JP2002291743A - 超音波診断装置 - Google Patents

超音波診断装置

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JP2002291743A
JP2002291743A JP2001104441A JP2001104441A JP2002291743A JP 2002291743 A JP2002291743 A JP 2002291743A JP 2001104441 A JP2001104441 A JP 2001104441A JP 2001104441 A JP2001104441 A JP 2001104441A JP 2002291743 A JP2002291743 A JP 2002291743A
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Hisahiro Yoshida
尚浩 吉田
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Hitachi Healthcare Manufacturing Ltd
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Hitachi Medical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超音波診断装置において、血管を明瞭に
表示する。 【解決手段】 送信部によって超音波探触子を駆動し
て超音波ビームを被検体に送信し、被検体から受信され
た音響情報を整相し、これに基いて画像を生成して表示
する超音波診断装置を対象とし、画像生成部は、時間間
隔をおいた2つの画像の同じ画素位置に対応する音響情
報の強度の差分を求める差分演算部と、差分を設定され
たしきい値と比較し、差分がしきい値を超える画素の表
示態様を他の画素の表示態様と異ならせる画像調整部と
を含んでなる構成とする。差分がしきい値を超える画素
を血管とみなし、その画素の表示態様を変えることによ
って血管部分のコントラストを強調し、血管を明瞭に表
示することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波診断装置に
係り、特に超音波造影剤を用いて血管の走行性を観察す
るのに好適な超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】超音波診断装置は、被検体に超音波を送
信し、診断部位からの反射波や、被検体に注入された超
音波造影剤が発する音波を含む音響情報を受信し、これ
に基いて超音波診断画像を生成し、様々な診断に供する
ものである。例えば、癌や腫瘍の進行度を診断するた
め、血管の走行性を可視化し、観察することが提案され
ている。
【0003】血管の走行性を可視化する方法として、C
FAモード(Color Flow Angiographyの略。カラードプ
ラ法とも称する。)が知られている。これは血流に起因
する音響情報のドプラ周波数偏移に基いて、血流の速
度、分散、強度等を算出するものである。そして、検出
箇所を変えながら血流の速度等を色分けした血流像を生
成し、別途生成された画像に重ね合わせて表示するもの
である。しかし、このようなCFAモードは、ドプラ周
波数偏移を算出するため、高速フーリエ変換(FFT)
処理が必要なため演算負荷が大きく、フレームレートを
高くすることが難しい。また、回路規模が大きくなるた
め、装置が大掛かりになり、コストが高くなってしまう
という短所がある。
【0004】一方、このような短所を改善するため、血
管に超音波造影剤を注入し、比較的演算負荷が小さいB
モードと呼ばれる方法によって血管の走行性を観察する
ことが提案されている。Bモードとは、被検体を走査し
て得た音響情報の強度を輝度に表わし、座標変換して画
像を生成する方法である。Bモードは、フレームレート
を高くしやすいからリアルタイム性に優れ、画面上の造
影剤の動きによって血管の走行性を診断できる。また、
回路規模を小さくできるので、装置を小型かつ低コスト
とすることができる。なお、超音波造影剤とは、例えば
溶液に微細な気泡を混入したものであり、超音波を受け
ると気泡の変形や破壊等によって特有の音響情報を発生
する。
【0005】ところで、Bモードによって血管の走行性
を観察する場合、血管を明瞭に表示することは重要であ
る。そこで、時間間隔をおいた複数の画像の同じ画素位
置に係る音響情報の差分を画像表示することが提案され
ている。すなわち、血管内の超音波造影剤は血流によっ
て移動するから、血管部分の音響情報の差分は比較的大
きな値となる。一方、動きの少ない組織等の場合には、
音響情報の変化は少ないから、音響情報が相殺されて差
分は比較的小さくなる。したがって、差分を表示する
と、造影剤を注入された血管を強調して表示することが
できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の技術に
おいては、血管を明瞭に表示できない場合があった。例
えば、血管部分とその他の部分にそれぞれ係る差分の差
が小さい結果、画像上で血管とその他の部分とのコント
ラストが十分でなく、血管が判然としない場合があっ
た。
【0007】上述した問題に鑑み、本発明の課題は、血
管を明瞭に表示することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、送信部によっ
て超音波探触子を駆動して超音波ビームを被検体に送信
し、超音波探触子が被検体から検出した音響情報を受信
部によって整相し、これに基いて表示画像を生成する画
像生成部を有してなる超音波診断装置を対象とする。本
発明の特徴は、画像生成部に、時間間隔をおいた2つの
画像の同じ画素位置に対応する音響情報の強度の差分を
求める差分演算部と、差分を設定されたしきい値と比較
し、差分がしきい値を超える画素の表示態様を他の画素
の表示態様と異ならせる画像調整部とを含む構成とする
ことにある。
【0009】すなわち、血管およびその他の部分に係る
差分の値を考慮して適切なしきい値を設定すると、差分
がこのしきい値を超える部分が、超えない部分とは異な
った表示態様で表示される。なお、差分は正負いずれの
極性もとり得るから、しきい値も正負それぞれ設定され
る。
【0010】本発明によれば、血管部分のコントラスト
が強調され、血管を明瞭に表示することができ、診断が
容易になる。また、超音波造影剤の量を減らしても観察
できるから、患者への造影剤の投与量を減らすことがで
きる。
【0011】また、表示態様を異ならせる場合、例えば
しきい値を超える画素の明るさを増し、またはしきい値
を超えない画素の明るさを減じてもよい。また、色を変
えてもよい。
【0012】本発明は、例えば超音波ビームを1回送信
する毎に送信方向を変えて被検体を走査し、フレームレ
ートの2周期においてそれぞれ生成された2つの画像間
の差分を求めてもよいが、時間間隔をおいて複数の超音
波ビームを同一方向に送信するような周知の方式にも本
発明を適用することができる。これによれば、ビームラ
インごとに繰り返される送信に係る差分を逐次求めるこ
とによって、フレームレート周期で差分を求めるよりも
短い期間における造影剤の移動を検出することができる
から、血流の速い部位を観察するのに適している。
【0013】また、しきい値を可変設定する入力部を設
ければ、実際の画像を見ながら調整できるので使い勝手
がよい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用してなる超音
波診断装置の一実施形態について説明する。図1は、本
実施形態の超音波診断装置の構成を示す図である。図1
に示すように、本実施形態の超音波診断装置は、超音波
探触子1と、送受信部3と、画像生成部であるスキャン
コンバータ5と、モニタディスプレイ7と、制御装置1
7と、制御装置17につながれた入力装置19を有して
構成されている。
【0015】送受信部3は、制御装置17からの指示に
基いて、超音波探触子1を介し、図示しない被検体を走
査しながら、超音波ビームを同じ方向に2回づつ送信
し、またそれぞれの超音波ビームに係る被検体からの音
響情報を受信する。そして、送受信部3は、受信された
音響情報を整相した受信データをスキャンコンバータ5
に送る。
【0016】スキャンコンバータ5は、バッファメモリ
9と、差分器11と、しきい値フィルタ回路13と、フ
レームメモリ15とを備えて構成されている。バッファ
メモリ9は、送受信部3から入力された受信データを記
憶し、1回目、2回目の送信の時間間隔だけ遅延させて
出力する。差分器11は、送受信部3から直接入力され
る受信データと、バッファメモリ9から遅延して出力さ
れる1回前の送信に係る受信データとの差分を演算し、
その差分データをしきい値フィルタ回路13へ送る。し
きい値フィルタ回路13は、設定されたしきい値と差分
データとを比較し、送受信部3から入力された受信デー
タのうち、差分データがしきい値を超える範囲の信号強
度を増幅するとともに、しきい値を超えない範囲の信号
強度を低減してフレームメモリ15に送る。モニタディ
スプレイ7は、フレームメモリ15が記憶する信号強度
の増減処理済みの受信データを画像表示する。
【0017】以下、本実施形態の超音波診断装置の詳細
な構成を、超音波造影剤が注入された血管の走行性を診
断する場合の動作とともに説明する。先ず、制御装置1
7は、被検体を走査するよう予め設定された複数のビー
ムラインに、順次超音波ビームを送信するために、送受
信部3に、送信のタイミングおよびビームアドレスを指
示する。ビームアドレスとは、個々のビームラインに割
り当てられた識別子である。
【0018】送受信部3内の図示しない送信回路系は、
制御装置17の指示に基いて超音波探触子1に駆動信号
を供給する。超音波探触子1は、列状または面上に並べ
られた複数の図示しない振動子を有して構成されてい
る。個々の振動子は、それぞれ駆動信号に応じて振動
し、超音波を発生する。所定の振動子から発生した超音
波は、それぞれ放射状に伝播するが、送信フォーカス処
理を施すことによって、見かけ上超音波ビームが形成さ
れる。そして、送信回路系は、それぞれのビームライン
に2回ずつ、時間間隔をおいて繰り返し超音波ビームを
送信しながら、ビームラインを順次変えて被検体を走査
する。
【0019】超音波ビームは被検体内を進行し、組織の
境目等の音響インピーダンスが異なる部分において一部
が反射される。反射波の一部は、超音波探触子1に戻
り、振動子によって電気的な信号に変換されて検出され
る。このとき、超音波ビーム送信から音響情報の受信ま
での時間は、反射波の音源までの距離に比例するから、
被検体内の音速に基いて音源までの深度を検出できる。
したがって、複数のビームラインによって被検体を走査
すれば断層像等の画像を生成できる。
【0020】ここで、被検体の血管に、超音波造影剤が
注入された場合について説明する。超音波造影剤は、溶
液中にμmオーダーの微細な気泡を混入したものであ
り、被検出部の上流側の血管に注射して注入される。超
音波造影剤は、超音波を照射されると、気泡の破壊や変
形によって、特有の音波を生ずる。また、気泡表面にお
ける音響インピーダンスの変化によって、超音波ビーム
の反射波も発生する。このように、超音波を受けた気泡
が音波を発生する現象を、フラッシュ現象という。この
ようなフラッシュ現象による音波も、超音波探触子1に
よって検出される。
【0021】超音波探触子1の個々の振動子が受信した
音響情報は、送受信部3の図示しない受信回路系に送ら
れ、位相を合わせる周知の整相処理を施される。整相処
理を受けた個々の音響情報は加算され、受信データとし
てスキャンコンバータ5に送られる。1回の超音波ビー
ム送信に係る受信データは、その超音波ビームに係る一
連の音響情報の振幅に相関する信号強度と、その音源か
ら超音波探触子1までの距離からなる2次元の情報とな
っている。
【0022】スキャンコンバータ5において、送受信部
3から入力された受信データは、バッファメモリ9、差
分器11およびしきい値フィルタ回路13にそれぞれ入
力される。そして、差分器11は、個々のビームライン
について、超音波ビームの1回目の送信に係る受信デー
タと、2回目の送信に係る受信データとの差分を求めて
いる。このことについて、図2を参照して説明する。
【0023】図2は、本実施形態の超音波診断装置の、
差分器11の動作を示すタイミングチャートである。図
2の最上段は、個々の超音波ビームに係る受信データの
切り替わりに連動して制御装置17が発する超音波ビー
ム区切りパルスの波形を示す。2段目は、超音波ビーム
区切りパルスの間隔に、どのビームアドレスまたはビー
ムラインに係る受信データを処理しているかを示すビー
ムアドレス(1,2・・n)である。3段目は、送受信
部3から差分器11に送られる個々の受信データに割り
当てられた受信データ識別子(B11,B21,B1
2,B22・・B1n,B2n)であって、例えばビー
ムアドレスiにおける1,2回目の超音波ビームに係る
受信データは、それぞれB1i,B2iで表わされる。
4段目は、差分器11からの出力を示し、ビームアドレ
ス(1,2・・n)に係る差分データ(B1,B2・・
Bn)を示している。5段目は、制御装置17が発する
データ無効信号である。以下、詳しく説明する。
【0024】差分器11は、図2の3段目に示される連
続する2つの受信データの差分を算出している。すなわ
ち、図2の左から2列目の状態においては、送受信部3
から受信データB21が入力され、バッファメモリ9か
ら超音波ビーム区切りパルスの1間隔ぶん遅延して出力
された受信データB11が入力され、これらの差分デー
タB1=B11−B21を算出する。同様に、差分器
は、4列目において差分データB2=B12−B22、
6列目において差分データB3=B13−B23を算出
する。上述したように受信データは信号強度と距離から
なる2次元の情報であるが、差分は信号強度について求
められ、その結果、差分データも信号強度と距離からな
る2次元の情報となる。
【0025】ところで、差分データB1,B2・・Bn
の間隔、例えば、図2の1、3、5列目の状態では、差
分器11は、異なるビームラインに係る受信データの差
分、つまり、B12−B21や、B13−B22を算出
していることになる。しかし、このようなデータは不要
であるから、図2に示すように制御装置17が発生する
無効信号に従って無効とされ、差分器11から出力され
ないようになっている。
【0026】差分器11において算出された差分データ
Bi(=B1i―B2i、但しi=1、2・・n)は、
しきい値フィルタ回路13に入力される。しきい値フィ
ルタ回路13において、差分データBiの信号強度は、
予め設定されたしきい値と比較される。そして、差分デ
ータBiは、信号強度の差分がしきい値を超える範囲
と、しきい値を超えない範囲とに区分される。
【0027】図3は、1回目および2回目の超音波ビー
ムに係る受信データの信号強度と、しきい値との関係を
示すグラフである。グラフの横軸は1回目の超音波ビー
ムに係る受信データの信号強度であり、縦軸は2回目の
超音波ビームに係る受信データの信号強度である。
【0028】ところで、差分データは、正負いずれの極
性をも取り得るから、本実施形態では、正負のしきい値
をそれぞれ設定し、差分データと、同じ極性のしきい値
との絶対値を比較することによって、しきい値を超えた
か否かを決定している。具体的には、例えば図3に示す
ように、切片が負、傾きが1の直線21によって表わさ
れる正のしきい値と、切片が正、傾き1の直線23によ
って表わされる負のしきい値とが設定されている。図3
の場合には、正負のしきい値の絶対値は等しい。図3に
おいて、直線21よりも右側の領域25は、差分データ
が正の場合にしきい値を超える領域である。反対に、直
線23よりも左側の領域27は、差分が負の場合にしき
い値を超える領域である。なお、正負のしきい値は、入
力装置19によってそれぞれ可変設定できるようになっ
ている。
【0029】しきい値フィルタ回路13は、さらに差分
データBiがしきい値を超えた範囲の受信データB2i
の信号強度に、係数k(k>1)を乗じて増幅し、また
超えない範囲については、係数k’(k<1)を乗じて
低減して出力する。なお、この係数k,k’は、入力装
置19によってそれぞれ可変設定できるようになってい
る。
【0030】そして、受信データは、フレームメモリ1
5に書きこまれた後に画像表示に対応する座標系に変換
されて読み出され、その信号強度を輝度に表わしたいわ
ゆるBモード断層像の画像データとしてモニタディスプ
レイ7に送られ、表示される。
【0031】次に、このような超音波診断装置の効果に
ついて、血管に超音波造影剤を投入された被検体を観察
する場合を例にとって説明する。図4および図5は、そ
れぞれ1回目および2回目の超音波ビームを送信したと
きの被検体内の状態を示す模式図である。図4および図
5に示す扇型の部分は、生成される画像の形状を示して
おり、超音波ビームはこの扇型の半径方向に送信され、
画像は放射状に設定された図示しない複数のビームライ
ンを順次走査することによって生成される。走査に係る
ビームラインは、1フレームあたり例えば100ないし
300本程度設定され、200μsecないし300μsec
でビームラインが更新され、超音波診断装置はこれを例
えば30μsecないし100μsec程度のフレームレート
において繰り返し走査して画像を生成している。
【0032】被検体は、組織29の内部に、図中に矢印
で示す方向の血流を有する血管31を含んでなる。血管
中には気泡33を含む超音波造影剤が注入されている。
そして、超音波ビームは、図4と図5とに共通するビー
ムライン35に送信される。ここで、図4と図5とを比
較すると、組織29はほとんど動いていないが、血流の
動きによって気泡33が血流方向に移動していることが
わかる。
【0033】図6は、このような図4および図5に基い
て、上述した差分しきい値処理を行なった結果、血管部
分が強調表示される状態を示す模式図である。図4に係
る受信データと、図5に係る受信データとの差分を求め
ると、血流で気泡33が移動した結果、図4には存在し
た気泡が図5では存在しなくなった部分と、反対に図4
には存在しなかった気泡が図5では存在している部分と
においては、絶対値が大きな差分が発生する。このよう
な差分は、例えば1回目の送信時には未だ気泡が到達し
ていないが、2回目の送信時には気泡が到達しているよ
うな状態、つまり造影剤の流れの先端部において発生す
る。また、造影剤の先端部以外であっても、気泡がビー
ムラインを横切る頻度が変動する場合に発生する場合が
ある。
【0034】一方、組織29については、体動の影響等
によって多少は差分が発生する場合もあるが、上述した
気泡部の差分よりは比較的小さくなる。そこで、しきい
値を、気泡に係る差分と組織に係る差分との間となるよ
うに設定し、しきい値を超える部分に係る画素37の輝
度を高めるようにすると、図6に示すように、気泡部分
の輝度が高められて強調表示される。また、気泡部分以
外の輝度を下げることによっても気泡部分が強調され
る。そして、画像は扇型の全範囲にわたってこのような
処理をしながら生成されるので、気泡33が流れる血管
31の像は強調され、組織29の像に対してコントラス
トを有して表示されることになる。
【0035】以下、本実施形態によって得られる効果に
ついて説明する。本実施形態によれば、超音波ビームを
2回送信して各回に係る受信データの差分、つまり音響
情報の振幅に相関する信号強度の差分がしきい値を超え
る部分の画素の輝度を高め、あるいは他の部分の輝度を
下げることによって、血管部分と他の部分とのコントラ
ストを強調し、血管を明瞭に表示することができる。こ
れによれば、Bモードを用いて血管の走行性を容易に観
察することができ、例えば癌や腫瘍の進行度を診断する
ことができる。Bモードは従来よく使用されているCF
Aモードよりもフレームレートを高くしやすいから、リ
アルタイム性に優れ、画像の変化に基いて血管の走行性
を把握しやすい。また、Bモードは本来CFAモードよ
りも演算負荷が低いことに加え、本実施形態のような差
分器およびしきい値フィルタ回路は比較的簡単な回路に
よって実現できるから、回路規模を小さくでき、小型か
つ低コストの装置を提供することができる。
【0036】さらに、超音波造影剤の量を減らしても、
フラッシュ現象が強調されて血管部分は明瞭に表示され
るから、患者への投与量を減らすことができる。
【0037】また、同じビームラインに時間間隔をおい
て超音波ビームを2回送信し、逐次差分を求めているの
で、例えば画像のフレーム単位で差分を求める場合に比
べて、短期間における気泡の移動を検出することがで
き、血流の速い部位を観察するのに適している。
【0038】また、入力装置によってしきい値を可変設
定できるから、画像を確認しながらしきい値を適切に調
節して血管部分を明瞭に表示することができる。
【0039】また、本実施形態では2次元のいわゆるB
モード断層像を生成する場合について説明したが、本発
明は被検体の走査を3次元的に行ない、立体的な像を生
成する場合にも適用することができる。
【0040】また、本実施形態では、差分データがしき
い値を超える画素の輝度を高め、または超えない画素輝
度を下げているが、しきい値を超える画素または超えな
い画素の少なくとも一方に色をつけて、色分け表示をす
るようにしてもよい。
【0041】また、本実施形態では、一つのビームライ
ンに超音波ビームを繰り返し送信した後、逐次差分を求
めているが、その代わりに、各ビームラインに1回づつ
超音波ビームを送信し、フレームレートの2周期におい
て生成された2つの画像間で差分を求めてもよい。
【0042】また、本実施形態では、正負のしきい値の
絶対値を同じに設定しているが、それぞれ独立した値に
設定してもよい。
【0043】また、本実施形態のように、被検体内に超
音波造影剤を注入することが好ましいが、超音波造影剤
を注入しなくても、被検体内を移動する音響情報の発生
源がある場合には本発明を適用できる。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、血管を明瞭に表示する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の超音波診断装置の一実施形態の構
成を示す図である。
【図2】図1の超音波診断装置の動作を示すタイミング
チャートである。
【図3】図1の超音波診断装置における1回目および2
回目の超音波ビームに係る受信データの振幅としきい値
との関係を示すグラフである。
【図4】あるビームラインに係る1回目の超音波ビーム
が被検体に送信されたときの状態を示す模式図である。
【図5】図4と同じビームラインに係る2回目の超音波
ビームが被検体に送信されたときの状態を示す模式図で
ある。
【図6】図4および図5の超音波ビームに係る受信デー
タの差分に基いて血管部分が強調表示される状態を示す
模式図である。
【符号の説明】
1 超音波探触子 3 送受信部 5 スキャンコンバータ(画像生成部) 7 モニタディスプレイ(表示部) 9 バッファメモリ 11 差分器 13 しきい値フィルタ回路(画像調整部) 15 フレームメモリ 17 制御装置 19 入力装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波を被検体に送信するとともに、該
    被検体からの音響情報を受信する超音波探触子と、前記
    超音波探触子を駆動して超音波ビームを送信させる送信
    部と、前記超音波探触子が受信した音響情報を整相する
    受信部と、前記受信部から出力される音響情報に基いて
    画像を生成する画像生成部と、前記画像生成部から出力
    される画像を表示する表示部とを有して構成され、前記
    画像生成部は、時間間隔をおいた2つの画像の同じ画素
    位置に対応する音響情報の強度の差分を求める差分演算
    部と、前記差分を設定されたしきい値と比較し、差分が
    しきい値を超える画素の表示態様を他の画素の表示態様
    と異ならせる画像調整部とを含んでなる超音波診断装
    置。
  2. 【請求項2】 超音波を被検体に送信するとともに、該
    被検体からの音響情報を受信する超音波探触子と、前記
    超音波探触子を駆動し、同一方向に時間間隔をおいて複
    数の超音波ビームを送信させる送信部と、前記超音波探
    触子が受信した音響情報を整相する受信部と、前記受信
    部から出力される音響情報に基いて画像を生成する画像
    生成部と、前記画像生成部から出力される画像を表示す
    る表示部とを有して構成され、前記画像生成部は、前記
    画像の同じ画素位置に対応する前記複数の超音波ビーム
    に係る音響情報の強度の差分を求める差分演算部と、前
    記差分を設定されたしきい値と比較し、差分がしきい値
    を超える画素の表示態様を他の画素の表示態様と異なら
    せる画像調整部とを含んでなる超音波診断装置。
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