部分的に冷却できないという問題があった。例えば、
温度が高い基板中心付近の研磨熱を効率良く放出するこ
とができなかった。このため、基板中心付近の研磨レー
トがエッジ付近の研磨レートよりも高くなり、研磨レー
トの面内均一性が悪くなるという問題があった。すなわ
ち、従来の冷却機構を用いた研磨では、研磨レートの面
内均一性はほとんど改善されなかった。
【0006】よって、研磨レートが高い基板中心付近に
おいて、ディッシングやエロージョンのような問題が起
こる可能性が高かった。また、このディッシングやエロ
ージョンを避ける為に研磨時間を短縮すると、研磨レー
トが低い基板のエッジ付近で研磨残りが発生してしまう
問題があった。従って、このような研磨装置を用いて製
造された半導体装置の歩留まりが低下してしまう問題が
あった。
【0007】本発明は、上記従来の課題を解決するため
になされたもので、研摩パッドで発生した研摩熱を選択
的に放出し、基板の面内温度均一性を向上させることを
目的とする。また、本発明は、研磨レートの面内均一性
を向上させることも目的とする。
【0008】
【課題を解決する為の手段】請求項1の発明に係る研磨
装置は、基板を研磨する研磨装置であって、定盤と、前
記定盤を冷却する冷却機構と、前記定盤の主面上に配置
され、熱伝導性が変動し得る研磨パッドと、前記研磨パ
ッドの主面に前記基板を押し付けるキャリアヘッドと、
を備えることを特徴とするものである。
【0009】請求項2の発明に係る研磨装置は、請求項
1に記載の研磨装置において、前記研磨パッドは、ベー
ス部材と、前記ベース部材よりも高い熱膨張性および熱
伝導性を有する物質とを含むことを特徴とするものであ
る。
【0010】請求項3の発明に係る研磨装置は、請求項
2に記載の研磨装置において、前記物質は、金属粒子で
あることを特徴とするものである。
【0011】請求項4の発明に係る研磨装置は、請求項
1に記載の研磨装置において、前記研磨パッドは、ベー
ス部材と、前記ベース部材よりも高い熱伝導性を有する
熱伝導性物質と、前記ベース部材よりも高い熱膨張性を
有する熱膨張性物質とを含むことを特徴とするものであ
る。
【0012】請求項5の発明に係る研磨装置は、請求項
4に記載の研磨装置において、前記熱伝導性物質は、ダ
イヤモンド又はグラファイトの何れか一方又はその両方
であり、前記熱膨張性物質はポリマー又は金属粒子の何
れか一方又はその両方であることを特徴とするものであ
る。
【0013】請求項6の発明に係る研磨装置は、請求項
1に記載の研磨装置において、前記研磨パッドは、ベー
ス部材と、前記ベース部材よりも高い熱伝導性を有する
熱伝導性物質と、所定の温度で相転移する相転移物質と
を含むことを特徴とするものである。
【0014】請求項7の発明に係る研磨装置は、請求項
6に記載の研磨装置において、前記熱伝導性物質はダイ
ヤモンド又はグラファイトの何れか一方又はその両方で
あり、前記相転移物質はPZT、PLZT、易融合金の
何れか一つ又はその組合せであることを特徴とするもの
である。
【0015】請求項8の発明に係る研磨パッドは、研磨
装置に用いられる研磨パッドであって、熱伝導性が変動
し得ることを特徴とするものである。
【0016】請求項9の発明に係る研磨パッドは、請求
項8に記載の研磨パッドにおいて、ベース部材と、前記
ベース部材よりも高い熱膨張性および熱伝導性を有する
物質とを含むことを特徴とするものである。
【0017】請求項10の発明に係る研磨パッドは、請
求項9に記載の研磨パッドにおいて、前記物質は、金属
粒子であることを特徴とするものである。
【0018】請求項11の発明に係る研磨パッドは、請
求項8に記載の研磨パッドにおいて、ベース部材と、前
記ベース部材よりも高い熱伝導性を有する熱伝導性物質
と、前記ベース部材よりも高い熱膨張性を有する熱膨張
性物質とを含むことを特徴とするものである。
【0019】請求項12の発明に係る研磨パッドは、請
求項11に記載の研磨パッドにおいて、ダイヤモンド又
はグラファイトの何れか一方又はその両方であり、前記
熱膨張性物質はポリマー又は金属粒子の何れか一方又は
その両方であることを特徴とするものである。
【0020】請求項13の発明に係る研磨パッドは、請
求項8に記載の研磨パッドにおいて、ベース部材と、前
記ベース部材よりも高い熱伝導性を有する熱伝導性物質
と、所定の温度で相転移する相転移物質とを含むことを
特徴とするものである。
【0021】請求項14の発明に係る研磨パッドは、請
求項13に記載の研磨パッドにおいて、前記熱伝導性物
質はダイヤモンド又はグラファイトの何れか一方又はそ
の両方であり、前記相転移物質はPZT、PLZT、易
融合金の何れか一つ又はその組合せであることを特徴と
するものである。
【0022】請求項15の発明に係る研磨方法は、請求
項1から7何れかに記載の研磨装置を用いて基板を研磨
することを特徴とするものである。
【0023】請求項16の発明に係る半導体装置の製造
方法は、請求項1から7何れかに記載の研磨装置を用い
て基板を研磨する工程を含むことを特徴とするものであ
る。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。図中、同一または相当する
部分には同一の符号を付してその説明を簡略化ないし省
略することがある。
【0025】実施の形態1.図1は、本発明の実施の形
態1による研磨装置を説明するための断面図である。図
1において、参照符号1は研磨パッド、2はキャリアヘ
ッド、3は基板、4はリテーナーリング、5は定盤、6
は冷却水用配管、11は研摩パッド1のベース部材より
も高い熱膨張性および熱伝導性を有する物質(以下、
「熱伝導性物質」と称する)を示している。
【0026】研磨パッド1は、定盤5の主面上に配置さ
れるものであり、例えばウレタン樹脂からなるベース部
材と、熱伝導性物質11と含んでいる。ここで、熱伝導
性物質11は、例えば銅、スズ、鉛等の金属あるいはそ
の合金からなる金属粒子である。なお、研摩パッド1
は、複数の種類の熱伝導性物質11を含んでいてもよ
い。詳細は後述するが、研摩熱により研摩パッド1が高
温になると、その高温部分の熱伝導性物質11が熱膨張
して近くの熱伝導性物質11と接触する。これにより、
熱膨張した熱伝導性物質11が複数連なってなる熱伝導
パスが、研摩パッド1内に自己整合的に形成される。ま
た、研摩パッド1の低温部分では熱伝導性物質11の熱
膨張が起こらないため、熱伝導パスは形成されない。従
って、研摩パッド1は、熱伝導性が部分的に変化し得
る。
【0027】キャリアヘッド2は、基板3を研磨パッド
1の主面に所定の圧力で押し付けるためのものである。
【0028】基板3は、被研磨対象である絶縁膜や金属
膜(図示省略)が形成された基板である。基板3は、例
えばシリコン基板のような半導体基板、又は例えばセラ
ミックス基板や石英基板のような絶縁基板である。
【0029】リテーナーリング4は、基板3の水平方向
への飛び出しを防止するとともに、研磨パッド1を押圧
するためのものである。
【0030】定盤5は、その主面上に研磨パッド1を配
置するためのものであり、基板3の研磨時には所定の速
度で回転する。また、定盤5は、その底面に設けられた
冷却水用配管6によって冷却される。すなわち、定盤5
は、研磨パッド1の冷却源としての機能を有する。
【0031】冷却水用配管6は、定盤5の底面に設けら
れ、定盤5を冷却する冷却機構である。図示しないが、
冷却水用配管6の内部には、付帯設備から供給される冷
却水、又は熱交換器から供給される冷媒(クーラント)
が循環している。
【0032】以上説明した研摩装置を要約すると、冷却
水用配管6は定盤5を冷却し、キャリアヘッド2は、定
盤5上の研摩パッド1の主面に基板3を押し付ける。ま
た、研摩パッド1は、ベース部材と、このベース部材よ
りも高い熱伝導性および熱膨張性を有する熱伝導性物質
11を含んでおり、熱伝導性が部分的に変動する。この
研摩装置によれば、研摩パッド1が部分的に高温になる
と、その高温部分の熱伝導性物質11が熱膨張し、近く
の熱伝導性物質11と接触する(詳細は後述)。これに
より、研摩パッド1内に熱伝導パスが形成される。一
方、研摩パッド1の温度上昇が少ない部分は、熱導電物
質11が膨張しないため、熱伝導パスが形成されない
(詳細は後述;図2参照)。従って、高温部分の研摩パ
ッド1および基板3の熱が、定盤5に選択的に放出され
る。すなわち、基板3の面内温度分布を均一にすること
ができる。よって、研摩レートの高い面内均一性を実現
可能な研摩装置を提供することができる。また、本実施
の形態1による研摩パッド1は、従来のウレタン樹脂の
みからなる研摩パッドよりも遥かに熱放出性に優れてい
る。なお、基板3と接する研摩パッド1の主面(表面)
の面内温度分布も均一となることは勿論である。
【0033】次に、上述の研摩装置を用いた研摩方法に
ついて説明する。先ず、冷却水用配管6に冷却水(又は
冷媒)を循環させることにより(図示省略)、冷却源と
しての定盤5を冷却する。そして、被研磨対象としての
絶縁膜又は金属膜が形成された基板3を研摩パッド1上
に配置する。次に、基板3を研摩パッド1の主面にキャ
リアヘッド2によって押し付けながら、基板3の研摩を
行う。
【0034】ここで、研摩中に研摩パッド1および基板
3で発生した熱(研摩熱)は、図2で説明する方法によ
って選択的に放出される。
【0035】図2は、実施の形態1による研磨装置にお
いて、研磨パッドで発生した研磨熱の選択的な放出を説
明するための断面図である。詳細には、図2(a)は、
研摩パッド1の高温部分での研摩熱の放出を示す図であ
る。また、図2(b)は、研摩パッド1の低温部分での
研摩熱の放出を示す図である。
【0036】図2(a)に示すように、基板3の研磨中
に研摩パッド1が高温になると、その高温部分の熱伝導
性物質11が熱膨張して隣接する熱伝導性物質11と接
触する。すなわち、基板3と定盤5との間に介在する研
摩パッド1において、熱膨張した熱伝導性物質11が連
なってなる熱伝導パス(熱伝導路)が自己整合的に形成
される。このため、研摩パッド1および基板3で発生し
た研摩熱が、上記熱伝導パスによって定盤5に放出され
る。
【0037】一方、図2(b)に示すように、温度上昇
が少ない研摩パッド1の低温部分においては、熱伝導性
物質11の熱膨張が起こらない。すなわち、熱伝導性物
質11の相互接触が起こらない。従って、研摩パッド1
内に熱伝導パスが形成されず、定盤5との熱交換はほと
んど行われない。
【0038】以上説明したように、本実施の形態1にお
ける研摩方法では、研摩パッド1の高温部分(図2
(a)参照)において効果的に熱放出(熱交換)が行わ
れるのに対して、研摩パッド1の低温部分では熱放出
(熱交換)がほとんど行われない。すなわち、研摩パッ
ド1および基板3の高温部分のみが、選択的に冷却され
る。従って、基板3の面内温度分布を均一にすることが
できるため、研摩レートの高い面内均一性が得られる。
これにより、ディッシングや研摩残りの発生を防止する
ことができる。また、本実施の形態1の研摩装置又は研
摩方法を用いて製造した半導体装置の歩留まりおよび信
頼性を向上させることができる。
【0039】実施の形態2.本実施の形態2による研磨
装置と、前述した実施の形態1による研磨装置とは概略
同一の構成を有しており、両者の相違点は研磨パッド1
である。すなわち、研摩パッド以外の研摩装置の構造
は、図1に示した研摩装置の構造と同一であるため図示
を省略する。
【0040】図3は、実施の形態2による研磨装置にお
いて、研磨パッドで発生した研磨熱の部分的な放出を説
明するための断面図である。図3において、参照符号1
2は研摩パッド1のベース部材(例えば、ウレタン樹
脂)よりも高い熱伝導性を有する物質(以下、「熱伝導
性物質」と称する)、13は上記ベース部材よりも高い
熱膨張性を有する物質(以下、「熱膨張性物質」と称す
る)を示している。
【0041】本実施の形態2による研摩装置において、
研摩パッド1は、熱伝導性物質12と熱膨張物質13を
含んでいる。ここで、熱伝導性物質12の具体例として
は、ダイヤモンドや、ダイヤモンド構造を有するグラフ
ァイト(「ダイヤモンドライクカーボン」と称する場合
もある)等が挙げられる。また、熱膨張性物質13の具
体例としては、ポリマーや、金属粒子等が挙げられる。
ここで、ポリマーは、ゴム、ポリイミド、ウレタン樹脂
等である。このウレタン樹脂は、研摩パッド1の材料で
あるウレタン樹脂よりも高い熱膨張性を有するものとす
る。また、熱膨張性物質13の選択の条件として、熱伝
導性の高低は考慮しなくてよい。なお、熱伝導性物質1
2および熱膨張性物質13は、それぞれ1種類に限られ
ず、研摩パッド1内に2種類以上含まれていてもよい。
【0042】詳細は後述するが、研摩熱により研摩パッ
ド1が高温になると、その高温部分の熱膨張性物質13
が熱膨張する。そして、熱膨張した熱膨張性物質13
は、近くの熱伝導性物質12を押しのける。この押しの
けられた熱伝導性物質12は、別の押しのけられた熱伝
導性物質12と接触する。これにより、熱伝導性物質1
2が複数連なってなる熱伝導性パスが、研摩パッド1内
に自己整合的に形成される。従って、研摩パッド1は、
熱伝導性が部分的に変化し得る。
【0043】次に、上述の研摩装置を用いた研摩方法に
ついて説明する。本実施の形態2による研摩方法と前述
の実施の形態1で説明した研摩方法との相違点は、研摩
中の研摩パッド1の冷却方法、詳細には、研摩熱の放出
方法にある。そこで、研摩熱の放出について、図3を参
照して説明する。図3(a)は、研摩パッド1の高温部
分での研摩熱の放出を示す図である。また、図3(b)
は、研摩パッド1の研磨熱が発生していない部分(低温
部)を示す図である。
【0044】図3(a)に示すように、基板3の研摩中
に研摩パッド1が高温になると、その高温部分の熱膨張
性物質13が熱膨張して、その熱膨張性物質13の周辺
にある熱伝導性物質12を押しのける。そして、押しの
けられた熱伝導性物質12は、他の熱伝導性物質12と
接触する。すなわち、熱膨張性物質13の熱膨張によ
り、熱伝導性物質12が相互接触して、研摩パッド1内
に熱伝導パスが自己整合的に形成される。なお、研摩パ
ッド1内で、熱伝導性物質12は必ずしも接触する必要
はなく、通常の状態よりも密度がある程度高くなれば、
熱伝導パスが形成された場合と同様の効果が得られる。
一方、図3(b)に示すように、温度上昇が少ない研摩
パッド1の低温部分においては、熱膨張性物質13の熱
膨張が起こらない。すなわち、熱膨張性物質13の熱膨
張により熱伝導性物質12の移動並びに相互接触が起こ
らない。従って、研摩パッド1内に熱伝導パスが形成さ
れず、定盤5との熱交換はほとんど行われない。
【0045】以上説明したように、本実施の形態2で
は、研摩パッド1内に熱伝導性物質12と熱膨張性物質
13を含有させた。そして、研摩パッド1が部分的に高
温になると、その高温部分(図3(a)参照)の熱膨張
性物質13が熱膨張し、周囲の熱伝導性物質12を押し
のける。押しのけられて移動した熱伝導性物質12は、
他の熱伝導性物質12と接触して、研摩パッド1内に熱
伝導パスが自己整合的に形成される。これに対して、研
摩パッド1の低温部分では熱膨張性物質13の熱膨張が
起こらないため、熱伝導パスが形成されない。従って、
研摩パッド1および基板3の高温部分のみが、選択的に
冷却される。これにより、基板3の面内温度分布を均一
にすることができるため、研摩レートの高い面内均一性
が得られる。よって、ディッシングや研摩残りの発生を
防止することができる。また、本実施の形態2の研摩装
置又は研摩方法を用いて製造した半導体装置の歩留まり
および信頼性を向上させることができる。
【0046】なお、本実施の形態2においては、研磨パ
ッド1に熱膨張性物質13を含有させているが、この熱
膨張性物質13の代わりに、研摩パッド1で発生する研
摩熱により相転移して体積が増加する物質(以下、「相
転移物質」と称する)を研磨パッド1に含有させてもい
い。また、相転移物質の具体例としては、PZT(ジル
コン酸チタン酸鉛)、PLZT(ジルコン酸チタン酸鉛
ランタン)、易融合金等が挙げられる。ここで、易融合
金は、ビスマス、スズ、カドミウム、鉛からなる合金で
あり、例えばウッドメタルが代表的である。また、銅、
マグネシウム、マンガンのうちの少なくとも1つと、ア
ルミニウムとの合金であるアルミニウム合金も、上記相
転移物質として用いることができる。このように、相転
移物質を用いた場合も、上記熱膨張性物質13を用いた
場合と同様の効果が得られる。また、研摩パッド1内
に、相転移物質と熱膨張性物資13とを共に含有させて
もよい。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、研摩パッドで発生した
研摩熱を選択的に放出することができるため、基板の面
内温度均一性を向上させることができる。従って、研摩
レートの面内均一性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1による研磨装置を説明
するための断面図である。
【図2】 実施の形態1による研磨装置において、研磨
パッドで発生した研磨熱の部分的な放出を説明するため
の断面図である。
【図3】 実施の形態2による研磨装置において、研磨
パッドで発生した研磨熱の部分的な放出を説明するため
の断面図である。
【図4】 従来の研磨装置を説明するための断面図であ
る。
【図5】 従来の研磨装置で研磨する際の基板の面内温
度分布を説明するための図である。
【符号の説明】
1 研磨パッド、 2 キャリアヘッド、 3 基板、
4 リテーナーリング、 5 定盤、 6 冷却機構
(冷却水用配管)、 11 熱伝導性物質、12 熱伝
導性物質、 13 熱膨張性物質。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板を研磨する研磨装置であって、 定盤と、 前記定盤を冷却する冷却機構と、 前記定盤の主面上に配置され、熱伝導性が変動し得る研
    磨パッドと、 前記研磨パッドの主面に前記基板を押し付けるキャリア
    ヘッドと、 を備えることを特徴とする研磨装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の研磨装置において、 前記研磨パッドは、ベース部材と、前記ベース部材より
    も高い熱膨張性および熱伝導性を有する物質とを含むこ
    とを特徴とする研磨装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の研磨装置において、 前記物質は、金属粒子であることを特徴とする研磨装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の研磨装置において、 前記研磨パッドは、ベース部材と、前記ベース部材より
    も高い熱伝導性を有する熱伝導性物質と、前記ベース部
    材よりも高い熱膨張性を有する熱膨張性物質とを含むこ
    とを特徴とする研磨装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の研磨装置において、 前記熱伝導性物質は、ダイヤモンド又はグラファイトの
    何れか一方又はその両方であり、前記熱膨張性物質はポ
    リマー又は金属粒子の何れか一方又はその両方であるこ
    とを特徴とする研磨装置。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の研磨装置において、 前記研磨パッドは、ベース部材と、前記ベース部材より
    も高い熱伝導性を有する熱伝導性物質と、所定の温度で
    相転移する相転移物質とを含むことを特徴とする研磨装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の研磨装置において、 前記熱伝導性物質はダイヤモンド又はグラファイトの何
    れか一方又はその両方であり、前記相転移物質はPZ
    T、PLZT、易融合金の何れか一つ又はその組合せで
    あることを特徴とする研磨装置。
  8. 【請求項8】 研磨装置に用いられる研磨パッドであっ
    て、 熱伝導性が変動し得ることを特徴とする研磨パッド。
  9. 【請求項9】 ベース部材と、前記ベース部材よりも高
    い熱膨張性および熱伝導性を有する物質とを含むことを
    特徴とする請求項8に記載の研磨パッド。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の研磨パッドにおい
    て、 前記物質は、金属粒子であることを特徴とする研磨パッ
    ド。
  11. 【請求項11】 ベース部材と、前記ベース部材よりも
    高い熱伝導性を有する熱伝導性物質と、前記ベース部材
    よりも高い熱膨張性を有する熱膨張性物質とを含むこと
    を特徴とする請求項8に記載の研磨パッド。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の研磨パッドにおい
    て、ダイヤモンド又はグラファイトの何れか一方又はそ
    の両方であり、前記熱膨張性物質はポリマー又は金属粒
    子の何れか一方又はその両方であることを特徴とする研
    磨パッド。
  13. 【請求項13】 ベース部材と、前記ベース部材よりも
    高い熱伝導性を有する熱伝導性物質と、所定の温度で相
    転移する相転移物質とを含むことを特徴とする請求項8
    に記載の研磨パッド。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の研磨パッドにおい
    て、 前記熱伝導性物質はダイヤモンド又はグラファイトの何
    れか一方又はその両方であり、前記相転移物質はPZ
    T、PLZT、易融合金の何れか一つ又はその組合せで
    あることを特徴とする研磨パッド。
  15. 【請求項15】 請求項1から7何れかに記載の研磨装
    置を用いて基板を研磨することを特徴とする研磨方法。
  16. 【請求項16】 請求項1から7何れかに記載の研磨装
    置を用いて基板を研磨する工程を含むことを特徴とする
    半導体装置の製造方法。
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KR20190054600A (ko) * 2017-11-14 2019-05-22 에스케이씨 주식회사 연마패드

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