JP2002281986A - エリスロース還元酵素、その遺伝子、並びに該遺伝子を導入した細胞 - Google Patents
エリスロース還元酵素、その遺伝子、並びに該遺伝子を導入した細胞Info
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Abstract
その生産菌を確立するために、エリスロース還元酵素II
I型、II型及びI型のポリペプチド、及び該ポリペプチ
ドをコードする遺伝子の構造を解明し、これらの利用方
法を提供すること。 【解決手段】 エリスロース還元酵素活性を有するタン
パク質;該タンパク質をコードするDNA;該DNAが
コードするエリスロース還元酵素III型、II型又はI型
が発現可能な形態で導入された細胞並びに該エリスロー
ス還元酵素III型、II型又はI型、若しくは、該エリス
ロース還元酵素III型、II型又はI型が発現可能な形態
で導入された細胞をD−エリスロースに作用させ、生成
するエリスリトールを採取するエリスリトールの製造方
法。
Description
ス還元酵素活性を有するタンパク質、該タンパク質をコ
ードするDNA、エリスロース還元酵素活性を有するタ
ンパク質の製造法、及びエリスリトールの製造法に関す
る。エリスロース還元酵素は、エリスロースを還元して
エリスリトールを生成する反応を触媒する酵素である。
この酵素には、Native-PAGE上の移動度と等電点の相違
から、I型、II型、III型の3種類のアイソザイムが存
在する。
味度が高く、しかも非う蝕性を有することから、食品、
飲料の甘味料として多用されている。エリスリトールの
工業的規模の製造方法として、グルコース等の基質か
ら、トリコスポロノイデス(Trichosporonoides)属、
モニリエラ(Moniliella)属の微生物等のエリスリトー
ル生産菌をグルコース等の基質に作用させる方法が実用
化されている(特公平6−30591号公報、同6−3
0592号公報、同4−11189号公報、同4−63
5号公報、特開平10−96号公報、同9−15458
9号公報)。
リコスポロノイデス・メガチリエンシス(Trichosporon
oides megachiliensis) SN−G42株(FERM
BP−1430)によるエリスリトール生産には、エリ
スロース還元酵素I、II及びIII 型が関与していること
が報告されている(K. Tokuoka, et al., J. Gen. App
l. Microbiol., 38, 145-155 (1992))。
SN−G42株によるグルコースからエリスリトール
までの代謝経路は図1に示す通りである。図示したよう
に、グルコースは、解糖(Glycolysis)によりグルコー
ス−6−リン酸(Glc-6-P)や、グリセルアルデヒド3
−リン酸まで分解された後、ペントースリン酸回路(Pe
ntose Phosphate Shunt)に入り、エリスロース−4−
リン酸(Erythrose-4-P)となる。
化されてD−エリスロース(D-Erythrose)が生じ、こ
のエリスロースが還元剤NADHあるいはNADPH
(以下、NAD(P)Hという。)による還元を受け
て、メソ−エリスリトール(meso-Erythritol)が生ず
る。エリスロース還元酵素I,IIおよびIII型はいずれ
も、かかる一連の反応のうち後者の還元反応(エリスロ
ースが、還元剤NAD(P)Hにより、メソ−エリスリ
トールに還元される反応)を触媒する。
及びIII型に関する報告は、酵素学的性質に限られてお
り、本酵素の遺伝的情報については従来解明されていな
かった。
スリトールの効率的な製造方法、並びにその生産菌を確
立するために、エリスロース還元酵素活性を有するタン
パク質、及び該タンパク質をコードするDNAの構造を
解明し、これらの利用方法を提供することにある。
ク質をコードするDNAを解読することができれば、酵
母等の細胞に組込む等の手段により大量の該酵素活性を
有するタンパク質が発現し、エリスリトールの大量生産
につながる可能性は勿論のこと、遺伝子工学的手法を用
いて高いエリスリトール生産性を有する変異体酵素の開
発、関連酵素をコードする遺伝子のクローニング等、様
々な用途において有用であるものと考えられる。
を達成するために研究を重ねた結果、トリコスポロノイ
デス属の微生物が生産するエリスロース還元酵素活性を
有するタンパク質をコードするDNAの塩基配列を見出
すに至った。
酵素を取得・精製して、ペプチドマッピングによりトリ
コスポロノイデス属の微生物が生産する第1のエリスロ
ース還元酵素活性を有するタンパク質のアミノ酸配列を
部分的に解読し、これを基にしてプローブを作製した。
このプローブでエリスリトール生産菌のノーザンハイブ
リダイゼーションを行うことにより、エリスロース還元
酵素III型の発現量が多い時期を特定した。該酵素の発
現量が多い時期のmRNAから、cDNAライブラリー
を作製した。
ーブでスクリーニングし、第1のエリスロース還元酵素
活性を有するタンパク質のDNAの塩基配列を解読し
た。
のエリスロース還元酵素のcDNA全長を基にしてプロ
ーブを作製し、前記cDNAライブラリーを用い、前記
請求項3(b)と請求項4、又は、請求項5(d)と請
求項6に記載した条件でハイブリダイゼーションを行い
スクリーニングした結果、第2および第3のエリスロー
ス還元酵素活性を有するタンパク質のDNAの塩基配列
を解読した。
Aを用い、大腸菌発現ベクターに組込み、大腸菌菌体内
でヒスチジンタグ融合タンパク質として、エリスロース
還元酵素活性を有するタンパク質を発現させた。こうし
て得られた組換えタンパク質の活性、基質特異性等につ
いて調べた結果、天然型エリスロース還元酵素と同様の
基質特異性を有し、また糖アルコールを生産する酵素活
性を有していることを確認した。また、栄養要求性の酵
母へプラスミドを導入しても、正確な発現が誘導される
ことを確認した。本発明はこのような知見に基づいて完
成されたものである。
(A)又は(B)に示すタンパク質である。 (A)配列表の配列番号1記載のアミノ酸配列を有する
タンパク質。 (B)配列表の配列番号1記載のアミノ酸配列におい
て、1若しくは数個のアミノ酸の置換,欠失、挿入、付
加、又は逆位を含むアミノ酸配列からなり、かつ、エリ
スロース還元酵素活性を有するタンパク質。 請求項2記載の本発明は、前記(A)又は(B)に示す
タンパク質をコードするDNAである。請求項3記載の
本発明は、下記(a)又は(b)に示すDNAである請
求項2記載のDNAである。 (a)配列表の配列番号1記載の塩基配列のうち、少な
くとも塩基番号1−399からなる塩基配列を含むDN
A。 (b)配列表の配列番号1記載の塩基配列のうち、少な
くとも塩基番号1−399からなる塩基配列又は同塩基
配列から調製されるプローブとストリンジェントな条件
下でハイブリダイズし、かつ、エリスロース還元酵素活
性を有するタンパク質をコードするDNA。
トな条件が、0.1%SDSを含む2×SSCに相当す
る塩濃度で60℃で洗浄が行なわれる条件である請求項
3記載のDNAである。請求項5記載の本発明は、下記
(c)又は(d)に示すDNAである請求項2記載のD
NAである。 (c)配列表の配列番号1記載の塩基配列のうち、少な
くとも塩基番号408−1119からなる塩基配列を含
むDNA。 (d)配列表の配列番号1記載の塩基配列のうち、少な
くとも塩基番号408−1119からなる塩基配列又は
同塩基配列から調製されるプローブとストリンジェント
な条件下でハイブリダイズし、かつ、エリスロース還元
酵素活性を有するタンパク質をコードするDNA。 請求項6記載の本発明は、ストリンジェントな条件が、
0.1%SDSを含む2×SSCに相当する塩濃度で6
0℃で洗浄が行なわれる条件である請求項5記載のDN
Aである。
いずれかに記載のDNAが、該DNAがコードするエリ
スロース還元酵素III型が発現可能な形態で導入された
細胞である。請求項8記載の本発明は、請求項7記載の
細胞を培地で培養し、エリスロース還元酵素III型を培
養物中に生成蓄積させ、該培養物よりエリスロース還元
酵素III型を採取することを特徴とするエリスロース還
元酵素III型の製造法である。
(D)に示すタンパク質である。 (C)配列表の配列番号2記載のアミノ酸配列を有する
タンパク質。 (D)配列表の配列番号2記載のアミノ酸配列におい
て、1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、挿入、付
加、又は逆位を含むアミノ酸配列からなり、かつ、エリ
スロース還元酵素活性を有するタンパク質。 請求項10記載の本発明は、前記(C)又は(D)に示
すタンパク質をコードするDNAである。請求項11記
載の本発明は、下記(e)又は(f)に示すDNAであ
る請求項10記載のDNAである。 (e)配列表の配列番号2記載の塩基配列のうち、少な
くとも塩基番号1−399からなる塩基配列を含むDN
A。 (f)配列表の配列番号2記載の塩基配列のうち、少な
くとも塩基番号1−399からなる塩基配列又は同塩基
配列から調製されるプローブとストリンジェントな条件
下でハイブリダイズし、かつ、エリスロース還元酵素活
性を有するタンパク質をコードするDNA。
ントな条件が、0.1%SDSを含む2×SSCに相当
する塩濃度で60℃で洗浄が行なわれる条件である請求
項11記載のDNAである。請求項13記載の本発明
は、下記(g)又は(h)に示すDNAである請求項1
0記載のDNAである。 (g)配列表の配列番号2記載の塩基配列のうち、少な
くとも塩基番号408−1077からなる塩基配列を含
むDNA。 (h)配列表の配列番号2記載の塩基配列のうち、少な
くとも塩基番号408−1077からなる塩基配列又は
同塩基配列から調製されるプローブとストリンジェント
な条件下でハイブリダイズし、かつ、エリスロース還元
酵素活性を有するタンパク質をコードするDNA。 請求項14記載の本発明は、ストリンジェントな条件
が、0.1%SDSを含む2×SSCに相当する塩濃度
で60℃で洗浄が行なわれる条件である請求項13記載
のDNAである。
14のいずれかに記載のDNAが、該DNAがコードす
るエリスロース還元酵素II型が発現可能な形態で導入さ
れた細胞である。請求項16記載の本発明は、請求項1
5記載の細胞を培地で培養し、エリスロース還元酵素II
型を培養物中に生成蓄積させ、該培養物よりエリスロー
ス還元酵素II型を採取することを特徴とするエリスロー
ス還元酵素II型の製造法である。
は(F)に示すタンパク質である。 (E)配列表の配列番号3記載のアミノ酸配列を有する
タンパク質。 (F)配列表の配列番号3記載のアミノ酸配列におい
て、1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、挿入、付
加、又は逆位を含むアミノ酸配列からなり、かつ、エリ
スロース還元酵素活性を有するタンパク質。 請求項18記載の本発明は、前記(E)又は(F)に示
すタンパク質をコードするDNAである。請求項19記
載の本発明は、下記(i)又は(j)に示すDNAであ
る請求項18記載のDNAである。 (i)配列表の配列番号3記載の塩基配列のうち、少な
くとも塩基番号1−399からなる塩基配列を含むDN
A。 (j)配列表の配列番号3記載の塩基配列のうち、少な
くとも塩基番号1−399からなる塩基配列又は同塩基
配列から調製されるプローブとストリンジェントな条件
下でハイブリダイズし、かつ、エリスロース還元酵素活
性を有するタンパク質をコードするDNA。
ントな条件が、0.1%SDSを含む2×SSCに相当
する塩濃度で60℃で洗浄が行なわれる条件である請求
項19記載のDNAである。請求項21記載の本発明
は、下記(k)又は(l)に示すDNAである請求項1
8記載のDNAである。 (k)配列表の配列番号3記載の塩基配列のうち、少な
くとも塩基番号408−1121からなる塩基配列を含
むDNA。 (l)配列表の配列番号3記載の塩基配列のうち、少な
くとも塩基番号408−1121からなる塩基配列又は
同塩基配列から調製されるプローブとストリンジェント
な条件下でハイブリダイズし、かつ、エリスロース還元
酵素活性を有するタンパク質をコードするDNA。 請求項22記載の本発明は、ストリンジェントな条件
が、0.1%SDSを含む2×SSCに相当する塩濃度
で60℃で洗浄が行なわれる条件である請求項21記載
のDNAである。
22のいずれかに記載のDNAが、該DNAがコードす
るエリスロース還元酵素I型が発現可能な形態で導入さ
れた細胞である。請求項24記載の本発明は、請求項2
3記載の細胞を培地で培養し、エリスロース還元酵素I
型を培養物中に生成蓄積させ、該培養物よりエリスロー
ス還元酵素I型を採取することを特徴とするエリスロー
ス還元酵素I型の製造法である。
及び17のいずれかに記載のエリスロース還元酵素活性
を有するタンパク質をD−エリスロースに作用させ、生
成するエリスリトールを採取することを特徴とするエリ
スリトールの製造法である。請求項26記載の本発明
は、請求項7、15及び23のいずれかに記載の細胞を
D−エリスロースに作用させ、生成するエリスリトール
を採取することを特徴とするエリスリトールの製造法で
ある。
本発明のエリスロース還元酵素活性を有するタンパク質
は、エリスリトール生産菌であるトリコスポロノイデス
属に属する酵母に存在し、トリコスポロノイデス・メガ
チリエンシスは、その代表的な酵母である。
素活性を有するタンパク質をコードするDNAの取得に
ついて説明する。本発明の第1のエリスロース還元酵素
活性を有するタンパク質をコードするDNAは、例えば
本発明者らが確立したように、エリスリトール生産菌か
ら取得した酵素活性を有するタンパク質を精製して部分
的に解読したアミノ酸配列を基にしてプローブを作製し
た後、このプローブを用いて、前記菌のcDNAライブ
ラリーのスクリーニングを行うことにより、取得するこ
とができる。
のプローブを得るべく、エリスリトール生産菌から常法
によりエリスロース還元酵素III型を取得し、精製した
後、該タンパク質のアミノ酸配列を部分的に解読した。
トリコスポロノイデス・メガチリエンシス SN−G4
2株からエリスロース還元酵素III 型を取得し、精製す
るには、H. Ishizuka, et al., Biosci. Biotech. Bioc
hem., 56 (6), 941-945, 1992に記載の方法に従って行
えばよい。なお、この方法に限らず、遠心分離、透析、
種々のクロマトグラフィーを組み合わせた通常のタンパ
ク質の取得、精製方法によることができる。
ミノ酸配列を部分的に解読するには、目的のタンパク質
を短いペプチドに酵素分解し、常法によりペプチドマッ
ピングを行い、単離されたアミノ酸配列を決定すること
により行うことができる。アミノ酸配列の決定は、エド
マン分解により行うことができ、自動アミノ酸シークエ
ンサーを用いると簡便に行うことができる。
ノ酸配列から設計したプライマーを用いて、エリスリト
ール生産菌のcDNAを鋳型としてPCR反応を行い、
プローブを作成した。
イマーの設計は、常法によって行うことができる。例え
ば、アルド−ケト還元酵素ファミリーのアミノ酸配列を
参考にして、部分的に解読したアミノ酸配列の中からの
一部分(配列表の配列番号6および7参照)を選択し、
それぞれの配列からセンスプライマー及びアンチセンス
プライマー(配列表の配列番号4および5参照)を設計
することができる。
スリトール生産菌の培養物からRNAを抽出し、mRN
Aを調製して、このmRNAを鋳型とした逆転写反応に
より得ることができる。RNAの抽出にはTRIZOL(Gibc
o BRL社製)等を用いることが簡便である。また、mR
NAの調製には、DYNABEADS mRNA Purification Kit(D
YNAL 社製)を用いると、簡便に行うことができる。
して、予め設計しておいたセンスプライマー(配列表の
配列番号4参照)及びアンチセンスプライマー(配列表
の配列番号5参照)を用いて、PCR反応により増幅さ
せる。このようにして、本発明者らは、PCR増幅産物
として、長さ398bpのcDNAフラグメントを得る
ことができた。
ションし、形質転換した後、先に決定したエリスロース
還元酵素III型の部分アミノ酸配列を含んでいるか否か
を解析した。その結果、エリスロース還元酵素III型を
コードするDNAの一部であることが確認されたので、
このcDNAフラグメントを、後述のプラークハイブリ
ダイゼーションにおいて、プローブとして用いることと
した。なお、このフラグメントは、配列表の配列番号1
記載の塩基配列のN末端から184〜582番目に相当
する。
菌のcDNAライブラリーを作製するに当たり、エリス
ロース還元酵素III型の発現量が多い時期について予め
検討することとした。
調べる方法としては、ノーザンハイブリダイゼーション
等の方法がある。例えば、培養時間を変えて培養したト
リコスポロノイデス・メガチリエンシス SN−G42
株からtotal RNAを抽出し、先に設計したプローブを
用いたノーザンハイブリダイゼーションを行う。その結
果、48時間培養物(図2のレーン3)が、エリスロー
ス還元酵素III型の発現量が最も多いことが明らかとな
った。
酵素III型の発現量が最も多い時期のエリスリトール生
産菌のcDNAライブラリーを作製した。cDNAライ
ブラリーを作製するためには、エリスリトール生産菌の
培養物からRNAを抽出してmRNAを精製し、これに
相補的な2本鎖cDNAを合成して、ファージベクター
にアダプターを介して組込めばよい。RNAの抽出は、
TRIZOL(Gibco BRL 社製)等を用いることが簡便であ
る。また、mRNAの調製には、DYNABEADS mRNA Purif
ication Kit(DYNAL 社製)を用いると簡便に行うこと
ができる。
rg法、グブラー−ホフマン(Gubler-Hoffman)法を採用
できるが、簡略な点から後者の方法が好ましい。実際に
は、ZAP Express cDNA Synthesis Kit(STRATAGENE社
製)を用い、キットの説明書に従いライブラリーを作成
する方法が簡便で好ましい。本キットで用いるZAP Expr
ess Vectorは、cDNAライブラリー中では直鎖上のフ
ァージDNAであるが、in vivo excisionによりカナマ
イシン耐性遺伝子を含んだ環状のプラスミド(ファージ
ミド)として取り出すことが可能である。
について、先に得たプローブを用いてエリスロース還元
酵素III型をコードするDNAをスクリーニングした。
スクリーニングは、ジゴキシゲニン標識したプローブに
よるプラークハイブリダイゼーションにより行うことが
できる。
ローブに対し陽性を示したファージからプラスミドに変
換後、DNAシークエンスを解読した。例えばまず、ス
クリーニングにおいてプローブに対し陽性を示した数個
のプラークを単離し、ファージを増幅して、ファージD
NAからIN VIVOにおいてインサートを含むファージミ
ド部分を切り出す。これを取り扱いを容易にすべくプラ
スミドの形に変換し、大腸菌に感染させてプラスミドを
増幅した後、このプラスミドについて、DNAシークエ
ンスを行う。本発明者らはDNAシークエンスにより、
配列表の配列番号1に示す全長1119bpの塩基配列
を見出した。本塩基配列に基づいて決定されたアミノ酸
配列も、併せて配列表の配列番号1に示した。該アミノ
酸配列は、部分的に解読したアミノ酸配列を含んでお
り、この配列を有するタンパク質がエリスロース還元酵
素III型タンパク質であった。
ク質をコードするDNAの塩基配列の制限酵素地図を図
3に示す。図3からわかるように、5’末端から122
番目の塩基部分にBan I切断部位、847番目及び10
57番目の塩基部分にEcoR I切断部位、1093番目に
BamH I切断部位を有する。
質のアミノ酸配列(配列表の配列番号1参照)は、先に
判明しているヒトアルドース還元酵素及び酵母gcyタン
パク質のアミノ酸配列と比較して、相同性の低い新規な
アミノ酸配列である。このことから、本発明に係るエリ
スロース還元酵素III型タンパク質は、新規なアミノ酸
配列を有することが明らかとなった。
素活性を有するタンパク質をコードするDNAについて
説明する。本発明の第2のエリスロース還元酵素活性を
有するタンパク質については、以下の方法で取得するこ
とができる。すなわち、前記菌のエリスロース還元酵素
III型cDNA全長を基にして作製したプローブを用い
て、エリスロース生産菌のcDNAライブラリーのスク
リーニングを、前記請求項3(b)と請求項4、又は、
請求項5(d)と請求項6に記載した条件で行うことに
よって、本発明の第2のエリスロース還元酵素活性を有
するタンパク質をコードするDNAを取得することがで
きる。
ス還元酵素活性を有するタンパク質のDNAとして、配
列表の配列番号2に示す全長1077bpの塩基配列を
見出した。本塩基配列に基づいて決定されたアミノ酸配
列も、併せて配列表の配列番号2に示した。該アミノ酸
配列は部分的に解読したアミノ酸配列と一致するので、
この配列を有するタンパク質が、エリスロース還元酵素
II型タンパク質である。
ードするDNAの塩基配列の制限酵素地図を図4に示
す。図4からわかるように、5’末端から61番目及び
943番目の塩基部分にBan I切断部位、148番目及
び520番目の塩基部分にAcc I切断部位、238番目
及び563番目の塩基部分にHind III切断部位、520
番目の塩基部分にSal I切断部位、847番目の塩基部
分にEcoR I切断部位を有する。
のアミノ酸配列(配列表の配列番号2参照)は、先に判
明しているヒトアルドース還元酵素及び酵母gcyタンパ
ク質のアミノ酸配列と比較して、相同性の低い新規なア
ミノ酸配列である。このことから、本発明に係るエリス
ロース還元酵素II型タンパク質は、新規なアミノ酸配列
を有することが明らかとなった。
酵素活性を有するタンパク質をコードするDNAの取得
について説明する。本発明の第3のエリスロース還元酵
素活性を有するタンパク質についても、基本的には、本
発明の第2のエリスロース還元酵素活性を有するタンパ
ク質をコードするDNAについての上記方法と同様の方
法で取得することができる。すなわち、前記菌のエリス
ロース還元酵素III型cDNA全長を基にして作製した
プローブを用いて、前記菌のcDNAライブラリーのス
クリーニングを、前記請求項3(b)と請求項4、又
は、請求項5(d)と請求項6に記載した条件で行うこ
とによって、本発明の第3のエリスロース還元酵素活性
を有するタンパク質をコードするDNAを取得すること
ができる。
ス還元酵素活性を有するタンパク質のDNAとして、配
列表の配列番号3に示す全長1121bpの塩基配列を
見出した。本塩基配列に基づいて決定されたアミノ酸配
列も、併せて配列表の配列番号3に示した。該アミノ酸
配列は部分的に解読したアミノ酸配列と一致するので、
この配列を有するタンパク質が、エリスロース還元酵素
I型タンパク質である。
ードするDNAの塩基配列の制限酵素地図を図5に示
す。図5からわかるように、5’末端から61番目及び
943番目の塩基部分にBan I切断部位、238番目及
び563番目の塩基部分にHindIII切断部位、520番
目の塩基部分にAcc I切断部位及びSal I切断部位、84
7番目の塩基部分にEcoR I切断部位を有する。
のアミノ酸配列(配列表の配列番号3参照)は、先に判
明しているヒトアルドース還元酵素及び酵母gcyタンパ
ク質のアミノ酸配列と比較して、相同性の低い新規なア
ミノ酸配列である。このことから、本発明に係るエリス
ロース還元酵素I型タンパク質は、新規なアミノ酸配列
を有することが明らかとなった。
るタンパク質は、エリスロース還元酵素活性が損なわれ
ない限り、配列表の配列番号1、2、又は3記載のアミ
ノ酸配列に対して、1若しくは複数の位置での1もしく
は数個のアミノ酸の置換、欠失、挿入、付加、又は逆位
を含むアミノ酸配列からなるものであってもよい。
は3記載のアミノ酸配列に対して、1若しくは複数の位
置での1もしくは数個のアミノ酸の置換、欠失、挿入、
付加、又は逆位を含むアミノ酸配列からなるタンパク質
は、例えば部位特異的突然変異法(Methods in Enzymol
ogy, 100, pp. 448 (1983))や、突然変異処理のほか、
生物の種あるいは菌株による差等の天然に生じる変異に
よっても取得することができる。また、遺伝子組換えに
関する実験マニュアル(Nucleic Acid Res. 10, pp. 64
87 (1982), Methods in Enzymol. 00, pp. 448 (198
3))、PCR法(Molecular Cloning 2nd Edt., Cold S
pring Harbor Laboratory Press (1989); PCR A Practi
al Approach IRL Press pp.200 (1991))によっても取
得することができる。上記のような置換等を含むアミノ
酸配列が、エリスロース還元酵素活性を有することは、
該配列を含む遺伝子を適当な細胞で発現させ、発現産物
のエリスロース還元酵素活性を調べて確認することがで
きる。エリスロース還元酵素活性は、該酵素がエリスロ
ースを還元する際に補酵素としてNAD(P)Hを使う
ことから(図1参照)、NAD(P)Hの量の変化を比
較することにより測定できる。
を有するタンパク質をコードするDNAは、配列表の配
列番号1に記載する塩基配列のうち、N末端側のNAD
(P)H結合部位が存在していると予想される部分であ
る、塩基番号1−399からなる塩基配列を含むDNA
であることは勿論のこと、同塩基配列から調製されるプ
ローブとストリンジェントな条件下でハイブリダイズ
し、かつエリスロース還元酵素活性を有するタンパク質
をコードするDNAであってもよい。また、このDNA
は、配列表の配列番号1に記載する塩基配列のうち、C
末端側のエリスロース結合部位が存在していると予想さ
れる部分である、塩基番号408−1119からなる塩
基配列を有するDNAであることは勿論、同塩基配列か
ら調製されるプローブとストリンジェントな条件下でハ
イブリダイズし、かつエリスロース還元酵素活性を有す
るタンパク質をコードするDNAであってもよい。
いわゆる特異的なハイブリッドが形成され、非特異的な
ハイブリッドが形成されない条件をいう。この条件を明
確に数値化することは困難であるが、一例を示せば、通
常のサザンハイブリダイゼーションの洗浄の条件である
60℃で、0.1%SDSを含み2×SSCに相当する
塩濃度でハイブリダイズする条件が挙げられる。
Aの中には、途中にストップコドンが発生したものや、
活性中心の変異により活性を失ったものも含まれるが、
それらについて市販の発現ベクターにつなぎ、適当な宿
主で発現させて、発現産物のエリスロース還元酵素活性
を後述の方法で測定することによって容易に取り除くこ
とができる。
を有するタンパク質をコードするDNAは、配列表の配
列番号2に記載する塩基配列のうち、N末端側のNAD
(P)H結合部位が存在していると予想される部分であ
る、塩基番号1−399からなる塩基配列を含むDNA
であることは勿論のこと、同塩基配列から調製されるプ
ローブとストリンジェントな条件下でハイブリダイズ
し、かつエリスロース還元酵素活性を有するタンパク質
をコードするDNAであってもよい。また、このDNA
は、配列表の配列番号2に記載する塩基配列のうち、C
末端側のエリスロース結合部位が存在していると予想さ
れる部分である、塩基番号408−1077からなる塩
基配列を有するDNAであることは勿論、同塩基配列か
ら調製されるプローブとストリンジェントな条件下でハ
イブリダイズし、かつエリスロース還元酵素活性を有す
るタンパク質をコードするDNAであってもよい。
確に数値化することは困難であるが、一例を示せば、通
常のサザンハイブリダイゼーションの洗浄の条件である
60℃で、0.1%SDSを含み2×SSCに相当する
塩濃度でハイブリダイズする条件が挙げられる。
を有するタンパク質をコードするDNAは、配列表の配
列番号3に記載する塩基配列のうち、N末端側のNAD
(P)H結合部位が存在していると予想される部分であ
る、塩基番号1−399からなる塩基配列を含むDNA
であることは勿論のこと、同塩基配列から調製されるプ
ローブとストリンジェントな条件下でハイブリダイズ
し、かつエリスロース還元酵素活性を有するタンパク質
をコードするDNAであってもよい。また、このDNA
は、配列表の配列番号3に記載する塩基配列のうち、C
末端側のエリスロース結合部位が存在していると予想さ
れる部分である、塩基番号408−1121からなる塩
基配列を有するDNAであることは勿論、同塩基配列か
ら調製されるプローブとストリンジェントな条件下でハ
イブリダイズし、かつエリスロース還元酵素活性を有す
るタンパク質をコードするDNAであってもよい。
確に数値化することは困難であるが、一例を示せば、通
常のサザンハイブリダイゼーションの洗浄の条件である
60℃で、0.1%SDSを含み2×SSCに相当する
塩濃度でハイブリダイズする条件が挙げられる。
型タンパク質をコードするDNAは、それぞれエリスロ
ース還元酵素I型、II型、III型が発現可能な形態で細
胞に導入することができる。細胞への導入は、エリスロ
ース還元酵素I型、II型又はIII型タンパク質をコード
するDNAの全長を、両端に制限酵素末端を持つプライ
マーでPCRにより増幅させ、この増幅産物を、制限酵
素末端を利用して各種プラスミドに組込んだ形で導入す
ることによって行うことができる。
発現用細胞として通常用いられるものを使用することが
できる。プラスミドとしては、大量生産後の発現が容易
なプラスミドを選択することが望ましく、大腸菌へ導入
する場合、ヒスチジンタグ融合タンパク質、GST(グ
ルタチオン−S−トランスフェラーゼ)−融合タンパク
質、チオレドキシン融合タンパク質などを用いることが
できる。発現誘導に際しては、プロモーターを本発明の
各DNAの5’側より上流に、ターミネーターを3’側
より下流に、それぞれ組込めばよい。このプロモータ
ー、ターミネーターとしては、発現用細胞内で機能する
ことが知られているものを用いる必要があり、詳細につ
いては、微生物学基礎講座8 遺伝子工学、共立出版、
Adv. Biochem. Eng. 43, 75-102 (1990), Yeast 8, 423
-488 (1992)等に記載されている。例えば大腸菌へプラ
スミドを導入する場合、ラクトースオペロンとlac Iを
用いたIPTGによる調節システムを用いると、正確な
発現が誘導される点で好ましい。なお、大腸菌の代わり
に栄養要求性の酵母であるS.cerevisiaeへプラスミドを
導入しても、ガラクトースにより正確な発現が誘導され
る。
有するタンパク質をコードするDNAが導入された細胞
を培養し、発現誘導を行って、十分に発現が誘導された
段階で細胞を収穫して、組換えタンパク質を取り出し、
精製することにより、本発明のエリスロース還元酵素活
性を有するタンパク質を製造することができる。一例を
挙げると、第1のエリスロース還元酵素活性を有するタ
ンパク質をコードするDNAが導入された細胞を遠心分
離により収穫し、超音波処理で細胞を破砕し、得られる
組換えタンパク質を、ヒスチジンタグ融合タンパク質の
アフィニティーゲルで精製し、エンテロキナーゼでヒス
チジンタグ部分を切り離して、組換えエリスロース還元
酵素III型を製造することができる。第2のエリスロー
ス還元酵素活性を有するタンパク質をコードするDNA
が導入された細胞や、第3のエリスロース還元酵素活性
を有するタンパク質をコードするDNAが導入された細
胞からも、同様にエリスロース還元酵素II型、I型を製
造することができる。
るタンパク質の酵素活性は、該酵素がエリスロースを還
元する際に補酵素としてNAD(P)Hを使うことから
(図1参照)、NAD(P)H量の変化を比較すること
により測定できる。
方法について述べる。すなわち、本発明のエリスロース
還元酵素活性を有するタンパク質をD−エリスロースに
作用させることにより、エリスリトールを得ることがで
きる。本発明のエリスロース還元酵素タンパク質をD−
エリスロースに作用させる際には、該酵素反応溶液が、
基質や酵素反応に必要な補酵素であるNAD(P)H
を、酵素活性の発現に望ましい環境を与える適当な溶媒
に溶解して還元反応を行うことができる。還元反応は、
反応温度33〜37℃、好ましくは36〜37℃、pH
6.0〜7.0、好ましくはpH6.5、補酵素NAD
(P)Hが0.1〜0.5mM、好ましくは0.2〜
0.3mMで行うことができる。また、基質は反応開始
時に一括して添加することも可能であるが、反応液中の
基質濃度が高くなり過ぎないように連続的、もしくは非
連続的に添加することが望ましい。
コードするDNAが導入された細胞をD−エリスロース
に作用させることによっても、エリスリトールが得られ
る。この場合、エリスロース還元酵素タンパク質を直接
作用させる場合と比べて、補酵素であるNAD(P)H
を添加する必要がない点で好ましい。一例を挙げると、
エリスロース還元酵素タンパク質をコードするDNAが
導入された細胞を、グルコース、フルクトース、シュク
ロース等の糖類から選択された炭素源、酵母エキス、ペ
プトン等から選択された窒素源、リン酸塩、マグネシウ
ム塩、カルシウム塩等から選択された無機塩を適宜含む
培地を用いて、当該細胞の生育し、エリスリトールを生
産するのに適した条件で培養することにより、エリスリ
トールを得ることができる。
I〜III型は、従来報告されているエリスロース還元酵
素と同等の基質特異性を有し、また糖アルコールを生産
する酵素活性を有するものである。
が、本発明はこれらにより制限されるものではない。 実施例1 (1)トリコスポロノイデス・メガチリエンシス SN
−G42株からのエリスロース還元酵素III型の取得・
精製 H. Ishizuka, et al., Biosci. Biotech. Biochem., 56
(6), 941-945, 1992に記載の方法に従い、トリコスポ
ロノイデス・メガチリエンシス SN−G42株(FE
RM BP−1430)からエリスロース還元酵素III
型の取得・精製を行った。まず、トリコスポロノイデス
・メガチリエンシス SN−G42株(FERMBP−
1430)をグルコース培地(40% グルコース,2
% 酵母エキス,2L)で72時間培養した。
分離して得た固形物を凍結乾燥し、アセトン処理を行っ
た後、MSK Cell homogenizer(B. Braun Japan社製)を
用いてホモジナイズした。次に、破砕された固形物を1
0,000×g、30分間の条件で遠心分離を行い、細
胞の除かれた画分を得た。続いて、硫安沈殿により、こ
の画分の分画を行った。すなわち、硫酸アンモニウム4
0〜70%におけるエリスロース還元酵素を含む沈殿を
採取し、遠心分離を行って集め50mM グリシン−N
aOH緩衝液(pH9.0)に溶解した。不溶の物質を
遠心分離で除去した後、前記の緩衝液中で酵素溶液を4
℃で24時間透析した。
グリシン−NaOH緩衝液(pH9.0)により平衡化
しておいたDEAE-Toyopearl 650S(1.4×20cm)
(東ソー社製)のカラムに負荷し、塩化ナトリウムを0
mMから100mMまで直線的に上昇させ、エリスロー
ス還元酵素を含む画分を回収した。
予め10mM リン酸緩衝液(pH6.0)により平衡
化しておいたAF-Blue Toyopearl 650ML(1.4×20
cm)(東ソー社製)のカラムに負荷し、0mMから2
00mMまで段階的に塩化ナトリウムの濃度を上昇さ
せ、エリスロース還元酵素I型およびII型を含む画分
(非吸着画分)ならびにIII型を含む画分(吸着画分)
を回収した。
集めて濃縮後、さらに、予め35%飽和硫酸アンモニウ
ム−10mM リン酸緩衝液(pH6.0)により平衡
化しておいた、疎水性クロマトグラフィー用カラムであ
るButyl-Toyopearl 650S(11×20cm)(東ソー社
製)に負荷し、硫酸アンモニウムの濃度を35%から2
0%まで直線的に下降する濃度勾配下において10mM
リン酸緩衝液(pH6.0)を通液し、エリスロース
還元酵素活性を有する画分を回収した。こうして、エリ
スロース還元酵素III型を精製した。
的アミノ酸配列の決定 上記で精製したエリスロース還元酵素III型について、
ペプチドマッピングを行い、部分的なアミノ酸配列を決
定した。エリスロース還元酵素III型を、ピリジルエチ
ル化(H. Hirano: J. Protein.Chem 8. 115 (1989))
し、リジルエンドペプチダーゼ(Roche社製)を用いて
消化した。このサンプルをODS-80Tm(東ソー社製)カラ
ムで分離すると、14個のピークが見られ、このうち2
つのピークについて、プロテインシークエンサー477A
(Perkin-Elmer社製)によりアミノ酸配列を決定した。
計 部分的に解読したアミノ酸配列のうち、アルド−ケト還
元酵素ファミリーに含まれるアミノ酸配列を参考にして
選択したアミノ酸配列から(配列表の配列番号6,7参
照)、後述のPCR反応でセンスプライマー(配列表の
配列番号4参照)及びアンチセンスプライマー(配列表
の配列番号5参照)として用いた。
ドするcDNAフラグメントのPCR 次に、後述のスクリーニング等で用いるプローブを作製
するため、PCRを行った。40% グルコース培地で
3日間培養したトリコスポロノイデス・メガチリエンシ
ス SN−G42株から以下の手順で1本鎖cDNAを
合成し、これを鋳型として用いた。培養物からTRIZOL
(Gibco BRL 社製)を用いてRNAを抽出し、DYNABEAD
S mRNA Purification Kit(DYNAL 社製)を用いてmR
NAを精製した。
を行い、cDNAを合成した。逆転写酵素としてSuper
ScriptTM Reverse Transcriptase(Gibco 社製)を用
い、プライマーとしてOligo (dT)12-15 primer(Amersh
am Pharmacia Biotech社製)を用いた。逆転写反応液の
組成は、以下の通りである。 mRNA 1μg dNTP 10mM×3μL プライマー 0.5μg
上記(3)で設計したPCR用のセンスプライマー(配
列表の配列番号4参照)及びアンチセンスプライマー
(配列表の配列番号5参照)により、Pfu DNAポリメラ
ーゼ(STRATAGENE社製)を用いて、94℃ 1分−40
℃ 1分−72℃ 1分を1サイクルとして25サイク
ルのPCR反応を行った。
のcDNAフラグメントであった。このフラグメント
を、EcoR Vで消化したベクターpBS SK+にライゲーショ
ンし、さらにDH5α株で形質転換した。先に決定した
エリスロース還元酵素III型タンパク質の内部のアミノ
酸配列を含んでいるかどうかを解析した。その結果、得
られたcDNAフラグメントは、エリスロース還元酵素
III型の部分的なcDNAであることが確認された。こ
のフラグメントは、配列表の配列番号1記載の塩基配列
のN末端から184〜582番目に相当する。このcD
NAフラグメントを、プローブとして用いることとし
た。
ンシス SN−G42株のノーザンハイブリダイゼーシ
ョン トリコスポロノイデス・メガチリエンシス SN−G4
2株のcDNAライブラリーを作製するにあたり、培養
何時間目の本菌からmRNAを抽出すべきかを検討する
ため、ノーザンハイブリダイゼーションを行った。
SN−G42株を、24時間、48時間、72時間ま
たは96時間の各時間、500mL容フラスコ中で、4
0%グルコースを含む培地30mLを用いて、37℃、
220rpmの条件で撹拌培養した。培養後、TRIZOL
(Gibco BRL社製)を用いて、各培養物からtotal RNAを
抽出した。先に解読した精製酵素から作製したプローブ
は、DIG RNA Labeling kit(Roche社製)を用いてジゴ
キシゲニンで標識して用いた。1.5% アガロースゲ
ル(0.2M ホルムアルデヒド含有)を用い、アガロ
ースゲル電気泳動を利用し、ストリンジェントな条件で
ノーザンハイブリダイゼーションを行った。
図2に示す。図2中、レーン1は24時間培養物の結
果、レーン2は48時間培養物の結果、レーン3は72
時間培養物の結果、レーン4は96時間培養物の培地の
結果を示した。また、フラグメントの長さを比較するた
めに、左端にRNA Ladderの移動度を印した。
ているバンドの濃度は、48時間培養物が最も濃いこと
から、エリスロース還元酵素III型が発現していること
がわかる。この結果から、トリコスポロノイデス・メガ
チリエンシス SN−G42株の48時間培養物が、エ
リスロース還元酵素III型の発現量が最も多いことが明
らかとなり、この時期のmRNAから作製したcDNA
ライブラリーが、前記酵素の遺伝子解析に適しているこ
とが判明した。
ンシス SN−G42株のcDNAライブラリーの作成 上記(5)の結果に従い、エリスロース還元酵素III型
の発現量が多い時期のmRNAから、以下の手順でcD
NAライブラリーを作製した。トリコスポロノイデス・
メガチリエンシス SN−G42株を、前記した40%
グルコースを含む培地30mL中、37℃、220r
pm、48時間の条件で、500mL容フラスコ中で培
養した。培養物からTRIZOL(Gibco BRL社製)を用いて
RNAを抽出し、DYNABEADS mRNA Purification Kit(D
YNAL 社製)を用いてmRNAを精製した。
thesis Kit(STRATAGENE社製)を用いて、キットの説明
書に従いライブラリーを作製した。まず、mRNAを鋳
型とした逆転写反応を行い、cDNAを合成した。この
とき、逆転写酵素としてMoloney murine leukemia viru
s reverse transcriptase(MMLV−RT、STRATAGEN
E社製)を用い、またプライマーとしてlinker primerを
用いた。これらは、上記キットに含まれる試薬である。
る。 mRNA 5μg dNTP 10mM×3μL プライマー 2.8μg
I サイトを利用してZAP Express Vectorに挿入し、パッ
ケージングした。このようにして、タイター(力価)
2,350,000pfuのトリコスポロノイデス・メガ
チリエンシス SN−G42株のcDNAライブラリー
を作製した。
イブリダイゼーション及び、エリスロース還元酵素III
型タンパク質をコードするDNAの塩基配列の決定 次に、パッケージングした組換えファージを、大腸菌XL
1-Blue MRF´に感染させ、プレート上にプラーク(溶菌
班)を形成させた後、前記(4)で作製したプローブを
用い、ストリンジェントな条件でプラークハイブリダイ
ゼーションを行った。
目的のクローンを単離し、増幅した後、ヘルパーファー
ジの作用により、λファージDNA中のファージミド部
分(インサートを含む)のみを切断し、環状化してプラ
スミドの状態にする。これを宿主大腸菌XLOLRに感染さ
せ増幅させた。次いで、この増幅させたXLOLRからプラ
スミドを取得して、DNAシークエンスを行った。解析
の結果、全長1119bpの配列表の配列番号1記載の
塩基配列であることがわかった。この塩基配列をアミノ
酸に翻訳したものも配列表の配列番号1に併せて示し
た。
より制限酵素地図を作成した(図3)。図3からわかる
ように、5’末端から122番目の塩基部分にBan I切
断部位、847番目及び1057番目の塩基部分にEcoR
I切断部位、1093番目にBamH I切断部位を有する。
ノ酸配列からなるエリスロース還元酵素III型タンパク
質は、先に判明しているヒトアルドース還元酵素及び酵
母gcyタンパク質等の既知のアミノ酸配列との相同性が
低い新規な配列であることがわかった。
酵素III型タンパク質をコードするDNAは、配列表の
配列番号1記載の塩基配列を有し、本発明に係るエリス
ロース還元酵素III型は、新規なアミノ酸配列を有する
ポリペプチドをコードするDNAであることが明らかと
なった。
還元酵素III型の発現 配列表の配列番号1記載の塩基配列のうち、開始コドン
(atg)を除いたN末端側の塩基配列を基にして、Ba
mH Iサイトを持つようにプライマーを作製した。また、
同配列のC末端側を基にしてXho Iサイトを持つように
もう一方のプライマーを合成した。先にcDNAライブ
ラリーからスクリーニングを行い取得した、エリスロー
ス還元酵素III型を含むプラスミドを鋳型として、前記
プライマーを用いたPCRにより、末端にBamH I、Xho
Iサイトを持つエリスロース還元酵素III型のcDNA全
長を増幅した。PCRの条件は、エリスロース還元酵素
III型cDNAを含むプラスミド 200ngをテンプ
レートとし、酵素としてPfu DNAポリメラーゼ(STRATAG
ENE社製)を用いて、12サイクルで行った。
つエリスロース還元酵素III型遺伝子が増幅された。こ
のPCR増幅産物を、プラスミドpRSET A(INVITROGEN
社製)のBamH I、Xho Iサイトを切断し、組込んだ。エ
リスロース還元酵素III型遺伝子を組み込んだ状態のプ
ラスミドpRSET Aを、発現用細胞である大腸菌BL21(DE
3)pLysS(STRATAGENE社製)に導入し、ヒスチジンタグ
結合タンパク質として発現させるべく、大腸菌を50μ
g/mLアンピシリンを含むLB培地で25℃で培養し
た。発現の誘導は、IPTGを終濃度1mMとなるよう
添加して、ラクトースオペロンを介して行った。
分間)により集菌し、超音波処理(SONIFIER 250D, BRA
NSON社)で破砕し、再び遠心分離(26,400×g、
15分間)を行って上清を分取した(粗酵素液)。得ら
れた粗酵素液を、ヒスチジンタグ融合タンパク質のアフ
ィニティーゲルであるNickel Chelated Agarose (B-PE
R 6×His Spin Purfication Kit, PIERCE社製)で精製
した。次に、ゲル濾過ユニット PD−10(Amersham
Pharmacia Biotech社製)を用いて、ゲル濾過によりbu
fferをenterokinase reaction bufferに置換した。精製
後、エンテロキナーゼ(INVITROGEN社製)でヒスチジン
タグ部分を切り離した。その後、夾雑蛋白、ヒスチジン
タグ、Enterokinaseを排除するため、イオン交換カラム
による精製を行い組換えエリスロース還元酵素III型を
取得した。
ーション及び、エリスロース還元酵素II型タンパク質を
コードするDNAの塩基配列の決定 実施例1の(6)で作製したcDNAライブラリーにつ
いて、前記実施例1で得られたエリスロース還元酵素II
I型cDNA全長を基にしてプローブを作製し、ストリ
ンジェントな条件でプラークハイブリダイゼーションを
行った。
目的のクローンを単離し、増幅した後、ヘルパーファー
ジの作用により、λファージDNA中のファージミド部
分(インサートを含む)のみを切断し、環状化してプラ
スミドの状態にする。これを宿主大腸菌XLOLRに感染さ
せ増幅させた。次いで、この増幅させたXLOLRからプラ
スミドを取得して、DNAシークエンスを行った。
配列番号2記載の塩基配列であることがわかった。この
塩基配列をアミノ酸に翻訳したものも配列表の配列番号
2に併せて示した。
より制限酵素地図を作成した(図4)。図4からわかる
ように、5’末端から61番目及び943番目の塩基部
分にBan I切断部位、148番目及び520番目の塩基
部分にAcc I切断部位、238番目及び563番目の塩
基部分にHind III切断部位、520番目の塩基部分にSa
l I切断部位、847番目の塩基部分にEcoR I切断部位
を有する。
酵素II型タンパク質をコードするDNAは、配列表の配
列番号2記載の塩基配列を有し、本発明に係るエリスロ
ース還元酵素II型遺伝子は、新規なアミノ酸配列を有す
るポリペプチドをコードするDNAであることが明らか
となった。
還元酵素II型の発現 配列表の配列番号2記載の塩基配列のうち、開始コドン
(atg)を除いたN末端側の塩基配列を基にして、Ba
mH Iサイトを持つようにプライマーを作製した。また、
同配列のC末端側を基にしてXho Iサイトを持つように
もう一方のプライマーを合成した。先にcDNAライブ
ラリーからスクリーニングを行い取得した、エリスロー
ス還元酵素II型を含むプラスミドを鋳型として、前記プ
ライマーを用いたPCRにより、末端にBamH I、Xho I
サイトを持つエリスロース還元酵素II型のcDNA全長
を増幅した。PCRの条件は、実施例1(8)に示した
のと同様である。
つエリスロース還元酵素II型遺伝子が増幅された。この
PCR増幅産物を、プラスミドpRSET AのBamH I、Xho I
サイトを切断し、組込んで、実施例1(8)と同様にし
て精製し、組換えエリスロース還元酵素II型を取得し
た。
ーション及び、エリスロース還元酵素I型タンパク質を
コードするDNAの塩基配列の決定 実施例1の(6)で作製したcDNAライブラリーにつ
いて、前記実施例1で得られたエリスロース還元酵素II
I型cDNA全長を基にしてプローブを作製し、このプ
ローブを用いて、ストリンジェントな条件でプラークハ
イブリダイゼーションを行った。
目的のクローンを単離し、増幅した後、ヘルパーファー
ジの作用により、λファージDNA中のファージミド部
分(インサートを含む)のみを切断し、環状化してプラ
スミドの状態にする。これを宿主大腸菌XLOLRに感染さ
せ増幅させた。次いで、この増幅させたXLOLRからプラ
スミドを取得して、DNAシークエンスを行った。
配列番号3記載の塩基配列であることがわかった。この
塩基配列をアミノ酸に翻訳したものも配列表の配列番号
2に併せて示した。
配列表の配列番号3に示す全長1121bpの塩基配列
を見出した。また、得られた塩基配列について、常法に
より制限酵素地図を作成した(図5)。図5からわかる
ように、5’末端から61番目及び943番目の塩基部
分にBan I切断部位、238番目及び563番目の塩基
部分にHind III切断部位、520番目の塩基部分にAcc
I切断部位及びSal I切断部位、847番目の塩基部分に
EcoR I切断部位を有する。
酵素I型タンパク質をコードするDNAは、配列表の配
列番号3記載の塩基配列を有し、本発明に係るエリスロ
ース還元酵素I型遺伝子は、新規なアミノ酸配列を有す
るポリペプチドをコードするDNAであることが明らか
となった。
還元酵素I型の発現 配列表の配列番号3記載の塩基配列のうち、開始コドン
(atg)を除いたN末端側の塩基配列を基にして、Ba
mH Iサイトを持つようにプライマーを作製した。また、
同配列のC末端側を基にしてXho Iサイトを持つように
もう一方のプライマーを合成した。先にcDNAライブ
ラリーからスクリーニングを行い取得した、エリスロー
ス還元酵素I型を含むプラスミドを鋳型として、前記プ
ライマーを用いたPCRにより、末端にBamH I、Xho I
サイトを持つエリスロース還元酵素I型のcDNA全長
を増幅した。PCRの条件は、実施例1(8)に示した
のと同様である。
つエリスロース還元酵素I型遺伝子が増幅された。この
PCR増幅産物を、プラスミドpRSET AのBamH I、Xho I
サイトを切断し、組込んで、実施例1(8)と同様にし
て精製し、組換えエリスロース還元酵素I型を取得し
た。
素III 型、II型及びI型について、以下の試験を行っ
た。 (1)基質特異性の比較 実施例1〜3で得られた精製組換えエリスロース還元酵
素III型、II型及びI型と、従来報告されているエリス
ロース還元酵素III型(天然型:H. Ishizuka,et al., B
iosci. Biotech. Biochem., 56 (6), 941-945, 1992 )
との基質特異性の比較を行った。Phosphate buffer pH
6.5 50mM、基質12mM、NADPH 0.2m
M存在下で酵素20μLを作用させ(total 1m
L)、37℃で340nmの吸光度変化を5分間に渡り
経時的に測定した。エリスロースを基質として還元する
反応速度を100%として、様々な各種ケトースやアル
ドースを還元する反応速度の相対値(%)を第1表に示
した。
ース還元酵素III型は、従来報告されている天然型のエ
リスロース還元酵素III型の基質を還元することが明ら
かである。また、精製組換えエリスロース還元酵素I
型、II型の基質特異性は、ジヒドロキシアセトン及びp
−ニトロベンズアルデヒドについて、III型よりも相対
活性が低いことが特徴であった。
III型をコードするDNAが発現して得られる組換え酵
素は、天然のエリスロース還元酵素III型と同様の基質
特異性を有し、また糖アルコールを生産する酵素活性を
有していることが明らかである。また、本発明のエリス
ロース還元酵素II型及びI型をコードするDNAが発現
して得られる組換え酵素も、D−エリスロースをはじめ
とする糖アルコールの生産に対する酵素活性を有してい
ることも明らかである。
について、ウェスタンブロットを行った。各酵素を含む
酵素液をSDS−PAGEにより分離し、分離後、ゲル
からPVDF膜に移行させた。これに、一次抗体として
の抗エリスロース還元酵素III型マウス抗体と反応させ
た後、HRPで標識されたヒツジ抗マウスIgG抗体を
用いて、結合している一次抗体を検出した。結果を図6
に示す。
スロース還元酵素のSDS−PAGEの結果を示し、b
は、同SDS−PAGEパターンをPVDF膜に移行さ
せ、ウェスタンブロットを行った結果を示す。図6のa
及びbにおいて、レーンは分子量マーカー(kD
a)、レーンは精製組換えエリスロース還元酵素I型
の結果、レーンは精製組換えエリスロース還元酵素II
型の結果、レーンは精製組換えエリスロース還元酵素
III型の結果を示す。
スロース還元酵素III型については明らかに抗体反応が
検出された。精製組換えエリスロース還元酵素I型、II
型についても、反応性は低いものの抗体反応を確認する
ことができた。
について、ゲル(商品名:Phast Gel (Gradient 8-2
5)、製造元:アマシャム ファルマシア社)を用いて、
Phast System 全自動電気泳動システム(アマシャム
ファルマシア社製)によりSDS−PAGEを行った。
結果を図7に示す。
ロース還元酵素(天然型:K. Tokuoka, et al., J. Ge
n. Appl. Microbiol., 38, 145-155)の結果を示し、b
は、本実施例の精製組換えエリスロース還元酵素の結果
を示す。図7において、aの電気泳動図下の1、2、3
は、それぞれ天然型エリスロース還元酵素I型、II型、
III型の結果を示し、bのレーンは分子量マーカー
(kDa)、レーンは精製組換えエリスロース還元酵
素I型の結果、レーンは精製組換えエリスロース還元
酵素II型の結果、レーンは精製組換えエリスロース還
元酵素III型の結果を示す。
リスロース還元酵素I型、II型、III型ともに、各アミ
ノ酸配列から予想される約37kDa(37,000D
a)の部分にバンドが確認できた。これは、天然型のエ
リスロース還元酵素と同じ結果であった(図7a)。
について、ゲル(商品名:Phast Gel (Gradient 8-2
5)、製造元:アマシャム ファルマシア社)を用いて、
Phast System 全自動電気泳動システム(アマシャム
ファルマシア社製)によりNative−PAGEを行
った。結果を図8に示す。
ロース還元酵素(天然型:K. Tokuoka, et al., J. Ge
n. Appl. Microbiol., 38, 145-155)の結果を示し、b
は、本実施例の精製エリスロース還元酵素の結果を示
す。図8において、aの電気泳動図下の1、2、3は、
それぞれ天然型エリスロース還元酵素I型、II型、III
型の結果を示し、bのレーンは精製組換えエリスロー
ス還元酵素I型の結果、レーンは精製組換えエリスロ
ース還元酵素II型の結果、レーンは精製組換えエリス
ロース還元酵素III型の結果を示す。
の相対的なパターンを見ると、天然型エリスロース還元
酵素のデータ(図8a)とほぼ同じであった。なお、精
製組換えエリスロース還元酵素I型及びII型ではバンド
が2本見られるが、メインでないバンドは精製時にヒス
チジンタグが完全に切断されなかった酵素ではないかと
考えられる。
動) 精製組換えエリスロース還元酵素についてゲル(商品
名:Phast Gel (IEF pH4-6.5)、製造元:アマシャム
ファルマシア社)を用いて、Phast System 全自動電気
泳動システム(アマシャム ファルマシア社製)により
IEF−PAGEを行った。pHグラジエントゲルで電
気泳動を行い、分離したタンパク質を染色した。結果を
図9に示す。図9において、レーンは等電点マーカー
タンパク質、レーンは精製組換えエリスロース還元酵
素I型の結果、レーンは精製組換えエリスロース還元
酵素II型の結果、レーンは精製組換えエリスロース還
元酵素III型の結果を示す。
の酵素の等電点を確認できた。すなわち、精製組換えエ
リスロース還元酵素I型ではpI4.7、精製組換えエ
リスロース還元酵素II型ではpI5.3、精製組換えエ
リスロース還元酵素III型では、pI5.8であった。
なお、精製組換えエリスロース還元酵素I型及びII型で
はバンドが2本見られるが、メインでないバンドは精製
時にヒスチジンタグが完全に切断されなかった酵素では
ないかと考えられる。
えエリスロース還元酵素は、天然型エリスロース還元酵
素とほぼ同じ状態で発現できたものと考えられる。
素III型の発現を試みた。 (1)トランスフォーメーション 実施例1(8)においてエリスロース還元酵素III型遺
伝子発現に用いた大腸菌用蛋白発現ベクターpRSET Aか
ら、BamH I及びXho Iにより切断したエリスロース還元
酵素III型cDNAを、S. cerevisiae用プラスミドベク
ターpYES2/NT(INVITROGEN社製)に連結させた。
結させたプラスミドベクターを、大腸菌DH5αにトラ
ンスフォーメーションし、アンピシリン耐性を獲得した
形質転換体を獲得した。この形質転換した大腸菌を、5
0μg/mL濃度のアンピシリンを含むLB培地を用
い、37℃で培養することで、大腸菌とともにエリスロ
ース還元酵素III型cDNAを連結させたプラスミドベ
クターを増幅させた。この大腸菌からプラスミドベクタ
ーを取りだして精製を行った。
酵素III型cDNAを連結させたベクターを、ウラシル
要求性のS. cerevisiae INVSc1株(INVITROGEN社製)に
トランスフォーメーションした。エリスロース還元酵素
III型遺伝子を獲得した菌株は、ウラシル合成能を獲得
するので、プラスミドベクターpYES2/NTの実験手引書に
記載されたウラシル欠損最小培地で生育する菌株を拾う
ことにより、エリスロース還元酵素III型遺伝子を獲得
した菌株を選抜した。
験手引書の記載に準じて行った。先に得られたエリスロ
ース還元酵素III型遺伝子を獲得した菌株を、2%グル
コースを含むウラシル欠損最小培地15mLを用い、3
0℃、220rpmの条件で24時間振とう培養した。
g、5分間、4℃)により集菌し、この菌体を2%ガラ
クトース、1%ラフィノースを含むウラシル欠損最小培
地50mLに再懸濁し、30℃、220rpmの条件で
48時間振とう培養した。この培養液を遠心分離(1,
500×g、5分間、4℃)して、菌体を集菌した。
ビーズ2gを添加し、振とう菌体破砕機(B. Braun Mel
sungen AG)で15秒×10回の条件で振とうを行な
い、菌体破砕を行なった。この菌体破砕液を、12,0
00×g、15分間、4℃の条件で遠心分離を行い、上
清を粗酵素液とした。
法に従い、Nickel Chelated Agaroseにより菌体内から
組換えエリスロース還元酵素III型を精製した。
えエリスロース還元酵素III型について、ゲル(パジェ
ル SPG 520L(アトー(株)製)を用いて、S
DS−PAGEを行った。結果を図10に示す。図中、
レーンは分子量マーカー(kDa)、レーンはS. c
erevisiaeで発現させた精製組換えエリスロース還元酵
素III型、レーンは大腸菌で発現させた精製組換えエ
リスロース還元酵素III型の結果を示す。
erevisiaeで発現させた精製組換えエリスロース還元酵
素III型は、大腸菌で発現させた精製組換えエリスロー
ス還元酵素III型及び天然型エリスロース還元酵素III型
と等しい分子量で発現させることができた。
えエリスロース還元酵素III型について、実施例4
(1)と同様の条件で、エリスロースを基質とした酵素
活性を測定した。その結果、比活性19.3units
/mlで活性が確認された。したがって、活性のある状
態で組換えエリスロース還元酵素III型をS. cerevisiae
で発現させることができた。
元酵素活性を有するタンパク質が提供される。酵母を含
む微生物に組込む等の手段により本発明のエリスロース
還元酵素III型、II型又はI型をコードするDNAを発
現させれば、通常の微生物の培養による既知の方法と比
較して、該微生物の生産性等に左右されることなく、エ
リスロース還元酵素III型、II型又はI型の大量生産を
容易に行うことができる。このエリスロース還元酵素II
I型、II型及びI型は、天然型エリスロース還元酵素と
同等の基質特異性を有し、また糖アルコールを生産する
酵素活性を有している。よって、本発明に係る該酵素を
コードするDNAを利用して生産されるエリスロース還
元酵素III型、II型及びI型は、エリスリトールの工業
的生産に有用である。
型、II型又はI型をコードするDNAは、遺伝子工学的
手法による高いエリスリトール生産能を有する変異体酵
素の開発、関連酵素をコードする遺伝子のクローニング
等、様々な用途においても有用である。
のエリスリトール生合成経路を示す。
す図である。
時間培養物の結果を、レーン3は72時間培養物の結果
を、レーン4は96時間培養物の結果を示す。
ードするDNAの制限酵素地図である。
括弧内の数字は5’末端から数えた塩基数を示す。
ドするDNAの制限酵素地図である。
制限酵素を示し、括弧内の数字は5’末端から数えた塩
基数を示す。
ドするDNAの制限酵素地図である。
制限酵素を示し、括弧内の数字は5’末端から数えた塩
基数を示す。
の結果を示す図である。
Eの結果を示し、bは、組換えエリスロース還元酵素の
ウェスタンブロットの結果を示す。aの電気泳動図下の
1、2、3は、それぞれ天然型エリスロース還元酵素I
型、II型、III型の結果を示し、bのレーンは分子量
マーカー(kDa)、レーンは精製組換えエリスロー
ス還元酵素I型の結果、レーンは精製組換えエリスロ
ース還元酵素II型の結果、レーンは精製組換えエリス
ロース還元酵素III型の結果を示す。
結果を示す図である。
は、組換えエリスロース還元酵素の結果を示す。aの電
気泳動図下の1、2、3は、それぞれ天然型エリスロー
ス還元酵素I型、II型、III型の結果を示し、bのレー
ンは分子量マーカー(kDa)、レーンは精製組換
えエリスロース還元酵素I型の結果、レーンは精製組
換えエリスロース還元酵素II型の結果、レーンは精製
組換えエリスロース還元酵素III型の結果を示す。
GEの結果を示す図である。
は、組換えエリスロース還元酵素の結果を示す。aの電
気泳動図下の1、2、3は、それぞれ天然型エリスロー
ス還元酵素I型、II型、III型の結果を示し、bのレー
ンは精製組換えエリスロース還元酵素I型の結果、レ
ーンは精製組換えエリスロース還元酵素II型の結果、
レーンは精製組換えエリスロース還元酵素III型の結
果を示す。
結果を示す図である。
製組換えエリスロース還元酵素I型の結果、レーンは
精製組換えエリスロース還元酵素II型の結果、レーン
は精製組換えエリスロース還元酵素III型の結果を示
す。
S−PAGEの結果を示す図である。
cerevisiaeで発現させた精製組換えエリスロース還元
酵素III型、レーンは大腸菌で発現させた精製組換え
エリスロース還元酵素III型の結果を示す。
4)
ローブに対し陽性を示したファージからプラスミドに変
換後、DNAシークエンスを行った。例えばまず、スク
リーニングにおいてプローブに対し陽性を示した数個の
プラークを単離し、ファージを増幅して、ファージDN
AからIN VIVOにおいてインサートを含むファージミド
部分を切り出す。これを取り扱いを容易にすべくプラス
ミドの形に変換し、大腸菌に感染させてプラスミドを増
幅した後、このプラスミドについて、DNAシークエン
スを行う。本発明者らはDNAシークエンスにより、配
列表の配列番号1に示す全長1119bpの塩基配列を
見出した。本塩基配列に基づいて決定されたアミノ酸配
列も、併せて配列表の配列番号1に示した。該アミノ酸
配列は、部分的に解読したアミノ酸配列を含んでおり、
この配列を有するタンパク質がエリスロース還元酵素II
I型タンパク質であった。
型タンパク質をコードするDNAは、それぞれエリスロ
ース還元酵素I型、II型、III型が発現可能な形態で細
胞に導入することができる。細胞への導入は、エリスロ
ース還元酵素I型、II型又はIII型タンパク質をコード
するDNAの全長を、両端に制限酵素認識部位を持つプ
ライマーでPCRにより増幅させ、この増幅産物を、制
限酵素認識部位を利用して各種プラスミドに組込んだ形
で行うことができる。
発現用細胞として通常用いられるものを使用することが
できる。プラスミドとしては、大量発現が容易なプラス
ミドを選択することが望ましく、大腸菌へ導入する場
合、ヒスチジンタグ融合タンパク質、GST(グルタチ
オン−S−トランスフェラーゼ)融合タンパク質、チオ
レドキシン融合タンパク質などを用いることができる。
発現誘導に際しては、プロモーターを本発明の各DNA
の5’側より上流に、ターミネーターを3’側より下流
に、それぞれ組込めばよい。このプロモーター、ターミ
ネーターとしては、発現用細胞内で機能することが知ら
れているものを用いる必要があり、詳細については、微
生物学基礎講座8 遺伝子工学、共立出版、Adv. Bioch
em. Eng. 43, 75-102 (1990), Yeast 8, 423-488 (199
2)等に記載されている。例えば大腸菌へプラスミドを導
入する場合、ラクトースオペロンとlac Iを用いたIP
TGによる調節システムを用いると、正確な発現が誘導
される点で好ましい。なお、大腸菌の代わりに栄養要求
性の酵母であるS.cerevisiaeへプラスミドを導入して
も、ガラクトースにより正確な発現が誘導される。
計 部分的に解読したアミノ酸配列のうち、アルド−ケト還
元酵素ファミリーに含まれるアミノ酸配列を参考にして
選択したアミノ酸配列(配列表の配列番号6,7参照)
から、センスプライマー(配列表の配列番号4参照)及
びアンチセンスプライマー(配列表の配列番号5参照)
を設計し、これを後述のPCR反応で用いた。
ドするcDNAフラグメントのPCR 次に、後述のスクリーニング等で用いるプローブを作製
するため、PCRを行った。40% グルコース培地で
3日間培養したトリコスポロノイデス・メガチリエンシ
ス SN−G42株から以下の手順で1本鎖cDNAを
合成し、これを鋳型として用いた。培養物からTRIZOL
(Gibco BRL 社製)を用いてRNAを抽出し、DYNABEAD
S mRNA Purification Kit(DYNAL 社製)を用いてmR
NAを精製した。
目的のクローンを単離し、増幅した後、ヘルパーファー
ジの作用により、λファージDNA中のファージミド部
分(インサートを含む)のみを切断し、環状化してプラ
スミドの状態にする。これを宿主大腸菌XLOLRに感染さ
せ増幅させた。次いで、このXLOLRからプラスミドを取
得して、DNAシークエンスを行った。解析の結果、全
長1119bpの配列表の配列番号1記載の塩基配列で
あることがわかった。この塩基配列をアミノ酸に翻訳し
たものも配列表の配列番号1に併せて示した。
つエリスロース還元酵素III型遺伝子が増幅された。こ
のPCR増幅産物を、プラスミドpRSET A(INVITROGEN
社製)のBamH I、Xho Iサイトを切断し、組込んだ。エ
リスロース還元酵素III型遺伝子を組み込んだ状態のプ
ラスミドpRSET Aを、発現用細胞である大腸菌BL21(DE
3)pLysS(STRATAGENE社製)に導入し、ヒスチジンタグ
融合タンパク質として発現させるべく、大腸菌を50μ
g/mLアンピシリンを含むLB培地で25℃で培養し
た。発現の誘導は、IPTGを終濃度1mMとなるよう
添加して、ラクトースオペロンを介して行った。
目的のクローンを単離し、増幅した後、ヘルパーファー
ジの作用により、λファージDNA中のファージミド部
分(インサートを含む)のみを切断し、環状化してプラ
スミドの状態にする。これを宿主大腸菌XLOLRに感染さ
せ増幅させた。次いで、このXLOLRからプラスミドを取
得して、DNAシークエンスを行った。
目的のクローンを単離し、増幅した後、ヘルパーファー
ジの作用により、λファージDNA中のファージミド部
分(インサートを含む)のみを切断し、環状化してプラ
スミドの状態にする。これを宿主大腸菌XLOLRに感染さ
せ増幅させた。次いで、このXLOLRからプラスミドを取
得して、DNAシークエンスを行った。
配列番号3記載の塩基配列であることがわかった。この
塩基配列をアミノ酸に翻訳したものも配列表の配列番号
3に併せて示した。
III型をコードするDNAが発現して得られる組換え酵
素は、天然のエリスロース還元酵素III型と同様の基質
特異性を有し、また糖アルコールを生産する酵素活性を
有していることが明らかである。また、本発明のエリス
ロース還元酵素II型及びI型をコードするDNAが発現
して得られる組換え酵素も、エリスリトールをはじめと
する糖アルコールを生産する酵素活性を有していること
も明らかである。
えエリスロース還元酵素III型について、実施例4
(1)と同様の条件で、エリスロースを基質とした酵素
活性を測定した。その結果、比活性19.3units
/mgで活性が確認された。したがって、活性のある状
態で組換えエリスロース還元酵素III型をS. cerevisiae
で発現させることができた。
4)
のエリスリトール生合成経路を示す。
す図である。
間培養物の結果を、レーン3は72時間培養物の結果
を、レーン4は96時間培養物の結果を示す。
ードするDNAの制限酵素地図である。
弧内の数字は5’末端から数えた塩基数を示す。
ドするDNAの制限酵素地図である。
限酵素を示し、括弧内の数字は5’末端から数えた塩基
数を示す。
ドするDNAの制限酵素地図である。
限酵素を示し、括弧内の数字は5’末端から数えた塩基
数を示す。
の結果を示す図である。
の結果を示し、bは、同SDS−PAGEパターンをP
VDF膜に移行させ、ウェスタンブロットを行った結果
を示す。レーンは分子量マーカー(kDa)、レーン
は精製組換えエリスロース還元酵素I型の結果、レー
ンは精製組換えエリスロース還元酵素II型の結果、レ
ーンは精製組換えエリスロース還元酵素III型の結果
を示す。
結果を示す図である。
組換えエリスロース還元酵素の結果を示す。aの電気泳
動図下の1、2、3は、それぞれ天然型エリスロース還
元酵素I型、II型、III型の結果を示し、bのレーン
は分子量マーカー(kDa)、レーンは精製組換えエ
リスロース還元酵素I型の結果、レーンは精製組換え
エリスロース還元酵素II型の結果、レーンは精製組換
えエリスロース還元酵素III型の結果を示す。
GEの結果を示す図である。
組換えエリスロース還元酵素の結果を示す。aの電気泳
動図下の1、2、3は、それぞれ天然型エリスロース還
元酵素I型、II型、III型の結果を示し、bのレーン
は精製組換えエリスロース還元酵素I型の結果、レーン
は精製組換えエリスロース還元酵素II型の結果、レー
ンは精製組換えエリスロース還元酵素III型の結果を
示す。
結果を示す図である。
組換えエリスロース還元酵素I型の結果、レーンは精
製組換えエリスロース還元酵素II型の結果、レーンは
精製組換えエリスロース還元酵素III型の結果を示す。
S−PAGEの結果を示す図である。
erevisiaeで発現させた精製組換えエリスロース還元酵
素III型、レーンは大腸菌で発現させた精製組換えエ
リスロース還元酵素III型の結果を示す。
Claims (26)
- 【請求項1】 下記(A)又は(B)に示すタンパク
質。 (A)配列表の配列番号1記載のアミノ酸配列を有する
タンパク質。 (B)配列表の配列番号1記載のアミノ酸配列におい
て、1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、挿入、付
加、又は逆位を含むアミノ酸配列からなり、かつ、エリ
スロース還元酵素活性を有するタンパク質。 - 【請求項2】 下記(A)又は(B)に示すタンパク質
をコードするDNA。 (A)配列表の配列番号1記載のアミノ酸配列を有する
タンパク質。 (B)配列表の配列番号1記載のアミノ酸配列におい
て、1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、挿入、付
加、又は逆位を含むアミノ酸配列からなり、かつ、エリ
スロース還元酵素活性を有するタンパク質。 - 【請求項3】 下記(a)又は(b)に示すDNAであ
る請求項2記載のDNA。 (a)配列表の配列番号1記載の塩基配列のうち、少な
くとも塩基番号1−399からなる塩基配列を含むDN
A。 (b)配列表の配列番号1記載の塩基配列のうち、少な
くとも塩基番号1−399からなる塩基配列又は同塩基
配列から調製されるプローブとストリンジェントな条件
下でハイブリダイズし、かつ、エリスロース還元酵素活
性を有するタンパク質をコードするDNA。 - 【請求項4】 ストリンジェントな条件が、0.1%S
DSを含む2×SSCに相当する塩濃度で60℃で洗浄
が行なわれる条件である請求項3記載のDNA。 - 【請求項5】 下記(c)又は(d)に示すDNAであ
る請求項2記載のDNA。 (c)配列表の配列番号1記載の塩基配列のうち、少な
くとも塩基番号408−1119からなる塩基配列を含
むDNA。 (d)配列表の配列番号1記載の塩基配列のうち、少な
くとも塩基番号408−1119からなる塩基配列又は
同塩基配列から調製されるプローブとストリンジェント
な条件下でハイブリダイズし、かつ、エリスロース還元
酵素活性を有するタンパク質をコードするDNA。 - 【請求項6】 ストリンジェントな条件が、0.1%S
DSを含む2×SSCに相当する塩濃度で60℃で洗浄
が行なわれる条件である請求項5記載のDNA。 - 【請求項7】 請求項2〜6のいずれかに記載のDNA
が、該DNAがコードするエリスロース還元酵素III型
が発現可能な形態で導入された細胞。 - 【請求項8】 請求項7記載の細胞を培地で培養し、エ
リスロース還元酵素III型を培養物中に生成蓄積させ、
該培養物よりエリスロース還元酵素III型を採取するこ
とを特徴とするエリスロース還元酵素III型の製造法。 - 【請求項9】 下記(C)又は(D)に示すタンパク
質。 (C)配列表の配列番号2記載のアミノ酸配列を有する
タンパク質。 (D)配列表の配列番号2記載のアミノ酸配列におい
て、1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、挿入、付
加、又は逆位を含むアミノ酸配列からなり、かつ、エリ
スロース還元酵素活性を有するタンパク質。 - 【請求項10】 下記(C)又は(D)に示すタンパク
質をコードするDNA。 (C)配列表の配列番号2記載のアミノ酸配列を有する
タンパク質。 (D)配列表の配列番号2記載のアミノ酸配列におい
て、1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、挿入、付
加、又は逆位を含むアミノ酸配列からなり、かつ、エリ
スロース還元酵素活性を有するタンパク質。 - 【請求項11】 下記(e)又は(f)に示すDNAで
ある請求項10記載のDNA。 (e)配列表の配列番号2記載の塩基配列のうち、少な
くとも塩基番号1−399からなる塩基配列を含むDN
A。 (f)配列表の配列番号2記載の塩基配列のうち、少な
くとも塩基番号1−399からなる塩基配列又は同塩基
配列から調製されるプローブとストリンジェントな条件
下でハイブリダイズし、かつ、エリスロース還元酵素活
性を有するタンパク質をコードするDNA。 - 【請求項12】 ストリンジェントな条件が、0.1%
SDSを含む2×SSCに相当する塩濃度で60℃で洗
浄が行なわれる条件である請求項11記載のDNA。 - 【請求項13】 下記(g)又は(h)に示すDNAで
ある請求項10記載のDNA。 (g)配列表の配列番号2記載の塩基配列のうち、少な
くとも塩基番号408−1077からなる塩基配列を含
むDNA。 (h)配列表の配列番号2記載の塩基配列のうち、少な
くとも塩基番号408−1077からなる塩基配列又は
同塩基配列から調製されるプローブとストリンジェント
な条件下でハイブリダイズし、かつ、エリスロース還元
酵素活性を有するタンパク質をコードするDNA。 - 【請求項14】 ストリンジェントな条件が、0.1%
SDSを含む2×SSCに相当する塩濃度で60℃で洗
浄が行なわれる条件である請求項13記載のDNA。 - 【請求項15】 請求項10〜14のいずれかに記載の
DNAが、該DNAがコードするエリスロース還元酵素
II型が発現可能な形態で導入された細胞。 - 【請求項16】 請求項15記載の細胞を培地で培養
し、エリスロース還元酵素II型を培養物中に生成蓄積さ
せ、該培養物よりエリスロース還元酵素II型を採取する
ことを特徴とするエリスロース還元酵素II型の製造法。 - 【請求項17】 下記(E)又は(F)に示すタンパク
質。 (E)配列表の配列番号3記載のアミノ酸配列を有する
タンパク質。 (F)配列表の配列番号3記載のアミノ酸配列におい
て、1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、挿入、付
加、又は逆位を含むアミノ酸配列からなり、かつ、エリ
スロース還元酵素活性を有するタンパク質。 - 【請求項18】 下記(E)又は(F)に示すタンパク
質をコードするDNA。 (E)配列表の配列番号3記載のアミノ酸配列を有する
タンパク質。 (F)配列表の配列番号3記載のアミノ酸配列におい
て、1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、挿入、付
加、又は逆位を含むアミノ酸配列からなり、かつ、エリ
スロース還元酵素活性を有するタンパク質。 - 【請求項19】 下記(i)又は(j)に示すDNAで
ある請求項18記載のDNA。 (i)配列表の配列番号3記載の塩基配列のうち、少な
くとも塩基番号1−399からなる塩基配列を含むDN
A。 (j)配列表の配列番号3記載の塩基配列のうち、少な
くとも塩基番号1−399からなる塩基配列又は同塩基
配列から調製されるプローブとストリンジェントな条件
下でハイブリダイズし、かつ、エリスロース還元酵素活
性を有するタンパク質をコードするDNA。 - 【請求項20】 ストリンジェントな条件が、0.1%
SDSを含む2×SSCに相当する塩濃度で60℃で洗
浄が行なわれる条件である請求項19記載のDNA。 - 【請求項21】 下記(k)又は(l)に示すDNAで
ある請求項18記載のDNA。 (k)配列表の配列番号3記載の塩基配列のうち、少な
くとも塩基番号408−1121からなる塩基配列を含
むDNA。 (l)配列表の配列番号3記載の塩基配列のうち、少な
くとも塩基番号408−1121からなる塩基配列又は
同塩基配列から調製されるプローブとストリンジェント
な条件下でハイブリダイズし、かつ、エリスロース還元
酵素活性を有するタンパク質をコードするDNA。 - 【請求項22】 ストリンジェントな条件が、0.1%
SDSを含む2×SSCに相当する塩濃度で60℃で洗
浄が行なわれる条件である請求項21記載のDNA。 - 【請求項23】 請求項18〜22のいずれかに記載の
DNAが、該DNAがコードするエリスロース還元酵素
I型が発現可能な形態で導入された細胞。 - 【請求項24】 請求項23記載の細胞を培地で培養
し、エリスロース還元酵素I型を培養物中に生成蓄積さ
せ、該培養物よりエリスロース還元酵素I型を採取する
ことを特徴とするエリスロース還元酵素I型の製造法。 - 【請求項25】 請求項1、9及び17のいずれかに記
載のエリスロース還元酵素活性を有するタンパク質をD
−エリスロースに作用させ、生成するエリスリトールを
採取することを特徴とするエリスリトールの製造法。 - 【請求項26】 請求項7、15及び23のいずれかに
記載の細胞をD−エリスロースに作用させ、生成するエ
リスリトールを採取することを特徴とするエリスリトー
ルの製造法。
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