JP2002289495A - 露光装置、露光装置の製造方法及びマイクロデバイスの製造方法 - Google Patents

露光装置、露光装置の製造方法及びマイクロデバイスの製造方法

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JP2002289495A
JP2002289495A JP2001084744A JP2001084744A JP2002289495A JP 2002289495 A JP2002289495 A JP 2002289495A JP 2001084744 A JP2001084744 A JP 2001084744A JP 2001084744 A JP2001084744 A JP 2001084744A JP 2002289495 A JP2002289495 A JP 2002289495A
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Hiroshi Chiba
洋 千葉
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    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70483Information management; Active and passive control; Testing; Wafer monitoring, e.g. pattern monitoring
    • G03F7/70591Testing optical components

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Testing Of Optical Devices Or Fibers (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 レチクルアライメント系に残存する収差を極
めて小さく調整することが可能な露光装置を提供するこ
とである。 【解決手段】 レチクルRに形成された転写パターンを
ウエハWに露光するために、レチクルの位置を検出する
レチクルアライメント系を備えた露光装置において、レ
チクルアライメント系は、レチクルに形成されたレチク
ルマークRMからの光を集光する検出光学系(149,
148,145,150,152)と、検出光学系を介
した光を光電変換する光電変換部(154,155)とを
有し、レチクルアライメント系の検査をするために、レ
チクルアライメント系の検出視野内に設置される段差を
有する位相パターンをデフォーカスさせるデフォーカス
手段101と、光電変換部にて光電検出される位相パタ
ーンの像の情報に基づいて検出光学系の光学特性を計測
する計測手段125とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、転写パターンが
形成されたレチクルの位置を検出するレチクルアライメ
ント系を備えた露光装置、この露光装置の製造方法及び
この露光装置を用いたマイクロデバイスの製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体素子、液晶表示素子等のマ
イクロデバイスを製造するリングラフィ工程では、種々
の露光装置が用いられている。近年では、例えば半導体
露光装置としては、フォトマスク又はレチクル(以下、
レチクルという。)に形成された微細なパターンをフォ
トレジスト等の感光剤が塗布された半導体ウエハやガラ
スプレート等の基板(以下、ウエハという)上に投影光
学系を介して転写する、ステップ・アンド・リピート方
式の縮小投影露光装置(いわゆるステッパ)や、このス
テッパに改良を加えたステップ・アンド・スキャン方式
の走査型投影露光装置(いわゆるスキャニング・ステッ
パ)等の投影露光装置が、主として用いられている。
【0003】ところで、半導体素子等を製造する場合に
は、異なる回路パターンをウエハ上に幾層にも積み重ね
て形成する必要があるため、回路パターンが描画された
レチクルと、ウエハ上の各ショット領域に既に形成され
たパターンとを正確に重ね合わせることが重要である。
このレチクルとウエハとの位置合わせ(アライメント)
の要求精度は、パターンの微細化と共に厳しくなってき
ており、アライメントにはさまざまな工夫がなされてい
る。
【0004】ステッパ等におけるウエハの位置検出は、
ウエハ上に形成された位置合わせマーク(アライメント
マーク)を検出することにより行われる。このアライメ
ントマークを検出する方式として、例えばハロゲンラン
プ等を光源とする波長帯域幅の広い光で照射し、CCD
カメラなどで撮像したアライメントマークの画像データ
を画像処理してマーク位置を計測するFIA(Field Im
age Alignment)系のオフアクシス・アライメントセン
サなどが知られている。このFIA系のアライメントセ
ンサによると、レジスト層による薄膜干渉の影響を受け
ず、アルミマークや非対称マーク等についても高精度な
位置検出が可能である。
【0005】また、レチクルの位置検出は、同様に、レ
チクルに形成された位置合わせマーク(アライメントマ
ーク)を検出することにより行われるが、この場合に
は、検出光束として露光光を用いるものが一般的であ
る。例えば、露光光をレチクル上に形成されたアライメ
ントマークに照射し、CCDカメラなどで撮像したアラ
イメントマークの画像データを画像処理してマーク位置
を計測するVRA(VisualReticle Alignment)方式の
センサなどが知られている。
【0006】これらの光学式アライメントセンサを用い
たレチクルとウエハとのアライメントは、概略次の手順
で行われる。即ち、まず、レチクル上のアライメントマ
ークの像をウエハステージ上の基準マークの投影光学系
を介した像と同時にVRAセンサで検出し、その検出結
果に基づいてレチクルパターンの投影位置を算出する。
次に、ウエハステージを例えば所定距離移動してFIA
系のセンサでウエハステージ上の基準マークを検出し、
その検出結果に基づいてFIA系のベースラインを求め
る。その後、ウエハ上のアライメントマークをFIA系
のセンサで検出し、その検出結果とそのときのウエハス
テージの位置座標とに基づいて、所定の演算処理を行
い、ウエハ上の各ショット領域の位置座標を求める。ま
た、露光光を用いたTTR(スルー・ザ・レチクル)型
のアライメントでは、投影光学系を介してウエハ上のア
ライメントマークの像をセンサ(VRAセンサ等)で検
出し、その検出結果とその時のウエハステージの位置関
係とに基づいて所定の演算処理を行い、ウエハ上の各シ
ョット領域の位置座標を求める。
【0007】そして、上記の結果をもとに、レチクル
(レチクルステージ)とウエハ(ウエハステージ)との
相対位置関係を制御して、ステップ・アンド・リピート
方式又はステップ・アンド・スキャン方式で露光を行う
ことにより、ウエハ上の各ショット領域にレチクルのパ
ターンが順次重ね合わせて転写される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、レチク
ルアライメント系、ウエハアライメント系の光学系に球
面収差、コマ収差、光束ケラレ(結像開口絞りが光軸に
対して非対称に偏心して光束が遮られること)が残存し
ていると正確な位置合わせを行うことができず、レチク
ルとウエハとの重ねにずれが生じてしまう。従って、ウ
エハアライメント系の光学系の収差を小さくするだけで
なく、レチクルアライメント系の光学系に残存する球面
収差、コマ収差、光束ケラレの量を正確に計測し、レチ
クルアライメント系の光学系に残存する球面収差、コマ
収差、光束ケラレの量を小さくするように調整を行う必
要がある。
【0009】この発明の課題は、レチクルアライメント
系に残存する収差を極めて小さく調整することが可能な
露光装置及びこの露光装置の製造方法を提供することで
ある。また、この露光装置を用いたマイクロデバイスの
製造方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の露光装置
は、レチクルに形成された転写パターンを感光性基板に
露光するために、前記レチクルの位置を検出するレチク
ルアライメント系を備えた露光装置において、前記レチ
クルアライメント系は、前記レチクルに形成されたレチ
クルマークからの光を集光する検出光学系と、前記検出
光学系を介した光を光電変換する光電変換部とを有し、
前記レチクルアライメント系の検査をするために、前記
レチクルアライメント系の検出視野内に設置される段差
を有する位相パターン又は前記位相パターンの像をデフ
ォーカスさせるデフォーカス手段と、前記光電変換部に
て光電検出される前記位相パターンの像の情報に基づい
て前記検出光学系の光学特性を計測する計測手段とを備
えることを特徴とする。
【0011】また、請求項2記載の露光装置は、前記位
相パターンが前記レチクルを保持するレチクルステージ
上又は前記レチクル上に形成されていることを特徴とす
る。
【0012】この請求項1及び請求項2記載の露光装置
によれば、デフォーカス手段により、レチクルアライメ
ント系の検査をするためにレチクルアライメント系の検
出視野内に設置される段差を有する位相パターン又は位
相パターンの像をデフォーカスさせ、計測手段により光
電変換部にて光電検出される位相パターンの像の情報に
基づいて検出光学系の光学特性を計測する。従って、レ
チクルアライメント系の光学特性の計測を極めて精密に
行うことができレチクルアライメント系の検査を正確に
行うことができる。
【0013】また、請求項3記載の露光装置は、前記デ
フォーカス手段が前記検出光学系を構成する少なくとも
1つのレンズを前記検出光学系の光軸に沿って移動させ
るレンズ移動手段を有することを特徴とする。
【0014】この請求項3記載の露光装置によれば、デ
フォーカス手段が検出光学系を構成する少なくとも1つ
のレンズを検出光学系の光軸に沿って移動させるレンズ
移動手段を有するため、位相パターン自体を移動させる
ことなく位相パターンの像をデフォーカスさせることが
できる。
【0015】また、請求項4記載の露光装置は、前記デ
フォーカス手段が前記レチクルを保持するレチクルステ
ージを前記レチクルの表面に対して法線方向に移動させ
るレチクルステージ移動手段を有することを特徴とす
る。
【0016】この請求項4記載の露光装置によれば、デ
フォーカス手段がレチクルを保持するレチクルステージ
をレチクルの表面に対して法線方向に移動させるレチク
ルステージ移動手段を有するため、位相パターン自体の
位置を移動させることにより位相パターンをデフォーカ
スさせることができる。
【0017】また、請求項5記載のマイクロデバイスの
製造方法は、請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の
露光装置を用いて前記レチクルの転写パターンを感光性
基板上に露光する露光工程と、前記露光工程により露光
された前記感光性基板を現像する現像工程とを含むこと
を特徴とする。
【0018】この請求項5記載のマイクロデバイスの製
造方法によれば、レチクルの転写パターンを感光性基板
上に結像させる際に位置合わせを極めて正確に行うこと
ができるため、スループット良く、高品質のマイクロデ
バイスを製造することができる。
【0019】また、請求項6記載の露光装置の製造方法
は、レチクルに形成された転写パターンを感光性基板に
露光するために、前記レチクルの位置を検出するレチク
ルアライメント系と、前記レチクルに形成された転写パ
ターンの像を前記感光性基板に投影する投影光学系とを
備えた露光装置の製造方法において、第1計測パターン
を用いて前記レチクルアライメント系の光学特性を計測
する第1計測工程と、前記第1計測工程の計測結果に基
づいて、前記レチクルアライメント系の光学特性を調整
する第1調整工程と、第2計測パターンを用いて前記投
影光学系及び前記レチクルアライメント系の光学特性を
計測する第2計測工程と、前記第2計測工程の計測結果
に基づいて、前記レチクルアライメント系の光学特性を
調整する第2調整工程とを含むことを特徴とする。
【0020】また、請求項7記載の露光装置の製造方法
は、前記第1計測工程が前記レチクルの設置位置又はそ
の近傍に設置された前記第1計測パターンを用いて前記
レチクルアライメント系の光学特性を計測する工程を含
み、前記第2計測工程が前記感光性基板の設置位置又は
その近傍に設置された前記第2計測パターンを用いて前
記投影光学系及び前記レチクルアライメント系の光学特
性を計測する工程を含むことを特徴とする。
【0021】また、請求項8記載の露光装置の製造方法
は、前記第1計測工程が前記レチクルの設置位置又はそ
の傍に設置された前記第1計測パターン又は前記第1計
測パターンの像をデフォーカスさせながら前記レチクル
アライメント系の光学特性を計測する工程を含み、前記
第2計測工程が前記感光性基板の設置位置又はその近傍
に設置された前記第2計測パターン又は前記第2計測パ
ターンの像をデフォーカスさせながら前記投影光学系及
び前記レチクルアライメント系の光学特性を計測する工
程を含むことを特徴とする。
【0022】この請求項6〜請求項8記載の露光装置の
製造方法によれば、第1計測工程により、例えばレチク
ル上等に形成された第1計測パターンを用いてレチクル
アライメント系の光学特性を計測し、この1計測工程の
計測結果に基づいて、第1調整工程によりレチクルアラ
イメント系の光学特性を調整する。また、第2計測工程
により例えば感光性基板上等に形成された第2計測パタ
ーンを用いて投影光学系及びレチクルアライメント系の
光学特性を計測し、この第2計測工程の計測結果に基づ
いて、第2調整工程によりレチクルアライメント系の光
学特性を調整する。従って、投影光学系の光学特性を考
慮した状態でレチクルアライメント系の光学光学特性の
調整を行うため、極めて精度良く位置合わせを行うこと
が可能なレチクルアライメント系を有する露光装置を製
造することができる。
【0023】また、請求項9記載の露光装置の製造方法
は、レチクルに形成された転写パターンの像を感光性基
板に投影する投影光学系と、前記レチクルの位置を検出
するレチクルアライメント系と、前記感光性基板の位置
を検出する基板アライメント系とを有する露光装置の製
造方法において、第1計測パターンを用いて前記レチク
ルアライメント系の光学特性を計測する第1計測工程
と、前記第1計測工程の計測結果に基づいて、前記レチ
クルアライメント系の光学特性を調整する第1調整工程
と、前記第1計測パターンと所定の関係で形成された第
2計測パターンを用いて前記基板アライメント系の光学
特性を計測する第2計測工程と、前記第2計測工程の計
測結果に基づいて、前記基板アライメント系の光学特性
を調整する第2調整工程とを含むことを特徴とする。
【0024】また、請求項10記載の露光装置の製造方
法は、請求項9に記載の発明にて用いられる第1計測パ
ターンの計測マークのピッチをPr、請求項9に記載の
発明にて用いられる第2計測パターン計測マークのピッ
チをPw、投影光学系の投影倍率をMplとするとき、
Pw=Mpl×Prの関係を満たすことを特徴とする。
【0025】また、請求項11記載の露光装置の製造方
法は、レチクルに形成された転写パターンの像を感光性
基板に投影する投影光学系と、前記レチクルの位置を検
出するレチクルアライメント系と、前記感光性基板の位
置を検出する基板アライメント系とを有する露光装置の
製造方法において、所定の計測パターンを用いて前記レ
チクルアライメント系の光学特性を計測する第1計測工
程と、前記第1計測工程の計測結果に基づいて、前記レ
チクルアライメント系の光学特性を調整する第1調整工
程と、前記所定の計測パターンを用いて前記基板アライ
メント系の光学特性を計測する第2計測工程と、前記第
2計測工程の計測結果に基づいて、前記基板アライメン
ト系の光学特性を調整する第2調整工程とを含むことを
特徴とする。
【0026】また、請求項12記載のマイクロデバイス
の製造方法は、請求項6〜請求項11の何れか一項に記
載の製造方法により製造された露光装置を用いてレチク
ルの転写パターンを感光性基板上に露光する露光工程
と、前記露光工程により露光された前記感光性基板を現
像する現像工程とを含むことを特徴とする。
【0027】この請求項12記載のマイクロデバイスの
製造方法によれば、レチクルの転写パターンを感光性基
板上に結像させる際に位置合わせを極めて正確に行うこ
とができるため、スループット良く、高品質のマイクロ
デバイスを製造することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施の形態について説明する。図1は、実施の形態に
かかる検査用レチクルTRの平面図である。この検査用
レチクルTRは、レチクルアライメント系の光学特性
(光束ケラレ、コマ収差、球面収差等)の検査に用いら
れるものであって、ガラス製の基板(ガラス基板)により
製造されている。この検査用レチクルTRの裏面のレチ
クルパターンが位置する領域PAの外側には、この領域
PAに沿って、周期的な位相変化を繰り返す位相パター
ン(段差パターン)TRM(TRM10〜TRM16、T
RM20〜TRM26)が反射型の段差パターンとして
形成されている。
【0029】図2は、検査用レチクルTRの裏面に形成
された位相パターンTRMの形状を示すものであり、位
相パターンTRMの凸部と凹部との段差D、位相パター
ンTRMの凸部と凹部とのデューティ比(l:s)、位
相パターンTRMの凸部の左右の対称性、即ち凸部の左
側のエッジ角度Aと右側のエッジ角度Bの対称性、位相
パターンTRMの凸部の左右のエッジ角度、即ち凸部の
左側のエッジ角度A及び右側のエッジ角度Bは、図3に
示す条件を満たす値になるように形成されている。
【0030】図3は、反射型の段差パターンとしての位
相パターンTRMの形状の詳細を示す図である。この位
相パターンTRMは、反射型の段差パターンであること
から、図6にて後述する検査装置(又は図15に示す投影
露光装置のレチクルアライメント系)等にて段差パター
ン側とは反対側から落射照明される。従って、反射型の
位相パターンTRMの凹部と凸部との段差Dにより生じ
る位相差は、反射型の位相パターンTRMが形成されて
いる基板の屈折率をNとすると、段差Dに関係する位相
差の式は、[(λ/4)(2n+1)−λ/20]/
(2N)≦D≦[(λ/4)(2n+1)+λ/20]
/(2N)となる。また、位相パターンTRMの凸部と
凹部とのデューティ比(l/s)は、49/51≦l/
s≦51/49である。また、位相パターンTRMの凸
部の左右の対称性、即ち凸部の左側のエッジ角度Aと右
側のエッジ角度Bの対称性は、−20°≦A−B≦20
°である。更に、位相パターンTRMの凸部の左右のエ
ッジ角度、即ち凸部の左側のエッジ角度A及び右側のエ
ッジ角度Bは、70°≦A≦110° 70°≦B≦1
10°である。
【0031】位相パターンTRMの凸部と凹部との段差
Dに関係する位相差が上述の範囲内である場合には、後
述する光束ケラレ及びコマ収差の検査装置を用いた計測
方法により、レチクルアライメント系の照明光学系と結
像光学系の光学特性である光束ケラレの量及びコマ収差
の量を正確に計測することができる。また、位相パター
ンTRMの凸部と凹部とのデューティ比が上述の範囲内
である場合には、後述する検査装置を用いた球面収差の
計測方法により、レチクルアライメント系の照明光学系
と結像光学系の光学特性である球面収差の量を正確に計
測することができる。このとき、球面収差のみを正確に
計測する場合には、位相パターンTRMの段差Dにより
生ずる位相差は、上記の範囲よりもゆるくでき、[(λ/
4)(2n+1)−λ/10)]/(2N)≦D≦
[(λ/4)(2n+1)+λ/10]/(2N)とす
ることができる。更に、位相パターンTRMの凸部の左
右のエッジ角度の対称性が上述の範囲内である場合、位
相パターンTRMの凸部の左右のエッジ角度が上述の範
囲内である場合には、後述する検査装置を用いた光束ケ
ラレの計測方法により、光束ケラレの量を正確に計測す
ることができる。なお、光束ケラレを正確に計測する場
合には、位相パターンTRMの段差Dにより生ずる位相
差は、上記の範囲、すなわち、[(λ/4)(2n+
1)−λ/20]/(2N)≦D≦[(λ/4)(2n
+1)+λ/20]/(2N)とすることが好ましい。
【0032】図4は、検査用レチクルTRを製造するた
めの投影露光装置の概略構成図である。この図4におい
て投影光学系PLの物体面には所定のパターン(位相パ
ターンに対応するパターン)が形成されたマスクMが配
置され、投影光学系PLの像面には、フォトレジストが
塗布されたガラス基板が配置されている。マスクMはマ
スクステージMS上に保持され、ガラス基板Sは基板ス
テージSS上に保持されている。マスクMの上方には、
マスクMを均一照明するための照明光学系が配置されて
いる。
【0033】照明光学系には、超高圧水銀ランプ(g
線:436nm又はi線:365nm)により構成される光
源2が設けられ、光源2において発生した照明光がコリ
メータレンズ4、フライアイレンズ(オプティカルイン
テグレータ)6に入射する。フライアイレンズの出射側
には可変絞り8が設けられており、可変絞り8を通過し
た照明光は、リレーレンズ10、ミラー12を介し、ミ
ラー12においてほぼ垂直下方に反射されてマスクMを
均一照明する。なお、光源は、水銀ランプに限らずエキ
シマレーザ(248nm)や(193nm)、更には、エキ
シマレーザ光源よりも短い波長を供給する光源を用いて
も良い。
【0034】上述のマスクステージMSは、投影光学系
PLの光軸AXと直交する面内(XY平面内)で2次元的
に移動可能に設けられている。また、基板ステージSS
は、投影光学系PLの光軸AXと直交する面内(XY平
面内)で2次元的に移動可能に設けられている。
【0035】次に、図5を参照して、検査用レチクルT
Rの製造方法について説明する。まず、位相パターンT
RMを形成するためのガラス基板Sを準備し(ステップ
S10)、その表面にフォトレジストを塗布する(ステッ
プS11)。
【0036】次に、このフォトレジストが塗布されたガ
ラス基板Sを図4に示す投影露光装置の投影光学系PL
の像面に設定し、投影光学系PLを用いてマスクMに形
成された転写パターン(位相パターン)をフォトレジスト
を塗布したガラス基板Sに露光する(ステップS1
2)。この場合に露光量を変化させながら、ステップ・
アンド・リピート方式によりガラス基板Sに対して複数
個の転写パターン(位相パターン)を繰返し露光する。な
お、図1は、ガラス基板S上に露光量を変化させなが
ら、複数個の位相パターンTRM10〜TRM16、T
RM20〜TRM26を繰返し露光した状態を示すもの
であり、位相パターン毎に露光量を変化させて露光が行
われている。
【0037】次に、現像機を用いてガラス基板S上のフ
ォトレジストの現像を行ない(ステップS13)、ガラ
ス基板Sに形成された位相パターンTRM10〜TRM
16、TRM20〜TRM26の中から位相パターンの
凸部と凹部とのデューティ比が最適な値になっている位
相パターンを決定する。即ち、決定された位相パターン
がレチクルアライメント系の光学系の検査に用いられる
位相パターンとなる。
【0038】次に、ガラス基板S上をフォトレジストの
パターンをマスクとしてドライエッチングを行うことに
よって、位相パターンTRM10〜TRM16、TRM
20〜TRM26がガラス基板S上に形成される(ステ
ップS15)。この場合に、ドライエッチングの途中
で、ステップS14において決定された位相パターン
(レチクルアライメント系の光学系の検査に用いられる
位相パターン)以外の位相パターンを用いて、位相パタ
ーンの段差(エッチング進み具合)を段差計測器を用いて
計測し、位相パターンの段差が足りない場合には、更に
はドライエッチングを継続して最適な位相パターンの段
差を形成する。次に、ガラス基板S上に残存しているフ
ォトレジストを剥離し、ガラス基板Sの洗浄を行うこと
により最適なデューティ比の位相パターンを含む検査用
レチクルTRが完成する(ステップS16)。
【0039】この検査用レチクルの製造方法によれば、
露光量を変化させながら位相パターンのパターンをフォ
トレジストにそれぞれ露光するため、露光量の違いによ
りデューティ比がそれぞれ異なる位相パターンTRMが
ガラス基板上に形成される。従って、最適なデューティ
比となっている位相パターンTRMを含む検査用レチク
ルTRを製造することができる。
【0040】次に、製造された検査用レチクルTRの評
価について説明する。この検査用レチクルTRの評価
は、位相パターンTRMの形状、即ち位相パターンの段
差、デューティ比、対称性及びエッジ角度が図3に示さ
れる値になっているか否かについて行われる。
【0041】まず、位相パターンTRMの段差の計測
は、特表平8‐502357号公報等に開示された段差
測定装置を用いて行う。この段差測定装置においては、
カウンタバランスされたスタイラスアームの先端部に取
付けられたスタイラスチップにより検査用レチクルTR
の位相パターンTRMの表面が走査され、位相パターン
TRMの表面形状に基づいて引起されるスタイラスチッ
プの撓みが電気信号に変換されて出力される。この出力
された電気信号に基づいて位相パターンTRMの段差が
求められる。
【0042】また、位相パターンTRMのデューティ比
の計測は、特開平4‐65619号等に開示されている
座標測定装置を用いて行う。この座標測定装置において
は、検査用レチクルTRの位相パターンTRMがレーザ
光源から対物レンズを介して投射されるスポット光によ
り走査されると、位相パターンTRMのエッジ部で散
乱、回折が生じるるため、この散乱光等を対物レンズの
周囲に設けられた4つの受光素子により検出することに
より位相パターンTRMのエッジ部分の計測が行われ、
この座標からデューティ比が求められる。
【0043】更に、位相パターンTRMの対称性及びエ
ッジ角度の計測は、走査型電子顕微鏡(SEM)を用い
て行う。即ち、検査用レチクルTRと同条件のもとで露
光量を変えて形成した複数の位相パターンを有するダミ
ーの検査用レチクルTRを準備し、そのダミーの検査用
レチクル内の所望の位相パターンTRMに直交する方向
に薄く切断し、走査型電子顕微鏡を用いて測定し、走査
型電子顕微鏡による断面像に基づいて位相パターンTR
Mの対称性及びエッジ角度の計測を行う。更には、検査
用レチクルTR内の所望の位相パターンTRMを切断す
ることなく、原子間力顕微鏡(AFM)等を用いて検査
用レチクルTR内の所望の位相パターンTRMを直接的
に評価することも可能である。
【0044】また、検査用レチクルTRの評価は、投影
露光装置に備えられるレチクルアライメント系と同等な
光学系(顕微鏡)である検査光学系を有する検査装置を用
いて行うことも可能である。図6は、投影露光装置に備
えられるレチクルアライメント系と同等な構成の検査光
学系を用いた検査装置を概略的に示す図である。なお、
図6においては、検査装置の光学系の光軸に対して平行
にZ軸が、光軸に垂直な平面内において図6の紙面に平
行な方向にX軸が、Z軸及びX軸に垂直な方向にY軸が
それぞれ設定されている。
【0045】図6に示す検査装置は、照明光を供給する
ための光源(光ファイバ等)20を備えている。光源20
からの光は、平行平板21を介してコンデンサーレンズ
22に入射する。コンデンサーレンズ22を介した照明
光は、一旦集光された後、照明リレーレンズ23に入射
する。照明リレーレンズ23を介して平行光となった照
明光は、ハーフミラー24を透過した後、平行平板25
及び開口絞り26、第1対物レンズ27に、順次入射す
る。第1対物レンズ27で集光された照明光は、反射ミ
ラー28の反射面で図中下方に反射された後、検査用レ
チクルTR上に形成された位相パターンTRMを照明す
る。
【0046】このように、光源20、平行平板21、コ
ンデンサーレンズ22、照明リレーレンズ23、ハーフ
ミラー24、平行平板25、開口絞り26、第1対物レ
ンズ27及び反射ミラー28は、位相パターンTRMに
照明光を照射するための照明光学系を構成している。な
お、平行平板21及び25は、共に光学調整用のもので
ある。
【0047】照明光に対する位相パターンTRMからの
反射光は、反射ミラー28、第1対物レンズ27、開口
絞り26及び平行平板25を介して、ハーフミラー24
に入射する。ハーフミラー24で図中上方に反射された
光は、レンズ29及びミラー30を介してレンズ31に
入射する。ここでレンズ29及びレンズ31は、第2対
物レンズを構成する。また、開口絞り26は、第1対物
レンズ27及び第2対物レンズ29,31を一体の検出
光学系としてとられた場合の瞳の位置に設けられてい
る。
【0048】レンズ31を介した光は、XY分岐ハーフ
ミラー32に入射する。そして、XY分岐ハーフミラー
32で反射された光はY方向用CCD33に、XY分岐
ハーフミラー32を透過した光はX方向用CCD34に
入射する。
【0049】このように、反射ミラー28、第1対物レ
ンズ27、開口絞り26、平行平板25、ハーフミラー
24、レンズ29、ミラー30及びレンズ31は、照明
光に対する位相パターンTRMからの反射光に基づいて
マーク像を形成するための結像光学系を構成している。
また、Y方向用CCD33及びX方向用CCD34は、
結像光学系を介して形成された位相パターン像を光電変
換により検出する像検出手段を構成している。
【0050】こうして、Y方向用CCD33及びX方向
用CCD34の撮像面には、位相パターン像が形成され
る。Y方向用CCD33及びX方向用CCD34からの
出力信号(光電変換信号)は、主制御系35に供給され
る。
【0051】主制御系35は、ステージ制御信号をステ
ージ制御系36に出力する。ステージ制御系36は、ス
テージ制御信号にしたがって、検査用レチクルTRを支
持するレチクルステージ37をXY平面内、Z方向(レ
チクル表面に対する法線方向)に適宜駆動する。また、
ステージ制御系36は、ステージ制御信号にしたがっ
て、検査用レチクルステージ37を支持するレチクル回
転機構38を適宜駆動する。即ち、レチクル回転機構3
8は、ステージ制御信号にしたがって、検査用レチクル
を支持しているレチクルステージ37を、検査用レチク
ルに形成された位相パターン上に立てた法線回りに18
0°回転させる。
【0052】図6に示す検査装置により検査用レチクル
TRの評価を行う場合、即ち、検査用レチクルTRの位
相パターンTRMの形状(位相パターンの段差、デュー
ティ比、対称性及びエッジ角度)が図3に示される値に
なっているか否かについて評価を行う場合には、この検
査装置の光学特性をほぼ完全な状態(許容可能な収差範
囲)に調整しておくことが望ましい。
【0053】次に、図7を参照して、図6に示す検査装
置を用いて行われる、検査用レチクルTRの位相パター
ンTRMの段差の評価、即ち検査用レチクルTRの位相
パターンTRMの段差が図3に示す値となっているか否
かの評価について説明する。なお、この位相パターンT
RMの段差の評価には、基準検査用レチクル(上述の段
差測定装置により実際の段差を計測する検査用レチク
ル)と被検査用レチクル(図6に示す検査装置を用いて
段差を求める検査用レチクル)が用いられる。
【0054】まず、上述の段差測定装置を用いて基準検
査用レチクルの位相パターンの段差を実際に計測する
(ステップS20)。次に、図6に示す検査装置を用い位
相パターン(24μmL/S)の明視野像における位相パ
ターンのライン部とスペース部の信号強度が等しいフォ
ーカス位置において、図6に示す検査装置を位相差検出
系として用い基準検査レチクルの位相パターンの信号強
度比(△IL/△IS(=l0))を計測する(ステップS
21)。ここで、図6に示す検査装置を位相差検出系と
して用いるには、開口絞り26の位置にλ/2の位相差
を与える位相差板PHを設置する。なお、図8の(a)
は、図6に示す検査装置により検出した位相パターンの
明視野像の信号強度を示すものであり、図8の(b)は、
図6に示す検査装置を位相差検出系として用いた場合に
位相差検出系により検出した位相パターンの信号強度を
示すものである。
【0055】次に、図6に示す検査装置を位相差検出系
として用いて、即ち基準検査用レチクルの信号強度比を
計測したのと同一の検査装置を用いて被検査用レチクル
の信号強度比(△IL/△IS(=l' ))を計測する
(ステップS22)。
【0056】次に、予めシミュレーションにより求めて
おいた△IL/△ISの値と段差との関係(相関関係)及
び上記計測で求めた実測値の差(l'−l0)から被検査
用レチクルの位相パターンの段差の大きさを求め(ステ
ップS23)、位相パターンの段差の大きさが図3に示
す値となっているか否かの評価を行う。
【0057】次に、図9を参照して、図6に示す検査装
置を用いて行われる、検査用レチクルTRの位相パター
ンTRMのデューティ比の評価、即ち検査用レチクルT
Rの位相パターンTRMのデューティ比が図3に示す値
となっているか否かの評価について説明する。なお、こ
の位相パターンTRMのデューティ比の評価には、基準
検査用レチクル(座標測定装置により実際のデューティ
比を計測する検査用レチクル)と被検査用レチクル(図
6に示す検査装置を用いてデューティ比の計測を行う検
査用レチクル)が用いられる。また、基準検査用レチク
ル、被検査用レチクルには、24μmL/S及び12μ
mL/Sの2種類の線幅の位相パターンが形成されてい
るものを用いる。
【0058】まず、上述の座標測定装置を用いて基準検
査用レチクルの位相パターンのデューティ比を実際に計
測する(ステップS30)。次に、図6に示す検査装置を
用いて基準検査用レチクルの位相パターン(第1基準パ
ターン(24μmL/S)及び第2基準パターン(12μ
mL/S))の凹部に対応する位相パターン像の像強度
と凸部に対応する位相パターン像の像強度との差異を定
量化した指標αが0となるフォーカス位置(Z1及びZ2)
の計測を行い、その差(Z1−Z2)(=Z0)を求める(ス
テップS31)。
【0059】ここで図10は、位相パターン像の光強度
に応じた信号Vを非計測方向に積分した積分信号ΣV
を、計測方向Sに対してプロットした図であって、位相
パターンの凹部に対応する位相パターン像の像強度と凸
部に対応する位相パターン像の像強度との差異を定量化
した指標αを説明するための図である。
【0060】上述したように、位相パターンTRMの像
が撮像素子であるCCD(33,34)の撮像面に形成
される。従って、図10では、撮像素子(33,34)
からの撮像信号(光電変換信号)Vを非計測方向に積分し
た積分信号ΣVを計測方向Sに対してプロットしてい
る。図10に示すように、積分信号ΣVは、計測方向S
に沿って周期BP(B:結像光学系の倍率;P:レチク
ル上における位相パターンTRMのピッチ)毎に変化す
る。位相パターンの凹部に対応する位相パターン像の像
強度と凸部に対応する位相パターン像の像強度との差異
を定量化するために、積分信号ΣVの分布においてi番
目の位相パターンの凹部に対応する積分信号ΣVをVio
(i=1,2,3…)とし、i番目の位相パターンの凸
部に対応する積分信号ΣVをVit(i=1,2,3…)
とする。
【0061】そして、位相パターンの凹部および凸部に
それぞれ対応する位相パターン像の像強度の間の差異の
指標αを、次の式(1)により求める。 α=Σ{Vit−Vio/(Vit+Vio)}/(2n) (1) ここで、nは周期数であり、Σはi=1〜nまでの総和
記号である。
【0062】図11は、周期の異なる2種類の位相パタ
ーンに対するデフォーカス量Zと指標αとの関係を示す
図である。被検光学系に収差が無く、更に2種類の位相
パターンのデューティ比が理想状態(l/s=50/5
0)である場合、デフォーカス量Zと指標αの関係はパ
ターンのピッチに依存せず、両方ともL3になる。とこ
ろが位相パターンのデューティ比が理想状態でなくなる
と、デフォーカス量Zと指標αの関係は、直線L1やL
2のようになる。この直線L1やL2がZ軸と交差する
Z1やZ2の量は、検査に用いるパターンのピッチとデ
ューティ比に依存する。このデューティ比に依存するZ
1とZ2との差分(△Z=Z1−Z2)を用いて位相パター
ンのデューティ比の検査が行われる。
【0063】ここで被検光学系に球面収差が残存してい
ると、上記△Zは収差量に応じて変化する。しかし球面
収差による△ZSAとデューティ比による△ZDutyとの相
関は非常に小さいため、△Z=△ZSA+△ZDutyと記載
することができ、△ZSAは、被検光学系だけに依存しパ
ターンに依存しない。そのためデューティ比の分かって
いる基準検査用レチクルとの差分で検査を行うことによ
り、位相パターンのデューティ比の検査を正確に行うこ
とができる。
【0064】また、光学系にコマ収差や光束ケラレが残
存していると、上記直線L1〜L3は直線ではなくなる
が、△Zの量は変化しない。
【0065】次に、図6に示す検査装置、即ち基準検査
用レチクルの位相パターン(第1基準パターン(24μ
mL/S)及び第2基準パターン(12μmL/S))の
凹部に対応する位相パターン像の像強度と凸部に対応す
る位相パターン像の像強度との差異を定量化した指標α
が0となるフォーカス位置(Z1及びZ2)の計測を行った
のと同一の検査装置を用いて被検査用レチクルの(Z1
−Z2)(=△Z)を計測する(ステップS32)。即ち、
被検査用レチクルの位相パターン(第1被検パターン
(24μmL/S)及び第2被検パターン(12μmL/
S))の凹部に対応する位相パターン像の像強度と凸部
に対応する位相パターン像の像強度との差異を定量化し
た指標αが0となるフォーカス位置(Z1及びZ2)の計測
を行い、その差(Z1−Z2) (=△Z)を求める。
【0066】次に、予めシミュレーションにより求めて
おいた(Z1−Z2)の値とデューティ比との関係(相関関
係)及び上記計測で求めた実測値の差(△Z−Z0)から
被検査用レチクルのデューティ比の大きさを求め(ステ
ップS33)、図3に示す値となっているか否かの評価
を行う。
【0067】次に、図12を参照して、図6に示す検査
装置を用いて行われる、検査レチクルTRの位相パター
ンTRMの凸部の対称性(凸部の右側のエッジ角度と左
側のエッジ角度との対称性)の評価、即ち検査用レチク
ルTRの位相パターンTRMの凸部の対称性が図3に示
す値となっているか否かの評価について説明する。な
お、この位相パターンTRMの凸部の対称性の評価に
は、被検査用レチクル(図6に示す検査装置を用いて対
称性の計測を行う検査用レチクル)のみが用いられる。
【0068】まず、図6に示す検査装置を用いて被検査
用レチクルの位相パターン像の非対称性の指標β0の計
測を行う。ここで図13は、位相パターン像の光強度に
応じた信号Vを非計測方向に積分した積分信号ΣVを、
計測方向Sに対してプロットした図であって、位相パタ
ーン像の非対称性の指標βを説明するための図である。
即ち、位相パターンの像がY方向用CCD33及びX方
向用CCD34の撮像面に形成されるため、図13は、
Y方向用CCD33及びX方向用CCD34からの撮像
信号(光電変換信号)Vを非計測方向に積分したΣVを計
測方向Sに対してプロットしたものである。図13に示
すように、積分信号ΣVは計測方向Sに沿って周期BP
(B:パターンから撮像面までの倍率;P:パターンの
ピッチ)毎に変化している。位相パターン像の非対称性
を定量化するために、積分信号ΣVの分布においてi番
目の周期における図中左右の信号極小値をそれぞれViL
及びViR(i=1,2,3…)とする。また、積分信号
ΣVの両端部分を除き各周期に亘る全体領域において、
信号の最大値及び最小値をそれぞれVmax及びVminとす
る。
【0069】そして、位相パターン像の非対称性の指標
βを次の式(2)により求める。 β=Σ{(ViL−ViR/n)×(1/(Vmax−Vmin))}(2) ここで、nは、周期数であり、Σは、i=1〜nまでの
総和記号である。
【0070】なお、上述の式(2)では、指標βを(V
max−Vmin)で規格化(無次元化)しているが、かなら
ずしも規格化する必要はない。
【0071】次に、被検査用レチクルを180°回転さ
せる(ステップS41)。即ち、ステージ制御系36から
レチクル回転機構38に対して制御信号を出力して、レ
チクルステージ37を180°回転させることにより、
位相パターンTRMを180°回転させる。この180
°回転させた状態の位相パターンTRMを、図6に示す
検査装置、即ち、指標β0を計測したのと同一の光学系
を用いて被検査用レチクルの位相パターンの指標β180
を計測する(ステップS42)。次に(β0−β18 0)/2
より被検査用レチクルの対称性が図3に示す値となって
いるか否かの評価を行う(ステップS43)。
【0072】次に、図14を参照して、図6に示す検査
装置を用いて行われる、検査用レチクルTRの位相パタ
ーンTRMの凸部のエッジ角度の評価、即ち検査用レチ
クルTRの位相パターンTRMのエッジ角度が図3に示
す値となっているか否かの評価について説明する。な
お、この位相パターンTRMの凸部のエッジ角度の評価
には、基準検査用レチクル(SEMにより実際のエッジ
角度を計測する検査用レチクル)と被検査用レチクル
(図6に示す検査装置を用いてエッジ角度の計測を行う
検査用レチクル)が用いられる。
【0073】まず、上述のSEMを用いて基準検査用レ
チクルの位相パターンのエッジ角度を実際に計測する
(ステップS50)。次に、図6に示す検査装置を用いて
基準検査用レチクルの指標β′0を計測すると共に、基
準検査用レチクルを180°回して基準検査用レチクル
の指標β′180を計測する。2つの計測結果から基準検
査用レチクルの非対称性として、βS′=(β′0−β′
180)/2を求める(ステップS51)。また、図6に
示す検査装置、即ち基準検査用レチクルの指標
(β′0、β′180)を計測したのと同一の検査光学系を
用いて被検査用レチクルの指標β″0を計測すると共
に、被検査用レチクルを180°回転させて被検査用レ
チクルの指標β″180を計測する。2つの計測結果から
被検査用レチクルの非対称性として、βS″=(β″0
β″180)/2を求める(ステップS52)。
【0074】次に、予めシミュレーションにより求めて
おいた指標βの値とエッジ角度との関係(相関関係)、
及び基準検査用レチクルの非対称性を考慮した基準検査
用レチクルの実測値と被検査用レチクルの非対称性を考
慮した被検査用レチクルの実測値との差(β″0
βS″)−(β′0−βS′)から被検査用レチクルのエ
ッジ角度を求め、被検査用レチクルのエッジ角度が図3
に示す値となっているかの評価を行う(ステップS5
3)。
【0075】なお、以上の図14に示したフローチャー
トでは、基準検査用レチクルと被検査用レチクルとの双
方のレチクルの非対称性をそれぞれ求める工程(ステッ
プS51及びステップS52の一部の工程)と双方のレ
チクルの非対称性の影響を除去(補正)する工程(ステ
ップS53の一部の工程)によって双方のレチクルの非
対称性を考慮したが、双方のレチクルの対称性が良い場
合には双方のレチクルの非対称性を考慮しなくても良
い。この場合には、ステップS53では、予めシミュレ
ーションにより求めておいた指標βの値とエッジ角度と
の関係(相関関係)、及び基準検査用レチクルの実測値
と被検査用レチクルの実測値との差(β″ 0−β′0)又
は(β″180−β′180)から被検査用レチクルのエッジ
角度を求めることができる。
【0076】以上説明したように、投影露光装置に備え
られているレチクルアライメント系RAと同等な光学系
を有する検査装置を用いて、位相パターンの形状、即ち
位相パターンの段差、位相パターンのデューティ比、位
相パターンの凸部の左右のエッジ角度の対称性及び位相
パターンの凸部の左右のエッジ角度の大きさが図3に示
す値となっているか否かを容易に評価することができ
る。即ち、この評価方法によれば、段差測定装置、座標
測定装置及び走査型電子顕微鏡を用いて位相パターンの
形状の評価を行った基準検査用レチクルがあれば、被検
査用レチクルの位相パターンの形状の評価の際には、段
差測定装置、座標測定装置及び走査型電子顕微鏡等の特
別な装置が無くても位相パターンの形状の評価を行うこ
とができる。
【0077】図15は、投影露光装置(露光装置)の構成
を概略的に示す図である。なお、図15においては、投
影露光装置の投影光学系PLの光軸に対して平行にZ軸
が、光軸に垂直な平面内において図15の紙面に平行な
方向にX軸が、Z軸及びX軸に垂直な方向にY軸がそれ
ぞれ設定されている。
【0078】この投影露光装置は、適当な露光光でマス
クとしてのレチクルRを均一に照明するための露光用照
明光学系(図示せず)を備えている。レチクルRはレチ
クルステージ101上においてXY平面とほぼ平行に支
持されており、そのパターン領域PAには転写すべき回
路パターンが形成されている。レチクルステージ101
は、レチクルステージ制御部140によって、レチクル
Rの表面とほぼ平行なXY平面内において二次元的に駆
動されると共にレチクルRの表面に立てた法線の方向で
あるZ軸方向にも駆動されるようになっている。レチク
ルRを透過した光は、投影光学系PLを介して感光性基
板であるウエハ(またはガラスプレート)Wに達し、ウ
エハW上にはレチクルRのパターン像が形成される。
【0079】なお、ウエハWは、ウエハホルダ121を
介してZステージ122上においてXY平面とほぼ平行
に支持されている。Zステージ122は、ウエハステー
ジ制御部124によって、投影光学系PLの光軸に沿っ
て駆動されるようになっている。Zステージ122は更
に、XYステージ123上に支持されている。XYステ
ージ123は、ウエハステージ制御部124によって、
投影光学系PLの光軸に対して垂直なXY平面内におい
て二次元的に駆動されるようになっている。
【0080】投影露光の際には、レチクルRのパターン
領域PAとウエハW上の各露光領域とを光学的に位置合
わせ(アライメント)する必要がある。そこで、この投
影露光装置には、ウエハWの位置検出を行いウエハWの
アライメントを行うウエハアライメントFIA系及びレ
チクルRの位置検出を行いレチクルRのアライメントを
行うレチクルアライメント系RAが設けられている。
【0081】図15に示すウエハアライメント系FIA
は、照明光(アライメント光AL1)を供給するため
に、例えばハロゲンランプのような光源103を備えて
いる。光源103からの光は、例えば光ファイバのよう
なライトガイド104を介して所定位置まで導かれる。
ライトガイド104の射出端から射出された照明光は、
必要に応じて照明開口絞り127で制限された後、適当
な断面形状を有する照明光束となって平行平板129
a、コンデンサーレンズ129に入射する。
【0082】コンデンサーレンズ129を介したアライ
メント光AL1は、一旦集光された後、照明視野絞りF
SIを介して照明リレーレンズ105に入射する。照明
リレーレンズ105を介して平行光となったアライメン
ト光AL1は、ハーフプリズム106を透過した後、第
1対物レンズ107に入射する。第1対物レンズ107
で集光されたアライメント光AL1は、反射プリズム1
08の反射面で図中下方に反射された後、ウエハW上に
形成されたアライメントマークAM1を照明する。
【0083】このように、光源103、ライトガイド1
04、照明開口絞り127、平行平板129a、コンデ
ンサーレンズ129、照明視野絞り(図示せず)、照明
リレーレンズ105、ハーフプリズム106、第1対物
レンズ107及び反射プリズム108は、アライメント
マークAM1に照明光を照射するための照明光学系を構
成している。
【0084】照明光に対するアライメントマークAM1
からの反射光は、反射プリズム108及び第1対物レン
ズ107を介して、ハーフプリズム106に入射する。
ハーフプリズム106で図中上方に反射された光は、第
2対物レンズ111を介して、指標板112上にアライ
メントマークAM1の像を形成する。指標板112を介
した光は、リレーレンズ系を構成するリレーレンズ11
3,平行平板113a及びリレーレンズ114を介し
て、XY分岐ハーフプリズム115に入射する。そし
て、XY分岐ハーフプリズム115で反射された光はY
方向用CCD116に、XY分岐ハーフプリズム115
を透過した光はX方向用CCD117に入射する。な
お、リレーレンズ系(113,113a,114)の平
行光路中には、必要に応じて結像開口絞り130が配置
されている。
【0085】このように、反射プリズム108、第1対
物レンズ107、ハーフプリズム106、第2対物レン
ズ111、指標板112、リレーレンズ系(113,1
13a,114)、結像開口絞り130及びハーフプリ
ズム115は、照明光に対するアライメントマークAM
1からの反射光に基づいてアライメントマーク像を形成
するための結像光学系(検出光学系)を構成している。
また、Y方向用CCD116及びX方向用CCD117
は、結像光学系を介して形成されたマーク像を検出する
ための像検出手段(光電変換部)を構成している。
【0086】こうして、Y方向用CCD116及びX方
向用CCD117の撮像面には、アライメントマークの
マーク像が指標板112の指標パターン像とともに形成
される。Y方向用CCD116及びX方向用CCD11
7からの出力信号は、信号処理系118に供給される。
更に、信号処理系118において信号処理(波形処理)
により得られたアライメントマークAM1の位置情報
は、主制御部125に供給される。
【0087】主制御部125は、信号処理系118から
のウエハアライメントマークAM1の位置情報に基づい
て、ウエハステージ制御信号をウエハステージ制御部1
24に出力する。ウエハステージ制御部124は、ステ
ージ制御信号にしたがってXYステージ123を適宜駆
動し、ウエハWのアライメントを行う。
【0088】また、主制御部125には、例えば、キー
ボード等の入力手段126を介して、照明開口絞り12
7、結像開口絞り130、および第2対物レンズ111
を適切な時期に駆動させるべき情報(ウエハアライメン
ト系FIAの光学特性を検査するための検査用ウエハT
Wがウエハステージ(121〜123)に搬送されてく
る時期や順番等の情報を含むウエハ搬送マップ等)が入
力される。そして、主制御部125は、ウエハアライメ
ント系制御部131を介して各駆動部(D11、D1
2、D13、D14)を駆動させ、経時的に変化する光
学特性として、ウエハアライメント系FIAにおける照
明光学系側のケラレ(又は照明テレセントリシティ)、
ウエハアライメント系FIAにおける結像光学系側のケ
ラレ、あるいはウエハアライメント系FIAにおける結
像光学系のコマ収差、球面収差等をそれぞれ補正するこ
とができる。
【0089】まず、ウエハアライメント系FIAにおけ
る照明光学系側のケラレ(又は照明テレセントリシテ
ィ)は、光軸に直交する方向に移動する照明開口絞り1
27と、光軸に対して傾斜する平行平板129aの少な
くとも一方を駆動系D11を介して駆動させることによ
り調整される。
【0090】また、ウエハアライメント系FIAにおけ
る結像光学系側のケラレは、光軸に直交する方向に移動
する結像開口絞り130と、光軸に対して傾斜する平行
平板113aの少なくとも一方を駆動系D12を介して
駆動させることにより調整される。
【0091】ここで、ウエハアライメント系FIAにお
ける照明光学系側及び結像光学系側のケラレは、後述す
る図17(b)と同様な手法により求めることができ
る。まず、図3に示す条件を満たす検査用マークが形成
された図21に示す検査用のウエハTW(検査用基板:
図21〜図23を参照)を、不図示のウエハ搬送装置を
介してウエハホルダ212上に載置する。そして、主制
御部125は、ウエハステージ制御部124を介してZ
ステージ122をZ方向(投影光学系の光軸方向または
検査用のウエハTWの法線方向)に移動させて、光電検
出器(116、117)及び信号処理部118を介して
得られる検査用のウエハTWのマーク像に関する光電検
出情報とウエハステージ制御部124内の位置計測系
(干渉計等)からの位置情報とから、図17(b)に示
す指標βとデフォーカス量の関係を求め、最終的に調整
量(補正量)を求める。この結果に基づいて、主制御系
125は、ウエハアライメント系制御部131を介して
各駆動部(D11、D12)を駆動させ、これによっ
て、ウエハアライメント系FIAにおける照明光学系側
及び結像光学系側のケラレが調整(補正)される。な
お、ウエハアライメント系FIAにおける照明光学系側
のケラレ調整は照明テレセントリシティを調整すること
にも相当する。このため、主制御部125は、検査用の
ウエハTWを用いてZステージ122をZ方向(投影光
学系の光軸方向または検査用のウエハTWの法線方向)
に移動させながら、デフォーカス量と検査用のウエハT
Wのマーク像の横ずれ量との関係から照明テレセントリ
シティの調整量(補正量)を求めても良い。さらには、
前者及び後者の双方の手法を併用してウエハアライメン
ト系FIAにおける照明光学系側のケラレ(照明テレセ
ントリシティ)を調整しても良い。
【0092】次に、ウエハアライメント系FIAにおけ
る結像光学系のコマ収差は、光軸直交する方向に移動す
る第2対物レンズ111の1部を駆動系D13を介して
駆動させることにより調整される。
【0093】ここで、ウエハアライメント系FIAにお
ける結像光学系のコマ収差は、後述する図17(a)と
同様な手法により求めることができる。まず、図3に示
す条件を満たす検査用マークが形成された図21に示す
検査用のウエハTW(検査用基板:図21〜図23を参
照)を、不図示のウエハ搬送装置を介してウエハホルダ
212上に載置する。そして、主制御部125は、ウエ
ハステージ制御部124を介してZステージ122をZ
方向(投影光学系の光軸方向または検査用のウエハTW
の法線方向)に移動させて、光電検出器(116、11
7)及び信号処理部118を介して求められる検査用の
ウエハTWのマーク像に関する光電検出情報とウエハス
テージ制御部124の位置計測系(干渉計等)からの位
置情報から、図17(a) に示す指標βとデフォーカ
ス量の関係を求め、最終的に調整量(補正量)を求め
る。この結果に基づいて、主制御部125は、ウエハア
ライメント系制御部131を介して駆動部D13を駆動
させることによって、ウエハアライメント系FIAにお
ける結像光学系のコマ収差が調整(補正)される。
【0094】また、ウエハアライメント系FIAにおけ
る結像光学系の球面収差は、光軸方向に移動する第2対
物レンズ111の1部を駆動系D14を介して駆動させ
ることにより調整される。
【0095】ここで、ウエハアライメント系FIAにお
ける結像光学系の球面収差は、後述する図19と同様な
手法により求めることができる。まず、図3に示す条件
を満たす検査用マークが形成された図21に示す検査用
のウエハTW(検査用基板:図21〜図23を参照)
を、不図示のウエハ搬送装置を介してウエハホルダ21
2上に載置する。そして、主制御部125は、ウエハス
テージ制御部124を介してZステージをZ方向(投影
光学系の光軸方向または検査用のウエハTWの法線方
向)に移動させて、光電検出器(116、117)及び
信号処理部118を介して得られる検査用のウエハTW
のマーク像に関する光電検出情報とウエハステージ制御
部124の位置計測系(干渉計等)からの位置情報か
ら、図19の指標αとデフォーカス量の関係を求め、最
終的に調整量(補正量)を求める。この結果に基づい
て、主制御部125は、ウエハアライメント系制御部1
31を介して駆動部D14を駆動させることによって、
ウエハアライメント系FIAにおける結像光学系の球面
収差が調整(補正)される。
【0096】以上においては、ウエハアライメント系F
IAの光学特性を計測する際に、検査用のウエハTWを
用いた例を述べたが、図15に示すウエハホルダ212
の一端に、図3に示す条件を満たす計測マーク(計測マ
ーク)TRMが形成された計測マーク板(基準マーク
板)200を配置し、この計測マーク板(基準マーク
板)200を用いてウエハアライメント系FIAの光学
特性を計測しても良い。
【0097】また、図15に示すレチクルアライメント
系RAは、照明光を供給するために光源(光ファイバ等)
141を備えている。光源141からの光AL2は、平
行平板142を介してコンデンサーレンズ143に入射
する。コンデンサーレンズ143を介した照明光は、一
旦集光された後、照明リレーレンズ144に入射する。
照明リレーレンズ144を介して平行光となった照明光
は、ハーフミラー145を透過した後、平行平板146
及び開口絞り147、第1対物レンズ148に、順次入
射する。第1対物レンズ148で集光された照明光は、
反射ミラー149の反射面で図中下方に反射された後、
レチクルR上に形成されたアライメントマークAM2を
照明する。
【0098】このように、光源141、平行平板14
2、コンデンサーレンズ143、照明リレーレンズ14
4、ハーフミラー145、平行平板146、開口絞り1
47、第1対物レンズ148及び反射ミラー149は、
アライメントマークAM2に照明光を照射するための照
明光学系を構成している。
【0099】照明光に対するアライメントマーク(レチ
クルマーク)AM2からの反射光は、反射ミラー14
9、第1対物レンズ148、開口絞り147及び平行平
板146を介して、ハーフミラー145に入射する。ハ
ーフミラー145で図中上方に反射された光は、レンズ
150及びミラー151を介してレンズ152に入射す
る。ここでレンズ150及びレンズ152は、第2対物
レンズを構成する。また、開口絞り147は、第1対物
レンズ148及び第2対物レンズ150,152を一体
の検出光学系としてとられた場合の瞳の位置に設けられ
ている。
【0100】レンズ152を介した光は、XY分岐ハー
フミラー153に入射する。そして、XY分岐ハーフミ
ラー153で反射された光はY方向用CCD154に、
XY分岐ハーフミラー153を透過した光はX方向用C
CD155に入射する。
【0101】このように、反射ミラー149、第1対物
レンズ148、開口絞り147、平行平板146、ハー
フミラー145、レンズ150、ミラー151及びレン
ズ152は、照明光に対するアライメントマークAMか
らの反射光に基づいてマーク像を形成するための結像光
学系(検出光学系)を構成している。また、Y方向用CC
D154及びX方向用CCD155は、結像光学系を介
して形成された位相パターン像を光電変換により検出す
る像検出手段を構成している。
【0102】こうして、Y方向用CCD154及びX方
向用CCD155の撮像面には、アライメントマーク像
が形成される。Y方向用CCD154及びX方向用CC
D155からの出力信号(光電変換信号)は、主制御部1
25に供給される。この主制御部125においては、光
電検出された位相パターンTRM像の情報に基づいて検
出光学系の光学特性の計測を行う。
【0103】主制御部125は、レチクルステージ制御
信号をレチクルステージ制御部140に出力する。レチ
クルステージ制御部140は、ステージ制御信号にした
がって、レチクルRを支持するレチクルステージ101
をXY平面内及びZ軸方向に適宜駆動し、レチクルRの
アライメントを行う。
【0104】また、主制御部125には、例えば、キー
ボード等の入力手段126を介して、開口絞り147、
第1対物レンズ148、および第2対物レンズ(15
0、152)を適切な時期に駆動させるべき情報(レチ
クルアライメント系RAの光学特性を検査するための検
査用レチクルTRがレチクルステージ101に搬送され
てくる時期や順番等の情報を含むレチクル搬送マップ
等)が入力される。そして、主制御部125は、レチク
ルアライメント系制御部156を介して各駆動部(D2
1、D22、D23、D24)を駆動させ、経時的に変
化する光学特性として、レチクルアライメント系RAに
おける照明光学系側のケラレ(又は照明テレセントリシ
ティ)、レチクルアライメント系RAにおける結像光学
系側のケラレ、あるいはレチクルアライメント系RAに
おける結像光学系のコマ収差、球面収差等をそれぞれ補
正することができる。
【0105】まず、レチクルアライメント系RAにおけ
る照明光学系側のケラレ(又は照明テレセントリシテ
ィ)は、光軸に直交する方向に移動する照明開口絞り1
42aと、光軸に対して傾斜する平行平板142の少な
くとも一方を駆動系D21を介して駆動させることによ
り調整される。
【0106】また、レチクルアライメント系RAにおけ
る結像光学系側のケラレは、光軸に直交する方向に移動
する結像開口絞り147と、光軸に対して傾斜する平行
平板146の少なくとも一方を駆動系D22を介して駆
動させることにより調整される。
【0107】ここで、レチクルアライメント系RAにお
ける照明光学系側及び結像光学系側のケラレは、後述す
る図17(b)と同様な手法により求めることができる。
まず、図3に示す条件を満たす検査用マークが形成され
た図1に示す検査用のレチクルTRを、不図示のレチク
ル搬送装置を介してレチクルステージ101上に載置す
る。そして、主制御部125は、レチクルステージ制御
部140を介してレチクルステージ101をZ方向(投
影光学系の光軸方向または検査用のレチクルTRの法線
方向)へ移動(又はレチクルアライメント制御部156
及び駆動部D245を介して第1対物レンズ系の少なく
とも1部を光軸方向へ移動)させて、光電検出器(15
4、155)を介して得られる検査用のレチクルTRの
マーク像に関する光電検出情報、およびレチクルステー
ジ制御部140の位置計測系(干渉計等)からの位置情
報とから、図17(b)に示す指標βとデフォーカス量
の関係を求め、最終的に調整量(補正量)を求める。こ
の結果に基づいて、主制御部125は、レチクルアライ
メント系制御部156を介して各駆動部(D21、D2
2)を駆動させ、これによって、レチクルアライメント
系RAにおける照明光学系側及び結像光学系側のケラレ
が調整(補正)される。なお、レチクルアライメント系
RAにおける照明光学系側のケラレ調整は照明テレセン
トリシティを調整することにも相当する。このため、主
制御部125は、検査用のレチクルTRを用いて、レチ
クルステージ制御部140を介してレチクルステージ1
01をZ方向(投影光学系の光軸方向または検査用のレ
チクルTRの法線方向)へ移動(又はレチクルアライメ
ント制御部156及び駆動部D23を介して第1対物レ
ンズ系の少なくとも1部を光軸方向へ移動)ながら、デ
フォーカス量と検査用のレチクルTRのマーク像の横ず
れ量との関係から照明テレセントリシティの調整量(補
正量)を求めても良い。さらには、前者及び後者の双方
の手法を併用してレチクルアライメント系RAにおける
照明光学系側のケラレ(照明テレセントリシティ)を調
整しても良い。
【0108】次に、レチクルアライメント系RAにおけ
る結像光学系のコマ収差は、光軸に直交する方向に移動
する第2対物レンズ150の1部を駆動系D23を介し
て駆動させることにより調整される。
【0109】ここで、レチクルアライメント系RAにお
ける結像光学系のコマ収差は、後述する図17(a)と
同様な手法により求めることができる。まず、図3に示
す条件を満たす検査用マークが形成された図1に示す検
査用のレチクルTRを、不図示のレチクル搬送装置を介
してレチクルステージ101上に載置する。そして、主
制御部125は、レチクルステージ制御部140を介し
てレチクルステージ101をZ方向(投影光学系の光軸
方向または検査用のレチクルTRの法線方向)へ移動
(又はレチクルアライメント制御部156及び駆動部D
24を介して第1対物レンズ系の少なくとも1部を光軸
方向へ移動)させて、光電検出器(154、155)を
介して得られる検査用のレチクルTRのマーク像に関す
る光電検出情報、およびレチクルステージ制御部140
の位置計測系(干渉計等)からの位置情報とから、図1
7(a)に示す指標βとデフォーカス量の関係を求め、
最終的に調整量(補正量)を求める。この結果に基づい
て、主制御部125は、レチクルアライメント制御部1
56を介して駆動部D23を駆動させることによって、
レチクルアライメント系RAにおける結像光学系のコマ
収差が調整(補正)される。
【0110】また、レチクルアライメント系RAにおけ
る結像光学系の球面収差は、光軸方向に移動する第2対
物レンズ111の1部を駆動系D24を介して駆動させ
ることにより調整される。
【0111】ここで、レチクルアライメント系RAにお
ける結像光学系の球面収差は、後述する図19と同様な
手法により求めることができる。まず、図3に示す条件
を満たす検査用マークが形成された図1に示す検査用の
レチクルTRを、不図示のレチクル搬送装置を介してレ
チクルステージ101上に載置する。そして、主制御部
125は、レチクルステージ制御部140を介してレチ
クルステージ101をZ方向(投影光学系の光軸方向ま
たは検査用のレチクルTRの法線方向)へ移動(又はレ
チクルアライメント制御部156及び駆動部D24を介
して第1対物レンズ系の少なくとも1部を光軸方向へ移
動)させて、光電検出器(154、155)を介して得ら
れる検査用のレチクルTRのマーク像に関する光電検出
情報、およびレチクルステージ制御部140の位置計測
系(干渉計等)からの位置情報とから、図19の指標α
とデフォーカス量の関係を求め、最終的に調整量(補正
量)を求める。この結果に基づいて、主制御部125
は、レチクルアライメント制御部156を介して駆動部
D24を駆動させることによって、レチクルアライメン
ト系RAにおける結像光学系の球面収差が調整(補正)
される。
【0112】以上においては、レチクルアライメント系
RAの光学特性を計測する際に、検査用のウエハTWを
用いた例を述べたが、レチクルステージ101の一端
に、図3に示す条件を満たす計測マーク(計測マーク)
RFMが形成された計測マーク板(基準マーク板)19
8を配置し、この計測マーク板(基準マーク板)198
を用いてレチクルアライメント系RAの光学特性を計測
しても良い。
【0113】この図15に示す投影露光装置の製造は、
レチクルアライメント系の照明光学系及び結像光学系の
光学特性の調整工程を含んだ工程として行われる。即
ち、図16に示すように、まず、露光用照明光学系及び
投影光学系PLを有する露光装置の準備を行う(ステッ
プS60)。次に、ウエハアライメント系及びレチクル
アライメント系の設置を行う(ステップS61)。
【0114】次に、図3に示す形状の位相パターンTR
Mを有する検査用レチクルTRをレチクルステージ10
1上に載置する。ここでレチクルステージ101上に載
置する検査用レチクルTRは、位相パターンTRMの形
状を段差測定装置、座標測定装置及び走査型電子顕微鏡
等を用いて評価したもの、又はレチクルアライメント系
と同等な光学系を有する検査装置を用いて評価を行った
ものを用いる。そして、レチクルステージ101上に載
置された検査用レチクルTRの位相パターンTRMを、
レチクルアライメント系の観察視野内(検出視野内)に位
相パターンTRMを位置させて、位相パターンTRMを
Y方向用CCD154及びX方向用CCD155により
計測する。即ち、Y方向用CCD154及びX方向用C
CD155の撮像面には、位相パターンTRMのマーク
像が形成され、Y方向用CCD154及びX方向用CC
D155により光電変換(光電検出)される。Y方向用C
CD154及びX方向用CCD155からの出力信号
は、主制御部125に供給される。従って、光電検出に
て得られた情報に関する出力信号に基づいて、球面収
差、コマ収差及び光束ケラレの量を正確に計測する(ス
テップS62)。
【0115】ここで図15に示すレチクルアライメント
系RAによる、このレチクルアライメン系RAの光学系
(被検光学系)が有するコマ収差の量、光束ケラレの量、
球面収差の量の計測方法について説明する。
【0116】まず、コマ収差、光束ケラレの計測には、
上述の位相パターン像の非対称性の指標βを用いる。即
ち、図17は、主制御部125の指令に基づきレチクル
アライメント系制御部156が第1対物レンズ148を
構成するレンズの中のAFレンズを光軸方向に移動させ
ることにより、又は第1対物レンズ148を構成する全
てのレンズを一体として光軸方向に移動させることによ
り、Y方向用CCD154及びX方向用CCD155の
撮像面に形成される位相パターンTRMのマーク像をデ
フォーカスさせた場合の、各デフォーカス状態での位相
パターン像の非対称性の指標βの変化と諸収差との関係
を示す図である。被検光学系にコマ収差のみが存在する
場合、図17(a)において直線L4で示すように、指
標βはデフォーカス量Zに依存してほぼ線形的に変化す
る。そして、この直線L4の傾き(β/Z)(=a)は
コマ収差量にほぼ比例するため、この直線L4の傾き
(β/Z)(=a)に基づいてコマ収差量を求めること
ができる。
【0117】なお、検査用レチクルの位相パターンにつ
いての(β/Z)(=a)の計測値に、この計測値と基
準検査用レチクル(段差測定装置、座標測定装置及び走
査型電子顕微鏡等を用いて位相パターンの評価を行った
基準検査用レチクル)についての(β/Z)(=a)の
計測値との差をオフセット量として考慮することによ
り、更に正確にコマ収差量を求めることができる。
【0118】また、被検光学系において光束ケラレが存
在する場合、図17(b)に示すように、指標βはデフ
ォーカス方向及びデフォーカス量Zに依存して遇関数と
なる。そして、この関数L5の直線L6に対する折れ曲
がり量(β/Z)(=b)は、光束ケラレ量にほぼ比例
するため、折れ線L5の直線L6に対する折れ曲がり量
(β/Z)(=b)に基づいて、光束ケラレ量を求める
ことができる。
【0119】なお、検査用レチクルの位相パターンにつ
いての(β/Z)(=b)の計測値に、この計測値と基
準検査用レチクル(段差測定装置、座標測定装置及び走
査型電子顕微鏡等を用いて位相パターンの評価を行った
基準検査用レチクル)についての(β/Z)(=b)の
計測値との差をオフセット量として考慮することによ
り、更に正確に光束ケラレ量を求めることができる。
【0120】次に、球面収差の計測には、検査用レチク
ルの位相パターン(24μmL/S及び12μmL/
S)の凹部に対応する位相パターン像の像強度と凸部に
対応する位相パターン像の像強度との差異を定量化した
指標αが0となるフォーカス位置(Z1及びZ2)の差(Z
1−Z2)を用いる。
【0121】図18は、主制御部125の指令に基づき
レチクルアライメント系制御部156が第1対物レンズ
148を構成するレンズの中のAFレンズを光軸方向に
移動させることにより、又は第1対物レンズ148を構
成する全てのレンズを一体として光軸方向に移動させる
ことにより、Y方向用CCD154及びX方向用CCD
155の撮像面に形成される位相パターンTRMのマー
ク像をデフォーカスさせた場合の、各デフォーカス状態
での、位相パターンの凹部及び凸部にそれぞれ対応する
位相パターン像の像強度の間の差異の指標αの変化と球
面収差との関係を示す図である。なお、図18におい
て、Z=0は被検光学系の近軸像面位置に対応してい
る。また、α=0は、位相パターンの凹部に対応する位
相パターン像の像強度と凸部に対応する位相パターン像
の像強度とが等しくなる状態に対応している。被検光学
系(この場合は結像光学系)において球面収差が存在し
ない場合、指標αはデフォーカス量Zの値に応じてほぼ
正比例した変化を示す。即ち、指標αの変化を示す直線
L7において、α=0のときZ=0となる。
【0122】一方、被検光学系において補正オーバーの
球面収差が存在する場合は、指標αの変化を示す直線L
8及びL9において、α=0のときのZの値は負とな
る。また、α=0のときのZの絶対値は、その球面収差
量の大きさに応じて大きくなる。即ち、補正オーバーの
球面収差が比較的大きく存在する場合の指標αの変化を
示す直線L8がZ軸(α=0の軸線)と交わるときのZ
の絶対値の方が、補正オーバーの球面収差が比較的小さ
く存在する場合の指標αの変化を示す直線L9がZ軸と
交わるときのZの絶対値よりも大きくなる。このよう
に、補正オーバーの球面収差が存在する場合、位相パタ
ーンの凹部に対応する位相パターン像の像強度と凸部に
対応する位相パターン像の像強度とが等しくなるデフォ
ーカス位置が、その球面収差量の大きさに応じてZ=0
の近軸像面位置から負の方向へ離れる傾向となる。
【0123】また、被検光学系において補正アンダーの
球面収差が存在する場合は、指標αの変化を示す直線L
10及びL11において、α=0のときのZの値は正と
なる。また、α=0のときのZの値は、その球面収差量
の大きさに応じて大きくなる。即ち、補正アンダーの球
面収差が比較的大きく存在する場合の指標αの変化を示
す直線L10がZ軸(α=0の軸線)と交わるときのZ
の値の方が、補正アンダーの球面収差が比較的小さく存
在する場合の指標αの変化を示す直線L11がZ軸と交
わるときのZの値よりも大きくなる。このように、補正
アンダーの球面収差が存在する場合、位相パターンの凹
部に対応する位相パターン像の像強度と凸部に対応する
位相パターン像の像強度とが等しくなるデフォーカス位
置が、その球面収差量の大きさに応じてZ=0の近軸像
面位置から正の方向へ離れる傾向となる。
【0124】図19は、周期の異なる2種類の位相パタ
ーンに関するデフォーカス量Zと指標αとの関係を示す
図であって、(a)は被検光学系において球面収差が存
在する場合を、(b)は球面収差が存在しない場合をそ
れぞれ示している。周期の小さい位相パターンの方が周
期の大きい位相パターンの場合よりもパターンから生じ
る回折光の回折角度が大きく、球面収差の影響をより受
け易い。従って、被検光学系において球面収差が存在す
る場合、周期の小さい位相パターンに対して得られる直
線L13がZ軸と交差する位置Z2の方が、周期の大き
い位相パターンに対して得られる直線L12がZ軸と交
差する位置Z1よりもZ=0の近軸像面位置から離れ
る。
【0125】一方、被検光学系において球面収差が存在
しない場合は、周期の小さい位相パターンに対して得ら
れる直線L15がZ軸と交差する位置Z2も、周期の大
きい位相パターンに対して得られる直線L14がZ軸と
交差する位置Z1も、Z=0の近軸像面位置と一致す
る。以上より、Z2とZ1との差分(Z2−Z1)は被検
光学系に残存する球面収差の大きさに比例し、且つ差分
(Z2−Z1)の正負の符号は球面収差の補正オーバー及
び補正アンダーに対応していることが分かる。換言する
と、周期の異なる2種類の位相パターンを用いて位相パ
ターン像をデフォーカスさせた場合に得られる指標αと
デフォーカス量Zとの関係から、上述の差分(Z2
1)に基づいて被検光学系の球面収差の大きさおよび
その補正状態を求めることができる。
【0126】なお、検査用レチクルの位相パターン(2
4μmL/S及び12μmL/S)の凹部に対応する位
相パターン像の像強度と凸部に対応する位相パターン像
の像強度との差異を定量化した指標αが0となるフォー
カス位置(Z1及びZ2)の差(Z1−Z2)の計測値に、こ
の計測値と基準検査用レチクル(段差測定装置、座標測
定装置及び走査型電子顕微鏡等を用いて位相パターンの
評価を行った検査用レチクル)について計測した(Z1
−Z2)の計測値との差をオフセット量として考慮する
ことにより、更に正確に球面収差を求めることができ
る。
【0127】次に、レチクルアライメント系RAの照明
光学系及び結像光学系の少なくとも一方の光学特性の調
整を行う(ステップS63)。即ち、球面収差が存在する
場合には、第1対物レンズ148を構成するレンズを保
持する間隔環の交換、又は第1対物レンズ148を構成
するレンズの間隔を調整するための調整機構の作動等を
行い第1対物レンズ148を構成するレンズの間隔を変
更することにより球面収差を小さくするように調整を行
う。更に、第2対物レンズ152のレンズ間隔を変更し
て球面収差を調整することも可能である。また、コマ収
差が存在する場合には、第2対物レンズを構成する一部
のレンズ150を光軸に垂直な平面内で動かすことによ
りコマ収差を小さくするように調整を行う。更に、レチ
クルアライメント系RAの結像光学系に光束ケラレが存
在する場合には、平行平板146を光軸に対して傾ける
こと及び開口絞り147を光軸に対して垂直な平面内で
動かすことの少なくとも一方の調整により光束ケラレを
小さくするように調整を行う。
【0128】また、レチクルアライメント系ンRAの照
明光学系に光束ケラレ(照明テレセンの悪化)が存在する
場合には、平行平板142を光軸に対して傾けること及
び開口絞り142aを光軸に対して垂直な平面内で動か
すことの少なくとも一方の調整により光束のケラレを小
さく調整する。照明光学系側又は結像光学系側の複数の
ケラレ調整をする場合には、何れか一方の調整により光
束ケラレを小さくするための粗調整を行い、他方の調整
により光束ケラレを小さくするための微調整を行うよう
にしても良い。
【0129】この光学特性の調整により球面収差、コマ
収差及び光束ケラレの量が許容できる範囲以内になった
場合には、投影露光装置の製造が終了する(ステップS
64)。一方、球面収差、コマ収差及び光束ケラレの量
の内の何れかの量が許容できる範囲以内になっていない
場合には、ステップS62〜ステップS64の処理を繰
り返す。
【0130】この製造方法により製造されたレチクルア
ライメント系RAを有する投影露光装置によれば、レチ
クルアライメント系RAの照明光学系及び結像光学系の
光学特性の調整が正確に行われていることからレチクル
パターンの投影像の位置合わせを極めて正確に行うこと
ができる。
【0131】なお、この投影露光装置の製造方法におい
ては、投影露光装置の本体にレチクルアライメント系R
Aを設置した後に、検査用レチクルTRの位相パターン
TRMの計測を行う(ステップS62)と共にレチクルア
ライメント系RAの光学特性の調整を行っているが(ス
テップS63)、投影露光装置の本体にレチクルアライ
メント系RAを設置する前に、検査用レチクルTRの位
相パターンTRMの計測を行うと共にレチクルアライメ
ント系RAの光学特性の調整を行って、光学特性の調整
が終了したレチクルアライメント系RAを投影露光装置
本体に設置するようにしても良い。
【0132】また、投影露光装置の製造において、レチ
クルアライメント系RAにテレセントリシティの悪化が
生じる場合には、テレセントリシティの悪化を小さくす
るための調整も必要になる。ここでテレセントリシティ
の崩れとは、光学系の光軸に対して光源と開口絞りが対
称的に偏心しているため、検出面を光軸方向にデフォー
カスさせると検出面上において像に位置ずれが生じる現
象をいう。また、照明テレセンリシティの崩れと照明光
束のケラレとの間には密接な関係があり、ある場合には
照明テレセンリシティの崩れとして扱われ、また別の場
合には照明光束のケラレとして扱われる。
【0133】レチクルアライメント系RAにおける照明
テレセンリシティの崩れは、前述の如く、検査用のレチ
クルTRを用いて図17(b)に示す指標βとデフォー
カス量の関係から求めることも可能であるが、以下に説
明する手法で求めることもできる。好ましくは、前述の
手法及び以下に述べる手法との併用にて照明テレセンリ
シティの崩れを求めながら、平行平板142と開口絞り
142aの少なくとも一方を調整して、照明テレセンリ
シティを調整することが好ましい。
【0134】レチクルステージ101上に検査用レチク
ルTRに代えて、平面ガラス(レチクルパターンの形成
されていないもの)を載置し、投影光学系PLに光源1
41からの光を導き、ウエハステージ上に設置されてい
る図3に示す条件を満たす検査用基準マークWFMを有
する基準マーク板200をレチクルアライメント系RA
の観察視野内に位置させる。そして、第1対物レンズ1
48を構成するレンズの中のAFレンズを駆動部D24
を介して光軸方向に移動(又は第1対物レンズ148を
構成する全てのレンズを駆動部D24を介して一体とし
て光軸方向に移動)させることにより、Y方向用CCD
154及びX方向用CCD155の撮像面に形成される
基準マークWFMのマーク像をデフォーカスさせる。
【0135】なお、レチクルアライメント系RAにおけ
る各光電検出器(154、155)の受光面上に形成され
る検査用基準マーク板WFMの像をデフォーカスさせる
手法は、対物レンズ148を構成する少なくとも1つの
レンズを移動させることに限らず、検査用基準マーク板
200のマークWFMをレチクルアライメント系RAの
検出視野内に位置させると同時に、ウエハステージ(1
21、122、123)の図15の紙面と直交する面内
(XY面内)での位置をウエハステージ制御部124内
に配置された不図示の干渉計でモニターしながら、ウエ
ハステージ制御部124を介してウエハステージ(12
1、122、123)を検査用基準マーク板200の法
線方向(Z方向)に移動させても良い。
【0136】テレセンが残存している場合には、基準マ
ークWFMのマーク像に横ずれが生じることから、この
横ずれ量を計測することによりテレセン量の測定を行う
ことができる。テレセンを小さくするための調整は、平
行平板142を光軸に対して傾けることにより、又は開
口絞り142aやファイバ(光源141)の射出端等を移
動させることにより行う。
【0137】また、テレセン量の計測は、レチクルアラ
イメント系RAにより検査用レチクルTRを計測するこ
とによっても行うことができる。即ち、検査用レチクル
TRをレチクルアライメント系RAの観察視野内(検出
視野内)に位置させ、レチクルアライメント系RAの第
1対物レンズ148を構成するレンズの中のAFレンズ
を光軸方向に移動させることにより、又は第1対物レン
ズ148を構成する全てのレンズを光軸方向に一体とし
て移動させることにより、Y方向用CCD154及びX
方向用CCD155の撮像面に形成される位相パターン
TRMのマーク像をデフォーカスさせる。テレセンが残
存している場合には、位相パターンTRMのマーク像に
横ずれが生じることから、この横ずれ量を計測すること
によりテレセン量の測定を行うことができる。
【0138】また、上述の説明においては、第1対物レ
ンズ148を構成するレンズの中のAFレンズを光軸方
向に移動させることにより、又は第1対物レンズ148
を構成する全てのレンズを一体として光軸方向に移動さ
せることにより、Y方向用CCD154及びX方向用C
CD155の撮像面に形成される位相パターンTRMの
マーク像をデフォーカスさせているが、レチクルステー
ジ制御部140からレチクルステージ101に対して制
御信号を出力することにより、レチクルステージ101
をZ軸方向に移動させて位相パターンTRMをデフォー
カスさせるようにしても良い。また、Y方向用CCD1
54及びX方向用CCD155を被検光学系の光軸方向
に移動させることにより、Y方向用CCD154及びX
方向用CCD155の撮像面に形成される位相パターン
TRMのマーク像をデフォーカスさせるようにしても良
い。
【0139】次に、図20に示すフローチャートを参照
して、図15に示す投影露光装置の他の製造方法の説明
を行う。この図20に示す投影露光装置の製造方法にお
いても、レチクルアライメント系RAの照明光学系及び
結像光学系の光学特性の調整工程を含んでいる。即ち、
図20に示すように、まず、露光用のレチクルRを照明
する露光用照明光学系及びレチクルRのパターン像を観
光性基板に投影する投影光学系PLを有する露光装置
(本体)の準備を行う(ステップS70)。次に、露光装置
(本体)にウエハアライメント系FIA及びレチクルアラ
イメント系RAの設置を行う(ステップS71)。
【0140】次に、図3に示す形状の位相パターンTR
Mを有する検査用レチクルTRをレチクルステージ10
1上に載置する。ここでレチクルステージ101上に載
置する検査用レチクルTRは、位相パターンTRMの形
状を段差測定装置、座標測定装置及び走査型電子顕微鏡
等を用いて評価したもの、又はレチクルアライメント系
RAと同等な光学系を有する検査装置を用いて評価を行
ったものを用いる。そして、レチクルステージ101上
に載置された検査用レチクルTRの位相パターンTRM
を、レチクルアライメント系RAの観察視野内(検出視
野内)に位相パターンTRM位置させて、位相パターン
TRMをY方向用CCD154及びX方向用CCD15
5により計測する(ステップS72)。即ち、Y方向用C
CD154及びX方向用CCD155の撮像面には、位
相パターンTRMのマーク像が形成され、Y方向用CC
D154及びX方向用CCD155により光電変換(光
電検出)される。Y方向用CCD154及びX方向用C
CD155からの出力信号は、主制御部125に供給さ
れる。従って、光電検出にて得られた情報に関する出力
信号に基づいて、球面収差、コマ収差及び光束ケラレの
量を図17〜図19にて説明した手法によって正確に計
測する。
【0141】次に、計測された球面収差、コマ収差及び
光束ケラレの量に基づいて、レチクルアライメント系R
Aの光学系に含まれる球面収差、コマ収差及び光束ケラ
レを小さくするように光学特性の調整を行う(ステップ
S73)。なお、ステップS72で行う検査用レチクル
TRの位相パターンの計測、ステップS73で行うレチ
クルアライメント系RAの光学特性の調整は、図16に
示す投影露光装置の製造方法のステップS62で行う検
査用レチクルの位相パターンの計測、ステップS63で
行うレチクルアライメント系RAの光学特性の調整と同
様な方法により行われる。この光学特性の調整により球
面収差、コマ収差及び光束ケラレの量が許容できる範囲
以内になった場合には(ステップS74)、ステップS7
5に進む。
【0142】次に、図21に示す形状の位相パターンT
WMを有する検査用ウエハTWをウエハステージ(12
1〜123)上に載置して、投影光学系PLに光源14
1からの光を導き検査用ウエハTW上に形成されている
位相パターンTWMをレチクルアライメント系RAの観
察視野内(検出視野内)に位置させて、位相パターンTW
MをY方向用CCD154及びX方向用CCD155に
より計測する(ステップS75)。即ち、Y方向用CCD
154及びX方向用CCD155の撮像面には、位相パ
ターンTWMのマーク像が形成され、Y方向用CCD1
54及びX方向用CCD155により光電変換(光電検
出)される。Y方向用CCD154及びX方向用CCD
155からの出力信号は、主制御部125に供給され
る。従って、光電検出にて得られた情報に関する出力信
号に基づいて、レチクルアライメント系RAの光学系及
び投影光学系PLの両光学系を一体の光学系として、球
面収差、コマ収差及び光束ケラレの量を正確に計測す
る。次に、計測された球面収差、コマ収差及び光束ケラ
レの量に基づいて、レチクルアライメント系RA及び投
影光学系PLを一体とした光学系に含まれる球面収差、
コマ収差及び光束ケラレを小さくするようにレチクルア
ライメント系RAの光学特性の調整を行う(ステップS
76)。
【0143】なお、図22及び図23は、検査用ウエハ
TWに形成された位相パターンTWMの形状を示すもの
である。即ち、この検査用ウエハTWは、シリコン製の
基板により構成されており、その表面に周期的な位相変
化を繰り返す位相パターン(段差パターン)TWMが形成
されている。図22は、位相パターンTWMの形状を示
すものであり、位相パターンTWMの凸部と凹部との段
差d、位相パターンTWMの凸部と凹部とのデューティ
比(l:s)、位相パターンTWMの凸部の左右の対称
性、即ち凸部の左側のエッジ角度Aと右側のエッジ角度
Bの対称性、位相パターンTWMの凸部の左右のエッジ
角度、即ち凸部の左側のエッジ角度A及び右側のエッジ
角度Bは、図23に示す条件を満たす値になるように形
成されている。
【0144】図23は、位相パターンTWMの形状の詳
細を示す図である。この図に示すように段差パターンと
しての位相パターンTWMの凸部と凹部との段差により
生ずる位相差dは、位置検出装置の照明光の波長をλと
するとき、(λ/4)(2n+1)−λ/20≦d≦
(λ/4)(2n+1)+λ/20(ただしnは整数)
である。また、位相パターンTWMの凸部と凹部とのデ
ューティ比(l/s)は、49/51≦l/s≦51/
49である。また、位相パターンTWMの凸部の左右の
対称性、即ち凸部の左側のエッジ角度Aと右側のエッジ
角度Bの対称性は、−20°≦A−B≦20°である。
更に、位相パターンTWMの凸部の左右のエッジ角度、
即ち凸部の左側のエッジ角度A及び右側のエッジ角度B
は、70°≦A≦110°、70°≦B≦110°であ
る。
【0145】また、製造された検査用ウエハTWの位相
パターンTWMの形状、即ち位相パターンの段差、デュ
ーティ比、対称性及びエッジ角度が図23に示される値
になっているか否かの評価は、検査用レチクルTRの評
価と同様にして、段差測定装置、座標測定装置、走査型
電子顕微鏡(SEM)等を用いて行う。また、検査用ウ
エハTWの評価は、検査用レチクルTRの評価と同様な
方法を用いて投影露光装置に備えられる位置検出装置と
同等な光学系(顕微鏡)である検査光学系を用いて行うこ
とも可能である。
【0146】上述のステップS75における、レチクル
アライメント系RAの光学系及び投影光学系PLの両光
学系を一体の光学系とした、球面収差、コマ収差及び光
束ケラレの量の計測は、ステップS72で行う検査用レ
チクルTRの位相パターンの計測と同様な方法により行
われる。また、ステップS76で行うレチクルアライメ
ント系RAの光学特性の調整は、ステップS73で行う
光学特性の調整と同様な方法により行われる。この光学
特性の調整により球面収差、コマ収差及び光束ケラレの
量が許容できる範囲以内になった場合に(ステップS7
7)、投影露光装置の製造が終了する(ステップS7
7)。一方、球面収差、コマ収差及び光束ケラレの量の
内の何れかの量が許容できる範囲以内になっていない場
合には、ステップS75〜ステップS77の処理を繰り
返す。
【0147】この製造方法により製造されたレチクルア
ライメント系RAを有する投影露光装置によれば、レチ
クルアライメント系RAの照明光学系及び結像光学系の
光学特性の調整が正確に行われていることからレチクル
パターンの投影像の位置合わせを極めて正確に行うこと
ができる。
【0148】なお、この投影露光装置の製造方法におい
ては、投影露光装置の本体にレチクルアライメント系R
Aを設置した後に、検査用レチクルTRの位相パターン
TRMの計測を行う(ステップS72)と共にレチクルア
ライメント系RAの光学特性の調整を行っているが(ス
テップS73)、投影露光装置の本体にレチクルアライ
メント系RAを設置する前に、検査用レチクルTRの位
相パターンTRMの計測を行うと共にレチクルアライメ
ント系RAの光学特性の調整を行って、光学特性の調整
が終了したレチクルアライメント系RAを投影露光装置
本体に設置するようにしても良い。
【0149】また、上述の実施の形態においては、図3
に示す形状の位相パターンTRMを有する検査用レチク
ルTRを用いて図15に示す投影露光装置に備えられて
いるレチクルアライメント系RAの光学特性の調整を行
っているが、図15に示す投影露光装置のレチクルアラ
イメント系RAの照明光学系の照明光が照射可能なレチ
クルステージ101におけるレチクル設置位置の近傍の
位置に、図3に示す形状の位相パターンTRMを有する
基準マーク板198を設置し(図24参照)、この基準マ
ーク板198を用いて投影露光装置に備えられているレ
チクルアライメント系RAの光学特性の調整を行うよう
にしても良い。この場合には、基準マーク板198の表
面をレチクルRの表面の高さとほぼ同じ高さとなるよう
に設置する。
【0150】また、上述の実施の形態においては、図2
3に示す形状の位相パターンTWMを有する検査用ウエ
ハTWを用いて図15に示す投影露光装置に備えられて
いるレチクルアライメント系RAの光学特性の調整を行
っているが、図15に示す投影露光装置のウエハホルダ
121上のレチクルアライメント系RAの照明光学系の
照明光が照射可能なウエハ設置位置の近傍の位置に、図
23に示す形状の位相パターンTRMを有する基準マー
ク板200を設置し(図25参照)、この基準板200を
用いて投影露光装置に備えられているレチクルアライメ
ント系RAの光学特性の調整を行うようにしても良い。
この場合には、基準マーク板200の表面をウエハWの
表面の高さとほぼ同じ高さとなるように設置する。
【0151】以上の実施の形態において、ウエハステー
ジ(121、122、123)上に設置された検査用基準
マーク板200に形成される周期パターン状の検査マー
クのピッチ、又はウエハステージ(121、122、1
23)上に載置される検査用のウエハTWに形成される
周期パターン状の検査マークのピッチをPw、レチクル
ステージ101上に設置された検査用基準マーク板19
8に形成される周期パターン状の検査マークのピッチ、
又は検査用レチクルTRに形成される周期パターン状の
検査マークのピッチをPr、投影光学系PLの投影倍率
をMplとすると、Pw=Mpl×Prの関係が成り立
つ。例えば、検査用レチクルTRの検査マークのピッチ
Prを12μmとし、投影光学系PLの投影倍率Mpl
を1/4とした場合、上記の関係から検査用基準マーク
板WFMの検査マークのピッチPwは3μmとなる。な
お、改めて述べるまでもないが、検査用マークTWMを
備えた検査用ウエハTWや検査用マークWFMを備えた
検査用基準マーク板200は、前述の図4〜図14に示
す如く、検査用レチクルTRの製造手法と同様な手法で
製造することができる。
【0152】ところで、以上の図20においては主にレ
チクルアライメント系RAを検査用レチクルTRや検査
用基準マーク板(198、200)を用いて、レチクル
アライメント系RAを高精度に調整して露光装置を製造
することについて説明したが、図26に示す如く、検査
用レチクルTRや検査用基準マーク板(198、20
0)を用いてレチクルアライメント系RAを高精度に調
整し、さらに検査用基板としての検査用ウエハTWや基
板ステージ上に設けられた検査用基準マーク板200を
用いて、ウエハアライメント系(基板アライメント系)F
IAを高精度に調整して露光装置を製造することも可能
である。
【0153】図26を参照しながら簡単に説明すると、
ステップS700では、露光用のレチクルRを照明する
ための露光用照明光学系及びレチクルRのパターン像を
感光性基板(ウエハ等)に投影するための投影光学系P
Lを有する露光装置(露光装置本体)を準備する。
【0154】次に、ステップS710では、ステップS
700にて準備された露光装置(露光装置本体)にウエ
ハアライメント系(基板アライメント系)FIAとレチ
クルアライメント系RAとをそれぞれ設置する。
【0155】ステップS710が完了すると、ステップ
S720では、例えば図3に示す条件を満たす検査用レ
チクルTRをレチクルステージ101上に設定し、例え
ば図17〜図19に示す如き前述と同様な計測手法を用
いて、レチクルアライメント系RAにて光束のケラレ
(テレセントリシィも含む)、コマ収差、球面収差を光
電的に検出する。なお、ステップS720における計測
工程は、検査用レチクルTRの代わりに、レチクルステ
ージ101上の一端に設けられた図3に示す条件を満た
す検査用基準マーク板198、あるいはウエハステージ
(121、122、123)上の一端に設けられた図2
3に示す条件を満たす検査用基準マーク板200を用い
て、レチクルアライメント系RAにて光束のケラレ(テ
レセントリシィも含む)、コマ収差、球面収差を光電的
に検出することも可能である。
【0156】ステップS730では、ステップS720
にて検出された各計測値に基づいて、レチクルアライメ
ント系RAにおける光束のケラレ(テレセントリシィも
含む)、コマ収差、球面収差は前述の如き手法により調
整(補正)される。因みに、レチクルアライメント系R
Aにおける光束のケラレ(テレセントリシィも含む)の
調整(補正)は、光軸と直交に移動する照明開口絞り1
42a、光軸に対して傾斜する平行平板142、光軸と
直交に移動する開口絞り147、及び光軸に対して傾斜
する平行平板146の少なくとも1つを調整すれば良
い。また、レチクルアライメント系RAにおけるコマ収
差の調整(補正)は、第2対物レンズ150の1部を光
軸と直交する方向に調整すれば良く、レチクルアライメ
ント系RAにおける球面収差の調整(補正)は、第1対
物レンズ148や第2対物レンズ152を構成するレン
ズ間隔を調整すれば良い。
【0157】ステップS740では、レチクルアライメ
ント系RAにおける光学性能が許容値となるか否かが判
断され、もし、レチクルアライメント系RAにおける光
学性能が許容できない場合には、レチクルアライメント
系RAにおける光学性能が許容値となる迄、ステップS
720の計測工程、ステップS730の調整工程が繰り
返される。最終的に、レチクルアライメント系RAにお
ける光学性能が許容値となると、ステップS750へ移
行する。
【0158】ステップS750では、例えば図23に示
す条件を満たす検査用ウエハTWをウエハステージ(1
21、122、123)上に設定し、例えば図17〜図
19に示す如き前述と同様な計測手法を用いて、ウエハ
アライメント系FIAにて光束のケラレ(テレセントリ
シィも含む)、コマ収差、球面収差を光電的に検出す
る。なお、ステップS750における計測工程は、検査
用ウエハTWの代わりに、ウエハステージ(121、1
22、123)上の一端に設けられた図23に示す条件
を満たす検査用基準マーク板200を用いて、ウエハア
ライメント系FIAにて光束のケラレ(テレセントリシ
ィも含む)、コマ収差、球面収差を光電的に検出するこ
とも可能である。
【0159】ステップS760では、ステップS750
にて検出された各計測値に基づいて、ウエハアライメン
ト系FIAにおける光束のケラレ(テレセントリシィも
含む)、コマ収差、球面収差は前述の如き手法により調
整(補正)される。因みに、ウエハアライメント系FI
Aにおける光束のケラレ(テレセントリシィも含む)の
調整(補正)は、光軸と直交に移動する照明開口絞り1
27、光軸に対して傾斜する平行平板129a、光軸に
対して傾斜する平行平板113a、及び光軸と直交に移
動する開口絞り130の少なくとも1つを調整すれば良
い。また、ウエハアライメント系FIAにおけるコマ収
差の調整(補正)は、第2対物レンズ111の1部を光
軸と直交する方向に調整すれば良く、ウエハアライメン
ト系FIAにおける球面収差の調整(補正)は、第1対
物レンズ107や第2対物レンズ111を構成するレン
ズ間隔を調整すれば良い。
【0160】ステップS770では、ウエハアライメン
ト系FIAにおける光学性能が許容値となるか否かが判
断され、もし、ウエハアライメント系FIAにおける光
学性能が許容できない場合には、ウエハアライメント系
FIAにおける光学性能が許容値となる迄、ステップS
750の計測工程、ステップS760の調整工程が繰り
返される。最終的に、ウエハアライメント系FIAにお
ける光学性能が許容値となると、ステップS770は終
了し、露光装置が完成する。
【0161】以上の図26の例では、レチクルアライメ
ント系RAにおける光学性能計測および調整の完了後、
ウエハアライメント系FIAにおける光学性能計測およ
び調整を行う例を示したが、レチクルアライメント系R
Aにおける光学性能計測および調整の手順と、ウエハア
ライメント系FIAにおける光学性能計測および調整の
手順を逆にしても良く、さらには、双方のアライメント
系の計測および調整の作業を同時に行うことも可能であ
る。
【0162】なお、ウエハアライメント系FIAにおけ
る光学性能の計測および調整については、特願2000-004
906号において記載している。
【0163】以下、図27のフローチャートを参照し
て、図15に示す投影露光装置を用いて感光性基板とし
てのウェハ等に所定の回路パターンを形成するマイクロ
デバイスとしての半導体デバイスの製造方法を説明す
る。
【0164】先ず、図27のステップS301におい
て、1ロットのウェハ上に金属膜が蒸着される。次のス
テップS302において、そのlロットのウェハ上の金
属膜上にフォトレジストが塗布される。その後、ステッ
プS303において、図15に示す投影露光装置を用い
て、マスク上のパターンの像がその投影光学系(投影光
学モジュール)を介して、その1ロットのウェハ上の各
ショット領域に順次露光転写される。その後、ステップ
S304において、その1ロットのウェハ上のフォトレ
ジストの現像が行われた後、ステップS305におい
て、その1ロットのウェハ上でレジストパターンをマス
クとしてエッチングを行うことによって、マスク上のパ
ターンに対応する回路パターンが、各ウェハ上の各ショ
ット領域に形成される。その後、更に上のレイヤの回路
パターンの形成等を行うことによって、半導体素子等の
デバイスが製造される。上述の半導体デバイス製造方法
によれば、極めて微細な回路パターンを有する半導体デ
バイスをスループット良く得ることができる。
【0165】また、図15に示す投影露光装置では、プ
レート(ガラス基板)上に所定のパターン(回路パター
ン、電極パターン等)を形成することによって、マイク
ロデバイスとしての液晶表示素子を得ることもできる。
以下、図28のフローチャートを参照して液晶表示素子
の製造方法の説明を行う。図28において、パターン形
成工程S401では、図15に示す投影露光装置を用い
てマスクのパターンを感光性基板(レジストが塗布され
たガラス基板等)に転写露光する、所謂光リソグラフィ
ー工程が実行される。この光リソグラフィー工程によっ
て、感光性基板上には多数の電極等を含む所定パターン
が形成される。その後、露光された基板は、現像工程、
エッチング工程、レチクル剥離工程等の各工程を経るこ
とによって、基板上に所定のパターンが形成され、次の
カラーフィルタ形成工程S402へ移行する。
【0166】次に、カラーフィルタ形成工程S402で
は、R(Red)、G(Green)、B(Blue)に対応した3
つのドットの組がマトリックス状に多数配列されたり、
又はR、G、Bの3本のストライプのフィルタの組を複
数水平走査線方向に配列したカラーフィルタを形成す
る。そして、カラーフィルタ形成工程S402の後に、
セル組み立て工程S403が実行される。セル組み立て
工程S403では、パターン形成工程S401にて得ら
れた所定パターンを有する基板、及びカラーフィルタ形
成工程S402にて得られたカラーフィルタ等を用いて
液晶パネル(液晶セル)を組み立てる。セル組み立て工
程S403では、例えば、パターン形成工程S401に
て得られた所定パターンを有する基板とカラーフィルタ
形成工程S402にて得られたカラーフィルタとの間に
液晶を注入して、液晶パネル(液晶セル)を製造する。
【0167】その後、モジュール組み立て工程S404
にて、組み立てられた液晶パネル(液晶セル)の表示動
作を行わせる電気回路、バックライト等の各部品を取り
付けて液晶表示素子として完成させる。上述の液晶表示
素子の製造方法によれば、極めて微細な回路パターンを
有する液晶表示素子をスループット良く得ることができ
る。
【0168】
【発明の効果】この発明の露光装置によれば、デフォー
カス手段により、レチクルアライメント系の検査をする
ためにレチクルアライメント系の検出視野内に設置され
る段差を有する位相パターン又は位相パターンの像をデ
フォーカスさせ、計測手段により光電変換部にて光電検
出される位相パターンの像の情報に基づいて検出光学系
の光学特性を計測するため、レチクルアライメント系の
光学特性の計測を極めて精密に行うことができレチクル
アライメント系の検査を正確に行うことができるる。
【0169】また、この発明の露光装置の製造方法によ
れば、投影光学系の光学特性を考慮した状態でレチクル
アライメント系の光学光学特性の調整を行うため、極め
て精度良く位置合わせを行うことが可能なレチクルアラ
イメント系を有する露光装置を製造することができる。
【0170】また、この発明のマイクロデバイスの製造
方法によれば、レチクルの転写パターンを感光性基板上
に結像させる際に位置合わせを極めて正確に行うことが
できるため、スループット良く、高品質のマイクロデバ
イスを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態にかかる検査用レチクル
の平面図である。
【図2】この発明の実施の形態にかかる検査用レチクル
の位相パターンの形状を示す図である。
【図3】この発明の実施の形態にかかる検査用レチクル
の位相パターンの形状の詳細を示す図である。
【図4】この発明の実施の形態にかかる検査用レチクル
の製造を行う投影露光装置の概略構成図である。
【図5】この発明の実施の形態にかかる検査用レチクル
の製造方法を説明するためのフローチャートである。
【図6】この発明の実施の形態にかかる検査用レチクル
の評価に用いられる検査装置の概略構成図である。
【図7】この発明の実施の形態にかかる検査用レチクル
の位相パターンの段差の評価を説明するためのフローチ
ャートである。
【図8】この発明の実施の形態にかかる検査用レチクル
の位相パターン像の信号強度を説明するための図であ
る。
【図9】この発明の実施の形態にかかる検査用レチクル
の位相パターンのデューティ比の評価を説明するための
フローチャートである。
【図10】この発明の実施の形態で用いられる位相パタ
ーンの凹部に対応する位相パターンの像強度と位相パタ
ーンの凸部に対応する位相パターンの像強度との差異を
定量化した指標αを説明するための図である。
【図11】この発明の実施の形態で用いられる周期の異
なる2種類の位相パターンに関するデフォーカス量Zと
指標αの関係を示す図である。
【図12】この発明の実施の形態にかかる検査用レチク
ルの位相パターンの対称性の評価を説明するためのフロ
ーチャートである。
【図13】この発明の実施の形態で用いられる位相パタ
ーン像の非対称性指標βを説明するための図である。
【図14】この発明の実施の形態にかかる検査用レチク
ルの位相パターンのエッジ角度の評価を説明するための
フローチャートである。
【図15】この発明の実施の形態にかかるレチクルアラ
イメント系を備えた投影露光装置の概略構成図である。
【図16】この発明の実施の形態にかかる投影露光装置
の製造方法を説明するためのフローチャートである。
【図17】この発明の実施の形態で用いられる各デフォ
ーカス状態での位相パターン像の非対称性指標βの変化
と諸収差の関係を示す図である。
【図18】この発明の実施の形態で用いられる各デフォ
ーカス状態での指標αの変化と球面収差との関係を示す
図である。
【図19】この発明の実施の形態で用いられる周期の異
なる2種類の位相パターンに関するデフォーカス量Zと
指標αの関係を示す図である。
【図20】この発明の実施の形態にかかる投影露光装置
の他の製造方法を説明するためのフローチャートであ
る。
【図21】この発明の実施の形態にかかる検査用ウエハ
の平面図である。
【図22】この発明の実施の形態にかかる検査用ウエハ
の位相パターンの形状を示す図である。
【図23】この発明の実施の形態にかかる検査用ウエハ
の位相パターンの形状の詳細を示す図である。
【図24】この発明の実施の形態にかかるレチクルステ
ージ上のレチクル及び基準マーク板を示す図である。
【図25】この発明の実施の形態にかかる投影露光装置
のステージ上に基準板を設置した状態を示す図である。
【図26】この発明の実施の形態にかかる投影露光装置
の更に他の製造方法を説明するためのフローチャートで
ある。
【図27】この発明の実施の形態にかかるマイクロデバ
イスの製造方法を説明するためのフローチャートであ
る。
【図28】この発明の実施の形態にかかるマイクロデバ
イスの製造方法を説明するためのフローチャートであ
る。
【符号の説明】
TR…検査用レチクル、TRM…位相パターン、20…
光源、22…コンデンサレンズ、23…照明リレーレン
ズ、24…ハーフミラー、27…第1対物レンズ、28
…反射ミラー、29,31…第2対物レンズ、32…ハ
ーフミラー、33…Y方向用CCD、34…X方向用C
CD、101…レチクルステージ、124…ウエハステ
ージ制御部、125…主制御部、131…ウエハアライ
メント制御部、140…レチクルステージ制御部、15
6…レチクルアライメント系制御部、141…光源、1
43…コンデンサレンズ、144…照明リレーレンズ、
145…ハーフミラー、148…第1対物レンズ、14
9…反射ミラー、150,152…第2対物レンズ、1
53…ハーフミラー、154…Y方向用CCD、155
…X方向用CCD、198,200…基準マーク板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA04 AA07 AA20 AA32 AA56 BB13 BB17 BB24 BB27 CC20 EE08 FF10 FF42 FF48 FF51 FF61 GG04 GG12 GG22 HH04 HH13 JJ01 JJ05 JJ09 JJ23 KK01 LL00 LL02 LL04 LL10 LL12 LL30 LL59 MM02 NN03 NN05 PP02 PP12 PP13 PP24 QQ06 QQ14 QQ21 QQ25 QQ26 QQ32 RR05 RR07 SS02 SS12 2G086 HH06 5F046 CB17 DA14 DB05 EB02 EB03 FA09 FA18 FC04 FC06

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レチクルに形成された転写パターンを感
    光性基板に露光するために、前記レチクルの位置を検出
    するレチクルアライメント系を備えた露光装置におい
    て、 前記レチクルアライメント系は、前記レチクルに形成さ
    れたレチクルマークからの光を集光する検出光学系と、
    前記検出光学系を介した光を光電変換する光電変換部と
    を有し、 前記レチクルアライメント系の検査をするために、前記
    レチクルアライメント系の検出視野内に設置される段差
    を有する位相パターン又は前記位相パターンの像をデフ
    ォーカスさせるデフォーカス手段と、 前記光電変換部にて光電検出される前記位相パターンの
    像の情報に基づいて前記検出光学系の光学特性を計測す
    る計測手段とを備えることを特徴とする露光装置。
  2. 【請求項2】 前記位相パターンは、前記レチクルを保
    持するレチクルステージ上又は前記レチクル上に形成さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の露光装置。
  3. 【請求項3】 前記デフォーカス手段は、前記検出光学
    系を構成する少なくとも1つのレンズを前記検出光学系
    の光軸に沿って移動させるレンズ移動手段を有すること
    を特徴とする請求項1又は請求項2記載の露光装置。
  4. 【請求項4】 前記デフォーカス手段は、前記レチクル
    を保持するレチクルステージを前記レチクルの表面に対
    して法線方向に移動させるレチクルステージ移動手段を
    有することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の露
    光装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜請求項4の何れか一項に記載
    の露光装置を用いて前記レチクルの転写パターンを感光
    性基板上に露光する露光工程と、 前記露光工程により露光された前記感光性基板を現像す
    る現像工程とを含むことを特徴とするマイクロデバイス
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 レチクルに形成された転写パターンを感
    光性基板に露光するために、前記レチクルの位置を検出
    するレチクルアライメント系と、前記レチクルに形成さ
    れた転写パターンの像を前記感光性基板に投影する投影
    光学系とを備えた露光装置の製造方法において、 第1計測パターンを用いて前記レチクルアライメント系
    の光学特性を計測する第1計測工程と、 前記第1計測工程の計測結果に基づいて、前記レチクル
    アライメント系の光学特性を調整する第1調整工程と、 第2計測パターンを用いて前記投影光学系及び前記レチ
    クルアライメント系の光学特性を計測する第2計測工程
    と、 前記第2計測工程の計測結果に基づいて、前記レチクル
    アライメント系の光学特性を調整する第2調整工程と、
    を含むことを特徴とする露光装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第1計測工程は、前記レチクルの設
    置位置又はその近傍に設置された前記第1計測パターン
    を用いて前記レチクルアライメント系の光学特性を計測
    する工程を含み、 前記第2計測工程は、前記感光性基板の設置位置又はそ
    の近傍に設置された前記第2計測パターンを用いて前記
    投影光学系及び前記レチクルアライメント系の光学特性
    を計測する工程を含むことを特徴とする請求項6記載の
    露光装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記第1計測工程は、前記レチクルの設
    置位置又はその近傍に設置された前記第1計測パターン
    又は前記第1計測パターンの像をデフォーカスさせなが
    ら前記レチクルアライメント系の光学特性を計測する工
    程を含み、 前記第2計測工程は、前記感光性基板の設置位置又はそ
    の近傍に設置された前記第2計測パターン又は前記第2
    計測パターンの像をデフォーカスさせながら前記投影光
    学系及び前記レチクルアライメント系の光学特性を計測
    する工程を含むことを特徴とする請求項6記載の露光装
    置の製造方法。
  9. 【請求項9】 レチクルに形成された転写パターンの像
    を感光性基板に投影する投影光学系と、前記レチクルの
    位置を検出するレチクルアライメント系と、前記感光性
    基板の位置を検出する基板アライメント系とを有する露
    光装置の製造方法において、 第1計測パターンを用いて前記レチクルアライメント系
    の光学特性を計測する第1計測工程と、 前記第1計測工程の計測結果に基づいて、前記レチクル
    アライメント系の光学特性を調整する第1調整工程と、 前記第1計測パターンと所定の関係で形成された第2計
    測パターンを用いて前記基板アライメント系の光学特性
    を計測する第2計測工程と、 前記第2計測工程の計測結果に基づいて、前記基板アラ
    イメント系の光学特性を調整する第2調整工程と、を含
    むことを特徴とする露光装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記第1計測パターンの計測マークの
    ピッチをPr、前記第2計測パターンの計測マークのピ
    ッチをPw、投影光学系の投影倍率をMplとすると
    き、Pw=Mpl×Prの関係を満たすことを特徴とす
    る請求項9記載の露光装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 レチクルに形成された転写パターンの
    像を感光性基板に投影する投影光学系と、前記レチクル
    の位置を検出するレチクルアライメント系と、前記感光
    性基板の位置を検出する基板アライメント系とを有する
    露光装置の製造方法において、 所定の計測パターンを用いて前記レチクルアライメント
    系の光学特性を計測する第1計測工程と、 前記第1計測工程の計測結果に基づいて、前記レチクル
    アライメント系の光学特性を調整する第1調整工程と、 前記所定の計測パターンを用いて前記基板アライメント
    系の光学特性を計測する第2計測工程と、 前記第2計測工程の計測結果に基づいて、前記基板アラ
    イメント系の光学特性を調整する第2調整工程と、を含
    むことを特徴とする露光装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項6〜請求項11の何れか一項に
    記載の製造方法により製造された露光装置を用いてレチ
    クルの転写パターンを感光性基板上に露光する露光工程
    と、 前記露光工程により露光された前記感光性基板を現像す
    る現像工程とを含むことを特徴とするマイクロデバイス
    の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016058452A (ja) * 2014-09-05 2016-04-21 キヤノン株式会社 検出装置、計測装置、露光装置、物品の製造方法、および計測方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016058452A (ja) * 2014-09-05 2016-04-21 キヤノン株式会社 検出装置、計測装置、露光装置、物品の製造方法、および計測方法

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