JP2002289909A - 半導体受光素子 - Google Patents
半導体受光素子Info
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Abstract
り励起されたキャリアが走行する距離が短くなり、高速
応答に適した受光素子を提供する。 【解決手段】Siから成る基板10上に一導電型を呈す
るバッファ層11、一導電型半導体層12、光吸収層1
3および窓層である逆導電型半導体層14とを順次積層
してGaAs系の半導体受光層に構成し、そして、逆導
電型半導体層14の上にオーミックコンタクト層15と
p側電極17aとを順次積層し、基板10の裏面にはn
側電極17bを形成する。
Description
し、特に光ファイバー通信などに使用する半導体受光素
子に関するものである。
する。
した半導体受光素子である。
のGaAs基板20の上にn型のGaAsバッファ層2
1、n型のAlGaAs層22、n-型の半絶縁GaA
s光吸収層23およびp型のAlGaAs窓層24とを
順次形成し、p型のAlGaAs窓層24の一部表面上
にp+型のGaAsコンタクト層25を形成し、このG
aAsコンタクト層25上にp側電極27aを設けてい
る。
27bを設け、さらに素子全体に絶縁膜26を被覆した
構造となっている。
バッファ層21にはn型不純物が1×1017〜1019at
oms/cm3程度の比較的高濃度にて添加されている。
物が1×1017〜1019atoms/cm3程度の比較的高濃度
にて添加されている。
いノンドープであるが、実際には不純物が5×1015 a
toms/cm3程度の低濃度のn型になっている。
×1017〜1019atoms/cm3程度のp型になり、GaA
sコンタクト層25では1×101 8〜1019atoms/cm3
程度の高濃度のp型になっている。
の間にて逆バイアス電圧を印加することで光吸収層23
を空乏化させ、このような状態下にて入射光を入射させ
ると、光吸収層23にて励起されたキャリアは光吸収層
23にかかっている高電界によって加速され、これによ
り、短い時間でn型GaAsバッファ層21、もしくは
p型のAlGaAs窓層24に移動し、その結果、高速
応答を実現することができる。
で使用されるλ=850nmの波長であり、これに対す
る光吸収層であるGaAsの光吸収係数は図4に示すよ
うに波長依存性が大きいため、素子の温度により吸収係
数が大きく変化してしまうという課題がある。
の吸収係数は、同図に示す如く、8500cm-1の値を
示し、その急変な領域においては、温度変化により吸収
係数が大きく変化を起こしてしまう。
であるGaAsのエネルギーギャップが小さくなり、そ
のために図4に示す吸収曲線は右側にシフトし、λ=8
50nmの光に対する光吸収係数が大きくなるが、その
反面、低温になるとGaAsエネルギーギャップが大き
くなり、これによって吸収曲線は左側にシフトし、λ=
850nmの光に対する光吸収係数が低下していた。
素子を作製するには、素子の使用温度内で特性を得るた
めに、低温規格温度、すなわち図4に示す吸収係数の曲
線が左方にシフトし、吸収係数が最も低くなることでも
って基準とし、その基準による吸収係数にて設計を行
い、低温においても充分な光吸収特性が得られるよう膜
厚の設計を行っている。
することで、光吸収層を充分に厚くする必要があり、そ
のために受光素子の応答速度が低下していた。
されたものであり、その目的は光吸収層の厚みを小さく
して、応答速度を高めた半導体受光素子を提供すること
にある。
して高い信頼性を達成した半導体受光素子を提供するこ
とにある。
は、Siから成る半導体基板上に一導電型半導体層と光
吸収層と逆導電型半導体層とを順次積層してGaAs系
の半導体受光層に構成せしめたことを特徴とする。
電型半導体層のうち半導体基板側の層領域をAlGaA
sにより、光吸収層側の層領域をInGaAsにより形
成したことを特徴とする。
Siから成る半導体基板と、一導電型半導体層と光吸収
層と逆導電型半導体とを順次積層してGaAs系の半導
体受光層とを組合せたことで、たとえばMOCVD法な
どの成膜技術にてGaAs系の半導体受光層を形成する
に当り、Si半導体の熱膨張係数が2.56×10
-6(K-1)であることに対し、GaAs系半導体の熱膨
張係数が5.7×10 -6(K-1)というように大きく、
そのために約500〜800℃の高温下で成膜した後、
室温まで冷却させると、そのGaAs系半導体受光層が
基板でもって約1.4×109(dyn/cm2)程度の
引っ張り応力を受ける。
sからなる光吸収層のエネルギーバンドギャップが小さ
くなり、これにより、図4に示す光吸収係数の曲線が右
側にシフトし、λ=850nmの光に対する光吸収係数
が高くなり、その結果、図3に示す如くGaAs基板上
にGaAs層を成膜した半導体受光素子に比べ、光吸収
係数が高くなる。
な光吸収層の膜厚を薄くすることができ、これにより、
光により励起されたキャリアが走行する距離が短くな
り、高速応答に適した受光素子を得られる。
基本的な構成を図1と図2により詳細に説明する。
図であり、図2は本発明の他の半導体受光素子の概略断
面図である。双方の半導体受光素子ともにSi基板上に
GaAs系pinフォトダイオードを形成したものであ
る。
は一導電型の半導体基板(以下、基板と称する)であ
り、この基板10の上に一導電型を呈するバッファ層1
1、一導電型半導体層12、光吸収層13および窓層で
ある逆導電型半導体層14とを順次積層し、この逆導電
型半導体層14の上にオーミックコンタクト層15とp
側電極17aとを順次積層している。
を形成している。そして、素子の側面と表面上に絶縁膜
16を設けている。
011>方向に2〜7°オフさせたSi基板である。
から形成され、一導電型不純物(Si等)を1×1017〜
1019atoms/cm3 程度含有させ、そして、2〜3μm程
度の厚みに形成し、これにより、基板10と、その上の
半導体層との格子不整合からなるミスフィット転位を防
止したり、もしくは低減させている。
素(AlGaAs)からなり、一導電型不純物(Si等)を
1×1017〜1019atoms/cm3 程度含有させ、そして、
0.2〜2.0μm程度の厚みに形成する。
らなり、不純物を含有しないノンドープであるが、実際
には一導電型不純物(C等)を1×1015 atoms/cm3程度
含有しており、0.5〜3.0μm程度の厚みである。
ウム砒素(AlGaAs)から形成され、亜鉛(Zn)の逆
導電型半導体不純物を1×101 7〜1019atoms/cm3 程
度含有し、0.1〜3.0μm程度の厚みである。
素(GaAs)から形成され、亜鉛(Zn)などの逆導電型
半導体不純物を1×1019〜1020atoms/cm3程度含有
し、0.01〜0.3μm程度の厚みである。
から形成され、3000Å程度の厚みである。
ルマニウム (Au/AuGe)などから形成され、厚み
1μm程度である。
ば、上記構成のようにSiから成る基板10の上に、一
導電型半導体層12と光吸収層13と逆導電型半導体層
14とを順次積層して成るGaAs系の半導体受光層を
形成したことで、GaAs系半導体受光層が基板10で
もって約1.4×109(dyn/cm2)程度の引っ張
り応力を受け、これにより、光吸収層13のエネルギー
バンドギャップが小さくなり、λ=850nmの光に対
する光吸収係数が高くなり、その結果、同じ光吸収率を
得るのに必要な光吸収層13の膜厚を薄くすることがで
きる。
が走行する距離が短くなり、高速応答に適した受光素子
を得られる。
てGaAs系の半導体受光層を形成するに当り、Si半
導体の熱膨張係数が2.56×10-6(K-1)であり、
GaAs系半導体の熱膨張係数が5.7×10
-6(K-1)であり、その熱膨張係数差に起因して、約5
00〜800℃の高温下で成膜した後、室温まで冷却さ
せると、GaAs系半導体受光層が、たとえば約1.4
×109(dyn/cm2)程度の引っ張り応力を受け
る。
ば、室温(25℃)にまで冷却させたことで、GaAs
系半導体受光層が1.0×108(dyn/cm2)以
上、好適には1.0×109(dyn/cm2)以上、最
適には5.0×109(dyn/cm2)以上の引っ張り
応力を受けることで、高速応答に適した受光素子を得ら
れる。
っ張り応力は、基板10の厚みやサイズ、形状、ならび
に一導電型半導体層12と光吸収層13と逆導電型半導
体層14の各層の厚みやサイズ、形状、構成材の種類な
どによって決まるが、さらには要求される受光性能とも
関係して規定する。
て説明する。
半導体受光素子に比べて、GaAs系半導体受光層の引
っ張り応力を容易に高めることができる点で優れてい
る。
導電型半導体層のうち半導体基板側の層領域をAlGa
Asにより、光吸収層側の層領域をInGaAsにより
形成している。
て、さらに一導電型半導体層12と光吸収層13との間
に、格子定数の大きい一導電型InGaAs層18を介
在させ、これによって、GaAs系半導体受光層の引っ
張り応力を大きくしている。なお、その他の層構成は、
図1と同じである。
xGa1-xAs層18(0<x<0.2)を介在させる
と、光吸収層であるGaAsが格子定数の大きいInx
Ga1-xAs層の格子定数に整合しようとして引っ張り
応力を受け、GaAs系半導体受光層の引っ張り応力が
大きくなる。
させるに当り、その原子組成比率をInxGa1-xAs
にて表示するに、0<x<0.3にするとよい。
る転位欠陥の発生が生じ、光吸収層の結晶性の低下を起
こし、暗電流の増加という点で不具合が生じる。
導体層12の一部の層領域であり、この層12と同じ機
能を備える。よって、一導電型不純物(Si等)を1×1
017〜1019atoms/cm3 程度含有させればよい。
2〜2.0μm程度であるが、その一部の層領域でもっ
てInGaAs層18を構成する。この層18の厚みを
0.01〜1.0μmにすると、転位欠陥の発生もなく、
光吸収層に充分な引っ張り応力を与えられるという点で
よい。
未満では、発生する応力が小さく、それほどの効果が期
待できない。一方、1.0μmを超えると、InGaA
s層の界面より転位欠陥が発生し、暗電流の増加などの
特性低下が生じる。
にInGaAs層18を構成したことで、GaAs系半
導体受光層の引っ張り応力を、さらに高めることがで
き、光吸収層13のエネルギーバンドギャップが小さく
なり、これにより、光吸収係が増大し、その結果、光吸
収層の膜厚をさらに薄くすることができ、高速応答に適
した半導体受光素子が得られた。
ば、このように一導電型InGaAs層18を介在させ
たことで、その介在がない図1の半導体受光素子と比較
し、キャリアの走行距離が1割程度短くなり、そのため
に遮断周波数が1割程度向上したことを確認した。
製造方法を説明する。この製法は各工程(1)〜(1
1)を順次経る。
素(H2)とアルシンガス(AsH3)とから成る雰囲気中に
投入し、700℃〜1000℃にまで昇温し、基板10
の表面上の酸化物を除去する。
リウム(以下、TMGと略記する)とアルシンガス(As
H3)とシランガス(SiH4)とを反応管に供給してSi
濃度が1×1017〜1019原子/cm3程度のバッファ層
12を2〜3μmの厚みにて形成する。
下、TMAと略記する)、アルシンガス(AsH3) およ
びドーパントガスであるシランガス(SiH4)を反応管
に供給して、Si濃度が1×1017〜1019原子/cm3
程度の一導電型半導体層13を0.2〜2.0μmの厚み
にて形成する。
ウム砒素(GaAs)からなる半絶縁性を呈する光吸収層
13を1.0〜3.0μmの厚みにて形成する。
ル亜鉛(以下、DMZと略記する)とを反応管に供給し
て、Zn濃度が1×1017〜1019原子/cm3程度のア
ルミニウムガリウム砒素(AlGaAs)からなる逆導電
型半導体窓層14を0.1〜2.0μmの厚みで形成す
る。
管に供給して、Zn濃度が1×1019〜1020原子/c
m3程度のガリウム砒素(GaAs)からなるオーミック
コンタクト層15を0.01〜0.3μm形成する。
ては、MOCVD法を用いて、バッファ層12と一導電
型半導体層13と逆導電型半導体窓層14とオーミック
コンタクト層15の積層構造体を形成し、そして、次の
工程(7)と工程(8)でもって各半導体層をエッチン
グし、図1や図2に示すような構成にする。
1に示す構成において、一導電型半導体層12と光吸収
層13と逆導電型半導体層14の各端面を順メサ形状も
しくは逆メサ形状にする。
いて、オーミックコンタクト層15の一部に対しエッチ
ングを行い、これによって受光領域を形成する。
より遮光膜(図示せず)を形成する。この遮光膜は、逆
導電型半導体層14の表面上にて、受光領域以外に形成
する。
(NH4)を用いて窒化シリコン(SiNx)からなる絶縁膜
16を被覆する。
マニウム(AuGe)などにより電極17a,17bを
形成する。
aAs基板上にGaAs膜をエピタキシャル成長させた
試料と、Si基板上にGaAs膜をエピタキシャル成長
させた試料とを作成し、これら試料のフォトルミネッセ
ンス(PL)のスペクトルを測定した。
As膜31をエピタキシャル成長させた測定用試料の断
面図であり、同図(b)はGaAs基板30上にGaA
s膜31をエピタキシャル成長させた測定用試料の断面
図である。
したところ、図5において、aに示すようなスペクトル
線が得られた(77K PLスペクトル)。図5におい
て、横軸は波長であり、縦軸はPL強度(相対値)を示
す。
を測定したところ、図5において、b、c、d、e、f
に示すようなスペクトル線が得られた。
り、cはGaAs膜の厚みが7μm、dはGaAs膜の
厚みが15μm、eはGaAs膜の厚みが30μm、f
はGaAs膜の厚みが100μmの場合である。
如く、GaAs膜には応力がかからないが、b〜fに示
すように、Si基板上にGaAs膜をエピタキシャル成
長させた場合には、そのGaAs膜に働く引っ張り応力
が、膜厚の増大にともなって増加し、これにより、エネ
ルギーギャップが小さくなり、その結果、PLスペクト
ルが長波長側にシフトしている。
従来の半導体受光素子にて、その光吸収層の厚みが2〜
3μmであったものが、同じ吸収率にすべく、図1に示
す本発明の半導体受光素子では、その光吸収層の厚みが
1.5〜2.5μmにまで小さくすることができた。そして、
このような厚みの減少は、図5に示す結果でもって裏付
けることができた。
よれば、Siから成る半導体基板上に一導電型半導体層
と光吸収層と逆導電型半導体層とを順次積層してGaA
s系の半導体受光層に構成したり、さらには一導電型半
導体層のうち半導体基板側の層領域をAlGaAsによ
り、光吸収層側の層領域をInGaAsにより形成した
ことで、GaAs系半導体受光層が基板でもって引っ張
り応力を受け、これにより、光吸収層のエネルギーバン
ドギャップが小さくなり、光吸収係数が高くなり、その
結果、同じ光吸収率を得るのに必要な光吸収層の膜厚を
薄くすることができ、光により励起されたキャリアが走
行する距離が短くなり、高速応答に適した受光素子を得
られた。
る。
図である。
るPL強度の特性を示す線図である。
概略図断面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】Siから成る半導体基板上に一導電型半導
体層と光吸収層と逆導電型半導体層とを順次積層してG
aAs系の半導体受光層に構成せしめたことを特徴とす
る半導体発光素子。 - 【請求項2】前記一導電型半導体層のうち半導体基板側
の層領域をAlGaAsにより、光吸収層側の層領域を
InGaAsにより形成したことを特徴とする請求項1
記載の半導体受光素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001090895A JP3854086B2 (ja) | 2001-03-27 | 2001-03-27 | 半導体受光素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001090895A JP3854086B2 (ja) | 2001-03-27 | 2001-03-27 | 半導体受光素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002289909A true JP2002289909A (ja) | 2002-10-04 |
JP3854086B2 JP3854086B2 (ja) | 2006-12-06 |
Family
ID=18945615
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001090895A Expired - Lifetime JP3854086B2 (ja) | 2001-03-27 | 2001-03-27 | 半導体受光素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3854086B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016206430A (ja) * | 2015-04-23 | 2016-12-08 | 日本電信電話株式会社 | 半導体受光検出回路および光回路 |
WO2021053893A1 (ja) * | 2019-09-17 | 2021-03-25 | ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 | 半導体素子および半導体装置 |
WO2021187055A1 (ja) * | 2020-03-17 | 2021-09-23 | ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 | 固体撮像装置及び電子機器 |
-
2001
- 2001-03-27 JP JP2001090895A patent/JP3854086B2/ja not_active Expired - Lifetime
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WO2021053893A1 (ja) * | 2019-09-17 | 2021-03-25 | ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 | 半導体素子および半導体装置 |
WO2021187055A1 (ja) * | 2020-03-17 | 2021-09-23 | ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 | 固体撮像装置及び電子機器 |
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