JP2002298322A - 磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気記録再生装置

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JP2002298322A
JP2002298322A JP2001097444A JP2001097444A JP2002298322A JP 2002298322 A JP2002298322 A JP 2002298322A JP 2001097444 A JP2001097444 A JP 2001097444A JP 2001097444 A JP2001097444 A JP 2001097444A JP 2002298322 A JP2002298322 A JP 2002298322A
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JP2001097444A
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English (en)
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Katsuyuki Naito
勝之 内藤
Hiroaki Yoda
博明 與田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)
  • Moving Of The Head To Find And Align With The Track (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】製造が容易であり且つトラック間のピッチを狭
めた場合においてもトラッキングを高精度に行うことが
可能な磁気記録再生装置を提供すること。 【解決手段】本発明の磁気記録再生装置1は、互いに平
行に及び交互に配列した帯状磁気記録部22と帯状非磁
性部23とを備えた磁気記録媒体2、帯状磁気記録部2
2の1つとそれに隣接する帯状非磁性部23の1つとの
境界部に対向した第1の磁気検出部13bを有する第1
の磁気センサと、帯状磁気記録部22の1つに対向した
第2の磁気検出部13aを有する第2の磁気センサと、
帯状磁気記録部22の1つに対向した磁場発生部14と
を備えた記録再生ヘッド7、及び帯状磁気記録部22の
1つに沿って磁気記録媒体2と記録再生ヘッド7とを相
対移動させる駆動機構を具備することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記録再生装置
に係り、特には、ディスクリート磁気記録媒体を用いた
磁気記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】パーソナルコンピュータなどの情報機器
の機能は飛躍的に向上しており、そのため、ユーザが扱
う情報量も著しく増大している。それゆえ、従来に比べ
て飛躍的に記録密度の高い磁気記録再生装置に対する期
待は高まる一方である。
【0003】磁気記録媒体への記録密度を高めるために
は、トラック間のピッチを狭めることが必要である。し
かしながら、現在、トラック間のピッチを狭めた場合、
隣接トラック間の干渉が大きくなる。そのため、クロス
イレースやクロストークなどの問題を生ずる。
【0004】このような問題に対し、特開平7−210
863号公報や特開平9−7143号公報等は、磁気記
録層をトラックに対応して帯状にパターニングすること
により帯状磁気記録部を形成するとともに隣接トラック
同士をそれらの間に介在する帯状非磁性部で磁気的に分
離したディスクリート磁気記録媒体を開示している。こ
のような磁気記録媒体によると、各隣接トラック間の干
渉はそれらの間に介在する帯状非磁性部によって抑制さ
れるため、上記問題が発生するのを防止することができ
る。
【0005】ところで、ディスクリート磁気記録媒体の
帯状非磁性部は例えば溝状に形成される。この場合、溝
状の帯状非磁性部の静電容量を検出することや溝状の帯
状非磁性部に光を照射して反射光を検出することによっ
てトラッキングを行うことが可能であることが知られて
いる。また、溝状の帯状非磁性部にトラッキング用の磁
気信号を予め記録しておき、ヘッドに設けられた磁気セ
ンサを用いてこの磁気信号を読み出すことによってもト
ラッキングを行うことが可能であることも知られてい
る。
【0006】しかしながら、静電容量や反射光を検出す
る方法では、記録された情報の読み出しに利用する磁気
センサとは異なる種類のセンサが別途必要である。その
ため、記録再生ヘッドの構造やその製造工程が複雑とな
り、一体型のヘッドを作製することが困難である。ま
た、溝状の帯状非磁性部にトラッキング用の磁気信号を
予め記録する方法では、そのような磁気信号を記録する
ための操作が複雑であり、しかも、トラックピッチを1
00nm以下とした場合に十分に高い精度でトラッキン
グを行うことができない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みてなされたものであり、製造が容易であり且つト
ラック間のピッチを狭めた場合においてもトラッキング
を高精度に行うことが可能な磁気記録再生装置を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の側面によ
ると、基板と、前記基板の一主面に設けられ互いに平行
に配列した複数の帯状磁気記録部と、それぞれ前記複数
の帯状磁気記録部間に介在する複数の帯状非磁性部とを
備えた磁気記録媒体、前記複数の帯状磁気記録部の1つ
とそれに隣接する前記複数の帯状非磁性部の1つとの境
界部に対向した第1の磁気検出部を有する第1の磁気セ
ンサと、前記複数の帯状磁気記録部の1つに対向した第
2の磁気検出部を有する第2の磁気センサと、前記複数
の帯状磁気記録部の1つに対向した磁場発生部とを備え
た記録再生ヘッド、及び前記複数の帯状磁気記録部の1
つに沿って前記磁気記録媒体と前記記録再生ヘッドとを
相対移動させる駆動機構を具備することを特徴とする磁
気記録再生装置が提供される。
【0009】また、本発明の第2の側面によると、基板
と、前記基板の一主面に設けられ互いに平行に配列した
複数の帯状磁気記録部と、それぞれ前記複数の帯状磁気
記録部間に介在する複数の帯状非磁性部とを備えた磁気
記録媒体、前記複数の帯状磁気記録部の1つとそれに隣
接する前記複数の帯状非磁性部の1つとの第1の境界部
に対向した第1の磁気検出部を有する第1の磁気センサ
と、前記複数の帯状磁気記録部の1つとそれに隣接する
前記複数の帯状非磁性部の1つとの第2の境界部に対向
した第2の磁気検出部を有する第2の磁気センサと、前
記複数の帯状磁気記録部の1つに対向した第3の磁気検
出部を有する第3の磁気センサと、前記複数の帯状磁気
記録部の1つに対向した磁場発生部とを備え、前記第1
及び第2の境界部を形成する2つの帯状磁気記録部の間
に前記第1及び第2の境界部を形成する2つの帯状非磁
性部の双方が介在するか或いは前記第1及び第2の境界
部を形成する2つの帯状非磁性部の間に前記第1及び第
2の境界部を形成する2つの帯状磁気記録部の双方が介
在するように前記第1及び第2の磁気検出部が配置され
た記録再生ヘッド、及び前記複数の帯状磁気記録部の1
つに沿って前記磁気記録媒体と前記記録再生ヘッドとを
相対移動させる駆動機構を具備することを特徴とする磁
気記録再生装置が提供される。
【0010】さらに、本発明の第3の側面によると、基
板と、前記基板の一主面に設けられ互いに平行に配列し
た複数の帯状磁気記録部と、それぞれ前記複数の帯状磁
気記録部間に介在する複数の帯状非磁性部とを備えた磁
気記録媒体、前記複数の帯状磁気記録部の1つとそれに
隣接する前記複数の帯状非磁性部の2つの一方との境界
部に対向した第1の磁気検出部を有する第1の磁気セン
サと、前記1つの帯状磁気記録部と前記2つの帯状非磁
性部の他方との境界部に対向した第2の磁気検出部を有
する第2の磁気センサと、前記複数の帯状磁気記録部の
1つに対向した磁場発生部とを備えた記録再生ヘッド、
及び前記複数の帯状磁気記録部の1つに沿って前記磁気
記録媒体と前記記録再生ヘッドとを相対移動させる駆動
機構を具備することを特徴とする磁気記録再生装置が提
供される。
【0011】本発明の第1の側面に係る磁気記録再生装
置において、通常、駆動機構は磁気記録媒体に対する記
録再生ヘッドの相対位置を複数の帯状磁気記録部の配列
方向に変化させる動作を有している。この場合、本発明
の第1の側面に係る磁気記録再生装置は、第1の磁気セ
ンサと駆動機構とに接続され且つ駆動機構の動作を第1
の磁気センサからの信号に基づいて制御する制御部をさ
らに備えることができる。
【0012】また、本発明の第2及び第3の側面に係る
磁気記録再生装置において、通常、駆動機構は磁気記録
媒体に対する記録再生ヘッドの相対位置を複数の帯状磁
気記録部の配列方向に変化させる動作を有している。こ
の場合、本発明の第2及び第3の側面に係る磁気記録再
生装置は、第1の磁気センサと第2の磁気センサと駆動
機構とに接続され且つ駆動機構の動作を第1の磁気セン
サからの第1の信号と第2の磁気センサからの第2の信
号とに基づいて制御する制御部をさらに備えることがで
きる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、図面を参
照しながらより詳細に説明する。なお、各図において、
同様または類似する構成要素には同一の参照符号を付
し、重複する説明は省略する。
【0014】図1は、本発明の第1〜第3の実施形態に
係る磁気記録再生装置を概略的に示す斜視図である。図
1に示す磁気記録再生装置1において、磁気記録媒体と
して磁気ディスク2を有している。この磁気記録再生装
置1は、磁気ディスク2として、後述するディスクリー
ト磁気記録媒体(ディスクリート磁気ディスク)を使用
している。
【0015】磁気ディスク2はスピンドル3に回転可能
に支持されており、スピンドル3には制御回路(図示せ
ず)からの制御信号に応じて動作するモータ(図示せ
ず)が接続されている。図1に示す磁気記録再生装置1
では、これにより、磁気ディスク2の回転などを制御可
能としている。
【0016】磁気ディスク2の円周部近傍には固定軸4
が配置されており、この固定軸4は、その上下2ヶ所に
配置されたボールベアリング(図示せず)を介して磁気
ヘッドアセンブリ5を揺動可能に支持している。磁気ヘ
ッドアセンブリ5のボビン部にはコイル(図示せず)が
巻きつけられており、このコイルとそれを挟んで対向し
て配置された永久磁石と対向ヨークとは磁気回路を形成
するのとともにボイスコイルモータ6を構成している。
このボイスコイルモータ6も制御回路に接続されてお
り、それにより、磁気ヘッドアセンブリ5の先端のヘッ
ドスライダ7を、磁気ディスク2の所望のトラック上へ
と位置させることを可能としている。
【0017】磁気ヘッドアセンブリ5は、例えば、駆動
コイルを保持するボビン部などを備えたアクチュエータ
アーム8を有している。このアクチュエータアーム8に
はサスペンション9の一端が取り付けられており、サス
ペンション9の他端にはヘッドスライダ7が取り付けら
れている。このヘッドスライダ7には、後述する記録再
生ヘッドが組み込まれている。
【0018】サスペンション9上には信号の書き込み及
び読み取り用などのリード線(図示せず)が形成されて
おり、これらリード線はヘッドスライダ7に組み込まれ
た記録再生ヘッドの電極にそれぞれ電気的に接続されて
いる。なお、この磁気記録再生装置1において、情報の
記録及び再生は、磁気ディスク2を回転させて、ヘッド
スライダ7を磁気ディスク2から浮上させた状態で行
う。また、図1に示す磁気記録再生装置1において、制
御回路などは制御部を構成しており、スピンドル3に接
続されたモータ及びボイスコイルモータ6などは駆動機
構を構成している。
【0019】本発明の第1〜第3の実施形態では、主と
してヘッドスライダ7の構造が互いに異なっている。以
下、それぞれの実施形態の相違点について主に説明す
る。
【0020】図2は、本発明の第1の実施形態に係る磁
気記録再生装置1で使用するヘッドスライダ7を概略的
に示す平面図である。図2に示すヘッドスライダ7は支
持体11を有しており、支持体11の一端部はスライダ
部12を構成している。支持体11の他端部の一主面に
は、情報読み出し用の磁気センサの磁気検出部13aと
トラッキング用の磁気センサの磁気検出部13bと情報
記録用の磁場発生部14とが設けられている。このよう
に構成されるヘッドスライダ7は磁気ディスク2に対し
て、例えば、図3及び図4に示すように配置される。
【0021】図3は、本発明の第1の実施形態に係る磁
気記録再生装置1を概略的に示す断面図である。なお、
図3では、ヘッドスライダ7と磁気ディスク2との相対
位置の理解を容易にするためにその理解に不要な構成部
材は省略されており、ヘッドスライダ7の断面構造を説
明するためにヘッドスライダ7の向きを90°回転させ
て描いている。
【0022】図3に示すように、ヘッドスライダ7は、
その磁気検出部13aなどが設けられた面が磁気ディス
ク2と対向するように配置される。ヘッドスライダ7を
このように配置すると、モータ10を駆動してスピンド
ル3に支持された磁気ディスク2を回転させることによ
り生ずる気流によってヘッドスライダ7を磁気ディスク
2から浮上させることができる。
【0023】図4は、本発明の第1の実施形態に係る磁
気記録再生装置1を概略的に示す平面図である。なお、
図4では、ヘッドスライダ7と磁気ディスク2との相対
位置の理解を容易にするためにその理解に不要な構成部
材は省略されており、ヘッドスライダ7は透視図として
描かれている。
【0024】図4に示すように、磁気ディスク2は、基
板21の一主面上で複数の帯状磁気記録部22と複数の
帯状非磁性部23とを交互に配列した構造を有してい
る。このような磁気ディスク2は、ディスクリート磁気
記録媒体と呼ばれる。
【0025】帯状磁気記録部22のそれぞれは磁気記録
膜で構成されており、隣り合う帯状磁気記録部22間の
距離は一定である。この磁気記録膜は、通常の磁気記録
膜で使用されるのと同様の磁気記録材料で構成され得
る。
【0026】帯状磁気記録部22は、基板21の主面に
垂直な方向から見た場合に、渦巻線状或いは同心円状の
形状を有している。なお、帯状磁気記録部22が同心円
状の形状を有している場合、それら帯状磁気記録部22
は相互に離間された複数個の円を形成する。一方、帯状
磁気記録部22が渦巻線状の形状を有している場合、そ
れら帯状磁気記録部22は相互に接続されて1本の帯を
形成する。
【0027】帯状非磁性部23は、帯状磁気記録部22
間に介在するように設けられている。したがって、帯状
磁気記録部22が基板21の主面に垂直な方向から見て
同心円状の形状を有している場合、帯状非磁性部23は
相互に離間された複数個の円を形成する。また、帯状磁
気記録部22が渦巻線状の形状を有している場合、帯状
非磁性部23は相互に接続されて1本の帯を形成する。
【0028】帯状非磁性部23は、帯状磁気記録部22
の図中縦方向に隣り合うもの同士を磁気的に分離する役
割を担っている。また、帯状非磁性部23は、それを構
成する材料を適宜選択することにより、クロスイレース
を防止し且つ熱設計を容易とし得る。
【0029】帯状非磁性部23は、通常、非磁性薄膜で
構成されるか或いは溝である。帯状非磁性部23が非磁
性薄膜で構成される場合、その材料は非磁性材料であれ
ば特に制限はなく、例えば、金などの非磁性金属やSi
2及びAl23などの誘電体を使用することができ
る。また、帯状非磁性部23が溝である場合、その溝の
内側に磁気記録膜は存在していなくてもよく、その溝が
完全に埋め込まれなければ溝の底面及び側壁は磁気記録
膜で覆われていてもよい。
【0030】以上のように構成される磁気記録再生装置
1で情報の書き込み及び書き込んだ情報の読み出しを行
う場合、磁気検出部13aと磁場発生部14とがいずれ
かの帯状磁気記録部22(或いは、トラック)上に位置
するようにヘッドスライダ7を両矢印26に示す方向に
位置合わせしつつ、磁気ディスク2を回転させることに
より、帯状磁気記録部22及び帯状非磁性部23を矢印
25で示す方向に移動させる。本実施形態では、そのよ
うな位置合わせ,換言すればトラッキング,に、磁気検
出部13bを有する磁気センサを利用する。
【0031】すなわち、本実施形態では、図4に示すよ
うに、トラッキング用磁気センサの磁気検出部13bを
いずれかの帯状磁気記録部22とそれに隣接する帯状非
磁性部23との境界部に対向させる。記録再生ヘッド7
の磁気ディスク2に対する相対位置が両矢印26に示す
方向にズレた場合、磁気検出部13bと帯状磁気記録部
22とが重なり合う面積も変化する。その結果、磁気検
出部13bを有する磁気センサからの信号の大きさも変
化する。
【0032】なお、帯状磁気記録部22には記録マーク
が形成されるため、例え上記のズレが生じていない場合
であっても、トラッキング用磁気センサからの信号の大
きさは帯状磁気記録部22に記録されている情報“1”
と情報“0”とに応じて変化する。すなわち、トラッキ
ング用磁気センサからの信号は、上記のズレに対応した
情報と帯状磁気記録部22に記録された情報に対応した
情報とを含んでいる。そのため、トラッキング用磁気セ
ンサからの信号をトラッキング制御に利用するために
は、そこから上記のズレに対応した情報のみを抽出する
必要がある。
【0033】トラッキング用磁気センサからの信号から
上記のズレに対応した情報を得るには、トラッキング用
磁気センサからの信号の絶対値を求めればよい。例え
ば、図4において、記録再生ヘッド7の磁気ディスク2
に対する相対位置が図中下方向にズレた場合、トラッキ
ング用磁気センサからの信号の絶対値は減少する。これ
とは逆に、記録再生ヘッド7の磁気ディスク2に対する
相対位置が図中上方向にズレた場合、トラッキング用磁
気センサからの信号の絶対値は増加する。
【0034】したがって、この絶対値の時間変化が抑制
されるように(理想的にはゼロとなるように)或いはこ
の絶対値が一定の値を維持するように、記録再生ヘッド
7を磁気ディスク2に対して両矢印26で示す方向に適
宜移動させることによりトラッキング制御が可能とな
る。また、その絶対値を一定時間積分することにより得
られる値の時間変化が抑制されるように或いはそれが一
定の値を維持するように記録再生ヘッド7を磁気ディス
ク2に対して両矢印26で示す方向に適宜移動させても
よい。
【0035】なお、上記絶対値変化の時間積分が大きい
場合には、トラッキングのサンプリング周波数を高める
必要があると判断することができる。したがって、上記
絶対値変化の時間積分に基づいてトラッキングのサンプ
リング周波数を変化させてもよい。
【0036】以上説明したように、本実施形態では、ト
ラッキング信号を検出するセンサとして磁気センサを使
用している。換言すれば、本実施形態では、記録再生ヘ
ッドが本来有している読み出し用の磁気センサと同様の
構造のセンサを設けることによりトラッキングを可能と
している。そのため、本実施形態によると、記録再生ヘ
ッド7の構造が簡略化され、したがって、その製造が容
易である。また、本実施形態では、帯状磁気記録部22
と帯状非磁性部23との境界部を利用してトラッキング
を行っている。すなわち、磁気ディスク2にトラッキン
グ信号を記録する必要がない。しかも、磁気ディスク2
に対する記録再生ヘッド7の相対位置のズレに対する上
記の絶対値変化は極めて大きいため、トラック間のピッ
チを狭めた場合においてもトラッキングを高精度に行う
ことができる。すなわち、本実施形態に係る磁気記録再
生装置1は、製造が容易であり且つトラック間のピッチ
を狭めた場合においてもトラッキングを高精度に行うこ
と,したがって、高速トラッキングを行うこと,が可能
である。
【0037】以上説明した第1の実施形態では、図4に
示すように、磁気検出部13bを、読み出し用磁気セン
サの磁気検出部13aが対向する帯状磁気記録部22と
トラッキング用磁気センサの磁気検出部13bが対向す
る境界部を形成する帯状磁気記録部22とが隣り合うよ
うに支持体11に設けたが、磁気検出部13bの配置は
これに限られるものではない。例えば、磁気検出部13
aが対向する帯状磁気記録部22と磁気検出部13bが
対向する境界部を形成する帯状磁気記録部22との間に
1つ以上の帯状磁気記録部22が介在していてもよい。
或いは、磁気検出部13aが対向する帯状磁気記録部2
2と磁気検出部13bが対向する境界部を形成する帯状
磁気記録部22とは同一であってもよい。
【0038】また、図4では、磁気検出部13bを、そ
れが磁気検出部13aにより近い帯状非磁性部23と磁
気検出部13aからより遠い帯状磁気記録部22との境
界部に対向するように支持体11に設けたが、磁気検出
部13aからより遠い帯状非磁性部23と磁気検出部1
3aにより近い帯状磁気記録部22との境界部に対向す
るように支持体11に設けてもよい。さらに、図4で
は、磁気検出部13aと磁場発生部14とを、それらが
同一の帯状磁気記録部22と対向するように支持体11
に設けたが、それらが別々の帯状磁気記録部22と対向
するように支持体11に設けてもよい。
【0039】次に、本発明の第2の実施形態について説
明する。図5は、本発明の第2の実施形態に係る磁気記
録再生装置1で使用するヘッドスライダ7を概略的に示
す平面図である。図5に示すヘッドスライダ7は支持体
11を有しており、支持体11の一端部はスライダ部1
2を構成している。支持体11の他端部の一主面には、
情報読み出し用の磁気センサの磁気検出部13aとトラ
ッキング用の1対の磁気センサの磁気検出部13b,1
3cと情報記録用の磁場発生部14とが設けられてい
る。このように構成されるヘッドスライダ7は磁気ディ
スク2に対して、例えば、図3及び図6に示すように配
置される。
【0040】図6は、本発明の第2の実施形態に係る磁
気記録再生装置1を概略的に示す平面図である。なお、
図6では、ヘッドスライダ7と磁気ディスク2との相対
位置の理解を容易にするためにその理解に不要な構成部
材は省略されており、ヘッドスライダ7は透視図として
描かれている。
【0041】本実施形態に係る磁気記録再生装置1で
は、記録再生ヘッド7に、トラッキング用の磁気センサ
として、磁気検出部13bを有する磁気センサに加え、
磁気検出部13cを有する磁気センサが設けられている
こと以外は第1の実施形態に係る磁気記録再生装置1と
ほぼ同様の構造を有している。
【0042】このような構造によると、図6において、
記録再生ヘッド7の磁気ディスク2に対する相対位置が
図中下方向にズレた場合、磁気検出部13bを有するト
ラッキング用磁気センサからの信号の絶対値は減少し、
磁気検出部13cを有するトラッキング用磁気センサか
らの信号の絶対値は増加する。これとは逆に、記録再生
ヘッド7の磁気ディスク2に対する相対位置が図中上方
向にズレた場合、磁気検出部13bを有するトラッキン
グ用磁気センサからの信号の絶対値は増加し、磁気検出
部13cを有するトラッキング用磁気センサからの信号
の絶対値は減少する。
【0043】したがって、それら絶対値の差が小さくな
るように(ゼロになるように)、記録再生ヘッド7を磁
気ディスク2に対して両矢印26で示す方向に適宜移動
させることによりトラッキング制御が可能となる。な
お、それら絶対値を一定時間積分することにより得られ
る値の差が小さくなるように(ゼロになるように)、記
録再生ヘッド7を磁気ディスク2に対して両矢印26で
示す方向に適宜移動させてもよい。
【0044】このような方法によると、第1の実施形態
で説明した方法に比べて、より高精度に及びより高速に
トラッキングを行うことができる。また、記録再生ヘッ
ド7が磁気ディスク2の主面に平行な面内で微小角度回
転した場合、そのズレを、それらトラッキング用磁気セ
ンサからの信号に基づいて補正することができる。この
ズレの補正には、圧電素子などを利用することができ
る。
【0045】以上説明した第2の実施形態では、図6に
示すように、磁気検出部13b,13cを、読み出し用
磁気センサの磁気検出部13aが対向する帯状磁気記録
部22とトラッキング用磁気センサの磁気検出部13
b,13cが対向する境界部を形成する帯状磁気記録部
22のぞれぞれとが隣り合うように支持体11に設けた
が、磁気検出部13b,13cの配置はこれに限られる
ものではない。例えば、磁気検出部13aが対向する帯
状磁気記録部22と磁気検出部13b,13cが対向す
る境界部を形成する帯状磁気記録部22のそれぞれとの
間に1つ以上の帯状磁気記録部22が介在していてもよ
い。
【0046】また、図6では、磁気検出部13aを中心
として磁気検出部13bと磁気検出部13cとを対称な
位置に配置したが、それらを対称な位置に配置しなくて
もよい。また、図6では、磁気検出部13b,13c
を、それらの間に磁気検出部13aが介在するように支
持体11に設けたが、磁気検出部13aが対向する帯状
磁気記録部22と磁気検出部13b,13cが対向する
境界部を形成する帯状磁気記録部22の一方とは同一で
あってもよい。さらに、磁気検出部13a,13b間に
磁気検出部13cを介在させてもよく、或いは、磁気検
出部13a,13c間に磁気検出部13bを介在させて
もよい。
【0047】また、図6では、磁気検出部13b,13
cのそれぞれを、磁気検出部13aにより近い帯状非磁
性部23と磁気検出部13aからより遠い帯状磁気記録
部22との境界部に対向するように支持体11に設けた
が、磁気検出部13aからより遠い帯状非磁性部23と
磁気検出部13aにより近い帯状磁気記録部22との境
界部に対向するように支持体11に設けてもよい。さら
に、図6では、磁気検出部13aと磁場発生部14と
を、それらが同一の帯状磁気記録部22と対向するよう
に支持体11に設けたが、それらが別々の帯状磁気記録
部22と対向するように支持体11に設けてもよい。
【0048】次に、本発明の第3の実施形態について説
明する。図7は、本発明の第3の実施形態に係る磁気記
録再生装置1で使用するヘッドスライダ7を概略的に示
す平面図である。図7に示すヘッドスライダ7は支持体
11を有しており、支持体11の一端部はスライダ部1
2を構成している。支持体11の他端部の一主面には、
情報読み出し用であり且つトラッキング用の1対の磁気
センサの磁気検出部13b,13cと情報記録用の磁場
発生部14とが設けられている。このように構成される
ヘッドスライダ7は磁気ディスク2に対して、例えば、
図8に示すように配置される。
【0049】図8は、本発明の第3の実施形態に係る磁
気記録再生装置1を概略的に示す平面図である。なお、
図8では、ヘッドスライダ7と磁気ディスク2との相対
位置の理解を容易にするためにその理解に不要な構成部
材は省略されており、ヘッドスライダ7は透視図として
描かれている。
【0050】本実施形態に係る磁気記録再生装置1で
は、記録再生ヘッド7に読み出し専用の磁気センサが設
けられておらず、その代わりにトラッキング用の磁気セ
ンサを読み出し兼用としたこと以外は第2の実施形態に
係る磁気記録再生装置1とほぼ同様の構造を有してい
る。すなわち、本実施形態に係る磁気記録再生装置1で
は、第2の実施形態に係る磁気検出部13aを有する磁
気センサを削除し、1対のトラッキング用磁気センサを
それらの磁気検出部13b,13cが1つの帯状磁気記
録部22の両側の境界部にそれぞれ対向するように配置
している。
【0051】このような構造によると、第2の実施形態
で説明したのと同様の方法によりトラッキングを行うこ
とが可能である。また、帯状磁気記録部22に記録され
た情報は、例えば、磁気検出部13bを有する磁気セン
サからの信号と磁気検出部13cを有する磁気センサか
らの信号との和として読み出すことができる。
【0052】なお、本実施形態では、図8に示すよう
に、磁気検出部13b,13cを、磁気検出部13b,
13cが対向する2つの境界部を形成する帯状磁気記録
部22と磁場発生部14が対向する帯状磁気記録部22
とが同一となるように支持体11に設けたが、それらは
同一でなくてもよい。
【0053】以上説明した第1〜第3の実施形態に係る
磁気記録再生装置1において、記録再生ヘッド7に設け
られる磁気センサは、プレーナ型のGMR素子であるこ
とが好ましい。プレーナ型GMR素子を上記磁気センサ
として利用する場合、ウエハのプレーナ型GMR素子を
形成した面を磁気ディスク2に対向させることとなる。
そのため、複数の磁気センサを1つの基板11に対して
同時に形成することができ、ヘッド実装が容易になる。
【0054】上述した第1〜第3の実施形態で使用する
磁気ディスク2は、例えば、以下の方法で製造すること
ができる。まず、光ディスクの製造で利用されているよ
うに、金型を用いたポリマーの射出成形などにより表面
にランド・グルーブのような凹凸構造を有する基板21
を形成する。或いは、平坦な表面を有する基板21を用
いる場合は、その平坦面上にレジスト膜のような樹脂薄
膜を成膜し、この薄膜に金型を押し付けて凹凸構造を転
写することにより基板21の表面にランド・グルーブの
ような凹凸構造を形成する。次いで、基板21の凹凸構
造が設けられた面に、スパッタリング法のような通常の
気相堆積法などを用いて磁気記録膜を成膜する。このよ
うな方法によると、磁気記録膜は基板表面の凸部上だけ
でなく凹部の底面及び側壁をも覆うように形成される。
しかしながら、通常、基板表面の凹凸構造は磁気記録膜
にも転写されるため、このような方法により、基板21
上に帯状磁気記録部22と帯状非磁性部23とが設けら
れた磁気ディスク2を得ることができる。
【0055】また、上記磁気ディスク2は、他の方法で
製造することもできる。すなわち、まず、平坦な表面を
有する基板21を準備する。次に、基板21の平坦面全
体に磁気記録膜を成膜する。次いで、磁気記録膜上にレ
ジスト膜などを成膜し、このレジスト膜に金型を押し当
てて凹凸構造を転写する。すなわち、レジストパターン
を形成する。その後、このレジストパターンをマスクと
して用いて磁気記録膜をエッチングすることにより、基
板21上に帯状磁気記録部22と帯状非磁性部23とが
設けられた磁気ディスク2を得ることができる。
【0056】上述した磁気ディスク2の製造方法は、い
ずれも大量生産に適しており、しかも、帯状磁気記録部
22の幅を狭くすることができる。また、上記磁気ディ
スク2は、これら以外の方法で製造することも可能であ
る。例えば、光リソグラフィや電子線リソグラフィなど
を用いた方法や、操作型トンネル顕微鏡や近接場光顕微
鏡などの走査型プローブを用いた方法を利用することも
できる。光リソグラフィを用いた方法によると、帯状磁
気記録部22の幅を狭めることは比較的困難であるが、
高い生産性を実現することができる。また、電子線リソ
グラフィや走査型プローブを用いた方法によると、高い
生産性を実現することは困難であるが、帯状磁気記録部
22の幅を狭めることができる。なお、これら技術は、
上記金型,すなわち原盤,の製造にも利用可能である。
【0057】以上説明した第1〜第3の実施形態では、
トラッキング制御を行うに当たり、記録再生ヘッド7を
両矢印26の方向に移動させたが、記録再生ヘッド7の
移動方向は両矢印26で示す方向に限られるものではな
い。すなわち、記録再生ヘッド7の移動方向は、矢印2
5と交差する方向であれば特に制限はない。
【0058】また、上記第1〜第3の実施形態では、記
録や再生の際に、帯状磁気記録部22を矢印25に示す
方向に移動させたが、記録再生ヘッド7に対して帯状磁
気記録部22を矢印25に示す方向に相対移動させるこ
とができれば、帯状磁気記録部22のみを移動させても
よく、記録再生ヘッド7のみを移動させてもよく、或い
は、帯状磁気記録部22及び記録再生ヘッド7の双方を
移動させてもよい。同様に、上記第1〜第3の実施形態
では、トラッキング制御を行う際に、記録再生ヘッド7
を両矢印26の方向に移動させたが、帯状磁気記録部2
2に対して記録再生ヘッド7を両矢印26に示す方向に
相対移動させることができれば、記録再生ヘッド7のみ
を移動させてもよく、帯状磁気記録部22のみを移動さ
せてもよく、或いは、帯状磁気記録部22及び記録再生
ヘッド7の双方を移動させてもよい。
【0059】さらに、上記第1〜第3の実施形態では、
磁気記録媒体2を磁気ディスクとし、帯状磁気記録部2
2及び帯状非磁性部23を渦巻線状或いは同心円状とし
た場合について説明したが、磁気記録媒体2は他の形態
であっても良い。例えば、磁気記録媒体2はカードであ
っても良い。この場合、帯状磁気記録部22及び帯状非
磁性部23は直線状とすることが好ましい。
【0060】また、帯状磁気記録部22及び帯状非磁性
部23を渦巻線状とする場合、マルチスパイラル構造を
採用してもよい。通常、それぞれのスパイラルは同時に
形成されるため、隣り合う帯状磁気記録部22間の間隔
を一定に維持することは容易である。したがって、この
ような構造に対しても、上記第1〜第3の実施形態で説
明した技術を適用することができる。
【0061】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 (実施例1)本実施例では、以下に詳述するように図3
及び図4に示す磁気記録再生装置1を作製し、そのトラ
ッキング精度を調べた。
【0062】すなわち、本実施例では、プレーナ型GM
R素子の読み出し部13a,13bのサイズをそれぞれ
縦70nm×幅20nmとし、単磁極書き込み部14の
サイズは縦80nm×幅20nmとした。それらGMR
素子は、同一の基板から作製した。また、読み出し部1
3aと読み出し部13bとの間の距離は460nmと
し、読み出し部13aと書き込み部14との間の距離は
200nmとした。なお、ここで「縦」は帯状磁気記録
部22の長手方向に沿った方向を意味し、「横」はそれ
に垂直な方向を意味している。本実施例では、以上のよ
うに構成されるヘッドスライダ7を、圧電素子を有する
2段アクチュエータで支持した。
【0063】また、本実施例では、以下の方法で作製し
た磁気ディスク2を使用した。すなわち、まず、直径
2.5インチ(=6.35cm)のガラス基板上に、厚
さ30nmのPd下地層(図示せず)、厚さ50nmの
CoCrPt膜、及び厚さ50nmのSiO2膜を順次
成膜した。なお、CoCrPtは垂直磁気記録材料であ
る。
【0064】次に、SiO2膜上にレジストをスピンコ
ートしてレジスト膜を形成した。次いで、金型をレジス
ト膜に押し当てて、そのレジスト膜に凹凸パターンを転
写した。すなわち、レジストパターンを形成した。な
お、ここで使用した金型は、電子線リソグラフィ技術及
びメッキ法を用いて作製したNi金型であり、そのレジ
スト膜との接触面には、幅40nm、高さ50nm、間
隔70nmの渦巻線状の凸部が設けられている。
【0065】次いで、そのレジストパターンをエッチン
グマスクとして用いた反応性イオンエッチング(RI
E)によりSiO2膜の露出部を除去して、底面がTb
FeCo膜で構成された渦巻線状の凹部を形成した。さ
らに、SiO2膜をマスクとして用いてArイオンミリ
ングを行うことにより、CoCrPt膜の露出部及びS
iO2膜を除去した。以上のようにして、渦巻線状のC
oCrPt膜で構成された帯状磁気記録部22を得た。
【0066】その後、基板21の帯状磁気記録部22を
形成した面全体に厚さ50nmのSiO2膜を成膜し
て、帯状磁気記録部22によって形成された渦巻線状の
凹部をSiO2で埋め込んだ。次に、このSiO2膜を、
帯状磁気記録部22の上面が露出するまで化学的機械研
磨法(CMP法)によって研磨した。これにより、渦巻
線状のSiO2膜で構成された帯状非磁性部23を得
た。さらに、帯状磁気記録部22及び帯状非磁性部23
上にダイアモンドライクカーボン保護膜を成膜した。以
上のようにして、磁気ディスク2を得た。
【0067】このようにして得られた磁気ディスク2を
磁気力顕微鏡で観察した。その結果、幅70nmの帯状
磁気記録部22の幅方向に隣り合う部分が幅40nmの
帯状非磁性部23で分離された構造を確認することがで
きた。
【0068】以上のように構成される磁気記録再生装置
1について、読み出し部13bを有する磁気センサが検
出する磁気信号帯200nm分の磁気信号の絶対値が一
定となるように記録再生ヘッド26の両矢印26に示す
方向の位置を制御して、読み出し時におけるトラッキン
グ精度を調べた。その結果、200Mbpsの読み出し
速度でも十分に高精度にトラッキングを行うことができ
た。
【0069】(実施例2)本実施例では、以下に詳述す
るように図6に示す磁気記録再生装置1を作製し、その
トラッキング精度を調べた。
【0070】すなわち、本実施例では、プレーナ型GM
R素子の読み出し部13a〜13cのサイズをそれぞれ
縦70nm×幅20nmとし、単磁極書き込み部14の
サイズは縦80nm×幅20nmとした。それらGMR
素子は、同一の基板から作製した。また、読み出し部1
3aと読み出し部13bとの間の距離及び読み出し部1
3aと読み出し部13cとの間の距離はそれぞれ460
nmとし、読み出し部13aと書き込み部14との間の
距離は200nmとした。なお、ここで「縦」は帯状磁
気記録部22の長手方向に沿った方向を意味し、「横」
はそれに垂直な方向を意味している。本実施例では、以
上のように構成されるヘッドスライダ7を、圧電素子を
有する2段アクチュエータで支持した。また、本実施例
では、実施例1で使用したのと同様の磁気ディスク2を
使用した。
【0071】以上のように構成される磁気記録再生装置
1について、読み出し部13bを有する磁気センサが検
出する磁気信号の絶対値と読み出し部13cを有する磁
気センサが検出する磁気信号の絶対値との差分が一定と
なるように記録再生ヘッド26の両矢印26に示す方向
の位置を制御して、読み出し時におけるトラッキング精
度を調べた。その結果、600Mbpsの読み出し速度
でも十分に高精度にトラッキングを行うことができた。
【0072】(実施例3)本実施例では、以下に詳述す
るように図8に示す磁気記録再生装置1を作製し、その
トラッキング精度を調べた。
【0073】すなわち、本実施例では、プレーナ型GM
R素子の読み出し部13b,13cのサイズをそれぞれ
縦40nm×幅20nmとし、単磁極書き込み部14の
サイズは縦80nm×幅20nmとした。それらGMR
素子は、同一の基板から作製した。また、読み出し部1
3bと読み出し部13cとの間の距離は10nmとし、
読み出し部13b,13cと書き込み部14との間の距
離は200nmとした。なお、ここで「縦」は帯状磁気
記録部22の長手方向に沿った方向を意味し、「横」は
それに垂直な方向を意味している。本実施例では、以上
のように構成されるヘッドスライダ7を、圧電素子を有
する2段アクチュエータで支持した。また、本実施例で
は、実施例1で使用したのと同様の磁気ディスク2を使
用した。
【0074】以上のように構成される磁気記録再生装置
1について、読み出し部13bを有する磁気センサが検
出する磁気信号の絶対値と読み出し部13cを有する磁
気センサが検出する磁気信号の絶対値との差分が一定と
なるように、記録再生ヘッド26の両矢印26に示す方
向の位置並びに記録再生ヘッド26が帯状磁気記録部2
2に対して為す角度を制御して、読み出し時におけるト
ラッキング精度を調べた。その結果、800Mbpsの
読み出し速度でも十分に高精度にトラッキングを行うこ
とができた。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、トラ
ッキング信号を検出するセンサとして磁気センサを使用
している。そのため、本発明によると、記録再生ヘッド
の構造が簡略化され、したがって、磁気記録再生装置の
製造が容易となる。また、本発明では、帯状磁気記録部
と帯状非磁性部との間の境界部から得られる磁気信号を
トラッキングに利用している。この磁気信号の絶対値
は、磁気記録媒体に対する記録再生ヘッドの相対位置の
ズレに対して極めて大きく変化する。そのため、本発明
によると、トラック間のピッチを狭めた場合においても
トラッキングを高精度に行うことができる。すなわち、
本発明によると、製造が容易であり且つトラック間のピ
ッチを狭めた場合においてもトラッキングを高精度に行
うことが可能な磁気記録再生装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1〜第3の実施形態に係る磁気記録
再生装置を概略的に示す斜視図。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る磁気記録再生装
置で使用するヘッドスライダを概略的に示す平面図。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る磁気記録再生装
置を概略的に示す断面図。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る磁気記録再生装
置を概略的に示す平面図。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る磁気記録再生装
置で使用するヘッドスライダを概略的に示す平面図。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る磁気記録再生装
置を概略的に示す平面図。
【図7】本発明の第3の実施形態に係る磁気記録再生装
置で使用するヘッドスライダを概略的に示す平面図。
【図8】本発明の第3の実施形態に係る磁気記録再生装
置を概略的に示す平面図。
【符号の説明】
1…磁気記録再生装置; 2…磁気ディスク; 3…ス
ピンドル;4…固定軸; 5…磁気ヘッドアセンブリ;
6…ボイスコイルモータ;7…ヘッドスライダ; 8
…アクチュエータアーム; 9…サスペンション;10
…モータ; 11…支持体; 12…スライダ部;13
a〜13c…磁気検出部; 14…磁場発生部; 21
…基板;22…帯状磁気記録部; 23…帯状非磁性
部; 25…矢印;26…両矢印
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5D006 DA03 5D042 LA01 MA01 5D096 AA02 BB01 BB02 CC01 CC07 DD01 EE09 GG02 KK11

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、前記基板の一主面に設けられ互
    いに平行に配列した複数の帯状磁気記録部と、それぞれ
    前記複数の帯状磁気記録部間に介在する複数の帯状非磁
    性部とを備えた磁気記録媒体、 前記複数の帯状磁気記録部の1つとそれに隣接する前記
    複数の帯状非磁性部の1つとの境界部に対向した第1の
    磁気検出部を有する第1の磁気センサと、前記複数の帯
    状磁気記録部の1つに対向した第2の磁気検出部を有す
    る第2の磁気センサと、前記複数の帯状磁気記録部の1
    つに対向した磁場発生部とを備えた記録再生ヘッド、及
    び前記複数の帯状磁気記録部の1つに沿って前記磁気記
    録媒体と前記記録再生ヘッドとを相対移動させる駆動機
    構を具備することを特徴とする磁気記録再生装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動機構は前記磁気記録媒体に対す
    る前記記録再生ヘッドの相対位置を前記複数の帯状磁気
    記録部の配列方向に変化させる動作を有し、前記第1の
    磁気センサと前記駆動機構とに接続され且つ前記駆動機
    構の動作を前記第1の磁気センサからの信号に基づいて
    制御する制御部をさらに具備することを特徴とする請求
    項1に記載の磁気記録再生装置。
  3. 【請求項3】 基板と、前記基板の一主面に設けられ互
    いに平行に配列した複数の帯状磁気記録部と、それぞれ
    前記複数の帯状磁気記録部間に介在する複数の帯状非磁
    性部とを備えた磁気記録媒体、 前記複数の帯状磁気記録部の1つとそれに隣接する前記
    複数の帯状非磁性部の1つとの第1の境界部に対向した
    第1の磁気検出部を有する第1の磁気センサと、前記複
    数の帯状磁気記録部の1つとそれに隣接する前記複数の
    帯状非磁性部の1つとの第2の境界部に対向した第2の
    磁気検出部を有する第2の磁気センサと、前記複数の帯
    状磁気記録部の1つに対向した第3の磁気検出部を有す
    る第3の磁気センサと、前記複数の帯状磁気記録部の1
    つに対向した磁場発生部とを備え、前記第1及び第2の
    境界部を形成する2つの帯状磁気記録部の間に前記第1
    及び第2の境界部を形成する2つの帯状非磁性部の双方
    が介在するか或いは前記第1及び第2のの境界部を形成
    する2つの帯状非磁性部の間に前記第1及び第2の境界
    部を形成する2つの帯状磁気記録部の双方が介在するよ
    うに前記第1及び第2の磁気検出部が配置された記録再
    生ヘッド、及び前記複数の帯状磁気記録部の1つに沿っ
    て前記磁気記録媒体と前記記録再生ヘッドとを相対移動
    させる駆動機構を具備することを特徴とする磁気記録再
    生装置。
  4. 【請求項4】 基板と、前記基板の一主面に設けられ互
    いに平行に配列した複数の帯状磁気記録部と、それぞれ
    前記複数の帯状磁気記録部間に介在する複数の帯状非磁
    性部とを備えた磁気記録媒体、 前記複数の帯状磁気記録部の1つとそれに隣接する前記
    複数の帯状非磁性部の2つの一方との境界部に対向した
    第1の磁気検出部を有する第1の磁気センサと、前記1
    つの帯状磁気記録部と前記2つの帯状非磁性部の他方と
    の境界部に対向した第2の磁気検出部を有する第2の磁
    気センサと、前記複数の帯状磁気記録部の1つに対向し
    た磁場発生部とを備えた記録再生ヘッド、及び前記複数
    の帯状磁気記録部の1つに沿って前記磁気記録媒体と前
    記記録再生ヘッドとを相対移動させる駆動機構を具備す
    ることを特徴とする磁気記録再生装置。
  5. 【請求項5】 前記駆動機構は前記磁気記録媒体に対す
    る前記記録再生ヘッドの相対位置を前記複数の帯状磁気
    記録部の配列方向に変化させる動作を有し、前記第1の
    磁気センサと前記第2の磁気センサと前記駆動機構とに
    接続され且つ前記第1の磁気センサからの第1の信号と
    前記第2の磁気センサからの第2の信号とに基づいて制
    御する制御部をさらに具備することを特徴とする請求項
    3または請求項4に記載の磁気記録再生装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009020943A (ja) * 2007-07-11 2009-01-29 Fujifilm Corp 磁気テープ、磁気テープカートリッジ、磁気テープドライブ、磁気ヘッドのトラッキング制御方法およびサーボライタ

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JP2009020943A (ja) * 2007-07-11 2009-01-29 Fujifilm Corp 磁気テープ、磁気テープカートリッジ、磁気テープドライブ、磁気ヘッドのトラッキング制御方法およびサーボライタ

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