JP2002295360A

JP2002295360A - ハイドロスタティック式の駆動ユニット

Info

Publication number: JP2002295360A
Application number: JP2002066860A
Authority: JP
Inventors: Franz Forster; フォルスターフランツ
Original assignee: Linde GmbH
Current assignee: Linde GmbH
Priority date: 2001-03-15
Filing date: 2002-03-12
Publication date: 2002-10-09
Also published as: DE10112501A1; DE10112501B4

Abstract

(57)【要約】【課題】寸法、特に半径方向における寸法が減じられ
ていて、単純な構造を有しかつ経済的に製造可能な駆動
ユニットを提供する。【解決手段】直接駆動式のアキシャルピストンモータ
を備えたハイドロスタティック式の駆動ユニットにおい
て、アキシャルピストンモータが回転斜板構造形式で形
成されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、直接駆動式のアキ
シャルピストンモータを備えたハイドロスタティック式
の駆動ユニットに関する。

【０００２】

【従来の技術】このような形式の駆動ユニットは例えば
ドイツ連邦共和国特許公開第１９８５４４１５号明細書
に基づいて公知であり、当該明細書においてはホイール
駆動装置として使用されている。「直接駆動式」という
のは、アキシャルピストンモータと駆動される構成エレ
メント（ここではハブ）との間に、減速伝動装置が配置
されていない、ということを意味する。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、冒頭
に述べた形式の駆動ユニットを改良して、寸法、特に半
径方向における寸法が減じられていて、単純な構造を有
しかつ経済的に製造可能な駆動ユニットを提供すること
である。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明の構成では、アキシャルピストンモータが回転
斜板構造形式（Taumelscheibenbauweise）で形成されて
いるようにした。

【０００５】

【発明の効果】このような構造形式は、斜板構造形式
（Schraegscheibenbauweise）におけるアキシャルピス
トンモータにおいて必要であるような、回転するシリン
ダブロックを必要としないので、回転斜板モータにおい
て位置固定のシリンダブロックをケーシング内に組み込
むことができ、このことによって、構造が簡単化される
のみならず、寸法、特に半径方向における寸法も減じら
れる。さらに直接駆動は、減速伝動装置が存在しないこ
とに基づいて、軸方向における短い寸法を可能にする。

【０００６】本発明の有利な構成では、回転斜板が、ケ
ーシング内に回転可能に支承された中空円筒形のロータ
に一体成形されており、該ロータの貫通孔内に、回転同
期的にロータと結合されていてケーシングから外に延び
ている連行体が配置されており、ケーシング内に同心的
なシリンダ孔が設けられていて、該シリンダ孔内に、回
転斜板に支持された各１つの作業ピストンが配置されて
いる。この場合特に小型の駆動ユニットでは、連行体を
ロータと一体的に形成することができる。しかしながら
また、例えば大型で重い駆動ユニットのためには、連行
体とロータとを分割することができる。

【０００７】本発明の有利な構成では、シリンダ孔が、
ケーシングを通る縦断面図で見て、回転斜板の次のよう
な側、すなわち連行体が突出しているケーシングの開口
とは反対の側に、配置されている。しかしながらまた原
則的には、シリンダ孔を前記配置形式とは逆の側に配置
することも可能である。

【０００８】駆動ユニットが回転機構駆動装置として形
成されており、連行体が回転機構ピニオンと結合されて
いると、直接駆動の利点を特に良好に得ることができ
る。本発明による駆動ユニットは遊びがないので、回転
機構駆動装置として使用する場合には、高い位置決め正
確さを得ることができる。本発明による駆動ユニットを
備えた掘削機（Bagger）の掘削機・車体上部（Bagger-O
berwagen）の揺れ（Nachschwingen）は減じられ、これ
によって作業速度が高められる。さらに駆動ユニットは
歯面遊びが存在しないことに基づいて、極めて静かにな
る。しかしながらまた原則的には、本発明による駆動ユ
ニットを歯車駆動装置として使用することも可能であ
る。

【０００９】本発明の別の構成では、回転機構ピニオン
が連行体に一体成形されている。このようになっている
と、回転機構ピニオンと、ロータ内に支持された連行体
との間における最適な力伝達経路を得ることができる。
ピニオンが摩耗した場合には連行体がピニオンと一緒に
交換される。

【００１０】シリンダ孔に対する圧力媒体の供給・排出
を補償するために、本発明の有利な構成では、連行体
が、回転する制御体と回転同期的に結合されていて、該
制御体が、ケーシングの外側に通じる接続通路とシリン
ダ孔に通じる接続通路との間に配置されている。

【００１１】この場合、ケーシングの外側に通じる接続
通路とシリンダ孔に通じる接続通路とが、１つの共通の
制御平面において開口していて、該制御平面に制御体が
接触していると、有利である。

【００１２】本発明の別の有利な構成では、制御体が、
制御平面とは反対の側に２つの圧力室を有しており、両
圧力室がそれぞれ、制御体内に配置された少なくとも１
つの第１の通路によって、高圧又は低圧を導く接続通路
に接続されていて、制御体内に配置された少なくとも１
つの第２の通路によって、高圧又は低圧を導くシリンダ
孔に接続されている。このような配置形式によって、制
御体は制御平面に押し付けられ、そして漏れ損失は最小
になる。

【００１３】制御体が、制御平面に向けられた側に、放
圧溝を備えていて、該放圧溝が圧力室に接続されている
と、制御体は力補償及びトルク補償される（ハイドロス
タティック的な放圧）。

【００１４】また、制御体がケーシング端部に配置され
ていると、取付け・取外しが簡単になり、有利である。

【００１５】本発明の別の構成では、ブレーキが設けら
れている。

【００１６】このブレーキは有利には、半径方向で見て
制御体の上に配置されている。この場合制御体の直径は
小さいので、ブレーキが半径方向で見て制御体の上に配
置されているにもかかわらず、本発明による駆動ユニッ
トの半径方向における全寸法は、小さいままである。

【００１７】さらにまた、ブレーキと制御体とが共通の
保持体を有しており、該保持体が連行体と回転同期的に
結合されていると、構造を簡単化するのに有利である。

【００１８】保持体が軸方向で、連行体を取り囲むスリ
ーブに当て付けられており、該スリーブがロータと、該
ロータを支承するために設けられた転がり軸受の内レー
スとに接触していると、連行体における保持体の固定に
よって、転がり軸受をロータに、かつ連行体をロータ内
に軸方向で固定することができる。

【００１９】そのためにさらに、保持体が軸ナット（We
llenmutter）によって連行体に軸方向で固定可能である
と有利である。

【００２０】本発明のさらに別の有利な構成では、ブレ
ーキがブレーキピストンを有しており、該ブレーキピス
トンが、ケーシングカバーに支持された少なくとも１つ
のばねによってブレーキの閉鎖方向に負荷可能である。
このように構成されていると、駆動ユニットを完全に分
解する必要なしに、取付け及び保守を目的としてブレー
キに容易に接近することができる。

【００２１】さらにまた、ブレーキがばね蓄力器ブレー
キとして、特に湿式のばね蓄力器・マルチディスクブレ
ーキとして形成されていると、受容可能な高いブレーキ
出力の利点が得られる。

【００２２】

【発明の実施の形態】次に図面を参照しながら本発明の
実施の形態を説明する。

【００２３】図示の実施例は、直接駆動式のアキシャル
ピストン機械を備えていて回転機構駆動装置として形成
された駆動ユニットを示している。本発明によればアキ
シャルピストン機械は回転斜板構造形式（Taumelscheib
enbauweise）で形成されている。（横方向に分割され
た）ケーシング１には同心的なシリンダ孔２が設けられ
ており、これらのシリンダ孔２内にはそれぞれ作業ピス
トン３が配置されており、この作業ピストン３は滑りシ
ュー４を用いて回転斜板（Taumelscheibe）５ａに支持
されている。回転斜板５ａはロータ５に一体成形されて
おり、このロータ５は同心的な貫通孔５ｂを有してい
て、２つの転がり軸受６，７（ここではＸ字形に配置さ
れた円錐ころ軸受）を用いてケーシング１内に回転可能
に支承されている。

【００２４】軸方向歯列（又はその他の適宜な結合装
置）を用いて、連行体８はロータ５と回転同期的に結合
されていて、ケーシング１から開口１ａを通って案内さ
れている。ケーシング１から外に延ばされた連行体８の
端部には、回転機構ピニオン９が一体成形されている。

【００２５】連行体８の反対側の端部には保持体１０が
設けられており、この保持体１０は軸方向歯列を用いて
回転同期的に連行体８と結合されている。保持体１０の
切欠き内には、保持体１０と回転同期的に結合された制
御体１１が位置している。

【００２６】制御体１１の機能については図２に示され
ている：すなわち制御体１１はケーシング固定の制御平
面Ｅと共働し、この制御平面Ｅには、ケーシング１の外
側に向かって案内されている接続通路Ａ，Ｂと、シリン
ダ孔２に通じている接続通路Ｖ_Ａ（一点鎖線参照），Ｖ
_Ｂとが開口している。

【００２７】制御体１１の、制御平面Ｅとは反対の側、
つまり制御体１１の背側には、互いに隔てられた圧力室
１２，１３が制御体１１内に成形されている。制御体１
１の、制御平面Ｅに向けられた側には、複数の切欠きと
圧力ポケットとが成形されている。外側のリング溝１４
は接続通路Ａに、かつ内側のリング溝１５は接続通路Ｂ
に配属されている。

【００２８】圧力室１２は、制御体１１に配置された複
数の通路（一点鎖線参照）を通して、外側のリング溝１
４と、ひいては接続通路Ａと接続されている。圧力室１
３は、制御体１１に配置された複数の通路を通して、内
側のリング溝１５と、ひいては接続通路Ｂと接続されて
いる。両圧力室１２，１３はつまり高圧もしくは低圧を
導く。

【００２９】半径方向で見て両リング溝１４，１５の間
には、高圧側（図２左側）と低圧側（図２右側）とにそ
れぞれ１つの腎臓形制御部（Steuerniere）１６；１７
と放圧溝１８；１９とが制御体に成形されている。腎臓
形制御部１６は、圧力室１２と接続された通路（一点鎖
線参照）の開口であり、これに対して腎臓形制御部１７
は、圧力室１３と接続された通路（一点鎖線参照）の開
口を形成している。腎臓形制御部１６と同じ側に配置さ
れている放圧溝１８は、圧力室１３への接続部を有して
いる。腎臓形制御部１７と同じ側に配置されている放圧
溝１９は、圧力室１２への接続部（一点鎖線参照）を有
している。

【００３０】接続通路Ａ，Ｂ、リング溝１４，１５、圧
力室１２，１３、腎臓形制御部１６，１７、放圧溝１
８，１９もしくは接続通路Ｖ_Ａ，Ｖ_Ｂの間における上述
のような接続によって、一方ではシリンダ孔２に対する
圧力媒体の供給・排出が行われ、他方では制御体１１に
作用する力及びモーメントが、合目的的に補償され、そ
の結果制御体１１はハイドロスタティック式に放圧され
る。

【００３１】制御平面Ｅに向かって有効なばね２０は、
制御体１１をすべての運転状態において規定の最小力で
制御平面Ｅに接触させておくために、働く。

【００３２】保持体１０は軸ナット２１によって連行体
８に固定可能であり、この場合軸方向で保持体１０とロ
ータ５との間には、連行体８を取り囲むスリーブ２２が
配置されており（図１参照）、このスリーブ２２は転が
り軸受６の内レースとロータ５とに支持されている。従
って軸ナット２１を引き締めることによって、保持体１
０は連行体８に固定され、転がり軸受６の内レースは保
持され、かつ連行体８はロータ５内において軸方向で固
定される。

【００３３】半径方向で制御体１１の上には、湿式（na
sslaufend）のばね蓄力器・マルチディスクブレーキと
して構成されたブレーキ２３が設けられており、このブ
レーキの回転するブレーキディスクは保持体１０に配置
されている。ブレーキ２３の外径は実質的に、シリンダ
孔２の周りにおける外側の包絡円（Huellkreis）よりも
大きくない。

【００３４】ブレーキはばね負荷されたブレーキピスト
ン２４によって、閉鎖方向に負荷されている。そのため
に、軸方向で見て解離可能なケーシングカバー２５とブ
レーキピストン２４との間には、押圧負荷された皿ばね
２６が設けられており、この皿ばね２６は閉鎖力を生ぜ
しめる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による駆動ユニットを示す縦断面図であ
る。

【図２】図１に示された駆動ユニットの一部を拡大して
示す図である。

【符号の説明】

１ケーシング、１ａ開口、２シリンダ孔、
３作業ピストン、４滑りシュー、５ロータ、
５ａ回転斜板、５ｂ貫通孔、６，７転がり軸
受、８連行体、９回転機構ピニオン、１０
保持体、１１制御体、１２，１３圧力室、１
４，１５リング溝、１６，１７腎臓形制御部、１
８，１９放圧溝、２０ばね、２１軸ナット、
２２スリーブ、２３ブレーキ、２４ブレー
キピストン、２５ケーシングカバー、２６皿ば
ね

フロントページの続きＦターム(参考） 3H084 AA08 AA16 AA45 BB23 BB24 BB26 CC38 CC48 CC62

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】直接駆動式のアキシャルピストンモータ
を備えたハイドロスタティック式の駆動ユニットであっ
て、アキシャルピストンモータが回転斜板構造形式で形
成されていることを特徴とする、ハイドロスタティック
式の駆動ユニット。
【請求項２】回転斜板（５ａ）が、ケーシング（１）
内に回転可能に支承された中空円筒形のロータ（５）に
一体成形されており、該ロータ（５）の貫通孔（５ｂ）
内に、回転同期的にロータ（５）と結合されていてケー
シング（１）から外に延びている連行体（８）が配置さ
れており、ケーシング（１）内に同心的なシリンダ孔
（２）が設けられていて、該シリンダ孔（２）内に、回
転斜板（５ａ）に支持された各１つの作業ピストン
（３）が配置されている、請求項１記載のハイドロスタ
ティック式の駆動ユニット。
【請求項３】シリンダ孔（２）が、ケーシング（１）
を通る縦断面図で見て、回転斜板（５ａ）の次のような
側、すなわち連行体（８）が突出しているケーシング
（１）の開口（１ａ）とは反対の側に、配置されてい
る、請求項２記載のハイドロスタティック式の駆動ユニ
ット。
【請求項４】駆動ユニットが回転機構駆動装置として
形成されており、連行体（８）が回転機構ピニオン
（９）と結合されている、請求項２又は３記載のハイド
ロスタティック式の駆動ユニット。
【請求項５】回転機構ピニオン（９）が連行体（８）
に一体成形されている、請求項４記載のハイドロスタテ
ィック式の駆動ユニット。
【請求項６】連行体（８）が、回転する制御体（１
１）と回転同期的に結合されていて、該制御体（１１）
が、ケーシング（１）の外側に通じる接続通路（Ａ，
Ｂ）とシリンダ孔（２）に通じる接続通路（Ｖ_Ａ，
Ｖ_Ｂ）との間に配置されている、請求項２から５までの
いずれか１項記載のハイドロスタティック式の駆動ユニ
ット。
【請求項７】ケーシング（１）の外側に通じる接続通
路（Ａ，Ｂ）とシリンダ孔（２）に通じる接続通路（Ｖ
_Ａ，Ｖ_Ｂ）とが、１つの共通の制御平面（Ｅ）において
開口していて、該制御平面（Ｅ）に制御体（１１）が接
触している、請求項６記載のハイドロスタティック式の
駆動ユニット。
【請求項８】制御体（１１）が、制御平面（Ｅ）とは
反対の側に２つの圧力室（１２，１３）を有しており、
両圧力室（１２，１３）がそれぞれ、制御体（１１）内
に配置された少なくとも１つの第１の通路によって、高
圧又は低圧を導く接続通路（Ａ，Ｂ）に接続されてい
て、制御体（１１）内に配置された少なくとも１つの第
２の通路によって、高圧又は低圧を導くシリンダ孔
（２）に接続されている、請求項７記載のハイドロスタ
ティック式の駆動ユニット。
【請求項９】制御体（１１）が、制御平面（Ｅ）に向
けられた側に、放圧溝（１８，１９）を備えていて、該
放圧溝（１８，１９）が圧力室（１２，１３）に接続さ
れている、請求項７記載のハイドロスタティック式の駆
動ユニット。
【請求項１０】制御体（１１）がケーシング端部に配
置されている、請求項６から９までのいずれか１項記載
のハイドロスタティック式の駆動ユニット。
【請求項１１】ブレーキ（２３）が設けられている、
請求項１から１０までのいずれか１項記載のハイドロス
タティック式の駆動ユニット。
【請求項１２】ブレーキ（２３）が半径方向で見て制
御体（１１）の上に配置されている、請求項１１記載の
ハイドロスタティック式の駆動ユニット。
【請求項１３】ブレーキ（２３）と制御体（１１）と
が共通の保持体（１０）を有しており、該保持体（１
０）が連行体（８）と回転同期的に結合されている、請
求項１２記載のハイドロスタティック式の駆動ユニッ
ト。
【請求項１４】保持体（１０）が軸方向で、連行体
（８）を取り囲むスリーブ（２２）に当て付けられてお
り、該スリーブ（２２）がロータ（５）と、該ロータ
（５）を支承するために設けられた転がり軸受（６）の
内レースとに接触している、請求項１３記載のハイドロ
スタティック式の駆動ユニット。
【請求項１５】保持体（１０）が軸ナット（２１）に
よって連行体（８）に軸方向で固定可能である、請求項
１４記載のハイドロスタティック式の駆動ユニット。
【請求項１６】ブレーキ（２３）がブレーキピストン
（２４）を有しており、該ブレーキピストン（２４）
が、ケーシングカバー（２５）に支持された少なくとも
１つのばね（２６）によってブレーキ（２３）の閉鎖方
向に負荷可能である、請求項１１から１５までのいずれ
か１項記載のハイドロスタティック式の駆動ユニット。
【請求項１７】ブレーキ（２３）がばね蓄力器ブレー
キとして、特に湿式のばね蓄力器・マルチディスクブレ
ーキとして形成されている、請求項１１から１５までの
いずれか１項記載のハイドロスタティック式の駆動ユニ
ット。