JP2002300717A - 交流負荷回路におけるアーク電流を含む異常電流判別方法及びこの判別方法を用いた異常電流検出装置 - Google Patents

交流負荷回路におけるアーク電流を含む異常電流判別方法及びこの判別方法を用いた異常電流検出装置

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JP2002300717A
JP2002300717A JP2002015795A JP2002015795A JP2002300717A JP 2002300717 A JP2002300717 A JP 2002300717A JP 2002015795 A JP2002015795 A JP 2002015795A JP 2002015795 A JP2002015795 A JP 2002015795A JP 2002300717 A JP2002300717 A JP 2002300717A
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Yasuo Ichimura
安男 市村
Akemi Shiokawa
明実 塩川
Yoichi Kunimoto
洋一 国本
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】正常な負荷電流は誤検出せず、従来は検出でき
なかった直列アーク、アーク短絡電流を簡易なアルゴリ
ズムを用いて検出する。 【解決手段】アーク電流を含む交流負荷回路の異常電流
検出方法とその方法を実行するための装置を提案してい
る。アーク電流検出方法では、所定の周期でサンプリン
グし、デジタル値に変換された、交流負荷回路に通じる
電流より、半波毎に検出された連続する3つの半波毎の
変動パターンの組み合わせによって特定される所定の遷
移パターンを抽出するステップと、それらの出現回数
を、所定の限定区間毎にカウントするステップと、その
カウント値を予め定めたしきい値と比較し、しきい値を
超えたときに異常を判別するステップとを含んでいる。
このような方法によれば、簡易なアルゴリズムを採用す
るだけで、正常な負荷電流は検出せずに、比較的小電流
領域で発生する、機器コード等で起こる直列アークや、
コードや屋内配線で芯線同士の接触によって起こるアー
クを伴うアーク短絡事故も誤りなく検出できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、交流負荷回路にお
けるアーク発生事故や過負荷、短絡を検出し、火災等を
未然に防ぐ異常電流判別方法に関するものであり、特
に、延長コードや器具付コード、及びコンセントプラグ
を含む住宅用電路の保護機器として利用されるものであ
る。
【0002】
【従来の技術】過電流や短絡電流によるコード及び負荷
機器の保護は、従来は、バイメタルや瞬時遮断用電磁コ
イルを用いた遮断器で行なわれている。一般的に、瞬時
遮断型遮断器は、遮断器の定格電流の約10倍以上の電
流が流れたときに遮断するように構成されているが、コ
ードの絶縁劣化等によって芯線間が接触してアーク短絡
を生じるような場合には、短絡電流が瞬時遮断器の動作
電流まで流れることがなく、また、負荷電流のように連
続ではなく間欠的な電流となることがあるため、瞬時遮
断器が動作せずに火災に至ることがあった。
【0003】この欠点を補うために、アーク特有の電流
波形を検出する遮断器が開発されている。この遮断器
は、コードの芯線間が接触して発生する、瞬時遮断器が
検出できない電流領域を、電子回路によって負荷電流と
識別して検出するものである。しかしながら、負荷電流
波形もアーク短絡電流波形として認識してしまうため、
一般の負荷電流波形でも誤動作することがあった。
【0004】短絡による火災に至るまでの典型的な現象
としては、芯線間が短絡して短絡電流が流れ、このと
き、短絡点では大電流によって芯線が溶融しアーク放電
が発生する。このアーク放電は、非常に高温であり、芯
線などの高温の溶融物を飛散させ、周りの可燃物に着火
して火災となる。
【0005】芯線同士が接触・溶融することによって起
こるアーク短絡は、電源コードや延長コードの他に、負
荷機器の内部や屋内配線でも起こる。コンセント栓刃間
でも絶縁劣化により、微小電流が継続して流れ、最終的
にアーク短絡を発生させる可能性もある。
【0006】また、片方の芯線が何らかの応力によって
切れ、何らかの力によって切断間が接触した場合、負荷
がつながっている場合は電流が流れ、切断端でアーク放
電が発生する。このアーク発生現象は、電流経路と負荷
と直列になっていることから、直列アークと呼ばれる
が、このような直列アークが発生すると、負荷電流が大
きい場合には、アークによる溶融飛散物によって、火災
に至ることがある。しかしながら、従来の技術では、こ
れらの直列アーク放電を伴う現象が十分に検出できず、
これらに対して有効な遮断器の開発が強く望まれてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情を考慮してなされたものであり、正常な負荷電流は
検出せず、これまで瞬時遮断器では検出できなかった、
コードや屋内配線で芯線同士でアークを伴うアーク短絡
現象や、機器コード等で起こる直列アークを含む交流負
荷回路の電流異常を判別する方法と、その方法を利用し
た異常電流検出装置を提案するものである。
【0008】したがって、本発明の第1の目的は、正常
な負荷電流は検出せず、コードや屋内配線で芯線同士で
アークを伴うアーク短絡現象や、機器コード等で起こる
直列アークに対しても誤りなく異常が検出できる、交流
負荷回路における異常電流判別方法を提案することにあ
る。また、本発明の第2の目的は、アーク放電を伴わな
い短絡現象や過負荷電流に対しても異常が検出できる、
交流負荷回路における異常電流判別方法を提案すること
にある。更に、本発明の第3の目的は、本発明方法を実
現する交流負荷回路の異常電流検出装置を提案すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の目的を達成するた
め提案される交流負荷回路における異常電流判別方法で
は、交流負荷回路に通じる交流電流を、所定の周期でサ
ンプリングして、その瞬時電流に対応したデジタル値に
変換して、半波毎に波高値を検出し、かくして、検出し
た半波毎の波高値から、連続する3つの半波の波高値の
変動パターンによって特定される所定の遷移パターンを
抽出して、それらの出現回数を、所定の限定区間毎にカ
ウントアップし、そのカウント値が所定のしきい値を超
えたときにアーク電流として判断することを特徴とす
る。
【0010】この方法において、アーク電流を検出する
ためにカウントされる所定の遷移パターンは、連続する
3つの半波の波高値において、変動なしから増加、増加
から変動なし、変動なしから減少、減少から変動なしの
4種類の変動パターンを抽出して特定されるが、より簡
易な方法では、所定の遷移パターンは、連続する3つの
半波の波高値において、増加から減少、減少から増加の
2種類の変動パターンによって特定される。
【0011】また、この方法では、交流負荷回路に通じ
る交流電流の時系列的に連続する正、負の半波を、連続
する3つの半波として、それらの波高値の変動パターン
を抽出して、特定される所定の遷移パターンを特定し
て、その出現回数を、所定の限定区間毎にカウントアッ
プし、そのカウント値が所定のしきい値を超えたときに
アーク電流として判断してもよいが、半波整流された負
荷電流が加えられて流れるような交流負荷回路に適用す
る場合には、正または負の連続した3つの半波から、そ
れらの波高値の変動パターンを抽出して、所定の遷移パ
ターンを特定し、その出現回数を計数することが、誤判
断を防止する観点からも望ましい。
【0012】交流電流は、整流されていない波形をサン
プリングしてもよいが、波高値の検出精度を良くするた
めにはサンプリング処理される前に全波整流されている
ことが望ましい。
【0013】また、この電流判別方法では、負荷の変動
による電流変化の誤検出を避けるため、所定の限定区間
内に現出する遷移パターンの時系列的な配列が所定の負
荷変動パターンに一致しているかどうかを照合し、一致
しているときには、カウントアップした出現回数をクリ
アリセットするステップを加えている。
【0014】また、サンプリングされ、デジタル変換さ
れた交流電流の半波毎の波高値が所定のしきい値よりも
小さい場合、つまりアーク電流の検出領域よりも十分に
小さく、無視すべき場合には、遷移パターンの構成要素
から除外し、それ以外の交流電流の半波毎の波高値を判
断対象として、所定の限定区間における遷移パターンの
出現回数をカウントアップして、アーク電流を判別して
いる。
【0015】交流電流の半波毎の波高値は、交流負荷回
路に供給される交流電圧のゼロクロス点を検出し、その
ゼロクロス点から次のゼロクロス点までの間、一定間隔
で前記交流電流を複数回サンプリングしてデジタル値に
変換し、そのデジタル値に変換された交流電流の最大値
として検出できる。
【0016】また、交流電流の半波毎の波高値は、別の
方法では、交流負荷回路に供給される交流電圧のゼロク
ロス点を検出して、そのゼロクロス点から次のゼロクロ
ス点までの間、一定間隔で前記交流電流を複数回サンプ
リングしてデジタル値に変換し、ゼロクロス点の区間に
おいて、デジタル値に変換された交流電流の最大値と、
それに隣接する1つ以上のサンプリングされた交流電流
の瞬時値との平均値を算出して特定してもよい。
【0017】更に提案される電流判別方法では、アーク
電流と正常な負荷波形との誤検出も防止され、この方法
では、一定間隔で交流電流をサンプリングしてデジタル
値に変換して波高値を特定しても、波形急峻度(Vmax/V
D):Vmax/VD=デジタル値に変換された交流電流の最大
値(Vmax)/{最大値(Vmax)−その最大値に隣接する
1つ以上のサンプリングされた交流電流の瞬時値のうち
からもっとも小さい値(Vmin)}が、所定のしきい値を
超えた場合には、その波高値は除外し、それ以外の交流
電流の半波毎の波高値のみを対象として、所定の限定区
間における遷移パターンの出現回数をカウントアップし
て、アーク電流を判別している。
【0018】また、他の方法では、交流負荷回路に供給
される交流電圧のゼロクロス点を検出し、あるゼロクロ
ス点から次のゼロクロス点までの区間、一定間隔で前記
交流電流を複数回サンプリングしてデジタル値に変換さ
れ、サンプリングされた交流電流の最大値が得られた時
点と、交流電圧のゼロクロス点との時間間隔が、所定の
しきい値、つまり所定の位相角を超えたときには、特定
した波高値を除外し、それ以外の交流電流の半波毎の波
高値を判断対象として、所定の限定区間における遷移パ
ターンの出現回数をカウントアップし、アーク電流を判
別することによって、特定の負荷波形との誤検出を防止
している。
【0019】遷移パターンの出現回数を計数する限定区
間は、カウントすべき最初の遷移パターンが出現した時
点を開始点としている。
【0020】更に、この発明では、アーク電流の迅速な
検出を可能にするため、次のような手法も加えられてい
る。すなわち、遷移パターンの出現回数を計数する限定
区間の始点を、カウントすべき最初の遷移パターンが出
現した時点とした際に、その限定区間における遷移パタ
ーンの出現回数が、所定のしきい値に満たない場合に
は、遷移パターンの出現回数を計数する限定区間の始点
を、順次、半波ずつシフトして、遷移パターンの出現回
数を計数する手法が含まれている。
【0021】また、別の手法では、判別を迅速に行うた
めに、3つの連続した半波の変動パターンに基づいて遷
移パターンを判定する際に、前の遷移パターンにおいて
判定対象とした、少なくとも1以上の波高値を重複させ
て判定対象としている。
【0022】更に、本発明では、直列アーク電流より
も、より大きいアーク短絡電流領域に対して有効な異常
電流判別方法も含まれており、この方法では、検出した
交流電流の瞬時値の絶対値を所定の限定区間で積算する
ことによって、仮想アークエネルギー値が算出され、異
常電流が判別されるようにしている。すなわち、この方
法では、交流負荷回路に通じる交流電流を、所定の周期
でサンプリングして、その瞬時電流に対応したデジタル
値に変換し、これらのデジタル値に変換された電流の瞬
時値の絶対値を、所定の限定区間内で積算するだけの簡
易な方法を採用することによって、仮想アークエネルギ
ーを算出しており、かくして算出された仮想アークエネ
ルギー値が、所定のしきい値を超えたときに、異常電流
が発生したと判断することを特徴とする。
【0023】また、この方法では、所定の限定区間の始
点が、サンプリングされ、デジタル変換された瞬時電流
の絶対値が、予め設定されたしきい値を最初に超えた時
点とする。
【0024】更に、上記した仮想アークエネルギーの積
算値を利用した方法よりも、更に大きい短絡事故や過負
荷電流に対して有効な異常電流判別方法も同時に提案さ
れており、この方法では、交流負荷回路に通じる交流電
流を所定の周期でサンプリングし、サンプリングした瞬
時電流の絶対値に対応したデジタル値に変換した値が、
所定の値を、連続して所定回数超えたときに、異常電流
が発生したと判断することを特徴とする。
【0025】更に、上記した特定の遷移パターンをカウ
ントし、アーク電流を判別する方法(第1の電流判別方
法)、電流の瞬時値から仮想アークエネルギーを積算し
て、短絡電流を判別する方法(第2の電流判別方法)、
上記した交流電流の瞬時値が所定のしきい値を所定回数
超えた場合に異常電流を判別する方法(第3の電流判別
方法)を並行的に実行する方法も提案されており、この
方法では、交流負荷回路に通じる交流電流を、増幅度を
単一設定し、あるいは上記した3種類の判別方法が対象
とする電流領域に応じた増幅度に異ならせた電流−電圧
変換回路に入力させて、上記した3つの電流判別方法に
応じたアルゴリズムを実行している。
【0026】そして、この方法は、ある態様では、交流
負荷回路に通じた、デジタル変換された交流電流に対し
て、上記した3つの電流判別方法のうちから選択された
少なくとも1つの電流判別方法が実行されているが、他
の態様では、第3の電流判別方法のためのデータ処理
が、他の第1、第2の電流判別方法よりも優先的に開始
されるようにして、上記した第1〜第3の電流判別方法
が並行して実行されるようにしている。
【0027】本発明として、同時に提案される異常電流
検出装置では、交流負荷回路に通じる交流電流を所定周
期でサンプリングし、デジタル値に変換するための、増
幅度を単一設定し、あるいは可変設定した、電流―電圧
変換回路と、交流負荷回路に供給される交流電圧ゼロク
ロス点を検出するためのゼロクロス検出回路と、上記し
た3つの電流判別方法を実行するために必要なアルゴリ
ズムを処理するデータ処理部とを備えている。
【0028】この異常電流検出装置では、ある態様で
は、データ処理部は、交流負荷回路に通じた、デジタル
変換された交流電流に対して、上記した3つの電流判別
方法のうちから選択された少なくとも1つの電流判別方
法が実行されているが、他の態様では、データ処理部
は、第3の電流判別方法のためのデータ処理が、他の第
1、第2の電流判別方法よりも優先的に開始されるよう
にして、上記した第1〜第3の電流判別方法が並行して
実行されるようにしている。
【0029】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて、図面とともに説明する。本発明では、交流負荷回
路におけるアーク放電を伴う電流異常や過電流、短絡等
の故障の発生を、回路を流れる電流を検知し、所定のア
ルゴリズムを用いて判別等を行うことによって検出して
いる。
【0030】負荷回路の短絡電流の範囲は、広範囲にわ
たるので、以下の3種類の検出方法を組み合わせること
によって広範囲の故障電流が検出できる。すなわち、第
1の方法は、直列アークのように比較的小電流のとき
に、交流電流の連続する半波毎の波高値を抽出し、それ
らの変動パターンの組み合わせによって特定される所定
の遷移パターンをカウントして、アーク電流特有の変動
を判別するものである。
【0031】また、第2の方法は、比較的小電流領域の
アーク短絡時に、瞬時電流値を一定の間隔でサンプリン
グし、仮想アークエネルギーを一定時間積算し、その積
算値が所定のしきい値を超えるかどうかを判別するもの
である。
【0032】更に、第3の方法は、比較的大電流領域の
短絡現象が発生したり、過負荷電流が流れた時に、上記
サンプリングで得られた瞬時値が一定回数、所定のしき
い値を超えるかどうかを判別するものである。
【0033】上記した第1の方法は、アーク電流特有の
変動パターンを検出するため、アーク電流以外の電流は
検出しないが、第2、第3の方法では、アーク放電を伴
わない電流事故(短絡や過負荷)でも、異常値であれば
検出することが可能である。
【0034】図1は、アーク事故が発生したときの事故
点周辺可燃物への着火を防止するための検出時間の目標
値を示したものである。図中の実線が、事故点のアーク
電圧が一定値と仮定した場合の仮想アークエネルギーを
所定量以下に抑えるための最大の遮断時間である。
【0035】負荷回路に生じる短絡電流に対する広範囲
の遮断時間は、1つの判別方法で実現するのは困難であ
るため、本発明では、電流領域毎に、上記3種類の異な
る方法で、アーク事故を含む電流異常を検出している
(図1では、方法1、方法2、方法3として示してい
る)。
【0036】図2は、第1の方法で検出することを意図
しているアーク放電電流の一例を示す。中央の電流0の
軸を中心として電流値が正負交互に振動している交流波
形を示しているが、各半波毎の電流波高値に注目する
と、半波毎の波高値が不規則に変動しているのが分か
る。本発明では、このような波高値の変動パターンの不
規則性を検出し、判別するものである。
【0037】交流負荷回路における電流を、瞬時電流に
対応したデジタル値としてサンプリングし、連続した半
波毎の波高値の変動パターンを抽出してデータ処理する
ことによって、図2に示す電流波形がアーク電流である
と判定できる。
【0038】また、変動データの抽出は、正、負の連続
する半波で行っても良いが、電流の正、負の半波のいず
れかで独立して行ってもよい。後者の場合、図3に一例
を示すように、正側のみで行う場合には、P1→P3→
P5→P7→P9…、負側のみで行う場合には、P2→
P4→P6→P8→P10…に注目し、例えばP1→P
2というような波高値の正側から負側にまたがる変動は
無視する。このことにより、通常の負荷電流に半波整流
された負荷電流が複合する可能性があるような正常負荷
電流(例えば、ドライヤの低出力モードなど)をアーク
電流と誤って検出することも防止できる。
【0039】次に、遷移パターンを抽出するデータ処理
方法を具体的に説明すると、連続する2つの半波値の変
動を、少なくとも「増加」、「減少」、「変動なし」の
3つの変動パターンに分類し、その組合せとして連続す
る3つの半波の波高値のパターン遷移を表し、その中の
特定パターン遷移の出現回数を、ある限定区間内でカウ
ントし、所定の回数を超えるかどうかでアーク電流であ
るかどうかを判定する。
【0040】すなわち、交流負荷回路に通じる交流電流
を、所定の周期でサンプリングして、その瞬時電流に対
応したデジタル値に変換して、半波毎に波高値を検出
し、検出した半波毎の波高値から、連続する3つの半波
の波高値の変動パターンによって規定される所定の遷移
パターンの出現回数を、所定の限定区間毎にカウントア
ップし、そのカウント値が所定のしきい値を超えたとき
にアーク電流として判断する。例えば、所定のサンプリ
ング周期は200μs、所定の限定区間は200ms、
カウント値に対するしきい値は5とする。
【0041】ある半波の波高値をP1、次の半波の波高
値をP2としたときの変動Hは、「H=ABS(P2)
/ABS(P1) :ABS()は絶対値を表す」で定
義することができる。例えば、変動Hが1.1を超えた
場合を「増加」、0.9以下の場合を減少、0.9を超
えるが1.1以下の場合を「変動なし」とする。
【0042】連続する3つの半波の波高値のパターン遷
移は、3つの変動パターンを2つ組み合わせたもので表
されるので、パターン遷移には9通りがあるが、その中
から、正常な負荷電流では出現することが稀なパターン
遷移を特定遷移パターンとして抽出してカウントするこ
とにより、確実にアーク電流が検出できる。また、この
場合のデータ処理は、四則演算や数値比較といった単純
な処理であるため、比較的低速低機能なデジタル制御装
置を用い、安価にアーク故障の検出ができる。
【0043】また、交流電流は、サンプリング処理され
る前に、全波整流するようにしてもよく、これによっ
て、波高値の検出が精度よくできる。
【0044】特定パターン遷移は、具体的には、「変動
なし」→「増加」、「増加」→「変動なし」、「変動な
し」→「減少」、「減少」→「変動なし」の4種類のパ
ターン、または、簡易な方法として、「増加」→「減
少」、「減少」→「増加」の2種類のパターンにでき
る。これらの特定パターン遷移は、正常な負荷電流では
出現するのは稀であるので、限定区間内でこれらの出現
回数をカウントすることで、確実にアーク電流と判別す
ることができる。限定区間としては、図1に示した検出
時間の目標値から、第1の方法を適用する領域(図1で
は方法1として示す)の最大電流値での検出目標が約2
00msであるため、50Hzで考えると、20半波分
(正負各10半波分)が望ましい。
【0045】また、遷移パターンの抽出に必要な半波毎
の波高値は、以下の方法で検出され特定される。すなわ
ち、半波の波高値を特定する第1の方法は、検出すべき
交流負荷回路の電圧のゼロクロス点(交流電圧の値が、
正から負、または負から正に切替わる点)を検出し、あ
るゼロクロス点から次のゼロクロス点までの間、一定間
隔で、交流負荷回路の電流の絶対値を複数回サンプリン
グし、そのときの最大値をもって半波ごとの波高値とす
る。
【0046】より具体的には、交流負荷回路に供給され
る交流電圧のゼロクロス点を検出して、そのゼロクロス
点から次のゼロクロス点までの間、一定間隔で交流電流
を複数回サンプリングしてデジタル値に変換し、そのデ
ジタル値に変換された交流電流の最大値をもって、交流
電流の半波毎の波高値として検出する。
【0047】ここでは絶対値のサンプリングという表現
を用いているが、必ずしも絶対値に限定するものではな
く、波高値の表現を単純にするために表現上使用してい
る。すなわち、絶対値であれば、波高値は最大値という
言葉だけで定義できるが、正負の電流値をそのまま符号
どおりサンプリングした場合には、負の半波に対する波
高値は最小値という言葉で表現することになるからであ
る。以下、本発明では、特に断りのない場合、電流値は
絶対値として扱っている。
【0048】通常、電流値のみの検出により、電流ゼロ
クロス点から次の電流ゼロクロス点までの間の最大値を
波高値とすることが考えられるが、その場合、電流検出
信号に重畳したサージなどのノイズにより、電流ゼロク
ロス点を誤検出してしまい、その結果、波高値も正しく
検出できない可能性が高くなる。電圧ゼロクロス点の検
出にも、ノイズの影響が考えられるが、通常、変流器な
どで検出した電流信号より、電圧信号の方が高い電圧を
検出できるため、S/N比が向上し、より信頼性の高い
ゼロクロス検出ができ、正確な電流波高値検出が可能と
なる。
【0049】また、波高値の他の検出方法としては、交
流負荷回路に供給される交流電圧のゼロクロス点を検出
して、そのゼロクロス点から次のゼロクロス点までの区
間、一定間隔で交流電流を複数回サンプリングしてデジ
タル値に変換し、ゼロクロス点の区間において、デジタ
ル値に変換された交流電流の最大値と、それに隣接する
1つ以上のサンプリングされた交流電流の瞬時値との平
均値をもって、交流電流の半波毎の波高値としてもよ
い。
【0050】この平均化処理により、電流検出信号に重
畳する高周波ノイズの影響を除去し、より正確な電流波
高値検出が可能となる。より具体的に言えば、正常波形
時の最大値近傍のサンプリング値を複数個検出して平均
をとることは、真の波高値と異なる値を検出することに
なるが、例えば、50Hzまたは60Hzの商用周波数
の電流を200μs程度のサンプリング間隔で5点で測
定して、平均をとるとすると、その平均値と真の波高値
との差は0.6%となり、実用上問題なく扱うことがで
きる。
【0051】図4は、正常な負荷電流波形の一例として
掃除機の例を示す。掃除機では、ごみの状況によってモ
ータの電流を細かく位相制御している場合、電流波高値
が大きく変動する。このため、半波毎の波高値のパター
ン遷移は、アーク電流波形と類似のものになり、誤検出
する可能性が高くなる。そこで、この誤検出を防止する
ための手法を提案する。図4の負荷電流波形を観察する
と、電流波高値付近の電流が、通常の正弦波に比較して
急峻に変化していることが判る。これに着目すれば、電
圧ゼロクロス間の電流サンプリング値の最大値及び隣接
する1つ以上のサンプリング値の変動幅(最大値と最小
値の差)と、最大値(または平均値)との比(以降、
「波高値近傍電流値変化率」という)が所定の値を超え
たときには、そのときの波高値を、変動パターンのデー
タ処理の対象から除外することで、誤検出が防止でき
る。具体的には、上記波高値近傍電流値変化率を5%程
度に設定することで、誤検出を防止でき、且つ、アーク
放電電流が検出できる。
【0052】したがって、交流負荷回路に供給される交
流電圧のゼロクロス点を検出して、そのゼロクロス点か
ら次のゼロクロス点までの区間、一定間隔で交流電流を
複数回サンプリングしてデジタル値に変換し、ゼロクロ
ス点の区間において、デジタル値に変換され、サンプリ
ングされた交流電流の瞬時値に基づいて、波形急峻度
(Vmax/VD)が、所定のしきい値を超えた場合には、検
出した波高値を除外し、それ以外の交流電流の半波毎の
波高値を判断対象として、所定の限定区間における遷移
パターンの出現回数をカウントアップして、アーク電流
を判別してもよい。
【0053】ここに波形急峻度は、Vmax/VD=デジタル
値に変換された交流電流の最大値(Vmax)/{最大値
(Vmax)−その最大値に隣接する1つ以上のサンプリン
グされた交流電流の瞬時値のうちからもっとも小さい値
(Vmin)}で表される。
【0054】次に、上記誤検出を防止する他の手法につ
いて説明する。図4を観察すると、電流波高値の位置と
電圧波高値の位置が時間的に大きくずれていることが判
る。これに着目すると、交流負荷回路の電圧のゼロクロ
ス点を検出し、あるゼロクロス点から次のゼロクロス点
までの区間、一定間隔で前記交流負荷回路の電流の絶対
値を複数回サンプリングし、そのときの最大値が得られ
た時点と、最初のゼロクロス点との時間間隔(図4で
は、位相角という観点から捉えて、波高値検出位相角と
表現)が所定の値を超えたときには、特定した波高値を
変動のデータ処理から除外することで、誤動作を防止で
きる。具体的には、波高値検出位相角を120°程度に
設定することで、誤検出を防止でき、且つ、アーク放電
電流が検出できる。
【0055】すなわち、この方法では、交流負荷回路に
供給される交流電圧のゼロクロス点を検出して、あるゼ
ロクロス点から次のゼロクロス点までの間、一定間隔で
交流電流を複数回サンプリングしてデジタル値に変換
し、ゼロクロス点の区間において、デジタル値に変換さ
れ、サンプリングされた交流電流の最大値が得られた時
点と、交流電圧のゼロクロス点との時間間隔が、所定の
しきい値を超えたときには、検出した波高値を除外し、
それ以外の交流電流の半波毎の波高値を判断対象とし
て、所定の限定区間における遷移パターンの出現回数を
カウントアップして、アーク電流を判別する。
【0056】また、小負荷の場合、大きな負荷に比較し
て電流値の変動が大きくなることが観測され、また、検
出誤差の影響が大きくなることが考えられるため、正常
負荷の電流をアーク電流と誤検出する可能性が高まる。
そのため、このような誤動作を防止するために、波高値
の絶対値があるしきい値未満の場合は、その波高値を変
動パターンのデータ処理の対象から除外する。このとき
のしきい値は、目標とするアーク電流検出の下限値及び
電流測定回路の精度等を考慮して具体的に決定される。
すなわち、サンプリングされ、デジタル変換された交
流電流の半波毎の波高値が、所定のしきい値より小さい
場合には、遷移パターンの構成要素から除外し、それ以
外の交流電流の半波毎の波高値を判断対象として、所定
の限定区間における遷移パターンの出現回数をカウント
アップして、アーク電流を判別する。
【0057】次に、遷移パターンの出現回数を計数する
限定区間について考察する。この限定区間を、カウント
すべき最初の遷移パターンが出現した時点とすること
で、アーク検出動作時間を高速化できる。
【0058】通常は、検出装置の動作開始から限定区間
毎に特定パターン遷移をカウントアップするという方法
が考えられるが、アーク放電事故は任意の時点で発生す
るため、殆どの場合、限定区間の途中から現象をとらえ
ることになる。そのため、検出遅れが生じたり、アーク
放電事故の継続時間が限定区間幅よりも短い場合検出で
きないことがある。アーク電流値が小さくて、この程度
の遅れや不検出が発火事故につながらない場合はよい
が、アーク電流が大きくなると問題となる。そこで、限
定区間の始点を最初の特定パターン遷移の検出時点とす
れば、検出遅れや不検出が防止できる。
【0059】また、アーク電流の検出時間を高速化する
手段として、限定区間の始点を最初の限定区間の始点か
ら半波ずらせて設定することを繰り返すことで、デジタ
ル処理の手順は少し複雑になるが、上記検出遅れや不検
出が防止できる。
【0060】すなわち、この方法では、遷移パターンの
出現回数を計数する限定区間の始点を、カウントすべき
最初の遷移パターンが出現した時点とした際に、その限
定区間における遷移パターンの出現回数が、所定のしき
い値に満たない場合には、遷移パターンの出現回数を計
数する限定区間の始点を、順次、半波ずつシフトして、
新たな限定区間を規定し、遷移パターンの出現回数を計
数する。
【0061】次に、遷移パターンの判定方法について考
察する。3つの連続した半波の変動パターンに基づいて
遷移パターンを判定する際に、前の遷移パターンにおい
て判定対象とした、少なくとも1以上の波高値を重複さ
せて判定対象とする。この場合、連続する半波毎の波高
値の1個または2個の波高値を重複して、遷移パターン
の判定のためのデータ処理を行うことで、検出の高速化
を達成する。
【0062】例えば、遷移パターンを判定する対象とな
る波高値の時間的な並びを、P1→P2→P3→…とす
ると、P1P2P3、P2P3P4、P3P4P5(2
個重複)や、P1P2P3、P3P4P5、P5P6P
7(1個重複)というように、遷移パターン判定の対象
となる3個の波高値の2個または1個を重複させて、各
々の遷移パターンを判定し、出現した特定遷移パターン
をカウントアップすることにより、P1P2P3、P4
P5P6、P7P8P9と重複なしで判定する場合に比
べて高速の検出が可能になる。
【0063】重複処理する場合には、同じ値を繰り返し
てデータ処理に用いるため、何らかの手段で記憶してお
く必要がある。メモリ等の記憶素子が重複数に応じて増
えるため、重複数を1個にするか2個にするかは、要求
される検出速度と、使用する記憶素子数(一般に少なく
すると安価になる)の兼ね合いで決定される。
【0064】ついで、交流負荷回路において正常負荷を
オン、オフした場合の変動パターンを考察する。複数の
負荷が接続されている負荷回路において、いずれかの負
荷が入切された場合、全体の負荷電流としては、安定→
増加→安定→減少→安定、あるいは、安定→減少→安定
→増加→安定という変動が生じる。この変動が限定区間
より短い時間で発生すると、誤検出する場合が考えられ
る。
【0065】したがって、特定パターン遷移を出現順に
並べ、予め定められた特定の並びと一致したときには、
特定パターン遷移のカウントアップをリセットすること
で、上記した誤検出を防止できる。
【0066】すなわち、所定の限定区間内において、交
流電流の半波毎の変動パターンによって規定される遷移
パターンの出現回数が、所定のしきい値を超えるまで
に、その遷移パターンの時系列的な配列が所定の負荷変
動パターンに一致していると判断したときには、カウン
トアップした出現回数をクリアリセットして、それ以外
の交流電流の半波毎の波高値を判断対象として、所定の
限定区間における遷移パターンの出現回数をカウントア
ップして、アーク電流を判別する。
【0067】特定パターン遷移を、変動なし→増加(遷
移A)、増加→変動なし(遷移B)、変動なし→減少
(遷移C)、減少→変動なし(遷移D)の4通りとした
場合を例に説明する。
【0068】全体の負荷電流が、安定→増加→安定→減
少→安定という変動を生じた場合、図5に示すように、
正負独立して判定した特定パターン遷移を、正負ともに
出現順にならべると、AABBCC…と規則正しい遷移
となる。観察によると、アーク電流波形では、このよう
な規則正しい遷移パターンは殆ど発生しないため、この
ような変動パターンの出現を判別した時点で、特定パタ
ーン遷移のカウント値をリセットすれば、誤検出を防止
できる。 全体の負荷電流が、安定→減少→安定→増加
→安定という変動を生じた場合でも、CCBBAA…と
いうパターンが出現した時点でカウントアップ数をリセ
ットすればよい。具体的には、リセット対象となる遷移
の数は、5個程度であれば、十分誤検出を防止できる。
また、このような負荷変動以外にも別の規則性を持った
パターンの負荷変動も考えられ、その場合には、必要に
応じて、リセット対象となる遷移パターンをリセット項
目として追加すればよい。
【0069】次に、第2の電流判別方法について説明す
る。この方法は、事故電流値として、例えば、30A程
度から200A程度の領域を検出することを目的として
いる(図1では方法2として示す領域)。住宅用分電盤
などに組み込まれている分岐用の配線用遮断器は、通常
20A定格であり、この領域の事故電流をバイメタルで
検出・遮断できる機能をもっているが、図1の検出時間
の目標値に比べて、その動作時間は長く、アーク電流に
よる事故は防止することができない。
【0070】そこで、交流負荷回路における電流を、瞬
時電流に対応したデジタル値としてサンプリング検出
し、各々のサンプリング値を、ある限定区間内で、電流
の絶対値に対応した値として積算することによって、仮
想アークエネルギーに対応した値を算出し、予め定めら
れた値を超えたところで検出すべきアークエネルギーに
達したとみなすことにより、本来のアークエネルギー
(事故電流の瞬時値と発生アークのアーク電圧の積を時
間で積分したもの)そのものを検出するよりも単純な算
出方法で、アーク事故の検知という実用的な目的に対し
て十分な機能をもった故障検出方法を提供することがで
きる。
【0071】事故電流の瞬時値をi、発生アークのアー
ク電圧の瞬時値をvaとすると、事故点での発生アーク
エネルギーEaは「Ea=∫i・va・dt ただし、
tは時間」となる。ここで、vaは、観測により、ほぼ
時間に無関係に一定の値Vaとみなしてもよいため、
「Ea=Va∫i・dt」のように変形できる。
【0072】すなわち、アークエネルギーEaは、事故
電流iの瞬時値の時間積分に比例する。このiの時間積
分値は、事故電流の瞬時値を適切な間隔でサンプリング
した場合、近似的に、各サンプリング値の積算値で表さ
れる。この積算値は実際のアークエネルギーではないも
のの、アーク電圧を一定と仮定した場合の仮想アークエ
ネルギーにほぼ比例した値になるため、この積算値が限
定区間内で所定の閾値を超えることを検出すれば、図1
の検出時間の目標値を達成できる。限定区間は、第2の
方法による検出時間の最大とする必要があるため、ほぼ
200msとなる。
【0073】つまり、ここでのアーク電流判別方法は、
交流負荷回路に通じる交流電流を、所定の周期でサンプ
リングして、その瞬時電流に対応したデジタル値に変換
し、これらのデジタル値に変換された電流の瞬時値の絶
対値を、所定の限定区間内で積算することによって、仮
想アークエネルギーを算出し、かくして算出された仮想
アークエネルギー値が、所定のしきい値を超えたとき
に、異常電流が発生したと判断する。
【0074】また、この場合、所定の限定区間の始点
が、サンプリングされ、デジタル変換された瞬時電流の
絶対値が、予め設定されたしきい値を最初に超えた時点
として、任意の時点での故障発生に対して検出時間を高
速化できる。
【0075】通常は、検出装置の動作開始から限定区間
毎に瞬時値を積算するという方法が考えられるが、その
場合、アーク放電事故は任意の時点で発生するため、殆
どの場合、限定区間にまたがって現象をとらえることに
なり、検出遅れや検出できない場合がでてくる。限定区
間の始点をサンプリング値が予め設定されたしきい値を
越えた時点とすることで、上記検出遅れや不検出が防止
できる。
【0076】次に、第3の方法について説明する。この
方法は、事故電流値としては例えば200A程度から3
00A程度の電流領域を検出することを目標としている
(図1では方法3として示している)。この方法では、
交流負荷回路における電流を当該瞬時電流に対応したデ
ジタル値としてサンプリング検出した値が、所定の値を
連続して所定の回数を超えたときに、直ちにアーク短
絡、又はその他の短絡事故が発生したと判定し、それに
よって大電流アーク及び短絡事故を高速に検出してい
る。また、所定の回数を連続して検出するため、電流波
形に重畳した急峻なサージノイズによる誤検出も防止で
きる。
【0077】すなわち、より具体的には、交流負荷回路
に通じる交流電流を所定の周期でサンプリングし、サン
プリングした瞬時電流の絶対値に対応したデジタル値に
変換した値が、所定の値を、連続して所定回数超えたと
きは、直ちにアーク短絡またはその他の短絡電流が発生
したと判断する。
【0078】次に、上記した第1〜第3の電流判別方法
を有効に統合する方法について説明する。負荷交流回路
において発生する異常電流は、発生前からどのような電
流領域の事故が発生するかの予測はできない。そのた
め、この方法では、交流負荷回路における電流を、出力
の異なる複数の電流−電圧変換回路を経由して、各々が
別のアナログ−デジタル変換器(以下、「A/D変換
器」という)に入力して得たデジタル値を、各々異なる
手順でデータ処理することで、図1に示す広範囲な電流
領域で、事故電流を高精度で検出している。
【0079】通常、A/D変換器としては、多くても1
0ビット分解能程度のものが使われるが、1個のA/D
変換器で図1の電流領域を検出しようとすると、300
Aを10ビットデジタル値の最大値1023に対応させ
て、最小値5Aのデジタル値は18となる。この領域で
は、第1の方法でアーク電流を検出するため、約10%
の電流値の変動を判定する必要があるが、デジタル値で
は2程度の差(18の10%)になり、量子化誤差を考
慮すれば、高精度の検出は容易ではない。
【0080】そこで、この対策として、例えば、電流信
号を増幅度の異なる2つの増幅回路を経由して、2つの
A/D変換器に入力し、一方のA/D変換器からは30
A入力に対してデジタル値1023を出力させ、もう一
方のA/D変換器からは300A入力に対してデジタル
値1023を出力させている。前者に対しては第1の方
法のデータ処理を行い、後者に対しては第2、第3のデ
ータ処理を行えば、広範囲な電流領域で、事故電流を高
精度で検出できる。
【0081】また、第1〜第3の電流判別方法は、各々
が単純なデータ処理を行っているため、安価なマイコン
等でも各半波ごとに同時に3つの方法のデータ処理を行
うことが十分可能である。他の方法としては、電流信号
を、例えば、変流器とシャント抵抗の2つの変換比の異
なる信号として検出することも可能である。
【0082】また、上記したように、第1〜第3の電流
判別方法を、各半波毎に同時にデータ処理するときに、
最も早く検出する必要のある第3の電流判別方法のデー
タ処理を最初に実行することが望ましく、それによって
より高速な大電流検出ができる。
【0083】ここに提案する異常電流判別方法では、交
流負荷回路に通じる交流電流を複数の電流−電圧変換回
路に入力して所定周期でサンプリング、デジタル変換し
て得た、電流の瞬時値をデータ処理して、第1の方法で
あるアーク電流判別方法から選択されたアーク電流判別
方法、第2の方法である仮想アークエネルギーを用いた
アーク電流判別方法から選択されたアーク電流判別方
法、第3の方法である短絡異常電流判別方法からなる3
種類の判別方法を並行して実行する際に、電流―電圧変
換回路を、上記した3種類の電流判別方法に応じて増幅
度を異ならせた構成にする。
【0084】これら第1〜第3の方法は、所定周期でサ
ンプリングし、デジタル変換して得た、電流の瞬時値を
データ処理する際に、上記第3の電流判別方法のための
データ処理を、他の第1、第2の電流判別方法のための
データ処理よりも優先的に開始させるようにして、上記
した第1〜第3の電流判別方法を並行して実行できる
が、第1〜第3の電流判別方法のうちの少なくとも1以
上の方法を実行してもよい。なお、増幅度の異なる2つ
の増幅器を採用した構成について説明したが、高い精度
が要求されない場合には、単一の増幅器を用いるように
してもよい。
【0085】図6には、異常電流検出装置1の構成の一
例を示している。交流負荷回路の電流はCTで検出さ
れ、負荷抵抗10、フィルタ11を経由して、2個の増
幅回路12,14に入力される。増幅回路12,14は
各々増幅度が異なっており、マイコン20の低域及び高
域電流検出A/Dに入力されたとき、各々30A及び3
00Aで最大デジタル値を出力する。なお、増幅回路1
2,14の後段の絶対値回路13,15は、A/D変換
器の分解能を有効に用いるために、交流電流波形を全波
整流するための回路である。
【0086】更に、交流負荷回路の電圧が、抵抗分圧1
6、差動入力17、フィルタ18を経由して、ゼロクロ
スコンパレータ19に入力され、ゼロクロス毎に0Vと
5Vを繰り返す出力が、マイコン20の電圧検出入力ポ
ートに入力される。
【0087】マイコン20は、上記2種類の電流デジタ
ル値と電圧ゼロクロス信号を、プログラムによってデー
タ処理し、事故検出と判定したときに、電圧出力ポート
から事故検出信号を出力する。
【0088】すなわち、この交流負荷回路の異常電流検
出装置では、交流負荷回路に通じる交流電流を所定周期
でサンプリングし、デジタル値に変換するための電流―
電圧変換回路と、交流負荷回路に供給される交流電圧ゼ
ロクロス点を検出するためのゼロクロス検出回路と、電
流―電圧変換回路からの交流電流のデジタル値と、ゼロ
クロス検出回路からのゼロクロス検出信号を入力して、
第1の電流判別方法、第2の電流判別方法、第3の電流
判別方法を実行するためのアルゴリズムを実行するデー
タ処理部とを備えている。
【0089】電流−電圧変換回路から取り込まれる瞬時
電流は、後のデジタル処理のために、小さい電流を取り
込むものは大きい増幅度に、大きい電流を取り込むもの
は小さい増幅度に設定され、この設定をデータ処理部で
行って、いずれの判別方法も実行可能にしている。な
お、増幅度の異なる2つの増幅器を採用した構成につい
て説明したが、高い精度が要求されない場合には、単一
の増幅器を用いるようにしてもよい。
【0090】また、この例では、データ処理部は、所定
の周期でサンプリングされ、デジタル変換された電流瞬
時値に対して、上記した第1の電流判別方法、第2の電
流判別方法、第3の電流判別方法を並行して実行してお
り、その際に、上記第3の電流判別方法のためのデータ
処理を、他の第1、第2の電流判別方法のためのデータ
処理よりも優先的に開始させるようにしているが、第1
〜第3の電流判別方法のうちの少なくとも1以上の方法
を実行するためのアルゴリズムを格納してあってもよ
い。
【0091】また、交流負荷回路の異常電流検出装置で
は、交流負荷回路に通じる交流電流を所定周期でサンプ
リングし、デジタル値に変換するための、それぞれが異
なる増幅度を有する複数の電流―電圧変換回路と、交流
負荷回路に供給される交流電圧ゼロクロス点を検出する
ためのゼロクロス検出回路と、複数の電流―電圧変換回
路からの交流電流のデジタル値と、ゼロクロス検出回路
からのゼロクロス検出信号を入力して、第1の電流判別
方法、第2の電流判別方法、第3の電流判別方法からな
る3種類の異常電流判別方法を並行して実行するために
必要なアルゴリズムを実行するデータ処理部とを備えて
いる。なお、この例でも増幅度の異なる2つの増幅器を
採用した構成について説明したが、高い精度が要求され
ない場合には、単一の増幅器を用いるようにしてもよ
い。
【0092】また、図6に示した異常電流検出装置1
を、引き外し装置とともに回路遮断器に組み込んでもよ
く、その場合には直列アーク事故を含むアーク事故遮断
機能を有する高性能な遮断器を構成できる。また、コン
セント部にリレーとともに組み込むことで、同様な機能
を有する製品を構成することができる。
【0093】すなわち、交流負荷回路の回路遮断器で
は、交流負荷回路に通じる定格を超えた交流電源を遮断
する回路遮断器本体に、上記した交流負荷回路の異常電
流検出装置の主要部を組み込み、定格値を超える交流電
流が交流負荷回路に流れたときに、交流電源を遮断する
機能に加えて、第1〜第3の方法によってアーク電流、
異常電流の発生を判別したときにも、交流電源を遮断す
る機能を備える。
【0094】更に、交流負荷に商用電源を供給するコン
セントに、上記した交流負荷回路の異常電流検出装置の
主要部を組み込み、上記した第1〜第3の方法によって
アーク電流、異常電流の発生を判別したときには、交流
電源を遮断する機能を持たせてもよい。
【0095】
【発明の効果】以上の説明から理解されるように、本発
明によれば、以下のような効果がある。請求項1〜14
に記載の異常電流判別方法によれば、アーク電流に特有
な遷移パターンを簡易なアルゴリズムを用いて判断する
ので、正常な負荷電流との誤検出がなく、従来手法に比
べて簡易でかつ信頼性が高い。特に、電流領域が小さい
直列アークの検出に対して極めて有益である。
【0096】また、請求項4では、正常な負荷電流の変
動パターンとの差異も加味しているので、誤検出がな
い。また、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、
請求項9では、ノイズ成分を含んだ可能性のある半波の
波高値を除外しているので、ノイズの影響も受けにく
く、更に信頼性が高い。更に、請求項10〜請求項12
では、遷移パターンの抽出に簡易な手法を付加するだけ
で、アーク電流をより一層簡易かつ迅速に検出できる。
【0097】請求項15、請求項16に記載の異常判別
方法によれば、簡易な方法で仮想アークエネルギーを算
出することによって、電流領域の比較的小さいアーク短
絡事故を容易に判別できる。特に、請求項16では、発
生時点の不確定なアーク短絡電流を迅速に検出すること
ができる。
【0098】請求項17に記載の異常判別方法によれ
ば、電流領域の大きいアーク短絡事故や、アーク放電を
伴わない短絡事故、過負荷電流の発生も簡易に検出する
ことが出来る。
【0099】請求項18、請求項19では、交流負荷回
路に生じる異常電流を、簡易なアルゴリズムを用いた判
別方法を実行することによって、使用目的に応じた電流
領域で、あるいはすべての電流領域で広範囲に検出する
ことができる。特に、請求項19では、電流レベルが大
きく、迅速に遮断すべき短絡事故や過負荷電流を優先さ
せて、あらゆる電流領域の異常電流が御判断なく検出で
きる。
【0100】請求項20、21では、交流負荷回路に生
じる異常電流を、簡易なアルゴリズムを用いた判別方法
を実行することによって、使用目的に応じた電流領域
で、あるいはすべての電流領域で広範囲に検出できる異
常検出装置が提供できる。特に、請求項21では、交流
負荷回路に生じる異常電流を、電流レベルが大きく、迅
速に遮断すべき短絡事故や過負荷電流が優先でき、あら
ゆる電流領域にわたって、御判断なく検出できる異常検
出装置が提供できる。このような異常検出装置は、それ
自体を単体で負荷交流回路の一部に接続付加して使用す
るほか、その主要部を電流遮断器やコンセントに組み込
んで使用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】負荷回路における短絡電流の電流領域に応じた
検出時間の目標値の一例を示す図である。
【図2】アーク電流の波形の一例を示す図である。
【図3】波高値変動のデータ処理を説明するための図で
ある。
【図4】負荷電流波形の一例を示す図である。
【図5】交流負荷回路における正常負荷の変動パターン
を示す図である。
【図6】 異常電流検出装置の構成の一例を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
1 異常電流検出装置 20 マイコン
フロントページの続き (72)発明者 国本 洋一 大阪府門真市大字門真1048番地 松下電工 株式会社内 Fターム(参考) 5G004 AA01 AB02 BA03 BA04 CA05 DA01 DB03 DB04 DC01 DC14

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】交流負荷回路に通じる交流電流を、所定の
    周期でサンプリングして、その瞬時電流に対応したデジ
    タル値に変換して、半波毎に波高値を検出する、 かくして、検出した半波毎の波高値から、連続する3つ
    の半波の波高値の変動パターンによって特定される所定
    の遷移パターンを抽出して、所定限定区間におけるそれ
    らの出現回数をカウントする、そして、そのカウント値
    を、予め定めたしきい値と比較して、そのカウント値
    が、そのしきい値を超えたときにアーク電流として判断
    することを特徴とする、交流負荷回路における異常電流
    判別方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、 上記所定の遷移パターンが、連続する3つの半波の波高
    値において、変動なしから増加、増加から変動なし、変
    動なしから減少、減少から変動なしの4種類の変動パタ
    ーンによって特定されるものである、交流負荷回路にお
    ける異常電流判別方法。
  3. 【請求項3】請求項1において、 上記所定の遷移パターンが、連続する3つの半波の波高
    値において、増加から減少、減少から増加の2種類の変
    動パターンによって特定されるものである、交流負荷回
    路における異常電流判別方法。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかにおいて、 上記
    抽出した遷移パターンの時系列的な配列を、所定の負荷
    変動パターンと照合し、、その遷移パターンの時系列的
    な配列が、上記所定の負荷変動パターンと一致している
    ときには、上記カウントアップした出現回数をクリアリ
    セットするステップを更に備えている、交流負荷回路に
    おける異常電流判別方法。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかにおいて、 サンプリングされ、デジタル変換された上記交流電流の
    半波毎の波高値が、所定のしきい値より小さい場合に
    は、その波高値を除外し、それ以外の交流電流の半波毎
    の波高値を判断対象として、上記所定の限定区間におけ
    る上記遷移パターンの出現回数をカウントアップして、
    アーク電流を判別することを特徴とする、交流負荷回路
    における異常電流判別方法。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれかにおいて、 上記交流電流の半波毎の波高値は、交流負荷回路に供給
    される交流電圧のゼロクロス点を検出して、そのゼロク
    ロス点から次のゼロクロス点までの区間、一定間隔で前
    記交流電流を複数回サンプリングしてデジタル値に変換
    し、そのデジタル値に変換された交流電流のうちの最大
    値を抽出して特定されている、交流負荷回路における異
    常電流判別方法。
  7. 【請求項7】請求項1〜5のいずれかにおいて、 上記交流電流の半波毎の波高値は、交流負荷回路に供給
    される交流電圧のゼロクロス点を検出して、そのゼロク
    ロス点から次のゼロクロス点までの区間、一定間隔で前
    記交流電流を複数回サンプリングしてデジタル値に変換
    し、そのデジタル値に変換された交流電流のうちの最大
    値と、それに隣接する1つ以上のサンプリングされた交
    流電流の瞬時値との平均値を算出し、特定されている、
    交流負荷回路における異常電流判別方法。
  8. 【請求項8】請求項6、7のいずれかにおいて、 上記ゼロクロス点の区間において、サンプリングされ、
    デジタル値に変換された交流電流が、次に規定される波
    形急峻度(Vmax/VD):Vmax/VD=デジタル値に変換され
    た交流電流の最大値(Vmax)/{最大値(Vmax)−その
    最大値に隣接する1つ以上のサンプリングされた交流電
    流の瞬時値のうちからもっとも小さい値(Vmin)}が、
    所定のしきい値を超えている場合には、上記ゼロクロス
    区間において特定された波高値を除外し、それ以外の交
    流電流の半波毎の波高値を判断対象として、上記所定の
    限定区間における上記遷移パターンの出現回数をカウン
    トアップして、アーク電流を判別することを特徴とす
    る、交流負荷回路における異常電流判別方法。
  9. 【請求項9】請求項6〜8のいずれかにおいて、 上記ゼロクロス点の区間において、サンプリングされ、
    デジタル値に変換された交流電流の最大値が得られた時
    点と、交流電圧のゼロクロス点との時間間隔が、所定の
    しきい値を超えたときには、上記ゼロクロス区間におい
    て特定された波高値を除外し、それ以外の交流電流の半
    波毎の波高値を判断対象として、上記所定の限定区間に
    おける上記遷移パターンの出現回数をカウントアップし
    て、アーク電流を判別することを特徴とする、交流負荷
    回路における異常電流判別方法。
  10. 【請求項10】請求項1〜9のいずれかにおいて、 上記遷移パターンの出現回数を計数する限定区間の始点
    は、カウントすべき最初の遷移パターンが出現した時点
    としている、交流負荷回路における異常電流判別方法。
  11. 【請求項11】請求項1〜9のいずれかにおいて、 上記遷移パターンの出現回数を計数する限定区間の始点
    は、カウントすべき最初の遷移パターンが出現した時点
    とし、更に、その限定区間における遷移パターンの出現
    回数が、所定のしきい値に満たない場合には、遷移パタ
    ーンの出現回数を計数する限定区間の始点を、順次、半
    波ずつシフトして、上記遷移パターンの出現回数を計数
    することを特徴とする、交流負荷回路における異常電流
    判別方法。
  12. 【請求項12】請求項1〜11のいずれかにおいて、 上記3つの連続した半波の変動パターンに基づいて遷移
    パターンを判定する際に、前の遷移パターンにおいて判
    定対象とした、少なくとも1以上の波高値を重複させて
    判定対象とすることを特徴とする、交流負荷回路におけ
    る異常電流判別方法。
  13. 【請求項13】請求項1〜12のいずれかにおいて、 上記変動パターンは、交流負荷回路に通じる交流電流の
    正または負のいずれかの3つの連続する半波において抽
    出されるものである、交流負荷回路における異常電流判
    別方法。
  14. 【請求項14】請求項1〜12のいずれかにおいて、 交流負荷回路に通じる交流電流は、上記サンプリング処
    理される前に、全波整流されていることを特徴とする、
    交流負荷回路における異常電流判別方法。
  15. 【請求項15】交流負荷回路に通じる交流電流を、所定
    の周期でサンプリングして、その瞬時電流に対応したデ
    ジタル値に変換し、 これらのデジタル値に変換された電流の瞬時値の絶対値
    を、所定の限定区間内で積算することによって、仮想ア
    ークエネルギーを算出し、 かくして算出された仮想アークエネルギー値が、所定の
    しきい値を超えたときに、異常電流が発生したと判断す
    ることを特徴とする、交流負荷回路における異常電流判
    別方法。
  16. 【請求項16】請求項15において、 上記所定の限定区間の始点が、サンプリングされ、デジ
    タル変換された瞬時電流の絶対値が、予め設定されたし
    きい値を最初に超えた時点とする、交流負荷回路におけ
    る異常判別方法。
  17. 【請求項17】交流負荷回路に通じる交流電流を所定の
    周期でサンプリングし、サンプリングした瞬時電流の絶
    対値に対応したデジタル値に変換した値が、所定の値を
    連続して所定回数超えたときは、直ちにアーク短絡また
    はその他の短絡電流が発生したと判断することを特徴と
    する、交流負荷回路における異常判別方法。
  18. 【請求項18】交流負荷回路に通じる交流電流を、電流
    ―電圧変換回路で所定周期でサンプリングし、デジタル
    値に変換した後、データ処理して、第1〜第3の電流判
    別方法のうちから選択された少なくとも1以上の電流判
    別方法を実行する方法であって、上記電流―電圧変換回
    路は、単一の増幅度に設定され、あるいは上記第1〜第
    3の電流判別方法に応じて、増幅度が異なっており、上
    記第1の電流判別方法は、交流負荷回路に通じる交流電
    流を、所定の周期でサンプリングして、その瞬時電流に
    対応したデジタル値に変換して、半波毎に波高値を検出
    する、 かくして、検出した半波毎の波高値から、連続する3つ
    の半波の波高値の変動パターンによって特定される所定
    の遷移パターンを抽出して、それらの出現回数を、所定
    の限定区間毎にカウントする、そして、そのカウント値
    を、予め特定したしきい値と比較して、そのカウント値
    が、そのしきい値を超えたときにアーク電流として判断
    することを特徴としており、上記第2の電流判別方法
    は、交流負荷回路に通じる交流電流を、所定の周期でサ
    ンプリングして、その瞬時電流に対応したデジタル値に
    変換し、 これらのデジタル値に変換された電流の瞬時値の絶対値
    を、所定の限定区間内で積算することによって、仮想ア
    ークエネルギーを算出し、かくして算出された仮想アー
    クエネルギー値が、所定のしきい値を超えたときに、異
    常電流が発生したと判断することを特徴としており、上
    記第3の電流判別方法は、交流負荷回路に通じる交流電
    流を所定の周期でサンプリングし、サンプリングした瞬
    時電流の絶対値に対応したデジタル値に変換した値が、
    所定の値を連続して所定回数超えたときは、直ちにアー
    ク短絡またはその他の短絡電流が発生したと判断するこ
    とを特徴としている、 交流負荷回路における異常電流判別方法。
  19. 【請求項19】交流負荷回路に通じる交流電流を、電流
    ―電圧変換回路で所定周期でサンプリングし、デジタル
    値に変換した後、データ処理して、第1〜第3の電流判
    別方法を実行する方法であって、上記電流―電圧変換回
    路は、単一の増幅度に設定され、あるいは上記第1〜第
    3の電流判別方法に応じて、増幅度が異なっており、上
    記第1の電流判別方法は、交流負荷回路に通じる交流電
    流を、所定の周期でサンプリングして、その瞬時電流に
    対応したデジタル値に変換して、半波毎に波高値を検出
    する、 かくして、検出した半波毎の波高値から、連続する3つ
    の半波の波高値の変動パターンによって特定される所定
    の遷移パターンを抽出して、それらの出現回数を、所定
    の限定区間毎にカウントする、そして、そのカウント値
    を、予め特定したしきい値と比較して、そのカウント値
    が、そのしきい値を超えたときにアーク電流として判断
    することを特徴としており、上記第2の電流判別方法
    は、交流負荷回路に通じる交流電流を、所定の周期でサ
    ンプリングして、その瞬時電流に対応したデジタル値に
    変換し、 これらのデジタル値に変換された電流の瞬時値の絶対値
    を、所定の限定区間内で積算することによって、仮想ア
    ークエネルギーを算出し、かくして算出された仮想アー
    クエネルギー値が、所定のしきい値を超えたときに、異
    常電流が発生したと判断することを特徴としており、上
    記第3の電流判別方法は、交流負荷回路に通じる交流電
    流を所定の周期でサンプリングし、サンプリングした瞬
    時電流の絶対値に対応したデジタル値に変換した値が、
    所定の値を連続して所定回数超えたときは、直ちにアー
    ク短絡またはその他の短絡電流が発生したと判断するこ
    とを特徴としており、かつ、上記第1〜第3の電流判別
    方法は、上記サンプリングしデジタル値に変換された上
    記交流電流に対して、上記第3の電流判別方法のための
    データ処理を、他の第1、第2の電流判別方法のための
    データ処理よりも優先的に開始させるようにして並行し
    て実行されることを特徴とする、 交流負荷回路における異常電流判別方法。
  20. 【請求項20】交流負荷回路に通じる交流電流を所定周
    期でサンプリングし、デジタル値に変換するための、増
    幅度を単一設定し、あるいは可変設定した電流―電圧変
    換回路と、 交流負荷回路に供給される交流電圧ゼロクロス点を検出
    するためのゼロクロス検出回路と、 上記電流―電圧変換回路からの交流電流のデジタル値
    と、上記ゼロクロス検出回路からのゼロクロス検出信号
    を入力して検出した電流から、第1〜第3の電流判別方
    法のうちから選択された少なくとも1以上の電流判別方
    法を実行するために必要なアルゴリズムを処理するデー
    タ処理部とを備え、上記第1の電流判別方法は、交流負
    荷回路に通じる交流電流を、所定の周期でサンプリング
    して、その瞬時電流に対応したデジタル値に変換して、
    半波毎に波高値を検出する、 かくして、検出した半波毎の波高値から、連続する3つ
    の半波の波高値の変動パターンによって特定される所定
    の遷移パターンを抽出して、それらの出現回数を、所定
    の限定区間毎にカウントする、そして、そのカウント値
    を、予め特定したしきい値と比較して、そのカウント値
    が、そのしきい値を超えたときにアーク電流として判断
    することを特徴としており、上記第2の電流判別方法
    は、交流負荷回路に通じる交流電流を、所定の周期でサ
    ンプリングして、その瞬時電流に対応したデジタル値に
    変換し、 これらのデジタル値に変換された電流の瞬時値の絶対値
    を、所定の限定区間内で積算することによって、仮想ア
    ークエネルギーを算出し、かくして算出された仮想アー
    クエネルギー値が、所定のしきい値を超えたときに、異
    常電流が発生したと判断することを特徴としており、上
    記第3の電流判別方法は、交流負荷回路に通じる交流電
    流を所定の周期でサンプリングし、サンプリングした瞬
    時電流の絶対値に対応したデジタル値に変換した値が、
    所定の値を連続して所定回数超えたときは、直ちにアー
    ク短絡またはその他の短絡電流が発生したと判断するこ
    とを特徴としている、交流負荷回路の異常電流検出装
    置。
  21. 【請求項21】交流負荷回路に通じる交流電流を所定周
    期でサンプリングし、デジタル値に変換するための、増
    幅度を単一設定し、あるいは可変設定した電流―電圧変
    換回路と、 交流負荷回路に供給される交流電圧ゼロクロス点を検出
    するためのゼロクロス検出回路と、 上記電流―電圧変換回路からの交流電流のデジタル値
    と、上記ゼロクロス検出回路からのゼロクロス検出信号
    を入力して、検出した電流から第1〜第3の電流判別方
    法を実行するために必要なアルゴリズムを処理するデー
    タ処理部とを備え、上記第1の電流判別方法は、交流負
    荷回路に通じる交流電流を、所定の周期でサンプリング
    して、その瞬時電流に対応したデジタル値に変換して、
    半波毎に波高値を検出する、 かくして、検出した半波毎の波高値から、連続する3つ
    の半波の波高値の変動パターンによって特定される所定
    の遷移パターンを抽出して、それらの出現回数を、所定
    の限定区間毎にカウントする、そして、そのカウント値
    を、予め特定したしきい値と比較して、そのカウント値
    が、そのしきい値を超えたときにアーク電流として判断
    することを特徴としており、上記第2の電流判別方法
    は、交流負荷回路に通じる交流電流を、所定の周期でサ
    ンプリングして、その瞬時電流に対応したデジタル値に
    変換し、 これらのデジタル値に変換された電流の瞬時値の絶対値
    を、所定の限定区間内で積算することによって、仮想ア
    ークエネルギーを算出し、かくして算出された仮想アー
    クエネルギー値が、所定のしきい値を超えたときに、異
    常電流が発生したと判断することを特徴としており、上
    記第3の電流判別方法は、交流負荷回路に通じる交流電
    流を所定の周期でサンプリングし、サンプリングした瞬
    時電流の絶対値に対応したデジタル値に変換した値が、
    所定の値を連続して所定回数超えたときは、直ちにアー
    ク短絡またはその他の短絡電流が発生したと判断するこ
    とを特徴としており、かつ、上記第1〜第3の電流判別
    方法は、上記サンプリングしデジタル値に変換された、
    交流負荷回路を通じる上記交流電流に対して、上記第3
    の電流判別方法のためのデータ処理を、他の第1、第2
    の電流判別方法のためのデータ処理よりも優先的に開始
    させるようにして並行して実行されることを特徴とす
    る、交流負荷回路の異常電流検出装置。
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