JP2002303636A - 半導体力学量センサ - Google Patents

半導体力学量センサ

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JP2002303636A
JP2002303636A JP2001105162A JP2001105162A JP2002303636A JP 2002303636 A JP2002303636 A JP 2002303636A JP 2001105162 A JP2001105162 A JP 2001105162A JP 2001105162 A JP2001105162 A JP 2001105162A JP 2002303636 A JP2002303636 A JP 2002303636A
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weight
axis
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Minoru Murata
稔 村田
Yoshiyuki Kato
義之 加藤
Mineichi Sakai
峰一 酒井
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Denso Corp
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01PMEASURING LINEAR OR ANGULAR SPEED, ACCELERATION, DECELERATION, OR SHOCK; INDICATING PRESENCE, ABSENCE, OR DIRECTION, OF MOVEMENT
    • G01P15/00Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration
    • G01P15/02Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses
    • G01P15/08Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values
    • G01P2015/0805Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration
    • G01P2015/0808Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration for defining in-plane movement of the mass, i.e. movement of the mass in the plane of the substrate
    • G01P2015/0811Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration for defining in-plane movement of the mass, i.e. movement of the mass in the plane of the substrate for one single degree of freedom of movement of the mass
    • G01P2015/0814Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration for defining in-plane movement of the mass, i.e. movement of the mass in the plane of the substrate for one single degree of freedom of movement of the mass for translational movement of the mass, e.g. shuttle type

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 枠部に支持された錘部と、該錘部の変位方向
の両側に設けられた櫛歯状の可動電極と、枠部から可動
電極と対向するように突出する櫛歯状の固定電極とを備
える容量式の半導体加速度センサにおいて、枠部に反り
が発生しても、錘部の変位方向の軸の両側にて固定電極
の変形のアンバランスを抑制する。 【解決手段】 矩形状の開口部14を有する枠部15に
は、錘部21及び錘部21と一体化した可動電極24が
弾性的に支持され、錘部21は加速度印加に応じて変位
方向Yに変位する。ここで、第1の固定電極31及び第
2の固定電極32は、錘部21における変位方向の軸Y
0に対して対称な形状となっており、枠部15の反りに
伴う変形を当該変位方向の軸Y0の一側と他側とで同程
度にできるようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、櫛歯状の可動及び
固定電極を備える容量式の半導体力学量センサに関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種の半導体力学量センサは、半導体
基板に溝等を形成することにより、基部となる枠部と、
該枠部内に配置され枠部の対向する部位にて弾性的に支
持されて力学量の印加に応じて所定方向に変位可能な錘
部と、該錘部における変位方向の軸の両側にて錘部から
突出する櫛歯状の可動電極と、錘部における変位方向の
軸の両側に配置され枠部から可動電極の櫛歯に噛み合う
ように突出する櫛歯状の固定電極とを備える。
【0003】そして、加速度等の力学量が印加されたと
きに、錘部がその変位方向の軸に沿った方向へ変位し、
この錘部の変位に伴う可動電極と固定電極との容量変化
に基づいて、印加力学量を検出するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、この種
の力学量センサについて、従来の基本構成を踏襲しつ
つ、図5及び図6(図5のB−B断面図)に示す様な試
作品S2を作製し、鋭意検討を行った。この試作品は、
半導体基板10として第1の半導体層11と第2の半導
体層12とが絶縁膜13を介して積層されたものを用い
ている。なお、図5中、識別のため絶縁膜13を示す部
分にはハッチングを施してある。
【0005】そして、半導体基板10に対して周知の半
導体製造技術を用い、第1の半導体層11及び絶縁膜1
3に開口部14を形成することにより、基部となる矩形
状の枠部15が形成され、第2の半導体層12は枠部1
5に支持された形となる。
【0006】この第2の半導体層12には溝を形成する
ことにより、枠部15の対向辺にて梁部22によって弾
性的に支持された錘部21、錘部21の左右両側に突出
する櫛歯状の可動電極24、枠部15に支持されて可動
電極24と対向する櫛歯状の固定電極31、32が形成
されている。
【0007】このセンサS2においては、図中のY方向
へ加速度が印加されると、梁部22によって錘部21
は、Y方向へ変位する。このとき、錘部21の左右両側
にて、可動電極24と固定電極31、32との対向距離
が変化する。この距離変化を両電極間の容量変化として
検出し印加加速度を求めるが、この容量変化は、左側の
可動電極24と固定電極31との検出間隔40の容量C
1と、右側の可動電極24と固定電極32との検出間隔
40の容量C2との差分(C1−C2)として検出(差
動容量検出)される。
【0008】ここで、従来の力学量センサにおいては、
図5に示す様に、左右の可動電極24を錘部21におけ
る変位方向(Y方向)の軸Y0に対して対称(図5にお
いて左右対称)の形状としている。これは、可動電極2
4を左右対称とすることにより、錘部21を上記変位方
向の軸Y0に沿って正確に変位させるという考えに基づ
いている。
【0009】そして、図5に示す様に、互いの櫛歯が噛
み合った状態の可動電極24及び固定電極31、32に
おいて、錘部21の左側では、個々の可動電極24の上
方側面と固定電極31の下方側面との間に検出間隔40
(容量C1)が形成されているのに対し、錘部21の右
側では、個々の可動電極24の下方側面と固定電極32
の上方側面との間に検出間隔40(容量C2)が形成さ
れている。そのため、上記した左右対称形状を持つ可動
電極24に対して、固定電極31、32は左右非対称な
位置関係となっている。
【0010】しかしながら、本発明者等の検討によれ
ば、このような力学量センサにおいては、周囲温度の変
化によって、図7に模式的に示す様に、半導体基板10
が凸状または凹状に反るという現象が発生し、この反り
によって、検出間隔40即ち可動電極24と固定電極3
1、32との間隔が伸びたり縮んだりして変位するた
め、温度特性が悪化し、センサ特性に大きな影響を及ぼ
すことがわかった。
【0011】特に、図6に示す様に、半導体基板10
が、第2の半導体層12側にて、接着フィルム60を介
してセラミック等のパッケージ70に接合されている場
合、半導体基板10と接着フィルム60との熱膨張係数
の差により、半導体基板10の反りが発生しやすい。
【0012】例えば、接着フィルム60は高温で半導体
基板10に貼り付けられるため、室温に戻ったときには
収縮し、半導体基板10の底面が収縮する。そのため、
本発明者等の解析によれば、半導体基板10には、図7
に示したようなの凸状の反りが発生する。
【0013】ここで、固定電極31、32は、枠部15
に対して梁部22を介して弾性的に支持されている可動
電極24よりも、直接、半導体基板10つまり枠部15
の反りの影響を受けやすい。そのため、主に固定電極3
1、32の変形により、可動電極24と検出電極31、
32との検出間隔40も変化し、検出容量値が変化して
しまう。
【0014】そして、図5に示す様に、左側の固定電極
31と右側の固定電極32とは、互いに左右非対称な位
置にあるため、枠部15の反りによる変形の度合も、左
右の固定電極31、32で互いに異なる。
【0015】特に、枠部15の反りは、半導体基板10
の中央部よりも周辺部(隅部)で大きい。そのため、固
定電極31、32の変形は、例えば、図5に示す様な枠
部15の周辺に最も近い固定電極(端部固定電極)31
0、320にて大きくなる。
【0016】そして、左側の端部固定電極310の方が
右側の端部固定電極320よりも、枠部15の周辺部
(隅部)に近いため、図8に示す様に、変形度合が大き
くなり、左右の固定電極31、32の変形がアンバラン
スとなる。このアンバランスは、上記した左右の容量C
1、C2を用いた差動容量検出において、検出精度の悪
化を招く。
【0017】そこで、本発明は上記問題に鑑み、枠部内
に位置し所定方向に変位可能な錘部と、この錘部の変位
方向の軸の両側に錘部から突出する櫛歯状の可動電極
と、枠部から可動電極の櫛歯に噛み合うように突出する
櫛歯状の固定電極とを備える容量式の半導体力学量セン
サにおいて、枠部に反りが発生しても、錘部の変位方向
の軸の両側にて固定電極の変形のアンバランスを抑制す
ることを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明では、半導体より構成される
ものであって、基部となる枠部(15)と、この枠部内
に配置され枠部の対向する部位にて弾性的に支持される
ことにより力学量の印加に応じて所定方向(Y)に変位
可能な錘部(21)と、この錘部における変位方向の軸
(Y0)の両側にて錘部から突出する櫛歯状の可動電極
(24)と、錘部における変位方向の軸の両側にて枠部
に支持され枠部から可動電極の櫛歯に噛み合うように突
出する櫛歯状の固定電極(31、32)とを備え、力学
量が印加されたときの錘部の変位に伴う可動電極と固定
電極との間の容量変化に基づいて印加力学量を検出する
ようにした半導体力学量センサにおいて、固定電極の少
なくとも一部が、錘部における変位方向の軸に対して対
称な形状となっていることを特徴としている。
【0019】それによれば、錘部における変位方向の軸
に対して対称な形状となっている固定電極の部分では、
枠部の反りに伴う変形を当該変位方向の軸の一側と他側
とで同程度にすることができる。そのため、温度変化に
伴って枠部に反りが発生しても、従来に比べて、錘部の
変位方向の軸の両側にて固定電極の変形のアンバランス
を抑制することができる。
【0020】ここで、請求項2に記載の発明のように、
固定電極(31、32)の全部を、錘部(21)におけ
る変位方向の軸(Y0)に対して対称な形状とすれば、
固定電極の全部にて、枠部の反りに伴う変形を当該変位
方向の軸の一側と他側とで同程度にすることができるた
め、請求項1の発明の効果を高レベルにて達成すること
ができる。
【0021】また、請求項3に記載の発明のように、錘
部(21)における変位方向の軸(Y0)を、枠部(1
5)の略中心を通るように位置させれば、当該変位方向
の軸の一側に位置する固定電極(31)と他側に位置す
る固定電極(32)を、互いに、枠部の反り度合が同程
度となるような部分に位置させやすくできるため、好ま
しい。
【0022】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一
例である。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す実施形態
について説明する。本実施形態は、本発明の半導体力学
量センサとして、半導体加速度センサについて本発明を
適用したものである。この半導体加速度センサは、例え
ば、エアバッグ、ABS、VSC等の作動制御を行うた
めの自動車用加速度センサ等に適用できる。
【0024】図1に半導体加速度センサS1の平面構成
を示し、図2に図1中のA−A線に沿った模式的な断面
構造を示す。なお、図1中、識別のため絶縁膜13を示
す部分にはハッチングを施してある。
【0025】半導体加速度センサ(以下、単にセンサと
いう)S1は、半導体基板に周知のマイクロマシン加工
を施すことにより形成される。センサS1を構成する半
導体基板は、図2に示す様に、第1の半導体層としての
第1シリコン基板11と第2の半導体層としての第2シ
リコン基板12との間に、絶縁層としての酸化膜13を
有する矩形状のSOI(シリコン−オン−インシュレー
タ)基板10である。
【0026】このSOI基板10において、酸化膜13
及び第1シリコン基板11には、エッチング等により矩
形状に除去されて開口部14が形成され、それによっ
て、矩形状の基部となる枠部15が形成されている。そ
して、枠部15に支持された第2シリコン基板12に
は、溝を形成することにより、可動部20、固定部30
が形成されている。
【0027】可動部20は、枠部15の対向辺部の間に
て開口部14上を横断するように配置されており、矩形
状の錘部21の両端を、梁部22を介してアンカー部2
3a及び23bに一体に連結した構成となっている。こ
れらアンカー部23a及び23bは、枠部15の一方の
辺部からこれと対向する他方の辺部に、固定され支持さ
れている。これにより、錘部21及び梁部22は開口部
14に臨んだ状態となっている。
【0028】また、梁部22は、2本の梁がその両端で
連結された矩形枠状をなしており、梁の長手方向と直交
する方向に変位するバネ機能を有する。具体的には、梁
部22は、図1中の矢印Y方向の成分を含む加速度を受
けたときに錘部21を当該Y方向(錘部における変位方
向、以下、変位方向Yという)へ変位させるとともに、
加速度の消失に応じて元の状態に復元させるようになっ
ている。
【0029】このように、錘部21は、枠部15の内側
に配置され、枠部15の対向する部位にて梁部22によ
って弾性的に支持されることにより、加速度の印加に応
じて変位方向Yへ変位可能となっている。
【0030】また、錘部21における変位方向Yの軸Y
0の両側(図1中の左右両側の辺)には、それぞれ、櫛
歯状の可動電極24が、変位方向Yと直交する方向にお
いて、錘部21から互いに反対方向へ突出して形成され
ている。
【0031】図示例では、可動電極24は、錘部21の
左側及び右側に各々4個ずつ突出して形成され、個々の
可動電極24は断面矩形の梁状に形成されて、開口部1
4に臨んだ状態となっている。このように、錘部21と
一体的に形成された可動電極24は、梁部22及び錘部
21とともに変位方向Yへ変位可能となっている。
【0032】固定部30は、固定電極31、32と、こ
の固定電極31、32とは溝を介して電気的に分離され
た周辺部33とよりなる。固定電極31、32は、錘部
21における変位方向の軸Y0の両側にて枠部15に支
持され、図1中の左側に位置する第1の固定電極31
と、右側に位置する第2の固定電極32とより成る。
【0033】第1の固定電極31及び第2の固定電極3
2は、互いに電気的に独立しており、それぞれ、各可動
電極24における櫛歯の隙間に噛み合うように、枠部1
5から突出する櫛歯形状をなしている。
【0034】図示例では、固定電極31、32における
個々の電極(図示例では4個ずつ)は断面矩形の梁状に
形成されており、各配線部31a、32aにて第1シリ
コン基板11に片持ち状に支持された状態で、開口部1
4に臨んだ状態となっている。そして、固定電極31、
32における個々の電極の側面は、個々の可動電極24
の側面と所定の間隔(検出間隔)40を存して平行した
状態で対向配置されている。
【0035】ここで、図1に示す様に、錘部21の左側
では、個々の可動電極24の上方側面と第1の固定電極
31の下方側面との間に検出間隔40が形成されている
のに対し、錘部21の右側では、個々の可動電極24の
下方側面と第2の固定電極32の上方側面との間に検出
間隔40が形成されている。
【0036】そして、本実施形態のセンサS1は、上述
したような従来の半導体力学量センサの基本的な特徴を
備えつつ、固定電極31、32の全部が、錘部21にお
ける変位方向の軸Y0に対して対称な形状となっている
ことを主たる特徴としている。
【0037】つまり、従来のセンサでは、上記図5に示
したように、錘部21における変位方向の軸Y0に対し
て、可動電極24を対称形状とし、固定電極31、32
を非対称形状としているのに対し、本実施形態では、逆
に、可動電極24を非対称形状とし、固定電極31、3
2を対称形状としている。また、図1に示す例では、錘
部21における変位方向の軸Y0が枠部15の略中心
(つまり、SOI基板10の略中心)を通る位置にあ
る。
【0038】また、各固定電極31、32の各配線部3
1a、32a上の所定位置には、それぞれワイヤボンデ
ィング用の固定電極パッド31b、32bが形成されて
いる。また、一方のアンカー部23bと一体に連結され
た状態で、可動電極用配線部25が形成されており、こ
の配線部25上の所定位置には、ワイヤボンディング用
の可動電極パッド25aが形成されている。上記の各電
極パッド25a、31b、32bは、例えばアルミニウ
ムにより形成されている。
【0039】更に、錘部21、可動電極24、及び各固
定電極31、32には、開口部14側から反対側に貫通
する矩形状の貫通孔50が複数形成されており、これら
貫通孔50により、矩形枠状部を複数組み合わせた所謂
ラーメン構造形状が形成されている。これにより、可動
部20及び各固定電極31、32の軽量化、捩じり強度
の向上がなされている。
【0040】また、図2に示す様に、本センサS1は、
第1シリコン基板11の裏面(酸化膜13とは反対側の
面)側において接着フィルム(例えばポリイミド樹脂
等)等よりなる接着剤60を介してパッケージ70に接
着固定されている。
【0041】このパッケージ70には、後述する回路手
段80が収納されている。そして、この回路手段80と
上記の各電極パッド25a、31b、32bとは、金も
しくはアルミニウムのワイヤボンディング等により形成
されたワイヤ(図示せず)により電気的に接続されてい
る。
【0042】このような構成においては、第1の固定電
極31と可動電極24との検出間隔40に第1の検出容
量(CS1とする)、第2の固定電極32と可動電極2
4との検出間隔40に第2の検出容量(CS2とする)
が形成されている。
【0043】そして、加速度を受けると、梁部22のバ
ネ機能により、可動部20全体が一体的に矢印Y方向へ
変位し、可動電極24の変位に応じて検出間隔40が変
化し、上記各検出容量CS1、CS2が変化する。そし
て、上記検出回路80は、可動電極24と固定電極3
1、32による差動容量(CS1−CS2)の変化に基
づいて加速度を検出する。
【0044】この加速度検出について図3を用いて具体
的に示す。図3は、本センサS1における上記回路手段
としての検出回路80を示す図(検出回路図)である。
検出回路80において、81はスイッチドキャパシタ回
路(SC回路)であり、このSC回路81は、容量がC
fであるコンデンサ82、スイッチ83及び差動増幅回
路84を備え、入力された容量差(CS1−CS2)を
電圧に変換するものである。
【0045】また、この検出回路80に対するタイミン
グチャートの一例を図4に示す。上記センサS1におい
ては、例えば、第1の固定電極パッド31bから搬送波
1(例えば、周波数100kHz、振幅0〜5V)、第
2の固定電極パッド32bから搬送波1と位相が180
°ずれた搬送波2(例えば、周波数100kHz、振幅
5〜0V)を入力し、SC回路81のスイッチ83を図
に示すタイミングで開閉する。そして、印加加速度は、
下記の数式1に示す様に、電圧値V0として出力され
る。
【0046】
【数1】V0=(CS1−CS2)・V/Cf ここで、Vは両固定電極パッド31b、32bの間の電
圧差である。こうして出力される電圧値V0により変位
方向Yに沿った印加加速度が検出される。
【0047】次に、上記構成に基づき、本実施形態に係
るセンサS1の製造方法の一例を説明する。まず、上記
SOI基板10を用意し、第2シリコン基板12の全面
にアルミニウムを蒸着した後に、そのアルミニウム膜を
フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を利用して
パターニングすることにより、上記電極パッド25a、
31b、32bを形成する。
【0048】次に、SOI基板10の裏面(第1シリコ
ン基板11の表面)をバックポリッシュしてから、プラ
ズマSiN膜を堆積し、そのプラズマSiN膜をエッチ
ングすることにより、開口部14をエッチングにより形
成する際のマスクとする。
【0049】続いて、SOI基板10の表面(第2シリ
コン基板12の表面)に、PIQ(ポリイミド)膜を塗
布し、そのPIQをエッチングして、可動部20及び固
定部30に対応した形状にパターニングしてから、PI
Qの上に、保護膜としてのレジストを塗布し、裏面のプ
ラズマSiN膜をマスクとして、SOI基板10を例え
ばKOH水溶液で深堀エッチングする。この深堀エッチ
ングにおいては、酸化膜13のエッチング速度がSiに
比較して遅いため、酸化膜13がエッチングストッパと
して機能する。
【0050】この後、HF水溶液により、露出している
酸化膜13及びプラズマSiN膜を除去してから、SO
I基板10の表面を保護しているレジストを除去し、P
IQ膜をマスクにして、ドライエッチングにより、第2
シリコン基板12中に、上記溝及び貫通孔50を形成す
る。これによって、可動部20及び固定部30が形成さ
れる。そして、表面のPIQをO2アッシングによって
除去することにより、上記センサS1が完成する。
【0051】ところで、本センサS1も、接着剤60を
介してパッケージ70に貼り付けられるため、室温に戻
ったときには収縮し、接着剤60とSOI基板10との
熱膨張係数の差から、SOI基板10の底面が収縮す
る。そのため、本センサS1を構成するSOI基板10
には、上記図7に示したようなの凸状の反りが発生す
る。
【0052】ここで、本実施形態によれば、第1の固定
電極31と第2の固定電極32とが、錘部21における
変位方向の軸Y0に対して対称な形状となっている。つ
まり、第1の固定電極31と第2の固定電極32とで個
々の櫛歯をみたとき、錘部21を挟んで対向する櫛歯同
士は、矩形状の枠部15の隅部から互いに等しい距離に
位置し、その形状、寸法も同一となっている。
【0053】そのため、枠部15の反りに伴う変形を、
第1の固定電極31側と第2の固定電極32側とで同程
度にすることができる。そして、温度変化に伴って枠部
15に反りが発生しても、従来に比べて、錘部21の変
位方向の軸Y0の両側にて固定電極31、32の変形の
アンバランスを抑制することができる。
【0054】もし、上記固定電極31、32の変形のア
ンバランスが大きいと、上記数式1からわかるように、
第1の検出容量CS1の変動度合と第2の検出容量CS
2の変動度合が大きく相違し、差動容量(CS1−CS
2)をとったときに、上記固定電極31、32の変形に
よる出力誤差が大きくなる。
【0055】すると、この大きな出力誤差によって、加
速度が印加されていないにも関わらず、あたかも加速度
が存在するかのように出力がなされてしまう。そして、
この上記固定電極31、32の変形は、温度依存性を持
つため、センサ出力の温度特性の悪化を招く。
【0056】それに対し、本実施形態では、固定電極3
1、32の変形のアンバランスを抑制し、第1の検出容
量CS1の変動度合と第2の検出容量CS2の変動度合
とを同程度とすることができるため、差動容量(CS1
−CS2)をとれば、上記固定電極31、32の変形に
よる出力誤差を実質的にキャンセルすることができる。
そして、センサ出力の温度特性を改善することができ
る。
【0057】また、本実施形態によれば、錘部21にお
ける変位方向の軸Y0が、枠部15の中心を通る位置に
あるため、当該変位方向の軸Y0の一側に位置する第1
の固定電極31と他側に位置する第2の固定電極32
を、互いに、枠部15の反り度合が同程度となるような
部分に位置させやすくできるため、好ましい。
【0058】具体的には、本センサS1においても、上
記図7に示したような凸状の反りが発生する。このと
き、錘部21における変位方向の軸Y0が枠部15の中
心を通る位置にあるため、第1の固定電極31と第2の
固定電極32は、互いに同じ曲がり具合の凸面領域に位
置することとなる。そのため、上記した対称構造を持つ
固定電極31、32の効果を、より高いレベルにて達成
することができる。
【0059】(他の実施形態)なお、第1の固定電極3
1と第2の固定電極32との少なくとも一部(例えば、
枠部15の隅部に近い櫛歯)が、錘部21における変位
方向の軸Y0に対して対称な形状となっている形態でも
良い。
【0060】それによれば、その対称となっている固定
電極31、32の部分では、枠部15の反りに伴う変形
を当該変位方向の軸Y0の一側と他側とで同程度にする
ことができるため、温度変化に伴って枠部15に反りが
発生しても、従来に比べて、錘部21の変位方向の軸Y
0の両側にて固定電極31、32の変形のアンバランス
を抑制することができる。
【0061】また、上記センサS1は、パッケージ70
に接着剤60を介して支持されたものでなくとも良い。
つまり、本発明の作用効果から、温度変化等の何らかの
要因によって半導体基板10の反りが発生した場合に、
錘部の変位方向の軸の両側にて固定電極の変形のアンバ
ランスを抑制できることは明らかである。
【0062】また、本発明は、加速度センサ以外にも、
圧力センサやジャイロセンサ等にも適用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る半導体加速度センサの
概略平面図である。
【図2】図1中のA−A概略断面図である。
【図3】図1に示すセンサの検出回路図である。
【図4】図3に示す検出回路に対するタイミングチャー
トの一例を示す図である。
【図5】本発明者等の試作した半導体力学量センサの概
略平面図である。
【図6】図5中のB−B概略断面図である。
【図7】半導体基板の反りを模式的に示す図である。
【図8】固定電極における変形のアンバランスを模式的
に示す図である。
【符号の説明】
15…枠部、21…錘部、24…可動電極、31、32
…固定電極、Y…錘部の変位方向、Y0…錘部における
変位方向の軸。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 酒井 峰一 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 4M112 AA02 BA07 CA24 CA26 DA03 DA04 DA09 DA18 EA03 EA07 EA11

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体より構成されるものであって、 基部となる枠部(15)と、 この枠部内に配置され前記枠部の対向する部位にて弾性
    的に支持されることにより、力学量の印加に応じて所定
    方向(Y)に変位可能な錘部(21)と、 この錘部における変位方向の軸(Y0)の両側にて前記
    錘部から突出する櫛歯状の可動電極(24)と、 前記錘部における変位方向の軸の両側にて前記枠部に支
    持され、前記枠部から前記可動電極の櫛歯に噛み合うよ
    うに突出する櫛歯状の固定電極(31、32)とを備
    え、 力学量が印加されたときの前記錘部の変位に伴う前記可
    動電極と前記固定電極との間の容量変化に基づいて、印
    加力学量を検出するようにした半導体力学量センサにお
    いて、 前記固定電極の少なくとも一部が、前記錘部における変
    位方向の軸に対して対称な形状となっていることを特徴
    とする半導体力学量センサ。
  2. 【請求項2】 前記固定電極(31、32)の全部が、
    前記錘部(21)における変位方向の軸(Y0)に対し
    て対称な形状となっていることを特徴とする請求項1に
    記載の半導体力学量センサ。
  3. 【請求項3】 前記錘部(21)における変位方向の軸
    (Y0)が、前記枠部(15)の略中心を通る位置にあ
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体力
    学量センサ。
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