JP2002283181A - 工具のスルーミスト供給方法及び装置 - Google Patents

工具のスルーミスト供給方法及び装置

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JP2002283181A
JP2002283181A JP2001080658A JP2001080658A JP2002283181A JP 2002283181 A JP2002283181 A JP 2002283181A JP 2001080658 A JP2001080658 A JP 2001080658A JP 2001080658 A JP2001080658 A JP 2001080658A JP 2002283181 A JP2002283181 A JP 2002283181A
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mist
hole
flow path
oil
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JP2001080658A
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Akimitsu Kamiya
昭充 神谷
Yoshihiko Yamada
良彦 山田
Akira Kurisu
章 栗栖
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Toyoda Koki KK
Original Assignee
Toyoda Koki KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 均一な粒径のオイルミストを安定した状態で
供給することができ、エアに含まれるオイルミスト粒の
密度を一定に保ち、かつ、配管に生油を集積しない工具
のスルーミスト供給方法及び装置を提供することであ
る。 【解決手段】 ミスト生成装置の流入ポートに供給され
る圧力エアによりオイルをミストにして流出ポートから
工具ホルダの工具装着孔に連通しているミスト供給穴に
圧送し、工具に穿設されたミスト穴を経て工具先端から
オイルミストを噴出する方法において、ミスト供給穴か
ら圧送されるオイルミストがミスト穴を通って工具先端
に開口するスルー流路と、工具ホルダに設けられて外部
に開口するバイパス流路とに分流する分流手段、及びミ
スト生成装置の流入及び流出ポート間の圧力差が一定に
なるように工具のミスト穴の流路抵抗に応じてバイパス
流路の流路抵抗を調整するバイパス流路抵抗調整手段を
工具ホルダに設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工作機械のセミド
ライ加工に使用される工具のスルーミストの供給方法及
び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】工作機械で実行される加工にはクーラン
トが加工部の潤滑及び温度制御のために使用されるが、
少量のクーラントをミスト生成装置によりオイルミスト
にして工作機械の主軸に設けられたミスト供給穴に圧送
して、ミスト供給穴からオイルミストを工具の軸中心を
貫通して穿設されたミスト穴を通過させ噴出口から加工
部に供給する方法がある。この方法により、加工中の潤
滑及び温度制御が可能となるとともに、廃液が微量とな
り廃液処理の環境問題を解決することができる。更に、
切粉とクーラントの分離装置等の必要がなくなるので、
設備及び保守費用を軽減することができる。
【0003】しかしながら、従来の工具はミスト穴が主
軸のミスト供給穴に密接に接続されており、工具径が小
さくて工具のミスト穴径が小さい場合には、オイルミス
トの噴出量が少なくなりオイルミスト生成装置のエア流
入側(1次側)とオイルミスト流出側(2次側)の差圧
が小さくなり、逆に、工具径が大きくミスト穴径が大き
い場合あるいは複数の工具を使用する場合にはオイルミ
ストの噴出量が多くなるので1次側と2次側の差圧が大
きくなった。そのため、圧縮エアを利用してオイルミス
トを生成する一般的なオイルミスト生成装置を使用する
場合には、均一な粒径のオイルミストを生成することが
できなくなる不具合があった。また、工具のミスト穴径
が小さくて1次側と2次側の差圧が小さくなるとオイル
ミストの流速が遅くなり、主軸の高速回転による遠心分
離作用でオイルミストの微粒が主軸配管に付着して油滴
化し、いわゆる生油として集積してオイルミストの噴出
に障害を生じることがあった。
【0004】これらの問題に対処するために、いくらか
のエアがオイルミスト生成装置を通過しないでバイパス
できる、流量調整機構を備えたエアバイパス路を1次側
のエア供給路と2次側のオイルミスト供給路に接続し、
ミスト穴径が小さくオイルミストの噴出量が少ない場合
には流量調整機構によりバイパス路を通過するエアを少
なくしてオイルミスト生成装置を通過するエアを多く
し、逆に、ミスト穴径が大きくオイルミストの噴出量が
多い場合には流量調整機構によりバイパス路を通過する
エアを多くしてオイルミスト生成装置を通過するエアを
少なくして圧力のバランスを保ち、1次側と2次側の差
圧を一定にして均一な粒径のオイルミストを生成する方
法が特開平11−138386に掲載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うにエアをミスト生成装置をバイパスさせて供給する方
法は、エアの流量調整機構にセンサを取付けてエアの流
量を自動調整する必要がありコスト高となる不具合があ
った。また、工具交換装置等を備えた工作機械におい
て、多数の工具に対して自動的に調整することは各工具
について微調整が必要であるため、エアに含まれるオイ
ルミスト粒の密度を一定に保つことが難しく、適切量の
オイルミストを加工部に供給することが困難であった。
更に、従来のバイパスでは主軸の高速回転時に、遠心力
でオイルミストが主軸配管に付着し、生油となり通路を
ふさぐため、工具先端よりオイルミストが発生しなくな
る問題があった。
【0006】本発明は係る従来の不具合を解消するため
になされたもので、工具交換してもオイルミスト生成装
置のエア流入側と流出側の差圧が常に一定となり安定し
た状態で均一な粒径のオイルミストを供給することがで
き、エアに含まれるオイルミスト粒の密度を一定に保
ち、かつ、主軸の高速回転によりオイルミストを主軸配
管に付着させて生油で通路をふさぐことのない工具のス
ルーミスト供給方法及び装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、請求項1に記載の発明の構成上の特徴は、流入ポー
トに供給された圧力エアによりオイルをミストにして流
出ポートから圧送するミスト生成装置を設け、該ミスト
生成装置で生成されたオイルミストを工作機械の主軸に
設けられたミスト供給穴に給送し、該ミスト供給穴を主
軸先端に着脱可能に装着された工具ホルダの工具装着孔
に連通し、該工具装着孔にチャックによって装着された
工具に穿設されたミスト穴を経て工具先端からオイルミ
ストを噴出する方法において、前記ミスト供給穴から圧
送されるオイルミストを前記工具装着孔から前記工具の
ミスト穴を通って前記工具先端に開口するスルー流路
と、前記工具ホルダに設けられて外部に開口するバイパ
ス流路とに分流させることである。
【0008】請求項2に係る発明の構成上の特徴は、請
求項1に記載の工具のスルーミスト供給方法において、
前記ミスト生成装置の流入及び流出ポート間の圧力差が
所定値になるように前記工具のミスト穴の流路抵抗に応
じて前記バイパス流路の流路抵抗を調整するようにした
ことである。
【0009】請求項3に係る発明の構成上の特徴は、流
入ポートに供給された圧力エアによりオイルをミストに
して流出ポートから圧送するミスト生成装置を設け、該
ミスト生成装置で生成されたオイルミストを工作機械の
主軸に設けられたミスト供給穴に給送し、該ミスト供給
穴を主軸先端に着脱可能に装着された工具ホルダの工具
装着孔に連通し、該工具装着孔にチャックによって装着
された工具に穿設されたミスト穴を経て工具先端からオ
イルミストを噴出する装置において、前記ミスト供給穴
から圧送されるオイルミストを前記工具装着孔から前記
工具のミスト穴を通って前記工具先端に開口するスルー
流路と、前記工具ホルダに設けられて外部に開口するバ
イパス流路とに分流させる分流手段、及び前記ミスト生
成装置の流入及び流出ポート間の圧力差が所定値になる
ように前記工具のミスト穴の流路抵抗に応じて前記バイ
パス流路の流路抵抗を調整するバイパス流路抵抗調整手
段を前記工具ホルダに設けたことである。
【0010】請求項4に係る発明の構成上の特徴は、請
求項3に記載の工具のスルーミスト供給装置において、
前記工具ホルダの工具装着孔の底部に工具後端面と対向
するシート部材を設け、工具ホルダが前記主軸に装着さ
れたとき前記ミスト供給穴に連通する接続穴を前記シー
ト部材に穿設し、該接続穴と前記ミスト穴とが隙間を有
して対向する状態で前記工具を前記チャックにより前記
工具装着孔に装着して前記分流手段を構成し、前記チャ
ックの工具の把持位置を変えて前記隙間を調整すること
によりバイパス流路抵抗調整手段を構成したことであ
る。
【0011】請求項5に係る発明の構成上の特徴は、請
求項3に記載の工具のスルーミスト供給装置において、
前記工具ホルダの工具装着孔の底部に工具後端面が当接
するシート部材を設け、工具ホルダが前記主軸に装着さ
れたとき前記ミスト供給穴に連通する接続穴を前記シー
ト部材に穿設し、前記工具が前記シート部材に当接した
とき前記ミスト穴に連通するスルー穴と前記工具装着孔
に開放するバイパス穴とを前記接続穴に連通して前記シ
ート部材に設けて前記分流手段を構成し、前記バイパス
穴の穴径を調整することによりバイパス流路抵抗調整手
段を構成したことである。
【0012】請求項6に係る発明の構成上の特徴は、請
求項3,4又は5に記載の工具のスルーミスト供給装置
において、前記バイパス流路は、前記工具を前記工具装
着孔に装着する前記チャックに形成されたスリットを含
み、該スリットの前記工具ホルダ先端に開口する面積を
調整する手段を前記チャックを締結するキャップに設け
て前記バイパス流路抵抗調整手段を構成したことであ
る。この請求項6の発明において、キャップに設けられ
るスリットの工具ホルダ先端開口面積を調整する手段
は、キャップの開口穴を規定するキャップ自体の部分
(底面部)として構成される。この場合、工具ホルダに
取付けるキャップの開口面積を、工具ホルダを主軸に取
付けた状態での工具の先端からのミストの噴出具合を試
行し、このような試行を通して決定された開口面積のキ
ャップを製作し、工具ホルダに取付けて使用する。別の
方法では、キャップの開口面積を変えた複数の交換キャ
ップを予め用意しておき、工具ホルダを主軸に取付けた
状態での工具の先端からのミストの噴出具合に応じて適
当な交換キャップを選択的に使用するようにする。スリ
ットの工具ホルダ先端開口面積を調整する手段は、別の
形態としては、キャップに対し位置調整可能に取付けら
れ開口部の面積を変える絞り(シャッター)により構成
することができる。この請求項6の発明でバイパス流路
抵抗調整手段を構成するスリットの工具ホルダ先端開口
面積を調整する手段は、請求項4或いは5におけるバイ
パス流路抵抗調整手段を構成するための手段と併用して
もよいが、この手段とは併用せずに単独で用いてもよ
い。併用する場合では、請求項4或いは5におけるバイ
パス流路抵抗調整手段を構成する手段を粗調整手段と
し、請求項6における工具ホルダ先端開口面積を調整す
るキャップ上の手段を微調整手段としてそれぞれ使用す
る。
【0013】請求項7に係る発明の構成上の特徴は、請
求項3,4又は5に記載の工具のスルーミスト供給装置
において、前記バイパス流路は、前記工具を前記工具装
着孔に装着する前記チャックに形成されたスリットを含
み、該スリットの形状を変更することにより前記バイパ
ス流路抵抗調整手段を構成したことである。
【0014】請求項8に係る発明の構成上の特徴は、請
求項3〜7のいずれかに記載の工具のスルーミスト供給
装置において、前記バイパス流路は、前記チャック内周
面と前記工具外周面の少なくとも一方に形成された切欠
を含むことである。
【0015】
【発明の作用・効果】上記のように構成した請求項1に
係る発明においては、ミスト生成装置の流入ポートに供
給される圧力エアによりオイルをミストにして流出ポー
トからオイルミストを工作機械の主軸に設けられたミス
ト供給穴に圧送する。ミスト供給穴は主軸先端に着脱可
能に装着された工具ホルダの工具装着孔に連通してお
り、工具装着孔にチャックによって装着された工具に穿
設されたミスト穴を経て工具先端からオイルミストを噴
出する。このスルーミスト供給方法において、ミスト供
給穴から圧送されるオイルミストを工具装着孔から工具
のミスト穴を通って工具先端に開口されるスルー流路
と、前記工具ホルダに設けられて外部に開口するバイパ
ス流路とに分流させたので、工具に穿設されるミスト穴
径のサイズが微小な場合でも、バイパス流路により所定
量のオイルミストを通過させることができる。これによ
り、ミスト生成装置の流入ポートと流出ポートの差圧を
確保することができるので、配管に生油を集積させるこ
となく工具先端からオイルミストを噴出できるととも
に、エアに含まれるオイルミスト粒の密度を一定に保つ
ことができる。また、高速回転時でも、遠心力で配管に
付着した生油が、コレットの隙間より排出されるため、
オイルミストを工具先端より安定して噴出することがで
きる。
【0016】上記のように構成した請求項2に係る発明
においては、ミスト生成装置の流入及び流出ポート間の
圧力差が所定値になるように工具のミスト穴の流路抵抗
に応じてバイパス流路の流路抵抗を調整するようにした
ので、ミスト穴径が小さい場合はバイパス流路を通過す
るオイルミスト量を多くするように調整し、ミスト穴径
が大きい場合はバイパス流路を通過するオイルミスト量
を少なくするように調整して、ミスト生成装置の流入ポ
ートと流出ポートの差圧を一定にすることができる。こ
れにより、生成されるオイルミストの粒径を安定した状
態で均一にするとともに、エアに含まれるオイルミスト
粒の密度を一定に保つことができる。更に、工具交換し
たときも工具ホルダ内部で流路抵抗の調整が予め設定さ
れているので、再調整をしなくてもよい。
【0017】上記のように構成した請求項3に係る発明
においては、ミスト生成装置の流入ポートに供給される
圧力エアによりオイルをミストにして流出ポートからオ
イルミストを工作機械の主軸に設けられたミスト供給穴
に圧送する。ミスト供給穴は主軸先端に着脱可能に装着
された工具ホルダの工具装着孔に連通しており、工具装
着孔にチャックによって装着された工具に穿設されたミ
スト穴を経て工具先端からオイルミストを噴出する。こ
のスルーミスト供給方法において、ミスト供給穴から圧
送されるオイルミストを工具装着孔から工具のミスト穴
を通って工具先端に開口するスルー流路と、前記工具ホ
ルダに設けられて外部に開口するバイパス流路とに分流
させる分流手段を設ける。ミスト生成装置の流入及び流
出ポート間の圧力差が所定値になるように工具のミスト
穴の流路抵抗に応じてバイパス流路の流路抵抗を調整す
るバイパス流路抵抗調整手段を設けたのでミスト穴径が
小さい場合はバイパス流路を通過するオイルミスト量を
多くするように調整し、ミスト穴径が大きい場合はバイ
パス流路を通過するオイルミスト量を少なくするように
調整することができる。これにより、ミスト生成装置の
流入ポートと流出ポートの差圧を一定にすることがで
き、生成されるオイルミストの粒径を安定した状態で均
一にするとともに、エアに含まれるオイルミスト粒の密
度を一定に保つことができる。更に、工具交換した場合
も工具ホルダ内部で流路抵抗の調整が予め設定されてい
るので、再調整をしなくてもよい。
【0018】上記のように構成した請求項4に係る発明
においては、工具ホルダの工具装着孔の底部に工具後端
面と対向するシート部材を取付け、工具ホルダが主軸に
装着されたときミスト供給穴に連通する接続穴をシート
部材に穿設する。接続穴とミスト穴とが隙間を有して対
向する状態で工具をチャックにより工具装着孔に装着し
て分流手段を構成し、チャックの工具の把持位置を変え
て隙間を調整することによりバイパス流路抵抗調整手段
を構成したので、工具のミスト穴径のサイズに係らず工
具のオイルミストの噴出量を一定に調整することができ
る。
【0019】上記のように構成した請求項5に係る発明
においては、工具ホルダの工具装着孔の底部に工具後端
面が当接するシート部材を取付け、工具ホルダが主軸に
装着されたときミスト供給穴に連通する接続穴をシート
部材に穿設する。工具がシート部材に当接したときミス
ト穴に連通するスルー穴と工具装着孔に開放するバイパ
ス穴とを接続穴に連通してシート部材に設けて分流手段
を構成し、バイパス穴の穴径を調整することによりバイ
パス流路抵抗調整手段を構成したので、工具のミスト穴
径のサイズに係らず工具のオイルミストの噴出量を一定
に調整することができる。
【0020】上記のように構成した請求項6に係る発明
においては、前記バイパス流路は、工具を工具装着孔に
装着するチャックに形成されたスリットを含む。スリッ
トの工具ホルダ先端に開口する面積を調整する手段をチ
ャックを締結するキャップに設けてバイパス流路抵抗調
整手段を構成したので、オイルミストの工具先端からの
噴出量を容易に調整することができ、工具のミスト穴径
のサイズに係らず工具のオイルミストの噴出量を一定に
調整することができる。更に、工具の先端から加工部へ
のオイルミストの供給のみならず、前記スリットから噴
出されるオイルミストにより工具の外周から加工部を潤
滑、冷却するとともに、前記チャックを洗浄することが
できる。
【0021】上記のように構成した請求項7に係る発明
においては、前記バイパス流路は、工具を前記工具装着
孔に装着するチャックに形成されたスリットを含み、該
スリットの形状を変更することにより前記バイパス流路
抵抗調整手段を構成したので、オイルミストの工具先端
からの噴出量を容易に調整することができ、工具のミス
ト穴径のサイズに係らず工具のオイルミストの噴出量を
一定に調整することができる。更に、工具の先端から加
工部へのオイルミストの供給のみならず、前記スリット
から噴出されるオイルミストにより工具の外周から加工
部を潤滑、冷却するとともに、前記チャックを洗浄する
ことができる。
【0022】上記のように構成した請求項8に係る発明
においては、前記バイパス流路は、チャック内周面と工
具外周面の少なくとも一方に形成された切欠を含むよう
にしたので、工具のミスト穴径が微小な場合でも、良好
にミスト化されたオイルミストを供給することができ
る。
【0023】
【実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。図2は本発明に係るオイルミスト供給方
法の概要を示す図である。11はミスト生成装置であり
エアの流入ポート12及びオイルミストの流出ポート1
3が設けられている。エアの流入ポート12には流入管
14が接続され、流入管14側には図略のエアコンプレ
ッサ及び減圧弁等が接続されており、所定圧力のドライ
エアをミスト生成装置11に供給できるようになってい
る。流入ポート12から流入するエアと流出ポート13
から流出するオイルミストの圧力の差が適切に調整され
ているとき、均一な粒径のオイルミストが生成されるよ
うになっている。流出ポート13には流出管15が取付
けられ、工作機械の主軸19に設けられたミスト供給穴
18にオイルミストが圧送されるようになっている。ミ
スト供給穴18は主軸19に脱着可能に装着された後述
する工具ホルダ17の後端に突設された嵌合部16の連
通穴を介して工具装着孔21に連通している。
【0024】図3に示すように、39は本発明に係る工
具ホルダ17の本体で、その先端側にはチャックである
コレット25が挿入可能なテーパ状の挿入孔20が形成
され、その同軸上で後部には工具装着孔21が形成され
ている。工具装着孔21の底部22には、バイパス流路
抵抗調整手段を有する円柱形状のシート部材23が、シ
ート部材23の外周に螺刻された雄ねじ30を底部22
に螺刻された雌ねじに螺合して固定されている。工具2
4には、ミスト穴29が軸中心を貫通して穿設されて後
端面に開口し、この後端面は工具ホルダ17に装着され
たときシート部材23に当接するようになっている。図
4に示すように、シート部材23の軸中心に沿って嵌合
部16の連通穴に連通する接続穴26が穿設され、その
接続穴26は、スルー流路40の一部となるスルー穴2
7とバイパス流路41の一部となる2つのバイパス穴2
8に分岐されている。スルー穴27は接続穴26と略同
径で同軸上に穿設されてミスト穴29と連通し、2つの
バイパス穴28は左右に分かれて工具装着孔21に開放
されている。
【0025】シート部材23に穿設された接続穴26、
スルー穴27、バイパス穴28は、ミスト供給穴18か
ら圧送されるオイルミストを工具装着孔21から工具2
4のミスト穴29を通って工具先端に開口するスルー流
路40と、工具ホルダ17に設けられて外部に開口する
バイパス流路41とに分流させる分流手段42を構成し
ている。工具24が取り替えられ、ミスト穴29の径が
変わって流路抵抗に変動があっても、径の異なるバイパ
ス穴28を有するシート部材23を工具装着孔21の底
部22に螺着することによりバイパス流路抵抗を一定に
調整できるようになっている。このように径の異なるバ
イパス穴28を有するシート部材23を工具装着孔21
の底部22に螺着することによりバイパス穴28の径を
変えてバイパス流路抵抗を調整するようにしてバイパス
流路抵抗手段43を構成している。
【0026】なお、シート部材23には、工具装着孔2
1の開口端側からプラグレンチを挿入してこのシート部
材23を脱着できるようにするための6角ヘッド部44
が形成されている。
【0027】工具ホルダ本体39の先端側に挿入される
コレット25は、いわゆる割コレットで、外形はテーパ
状に形成されている。コレット25の軸中心には、工具
24が挿通可能な装着穴31が穿設されている。図3,
図5に示すように、コレット25を軸方向移動したとき
コレット25の外周と挿入穴20とのテーパ嵌合により
装着穴31を内外に伸縮させるためのスリット32が、
コレット25の軸線上の後端部の一部分を除いて、コレ
ット25の内外周面に亙って4ヶ所に均等に形成されて
いる。工具ホルダ本体39の先端側の外周には雄ねじ3
7が螺刻され、端面に開口部35が設けられ内周面に雌
ねじが螺刻されたキャップ34が雄ねじ37に螺合され
ている。コレット25に工具24を挿入して挿入孔20
に嵌め込み、キャップ34の開口部35に工具24を挿
通させて、キャップ34の内周面に形成されている雌ね
じを雄ねじ37にねじ込むと、コレット25が挿入孔2
0に押し込まれてテーパの作用により装着穴31が縮径
して工具24が強固に把持される。このとき、スリット
32には所定の隙間ができオイルミストを通過させるバ
イパス流路41の一部となるようになっている。更に、
コレット25の外周面上で各スリットの中間には、溝部
33が形成されており、オイルミストを通過させるバイ
パス流路41の一部を形成している。
【0028】上記のように構成した実施形態において、
先ず、図略の制御機構により工作機械を稼動させる。図
略のエアコンプレッサを稼動して減圧弁により所定圧力
に減圧されたドライエアを、流入管14で流入ポート1
2を介してミスト生成装置11に供給する。これによ
り、ミスト生成装置11で生成されたオイルミストは流
出ポート13より流出管15を通過して工作機械の主軸
19内のミスト供給穴18へ給送される。ミスト供給穴
18の先端部には、主軸19に装着された工具ホルダ1
7の嵌合部16が嵌合され、給送されたオイルミストは
嵌合部16の連通穴を通って、シート部材23の接続穴
26を通過しスルー穴27及び2つのバイパス穴28に
分流され、スルー穴27を通過したオイルミストは工具
24のミスト穴29を通過して工具24の先端から噴出
されて加工部に供給され、バイパス穴28を通過したオ
イルミストは工具装着孔21を通過し、コレット25に
設けられたスリット32及び溝部33を通過して外部に
噴出される。これにより、工具24の外周から加工部を
潤滑及び冷却するとともに、コレット25を洗浄するこ
とができる。
【0029】ミスト生成装置内の差圧を一定に保つこと
により、均一の粒径のオイルミストが生成されるので、
ミスト穴29が微小径であるときは、バイパス穴28の
径を大きくしたシート部材23を使用してコレット25
のスリット32及び溝部33から外部に噴出されるオイ
ルミスト量を多くする。また、工具径が大きくミスト穴
29の径が大きい場合や複数の工具を使用する場合に
は、バイパス穴28の径を小さくしたシート部材に取り
替えることにより、バイパス流路41を通って外部に噴
出されるオイルミスト量を調整する。
【0030】上記の実施形態では、工具24の後端面を
シート部材23に当接させているが、図6に示すよう
に、シート部材23にバイパス穴28を設けず、接続穴
26の先端にテーパ部36を形成してもよい。この場
合、工具24の後端面をシート部材23に当接させない
でコレット25で強固に把持して、工具24の後端面と
シート部材23の端面との間に隙間を形成することによ
り、ミスト供給穴18から圧送されるオイルミストをス
ルー流路40を通過するオイルミストとバイパス流路4
1を通過するオイルミストに分流する分流手段42を形
成している。更に、コレット25の工具24の把持位置
を変えて工具24の後端面とシート部材23との隙間を
調整することにより、バイパス流路41を通過して外部
に噴出されるオイルミスト量を調整するバイパス流路抵
抗手段43を構成している。
【0031】上記の実施形態では、シート部材に設けら
れたバイパス穴28の穴径を変えてバイパス流路41の
流路抵抗を調整するようにしたが、図7に示すように、
工具ホルダ17の先端に取付けられるキャップ34の開
口部35の径を小さくして前面の開口面積を縮小するこ
とにより、バイパス流路41の流路抵抗を調整すること
もできる。特に、開口部35の面積が異なるキャップ3
4を複数用意しておき、主軸19に装着された工具24
の先端からのミストの噴出具合を観てキャップを取り換
えるようにすれば、流路抵抗の調節が工作機械上にて簡
便に行えることができ、作業現場での実用上において有
利となる。また、図8に示すように、スリット32に貫
通穴38を穿設し、スルーミストの流路を拡大して、よ
り多くのオイルミストが噴出できるように調整すること
もできる。更に、図9に示すように、キャップ34に開
閉可能な絞りを取付けて、工具ホルダ17の前面に開口
しているバイパス流路41の面積を調整することも可能
である。
【0032】更に、上記の実施形態では、コレット25
の切欠であるスリット32によりバイパス流路41の一
部を確保したが、工具24の外周面に切欠を形成してバ
イパス流路41の一部とすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来のセミドライ加工用の工具及び工具ホル
ダを示す図である。
【図2】 本発明に係るオイルミスト供給方法の概要を
示す図である。
【図3】 本発明に係るバイパス流路及びバイパス流路
抵抗調整手段を有する工具及び工具ホルダの側面断面図
である。
【図4】 バイパス流路抵抗調整手段を有するシート部
材の拡大図である。
【図5】 スリット及び溝部が設けられた工具ホルダの
前面図である。
【図6】 本発明の第2の実施形態を示す工具及び工具
ホルダの側面断面図である。
【図7】 コレットのスリット及び溝部の開口面積をキ
ャップにより調整する実施形態を示す図である。
【図8】 コレットのスリットに貫通穴を穿設して開口
面積を調整する実施形態を示す図である。
【図9】 コレットのスリットの開口部を開閉して開口
面積を調整する絞りをキャップに取付けた実施形態を示
す図である。
【符号の説明】
11・・・ミスト生成装置、12・・・流入ポート、1
3・・・流出ポート、16・・・嵌合部、17・・・工
具ホルダ、18・・・ミスト供給穴、19・・・主軸、
20・・・挿入孔、21・・・工具装着孔、22・・・
底部、23・・・シート部材、24・・・工具、25・
・・コレット、26・・・接続穴、27・・・スルー
穴、28・・・バイパス穴、29・・・ミスト穴、31
・・・装着穴、32・・・スリット、33・・・溝部、
34・・・キャップ、35・・・開口部、39・・・本
体、40・・・スルー流路、41・・・バイパス流路、
42・・・分流手段、43・・・バイパス流路抵抗手
段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栗栖 章 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田工 機株式会社内 Fターム(参考) 3C011 EE06 EE09

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流入ポートに供給された圧力エアにより
    オイルをミストにして流出ポートから圧送するミスト生
    成装置を設け、該ミスト生成装置で生成されたオイルミ
    ストを工作機械の主軸に設けられたミスト供給穴に給送
    し、該ミスト供給穴を主軸先端に着脱可能に装着された
    工具ホルダの工具装着孔に連通し、該工具装着孔にチャ
    ックによって装着された工具に穿設されたミスト穴を経
    て工具先端からオイルミストを噴出する方法において、
    前記ミスト供給穴から圧送されるオイルミストを前記工
    具装着孔から前記工具のミスト穴を通って前記工具先端
    に開口するスルー流路と、前記工具ホルダに設けられて
    外部に開口するバイパス流路とに分流させることを特徴
    とする工具のスルーミスト供給方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の工具のスルーミスト供
    給方法において、前記ミスト生成装置の流入及び流出ポ
    ート間の圧力差が所定値になるように前記工具のミスト
    穴の流路抵抗に応じて前記バイパス流路の流路抵抗を調
    整するようにしたことを特徴とする工具のスルーミスト
    供給方法。
  3. 【請求項3】 流入ポートに供給された圧力エアにより
    オイルをミストにして流出ポートから圧送するミスト生
    成装置を設け、該ミスト生成装置で生成されたオイルミ
    ストを工作機械の主軸に設けられたミスト供給穴に給送
    し、該ミスト供給穴を主軸先端に着脱可能に装着された
    工具ホルダの工具装着孔に連通し、該工具装着孔にチャ
    ックによって装着された工具に穿設されたミスト穴を経
    て工具先端からオイルミストを噴出する装置において、
    前記ミスト供給穴から圧送されるオイルミストを前記工
    具装着孔から前記工具のミスト穴を通って前記工具先端
    に開口するスルー流路と、前記工具ホルダに設けられて
    外部に開口するバイパス流路とに分流させる分流手段、
    及び前記ミスト生成装置の流入及び流出ポート間の圧力
    差が所定値になるように前記工具のミスト穴の流路抵抗
    に応じて前記バイパス流路の流路抵抗を調整するバイパ
    ス流路抵抗調整手段を前記工具ホルダに設けたことを特
    徴とする工具のスルーミスト供給装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の工具のスルーミスト供
    給装置において、前記工具ホルダの工具装着孔の底部に
    工具後端面と対向するシート部材を設け、工具ホルダが
    前記主軸に装着されたとき前記ミスト供給穴に連通する
    接続穴を前記シート部材に穿設し、該接続穴と前記ミス
    ト穴とが隙間を有して対向する状態で前記工具を前記チ
    ャックにより前記工具装着孔に装着して前記分流手段を
    構成し、前記チャックの工具の把持位置を変えて前記隙
    間を調整することによりバイパス流路抵抗調整手段を構
    成したことを特徴とする工具のスルーミスト供給装置。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の工具のスルーミスト供
    給装置において、前記工具ホルダの工具装着孔の底部に
    工具後端面が当接するシート部材を設け、工具ホルダが
    前記主軸に装着されたとき前記ミスト供給穴に連通する
    接続穴を前記シート部材に穿設し、前記工具が前記シー
    ト部材に当接したとき前記ミスト穴に連通するスルー穴
    と前記工具装着孔に開放するバイパス穴とを前記接続穴
    に連通して前記シート部材に設けて前記分流手段を構成
    し、前記バイパス穴の穴径を調整することによりバイパ
    ス流路抵抗調整手段を構成したことを特徴とする工具の
    スルーミスト供給装置。
  6. 【請求項6】 請求項3,4又は5に記載の工具のスル
    ーミスト供給装置において、前記バイパス流路は、前記
    工具を前記工具装着孔に装着する前記チャックに形成さ
    れたスリットを含み、該スリットの前記工具ホルダ先端
    に開口する面積を調整する手段を前記チャックを締結す
    るキャップに設けて前記バイパス流路抵抗調整手段を構
    成したことを特徴とする工具のスルーミスト供給装置。
  7. 【請求項7】 請求項3,4又は5に記載の工具のスル
    ーミスト供給装置において、前記バイパス流路は、前記
    工具を前記工具装着孔に装着する前記チャックに形成さ
    れたスリットを含み、該スリットの形状を変更すること
    により前記バイパス流路抵抗調整手段を構成したことを
    特徴とする工具のスルーミスト供給装置。
  8. 【請求項8】 請求項3〜7のいずれかに記載の工具の
    スルーミスト供給装置において、前記バイパス流路は、
    前記チャック内周面と前記工具外周面の少なくとも一方
    に形成された切欠を含むことを特徴とする工具のスルー
    ミスト供給装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102416408A (zh) * 2011-12-12 2012-04-18 马鞍山市天亿机械有限责任公司 一种交叉式反向吹扫干燥装置

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