JP2002293759A - シクロプロパンカルボン酸エステル類の製造方法 - Google Patents

シクロプロパンカルボン酸エステル類の製造方法

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JP2002293759A JP2002012609A JP2002012609A JP2002293759A JP 2002293759 A JP2002293759 A JP 2002293759A JP 2002012609 A JP2002012609 A JP 2002012609A JP 2002012609 A JP2002012609 A JP 2002012609A JP 2002293759 A JP2002293759 A JP 2002293759A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シクロプロパンカルボン酸エステル類の製造
方法を提供すること。 【解決手段】 一般式(1) (式中、R1、R2、R3、R4、R5は、水素、ハロゲ
ン、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラル
キル基、アリール基)で示されるシクロプロパンカルボ
ン酸類と一般式(2) R6OH
(2) (式中、 R6は、アルキル基;アラルキル基またはアリ
ール基を示す。)で示されるモノヒドロキシ化合物とを
ジルコニウム化合物存在下に反応させることを特徴とす
る一般式(3) で示されるシクロプロパンカルボン酸エステル類の製造
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシクロプロパンカル
ボン酸エステル類の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シクロプロパンカルボン酸類と各種アル
コール類とのエステル化合物の一般的合成法としては、
相当するシクロプロパンカルボン酸を酸塩化物に変換し
た後、相当するモノヒドロキシ化合物と反応させること
により所望するエステル化合物を得る方法がよく知られ
ている。しかしながらこの方法は工程が長く工業的製法
としては、必ずしも充分なものとは言い難いものであっ
た。
【0003】一方、シクロプロパンカルボン酸と相当す
るモノヒドロキシ化合物との脱水縮合反応により1工程
で製造する方法も提案されている。脱水縮合反応は一般
的には酸触媒存在下で実施され、特開平9−18864
9号公報には硫酸を触媒とする製法、特開平11−22
8491号公報にはp-トルエンスルホン酸を触媒とする
製法がそれぞれ報告されている。しかしながら、このよ
うな強酸性の鉱酸や有機酸を用いる場合には副反応によ
る着色が多くみられ、また反応に長時間を要するため、
工業的製法としては必ずしも充分なものとは言い難いも
のであった。また、特開昭60−64945号公報では
ジシクロヘキシルカルボジイミドやジイソプロピルカル
ボジイミドを脱水剤として用いる製法が報告されてい
る。しかしながら、この製法に用いる脱水剤が高価であ
って、その使用量もシクロプロパンカルボン酸に対して
等量以上必要であり、工業的製法としては必ずしも充分
なものとは言い難いものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、工業的に入
手容易であるジルコニウム化合物の存在下に、シクロプ
ロパンカルボン酸類と、モノヒドロキシ化合物との脱水
縮合反応をおこなうことにより、目的とするシクロプロ
パンカルボン酸エステル類を、優れた収率で容易に得る
ことができる製造方法を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明に至った。す
なわち本発明は、一般式(1) (式中、R1、R2、R3、R4、R5はそれぞれ独立し
て、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいア
ルキル基(ここでアルキル基は、ハロゲン原子、アルコ
キシ基、アルコキシカルボニル基、アルコキシイミノ
基、アルキルスルホニル基、アルキルスルホニルオキシ
基またはヒドロキシスルフィニル基で置換されていても
よい)、置換されていてもよいアルケニル基、置換され
ていてもよいアルキニル基(ここでアルケニル基または
アルキニル基は、ハロゲン原子、アリール基、アルコキ
シ基、アルコキシカルボニル基、アルコキシイミノ基、
アルキルスルホニル基またはアルキルスルホニルオキシ
基で置換されていてもよい)、置換されていてもよいア
ラルキル基(ここでアラルキル基は、ハロゲン原子、ア
ルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、ア
ルコキシイミノ基、アルキルスルホニル基またはアルキ
ルスルホニルオキシ基で置換されていてもよい)または
置換されていてもよいアリール基(ここでアリール基
は、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルコ
キシカルボニル基、アルキルスルホニル基またはアルキ
ルスルホニルオキシ基で置換されていてもよい)を示
す。)で示されるシクロプロパンカルボン酸類と一般式
(2) R6OH (2) (式中、 R6は、アルキル基(ここでアルキル基は、ハ
ロゲン原子、アルケニル基、アルキニル基、シクロアル
キル基、シクロアルケニル基もしくは複素環基で置換さ
れていてもよい);アラルキル基(ここでアラルキル基
はフェノキシ基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子も
しくはアルコキシ基で置換されていてもよい);または
アリール基(ここでアリール基はアルキル基、アルコキ
シ基もしくはハロゲン原子で置換されていてもよい)を
示す。)で示されるモノヒドロキシ化合物とをジルコニ
ウム化合物存在下に反応させることを特徴とする一般式
(3) (式中、R1、R2、R3、R4、R5およびR6は前記と同
じ意味を示す。)で示されるシクロプロパンカルボン酸
エステル類の製造方法を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。本
発明は、シクロプロパンカルボン酸エステル類(3)を
脱水縮合反応により製造するにあたり、シクロプロパン
カルボン酸類(1)とモノヒドロキシ化合物(2)をジ
ルコニウム化合物の存在下に反応させることを特徴とす
る。
【0007】本発明において原料として用いられるシク
ロプロパンカルボン酸類は、一般式(1)で示されるも
のであるが、式中、R1、R2、R3、R4、R5は各々独
立して、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよ
いアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置
換されていてもよいアルキニル基、置換されていてもよ
いアラルキル基、または置換されていてもよいアリール
基を示す。
【0008】置換されていてもよいアルキル基として
は、炭素数1〜10のアルキル基が挙げられ、それらは
直鎖、分岐鎖又は環状の何れであってもよく、例えば、
メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、
sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、
シクロヘキシル、メンチル等を挙げることができる。こ
れらアルキル基を置換する置換基としては、フッ素、塩
素、臭素、沃素等のハロゲン原子;メトキシ、エトキ
シ、n-プロポキシ、i-プロポキシ、n-ブトキシ、sec-ブ
トキシ、tert-ブトキシ等のアルコキシ基;メトキシカ
ルボニル、エトキシカルボニル、n-プロポキシカルボニ
ル、i-プロポキシカルボニル、n-ブトキシカルボニル、
sec-ブトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル等
のアルコキシカルボニル基;メトキシイミノ、エトキシ
イミノ、n-プロポキシイミノ等のアルコキシイミノ基;
メチルスルホニル、エチルスルホニル、n-プロピルスル
ホニル、i-プロピルスルホニル、tert-ブチルスルホニ
ル等のアルキルスルホニル基;メチルスルホニルオキ
シ、エチルスルホニルオキシ、n-プロピルスルホニルオ
キシ、i-プロピルスルホニルオキシ、tert-ブチルスル
ホニルオキシ等のアルキルスルホニルオキシ基;ヒドロ
キシスルフィニル基等が挙げられる。
【0009】置換されていてもよいアルケニル基として
は、ビニル、1-メチルビニル、1−プロペニル、2-メチ
ル-1-プロペニル、1−ブテニル、3-メチル-2-ブテニ
ル、2,2-ジクロロビニル、2,2-ジブロモビニル、2-クロ
ロ-2-フルオロビニル、2-クロロ-2-トリフルオロメチル
ビニル、2-ブロモ-2-トリブロモメチルビニル等を例示
することができる。また、置換されていてもよいアルキ
ニル基としては、プロパルギル基等が挙げられる。これ
らアルケニル基、アルキニル基を置換する置換基として
は、フッ素、塩素、臭素、沃素等のハロゲン原子;フェ
ニル、1-ナフチル、2-ナフチル等のアリール基;メトキ
シ、エトキシ、n-プロポキシ、i-プロポキシ、n-ブトキ
シ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ等のアルコキシ基;
メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n-プロポキ
シカルボニル、i-プロポキシカルボニル、n-ブトキシカ
ルボニル、sec-ブトキシカルボニル、tert-ブトキシカ
ルボニル等のアルコキシカルボニル基;メトキシイミ
ノ、エトキシイミノ、n-プロポキシイミノ等のアルコキ
シイミノ基;メチルスルホニル、エチルスルホニル、n-
プロピルスルホニル、i-プロピルスルホニル、tert-ブ
チルスルホニル等のアルキルスルホニル基;メチルスル
ホニルオキシ、エチルスルホニルオキシ、n-プロピルス
ルホニルオキシ、i-プロピルスルホニルオキシ、tert-
ブチルスルホニルオキシ等のアルキルスルホニルオキシ
基等が挙げられる。
【0010】置換されていてもよいアラルキル基として
はベンジル、ジフェニルメチル、フェニルエチル、ナフ
チルメチル、ナフチルエチル等が挙げられる。
【0011】これらアラルキル基を置換する置換基とし
ては、フッ素、塩素、臭素、沃素等のハロゲン原子;メ
チル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、se
c-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、シ
クロヘキシル等のアルキル基;メトキシ、エトキシ、n-
プロポキシ、i-プロポキシ、n-ブトキシ、sec-ブトキ
シ、tert-ブトキシ等のアルコキシ基;メトキシカルボ
ニル、エトキシカルボニル、n-プロポキシカルボニル、
i-プロポキシカルボニル、n-ブトキシカルボニル、sec-
ブトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル等のア
ルコキシカルボニル基;メトキシイミノ、エトキシイミ
ノ、n-プロポキシイミノ等のアルコキシイミノ基;メチ
ルスルホニル、エチルスルホニル、n-プロピルスルホニ
ル、i-プロピルスルホニル、tert-ブチルスルホニル等
のアルキルスルホニル基;メチルスルホニルオキシ、エ
チルスルホニルオキシ、n-プロピルスルホニルオキシ、
i-プロピルスルホニルオキシ、tert-ブチルスルホニル
オキシ等のアルキルスルホニルオキシ基等が挙げられ
る。
【0012】置換されていてもよいアリール基として
は、例えば、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル等が挙
げられる。
【0013】これらアリール基を置換する置換基として
は、フッ素、塩素、臭素、沃素等のハロゲン原子;メチ
ル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、sec-
ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、シク
ロヘキシル等のアルキル基;メトキシ、エトキシ、n-プ
ロポキシ、i-プロポキシ、n-ブトキシ、sec-ブトキシ、
tert-ブトキシ等のアルコキシ基;メトキシカルボニ
ル、エトキシカルボニル、n-プロポキシカルボニル、i-
プロポキシカルボニル、n-ブトキシカルボニル、sec-ブ
トキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル等のアル
コキシカルボニル基;メチルスルホニル、エチルスルホ
ニル、n-プロピルスルホニル、i-プロピルスルホニル、
tert-ブチルスルホニル等のアルキルスルホニル基;メ
チルスルホニルオキシ、エチルスルホニルオキシ、n-プ
ロピルスルホニルオキシ、i-プロピルスルホニルオキ
シ、tert-ブチルスルホニルオキシ等のアルキルスルホ
ニルオキシ基等が挙げられる。
【0014】原料となるシクロプロパンカルボン酸類
(1)の具体的化合物としては、例えば、シクロプロパ
ンカルボン酸、2-フルオロシクロプロパンカルボン酸、
2,2-ジクロロシクロプロパンカルボン酸、2,2-ジメチル
-3-(ジメトキシメチル)シクロプロパンカルボン酸、2,
2,3,3-テトラメチルシクロプロパンカルボン酸、2,2-ジ
メチル-3-(1-プロペニル)シクロプロパンカルボン酸、
2,2-ジメチル-3-(2-メチル-1-プロペニル)シクロプロパ
ンカルボン酸、2,2-ジメチル-3-(3-メチル-2-ブテニル)
シクロプロパンカルボン酸、2,2-ジメチル-3-(2,2-ジク
ロロビニル)シクロプロパンカルボン酸、2,2-ジメチル-
3-(2,2,2-トリクロロエチル)シクロプロパンカルボン
酸、2,2-ジメチル-3-(2-クロロ-2-フルオロビニル)シク
ロプロパンカルボン酸、2,2-ジメチル-3-(2-ブロモビニ
ル)シクロプロパンカルボン酸、2,2-ジメチル-3-(2,2-
ジブロモビニル)シクロプロパンカルボン酸、2,2-ジメ
チル-3-(1,2,2,2-テトラブロモエチル)シクロプロパン
カルボン酸、2,2-ジメチル-3-(1,2-ジブロモ-2,2,-ジク
ロロエチル)シクロプロパンカルボン酸、2,2-ジメチル-
3-(2-クロロ-3,3,3-トリフルオロ-1-プロペニル)シクロ
プロパンカルボン酸、2,2-ジメチル-3-{3,3,3-トリフル
オロ-2-(トリフルオロメチル)-1-プロペニル}シクロプ
ロパンカルボン酸、2,2-ジメチル-3-(2-フェニル-1-プ
ロペニル)シクロプロパンカルボン酸、2,2-ジメチル-3-
(2-フェニルビニル)シクロプロパンカルボン酸、2,2-ジ
メチル-3-(2-メチル-3-フェニル-2-ブテニル)シクロプ
ロパンカルボン酸、2,2-ジメチル-3-{(2,2-ジフルオロ
シクロプロピリデン)メチル}シクロプロパンカルボン
酸、2,2-ジメチル-3-{2-(tert-ブトキシカルボニル)ビ
ニル}シクロプロパンカルボン酸、2,2-ジメチル-3-{2-
フルオロ-2-(メトキシカルボニル)ビニル}シクロプロパ
ンカルボン酸、2,2-ジメチル-3-{2-フルオロ-2-(エトキ
シカルボニル)ビニル}シクロプロパンカルボン酸、2,2-
ジメチル-3-{2-フルオロ-2-(tert-ブトキシカルボニル)
ビニル}シクロプロパンカルボン酸、2,2-ジメチル-3-
〔2-{2,2,2-トリフルオロ-1-(トリフルオロメチル)エト
キシカルボニル}ビニル〕シクロプロパンカルボン酸、
2,2-ジメチル-3-(2-アザ-2-メトキシビニル)シクロプロ
パンカルボン酸、2,2-ジメチル-3-(4-アザ-4-メトキシ-
3-メチルブタ-1,3-ジエニル)シクロプロパンカルボン
酸、2,2-ジメチル-3-〔2-{(tert-ブチル)スルホニル}-2
-(tert-ブトキシカルボニル)ビニル〕シクロプロパンカ
ルボン酸、2,2-ジメチル-3-{2,2,2-トリブロモ-1-(メチ
ルスルホニルオキシ)エチル}シクロプロパンカルボン
酸、2,2-ジメチル-3-{2,2-ジブロモ-2-(ヒドロキシスル
フィニル)-1-(メトキシ)エチル}シクロプロパンカルボ
ン酸、2,2-ジメチル-3-{2,2,2-トリブロモ-1-(メチルス
ルホニルオキシ)エチル}シクロプロパンカルボン酸、2-
メチル-2-エチル-3-(1-プロペニル)シクロプロパンカル
ボン酸、2,2-ジエチル-3-(2,2-ジクロロビニル)シクロ
プロパンカルボン酸、2-メチル-2-フェニル-3-(2-メチ
ル-1-プロペニル)シクロプロパンカルボン酸等が挙げら
れる。好ましくは、2,2−ジメチル−3−(2,2−
ジクロロビニル)シクロプロパンカルボン酸、2,2−
ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロ
プロパンカルボン酸が挙げられる。
【0015】本発明に用いられるシクロプロパンカルボ
ン酸類(1)は不斉炭素を有し、2種類以上の立体異性
体が存在するが、本発明はそれらのいずれをも含むもの
である。
【0016】本発明に用いられる一般式(2)で示され
るモノヒドロキシ化合物としては、置換されていてもよ
いアルキルアルコール、アラルキルアルコール、アリー
ルアルコール等が挙げられる。
【0017】置換されていてもよいアルキルアルコール
のアルキル基は、炭素数1〜10のアルキル基が挙げら
れ、それらは直鎖、分岐鎖又は環状の何れであってもよ
く、二重結合または三重結合を有していてもよい。ま
た、その置換基としては、例えば、フッ素、塩素、臭
素、沃素等のハロゲン原子、フリル基、フェノキシフリ
ル基、ベンジルフリル基、ジフルオロメチル基、プロパ
ルギルフリル基、メチルイソオキサゾリル基、トリフル
オロメチルチアゾリル基、トリフルオロメトキシチアゾ
リル基、プロピニルピロリル基、プロピニルジオキソイ
ミダゾリジニル基、オキソ基、プロペニル基、プロピニ
ル基、ジオキソテトラヒドロイソインドリル基、オキソ
チアゾリル基等が挙げられる。
【0018】置換されていてもよいアルキルアルコール
の具体的化合物としては、例えば、メチルアルコール、
エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロ
ピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチ
ルアルコール、tert−ブチルアルコール、n−ペン
チルアルコール、ネオペンチルアルコール、アミルアル
コール 、n−ヘキシルアルコール、n−オクチルアル
コール、n−デシルアルコール、2−フリルメチルアル
コール、3−フリルメチルアルコール、(5−フェノキ
シ−3−フリル)メチルアルコール、(5-ベンジル-3-フ
リル) メタン-1-オール、{5-(ジフルオロメチル)-3-フ
リル } メタン-1-オール、5−プロパルギルフルフリ―
ルアルコール、(5-メチルイソオキサゾル-3-イル) メタ
ン-1-オール、1-{2-(トリフルオロメチル)-1,3-チアゾ
ル-4-イル}プロプ-2-イン-1-オール、1-{2-(トリフルオ
ロメトキシ)-1,3-チアゾル-4-イル}プロプ-2-イン-1-オ
ール、1-{1-プロプ-2-イニル-5-(トリフルオロメチル)
ピロル-3-イル }プロプ-2-イン-1-オール、(1-プロプ-2
-イニルピロル-3-イル) メタン-1-オール、3−(ヒド
ロキシメチル)−1−プロピニル−イミダゾリジン−
2,4−ジオン、4−ヒドロキシ−3−メチル−2−
(2−プロペニル)−2−シクロペンテン−1−オン、
4−ヒドロキシ−3−メチル−2−(2−プロピニル)
−2−シクロペンテン−1−オン、2−(ヒドロキシメ
チル)―4,5,6,7−テトラヒドロイソインドール
−1,3−ジオン、{1−(2−プロピニル)ピロール
−3−イル}メタン−1−オール、5−(ヒドロキシメ
チル)−4−メチル−(2−プロピニル)−1,3−チ
アゾリン−2−オン、4−メチルヘプト−4−エン−1
−イン−3−オール、クロロメチルアルコール、ジクロ
ロメチルアルコール、トリクロロメチルアルコール、ブ
ロモメチルアルコール、ジブロモメチルアルコール、ト
リブロモメチルアルコール、フルオロメチルアルコー
ル、ジフルオロメチルアルコール、トリフルオロメチル
アルコール、フルオロエチルアルコール、ジフルオロエ
チルアルコール、トリフルオロエチルアルコール、テト
ラフルオロエチルアルコール、ペンタフルオロエチルア
ルコール、3,3-ジブロモ-2-プロペン-1-オール、パーフ
ルオロプロピルアルコール、ヘキサフルオロイソプロピ
ルアルコール、パーフルオロブチルアルコール、パーフ
ルオロペンチルアルコール、パーフルオロヘキシルアル
コール、パーフルオロオクチルアルコール、パーフルオ
ロデシルアルコール、{1−(2−プロピニル)−5−
(トリフルオロメチル)−4−ピラゾリル}メタン−1
−オール、1−{1−(2−プロピニル)−5−(トリ
フルオロメチル)ピロール−3−イル}プロプ−2−イ
ン−1−オール、1−{2−(トリフルオロメチル)−
1,3−チアゾール−4−イル}プロプ−2−イン−1
−オール、1−{2−(トリフルオロメトキシ)−1,
3−チアゾール−4−イル}プロプ−2−イン−1−オ
ール、4−フルオロヘプト−4−エン−1−イン−3−
オールなどが挙げられる。
【0019】置換されていてもよいアラルキルアルコー
ルのアラルキルとしては、例えば、ベンジル、フェニル
エチル、フェニルプロピル、ナフチルメチル、ナフチル
エチル、アントラセニルメチル、インドリルメチル等が
挙げられる。その置換基としては、アルキル基、ハロゲ
ン原子、アルコキシアルキル基、ハロアルキル基、アル
ケニル基、アルキニル基、ハロアルコキシ基、ハロアル
キルアセチルオキシ基、フェノキシ基、フェニル基、シ
アノ基、ハロフェノキシ基、アミノ基、ピリジル基、チ
エニル基等が挙げられる。
【0020】置換されていてもよいアラルキルアルコー
ルの具体例としては例えば、ベンジルアルコール、2-メ
チル-3-フェニルベンジルアルコール、2,3,5,6-テトラ
フルオロベンジルアルコール、2,3,5,6-テトラフルオロ
-4-メチルベンジルアルコール、2,3,5,6-テトラフルオ
ロ-4-メトキシベンジルアルコール、2,3,5,6-テトラフ
ルオロ-4-(メトキシメチル)ベンジルアルコール、2,3,
5,6-テトラフルオロ-4-プロパルギルベンジルアルコー
ル、2,3,5,6-テトラフルオロ-4-(ジフルオロメチル)ベ
ンジルアルコール、2,3,5,6-テトラフルオロ-4-(ジフル
オロメトキシ)ベンジルアルコール、2,3,5,6-テトラフ
ルオロ-4-(2,2,2-トリフルオロアセチルオキシ)メチル
ベンジルアルコール、4-(トリフルオロメチル)ベンジル
アルコール、2,3,4,5-テトラフルオロ-6-メチルベンジ
ルアルコール、3-フェニルベンジルアルコール、2,6-ジ
クロロベンジルアルコール、3−フェノキシベンジルア
ルコール、2−ヒドロキシ−2−(3−フェノキシフェ
ニル)エタンニトリル、2−ヒドロキシ−2−{4-(メ
トキシメチル)フェニル}エタンニトリル、2−{3−
(4-クロロフェノキシ)フェニル}−2−ヒドロキシエ
タンニトリル、2-(4-アミノ-2,3,5,6-テトラフルオロフ
ェニル)-2-ヒドロキシエタンニトリル、2-(4-フルオロ-
3-フェノキシフェニル)-2-ヒドロキシエタンニトリル、
(2−メチルフェニル)メチルアルコール、(3−メチ
ルフェニル)メチルアルコール、(4−メチルフェニ
ル)メチルアルコール、(2,3−ジメチルフェニル)
メチルアルコール、(2,4−ジメチルフェニル)メチ
ルアルコール、(2,5−ジメチルフェニル)メチルア
ルコール、(2,6−ジメチルフェニル)メチルアルコ
ール、(3,4−ジメチルフェニル)メチルアルコー
ル、(2,3,4−トリメチルフェニル)メチルアルコ
ール、(2,3,5−トリメチルフェニル)メチルアル
コール、(2,3,6−トリメチルフェニル)メチルア
ルコール、(3,4,5−トリメチルフェニル)メチル
アルコール、(2,4,6−トリメチルフェニル)メチ
ルアルコール、(2,3,4,5−テトラメチルフェニ
ル)メチルアルコール、(2,3,4,6−テトラメチ
ルフェニル)メチルアルコール、(2,3,5,6−テ
トラメチルフェニル)メチルアルコール、(ペンタメチ
ルフェニル)メチルアルコール、(エチルフェニル)メ
チルアルコール、(n−プロピルフェニル)メチルアル
コール、(イソプロピルフェニル)メチルアルコール、
(n−ブチルフェニル)メチルアルコール、(sec−
ブチルフェニル)メチルアルコール、(tert−ブチ
ルフェニル)メチルアルコール、(n−ペンチルフェニ
ル)メチルアルコール、(ネオペンチルフェニル)メチ
ルアルコール、(n−ヘキシルフェニル)メチルアルコ
ール、(n−オクチルフェニル)メチルアルコール、
(n−デシルフェニル)メチルアルコール、(n−ドデ
シルフェニル)メチルアルコール、(n−テトラデシル
フェニル)メチルアルコール、ナフチルメチルアルコー
ル、アントラセニルメチルアルコール、1−フェニルエ
チルアルコール、1−(1−ナフチル)エチルアルコー
ル、1−(2−ナフチル)エチルアルコール、4−プロ
プ−2−イニルフェニル)メタン−1−オール、3−プ
ロプ−2−イニルフェニル)メタン−1−オール、(1
−プロプ−2−イニル−2−メチルインドル−3−イ
ル)メタン−1−オール、{1−プロプ−2−イニル−
2−(トリフルオロメチル)インドル−3−イル}メタン
−1−オール、4-プロプ-2-エニルインダン-1-オール、
4-フェニルインダン-2-オール、4-(2-チエニル)インダ
ン-2-オール、(2,3,6-トリフルオロ-4-ピリジル) メタ
ン-1-オールおよび前記ハロアラルキルアルコールにお
いてハロゲン原子をメトキシ、エトキシ、n−プロポキ
シ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキ
シ、tert−ブトキシなどに任意に変更したアルコキ
シアラルキルアルコール、およびシアノアラルキルアル
コール、ニトロアラルキルアルコール等が挙げられる。
【0021】置換されていてもよいアリールアルコール
としては例えば、フェノール、1−ナフトール、2−ナ
フトール、4−プロプ−2−イニルフェノール、3−プ
ロプ−2−イニルフェノール、4−ヒドロキシアセトフ
ェノン、4−ヒドロキシベンズアルデヒド及びこれらの
芳香環がアルキル基、アルコキシ基もしくはハロゲン原
子等で置換されたものが挙げられる。
【0022】モノヒドロキシ化合物(2)の好ましいも
のとして、一級アルコール類、ベンジルアルコール類、
ヒドロキシシクロペンテノンが挙げられ、より好ましく
は、3−フェノキシベンジルアルコール、4−ヒドロキ
シ−3−メチル−2−(2−プロペニル)−2−シクロ
ペンテン−1−オン、4−ヒドロキシ−3−メチル−2
−(2−プロピニル)−2−シクロペンテン−1−オン
が挙げられる。
【0023】本発明に用いられるモノヒドロキシ化合物
(2)は不斉炭素を有する場合があり、2種類以上の立
体異性体が存在する場合があるが、本発明はそれらのい
ずれをも含むものである。本発明において、モノヒドロ
キシ化合物(2)の立体構造はそのまま保持されて、ア
ルコール由来部に同様の立体構造を有するシクロプロパ
ンカルボン酸エステル類(3)が製造される。
【0024】かかるモノヒドロキシ化合物(2)の使用
量はシクロプロパンカルボン酸類(1)に対し通常、1
当量以上であり、必要に応じ過剰に用いてもよく、溶媒
として使用することもできる。また、原料回収の容易
さ、価格などを考慮し、モノヒドロキシ化合物(2)の
使用量をシクロプロパンカルボン酸類(1)に対し1当
量未満にしてもよい。一般に反応終了後、未反応の原料
は、例えば蒸留、抽出、分液等の操作により回収するこ
ともできる。
【0025】本発明で触媒として用いるジルコニウム化
合物としては、ルイス酸性ジルコニウム化合物が挙げら
れ、より好ましくは、一般式(4) Zr(O)m(X)n(Y)4-2m-n (4) (式中、X,Yはそれぞれ独立してハロゲン原子、アル
コキシ基、アシルオキシ基、アセチルアセトナート基、
アミノ基またはシクロペンタジエニル基を示し、mは0
または1、nは0、1または2を示す。)で示される化
合物が挙げられる。ジルコニウム化合物の具体例として
は、例えば、四弗化ジルコニウム、四塩化ジルコニウ
ム、四臭化ジルコニウム、四沃化ジルコニウム、酢酸ジ
ルコニウム、ジルコニウム アセチルアセトナート、ジ
ルコニウム エトキシド、ジルコニウム i-プロポキシ
ド、ジルコニウム n-ブトキシド、ジルコニウム t-ブト
キシド、オキシ塩化ジルコニウム、テトラキス(ジメチ
ルアミノ)ジルコニウム、テトラキス(ジエチルアミ
ノ)ジルコニウム、ジルコノセン ジクロライド、ジル
コノセン ジメトキシド、デカメチルジルコノセン ジク
ロライド等が挙げられ、好ましくは、四塩化ジルコニウ
ム、ジルコニウム t-ブトキシド、ジルコノセン ジクロ
ライドが挙げられる。
【0026】ジルコニウム化合物は、市販の無水物ある
いは水和物をそのまま使用することができる。また、テ
トラヒドロフランやテトラメチルエチレンジアミンなど
の配位性を有する化合物との錯体を用いることもでき
る。
【0027】ジルコニウム化合物の使用量は特に制限さ
れないが、通常、シクロプロパンカルボン酸類(1)に
対し0.001〜200モル%程度であり、好ましくは0.1〜10
モル%程度の範囲である。
【0028】シクロプロパンカルボン酸類(1)とモノ
ヒドロキシ化合物(2)とをジルコニウム化合物の存在
下反応させるにあたっては、通常、アルゴン、窒素等不
活性ガスの雰囲気下で実施される。反応は常圧、加圧及
び減圧下、何れでも実施することができる。好ましくは
常圧もしくは減圧下に反応を実施する。また、脱水縮合
反応の副生物である水を反応系外に連続的に蒸留等の方
法により除去しながら行うことが好ましい。
【0029】反応は無溶媒もしくは溶媒中で実施するこ
とができる。用いられる溶媒としては、ジクロロメタ
ン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等のハロゲ
ン化炭化水素類、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナ
ンのような脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キ
シレン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素類、ジエチ
ルエーテル、テトラヒドロフランのようなエーテル溶媒
等が挙げられる。また水と共沸を生じる溶媒を加えるこ
とにより、副生物である水のみを連続的に除去すること
もできる。
【0030】反応温度は特に限定されないが、好ましく
は20〜200℃程度の範囲である。
【0031】かかる反応で生成したシクロプロパンカル
ボン酸エステル類(3)は水もしくは酸性水で洗浄等を
行うことにより触媒を除去することができ、必要に応じ
て蒸留、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の通常の
操作を行うことにより、反応混合物から容易に分離する
ことができる。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、カルボン酸類(1)と
モノヒドロキシ化合物(2)とを、ジルコニウム化合物
の存在下反応させることにより、目的とするシクロプロ
パンカルボン酸エステル類(3)を優れた収率および選
択率で容易に得ることができ、その工業的製法として有
利である。
【0033】
【実施例】以下の実施例により本発明をより詳細に説明
するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。
【0034】実施例1 10mlの試験管型反応器に0.43gの2,2−ジメ
チル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロ
パンカルボン酸(E/Z=80/20)と0.50gの
3−フェノキシベンジルアルコール、5.8mgの四塩
化ジルコニウム、5mlのキシレンを仕込んだ。この反
応器に冷却管付きのDean−Starkトラップを装着し、反
応中に副生してくる水をトラップ中に分液除去しながら
145℃にて8時間攪拌還流した。この反応混合物をガ
スクロマトグラフィーで分析したところ、(3−フェノ
キシフェニル)メチル 2,2−ジメチル−3−(2−
メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシレ
ートの収率は、原料アルコールに対し98%(E/Z=
84/16,選択率99%)であった。
【0035】実施例2 実施例1において、5.8mgの四塩化ジルコニウムに
代えて9.4mgの四塩化ジルコニウム・2テトラヒド
ロフラン錯体を仕込む以外は実施例1に準じて反応をお
こなった。この反応混合物をガスクロマトグラフィーで
分析したところ、(3−フェノキシフェニル)メチル
2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニ
ル)シクロプロパンカルボキシレートの収率は、原料ア
ルコールに対し95%(E/Z=85/15,選択率9
8%)であった。
【0036】実施例3 実施例1において、5.8mgの四塩化ジルコニウムに
代えて7.3mgのジルコノセン ジクロライドを仕込
む以外は実施例1に準じて反応をおこなった。この反応
混合物をガスクロマトグラフィーで分析したところ、
(3−フェノキシフェニル)メチル 2,2−ジメチル
−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパン
カルボキシレートの収率は、原料アルコールに対し97
%(選択率98%)であった。
【0037】実施例4 実施例1において、5.8mgの四塩化ジルコニウムに
代えて9.6mgのジルコニウム t−ブトキシドを仕
込む以外は実施例1に準じて反応をおこなった。この反
応混合物をガスクロマトグラフィーで分析したところ、
(3−フェノキシフェニル)メチル 2,2−ジメチル
−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパン
カルボキシレートの収率は、原料アルコールに対し91
%(選択率92%)であった。
【0038】実施例5 実施例1において、5.8mgの四塩化ジルコニウムに
代えて6.6mgの酢酸ジルコニウムを仕込む以外は実
施例1に準じて反応をおこなった。この反応混合物をガ
スクロマトグラフィーで分析したところ、(3−フェノ
キシフェニル)メチル 2,2−ジメチル−3−(2−
メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシレ
ートの収率は、原料アルコールに対し95%(選択率9
6%)であった。
【0039】実施例6 実施例1において、0.50gの3−フェノキシベンジ
ルアルコールに代えて0.47gの(5-ベンジル-3-フリ
ル) メタン-1-オールを仕込む以外は実施例1に準じて
反応をおこなった。この反応混合物をガスクロマトグラ
フィーで分析したところ、(5−ベンジル−3−フリ
ル)メチル 2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1
−プロペニル)シクロプロパンカルボキシレートの収率
は、原料アルコールに対し92%(選択率99%)であ
った。
【0040】比較例1 実施例1において、5.8mgの四塩化ジルコニウムに
代えて12.5mgの濃硫酸を仕込む以外は実施例1に
準じて反応をおこなった。この反応混合物をガスクロマ
トグラフィーで分析したところ、(3−フェノキシフェ
ニル)メチル 2,2−ジメチル−3−(2−メチル−
1−プロペニル)シクロプロパンカルボキシレートの収
率は、原料アルコールに対し81%(選択率87%)で
あった。
【0041】比較例2 実施例1において、5.8mgの四塩化ジルコニウムに
代えて23.7mgのp-トルエンスルホン酸を仕込む以
外は実施例1に準じて反応をおこなった。この反応混合
物をガスクロマトグラフィーで分析したところ、(3−
フェノキシフェニル)メチル 2,2−ジメチル−3−
(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボ
キシレートの収率は、原料アルコールに対し61%(選
択率93%)であった。
【0042】実施例7 10mlの試験管型反応器に0.43gの2,2−ジメ
チル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロ
パンカルボン酸と0.38gの4−ヒドロキシ−3−メ
チル−2−(2−プロペニル)−2−シクロペンテン−
1−オン、48.0mgのジルコニウム t−ブトキシ
ド、5mlのキシレンを仕込んだ。この反応器に冷却管
付きのDean−Starkトラップを装着し、反応中に副生し
てくる水をトラップ中に分液除去しながら145℃にて
8時間攪拌還流した。この反応混合物をガスクロマトグ
ラフィーで分析したところ、3−(2−プロペニル)−
2−メチル−4−オキソ−2−シクロペンテニル 2,
2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シ
クロプロパンカルボキシレートの収率は、原料アルコー
ルに対し62%(選択率97%)であった。
【0043】実施例8 10mlの試験管型反応器に0.85gの2,2−ジメ
チル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロ
パンカルボン酸と0.75gの4−ヒドロキシ−3−メ
チル−2−(2−プロペニル)−2−シクロペンテン−
1−オン、58mgの四塩化ジルコニウム、5mlのキ
シレンを仕込んだ。この反応器に冷却管付きのDean−St
arkトラップを装着し、反応中に副生してくる水をトラ
ップ中に分液除去しながら145℃にて16時間攪拌還
流した。この反応混合物をガスクロマトグラフィーで分
析したところ、3−(2−プロペニル)−2−メチル−
4−オキソ−2−シクロペンテニル 2,2−ジメチル
−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパン
カルボキシレートの収率は、原料アルコールに対し85
%(選択率90%)であった。
【0044】実施例9〜11 実施例8において、原料アルコールとジルコニウム化合
物を以下のものに代える以外は実施例8に準じて反応を
おこなった。
【表1】
【0045】実施例12 10mlの試験管型反応器に0.16gの3−(1−プ
ロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン
酸と0.22gの2,3,5,6-テトラフルオロ-4-(メトキシ
メチル)ベンジルアルコール、3.3mgのジルコニウ
ム テトライソプロポキシド、5mlのキシレンを仕込
んだ。この反応器に冷却管付きのDean−Starkトラップ
を装着し、反応中に副生してくる水をトラップ中に分液
除去しながら145℃にて8時間攪拌還流した。この反
応混合物をガスクロマトグラフィーで分析したところ、
{2,3,5,6-テトラフルオロ-4-(メトキシメチル)フェニ
ル}メチル 3−(1−プロペニル)−2,2−ジメチ
ルシクロプロパンカルボキシレートの収率は、原料アル
コールに対し83%(選択率98%)であった。
【0046】実施例13 10mlの試験管型反応器に0.34gの2,2−ジメ
チル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロ
パンカルボン酸と0.45gの2,3,5,6-テトラフルオロ
-4-(メトキシメチル)ベンジルアルコール、4.7mg
の四塩化ジルコニウム、5mlのキシレンを仕込んだ。
この反応器に冷却管付きのDean−Starkトラップを装着
し、反応中に副生してくる水をトラップ中に分液除去し
ながら145℃にて8時間攪拌還流した。この反応混合
物をガスクロマトグラフィーで分析したところ、{2,3,
5,6-テトラフルオロ-4-(メトキシメチル)フェニル}メ
チル2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペ
ニル)シクロプロパンカルボキシレートの収率は、原料
アルコールに対し68%(選択率98%)であった。
【0047】実施例14〜18 実施例13において、ジルコニウム化合物を以下のもの
に代える以外は実施例13に準じて反応をおこなった。
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07M 9:00 C07M 9:00 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC48 BA10 BA37 BA45 BB11 BC10 BJ20 BM30 BM71 BP30 BP60 BR70 BT22 4H039 CA66 CL25

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) (式中、R1、R2、R3、R4、R5はそれぞれ独立し
    て、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいア
    ルキル基(ここでアルキル基は、ハロゲン原子、アルコ
    キシ基、アルコキシカルボニル基、アルコキシイミノ
    基、アルキルスルホニル基、アルキルスルホニルオキシ
    基またはヒドロキシスルフィニル基で置換されていても
    よい)、置換されていてもよいアルケニル基、置換され
    ていてもよいアルキニル基(ここでアルケニル基または
    アルキニル基は、ハロゲン原子、アリール基、アルコキ
    シ基、アルコキシカルボニル基、アルコキシイミノ基、
    アルキルスルホニル基またはアルキルスルホニルオキシ
    基で置換されていてもよい)、置換されていてもよいア
    ラルキル基(ここでアラルキル基は、ハロゲン原子、ア
    ルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、ア
    ルコキシイミノ基、アルキルスルホニル基またはアルキ
    ルスルホニルオキシ基で置換されていてもよい)または
    置換されていてもよいアリール基(ここでアリール基
    は、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルコ
    キシカルボニル基、アルキルスルホニル基またはアルキ
    ルスルホニルオキシ基で置換されていてもよい)を示
    す。)で示されるシクロプロパンカルボン酸類と一般式
    (2) R6OH (2) (式中、 R6は、アルキル基(ここでアルキル基は、ハ
    ロゲン原子、アルケニル基、アルキニル基、シクロアル
    キル基、シクロアルケニル基もしくは複素環基で置換さ
    れていてもよい);アラルキル基(ここでアラルキル基
    はフェノキシ基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子も
    しくはアルコキシ基で置換されていてもよい);または
    アリール基(ここでアリール基はアルキル基、アルコキ
    シ基もしくはハロゲン原子で置換されていてもよい)を
    示す。)で示されるモノヒドロキシ化合物とをジルコニ
    ウム化合物存在下に反応させることを特徴とする一般式
    (3) (式中、R1、R2、R3、R4、R5およびR6は前記と同
    じ意味を示す。)で示されるシクロプロパンカルボン酸
    エステル類の製造方法。
  2. 【請求項2】ジルコニウム化合物がルイス酸性ジルコニ
    ウム化合物である請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】ジルコニウム化合物が一般式(4) Zr(O)m(X)n(Y)4-2m-n (4) (式中、X,Yはそれぞれ独立してハロゲン原子、アル
    コキシ基、アシルオキシ基、アセチルアセトナート基、
    アミノ基またはシクロペンタジエニル基を示し、mは0
    または1、nは0、1または2を示す。)で示される化
    合物である請求項1記載の製造方法。
  4. 【請求項4】ジルコニウム化合物が四塩化ジルコニウ
    ム、ジルコノセン誘導体またはジルコニウムアルコキシ
    ドである請求項1記載の製造方法。
  5. 【請求項5】一般式(1)で示されるシクロプロパンカ
    ルボン酸が2,2−ジメチル−3−(2,2−ジクロロ
    ビニル)シクロプロパンカルボン酸である請求項1〜4
    のいずれかに記載の製造方法。
  6. 【請求項6】一般式(1)で示されるシクロプロパンカ
    ルボン酸が2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−
    プロペニル)シクロプロパンカルボン酸である請求項1
    〜4のいずれかに記載の製造方法。
  7. 【請求項7】一般式(2)で示されるモノヒドロキシ化
    合物が一級アルコール類である請求項1〜6のいずれか
    に記載の製造方法。
  8. 【請求項8】一般式(2)で示されるモノヒドロキシ化
    合物がベンジルアルコール類である請求項1〜6のいず
    れかに記載の製造方法。
  9. 【請求項9】一般式(2)で示されるモノヒドロキシ化
    合物が3−フェノキシベンジルアルコールである請求項
    1〜6のいずれかに記載の製造方法。
  10. 【請求項10】一般式(2)で示されるモノヒドロキシ
    化合物がヒドロキシシクロペンテノン類である請求項1
    〜6のいずれかに記載の製造方法。
  11. 【請求項11】一般式(2)で示されるモノヒドロキシ
    化合物が4−ヒドロキシ−3−メチル−2−(2−プロ
    ペニル)−2−シクロペンテン−1−オンである請求項
    1〜6のいずれかに記載の製造方法。
  12. 【請求項12】一般式(2)で示されるモノヒドロキシ
    化合物が4−ヒドロキシ−3−メチル−2−(2−プロ
    ピニル)−2−シクロペンテン−1−オンである請求項
    1〜6のいずれかに記載の製造方法。
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