JP2002293928A - ポリアミド粒子又はパルプの連続製造法 - Google Patents

ポリアミド粒子又はパルプの連続製造法

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道也 中嶋
Hitoshi Sekine
均 関根
Satoshi Demura
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Abstract

(57)【要約】 【課題】有機溶媒溶液と水溶液との2相に含まれるモノ
マー成分を、連続的に接触させることで界面重合型の反
応を効率よく行い、更に得られる重合物を連続的に剪断
し、ポリアミド粒子及び/又はパルプを高効率、且つ高
収率で得る連続製造法を提供すること。 【解決手段】ジカルボン酸ハライドを含む有機溶媒溶液
(A)とジアミンを含む水溶液(B)とを、連続的に混合装置
内に供給し、混合装置の回転体側面に設置された突子で
撹拌混合しながら重合し、且つ、生じる重合体固形分を
突子により剪断しながら混合装置内に連続的に流通させ
る、ポリアミド粒子及び/又はパルプの連続製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリアミド及びポリ
アミド複合体の粒子又はパルプの高収率且つ高効率な連
続製造法に関する。本発明で得られるポリアミド及びポ
リアミド複合体の粒子及び/又はパルプは、研磨剤(粒
子の場合)、耐熱ペーパー材料(パルプの場合)等の用
途に好適に用いられる。
【0002】
【従来の技術】ジカルボン酸ハライドとジアミン、又は
ジカルボン酸ハライドとジオールから、ポリアミドもし
くはポリエステルを2液系の界面重合型の反応によって
得る方法は、米国特許第3006899号公報、同2708617号公
報、特開昭58-180525公報に開示されている。また重合
反応を利用したポリアミドとガラスとの複合体の製造方
法が特開平10-176106号公報、特開平11-80541号公報に
記載されている。しかしながら、これらの製法は2液攪
拌系のバッチ式で行う方法、もしくは静止系で2液界面
からフィルムまたはフィラメントの状態で引き出す方法
であり、生産性が低い。これに対し、米国特許第283183
4号公報に記載の連続製造法は、連続的に2液を供給し、
攪拌することで反応を行うことができるが、これは攪拌
翼に剪断力の低い翼を用いているため攪拌効率に限界が
あり、生成ポリマーの収率が10%以下と、極めて低か
った。
【0003】また、ポリアミド複合体の連続製造法につ
いて、各原料溶液を撹拌体を有するパイプ内に流通さ
せ、撹拌体をパイプ内で往復運動させ生じる乱流によっ
て両液を混合、反応させる方法が特開2000-26613号公報
に記載されている。しかしこの方法では、ポリアミド複
合体を高効率、高収率で得ることは出来るものの生成物
は粒子でしか得ることができず、紙へ加工できるパルプ
形状にすることが不可能である。従って、高効率、高収
率を維持しつつ、粒子形状を制御でき、特に加工特性の
高いパルプ状粒子をも連続製造できる方法の開発が求め
られてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、有機溶媒溶液と水溶液との2相に含まれる
モノマー成分を、連続的に接触させることで界面重合型
の反応を効率よく行い、更に得られる重合物を連続的に
剪断し、ポリアミド粒子及び/又はパルプを高効率、且
つ高収率で得る連続製造法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決する手段】本発明者はこれらの課題を克服
すべく鋭意研究を行った結果、撹拌効率が高く、且つ強
い剪断力を持つ特定の混合装置を用いることにより、界
面重合型の反応が連続的に高効率で進行し、且つ得られ
るポリアミド粒子の形状も単粒子から長繊維を含むパル
プにまで加工しうることを見出し、本発明を完成するに
至った。即ち、本発明は、
【0006】(1)ジカルボン酸ハライドを含む有機溶
媒溶液(A)とジアミンを含む水溶液(B)とを、連続的に混
合装置内に供給し、混合装置の回転体側面に設置された
突子で撹拌混合しながら重合し、且つ、生じる重合体固
形分を突子により剪断しながら混合装置内に連続的に流
通させる、ポリアミド粒子及び/又はパルプの連続製造
法を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明を更に詳細に説明す
る。本発明では、ジカルボン酸ハライドとジアミンから
ポリアミドを界面重合型の反応を通じて得る。本発明で
用いる有機溶媒溶液(A)はジカルボン酸ハライドと有機
溶媒とを含むものである。
【0008】ジカルボン酸ハライドとしては、界面重合
反応に用いられるものであれば特に限定されないが、ア
ジポイルクロリド、アゼラオイルクロリド、セバシルク
ロリド等の脂肪族ジカルボン酸ハライド、イソフタロイ
ルクロライド、テレフタロイルクロライド、及びこれら
の芳香族環の1個以上の水素をハロゲン、ニトロ基、ア
ルキル基で置換した芳香族ジカルボン酸ハライドが挙げ
られる。これらは単独又は2種以上の組み合わせで用い
ても良い。
【0009】有機溶媒としては、ジカルボン酸ハライド
やジアミンと反応せず、ジカルボン酸ハライドを溶解さ
せるものであれば特に制限なく用いることができる。例
えば、トルエン、キシレン、クロロホルム、シクロヘキ
サン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、2−ブ
タノンを代表的な例として挙げる事ができる。このう
ち、トルエン、キシレン、クロロホルム、シクロヘキサ
ンは水に溶解せず、またシクロヘキサノンはわずかに水
に溶解し、テトラヒドロフラン、2−ブタノンは水と良
く混合するが、いずれも、有機溶媒溶液(A)と水溶液(B)
との界面または混合溶液中での重縮合反応が進行し、ポ
リアミドを生成する。
【0010】有機溶剤溶液(A)中のジカルボン酸ハライ
ドの濃度としては、重合反応が十分に進行する濃度であ
れば特に制限されないが、0.01〜5モル/Lの濃度範
囲、特に0.05〜1モル/Lが好ましい。0.01モル
/L未満では反応収率が向上せず、5モル/L以上では強固
な重合固形分が瞬間的に生成し、反応装置が閉塞するた
め好ましくない。これを、例えば−15〜50℃の温度
範囲で混合装置に連続的に供給する。
【0011】本反応で用いる水溶液(B)はジアミンと水
を含む。ジアミンは前記ジカルボン酸ハライドと反応す
るものであれば特に限定されないが、1.2−アミノエ
タン、1.3−ジアミノプロパン、1.6−ジアミノヘ
キサン等の脂肪族ジアミン、m−キシリレンジアミン、
p−キシリレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p
−フェニレンジアミン、1,5'−ジアミノナフタレ
ン、1,8−ジアミノナフタレン、2,3−ジアミノナ
フタレン等の芳香族ジアミン、及びこれらの芳香環の1
個以上の水素をハロゲン、ニトロ基、またはアルキル基
で置換した芳香族ジアミンが挙げられる。これらは単独
又は2種以上の組み合わせで用いても良い。
【0012】水溶液(B)中のジアミンの濃度は、例えば
0.01〜5モル/Lの濃度範囲、特に0.05〜1モ
ル/Lが好ましい。0.01モル未満では収率が向上せ
ず、5モル/L以上では強固な重合固形分が瞬間的に生
成し、反応装置が閉塞する場合があるため好ましくな
い。これらを、例えば0〜50℃の温度範囲で混合装置に
連続的に供給する。また、重合反応を促進させる目的
で、更に、水溶液(B)に、水酸化ナトリウム等の酸受容
体を添加しても良い。
【0013】本発明では、ジカルボン酸ハライドを含む
有機溶媒溶液(A)とジアミンを含む水溶液(B)とを、混合
装置内に連続的に供給、流通させて連続反応を行う。本
発明で用いられる混合装置は、回転体、回転体周辺を覆
い重合反応場を与えるための回転体カバー、回転体に動
力を与えるための回転軸、原料供給口及び製品排出口か
ら構成され、回転体側面には突子が設置されている。本
発明では、この突子が(A)液と(B)液とを撹拌混合しなが
ら重合し、且つ、生じる重合体固形分を突子により剪断
することで、連続的にポリアミドを得ることができる。
具体的には、側面に突子を持つ回転体が高速回転するこ
とにより生じる旋回流により、(A)液と(B)液とを接触さ
せ界面重合反応を生じさせると同時に、界面に生成した
ポリアミドの膜を、回転する突子によりせん断すること
で界面を更新し、引き続く反応をも連続的に生じさせ
る。
【0014】ここでの接触による界面重合は、(A)液と
(B)液とが混ざらずにその界面で接触する場合、混ざり
合う場合の双方を含む。
【0015】これらの反応は、混合装置内に(A)液と(B)
液とが供給されてから、生成したポリアミドが排出され
るまでの間、即ち装置内を両液が流通している間に連続
的に行われる。流通時間は装置容積及び両液の供給速度
に起因するが、5秒以上であることが好ましい。これよ
り小さいと、装置のせん断処理可能能力を超えてしまう
ため、装置内部で閉塞を起こし、好ましくない。本発明
は、両液の供給からポリアミド粒子の排出までを常に連
続して行うため、ポリアミドを連続的に製造することが
できる。
【0016】突子は、回転体側面に複数設置されている
ことが好ましく、さらには、回転体カバー内面にも複数
設置され、かつ、それぞれが対向する状態で多段式に設
置されている状態が特に好ましい。突子がこのように設
置されていることにより、より強いせん断力を与え、反
応効率を増大することができ、2液間の接触による界面
重合の促進、及び混合による剪断とを連続的に高効率で
行うことができ、高重合度のポリアミドを高収率で得る
ことができる。回転軸の方向は重力に対して任意の方
向、すなわち垂直から水平までの間のいずれでも可能で
ある。
【0017】本発明のポリアミドの製造方法は、原料の
2液が有機溶媒と水であるため容易に分離しやすく、且
つ生成するポリアミドが7Pa・s以上と非常に高粘度とな
るため、通常のインラインミキサーやスタティックミキ
サーを用いた連続反応では混合攪拌が不充分であり、ま
た強いせん断力を持たないため界面の更新ができない。
そのためある程度の反応は生じるものの、本反応のよう
な短時間での高効率、高収率なポリアミドの製造は不可
能である。
【0018】本発明で用いられる混合装置の好適な形態
は、大平洋機工(株)製のファインフローミル FM−
15型、INDAG Machinenbau Gmb社製のダイナミックミ
キサDLM/S215型、及び、大平洋機工(株)製の
スパイラルピンミキサSPM−15型等が挙げられる。
【0019】本発明において反応効率を向上させるため
には、せん断力の向上が不可欠である。このため、突子
の断面を90°以下の鋭角形状、すなわちブレード状に
することがより好ましい。これにより、より強いせん断
力を与え、さらに反応効率を増大することができる。ま
た、同様の理由から、回転体は、周速2m/s以上で回転
させることが好ましい。2m/s未満ではせん断力が不充
分なため、原料2液の接触が不充分で収率が向上せず、
且つ生成ポリアミドが内部で閉塞し、運転が安定しない
恐れがある。
【0020】本発明においては、回転体の周速を変化さ
せることで、得られるポリアミド粒子の粒子径を制御す
ることが可能である。例えば、15m/s以上の高速回転
を加えると、同時に生じる旋回流により原料の2液が効
率的に接触、場合によっては乳化し、引き続くせん断に
より、得られるポリアミドは粒子径が0.1mm以下の成
分が大部分を占める粉体状の粒子となる。また、周速が
2〜15m/s付近の回転では、得られるポリアミドは
0.2mm以上の繊維形状物が30%以上を含むパルプ状
物となる。
【0021】なお、本発明で得られるポリアミドは粒度
分布を持つため、得られたポリアミドが0.2mm以上の
繊維形状物を30%以上含んでいれば、ポリアミドパル
プと定義している。
【0022】本発明においては、このように回転体の周
速を変化させることで、粒子からパルプ状のものまで得
ることが可能であるが、更に、混合装置内へ供給前に、
ジカルボン酸ハライドを含む有機溶媒溶液(A)とジアミ
ンを含む水溶液(B)とを予備重合させることで、より多
くの長繊維を含むパルプ状物が連続的に製造できること
を見いだした。すなわち、混合装置の原料導入口の1つ
に中空の管を接合し、その管の先端部分より有機溶媒溶
液(A)と水溶液(B)とを供給し、混合装置へ供給前に
最終反応量に対する反応率約20〜30%を予備重合さ
せることで、原料2液の乳化を防止し、且つ、予備重合
したポリマーをせん断することにより、長繊維を含むパ
ルプ状物を連続的に製造することが出来る。
【0023】本発明において使用する中空管は、長さが
5cm以上であることが好ましい。5cm未満では予備重合
が不充分となり、目的とするパルプ状のポリイミドを十
分得ることが困難である。また中空管の太さは0.4cm
以上であることが好ましい。0.4cm未満では、管内部
で生成するゲルが閉塞を起こし連続運転に支障が生じる
可能性がある。また中空管は、異なった管径の管を混合
装置に向け太くなるように複数接合したものが好まし
い。一例を挙げると、混合装置に向かって太くなるよう
に管内径が0.6cm、0.85cm、1.3cmの管を接合
した中空管を設置すると好ましい。管径を変化させるこ
とで、中空管を原料が移動する際、流速に変化が生じ乱
流が生まれ、予備反応を効率良く生じさせ、より長繊維
のパルプを製造することが可能となる。
【0024】本発明で得られるポリアミドの形状は、こ
のように、回転体の周速、及び供給する原料の2液の重
合度によって、具体的には、2液の予備重合の場であ
る、混合装置の原料導入口に接合した中空管の形状を変
化させることで、粒子状からパルプ状まで制御すること
が可能である。
【0025】本発明では、ポリアミドに無機成分を複合
化することを目的として、ジアミンを含む水溶液(B)
に、特開平10-059541号公報に開示したように水ガラス
(M2O・nSiO2の組成式で表され、その代表例としてMは
アルカリ金属、1.2≦n≦4のものが挙げられる)を
加えても良い。この場合、水ガラス中のアルカリ金属自
身が酸受容体として働き、水ガラスから生成したシリカ
がポリアミド内に微細に分散し、複合体を形成する。
【0026】
【実施例】以下に本発明を実施例にてより具体的に説明
するが、実施例は発明の代表的形態を示すものであっ
て、本発明はその範囲に限定されない。
【0027】製造物の分子量評価法は以下の通りであ
る。ナイロン66の場合はナイロン66をm−クレゾー
ル中で溶解させ、ウベローデ粘度計により得られる30
℃、0.1L/gでのインヘレント粘度によった。1.0d
L/g以上のインヘレント粘度値は十分な重合度を意味す
る。
【0028】製造物の繊維長分布の評価法は以下の通り
である。0.2g/100gの濃度に製造物を分散した水
溶液100gを、1mmの篩上から流通させた後、篩捕集
分及び濾液を完全に乾燥させ、全重量に占める1mm篩上
の重量の割合を求め、1mm以上をパルプ分率とした。生
成物の形状がパルプ状であり且つ篩捕集分が10wt%以
上ある場合は、抄紙に十分なパルプ形状を持つことを意
味する。
【0029】製造物のパルプ形状の良否を判定する手段
の1つとして、生成物を抄紙し得られた紙の強度を測定
した。0.2g/100gの濃度に製造物を分散した水溶
液200gを、直径95mmのヌッチェを用い目開き4μm
のろ紙上で減圧濾過した。得られたケーキを170℃、
1Mpa/cm2の条件で熱プレスを行い、乾燥紙を作成し
た。この紙を、幅1cm、長さ30mm以上の短冊状に切り
出し、試験片とした。これを島津製作所製オートグラフ
AGS-Hでゲージ間距離10mm、引っ張り速度1mm/min.で
引っ張り試験を行い比強度を測定した。比強度は強度を
試験片の密度g・cm -3で割った値である。比強度が2.0
以上の値をとれば紙として十分な強度を持つことを意味
し、紙を構成するポリアミドパルプ形状が良好なことを
示す。
【0030】(実施例1)アジポイルクロリド0.25
モル/Lを含むトルエン溶液と、0.70モル/Lの1.6
-ジアミノへキサン及び150g/Lの水ガラス3号とを含
む水溶液を用意し、おのおのを36.5L/h、13.8L
/hで図1に示す大平洋機工(株)製ファインフローミル
FM-15型に供給し、流通させ、周速20m/sで攪拌、せ
ん断を行った。微小粒子及びパルプ形状をした白色生成
物が得られた。生成物のナイロン66の収率は85.5
%、ナイロン66のインヘレント粘度は1.1dL/gであ
った。1mm以上のパルプ分率は1.0wt%であった。抄
紙物の強度は1.0MPa・cm3・g-1であった。
【0031】(実施例2)実施例1と同様なトルエン溶
液と水溶液とを、おのおのを36.5L/h、13.8L/h
で、図2に示すINDAG Machinenbau Gmb社製INDAGダイナ
ミックミキサDML/S21型に供給し、流通させ、周速12m
/sで攪拌、せん断を行った。1mm大の粒子及びパルプ形
状をした白色生成物が得られた。生成物のナイロン66
の収率は81.1%、ナイロン66のインヘレント粘度
は1.2dL/gであった。1mm以上の重量分率は12.0
wt%であった。1mm以上の分率は高かったがその内訳は
粒状物が多くを占めたため、抄紙物の強度は0.8MPa
・cm3・g-1に留まった。
【0032】(実施例3)実施例1.又は2.と同様なト
ルエン溶液と、0.35モル/Lの1.6-ジアミノへキ
サン及び75g/Lの水ガラス3号を含む水溶液を用意
し、おのおのを27.3L/h、22.7L/hで図3に示す
大平洋機工(株)製ファインフローミルFM-15型の導
入部に中空管を接続した装置の管上部より供給し、流通
させ、周速15m/sで攪拌、せん断を行った。大部分が
パルプ形状をした白色生成物が得られた。生成物のナイ
ロン66の収率は72.5%、ナイロン66のインヘレ
ント粘度は1.4dL/gであった。1mm以上のパルプ分率
は12.0wt%であった。抄紙物の強度は2.9MPa・cm
3・g-1と高い値を示した。
【0033】(比較例1)実施例3.と同様なトルエン
溶液及び水溶液を用意し、おのおのを27.3L/h、2
2.7L/hで臼型せん断装置の上部ホッパーより供給
し、流通させ、周速15m/sで攪拌せん断を行った。臼
同士のクリアランスを最小にしたにもかかわらず、ゲル
状の生成物のみが得られた。生成物のナイロン66の収
率は10%であった。また本生成物からは抄紙物は得ら
れなかった。
【0034】
【発明の効果】本発明の製造方法により、ジカルボン酸
ハライドを含む有機溶媒溶液とジアミンを含む水溶液と
を、連続的に効率良く接触、界面重合反応させ、さらに
せん断することで、形状制御可能なポリアミド粒子及び
/又はパルプを連続的に、高効率かつ高収率で得ること
ができる。
【0035】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で用いた混合装置の断面の模式図であ
る。
【図2】実施例2で用いた混合装置の断面の模式図であ
る。
【図3】実施例3で用いた混合装置の断面の模式図、及
び混合装置の突子拡大図である。
【符号の説明】
1:原料供給口 2:原料供給口 3:回転体 4:回転体側面の突子 5:回転体カバー内面の突子 6:排出口 7:中空管 8:突子拡大図(ブレード状)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J001 DA01 DB01 EB03 EB13 EB27 EB28 EB36 EB37 EC05 EC06 EC08 EC46 EC47 EC56 EE18E GA13 GB11 GB12 GC03 GC04 JA10 JA20 JB24 4L055 AF35 AG84 AH01 FA30 GA39 GA50

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジカルボン酸ハライドを含む有機溶媒溶
    液(A)とジアミンを含む水溶液(B)とを、連続的に混合装
    置内に供給し、混合装置の回転体側面に設置された突子
    で撹拌混合しながら重合し、且つ、生じる重合体固形分
    を突子により剪断しながら混合装置内に連続的に流通さ
    せる、ポリアミド粒子及び/又はパルプの連続製造法。
  2. 【請求項2】 突子が、混合装置の回転体側面及び回転
    体カバー内面とに複数、かつ、それぞれが対向する状態
    で多段式に設置されている請求項1に記載のポリアミド
    粒子及び/又はパルプの連続製造法。
  3. 【請求項3】 突子の断面がブレード状である、請求項
    1又は2に記載のポリアミド粒子及び/又はパルプの連
    続製造法。
  4. 【請求項4】 混合装置内へ供給前に、ジカルボン酸ハ
    ライドを含む有機溶媒溶液(A)とジアミンを含む水溶液
    (B)とを予備重合させることを特徴とする請求項1〜3
    のいずれか1つに記載のポリアミドパルプの連続製造
    法。
  5. 【請求項5】 混合装置の原料導入口の1つに中空の管
    を接合し、その管の先端部分より有機溶媒溶液(A)と
    水溶液(B)とを供給し、中空の管中で予備重合させる
    ことを特徴とする請求項4に記載のポリアミドパルプの
    連続製造法。
  6. 【請求項6】 混合装置の回転体を周速2m/s以上で回
    転させることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1
    つに記載のポリアミド粒子及び/又はパルプの連続製造
    法。
  7. 【請求項7】 ジアミンを含む水溶液(B)が、更に水ガ
    ラスを含む水溶液である、請求項1〜6のいずれか1つ
    に記載のポリアミド粒子及び/又はパルプの連続製造
    法。
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