JP2002300593A - ディジタル信号変換方法およびその装置 - Google Patents

ディジタル信号変換方法およびその装置

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JP2002300593A
JP2002300593A JP2001104522A JP2001104522A JP2002300593A JP 2002300593 A JP2002300593 A JP 2002300593A JP 2001104522 A JP2001104522 A JP 2001104522A JP 2001104522 A JP2001104522 A JP 2001104522A JP 2002300593 A JP2002300593 A JP 2002300593A
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digital signal
conversion
signal
digital
equation
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Nobutaka Kuroki
修隆 黒木
Takeshi Handa
剛 半田
Masahiro Numa
昌宏 沼
Hirosuke Yamamoto
啓輔 山本
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Kansai Technology Licensing Organization Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 変換処理を何度繰り返しても信号劣化のない
ディジタル信号変換方法およびその装置を提供する。 【解決手段】 第1のディジタル信号から第2のディジ
タル信号への正変換の際に、演算処理で切り捨てられる
小数部と、第2のディジタル信号から第1のディジタル
信号への逆変換の際に、演算処理で切り捨てられる小数
部とを等しくして信号品質の劣化のない可逆変換を可能
としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、映像信号処理、画
像処理あるいは画像伝送などに好適なディジタル信号変
換方法に関し、更に詳しくは、色空間の異なるディジタ
ル信号間、例えば、原色系の色空間に対応するディジタ
ルRGB信号と色差系の色空間に対応するディジタルY
CrCb信号との間の可逆な変換が可能なディジタル信
号変換方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、放送局や映画の製作現場では、
膨大な映像データの保管方法に頭を悩ませている。近年
は映像のディジタル化が進み、MPEGやJPEGなど
のデータ圧縮技術が進歩しているが、それらの圧縮を行
うと画像の品質が劣化するという問題点があった。その
ため、業務用の映像機器には品質が劣化しないデータ圧
縮技術が望まれている。
【0003】ディジタル映像の品質を劣化させずに圧縮
を行う方式、すなわち可逆符号化方式として、JPEG
−LS方式が知られている。しかし、この方式は、色差
系の色空間に対応するYCrCb信号に対して高い圧縮
率が得られるように設計されているため、原色系の色空
間に対応するRGB信号や補色系の色空間に対応するC
MYK信号に対しては必ずしも高い圧縮率を得ることが
できなかった。
【0004】そこで、RGB信号やCMYK信号をYC
rCb信号に変換してから符号化すると、高い圧縮率を
得られるものの、変換によって再生信号の品質が劣化す
るという問題点があった。
【0005】このような信号品質の劣化は、非常に小さ
いけれども、スタジオにおける放送素材の編集や医療の
現場における画像処理など高品質を要求される用途で
は、好ましくない。
【0006】ここで、従来のRGB信号―YCrCb信
号間の変換による品質の劣化について説明する。
【0007】従来、ディジタルRGB信号からディジタ
ルYCrCb信号への正変換およびディジタルYCrC
b信号からディジタルRGB信号への逆変換として下記
の変換式が広く用いられている。
【0008】
【数32】
【0009】
【数33】
【0010】しかし、上のように小数点演算を必要とす
る変換式をディジタル信号に適用すると、小数部の演算
の打ち切りによって誤差が発生する。そのため、逆変換
を行っても正確に元の信号に戻すことができない。この
ことを非可逆であるという。
【0011】例えば、R=50,G=100,B=20
0の信号に対して上の計算を行うと、
【0012】
【数34】
【0013】
【数35】
【0014】となり、逆変換後の値B=199が変換前
の値B=200と一致しないことがわかる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】RGB信号やCMYK
信号といったYCrCb信号以外の信号からYCrCb
信号への劣化のない変換、すなわち可逆変換が可能であ
れば、その変換処理とJPEG−LS方式などの組み合
わせによって可逆符号化が実現できる。
【0016】これによってYCrCb信号ではない映像
も高品質で圧縮保存することができる。圧縮率の向上
は、そのまま保管庫の節約につながるため、大量の映像
を扱う放送業界や映画産業にとって、可逆変換実現の意
義は大きい。
【0017】本発明は、上述の点に鑑みて為されたもの
であって、変換処理を何度繰り返しても信号劣化のない
ディジタル信号変換方法およびその装置を提供すること
を目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明では、上述の目的
を達成するために、次のように構成している。
【0019】すなわち、本発明のディジタル信号変換方
法は、第1の色空間に対応する第1のディジタル信号か
ら第2の色空間に対応する第2のディジタル信号への正
変換および前記第2のディジタル信号から前記第1のデ
ィジタル信号への逆変換の少なくとも一方の変換を行う
ディジタル信号変換方法であって、前記正変換は、前記
第1のディジタル信号を、第1の変換式に従って演算処
理して第2のディジタル信号に変換し、前記逆変換は、
前記第2のディジタル信号を、第2の変換式に従って演
算処理して前記第1のディジタル信号に変換し、前記正
逆の両変換は、該両変換によって、変換前の元のディジ
タル信号に完全に戻すことができる可逆変換である。
【0020】本発明によると、色空間の相違するディジ
タル信号間、例えば、原色系の色空間に対応するディジ
タルRGB信号と色差系の色空間に対応するディジタル
YCrCb信号間の可逆変換が可能であるので、ディジ
タルRGB信号をディジタルYCrCb信号に変換して
から符号化することにより、信号品質が劣化することな
く、高い圧縮率を得られることになる。
【0021】本発明の一実施態様においては、前記第1
の変換式による演算処理で切り捨てられる小数部と、前
記第2の変換式による演算処理で切り捨てられる小数部
とを等しくしている。
【0022】本発明によると、正変換の演算処理で切り
捨てられる小数部と逆変換の演算処理で切り捨てられる
小数部とを等しくしたので、両変換の間で情報の欠落の
ない可逆変換が可能となる。
【0023】本発明の他の実施態様においては、前記第
1の変換式および前記第2の変換式には、
【0024】
【数1】
【0025】を含むものである。
【0026】本発明によると、第1,第2の変換式に
は、いわゆるFLOOR(床)の項を含んでいるので、
これを用いて正変換および逆変換の演算処理で切り捨て
られる小数部を等しくすることができる。
【0027】本発明のさらに他の実施態様においては、
前記第1のディジタル信号が、ディジタルRGB信号で
あり、前記第2のディジタル信号が、ディジタルYCr
Cb信号である。
【0028】本発明によると、ディジタルRGB信号を
ディジタルYCrCb信号に変換してからJPEG−L
S方式などで符号化することにより、信号品質が劣化す
ることなく、高い圧縮率を得られることになる。
【0029】本発明の好ましい実施態様においては、前
記第1のディジタル信号が、ディジタルRGB信号であ
り、前記第2のディジタル信号が、ディジタルYCrC
b信号であり、前記第1の変換式が、
【0030】
【数2】
【0031】であり、前記第2の変換式が、
【0032】
【数3】
【0033】なお、各変換式においては、上述の従来の
変換式によるYCrCb信号との差異を示すために、
Y’Cr’Cb’信号として示している。
【0034】本発明によると、ディジタルRGB信号
を、第1の変換式を用いてディジタルYCrCb信号に
変換してからJPEG−LS方式などで符号化すること
により、信号品質が劣化することなく、高い圧縮率を得
られることになり、この符号化データを、JPEG−L
S方式などで復号化してディジタルYCrCb信号と
し、第2の変換式を用いて元のディジタルRGB信号に
完全に戻すことができる。
【0035】本発明の他の好ましい実施態様において
は、前記第1のディジタル信号が、ディジタルRGB信
号であり、前記第2のディジタル信号が、ディジタルY
CrCb信号であり、前記第1の変換式が、
【0036】
【数4】
【0037】であり、前記第2の変換式が、
【0038】
【数5】
【0039】本発明によると、ディジタルRGB信号
を、第1の変換式を用いてディジタルYCrCb信号に
変換してからJPEG−LS方式などで符号化すること
により、信号品質が劣化することなく、高い圧縮率を得
られることになり、この符号化データを、JPEG−L
S方式などで復号化してディジタルYCrCb信号と
し、第2の変換式を用いて元のディジタルRGB信号に
完全に戻すことができる。
【0040】本発明のディジタル信号変換装置は、第1
の色空間に対応する第1のディジタル信号を、第2の色
空間に対応する第2のディジタル信号へ変換する正変換
手段および前記第2のディジタル信号を、前記第1のデ
ィジタル信号へ変換する逆変換手段の少なくとも一方の
変換手段を備えるディジタル信号変換装置であって、前
記正変換手段は、前記第1のディジタル信号を、第1の
変換式に従って演算処理して第2のディジタル信号に変
換する演算手段を有し、前記逆変換手段は、前記第2の
ディジタル信号を、第2の変換式に従って演算処理して
前記第1のディジタル信号に変換する演算手段を有し、
前記正逆の両変換は、該両変換によって、変換前の元の
ディジタル信号に完全に戻すことができる可逆変換であ
る。
【0041】本発明によると、色空間の相違するディジ
タル信号間、例えば、原色系の色空間に対応するディジ
タルRGB信号と色差系の色空間に対応するディジタル
YCrCb信号間の可逆変換が可能であるので、ディジ
タルRGB信号をディジタルYCrCb信号に変換して
から符号化することにより、信号品質が劣化することな
く、高い圧縮率を得られることになる。
【0042】本発明の一実施態様においては、前記正変
換手段の演算処理で切り捨てられる小数部と、前記逆変
換手段の演算処理で切り捨てられる小数部とが等しいも
のである。
【0043】本発明によると、正変換手段の演算処理で
切り捨てられる小数部と逆変換手段の演算処理で切り捨
てられる小数部とを等しくしたので、両変換の間で情報
の欠落のない可逆変換が可能となる。
【0044】本発明の他の実施態様においては、前記第
1の変換式および前記第2の変換式には、
【0045】
【数1】
【0046】を含むものである。
【0047】本発明によると、第1,第2の変換式に
は、いわゆるFLOOR(床)の項を含んでいるので、
これを用いて正変換および逆変換の演算処理で切り捨て
られる小数部を等しくすることができる。
【0048】本発明のさらに他の実施態様においては、
前記第1のディジタル信号が、ディジタルRGB信号で
あり、前記第2のディジタル信号が、ディジタルYCr
Cb信号である。
【0049】本発明によると、ディジタルRGB信号を
ディジタルYCrCb信号に変換してからJPEG−L
S方式などで符号化することにより、信号品質が劣化す
ることなく、高い圧縮率を得られることになる。
【0050】本発明の好ましい実施態様においては、前
記第1のディジタル信号が、ディジタルRGB信号であ
り、前記第2のディジタル信号が、ディジタルYCrC
b信号であり、前記第1の変換式が、
【0051】
【数2】
【0052】であり、前記第2の変換式が、
【0053】
【数3】
【0054】本発明によると、ディジタルRGB信号
を、第1の変換式を用いてディジタルYCrCb信号に
変換してからJPEG−LS方式などで符号化すること
により、信号品質が劣化することなく、高い圧縮率を得
られることになり、この符号化データを、JPEG−L
S方式などで復号化してディジタルYCrCb信号と
し、第2の変換式を用いて元のディジタルRGB信号に
完全に戻すことができる。
【0055】本発明の他の好ましい実施態様において
は、前記第1のディジタル信号が、ディジタルRGB信
号であり、前記第2のディジタル信号が、ディジタルY
CrCb信号であり、前記第1の変換式が、
【0056】
【数4】
【0057】であり、前記第2の変換式が、
【0058】
【数5】
【0059】本発明によると、ディジタルRGB信号
を、第1の変換式を用いてディジタルYCrCb信号に
変換してからJPEG−LS方式などで符号化すること
により、信号品質が劣化することなく、高い圧縮率を得
られることになり、この符号化データを、JPEG−L
S方式などで復号化してディジタルYCrCb信号と
し、第2の変換式を用いて元のディジタルRGB信号に
完全に戻すことができる。
【0060】本発明のさらに他の実施態様においては、
前記正変換手段からの前記第2のディジタル信号を、可
逆符号化する符号化手段および該符号化手段で符号化さ
れたデータを、前記第2のディジタル信号に復号化して
前記逆変換手段に出力する復号化手段の少なくとも一方
を備えている。
【0061】本発明によると、第1のディジタル信号、
例えば、ディジタルRGB信号を、正変換手段で第2の
ディジタル信号、例えば、ディジタルYCrCb信号に
変換してからJPEG−LS方式などの符号化手段で符
号化することにより、信号品質が劣化することなく、高
い圧縮率を得られることになり、この符号化データを、
JPEG−LS方式などの復号化手段で復号化して第2
のディジタル信号とし、逆変換手段で元の第1のディジ
タル信号に完全に戻すことができる。
【0062】
【発明の実施の形態】以下、図面によって本発明の実施
の形態について詳細に説明する。
【0063】図1は、本発明の一つの実施の形態に係る
ディジタル信号変換装置1を備える可逆符号化装置の概
略構成図である。
【0064】この実施の形態のディジタル信号変換装置
1は、原色系の色空間に対応する第1のディジタル信号
としてのディジタルRGB信号を、色差系の色空間に対
応する第2のディジタル信号としてのディジタルYCr
Cb信号に正変換するものであり、変換されたディジタ
ルYCrCb信号は、JPEG−LS方式の各符号化器
2〜4によってそれぞれ符号化されて出力されるのであ
る。
【0065】ディジタル信号変換装置1に入力されるデ
ィジタルRGB信号は、例えば、ビデオカメラから与え
られ、あるいは、ハードディスク等の記録媒体から読み
出されたものであり、JPEG−LS方式の各符号化器
2〜4によってそれぞれ符号化された圧縮データは、例
えば、伝送される。
【0066】図2は、伝送された圧縮データを、復号化
する可逆復号化装置の概略構成図であり、圧縮データ
は、JPEG−LS方式の復号化器6〜8によってディ
ジタルYCrCb信号に復号化され、本発明に係るディ
ジタル信号変換装置5によって、ディジタルRGB信号
に逆変換される。
【0067】この実施の形態では、ディジタルRGB信
号とディジタルYCrCb信号との間の変換を、信号品
質の劣化のない可逆変換とすることに特徴を有してお
り、以下、ディジタルRGB信号からディジタルYCr
Cb信号への正変換およびディジタルYCrCb信号か
らディジタルRGB信号への逆変換について、詳細に説
明する。
【0068】図1のディジタル信号変換装置1では、下
記の第1の変換式に従った演算処理を演算手段で行って
整数値R,G,Bを整数値Y’,Cr’,Cb’に正変
換し、図2のディジタル信号変換装置5では、下記の第
2の変換式に従った演算処理を演算手段で行って整数値
Y’,Cr’,Cb’を整数値R,G,Bに逆変換する
ものである。 [正変換]
【0069】
【数2】
【0070】[逆変換]
【0071】
【数3】
【0072】但し、
【0073】
【数6】
【0074】次に、正変換および逆変換によって、完全
に元のディジタル信号に戻せる、すなわち、可逆変換で
きる点について説明する。整数R,G,Bから正変換
【0075】
【数7】
【0076】によって整数Y’,Cr’,Cb’が得ら
れたとき、逆変換
【0077】
【数8】
【0078】によって元のR,G,Bが完全に復元でき
ることを、次の4つの手順によって証明する。
【0079】なお、数7および数8の各変換式は、上述
の数2および数3の各変換式と同一であるが、(1)〜
(6)の各式を特定する説明の都合上、別の数式番号と
している。 手順1:
【0080】
【数9】
【0081】によって切り捨てられる小数部Tと、
【0082】
【数10】
【0083】によって切り捨てられる小数部T’が等し
いことを証明する。 手順2:上述の数8における式(4)の右辺を変形するこ
とによってGが導かれることを示す。 手順3:上述の数8における式(5)の右辺を変形するこ
とによってRが導かれることを示す。 手順4:上述の数8における式(6)の右辺を変形するこ
とによってBが導かれることを示す。手順1 小数部Tは、実数
【0084】
【数9】
【0085】からその整数部を引いた値なので、
【0086】
【数11】
【0087】と表すことができる。同様に小数部T’
は、
【0088】
【数12】
【0089】と表すことができる。今からT’を変形
し、それがTに等しくなることを示す。数12における
式(8)のCr’およびCb’に数7における式(2)および
式(3)を代入して整理すると、
【0090】
【数13】
【0091】となる。すなわちT’とTは等しい。手順2 数8における式(4)の右辺は、
【0092】
【数14】
【0093】となる。よって右辺からGを導出できるこ
とがわかる。手順3 数8における式(5)の右辺は、 右辺=G+Cr’ Cr’に式(2)を代入すると、 =G+R−G =R となる。よって右辺からRを導出できることがわかる。手順4 数8における式(6) の右辺は、
【0094】
【数15】
【0095】となる。よって右辺からBを導出できるこ
とがわかる。以上のように、正変換の式( 1)〜(3)、お
よび手順1で示した式(7)〜式(9)から、R,G,Bを導
出できることを示した。すなわち、式(1)〜(3)の正変換
に対して、式(4)〜(6)による逆変換が可能であることを
証明することができた。
【0096】従来の変換式では、ディジタル信号に適用
すると、小数部の演算の打ち切りによって上述のように
情報が欠落するため、逆変換による正確な復元が不可能
になる。それに対して、この実施の形態では、上述のよ
うに正変換時に
【0097】
【数16】
【0098】の演算によって切り捨てられる小数部と、
逆変換時に
【0099】
【数17】
【0100】の演算によって切り捨てられる小数部が等
しく、また正変換時に
【0101】
【数9】
【0102】の演算によって切り捨てられる小数部と、
逆変換時に
【0103】
【数10】
【0104】の演算によって切り捨てられる小数部が等
しくなるように工夫されているため、両変換の間で情報
の欠落が生じることなく、可逆変換が可能となるもので
ある。上述の数7および数8の各変換式において
【0105】
【数18】
【0106】とし、例えば、R=50,G=100,B
=200の信号に対して上の計算を行うと、 [正変換]
【0107】
【数19】
【0108】[逆変換]
【0109】
【数20】
【0110】となり、逆変換後の値R=50,G=10
0,B=200が正変換前の値と完全に一致することが
わかる。上の例において、もし
【0111】
【数21】
【0112】の演算による小数部の切り捨てが全く発生
しないと仮定すると、上述の数7および数8の各変換式
は [正変換]
【0113】
【数36】
【0114】[逆変換]
【0115】
【数37】
【0116】と変形することができる。これらの式と従
来の変換式(10)および(11)を比較すると係数が酷似して
いることから、ほぼ
【0117】
【数38】
【0118】の関係があることが分かる。
【0119】
【数39】
【0120】
【数22】
【数23】
【0121】特徴:Y’,Cr’,Cb’信号に含まれ
るR,G,B成分のバランスが、従来のY,Cr,Cb
信号におけるそれに最も近くなる。
【0122】
【数24】
【0123】
【数25】
【0124】特徴:Y’,Cr’,Cb’信号がデータ
圧縮に適した信号となるものであり、これについては、
本件発明者らが情報処理学会で発表している。
【0125】
【数26】
【0126】
【数27】
【0127】特徴:計算が非常に簡単である。また、
Y’,Cr’,Cb’信号がデータ圧縮に適した信号と
なるものであり、これについては、本件発明者らが情報
処理学会で発表している。
【0128】図1に示されるディジタル信号変換装置1
によって、ディジタルRGB信号を、ディジタルYCr
Cb信号に変換して圧縮した場合と、ディジタルRGB
信号をそのまま圧縮した場合との比較結果を、表1およ
び表2に示す。
【0129】なお、この例は、変換公式:(a,b,c,d,e)=
(5,9,2,5,16)、符号化器:JPEG-LS方式( 予測式x=(a+
b)/2 )、画像:日本規格協会提供の標準画像をリサイ
ズしたものである。
【0130】
【表1】
【0131】
【表2】
【0132】この実験結果から、出力データのサイズが
最大40%小さくなることがわかる。
【0133】(その他の実施の形態)本発明は、上述の
変換式に限られるものではなく、例えば、次のような変
換式を用いてもよい。正変換である第1の変換式とし
て、
【0134】
【数4】
【0135】を用い、逆変換である第2の変換式とし
て、
【0136】
【数5】
【0137】を用いてもよい。上の場合、正変換の際に
【0138】
【数28】
【0139】の演算によって切り捨てられる小数部と、
逆変換の際に
【0140】
【数29】
【0141】の演算によって切り捨てられる小数部が等
しくなるように工夫されている。また、正変換の際に
【0142】
【数30】
【0143】によって切り捨てられる小数部と、逆変換
の際に
【0144】
【数31】
【0145】によって切り捨てられる小数部は明らかに
等しい。これらの工夫によって、情報欠落のない正変換
・逆変換を実現している。
【0146】上述の実施の形態では、JPEG方式を用
いて静止画に適用して説明したけれども、本発明は、動
画にも同様に適用できるものである。
【0147】上述の実施の形態では、ディジタル信号変
換装置は、正変換または逆変換のいずれかを行ったけれ
ども、正変換および逆変換の両変換を行えるようにして
もよく、また、符号化器や復号化器を備える構成として
もよい。
【0148】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、色空間の
相違するディジタル信号間、例えば、原色系の色空間に
対応するディジタルRGB信号と色差系の色空間に対応
するディジタルYCrCb信号間の可逆変換が可能とな
るので、ディジタルRGB信号をディジタルYCrCb
信号に変換してから符号化することにより、信号品質が
劣化することなく、高い圧縮率を得られることになる。
【0149】これによって、高画質の映像を保管するス
タジオでは記録媒体の節約を図ることができ、医用画像
などの高精細画像の伝送システムにおいては、伝送時間
の短縮を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施の形態に係るディジタル信
号変換装置を備える符号化装置の概略構成図である。
【図2】本発明の他の実施の形態に係るディジタル信号
変換装置を備える復号化装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1,5 ディジタル信号変換装置 2〜4 符号化器 6〜8 復号化器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 沼 昌宏 兵庫県神戸市灘区六甲台町1−1 神戸大 学内 (72)発明者 山本 啓輔 兵庫県神戸市灘区六甲台町1−1 神戸大 学内 Fターム(参考) 5B057 CA01 CA08 CA12 CA16 CB01 CB08 CB12 CB16 CC01 CE17 CE18 CH08 5C066 AA02 BA17 CA05 CA08 CA17 CA27 EC01 EC06 EE02 EE03 EE04 EE05 GA01 GA02 GA05 GA31 GB01 HA01 JA01 5C077 LL19 MP08 PP32 PP34 PP37 PQ12 RR21 SS06 5C079 HB01 HB04 HB11 LA26 LB01 MA11 NA03

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の色空間に対応する第1のディジタ
    ル信号から第2の色空間に対応する第2のディジタル信
    号への正変換および前記第2のディジタル信号から前記
    第1のディジタル信号への逆変換の少なくとも一方の変
    換を行うディジタル信号変換方法であって、 前記正変換は、前記第1のディジタル信号を、第1の変
    換式に従って演算処理して第2のディジタル信号に変換
    し、 前記逆変換は、前記第2のディジタル信号を、第2の変
    換式に従って演算処理して前記第1のディジタル信号に
    変換し、 前記正逆の両変換は、該両変換によって、変換前の元の
    ディジタル信号に完全に戻すことができる可逆変換であ
    ることを特徴とするディジタル信号変換方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の変換式による演算処理で切り
    捨てられる小数部と、前記第2の変換式による演算処理
    で切り捨てられる小数部とを等しくした請求項1記載の
    ディジタル信号変換方法。
  3. 【請求項3】 前記第1の変換式および前記第2の変換
    式には、 【数1】 を含む請求項1または2記載のディジタル信号変換方
    法。
  4. 【請求項4】 前記第1のディジタル信号が、ディジタ
    ルRGB信号であり、前記第2のディジタル信号が、デ
    ィジタルYCrCb信号である請求項1〜3のいずれか
    に記載のディジタル信号変換方法。
  5. 【請求項5】 前記第1のディジタル信号が、ディジタ
    ルRGB信号であり、前記第2のディジタル信号が、デ
    ィジタルYCrCb信号であり、 前記第1の変換式が、 【数2】 であり、前記第2の変換式が、 【数3】 請求項3記載のディジタル信号変換方法。
  6. 【請求項6】 前記第1のディジタル信号が、ディジタ
    ルRGB信号であり、前記第2のディジタル信号が、デ
    ィジタルYCrCb信号であり、 前記第1の変換式が、 【数4】 であり、 前記第2の変換式が、 【数5】 請求項3記載のディジタル信号変換方法。
  7. 【請求項7】 第1の色空間に対応する第1のディジタ
    ル信号を、第2の色空間に対応する第2のディジタル信
    号へ変換する正変換手段および前記第2のディジタル信
    号を、前記第1のディジタル信号へ変換する逆変換手段
    の少なくとも一方の変換手段を備えるディジタル信号変
    換装置であって、 前記正変換手段は、前記第1のディジタル信号を、第1
    の変換式に従って演算処理して第2のディジタル信号に
    変換する演算手段を有し、 前記逆変換手段は、前記第2のディジタル信号を、第2
    の変換式に従って演算処理して前記第1のディジタル信
    号に変換する演算手段を有し、 前記正逆の両変換は、該両変換によって、変換前の元の
    ディジタル信号に完全に戻すことができる可逆変換であ
    ることを特徴とするディジタル信号変換装置。
  8. 【請求項8】 前記正変換手段の演算処理で切り捨てら
    れる小数部と、前記逆変換手段の演算処理で切り捨てら
    れる小数部とが等しい請求項7記載のディジタル信号変
    換装置。
  9. 【請求項9】 前記第1の変換式および前記第2の変換
    式には、 【数1】 を含む請求項7または8記載のディジタル信号変換装
    置。
  10. 【請求項10】 前記第1のディジタル信号が、ディジ
    タルRGB信号であり、前記第2のディジタル信号が、
    ディジタルYCrCb信号である請求項7〜9のいずれ
    かに記載のディジタル信号変換装置。
  11. 【請求項11】 前記第1のディジタル信号が、ディジ
    タルRGB信号であり、前記第2のディジタル信号が、
    ディジタルYCrCb信号であり、 前記第1の変換式が、 【数2】 であり、前記第2の変換式が、 【数3】 請求項9記載のディジタル信号変換装置。
  12. 【請求項12】 前記第1のディジタル信号が、ディジ
    タルRGB信号であり、前記第2のディジタル信号が、
    ディジタルYCrCb信号であり、 前記第1の変換式が、 【数4】 であり、 前記第2の変換式が、 【数5】 請求項9記載のディジタル信号変換装置。
  13. 【請求項13】 前記正変換手段からの前記第2のディ
    ジタル信号を、可逆符号化する符号化手段および該符号
    化手段で符号化されたデータを、前記第2のディジタル
    信号に復号化して前記逆変換手段に出力する復号化手段
    の少なくとも一方を備える請求項7〜12のいずれかに
    記載のディジタル信号変換装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1301003C (zh) * 2004-11-16 2007-02-14 浙江大学 用于压缩16位彩色图像的颜色空间变换的方法

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