JP2002295321A - エンジンの騒音防止装置 - Google Patents

エンジンの騒音防止装置

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JP2002295321A
JP2002295321A JP2001101119A JP2001101119A JP2002295321A JP 2002295321 A JP2002295321 A JP 2002295321A JP 2001101119 A JP2001101119 A JP 2001101119A JP 2001101119 A JP2001101119 A JP 2001101119A JP 2002295321 A JP2002295321 A JP 2002295321A
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JP
Japan
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engine
resonator
standing wave
hole
cylinder head
Prior art date
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Pending
Application number
JP2001101119A
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English (en)
Inventor
Shigemi Kobayashi
茂己 小林
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UD Trucks Corp
Original Assignee
UD Trucks Corp
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Publication date
Application filed by UD Trucks Corp filed Critical UD Trucks Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】吸音スペーサを使用せずに、エンジン周囲に発
生する定在波を減衰させ、エンジン騒音を低減させる。 【解決手段】シリンダヘッド10に締結される吸気マニ
ホールド20の締結面22には、所定容積を有するレゾ
ネータの内面壁を構成する陥凹部24が形成される。陥
凹部24の底面には、吸気マニホールド20をシリンダ
ヘッド10に締結したとき、エンジン周囲に発生する定
在波の腹部に向けて開口する孔28が形成される。そし
て、陥凹部24の開口24Aは、吸気マニホールド20
とシリンダヘッド10との間に介在されるガスケット1
2により閉塞され、その共鳴作用により定在波を減衰さ
せるレゾネータが構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジン周囲に発
生する定在波を減衰させることで、エンジンの騒音を低
減させる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、エンジン及びその周囲に取り
付けられる外装部品からの騒音を防止する装置として、
例えば、特開2000−220468号公報に開示され
るようなものが公知である。かかる騒音防止装置では、
騒音発生の原因となる定在波を減衰させるべく、定在波
が発生する空間に、発砲ウレタン等からなる吸音スペー
サが介装される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年に
おけるエンジンの高出力化,排気還流(EGR)装置の
採用増加に伴い、エンジン周囲の温度が高くなり、吸音
スペーサの耐熱性を確保することが困難となってきた。
また、吸音スペーサを用いることで、部品点数の増加に
よるコスト上昇,重量増加,整備性の低下等が問題とな
っていた。
【0004】そこで、本発明は以上のような従来の問題
点に鑑み、レゾネータにより定在波を減衰させること
で、エンジン周囲からの騒音を低減させたエンジンの騒
音防止装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の発明におけるエンジンの騒音防止装置では、エンジン
周囲に発生する定在波の腹部に向けて、所定容積を有す
るレゾネータの孔を対峙させて配設したことを特徴とす
る。ここで、「定在波」とは、両端を固定した弦の振動
のように、互いに反対方向に進む同一周波数の進行波が
重なって、波がどちらにも進行せずに一定の場所で振動
しているように見える波のことをいう。
【0006】かかる構成によれば、エンジン周囲に発生
した定在波は、その腹部に向けて孔が対峙されるレゾネ
ータにより減衰される。即ち、レゾネータの容積及び孔
形状により決定される同調周波数と同一周波数の定在波
は、レゾネータの共鳴作用により効率よく減衰され、定
在波によるエンジン騒音が効果的に低減される。この場
合、従来技術に比べ、吸音スペーサが不要であるため、
その耐熱性を考慮する必要もなく、また、部品点数の減
少による生産性及び整備性の向上、並びに、軽量化が図
られる。
【0007】請求項2記載の発明では、前記レゾネータ
の容積及び孔形状は、夫々、減衰させようとする定在波
の周波数に基づいて決定されることを特徴とする。かか
る構成によれば、レゾネータの容積及び孔形状を変更す
ることで、異なる周波数を有する定在波を減衰させるこ
とができ、例えば、エンジン特性に応じたチューニング
が容易に行われる。
【0008】請求項3記載の発明では、前記レゾネータ
は、シリンダヘッドに締結される吸気マニホールドの締
結面を陥凹形成することで形成されることを特徴とす
る。かかる構成によれば、吸気マニホールドの締結面を
陥凹形成することでレゾネータが形成されるため、例え
ば、吸気マニホールドを鋳造するための鋳型を変更する
だけでよく、本発明の適用に伴うコスト上昇が極力抑制
される。この場合、吸音スペーサが不要となるため、そ
のコストと比較すると、従来よりもコストが低減され
る。
【0009】請求項4記載の発明では、前記レゾネータ
は、エンジン周囲に取り付けられる外装部品内部に形成
されることを特徴とする。かかる構成によれば、エンジ
ン周囲に取り付けられる外装部品内にレゾネータが形成
されるため、本発明の適用に際して、部品点数の増加を
伴わず、生産性を損なうことが防止される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、添付された図面を参照して
本発明を詳述する。図1は、本発明に係るエンジンの騒
音防止装置(以下「騒音防止装置」という)を用い、吸
気マニホールドの各分岐管の間に発生する騒音を防止す
る構成を示す。
【0011】シリンダヘッド10には、ガスケット12
を介在させて、取付ボルト14により吸気マニホールド
20が締結される。吸気マニホールド20におけるシリ
ンダヘッド10への締結面22には、所定容積を有する
レゾネータの内面壁を構成する陥凹部24が形成され
る。陥凹部24は、図2の斜線に示すように、各分岐管
26A〜26Fの間に位置する締結面22に形成され
る。
【0012】また、陥凹部24の底面には、吸気マニホ
ールド20をシリンダヘッド10に締結したとき、エン
ジン周囲に発生する定在波の腹部に向けて開口する孔2
8が形成される。ここで、「定在波」とは、両端を固定
した弦の振動のように、互いに反対方向に進む同一周波
数の進行波が重なって、波がどちらにも進行せずに一定
の場所で振動しているように見える波のことをいう。定
在波の腹部は、例えば、吸気マニホールド20における
各分岐管26A〜26Fの間の空間形状から特定され得
る。
【0013】そして、陥凹部24の開口24Aは、吸気
マニホールド20とシリンダヘッド10との間に介在さ
れるガスケット12により閉塞され、定在波を減衰させ
るレゾネータが構成される。レゾネータの同調周波数fr
[Hz]は、レゾネータの容積をV[cc],孔の横断面積をs
[cm2],孔の等価長をl[cm],音速をc[cm/s]とする
と、次式により演算される。
【0014】
【数1】 ここで、孔の等価長lは、その実長をl’[cm]とする
と、例えば、孔が直径d[cm]の丸孔である場合、l=
l’+0.8dという演算式から求められる。また、音
速cは、大気温度T[K]に依存し、次式から求められ
る。
【0015】
【数2】 従って、レゾネータの容積V並びに孔28の横断面積s
及び実長l’は、減衰させる定在波の周波数frに基づい
て、次のようにして決定される。なお、ここでは、減衰
させる定在波の周波数がfr=1000[Hz]であると共
に、大気温度がT=273[K](0℃)であることを前
提とする。
【0016】即ち、レゾネータの容積Vを決定する場合
には、先ず、吸気マニホールド20の寸法等を考慮し
て、孔28の横断面積s及び実長l’を適当に設定す
る。ここでは、孔28の横断面積s及び実長l’を、夫
々、s=0.28274[cm2](直径d=0.6[cm]の
丸孔)及びl’=0.3[cm]に設定したとする。そし
て、孔28の実長l’から、その等価長をl=0.78
[cm]と求めると共に、大気温度Tから、音速をc=33
140[cm/s]と求める。次に、定在波の周波数fr,音速
c,孔28の横断面積s及び等価長lを前述した演算式
に代入し、レゾネータの容積をV=10.08[cc]と求
める。なお、同様にして、孔28の横断面積s又は実長
l’を決定することもできる。
【0017】かかる構成からなる騒音防止装置によれ
ば、吸気マニホールド20の各分岐管26A〜26Fに
囲まれた領域に、シリンダヘッド10や分岐管26A〜
26Fの振動による定在波が発生したときには、次のよ
うにして定在波が減衰される。即ち、定在波の腹部に向
けて孔28が開口するレゾネータが配設されるため、レ
ゾネータの共鳴作用により、レゾネータの同調周波数fr
と同一周波数を有する定在波は効率よく減衰され、定在
波によるエンジン騒音を効果的に低減することができ
る。
【0018】そして、本発明による騒音防止装置にあっ
ては、吸音スペーサを用いる従来の方法に比べて、次の
ような優位点がある。即ち、吸音スペーサが不要なた
め、その熱劣化による騒音防止効果の劣化がない。ま
た、吸音スペーサが無い分、部品点数が減少し、生産性
及び整備性の向上並びに軽量化に貢献できる。さらに、
本発明を吸気マニホールドに適用した場合には、吸音ス
ペーサにより吸気の冷却を妨げることがなく、吸気効率
の向上によるエンジン出力の向上が期待できる。
【0019】なお、以上説明した実施形態は、吸気マニ
ホールドをシリンダヘッドにリジッドに固定したものを
前提としたが、振動遮断構造を有する吸気マニホールド
に対しても適用可能である。また、レゾネータの孔は、
丸孔に限らず、例えば、矩形断面形状の孔,多角形断面
形状の孔であってもよい。この場合には、孔の等価長l
を求める演算式は、その形状に合致したものが用いられ
る。
【0020】さらに、本発明に係る騒音防止装置は、吸
気マニホールドに限らず、図3及び図4に示すように、
エンジン本体、及び、エアコンプレッサ30,オイルフ
ィルター40,ジェネレータ等の外装部品に対しても適
用可能である。エアコンプレッサ30及びオイルフィル
ター40に適用する場合には、エアコンプレッサ本体3
2及びオイルフィルタ本体42の外壁を二重構造とし、
そこに、定在波の腹部に向けて孔34,44が開口す
る、斜線で示す閉塞空間36,46を形成することでレ
ゾネータとすることができる。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、レゾネータの容積及び孔形状により決定さ
れる同調周波数と同一周波数の定在波は、レゾネータの
共鳴作用により効率よく減衰されるため、定在波による
エンジン騒音を効果的に低減することができる。この場
合、従来技術に比べ、吸音スペーサが不要であるため、
その耐熱性を考慮する必要もなく、また、部品点数の減
少による生産性及び整備性の向上、並びに、軽量化を図
ることができる。
【0022】請求項2記載の発明によれば、例えば、エ
ンジン特性に応じたチューニングを容易に行うことがで
きる。請求項3記載の発明によれば、本発明の適用に伴
うコスト上昇を極力抑制することができる。この場合、
吸音スペーサが不要となるため、そのコストと比較する
と、従来よりもコストを低減することができる。
【0023】請求項4記載の発明によれば、本発明の適
用に際して、部品点数の増加を伴わず、生産性を損なう
ことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を吸気マニホールドに適用した実施形態
を示す構成図
【図2】同上における吸気マニホールドの正面図
【図3】本発明をエアコンプレッサに適用した実施形態
を示す構成図
【図4】本発明をオイルフィルターに適用した実施形態
を示す構成図
【符号の説明】 10 シリンダヘッド 20 吸気マニホールド 22 締結面 24 陥凹部 28 孔 30 エアコンプレッサ 34 孔 36 閉塞空間 40 オイルフィルター 44 孔 46 閉塞空間

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジン周囲に発生する定在波の腹部に向
    けて、所定容積を有するレゾネータの孔を対峙させて配
    設したことを特徴とするエンジンの騒音防止装置。
  2. 【請求項2】前記レゾネータの容積及び孔形状は、夫
    々、減衰させようとする定在波の周波数に基づいて決定
    されることを特徴とする請求項1記載のエンジンの騒音
    防止装置。
  3. 【請求項3】前記レゾネータは、シリンダヘッドに締結
    される吸気マニホールドの締結面を陥凹形成することで
    形成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記
    載のエンジンの騒音防止装置。
  4. 【請求項4】前記レゾネータは、エンジン周囲に取り付
    けられる外装部品内部に形成されることを特徴とする請
    求項1又は請求項2に記載のエンジンの騒音防止装置。
JP2001101119A 2001-03-30 2001-03-30 エンジンの騒音防止装置 Pending JP2002295321A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108204317A (zh) * 2016-12-19 2018-06-26 上海欧菲滤清器有限公司 进气管道

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108204317A (zh) * 2016-12-19 2018-06-26 上海欧菲滤清器有限公司 进气管道

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