JP2002287647A - 表示装置およびその製造方法 - Google Patents

表示装置およびその製造方法

Info

Publication number
JP2002287647A
JP2002287647A JP2001088000A JP2001088000A JP2002287647A JP 2002287647 A JP2002287647 A JP 2002287647A JP 2001088000 A JP2001088000 A JP 2001088000A JP 2001088000 A JP2001088000 A JP 2001088000A JP 2002287647 A JP2002287647 A JP 2002287647A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
display device
substrate
adhesive layer
substrates
thickness
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001088000A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidehiko Okura
英彦 大蔵
Nobuhiko Nakai
信彦 中井
Yasushi Hatada
泰志 畑田
Takayuki Natsume
隆行 夏目
Kazuyuki Yuzaki
和行 油▲崎▼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2001088000A priority Critical patent/JP2002287647A/ja
Publication of JP2002287647A publication Critical patent/JP2002287647A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い生産性で製造され得る薄型の表示装置お
よびその製造方法を提供する。 【解決手段】 それぞれが内面と外面とを有する一対の
基板12、12’と、基板の内面で挟まれるように設け
られた表示媒体層40と、少なくとも一方の基板の外面
に接着層22を介して固定された少なくとも1つの光学
フィルム32とを有する。基板の外面は、外面の法線方
向から見たときのサイズが200μm以上の凹部14を
有し、凹部14は、接着層22によって埋められた凹
部、または接着層によって部分的に埋められた凹部を含
み、部分的に埋められた凹部内に空隙16が形成されて
いる。空隙のうち、外面の法線方向から見たときのサイ
ズが200μm以上の空隙の数は、複数の凹部の数の2
分の1以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示装置などの薄
型の表示装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、薄型で低消費電力であ
るという特徴を生かして、ワードプロセッサやパーソナ
ルコンピューターなどのOA機器や、電子手帳等の携帯
情報機器、あるいは、カメラ一体型VTRのモニタ等に
広く用いられている。また、薄型の表示装置として、有
機EL(エレクトロルミネッセンス)表示装置も実用化
されつつある。電子機器の小型化、薄型化が進むにつれ
て、これらの薄型表示装置に対する需要は益々増加して
おり、また、更なる薄型化のための検討がなされてい
る。
【0003】表示装置を薄くするために、表示装置を構
成する基板を薄くする試みがなされている。例えば、液
晶表示装置に用いられるガラス基板を機械的に研磨する
ことによって薄くする方法が知られている。また、ガラ
ス基板をエッチングすることによって、薄い基板を作る
方法も知られている。
【0004】また、特開平4−116619号公報は、
一対の基板を用いて複数の液晶表示装置を製造する方法
において、個々の液晶表示装置に分離する前に、基板を
エッチングすることによって、基板の厚さを均一に薄く
した液晶表示装置を能率的に、歩留まり良く、製造でき
ることを開示している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本願発明者が検討した
結果、上記の公報に開示されているエッチング方法を用
いると、ガラス基板の表面に多数の凹部(ディンプル)
が形成される。これは、液晶表示装置の製造プロセス中
に基板表面に形成された傷が原因となって形成される。
すなわち、表面の傷を中心としてエッチングが局所的に
他の領域よりも速く進行するために、凹部が形成され
る。
【0006】この凹部が存在すると、基板表面に貼り付
けられる例えば偏光板(厳密には接着層)との間に空隙
が形成される。この空隙と基板(または接着層)との界
面では屈折率差が大きいので、光が散乱され、その結
果、液晶表示装置の表示品位が低下するという問題が生
じる。
【0007】この問題の発生を回避するために、基板の
エッチング工程の前に、基板の表面の傷を機械的に研磨
することによって除去する方法を検討したが、生産性が
低い。また、機械研磨法によって、基板の表面を均一に
研磨することは難しく、基板の厚さにばらつきができる
という問題もある。
【0008】液晶表示装置を例に説明したが、上記の問
題は、基板を備えた他の表示装置(有機ELなど)に共
通の問題である。
【0009】本発明は、上記の問題を解決するためにな
されたものであり、その主な目的は、高い生産性で製造
され得る薄型の表示装置および薄型の表示装置を高い生
産性で製造する方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による表示装置
は、それぞれが内面と外面とを有する一対の基板と、前
記一対の基板の前記内面で挟まれるように設けられた表
示媒体層と、前記一対の基板の少なくとも一方の基板の
前記外面に接着層を介して固定された少なくとも1つの
光学フィルムとを有し、前記少なくとも一方の基板の前
記外面は、前記外面の法線方向から見たときのサイズが
200μm以上の複数の凹部を有し、前記複数の凹部
は、前記接着層によって埋められた凹部、または前記接
着層によって部分的に埋められた凹部を含み、前記部分
的に埋められた凹部内に空隙が形成されており、前記空
隙のうち、前記外面の法線方向から見たときのサイズが
200μm以上の空隙の数は、前記複数の凹部の数の2
分の1以下であり、そのことによって上記目的が達成さ
れる。
【0011】前記複数の凹部は、前記外面の法線から見
たときのサイズが250μm以上の凹部を含み、前記空
隙のうち、前記外面の法線から見たときのサイズが25
0μm以上の空隙の数は、前記外面の法線から見たとき
のサイズが250μm以上の凹部の数の2分の1以下で
あることが好ましい。
【0012】前記少なくとも一方の基板の厚さは、50
0μm以下であることが好ましく、400μm以下であ
ることがさらに好ましい。
【0013】前記接着層の厚さは35μm以上であるこ
とが好ましく、40μm以上であってもよい。但し、1
00μmを超えないことが好ましい。
【0014】前記表示媒体層は液晶層であり、前記少な
くとも1つの光学フィルムは偏光板であってよい。前記
一対の基板の両方の前記外面が前記凹部を有する場合
で、且つ、前記表示装置が透過型表示装置である場合に
は、前記外面の両方に対して上記構成を設けることが好
ましい。
【0015】本発明による表示装置の製造方法は、上記
のいずれかの表示装置の製造方法であって、(a)それ
ぞれが内面と外面とを有する一対の基板と、前記一対の
基板の前記内面で挟まれるように設けられた表示媒体層
とを有する表示セルを準備する工程と、(b)前記表示
セルの前記一対の基板のうちの少なくとも一方の基板の
厚さが所定の厚さになるように、前記少なくとも一方の
基板の前記外面をエッチングする工程と、(c)工程
(b)の後に、前記少なくとも一方の基板の前記外面に
接着層を介して少なくとも1つの光学フィルムを貼り合
わせる工程とを包含し、そのことによって、上記目的が
達成される。
【0016】工程(c)は、前記少なくとも一方の基板
の前記外面に前記少なくとも1つの光学フィルムを貼り
合わせた前記表示セルを、加圧雰囲気下に放置する工程
を包含してもよい。
【0017】あるいは、工程(c)は、前記少なくとも
一方の基板の前記外面に前記少なくとも1つの光学フィ
ルムを貼り合わせた前記表示セルを、減圧雰囲気下に放
置する工程を包含してもよい。
【0018】前記接着層は、前記少なくとも1つの光学
フィルムに形成されていることが好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明の実施形態による液晶表示装置の構成と製造方法を説
明する。以下では、両方の基板をエッチングによって薄
くした透過型の液晶表示装置およびその製造方法を説明
するが、本発明にはこれに限られず、一方の基板だけを
エッチングする場合にも適用できるので、反射型液晶表
示装置や有機EL表示装置の薄型化にも有効である。
【0020】まず、本願発明者がエッチングによって基
板を薄くする技術を詳細に検討することによって見出し
た技術的な課題を説明する。
【0021】上述した特開平4−116619号に開示
されているように、液晶セルを作製した後、ふっ酸をベ
ースとするエッチング液に液晶セルを浸漬し、液晶セル
の基板の外面をエッチングすると、凹部(ディンプル)
が形成される。これは、図1(a)および(b)に示す
ように、液晶セルの製造プロセス中に基板12の外面に
形成された傷13が原因である。
【0022】傷13が形成された基板12の外面をエッ
チングすると、傷13にエッチング液が浸透し、傷13
を中心にしてエッチングが局所的に他の領域よりも速く
進行する。その結果、図1(c)および(d)に示すよ
うな凹部14が形成される。
【0023】凹部14の基板12の法線方向から見た形
状は略円形であり、基板12の法線方向から見た凹部1
4のサイズは、円の直径Dで近似することができる。こ
の凹部14の直径Dは、エッチング量(通常、エッチン
グ時間で制御される)が多くなるほど、大きくなる。す
なわち、厚さ700μmのガラス基板12を600μm
まで薄くする場合よりも、400μmまでエッチングす
る方が、直径Dが大きな凹部14が形成される。例え
ば、厚さ700μmのガラス基板を、600μm、50
0μm、400μmおよび300μmまでエッチングし
たときに形成される凹部の最大値は、それぞれ、約70
μm、140μm、160μmおよび200μmであっ
た。なお、これらの値は、それぞれのロット(80個)
から無作為に抽出した10個の液晶セルのそれぞれに形
成された凹部の直径Dの平均値ある。この数値は、あく
までも例であり、液晶セルの製造プロセスの違いによ
り、形成される凹部14の直径Dは異なり得る。
【0024】凹部14が形成された基板12の外面に、
従来の接着層122を介して偏光板32を貼り付ける
と、例えば、図3(a)に示した基板110のように、
接着層122は凹部14を埋めることがほとんど無く、
その結果、凹部14のほとんどの部分が空隙116とな
る。空隙116は実質的に空気で満たされており、ガラ
ス基板12および接着層122との屈折率差が大きく、
これらとの界面で、光が散乱される。その結果、液晶表
示装置の表示品位が低下することになる。
【0025】本願発明者が種々検討した結果、凹部14
の直径Dが200μm〜250μmを境にして、これよ
りも大きいものが視認されることが分かった。従って、
直径Dが200μm以上および/または250μm以上
の凹部14の数を減らすことによって、表示品位の低下
を抑制できる。
【0026】しかしながら、基板12の外面に形成され
た傷13を機械的な研磨で取り除くと、基板12の厚さ
が不均一になったり、生産性が低下する等の問題を生じ
る。例えば、1個の液晶セルの外面に形成された傷を機
械的な研磨で取り除くのに、30分以上の時間が掛か
る。
【0027】そこで、本願発明者は、基板12の外面に
形成された凹部14を少なくとも部分的に接着層で埋め
ることによって、接着層と凹部14との間に形成される
空隙の直径を小さくし、表示品位の低下を抑制する構成
を検討した。
【0028】図2を参照しながら、本実施形態による透
過型液晶表示装置100の構成を説明する。
【0029】液晶表示装置100は、例えば、カラーフ
ィルタ基板10と、TFT基板10’と、これらの間に
設けられた液晶層40とを有している。カラーフィルタ
基板10およびTFT基板10’は、それぞれ、ガラス
基板12および12’の外面に接着層22および22’
を介して、偏光板32および32’が固定されている。
【0030】ガラス基板12および12’の外面は、エ
ッチングによって形成された複数の凹部14、14’お
よび14’’を有している。これらの凹部14、14’
および14’’は、直径Dの円で近似することができる
とする。
【0031】本実施形態による液晶表示装置100が有
する接着層22は、少なくとも部分的に凹部14、1
4’および14’’を埋める。従って、一般的には、図
2に示した凹部14および14’のように、接着層22
によって部分的に埋められた凹部と、凹部14’’のよ
うに接着層22で完全に埋められた凹部とが存在する。
すなわち、凹部14および14’内に形成される空隙1
6および16’の直径dは、凹部14および14’の直
径よりも小さくなり、凹部14’’内には空隙が形成さ
れない。
【0032】本実施形態の液晶表示装置100において
は、接着層22および22’が凹部を少なくとも部分的
に埋めることによって、基板12および12’の外面の
多数の凹部内に形成された空隙の内、直径dが200μ
m以上のものの数が、直径Dが200μm以上の凹部の
数の2分の1以下にまで低減されるように構成されてい
る。さらに、直径dが250μm以上の空隙の数が、直
径Dが250μm以上の凹部の数の2分の1以下にまで
低減されていることが好ましい。このように、視認され
やすい空隙の数が大幅に低減されているので、液晶表示
装置100は、空隙に起因する表示品位の低下が抑制さ
れている。
【0033】現在、工業的に広く利用されている薄型の
ガラス基板の厚さは、700μmであり、この基板をエ
ッチングによって500μmまで薄くした場合、本発明
による凹部対策を施すことにより、従来よりも表示品位
に優れた薄型の液晶表示装置を提供することが可能にな
る。さらに400μmまで薄くした場合、本発明による
効果が顕著である。
【0034】次に、図3(a)〜(c)を参照しなが
ら、本実施形態の液晶表示装置100が有する接着層2
2の特徴を説明する。図3(a)〜(c)は、液晶表示
装置が有する一方の基板(カラーフィルタ基板またはT
FT基板)の模式的な部分断面図であり、(a)は比較
例の基板110、(b)は実施形態の基板10A、
(c)は他の実施形態の基板10Bをそれぞれ示してい
る。
【0035】図3(a)に示したように、従来の接着層
122は、厚さや変形性(または流動性とも言う)が充
分でないために、ガラス基板12の凹部14を覆うよう
に貼り合わせると、接着層が充分に変形しないので、凹
部14をほとんど埋めることができず、凹部14の直径
Dと実質的に同じ直径dの空隙116が形成されてしま
う。なお、接着層の変形性の定義および評価方法は後述
する。
【0036】それに対し、従来の接着層122に用いら
れている粘着剤よりも高い変形性を有する接着剤を用い
て接着層22aを形成すると、図3(b)に示したよう
に、接着層22aは充分に変形し、凹部14を埋める。
勿論、図3(b)に示したように完全に埋める必要はな
く、上述したように、直径dが200μm以上の空隙の
数を充分に減らせるように、凹部14を部分的に埋めて
も良い。
【0037】変形性の高い接着剤を用いる代わりに、図
3(c)に示した基板10Bのように、接着層22bの
厚さを増加してもよい。すなわち、接着剤の変形性が従
来と同じであっても、接着層22bの厚さを厚くすれ
ば、接着層22bが変形する量は増加するので、凹部1
4を充分に埋めることができる。
【0038】接着層22bの厚さを増加することによっ
て、凹部14を埋める効果が増加することを下記の表1
に示す。ここで用いた接着剤は、従来の接着剤であり、
従来は厚さ28μmで形成されていた。
【0039】
【表1】
【0040】表1から明らかなように、接着層の厚さ
が、35μm、40μmと増加するに従い、凹部の直径
Dと空隙の直径dとの差が大きくなり、接着層が凹部を
埋める効果が増加することわかる。この結果ら、接着層
の厚さを35μm以上とすることによって、空隙に起因
する表示品位の低下を抑制することができることが分か
る。特に、接着層の厚さを40μmとすることによっ
て、直径Dが280μm以下の凹部は完全に埋めらられ
ている。但し、接着層の厚さがあまり厚くなると、加工
時に接着層の一部が欠落または変形し、接着面との間に
気泡を生じるなどの不具合があるために、接着層の厚さ
は、100μm以下であることが好ましい。
【0041】次に、図4を参照しながら、本実施形態に
よる凹部を埋める作用をさらに具体的に説明する。
【0042】厚さ700μmのガラス基板を用いて9型
(対角9インチ)の液晶セルを作製した。この液晶セル
をふっ酸をベースとするエッチング液(例えば、硝酸と
ふっ酸との混合物)に浸漬し、基板の厚さが400μm
になるまで、ガラス基板の外面をエッチングした。この
とき、エッチングの必要の無い部分は、必要に応じて、
樹脂などを用いて保護した。ここでは、個々の液晶セル
を作製した後、エッチングしたが、特開平4−1166
19号公報に記載されているように、多面どりプロセス
においては、個々の液晶セルに分離する前に、基板をエ
ッチングしてもよい。なお、ここでは、基板の外面に形
成されている傷をエッチング前に除去することはしなか
ったが、場合によって、歩留まりを向上するために、基
板の外面に形成された大きな傷を選択的に除去してもよ
い。
【0043】得られた液晶セルの基板の外面を光学顕微
鏡で観察し、求めた凹部の大きさ(直径D(μm))と
それぞれの凹部の個数と関係を示すヒストグラムの一例
を図4(a)に示す。このヒストグラムでは、直径Dが
150μm以上で200μm未満の凹部の数が、150
μmの位置に示されている。図4(a)に示した例で
は、エッチングによって、直径Dが150μm以上45
0μm以下の凹部が250個形成されていることが観察
された。このうち、直径Dが200μm以上のものが2
00個、250μm以上のものが140個存在した。
【0044】次に、図4(a)に示した分布の凹部を有
する液晶セルの外面に接着層を介して偏光板を貼り付け
たあと、凹部内に形成された空隙を、上記と同様に光学
顕微鏡を用いて観察した。比較例として、従来の接着層
(厚さ28μm)を用いて偏光板を貼り合わせたものを
作製し、実施例として、従来の接着層と同じ接着剤を用
いて厚い接着層(40μm)を用いて偏光板を貼り合わ
せたものを作製した。
【0045】接着層が予め形成された偏光板をゴムロー
ラを用いて液晶セルの外面に貼り付け、その後、55
℃、4.5気圧のオーブン中に25分間静置した。その
後、オーブンから取り出し、室温まで放冷した。実施例
および比較例のいずれのサンプルも同一の条件で作製し
た。このときの温度は60℃以下であることが好まし
く、圧力は、10kg/cm2以下であることが好まし
い。
【0046】なお、ここでは、偏光板を貼り付けた液晶
セルを加圧雰囲気下に放置したが、代わりに、減圧雰囲
気下に放置してもよい。さらに、貼り付け工程そのもの
を減圧雰囲気下で行ってもよい。
【0047】得られた比較例および実施例について、空
隙の大きさ(直径d(μm))とそれぞれの空隙の個数
と関係を示すヒストグラムをそれぞれ図4(b)および
図4(c)に示す。
【0048】図4(b)のヒストグラムから分かるよう
に、従来の接着層(28μm)を用いた比較例のサンプ
ルでは、直径dが200μm以上の空隙が170個(直
径Dが200μm以上の凹部の数の81%)形成されて
おり、直径dが250μm以上の空隙が90個(直径D
が250μm以上の凹部の数の64%)形成されてい
る。
【0049】これに対し、図4(c)のヒストグラムか
ら分かるように、厚い接着層(40μm)を用いた実施
例のサンプルでは、直径dが200μm以上の空隙が7
0個(直径Dが200μm以上の凹部の数の33%)形
成されており、直径dが250μm以上の空隙が90個
(直径Dが250μm以上の凹部の数の36%)形成さ
れている。すなわち、実施例のサンプルでは、直径dが
200μmおよび250μm以上の空隙の数が、それぞ
れの値の直径Dを有する凹部の数の2分の1以下に、さ
らに、40%以下に低減されていることが分かる。ま
た、表示品位の目視評価の比較から、実施例のサンプル
が比較例のサンプルに比べて、表示品位に優れているこ
とも確認された。
【0050】このように、凹部を有する外面に貼り付け
る接着層の厚さを厚くすることによって、凹部を少なく
とも部分的に埋めることによって、表示品位の低下を抑
制できることがわかる。
【0051】接着層が上述したような凹部を埋める効果
を発揮するためには、接着層が充分に変形すればよい。
従って、接着層の厚さを増すだけではなくて、高い変形
性を有する接着剤を用いても同様の効果を得ることがで
きる。
【0052】厚さおよび/または接着剤の種類が違う種
々の接着層を用いて、その変形のし易さを評価した結果
を図5に示す。図5は、一定荷重下における接着層の変
形量の時間変化を示すグラフである。このグラフは、以
下のようにして求めた。
【0053】まず、それぞれの接着層が形成された偏光
板を、幅25mm×長さ100mmの試験片を2枚用意
する。これらを、長さ方向の4分の1を互いに重ね、2
5mm×25mmの面積で接着させる。一方の試験片を
固定し、他方に1kg重の荷重を印加し、荷重方向への
変形量の時間変化を測定した。なお、このときの、試験
片の環境温度は50℃とした。
【0054】図5中の曲線Aは、従来の接着剤で厚さ4
0μmの接着層を形成したもの(上記の実施例)、曲線
Bは従来の接着剤で厚さ35μmの接着層を形成したも
の、曲線Cは高変形性の接着剤で厚さ25μmの接着層
を形成したもの、曲線Rは従来の接着剤で厚さ28μm
の接着層を形成したもの(上記の比較例)、についての
結果をそれぞれ示している。
【0055】図5から分かるように、上記の比較例で用
いた接着層で形成した試験片(曲線R)は、他のサンプ
ル(曲線A、BおよびC)に比べ、変形が遅いことが分
かる。曲線A、BおよびCは、100秒までに400μ
mまで変形しているのに対し、曲線Rは、400μmま
で変形するのに、約1000秒もの時間を要している。
【0056】種々の接着層を用いて液晶表示装置を作製
し、凹部を埋める効果を上述の評価した結果、表示品位
の低下を抑制するだけ凹部を埋めるためには、上述の変
形量の時間変化特性(変形性)の評価試験において、1
00秒以内に400μmまで変形する接着層を用いるこ
とが好ましいことが分かった。
【0057】上記の実施形態では、透過型液晶表示装置
を例示し、その両側の基板をエッチングで薄くし、両側
の基板の外面に、接着層を介して偏光板を貼り合わせた
構成を説明した。勿論、一方の基板だけをエッチングし
ても良いし、また、反射型液晶表示装置や有機ELの場
合には、両側の基板をエッチングした場合においても、
表示媒体層に対して観察者側に配置される基板の凹部
(または空隙)だけが表示品位を低下させるので、観察
者側の基板に対してのみ本発明の構成を適用すればよ
い。
【0058】また、基板の外面に接着層を介して固定さ
れる光学フィルムとして偏光板を例示したが、偏光板に
限られず、位相差補償板や、アンチグレア膜など、種々
の機能を有する光学フィルムを用いるとができる。
【0059】
【発明の効果】上述したように、本発明によると、液晶
表示装置や有機EL表示装置などのガラス基板をエッチ
ングによって薄くする方法を用いても、表示装置の表示
品位が低下が抑制される。従って、エッチング前に、傷
を機械的な研磨で除去する必要がなく、高い生産性で製
造され得る薄型の表示装置および薄型の表示装置を高い
生産性で製造する方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)および(b)は、それぞれ、基板12の
外面に形成された傷13を示す断面図および上面図であ
り、(a)は(b)中の1A−1A’線に沿った断面図
である。(c)および(d)は、それぞれ、基板12の
外面に形成された凹部16を示す断面図および上面図で
あり、(c)は(d)中の1C−1C’線に沿った断面
図である。
【図2】本実施形態による透過型液晶表示装置100の
構成を模式的に示す断面図である。
【図3】(a)〜(c)は、本発明に用いられる接着層
の作用を説明するための模式的な断面図である。
【図4】(a)は実施例および比較例で用いたガラス基
板の外面に形成された凹部の個数と関係を示すヒストグ
ラムであり、(b)は比較例のサンプルにおける空隙の
大きさ(直径d(μm))と個数と関係を示すヒストグ
ラムであり、(c)は実施例のサンプルにおける空隙の
大きさ(直径d(μm))と個数と関係を示すヒストグ
ラムである。
【図5】一定荷重下における接着層の変形量の時間変化
を示すグラフである。
【符号の説明】
10 カラーフィルタ基板 10’ TFT基板 12、12’ガラス基板 13 傷 14、14’、14’’ 凹部 16、16’ 空隙 22、22’ 接着層 32、32’ 偏光板 40 液晶層 100 液晶表示装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 畑田 泰志 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 夏目 隆行 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 油▲崎▼ 和行 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 2H090 JA02 JA04 JA06 JB02 JC03 JD15 LA09 2H091 FA08X FC26 FD15 GA01 GA17 LA11 LA12 5G435 AA17 AA18 BB12 KK05 KK09 KK10

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれが内面と外面とを有する一対の
    基板と、前記一対の基板の前記内面で挟まれるように設
    けられた表示媒体層と、前記一対の基板の少なくとも一
    方の基板の前記外面に接着層を介して固定された少なく
    とも1つの光学フィルムと、を有し、 前記少なくとも一方の基板の前記外面は、前記外面の法
    線方向から見たときのサイズが200μm以上の複数の
    凹部を有し、 前記複数の凹部は、前記接着層によって埋められた凹
    部、または前記接着層によって部分的に埋められた凹部
    を含み、前記部分的に埋められた凹部内に空隙が形成さ
    れており、 前記空隙のうち、前記外面の法線方向から見たときのサ
    イズが200μm以上の空隙の数は、前記複数の凹部の
    数の2分の1以下である、表示装置。
  2. 【請求項2】 前記複数の凹部は、前記外面の法線から
    見たときのサイズが250μm以上の凹部を含み、前記
    空隙のうち、前記外面の法線から見たときのサイズが2
    50μm以上の空隙の数は、前記外面の法線から見たと
    きのサイズが250μm以上の凹部の数の2分の1以下
    である、請求項1に記載の表示装置。
  3. 【請求項3】 前記少なくとも一方の基板の厚さは、5
    00μm以下である、請求項1に記載の表示装置。
  4. 【請求項4】 前記接着層の厚さは35μm以上であ
    る、請求項1から3のいずれかに記載の表示装置。
  5. 【請求項5】 前記表示媒体層は液晶層であり、前記少
    なくとも1つの光学フィルムは偏光板である、請求項1
    から4のいずれかに記載の表示装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から5のいずれかに記載の表示
    装置の製造方法であって、 (a)それぞれが内面と外面とを有する一対の基板と、
    前記一対の基板の前記内面で挟まれるように設けられた
    表示媒体層とを有する表示セルを準備する工程と、 (b)前記表示セルの前記一対の基板のうちの少なくと
    も一方の基板の厚さが所定の厚さになるように、前記少
    なくとも一方の基板の前記外面をエッチングする工程
    と、 (c)工程(b)の後に、前記少なくとも一方の基板の
    前記外面に接着層を介して少なくとも1つの光学フィル
    ムを貼り合わせる工程と、 を包含する、表示装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 工程(c)は、前記少なくとも一方の基
    板の前記外面に前記少なくとも1つの光学フィルムを貼
    り合わせた前記表示セルを、加圧雰囲気下に放置する工
    程を包含する、請求項6に記載の表示装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 工程(c)は、前記少なくとも一方の基
    板の前記外面に前記少なくとも1つの光学フィルムを貼
    り合わせた前記表示セルを、減圧雰囲気下に放置する工
    程を包含する、請求項6に記載の表示装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記接着層は、前記少なくとも1つの光
    学フィルムに形成されている、請求項6から8のいずれ
    かに記載の表示装置の製造方法。
JP2001088000A 2001-03-26 2001-03-26 表示装置およびその製造方法 Pending JP2002287647A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001088000A JP2002287647A (ja) 2001-03-26 2001-03-26 表示装置およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001088000A JP2002287647A (ja) 2001-03-26 2001-03-26 表示装置およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002287647A true JP2002287647A (ja) 2002-10-04

Family

ID=18943158

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001088000A Pending JP2002287647A (ja) 2001-03-26 2001-03-26 表示装置およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002287647A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011232732A (ja) * 2010-04-23 2011-11-17 Samsung Mobile Display Co Ltd 液晶ディスプレイ装置及びその製造方法
CN114613272A (zh) * 2022-03-23 2022-06-10 武汉华星光电半导体显示技术有限公司 显示装置的制备方法、显示装置以及移动终端

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011232732A (ja) * 2010-04-23 2011-11-17 Samsung Mobile Display Co Ltd 液晶ディスプレイ装置及びその製造方法
CN114613272A (zh) * 2022-03-23 2022-06-10 武汉华星光电半导体显示技术有限公司 显示装置的制备方法、显示装置以及移动终端
CN114613272B (zh) * 2022-03-23 2024-04-12 武汉华星光电半导体显示技术有限公司 显示装置的制备方法、显示装置以及移动终端

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4378314B2 (ja) 表示装置及び表示装置の製造方法
US11069750B2 (en) Flexible color filter, flexible organic light emitting display device comprising same, and manufacturing method therefor
US20120009703A1 (en) Thin glass processing using a carrier
US20120152897A1 (en) Method of thinning glass substrate
KR101980764B1 (ko) 아치 형태의 드럼 패드를 구비한 탈착기 및 이를 이용한 경량 박형의 액정표시장치 제조방법
US20150369999A1 (en) Light guide plate and method of manufacturing the same, and backlight module
US20200285095A1 (en) Display device
US7782423B2 (en) Liquid crystal display with first and second transparent resin layers having at least one different characteristic
US7428025B2 (en) Conductive polarizer for LCD
JP2002287647A (ja) 表示装置およびその製造方法
JP6232486B2 (ja) 光学積層体の製造方法
JP2008145621A (ja) 液晶表示装置及びその製造方法
WO2018119752A1 (zh) 显示面板的制造方法
US7092064B2 (en) Liquid crystal display device and method of manufacturing the same wherein the substrate having particular surface roughness
JP2007193132A (ja) 光学部品の製造方法
WO2012137858A1 (ja) 偏光板の製造方法、偏光板および液晶表示装置
KR19990041103A (ko) 플라스틱 기판 액정표시장치 제조방법
JP3699905B2 (ja) 電子部品および電子部品の製造方法
US20050286009A1 (en) Glass substrate for packing liquid crystals, method for manufacturing same, and LCD device using same
CN115223454B (zh) 显示模组及其制备方法、显示装置
JP4409317B2 (ja) 液晶表示パネルの製造方法および液晶表示パネルの製造装置
US9669597B2 (en) Glass film laminate, method of manufacturing the same, and method of manufacturing glass film
TW201015505A (en) System for display images and fabrication method of display panels
JP2009250990A (ja) 液晶表示装置の製造方法
US20140125937A1 (en) Liquid crystal mother panel and manufacturing method thereof