JP2002288749A - 共振タグ、及びその製造方法 - Google Patents

共振タグ、及びその製造方法

Info

Publication number
JP2002288749A
JP2002288749A JP2001119577A JP2001119577A JP2002288749A JP 2002288749 A JP2002288749 A JP 2002288749A JP 2001119577 A JP2001119577 A JP 2001119577A JP 2001119577 A JP2001119577 A JP 2001119577A JP 2002288749 A JP2002288749 A JP 2002288749A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dielectric layer
conductive layer
groove
resonance tag
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001119577A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanori Amimoto
雅則 網本
Hiroto Takeda
寛人 竹田
Kazuhiko Konase
和彦 木名瀬
Koichi Yamaguchi
弘一 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lintec Corp
Original Assignee
Lintec Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lintec Corp filed Critical Lintec Corp
Priority to JP2001119577A priority Critical patent/JP2002288749A/ja
Publication of JP2002288749A publication Critical patent/JP2002288749A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 共振機能をディアクトさせた後、共振機能が
リアクトすることのない、共振タグを提供する。 【解決手段】 略ループ状に形成した第1導電層10と
第2導電層22との間に誘電層12を介装してなる共振
タグ200であって、前記誘電層12が少なくともその
一面に1本の連続切り欠き溝又は複数の互いに平行な連
続切り欠き溝20を有する共振タグ。連続切り欠き溝2
0は誘電層の表面を溝形成部材44で押圧しながら擦過
することにより行うことが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は共振タグ、及びその
製造方法に関し、更に詳述すれば商品等に取付けて前記
商品等が不当に搬出される場合に警報を発する等の手段
で商品等の不当持出し等を防止すること等に有用な共振
タグ、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】多数の商品や展示物が陳列されている商
店、展示場等においては、これら商品等が不当に持出さ
れる場合がある。典型的な不当持出しとしては、いわゆ
る万引行為がある。特に、店舗が大型化している現今の
場合は、商品の不当持出しが発生する機会も多くなり、
この対策は重要な課題である。
【0003】従来、商品の万引行為等の不当持出しを防
止するため、商品に貼付けて使用する共振タグが知られ
ている。この共振タグはループ形状に加工した2枚の金
属箔(導電層)に樹脂からなる誘電層が挟み込まれた構
造をしており、所定の周波数の電磁波に共振するように
作られている。
【0004】陳列された商品等に貼付けられたこの共振
タグは、この商品等が不当持出しに該当する場合は、ゲ
ートと呼ばれる部分を通過する際にゲートに設けられた
送信用アンテナから送られる電波を受けて共振し、同一
周波数の電波が返される。この共振タグから返される電
波が受信用アンテナで検出されることにより、共振タグ
を貼付けた商品の持出しが確認される。
【0005】商品等が購入された場合等のような正当持
出しに該当する場合は、例えば金銭支払所等に設けられ
た失効機により、共振タグの共振機能がディアクト(失
効)させられる。この場合は、ゲートを商品が通過して
も、共振電波は検出されないので、ゲートを自由に通過
できる。共振タグのディアクトは共振タグにパルス波を
与えて発生するジュール熱で共振タグの樹脂層を融解さ
せ、若しくはパルス波によって金属箔回路内に発生する
高電圧により樹脂層の絶縁破壊を起させ、これにより2
枚の金属箔を接触させ回路を短絡させることにより行わ
れる。
【0006】しかし、上記ディアクト方法により共振タ
グがディアクトされた場合は、熱や圧力等の外的条件が
加わると、接触している金属箔同士が離れて共振機能が
リアクト(復活)する場合がある。この場合は、正当に
持出されている商品等であるにもかかわらず、不当持出
しとして認識されることになるので、このような共振機
能のリアクトは本来絶対に許されないものである。
【0007】従来、共振機能のリアクトを防止するた
め、誘電層に比較的短い切り欠きを複数形成することが
行われている。しかし、この方法によっても、確実に共
振機能のリアクトを防止することは出来ていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは上記問題
を解決するために種々検討した結果、表面に凹凸がある
部材又は先端の鋭い部材を用いて樹脂層を擦過して樹脂
層に一本又は複数本の平行な連続切り欠き溝を形成する
ことにより、上記問題を解決出来ることを知得した。
【0009】本発明は上記知見に基づいて完成するに至
ったもので、その目的とするところは、一度共振機能を
ディアクトさせると確実に共振機能がリアクトすること
のない、動作安定性に優れた、共振タグ及びその製造方
法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明は、以下に記載するものである。
【0011】〔1〕 略ループ状に形成した第1導電層
と第2導電層との間に誘電層を介装してなる共振タグで
あって、前記誘電層が少なくともその一面に1本の連続
切り欠き溝、又は複数本であって互いに平行に形成した
連続切り欠き溝を有することを特徴とする共振タグ。
【0012】〔2〕 切り欠き溝の深さが誘電層の厚さ
の5〜80%である〔1〕に記載の共振タグ。
【0013】〔3〕 誘電層に形成した切り欠き溝に対
向して第1導電層又は第2導電層に導電層切り欠き溝を
有する〔1〕又は〔2〕に記載の共振タグ。
【0014】〔4〕 ベース部材の基材上に略ループ状
の第1導電層と前記第1導電層を覆う誘電層とを形成す
ると共に、前記誘電層の表面に1本の連続切り欠き溝又
は複数本の互いに平行な連続切り欠き溝を形成し、次い
で前記誘電層上に略ループ状の第2導電層を形成する共
振タグの製造方法であって、前記連続切り欠き溝の形成
が誘電層の表面を溝形成部材で押圧しながら溝形成部材
と誘電層とを相対的に逆方向に移動させることにより、
溝形成部材で誘電層の表面を切り欠いて形成させること
を特徴とする共振タグの製造方法。
【0015】〔5〕 ベース部材の基材上に略ループ状
の第1導電層と前記第1導電層を覆う誘電層とを形成
し、次いで前記誘電層上に略ループ状の第2導電層を形
成する共振タグの製造方法において、前記誘電層が予め
誘電層の表面を溝形成部材で押圧しながら溝形成部材と
誘電層とを相対的に逆方向に移動させることにより、溝
形成部材で誘電層の表面を切り欠いて前記誘電層の表面
に1本の連続切り欠き溝又は複数本の互いに平行な連続
切り欠き溝を形成させたものであることを特徴とする共
振タグの製造方法。
【0016】〔6〕 溝形成部材が1又は複数の鋭利な
刃物、又は表面に凹凸を形成した部材である〔4〕又は
〔5〕に記載の共振タグの製造方法。
【0017】以下、図面を参照して、本発明につき詳細
に説明する。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は本発明の共振タグの一構成
例を示す模式的断面側面図で、図1中200は共振タグ
である。
【0019】2は基材で、その下面には接着層4を介し
て剥離紙6が貼着されている(以下、これらをベース部
材36という)。
【0020】基材2としては、上質紙等の紙、プラスチ
ックフィルム等の絶縁性のシート、又はフィルムが好ま
しい。
【0021】接着層4は、アクリル系、ゴム系等の感圧
接着剤として用いられているもので構成することが好ま
しい。後述する様に、この接着層4を介して共振タグが
商品等の管理対象物(不図示)に貼着される。
【0022】前記接着層4に貼着されている剥離紙6と
しては、公知のものが使用できる。
【0023】前記基材2上には、一端が解放された略ル
ープ状(略C字状)に形成された第1導電層10が積層
されている。第1導電層10の材料としては、アルミニ
ウム、銅、銀等の金属箔、導電性インキ等が好ましく、
その厚さは、製造工程における取扱いの容易さを考慮し
て決定される。通常4〜500μmが好ましい。
【0024】前記第1導電層10の上面には、第1導電
層10の略ループ形状と同じ形状でその上面全体を覆っ
て誘電層12が積層されている。この誘電層12の材質
としては、絶縁体であれば特に制限は無いが、汎用のプ
ラスチック材料が好ましい。具体的にはポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリエチレンアイオノマー、エチレン
−メタクリル酸共重合体等のポリオレフィンや、ポリエ
チレンテレフタレート等のポリエステルなどが用いられ
る。誘電層12の厚さは、共振タグに用いる周波数を考
慮して決定されるが、通常0.5〜100μmが好まし
い。
【0025】前記誘電層12の一面(図2においては上
面)には、連続切り欠き溝20が形成されている。切り
欠き溝20の数としては特に制限がないが、通常1本、
又は2〜100本が好ましい。切り欠き溝20が複数本
形成されている場合は、複数本の切り欠き溝20は互い
に平行に形成されている。上記切り欠き溝20は、誘電
層12の上面から下面方向に向って形成されている。切
り欠き溝20の形成箇所は特に制限が無く、誘電層12
の一面の何れの箇所に形成されても良い。
【0026】切り欠き溝20の深さAは、誘電層12の
厚さCの5〜80%が好ましく、より好ましくは30〜
60%である。切り欠き溝20の深さが5%未満の場合
は、共振タグ200がディアクト処理された後、共振性
能のリアクトが起きやすい。また、80%を超える場合
は、ディアクト処理前に共振回路間に短絡が起り易く、
この場合は共振タグが共振しなくなる。
【0027】切り欠き溝20の断面形状は、後述する溝
形成部材44の形状に依存するが、特に制限はない。一
般的には断面U字状、V字状等が例示される。
【0028】切り欠き溝20の形成領域の面積として
は、誘電層12の上面の面積に対し、0.1〜40%程
度が好ましく、2〜30%が特に好ましい。
【0029】このように構成された誘電層12の上面に
は、図1に示されるように、更に第2導電層22が積層
される。第2導電層22は前記第1導電層10とほぼ同
形状のループ状(略C字状)に形成され、その材質等も
第1導電層10と同様のものである。
【0030】そして、第2導電層22のカシメ部(不図
示)をカシメることにより、第1導電層10の対応する
カシメ部(不図示)と短絡される。これにより、特定の
周波数に共振するL−C共振回路と等価な共振タグが構
成される。
【0031】上記第2導電層22の上面には、更に保護
カバー24が積層されることが好ましい。保護カバー2
4は、共振タグ200の保護膜として使用されると共
に、例えばバーコード等の識別記号等が印刷されても良
い。
【0032】なお、ベース部材36、第1導電層10、
誘電層12、第2導電層22の各層は接着剤により積層
されるが、使用する材料によっては、接着剤無しで積層
されてもよい。前記接着剤としては特に制限は無いが、
感熱性接着剤が好ましい。前記感熱性接着剤としてはエ
チレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸
共重合体等が例示される。又、第1導電層10と第2導
電層22とを接着する接着層は誘電層12を兼ねさせる
と好都合である。更に共振タグ200を保護する保護カ
バー24と第2導電層22との接着に使われる接着剤は
両者を強固に接着するものであれば特に制限はない。
【0033】上記説明においては、切り欠き溝20は、
誘電層12の上面に形成されたが、誘電層12の下面に
形成されても良く、更には誘電層12の両面に形成され
ても良い。
【0034】また更に、図3に示すように、連続切り欠
き溝60が、誘電層62に形成された誘電層切り欠き溝
60aと、第2導電層64に形成された導電層切り欠き
溝60bとからなり、前記切り欠き溝60aと60bと
が互いに対向状態で、両切り欠き溝間が連通して形成さ
れたものであっても良い。なお、この切り欠き溝は、誘
電層62と、第2導電層64とに形成されたが、これに
限られず第1導電層66と誘電層62とに形成されてい
ても良く、その他本発明の要旨を変更しない範囲で種々
変形しても良い。
【0035】次に、図1に示す上記共振タグ200を用
いて、商品の不当持出しを検出する場合につき説明す
る。
【0036】先ず、共振タグ200の剥離紙6が外さ
れ、露出した接着層4を介して不当持出しを検出するべ
き商品や、商品の包装等の任意箇所に共振タグ200が
貼着される。共振タグ200が貼着された商品等は、次
いで例えば商品陳列棚等におかれ、購入希望者等の陳列
に供される。
【0037】共振タグ200が貼着された商品が持出さ
れ、例えば料金支払所等に設置されたゲートアンテナに
近づくと、送信用ゲートアンテナから送信される電波を
受けて共振タグ200が共振し、同じ周波数の電波が共
振タグ200から受信アンテナに返される。受信用ゲー
トアンテナがこの電波を受信することにより、共振タグ
200の存在が確認される。従って、感知されることな
く不当な商品等の持出しは出来なくなる。
【0038】一方、商品等が正当に持出される場合、即
ち購入希望者により、前記商品等が購入される様な場合
は、料金支払所においてその料金が支払われる際に、料
金支払所に設置されているディアクト機から共振タグ2
00にパルス波が送信される。すると、共振タグ200
の共振回路に流れる共振電流によりジュール熱が発生
し、この熱により誘電層12が溶解され、若しくは共振
回路に誘起される高電圧により誘電層12に絶縁破壊が
引き起され、これにより第1導電層10と第2導電層2
2とが短絡される。その結果、共振タグ200は以後ゲ
ートアンテナから送られる電波と共振し得なくなる。
【0039】次に、図4、5を用いて共振タグを製造す
る方法につき、説明する。
【0040】共振タグの製造方法の一例として、リンテ
ック(株)製ラベルプリンタLPM−300のラベル抜
き部をヒートプレスロールに置換えた装置を用いて共振
タグを製造する場合につき説明する。
【0041】まず、上層から下層に向って工程紙、接着
層(誘電層形成用感熱接着剤、エチレン−メタクリル酸
共重合体)、アルミ箔、接着層(ベース部材接着用感熱
性接着剤、エチレン−メタクリル酸共重合体)が順次積
層されてなる第1導電層部材を打抜いて第1アルミ箔回
路からなる第1導電層32を形成する。次いで、この第
1アルミ箔回路を打抜いた第1導電層部材をヒートプレ
スにより、上層から下層に向って基材(上質紙)、接着
層(アクリル系感圧性接着剤)、剥離紙が順次積層され
てなるベース部材36の前記基材に熱融着させる。その
後、第1導電層部材の工程紙を回路不要部分と共に剥離
することにより、接着層(誘電層形成用)が露出したベ
ース部材36付き第1導電層積層体38(以下、第1積
層体という)を得る。図4(a)に第1積層体38の積
層構造を示す。図4(a)中30は接着層(誘電層形成
用)、32はアルミ箔回路を形成した第1導電層、34
は接着層、36はベース部材である。
【0042】次に、図5に示す溝形成装置40を用い
て、前記第1積層体38に切り欠き溝を形成する。この
装置はヤスリのような表面に凹凸が形成された溝形性部
材を用いるものである。溝形成装置40は第1積層体3
8の搬送方向(図5においては矢印X方向)に直交して
配置された取付け軸42と、前記取付け軸に回動自在に
その一端側43を連結した溝形成部材44とからなる。
前記溝形成部材44の他端側46は前記走行する第1積
層体38の表面に垂下しており、重力の作用により走行
する第1積層体38の表面を押圧している。このため、
走行する第1積層体38はその表面を溝形成部材44の
他端側46により擦過され、前記第1積層体38の接着
層30の表面に連続切り欠き溝20が形成される。
【0043】なお、前記溝形成部材44には錘48が取
付けられており、この錘の質量又は他端側46との間隔
を変化させることにより、前記第1積層体38の表面に
加わる押圧力を調整するようになっている。
【0044】切り欠き溝20は、任意の方法で形成され
得るが、前記表面に凹凸が形成された溝形成部材を用い
る方法や、先端の鋭利な溝形成部材で誘電層12の上面
を押圧しながら擦過することにより形成することが望ま
しい。
【0045】表面に凹凸が形成された溝形成部材として
は、炭素工具鋼(JIS記号SKl)のヤスリが好まし
く、表面の粗さは荒目、中目、細目の何れも好ましい。
ヤスリを溝形性部材として使用する場合は、複数本の平
行な連続切り欠き溝が形成される。
【0046】また、先端の鋭利な溝形成部材としては、
カッターナイフ等の刃物、外周に刃先が形成された円盤
状のコアカッター等が例示される。また、レーザー光発
生装置も用いることができる。
【0047】図6は溝形性部材としてカッターナイフを
用いる場合を示している。図6(a)において、第1積
層体38の搬送方向の上方に固定したカッターナイフ取
付け具70にマグネット72を用いてカッターナイフ7
4を取付けてある。カッターナイフ74の刃先76の取
付け方向は図6(a)中P部分を拡大した図6(b)に
示すように、第1積層体38の搬送方向に対し直角であ
る。このような方向にカッターナイフ74を取付けるこ
とにより、幅広い切り欠き溝を形成できる。なお、切り
欠き溝の深さの調節はカッターナイフ74の刃先76と
ローラー78との間隙を調節することにより行う。又、
第1積層体38と、カッターナイフとの角度Rは70度
程度が好ましい。
【0048】図7は、溝形性部材としてコアカッターを
用いる場合を示している。図7(a)は側面図、図7
(b)は図7(a)中のQ部分の拡大正面図である。円
盤状のコアカッター80の外周にはカッター刃82が形
成され、この刃82で第1積層体38に切り欠き溝を形
成する。カッター刃82の方向は第1積層体38の搬送
方向と平行である。カッター刃82と、ローラー84と
の間隙を調節することにより、切り欠き溝の深さを制御
できる。
【0049】これらの刃物を用いる場合は、これらの刃
物の数に応じて1本、又は任意の本数の連続切り欠き溝
が形成される。
【0050】次いで、図4の前記連続切り欠き溝20が
形成された第1積層体38の接着層30と、上層から下
層に向って順次工程紙、アルミ箔、接着層を積層してな
る第2導電層部材とをヒートプレスにより熱融着させ
る。その後、第2導電層部材の工程紙を第2導電層の回
路不要部分と共に剥離することにより、ベース部材3
6、接着層34、第1導電層32、接着層(誘電層)3
0、第2導電層50からなる第2導電層積層体52(以
下第2積層体という)を得る(図4(b))。
【0051】この第2積層体52は、次いで前記ループ
状回路を形成している第1導電層32、第2導電層50
の所定箇所でカシメられ、両者は電気的に接続されて共
振タグ200が完成する。
【0052】その後、必要に応じて、保護カバー54を
貼り合わせる(図4(c))。
【0053】なお、上記製造方法においては、第1積層
体を製造し、続けて第1積層体に切り欠き溝を形成(イ
ンラインで形成)した後、第2導電層を積層するように
したがこれに限られず、予め所定深さの切り欠き溝を形
成した誘電層形成用感熱接着剤フィルム(オフラインで
形成)を用いて、第1導電層と第2導電層とを接着する
ようにしても良い。
【0054】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明する。
【0055】実施例1、2 上記リンテック(株)製ラベルプリンターLPM−30
0を改造した装置を用いて、共振タグ200を製造し
た。溝形成部材44として中目ヤスリを用い、これに錘
を負荷させた。錘の質量を変化させることにより誘電層
12にかかる押圧力を調整した。
【0056】得られた共振タグを用いて、表1に示す項
目につき測定を行い、その結果を表1に示した。
【0057】比較例1として、切り欠き溝の無いものを
製造した。更に、比較例2として、市販の共振タグを購
入して実施例と同様の項目に付き、比較試験を行った。
その結果を表1に示した。
【0058】なお、読取り可能距離の測定は、サンプル
数50個、使用ゲートはゲート間150cm、高さ1m
の位置で検出を確認した。
【0059】共振周波数標準値(MHz)の測定は、サ
ンプル数50個で、使用測定器はアンリツ(株)製 ネ
ットワークアナライザー(商品名MS4662A)を用
いた。サンプルは全てゲートテストで検出可能なもので
あった。
【0060】リアクト率(1時間後、20時間後)の測
定には、チェックポイント(株)製ディアクト機を用い
た。
【0061】
【表1】
【0062】実施例3、4 切り欠き溝の本数、寸法、及び使用した溝形性部材が異
なる以外は実施例1と同様にして共振タグを製造した。
【0063】実施例3においては、図6に示すカッター
ナイフを用いる溝形性装置を実施例1のヤスリを用いる
溝形性装置の代りに用いてインラインで切り欠き溝を形
成した。
【0064】実施例4においては、図7に示すコアカッ
ターを用いる溝形性装置を用いて、予め切り欠き溝を形
成(オフライン形成)した接着層を用いて、第1導電層
と第2導電層とを接着して共振タグを製造した。
【0065】結果を表2に示した。
【0066】
【表2】
【0067】
【発明の効果】本発明の共振タグは、誘電層の少なくと
も一面に一本の連続切り欠き溝、又は複数の互いに平行
に形成した連続切り欠き溝を形成するようにしたので、
ディアクトした後長時間が経過してもリアクトすること
がない。このため、正規に持出した商品等を不正に持出
した商品と誤認することがなく、誤認に基づくトラブル
を確実に防止できる。従って、本共振タグを、例えば万
引防止用に商品に付して使用する場合は、信頼性の高い
万引防止システムが構築できる。更に、1本又は複数の
平行な連続切り欠き溝は、溝形成部材を用いて誘電層表
面を擦過することにより簡単に形成できるので、製造効
率が高い。又、連続切り欠き溝を誘電層と導電層との両
者に対向して形成する場合は、更にリアクト率が低くな
る等の利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明共振タグの構成の一例を示す概略断面側
面図である。
【図2】本発明共振タグの誘電層に形成された切り欠き
溝の例を示す模式的断面図である。
【図3】本発明共振タグの切り欠き溝の他の例を示す模
式的断面図である。
【図4】本発明共振タグの製造方法の説明に用いる、
(a)は第1積層体、(b)は第2積層体、(c)は共
振タグの構成を示す模式的断面側面図である。
【図5】本発明共振タグの製造に用いる溝形成装置の一
例を示す概略側面図である。
【図6】本発明共振タグの製造に用いる溝形成装置の他
の例を示す、(a)は概略側面図、(b)は(a)のP
部分の拡大正面図である。
【図7】本発明共振タグの製造に用いる溝形成装置の更
に他の例を示す、(a)は概略側面図、(b)は(a)
のQ部分の拡大正面図である。
【符号の説明】
2 基材 4 接着層 6 剥離紙 10 第1導電層 12 誘電層 20 切り欠き溝 22 第2導電層 24 保護カバー 30 接着層 32 第1導電層 34 接着層 36 ベース部材 38 第1積層体 40 溝形成装置 42 取付け軸 43 一端側 44 溝形成部材 46 他端側 48 錘 50 第2導電層 52 第2積層体 60 連続切り欠き溝 60a 誘電層切り欠き溝 60b 導電層切り欠き溝 62 誘電層 64 第2導電層 66 第1導電層 70 カッターナイフ取付け具 72 マグネット72 74 カッターナイフ 76 刃先 78 ローラー 80 コアカッター 82 カッター刃 84 ローラー 200 共振タグ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B035 BA05 BB09 CA01 CA23 5C084 AA03 AA09 BB22 BB31 CC35 DD07 DD87 EE07 FF02 GG71

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略ループ状に形成した第1導電層と第2
    導電層との間に誘電層を介装してなる共振タグであっ
    て、前記誘電層が少なくともその一面に1本の連続切り
    欠き溝、又は複数本であって互いに平行に形成した連続
    切り欠き溝を有することを特徴とする共振タグ。
  2. 【請求項2】 切り欠き溝の深さが誘電層の厚さの5〜
    80%である請求項1に記載の共振タグ。
  3. 【請求項3】 誘電層に形成した切り欠き溝に対向して
    第1導電層又は第2導電層に導電層切り欠き溝を有する
    請求項1又は2に記載の共振タグ。
  4. 【請求項4】 ベース部材の基材上に略ループ状の第1
    導電層と前記第1導電層を覆う誘電層とを形成すると共
    に、前記誘電層の表面に1本の連続切り欠き溝又は複数
    本の互いに平行な連続切り欠き溝を形成し、次いで前記
    誘電層上に略ループ状の第2導電層を形成する共振タグ
    の製造方法であって、前記連続切り欠き溝の形成が誘電
    層の表面を溝形成部材で押圧しながら溝形成部材と誘電
    層とを相対的に逆方向に移動させることにより、溝形成
    部材で誘電層の表面を切り欠いて形成させることを特徴
    とする共振タグの製造方法。
  5. 【請求項5】 ベース部材の基材上に略ループ状の第1
    導電層と前記第1導電層を覆う誘電層とを形成し、次い
    で前記誘電層上に略ループ状の第2導電層を形成する共
    振タグの製造方法において、前記誘電層が予め誘電層の
    表面を溝形成部材で押圧しながら溝形成部材と誘電層と
    を相対的に逆方向に移動させることにより、溝形成部材
    で誘電層の表面を切り欠いて前記誘電層の表面に1本の
    連続切り欠き溝又は複数本の互いに平行な連続切り欠き
    溝を形成させたものであることを特徴とする共振タグの
    製造方法。
  6. 【請求項6】 溝形成部材が1又は複数の鋭利な刃物、
    又は表面に凹凸を形成した部材である請求項4又は5に
    記載の共振タグの製造方法。
JP2001119577A 2001-01-16 2001-04-18 共振タグ、及びその製造方法 Pending JP2002288749A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001119577A JP2002288749A (ja) 2001-01-16 2001-04-18 共振タグ、及びその製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001-8250 2001-01-16
JP2001008250 2001-01-16
JP2001119577A JP2002288749A (ja) 2001-01-16 2001-04-18 共振タグ、及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002288749A true JP2002288749A (ja) 2002-10-04

Family

ID=26607797

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001119577A Pending JP2002288749A (ja) 2001-01-16 2001-04-18 共振タグ、及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002288749A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006075800A1 (en) * 2005-01-17 2006-07-20 Canon Kabushiki Kaisha Resonance tag, method of reversibly changing resonance characteristics of resonance circuit, and capacitive element

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006075800A1 (en) * 2005-01-17 2006-07-20 Canon Kabushiki Kaisha Resonance tag, method of reversibly changing resonance characteristics of resonance circuit, and capacitive element
US7696883B2 (en) 2005-01-17 2010-04-13 Canon Kabushiki Kaisha Resonance tag, method of reversibly changing resonance characteristics of resonance circuit, and capacitive element

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7856708B2 (en) Process for forming at least a portion of a package or an envelope bearing a printed indicia
EP1730674B1 (en) Security tag and method for fabricating a tag
US7704346B2 (en) Method of fabricating a security tag in an integrated surface processing system
US7626548B2 (en) Antenna circuit, IC inlet and IC tag
EP0380426B1 (en) Resonant tag and method of manufacturing the same
US7119685B2 (en) Method for aligning capacitor plates in a security tag and a capacitor formed thereby
RU2596477C1 (ru) Электромагнитная защитная бирка
JP2007536606A5 (ja)
US7138919B2 (en) Identification marking and method for applying the identification marking to an item
US7116227B2 (en) Tag having patterned circuit elements and a process for making same
JP2002245432A (ja) 共振回路デバイスの製造方法
WO2008047630A1 (fr) Étiquette à marqueur à circuits imprimés
JP2002288749A (ja) 共振タグ、及びその製造方法
US11276286B2 (en) Detectable folded coil
JP2002540976A (ja) 製品センサの形成方法
US8099335B2 (en) Method and system for determining billing information in a tag fabrication process
US11544518B2 (en) Deactivatable metal tag
JP2003217039A (ja) 共振タグ、及びその製造方法
JP2008018718A (ja) Icタグラベルリール及びその製造方法