JP2002292558A - 枚葉式研磨装置 - Google Patents

枚葉式研磨装置

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JP2002292558A
JP2002292558A JP2001100991A JP2001100991A JP2002292558A JP 2002292558 A JP2002292558 A JP 2002292558A JP 2001100991 A JP2001100991 A JP 2001100991A JP 2001100991 A JP2001100991 A JP 2001100991A JP 2002292558 A JP2002292558 A JP 2002292558A
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polishing apparatus
force sensor
rotation
support device
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Toshio Murakami
敏夫 村上
Moritoshi Abe
守年 阿部
Tetsutsugu Osaka
哲嗣 大阪
Kazuo Machida
一夫 町田
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Toyoda Koki KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 半導体ウェーハなどの工作物の両面をラップ
する際に、工作物に曲げを生じて加工精度が低下しない
ようにした研磨装置を提供する。 【解決手段】 対向する一対のラップ定盤24,34の
一方の背面に複数の力センサ363を設け、工作物Wを
回転させた状態で力センサ363に働く荷重を測定す
る。測定した複数の荷重のばらつきが最小となるよう
に、ピエゾアクチュエータ81を制御し、ガイドローラ
ユニット4の位置を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコンウェーハ
等の薄い円盤状のワークを両面からラップ加工等の研磨
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の枚葉式両面ラップ盤としては、特
開平10−80861号公報に開示されているものが代
表的である。すなわち従来技術の枚葉式両面ラップ盤
は、図9に示すように、砥粒を含む加工液Lが供給され
円盤状のワークWを表裏両面から挟持しつつ互いに対向
して回転する一対のラップ定盤101,102を有す
る。同枚葉式両面ラップ盤は四方からワークWの外周面
と外周縁部に当接しワークWを回転可能に支持する四つ
のガイドローラ103と、ガイドローラ103に支持さ
れているワークWを所定の角速度で回転駆動する二対の
駆動ローラ104とを備える。
【0003】ここで、ラップ定盤101,102は、ワ
ークWの直径の半分強の直径を有し、それぞれ先端にラ
ップ面が形成されて主軸に弾性変形可能な円盤部材を介
して固定されている。ラップ定盤101,102は中空
の主軸によって互いに逆方向に同等の回転速度で高速で
回転駆動され、両ラップ定盤101,102の内部には
主軸の軸芯の孔を通して加工液Lが加圧供給される。一
方、ワークWは、薄くて割れやすく精密かつ平坦に表面
が研磨されるべきシリコンウェーハである。
【0004】一方のラップ定盤101は軸方向の所定位
置に位置決めされ、四つのガイドローラ103によりワ
ークの外周面および外周縁部が支持されかつ二対の駆動
ローラ104によって駆動されるワークWは、このラッ
プ定盤101に軽く押し当てられる。そして、その背後
から他方のラップ定盤102が軸方向に移動してきてワ
ークWを所定の押圧力でラップ定盤101に押さえ付け
るので、両ラップ定盤101,102によってワークW
の表裏両面が研磨される。その際、駆動ローラ104に
よってワークWが回転駆動され、ワークWの表裏両面の
全ての部分が順に送られてラップ定盤101,102の
ラップ面に摺接するので、ワークWの表裏両面は平坦か
つ平滑に研磨される。また、両ラップ定盤101,10
2のラップ面には、加工中には常に内周側から加工液L
が供給されワークWは適当に冷却されつつ加工液L中の
砥粒によって研磨される。
【0005】このような加工方法においては、ワークの
外周縁部を挟持しワークに回転力を与えるため駆動ロー
ラ及び従動ローラとワークの表裏面のわずかな摩擦力等
の違いにより、ワーク表裏面に働く力の差が生じてワー
ク外周縁部に振れが発生するという問題がある。加工精
度劣化を招くワーク外周縁部の振れを防止するため、ガ
イドローラのワーク外周面当接部の両側に外周面当接部
103aの外径より大きい径の大径部103bを設け、
この大径部側面103cにてワーク外周縁部を当接させ
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ラップ
加工前のウェーハには前工程でスライスされたときに生
じた反りがあり、この反りはワークの外周部からワーク
の中心に向かって凹状(反対側から見れば凸状)をして
いる。この凹状のワークを平面状に矯正をした状態で加
工しようとすると、ワークに歪が生じた状態で加工する
ことになり、加工精度を低下させる。ワークの反りをそ
のままにした状態で加工するためには、ラップ定盤の加
工面とガイドローラの軸方向の相対位置を反りに合わせ
て調整する必要があった。この問題を解決するため、ワ
ークの反りの方向と量に合わせてこのガイドローラの軸
方向の位置を手動調整していた。
【0007】この手動調整は、ワークのロットごとにこ
の反りの量が異なるため、ロットごとに行う必要があっ
た。また、ロット内でもこの反りの量が異なるため、厳
しい加工精度が要求される場合は、1枚ごとに手動調整
していた。このような手動調整はラップ盤を停止した状
態で行っていた。さらに、実際に加工する時にはワーク
が回転するため回転による遠心力がワークに働くと同時
に駆動ローラとラップ盤からの加工力がワークに加わる
ため、反りの量が変化する。従って、ワークの回転を停
止した状態での手動調整では精密な調整を行うことはで
きなかった。
【0008】そこで本発明の目的は、加工中の駆動ロー
ラとラップ定盤によるワークの挟み込みによって決まる
ワーク外周縁部の位置と、ガイドローラの軸方向の位置
の不整合を自動的に調整し、加工精度の向上を図るもの
である。また、調整工数を低減させて生産性が向上する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1に記載の研磨装置は、ワーク加工中に
おけるワークに作用する軸方向の荷重を測定する力セン
サを設け、ワーク外周部を支持する複数の回転支持装置
の少なくとも1つをワークの軸方向に変位する送り機構
を設け、ワークに作用する軸方向の荷重をなくするよう
に力センサの出力に基づいて少なくとも1つの送り機構
を駆動制御する制御装置を設けたことを特徴とする。こ
れにより、ワークに作用する軸方向の荷重が加工中に自
動測定され、この測定された荷重をなくするように送り
機構を制御するため、ワークに無理な荷重が働かず、ワ
ークの変形を小さくでき、加工精度が向上する。請求項
2に記載の研磨装置においては、工具円盤の周りに円周
方向に角度配置した複数の力センサを設け、この複数の
力センサで測定された複数の測定値の差が最小となるよ
うに送り機構を駆動制御する制御装置を設けたことを特
徴とする。よって、ワークに働く荷重を高精度に検出で
き、さらに加工精度が向上できる。請求項3に記載の研
磨装置においては、複数の回転支持装置の内の少なくと
も1つとこの回転支持装置を取付ける部材と間にピエゾ
アクチュエータを設置したことを特徴とする。よって微
少変位を高精度に補償できる。
【0010】請求項4に記載の研磨装置においては、回
転支持装置に力センサと軸方向に変位する送り機構とを
設けたことを特徴とする。よって、ワークの反りの大き
な部分で荷重を測定しているのでより高精度な検出がで
きる。本発明の解決手段によれば、加工中のワークの反
りの状態に合わせて最適位置に回転支持装置の軸方向の
位置を調節できるので、ワークの変形がなく、ワークを
精度よく加工することができる。また、手動調整が不要
となり、枚葉式両面ラップ盤を長時間停止させることも
なく、生産性が向上できる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態を、図
1〜図9を参照して説明する。本発明の枚葉式両面ラッ
プ盤の基本構成は、図1に平面図、図2に側面図を示す
ように、円盤状のワークWを表裏両面からラップ加工す
るもので、基準軸2と加圧軸3と複数の(図例では3つ
の)回転支持装置4と回転駆動機構5と制御装置9とを
備えている。ベッド1上には、基準軸2及びこれと同軸
に対向して加圧軸3が配置され、基準軸2と加圧軸3と
の間に門型支柱8が固定されている。門型支柱8には3
つの回転支持装置4と回転駆動機構5が取りつけられて
いる。そしてこれらの各部分の作動を制御する制御装置
が設けられている。
【0012】基準軸2は、図3に示すように、基準軸テ
ーブル20により支持された基準軸ケーシング26と、
これに回転自在に軸支された基準側主軸27と、これを
回転駆動するビルトイン形の基準軸モータ28よりなる
もので、ワークWの一側でワークWの回転軸線に対し平
行に偏心して配置されている。基準軸テーブル20は、
ラップ盤のベッド1に支持されたリニアガイド21を介
して基準軸2の回転軸(従ってワークWの回転軸線)と
平行に往復動可能に案内支持され、サーボモータ22と
ねじ軸22bよりなる送り装置により往復動される。基
準側主軸27のワークW側先端には、ワークWの半径よ
りやや大きい直径を有する基準側ラップ定盤24が同軸
的に固定されている。そして、ラップ定盤24の内部空
間には、基準側主軸27の軸芯を貫通している加工液供
給孔29を通じて、砥粒を含んだスラリー状の加工液L
が加圧供給される。
【0013】一方、加圧軸3(図3参照)は、加圧軸ケ
ーシング36と、これに回転自在に軸支された加圧側主
軸37と、これを回転駆動するビルトイン形の加圧軸モ
ータ38よりなるもので、基準軸と同軸的にウェーハW
の反対側に配置されている。加圧軸ケーシング36は、
ベッド1に固定した加圧軸ハウジング30にストローク
ボールベアリング31を介して基準軸2と同軸的に往復
動可能に案内支持され、一対の加圧シリンダ32により
ワークWに向けて付勢される。
【0014】加圧軸ケーシング36は、図4に示すよう
に、ケーシング本体361とフロントキャップ362と
複数の(図例では等角度配置した3つの)力センサ36
3とを有している。ケーシング本体361の後部は、ベ
アリング364を介しビルトインモータ38のロータ3
8bが固着された加圧側主軸37の後部を支承してい
る。
【0015】ケーシング本体361前部は、内面に円筒
面361aが形成され、この円筒面361aにフロント
キャップ362の円筒状の小径部362aが嵌挿されて
いる。フロントキャップ362はベアリング365を介
し加圧側主軸37の前部を支承している。ベアリング3
65の外輪は、固定リング366により回転軸方向に移
動しないようにフロントキャップ362に固定されてい
る。3つの力センサ363は、中心に孔のあいた円盤形
状の水晶圧電式力センサであり、加圧側主軸37を中心
とした同一円周上で後述する回転支持装置4の配置角度
位相に対応する角度位置に等角度配置されている。フロ
ントキャップ362は、ボルト367により均一な締付
け力にて力センサ363の孔をボルト367が貫通して
ケーシング本体361に固定されている。
【0016】加圧側主軸37のワークW側先端には、基
準側ラップ定盤24と同径の加圧側ラップ定盤34が同
軸的に固定され、加圧側ラップ定盤34は加圧軸モータ
38により基準側ラップ定盤24とは逆向きに回転駆動
されるようになっている。これにより両ラップ定盤はワ
ークを連れ回りしないようになっている。両ラップ定盤
の先端面には、ワークWの両面をラップ加工する加工面
が形成されている。加圧軸3のラップ定盤34の内部空
間にも、加圧側主軸37の軸芯を貫通している加工液供
給孔39を通じて、加工液Lが加圧供給される。
【0017】回転支持装置4は、図2に示すように、2
つの固定回転支持装置4b,4cと1つの可動回転支持
装置4aとからなる。この可動回転支持装置4aは退避
装置6に取付けられている。各回転支持装置4a,4
b,4cは、ぞれぞれガイドローラ41を内蔵し、回転
自在に軸支している。回転支持装置4a,4b,4c4
には、ガイドローラ41に当接するワークWの表裏両面
の外縁部付近と、所定の間隙を空けて対向する一対の対
向面40aと、両対向面にそれぞれ開口しワークWに向
かってパージ流体Pを供給するパージ流体供給孔40と
が形成されている。
【0018】すなわち、各回転支持装置4a,4b,4
c4の両対向面40aは、ワークWの厚さよりも所定の
寸法だけの間隙を空けてスロットを形成している。そし
て、このスロットにワークWの両面の外縁部が所定の間
隙を空けてはまり込み、かつガイドローラ41の外周面
にワークWの外周面が当接してワークWが転がるように
なっている。
【0019】それゆえ、各回転支持装置4a,4b,4
cのスロットの開口部では、ワークWの表裏両面を伝わ
ってくる遊離砥粒を含む水溶液である加工液Lのゆっく
りとした流れに対して、パージ流体供給孔40からワー
クWの両側に噴出されて、スロットから勢い良く流出す
るパージ流体Pがぶつかることにより、スロットへの加
工液Lの浸入を防止する。その結果、ガイドローラ41
は、パージ流体Pにのみ接触し、加工液Lには接触せ
ず、この加工液Lに混入された遊離砥粒により磨耗され
ることはない。
【0020】なお、加工液Lは、水を溶媒とし砥粒を含
んだスラリー状の水溶液であり、一方、パージ流体Pは
水であるから、加工液Lにパージ流体Pが混じっても何
ら不都合はない。退避装置6は、ワークWの搬入搬出時
に可動回転支持装置4aを退避させてワークWの出し入
れをする開口を作るための装置であり、図5に示すよう
に、門型支柱8に固定されたブラケット64と、ブラケ
ット64に固定されたロータリアクチュエータ63と、
ロータリアクチュエータ63により回転駆動される回動
軸62とからなる。
【0021】最上位の可動回転支持装置4aは、エアシ
リンダ61のピストンロッド65の下端に取付けられ、
このエアシリンダ61の基部がピエゾアクチュエータ8
1を介して回動軸62に固定されている。ピエゾアクチ
ュエータ81は、可動回転支持装置4aをワークWの軸
方向に変位させる送り機構として作用する。ピエゾアク
チュエータ81は二枚の金属片の間に圧電材料を積層し
た構造であり、印加する電圧に比例して積層方向の厚さ
を変化させることができるため、この特性を利用してワ
ークW上部の可動回転支持装置4aの回転軸方向の位置
調整を可能にしている。
【0022】回転駆動機構5は、図3に示すように、一
対となってワークWの外周縁部を挟む駆動ローラ52a
および従動ローラ52bを有している。駆動ローラ52
aは支持台(図示省略)上に固定した軸受けブロック5
3aに軸支されてワーク駆動用のサーボモータ54によ
り回転駆動される。従動ローラ53bは前記支持台上に
ワークWの軸線方向に移動可能に設けられた可動軸受け
ブロック53bに軸支され、可動軸受けブロック53b
は押し圧シリンダ55により固定軸受けブロック53a
側に向けて付勢可能である。押し圧シリンダ55を作動
させて駆動ローラ52aと従動ローラ52bの間にワー
クWを挟み、この状態でワーク駆動モータ54により駆
動ローラ52aを回転駆動すれば、3つのガイドローラ
41に支持されたワークWは回転駆動される。
【0023】制御装置9は、CPU91を中核としメモ
リ93を持つプログラマブルな数値制御装置である。制
御装置9は、力センサ363の測定結果に基づいて、回
転しているワークWの変形が最少となるように可動回転
支持装置4aの軸方向の位置を自動調整制御する機能を
持つ。このような制御装置9の機能については、後の作
用の項で図6のフローチャートを参照しつつ順を追って
説明する。
【0024】(第1の実施の形態の作用)上記のように
構成された本実施の形態の枚葉式両面ラップ盤は、次の
ように作用する。原位置状態では可動回転支持装置4a
が図5の想像線の位置に退避し、ワークの搬入が可能な
ように開口している。基準軸2と加圧軸3は後退してお
り、ワークの搬入が可能なように、両ラップ定盤24、
34の間が開いた状態となっている。従動ローラは後退
しワークの搬入が可能なように駆動ローラとの間を空け
ている。先ず、図示しないロボットアームにより、ワー
クWは固定回転支持装置4b、4cの前述のスロットに
挿入され、この先のガイドローラ41上に載る。次に、
制御装置9は、サーボモータ22を駆動させて基準軸2
を前進させ、基準側ラップ定盤24先端の加工面とワー
ク回転駆動機構5の駆動ローラ52aのワークWに対す
る当接線が互いに整列される所定位置に基準軸2を停止
させる。
【0025】さらに、制御装置9は加圧シリンダ32を
作動させる。ワークWは基準側ラップ定盤24と加圧側
ラップ定盤34との間に所定の圧力で挟持される。さら
に、制御装置9は、退避装置6のロータリーアクチュエ
ータ63を作動させて、回動軸62及びこれに固定され
たピエゾアクチュエータ81とエアーシリンダ61と可
動回転支持装置4aとを90度旋回させる。さらに、制
御装置9は、エアーシリンダ61を作動させ、ピストン
ロッド65及びこれに固定された可動回転支持装置4a
を下降させる。これにより、全ての回転支持装置4a,
4b,4cにそれぞれ内蔵されたガイドローラ41がワ
ークWの外周面に当接する。その結果、ワークWは三つ
のガイドローラ41で三方から回転可能に支持される。
【0026】そして、回転支持装置4a,4b,4cに
パージ流体Pが流され、ワークWの外縁部の一部が回転
支持装置4a,4b,4cのスロットの中央部に挟持さ
れる。次に、制御装置9は、押圧シリンダ55を作動さ
せて従動ローラ52bを前進させる。これにより、従動
ローラ52bと駆動ローラ52aが適正な押圧力をもっ
てワークWを挟持する。さらに、両ラップ定盤11,2
1には、それぞれの加工液供給孔29,39から加工液
Lが互いに等しい所定の流量で供給される。そして、制
御装置9が駆動用モータ54を所定の回転速度で回転さ
せると、ワークWの外縁部を挟持している駆動ローラ5
2aと従動ローラ52bはワークWの外縁部を下方に押
し出し、ワークWを所定の速度で回転させる。
【0027】同時に、両ビルトインモータ28,38
は、それぞれのラップ定盤24,34を互いに等しい回
転速度で互いに逆方向に回転駆動する。図2に示すよう
に、両ラップ定盤24,34はワークWの中心から外縁
に至るまでの範囲を覆っており、ワークWが所定の回転
速度で回転されるので、ワークWの表裏両面の全体はそ
れぞれに摺接するラップ定盤24,34によってラップ
加工される。
【0028】こうして所定時間をかけてラップ加工が終
了すると、両ラップ定盤24,34は互いに離れてワー
クWを開放し、併せて回転駆動機構5の従動ローラ52
bもワークWから離れてワークWを開放する。さらに、
図5で想像線により示すように、退避装置6の作用によ
り可動回転支持装置4aは引き上げられてワークWから
離れたうえで旋回され、ワークWの延長面上から待避し
て開口を生じる。そこで、この開口から図示しないロボ
ットアームがラップ加工済みのワークWを取り上げて次
の工程に送り、続けて次のワークWを同開口から本実施
例の枚葉式両面ラップ盤に装着する。この装着方法は前
述の一枚目のワークWの装着時と同様であるが、ワーク
Wの交換の間もパージ流体Pは、各パージ装置4に流さ
れたままで、加工液Lのガイドローラ41への浸入を阻
止している。
【0029】次に、本実施の形態の枚葉式両面ラップ盤
の可動回転支持装置4aの自動位置合わせ機能につい
て、図6のフローチャートに従い図7a図7b,図8
a,図8bを参照しつつ説明する。上述したラップ加工
が行われる間、制御装置9のCPU91は、図6のフロ
ーチャートに示すステップに従って可動回転支持装置4
aの自動位置合わせを行う。
【0030】ステップS1で、3つの力センサ363の
荷重Pa,Pb、Pcを測定する。ここで、測定した荷
重が図7aのように出力されたとする。この結果から、
図2によって下位に位置した2つのセンサ(ここではセ
ンサB及びCとする)の圧力が高い事がわかり、図8a
の状態にワークWは曲げられていると考えられる。ステ
ップS2では上位のセンサ(ここではセンサAとする)
と下位の2個のセンサB、Cの平均値との荷重差ΔPを
演算する。 荷重差ΔP=Pa−(Pb+Pc)/2
【0031】ステップS3では、予め入出力装置92に
より入力されメモリ93に記憶させておいた閾値kとス
テップS2で求めた荷重差ΔPの絶対値とを比較する。
荷重差ΔPの絶対値が閾値kより以下の場合は、この処
理フローを終了させる。つまり、可動回転支持装置4a
の位置を変更せずに加工を続行する。荷重差ΔPの絶対
値が閾値kより大きい場合は処理ステップS4に移り、
予め求めてメモリに登録してある荷重差と可動回転支持
装置4aの移動量の関係のテーブル(図示せず)から可
動回転支持装置4aの軸方向の移動量を求める。ステッ
プS5では、荷重差ΔPのの正負を判断する。正ならば
ステップS6に移りプラス方向へ可動回転支持装置4a
を位置決めする。これには設定した移動量に相当する電
圧をピエゾアクチュエータ81に付加し、ピエゾアクチ
ュエータ81の長さを変化させ、可動回転支持装置4a
の軸方向の位置を変える。負ならばステップS7に移り
マイナス方向へ可動回転支持装置4aを位置決めする。
これはステップS6と逆の電圧を付加することにより行
う。
【0032】その後再びステップS1に戻りS3までの
ステップを同様におこない、荷重差ΔPが閾値k以下に
なるまでステップS4以降のステップを繰り返す。
【0033】したがって、本実施の形態の枚葉式両面ラ
ップ盤によれば、加工中に自動で回転支持装置を最適位
置に調節されワークは変形を強いられることなく加工さ
れるため、加工精度を上げることができるという効果が
ある。また、回転支持装置の位置調整工程に作業員の人
手が必要とされないので調整工数を低減することがで
き、枚葉式両面ラップ盤の稼働率が向上し、生産性も向
上する。
【0034】次に、第2の実施の形態について、第1の
実施の形態と異なるところのみを説明する。これは第1
の実施の形態に対し、図4に示される力センサ363の
代わりに、図5に示すピエゾアクチュエータ81を力セ
ンサとして使用するものである。つまり、荷重がピエゾ
アクチュエータに働くと電圧が変化する性質を利用する
ものである。まず、ピエゾアクチュエータ81の電圧と
変位の関係を予めておき、前述のメモリ93に登録して
おく。そして、ピエゾアクチュエータ81の電圧を測定
し、この値を打消すような電圧をメモリ81から求め
る。次に、制御回路を荷重検出回路状態から駆動回路状
態へ切替え、求めた電圧をピエゾアクチュエータ81に
付加する。これによりピエゾアクチュエータ81を変位
させ、ピエゾアクチュエータ81に取付けられている可
動回転支持装置4aの位置を移動させることができる。
これにより、力センサを別に設けなくてよいためコスト
が低減できる。また、本実施の形態の他の変形態様とし
て、ワーク上位の可動回転支持装置4aをラップ定盤軸
方向に位置制御可能とするだけでなく、ワーク下位の2
つの固定回転支持装置4b,4cもラップ定盤軸方向に
位置制御可能とし、垂直方向だけでなく水平方向にもワ
ークのひねりが起こらない様にして加工を実施すること
も可能である。
【0035】さらに、本実施例の他の変形態様として、
回転支持装置をラップ定盤軸方向に制御するかわりに、
力センサの出力データを基に基準軸と加圧軸を垂直と水
平方向にラップ定盤最先端部を支点にしてほんのわずか
の角度旋回するようにしても同様な効果が得られる。さ
らに、回転支持装置4の数は3つとして図例を示した
が、4つでもよい。
【発明の効果】以上説明したとおり、この発明の枚葉式
両面ラップ盤は、加工中のワークの反りに合わせて最適
位置に回転支持装置の軸方向の位置を調節できるので、
ワークの変形がなく、ワークを精度よく加工することが
できる。また、手動調整が不要となり、枚葉式両面ラッ
プ盤を長時間停止させることもなく、生産性が向上でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例としての枚葉式両面ラップ盤の全体構
成を示す平面図兼システム構成を示すブロック図
【図2】 実施例としての枚葉式両面ラップ盤の構成を
示す図1のII-II矢視図
【図3】 実施例としての枚葉式両面ラップ盤の平面図
【図4】 実施例の加圧軸の力センサ取付けを示す詳細
【図5】 実施例としての退避装置の構成を示す詳細図
【図6】 実施例の制御装置の制御ロジックを示すフロ
ーチャート
【図7】 実施例における力センサの荷重測定値を示す
説明図
【図8】 実施例における可動回転支持装置の位置とワ
ークの変形の関係を示す側面図
【図9】 従来技術の枚葉式両面ラップ盤の要部構成を
示す斜視図
【符号の説明】
1:ベッド 2:基準軸 24:基準側ラップ定盤 3:加圧軸 34:加圧側ラップ定盤 363:力センサ 4:回転支持装置 41:ガイドローラ 5:回転駆動機構 52a:駆動ローラ 52b:従動ローラ 6:退避装置 61:エアシリンダ 62:回動軸 63:ロータリアクチュエータ 64:ブラケット 8:門型支柱 81:ピエゾアクチュエータ 9:制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 町田 一夫 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田工 機株式会社内 Fターム(参考) 3C058 AA07 AB04 CB01 DA18

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つの回転する工具円盤の間に円板状の
    薄いワークを挿入し、このワークの外周円部を複数の回
    転支持装置により回転支持した状態で前記2つの工具円
    盤をワークの両面に押しつけて研磨加工する研磨装置に
    おいて、前記ワーク加工中における前記ワークに作用す
    る軸方向の荷重を測定する力センサと、前記複数の回転
    支持装置の少なくとも1つをワークの軸方向に変位する
    送り機構と、前記ワークに作用する軸方向の荷重をなく
    するように前記力センサの出力に基づいて前記少なくと
    も1つの前記送り機構を駆動制御する制御装置と、から
    なることを特徴とする研磨装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の研磨装置において、前
    記力センサは前記工具円盤を取り付けた主軸の回りで円
    周方向に角度配置した複数の力センサからなり、前記制
    御装置は複数の前記力センサで測定された複数の測定値
    の差が最小となるように前記送り機構を駆動制御するこ
    とを特徴とする研磨装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の研磨装
    置において、前記送り機構は、複数の前記回転支持装置
    の内の少なくとも1つとこの回転支持装置を取付ける部
    材との間に入れられたピエゾアクチュエータであること
    を特徴とする研磨装置。
  4. 【請求項4】請求項1から請求項3のうちいずれか1つ
    の請求項に記載の研磨装置において、前記力センサは前
    記回転軸方向に働く荷重を測定するように前記ワーク回
    転支持装置のうちの少なくとも1つに設けたことを特徴
    とする研磨装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009095976A (ja) * 2007-10-17 2009-05-07 Siltronic Ag 半導体ウェハの同時両面研削
US8197300B2 (en) 2007-10-17 2012-06-12 Siltronic Ag Simultaneous double-side grinding of semiconductor wafers

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