JP2002279639A - 光ディスク装置 - Google Patents

光ディスク装置

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JP2002279639A
JP2002279639A JP2002026549A JP2002026549A JP2002279639A JP 2002279639 A JP2002279639 A JP 2002279639A JP 2002026549 A JP2002026549 A JP 2002026549A JP 2002026549 A JP2002026549 A JP 2002026549A JP 2002279639 A JP2002279639 A JP 2002279639A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 データの書き込みの一時停止と再開を行なっ
ても後から連続的に正常にデータを読み出せるようにす
る。 【解決手段】 CPU17は、光ディスク1に対してデ
ータ書き込みの終点及び始点部分でCIRC復調による
データ連続性を維持する書き込み制御を行なう。そのと
き、チャンネルビットのPLLを、又はフレームシンク
信号をカウントして光ディスクに対して前回書き込まれ
たデータの終端から正確に書き始めるタイミングを取る
とよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、CD−R(デー
タ書き込み可能なCD)やCD−R/E(データ書き込
み及び消去可能なCD)等の光ディスクに対してデータ
の記録及び再生を行なう光ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】CD−RやCD−R/E等の光ディスク
の記録フォーマットはオレンジブックに規定されてお
り、そのオレンジブックにはデータの書き込み継目、す
なわちデータの書き始めと書き終わりのルールが明確に
決められている。また、データの書き込み単位であるデ
ータセクタには、必ずリンク(Link),ランイン
(RunIn),ランアウト(RunOut)などの冗
長セクタを付加するようにしている。
【0003】これは、継目でデータが途切れることを前
提にしているので、同期やインタリーブの関係上必要に
なるのである。その継目でデータが途切れることを前提
にしているのは、以前書き込んだデータや今後書き込む
データを含めたエンコードが不可能なことや、同期が外
れないように正確にデータを書き始めることが非常に難
しいことであるからだと推測される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、光ディスク
では記録フォーマットの性格上、データの書き込み単位
はある程度大きなものになる。従来の光ディスク装置で
は、データ書き込み中の一時停止をしないようにしてお
り、ホストから光ディスク装置の書き込み速度以上の転
送レートでデータを送らないと書き込みが中断してしま
って、次にデータを書き足すことができなくなって書き
込みに失敗してしまう。これをバッファアンダーランと
称する。
【0005】つまり、従来の光ディスク装置では、トラ
ックや光ディスクを1回の書き込みで形成する必要があ
り、その書き込み方式名もトラックアットワンス(Tr
ack at once)やディスクアットワンス(D
isk at once)等の名称になっている。
【0006】このことはデータの高速書き込みになるほ
どシビアになり、ユーザに取ってデータの書き込み失敗
は非常に深刻な問題になる。なぜなら、例えば、CD−
Rの場合ではライトワンスなので、書き込みの失敗はそ
のディスクの損失になり、高価な光ディスクや過去に書
き込んだデータの損失リスクを常に持たなければならな
い。
【0007】上記データの書き込みの一時停止をしない
理由の1つには、エンコーダチップが一時停止を考慮し
ていないので、データの先頭で本来前のセクタのデータ
が入る所にダミーデータを挿入して書き出し、データの
連続性が失われることにあった。
【0008】この発明は上記の点に鑑みてなされたもの
であり、データの書き込みの一時停止と再開を行なって
も後から連続的に正常にデータを読み出せるようにする
ことを第1の目的とする。
【0009】また、データの書き込みの終点と始点の部
分の継目でフォーマット上、論理的なデータの連続性が
確保されていたとしても、物理的にその継目がぴったり
と一致していないと正常なデータ再生は行なえない。
【0010】通常、±2ビット程度のフレームシンクの
ずれは許容されていて正常にデータ再生を行なえるが、
従来の光ディスク装置のように、ウォブルの同期信号か
ら回転制御に頼った書き込み開始を行なっていては繰り
返し誤差が何十ビットにも及ぶので、この部分で同期が
はずれて数フレームのデータが欠落してしまうという問
題があった。
【0011】そこで、この発明は、データの書き込みの
継目を再生上問題が無いレベルにするために前回書き込
んだデータの終端を正確に検出できるようにすることを
第2の目的とする。
【0012】さらに、この発明は、低コストで前回書き
込んだデータの終端を正確に検出できるようにすること
を第3の目的とする。
【0013】また、従来の光ディスク装置では、1トラ
ックを1回で書き込まなければならないので、ホストか
らのデータ転送が遅かったり、バッファRAMで吸収で
きないような転送の脈動があると書き込みを失敗してし
まう。そこで、光ディスクへのデータの書き込みの際、
ホストは常にディスクよりも早い転送レートで安定的に
データを送り続ける必要がある。
【0014】しかし、実際には転送レートの早いホスト
も遅いホストも存在し、上述したデータ転送の制約が光
ディスク使用上の大きな足かせになっている。そこで、
ホストのソフトウェアにはテストモードを用意してお
り、模擬書き込みを行なうことによってこの種の書き込
み失敗を減少させている。しかし、このソフトウェアは
データの書き込みに倍の時間がかかり、マルチタスクO
Sにおいては刻々とマシンの状況が変化するので完全に
安全ではないという問題があった。
【0015】そこで、この発明は、ホストからのデータ
転送が間に合わないことによるデータ書き込み失敗を防
止することを第4の目的とする。さらに、この発明は、
ホストからのデータ転送が間に合わないときのデータ書
き込みの信頼性を向上させることを第5の目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成するため、データ書き込み可能な光ディスクに対す
るデータの記録及び再生を行なう光ディスク装置におい
て、上記光ディスクに対してデータ書き込みの終点及び
始点部分でCIRC復調によるデータ連続性を維持する
書き込みを行なう手段を設けたものである。
【0017】また、上記光ディスクに対して前回書き込
まれたデータの終端から正確に書き始めるタイミングを
取るチャンネルビットのPLLをカウントする手段を設
けるとよい。
【0018】さらに、上記光ディスクに対して前回書き
込まれたデータの終端から正確に書き始めるタイミング
を取るフレームシンク信号をカウントする手段を設ける
となおよい。
【0019】また、上記光ディスクに対するデータの書
き込み中にホストからのデータ転送が間に合わないとき
はデータ書き込みを一時停止し、上記ホストからデータ
が充分に送られてきたときに上記データ書き込みを再開
する手段を設けるとよい。
【0020】さらに、上記光ディスクに対するデータの
書き込み中にホストからのデータ転送が間に合わないと
きはデータ書き込みを一時停止し、上記光ディスクに対
するデータの書き込み速度を落した後に上記データ書き
込みを再開する手段を設けるとなおよい。
【0021】この発明の光ディスク装置は、データ書き
込み可能な光ディスクに対してデータ書き込みの終点及
び始点部分でクロスインタリーブリードソロモン(CI
RC)復調によるデータ連続性を維持する書き込みを行
なうので、光ディスクに対してデータの書き込みの一時
停止と再開を行なってもそのデータを後から連続的且つ
正確に読み出すことができる。
【0022】また、上記光ディスクに対して前回書き込
まれたデータの終端から正確に書き始めるタイミングを
取るチャンネルビットのPLLをカウントするようにす
れば、そのチャネルビットの位相ロックループ(PL
L)は、書き込まれたデータに対して最も誤差の小さい
信号であり、この信号に基づいてデータの終端を計算す
ることができる。
【0023】したがって、光ディスクに対して極めてず
れの小さい書き込み継目を精度良く形成することがで
き、データの書き込みの継目を再生上問題が無いレベル
にするために前回書き込んだデータの終端を正確に検出
することができる。
【0024】さらに、上記光ディスクに対して前回書き
込まれたデータの終端から正確に書き始めるタイミング
を取るフレームシンク信号をカウントするようにすれ
ば、サブコード出力用にフレームシンク信号とサブコー
ドシンク信号を出力する安価な汎用品のデコーダLSI
のフレームシンク信号に基づいてデータの終端を計算
し、光ディスクに対して低コストで再生に問題無いレベ
ルの継目を形成することができる。
【0025】光ディスク装置に多用されている安価な汎
用品のデコーダLSIの多くはチャネルビットPLLを
出力しておらず、サブコード出力用にフレームシンク信
号とサブコードシンク信号を出力している。したがっ
て、低コストで前回書き込んだデータの終端を正確に検
出することができる。
【0026】また、上記光ディスクに対するデータの書
き込み中にホストからのデータ転送が間に合わないとき
はデータ書き込みを一時停止し、ホストからデータが充
分に送られてきたときにデータ書き込みを再開するよう
にすれば、ホストからのデータ転送が一瞬途切れたり転
送レートが多少低下してもデータを複数回に分けて正常
に書き込むことができる。
【0027】したがって、ホストからのデータ転送が間
に合わないことによるデータ書き込み失敗を防止するこ
とができる。また、データ転送の脈動を吸収するバッフ
ァRAMの容量を小さくすることができ、光ディスク装
置のコストダウンも図ることができる。
【0028】さらに、上記光ディスクに対するデータの
書き込み中にホストからのデータ転送が間に合わないと
きはデータ書き込みを一時停止し、光ディスクに対する
データの書き込み速度を落した後にデータ書き込みを再
開するようにすれば、光ディスクへのデータの書き込み
速度に対してホストのデータ転送レートが大幅に劣って
おり、ホストからのデータ転送が度々滞る場合でも、光
ディスクへのデータの書き込みの一時停止を無数に繰り
返し、継目が多くなってデータの記録品質の劣化を引き
起こす恐れが無い。
【0029】したがって、ホストからのデータ転送が間
に合わないときのデータ書き込みの信頼性を向上させる
ことができる。また、ホストからのデータ転送が滞る度
にデータ記録の一時停止と再開を繰り返しながら記録す
るよりも記録時間を短縮することができる。そして、ユ
ーザがホストのデータ転送能力やデータ書き込み速度を
意識しなくてもホストの能力を最大限に生かした速度で
データの書き込みを行なえる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて具体的に説明する。図1は、この発明の一
実施形態の光ディスク装置の構成を示すブロック図であ
る。この光ディスク装置は、光ディスク1,スピンドル
モータ2,モータドライバ3,サーボ4,光ピックアッ
プ5,リードアンプ6,CDデコーダ7,CD−ROM
デコーダ8,バッファマネージャ9,バッファRAM1
0,ATPI/SCSIインタフェース11,D/Aコ
ンバータ12,ATIPデコーダ13,CDエンコーダ
14,CD−ROMエンコーダ15,レーザコントロー
ル回路16,CPU17,ROM18,及びRAM19
からなる。
【0031】この光ディスク装置は、光ディスク1をス
ピンドルモータ2によって回転駆動させる。スピンドル
モータ2はモータドライバ3とサーボ4によって線速度
が一定になるように制御される。その線速度は段階的に
変更が可能である。光ピックアップ5は、図示を省略し
た半導体レーザ,光学系,フォーカスアクチュエータ,
トラックアクチュエータ,受光素子,及びポジションセ
ンサを内蔵しており、レーザ光Lを光ディスク1の記録
面に照射する。
【0032】また、光ピックアップ5はシークモータに
よってスレッジ方向に移動可能である。これらのフォー
カスアクチュエータ,トラックアクチュエータ,シーク
モータは受光素子,ポジションセンサから得られた信号
を基にしてモータドライバ3とサーボ4によってレーザ
スポットを光ディスク1上の目的の場所に位置するよう
に制御する。
【0033】データリード(データ再生)の場合、光ピ
ックアップ5で得られた再生信号をリードアンプ6で増
幅して2値化した後、CDデコーダ7に入力してデイン
ターリーブとエラー訂正の処理を行なう。さらに、その
デインターリーブとエラー訂正の処理後のデータをCD
−ROMデコーダ8に入力してデータの信頼性を高める
ためのエラー訂正処理を行なう。
【0034】その後、CD−ROMデコーダ8で処理し
たデータをバッファマネージャ9によって一旦バッファ
RAM10に蓄積し、セクタデータとして揃ったときに
ATAPI/SCSIインタフェース11によってホス
トへ一気に転送する。また、音楽データの場合、CDデ
コーダ7から出力したデータをD/Aコンバータ12に
入力してアナログのオーディオ信号を取り出す。
【0035】次に、データライト(データ書き込み)の
場合、ATAPI/SCSIインタフェース11によっ
てホストから転送されたデータを受信すると、そのデー
タをバッファマネージャ9によって一旦バッファRAM
10に蓄積する。
【0036】バッファRAM10にある程度のデータが
溜ったときにライトを開始するが、その前にレーザスポ
ットを書き込み開始地点に位置させる。その書き込み開
始地点はトラックの蛇行によって予め光ディスク1に刻
まれているウォブル信号によって求められる。そのウォ
ブル信号にはATIPと称する絶対時間情報が含まれて
おり、ATIPデコーダ13によってATIPの情報を
取り出す。
【0037】また、ATIPデコーダ13が生成する同
期信号はCDエンコーダ14に入力されて正確な位置で
のデータの書き出しを可能にしている。バッファRAM
10のデータはCD−ROMエンコーダ15やCDエン
コーダ14でエラー訂正コードの付加やインターリーブ
を行なってレーザコントロール回路16,光ピックアッ
プ5を介して光ディスク1に記録する。
【0038】上記CPU17等がこの発明に係る機能を
果たす。すなわち、データ書き込み可能な光ディスクに
対するデータの記録及び再生を行なうと共に、光ディス
クに対してデータ書き込みの終点及び始点部分でCIR
C復調によるデータ連続性を維持する書き込みを行なう
手段と、光ディスクに対して前回書き込まれたデータの
終端から正確に書き始めるタイミングを取るチャンネル
ビットのPLLをカウントする手段の機能を果たす。
【0039】また、光ディスクに対して前回書き込まれ
たデータの終端から正確に書き始めるタイミングを取る
フレームシンク信号をカウントする手段の機能を果た
す。さらに、光ディスクに対するデータの書き込み中に
ホストからのデータ転送が間に合わないときはデータ書
き込みを一時停止し、ホストからデータが充分に送られ
てきたときにデータ書き込みを再開する手段の機能を果
たす。
【0040】さらにまた、光ディスクに対するデータの
書き込み中にホストからのデータ転送が間に合わないと
きはデータ書き込みを一時停止し、光ディスクに対する
データの書き込み速度を落した後にデータ書き込みを再
開する手段の機能を果たす。
【0041】図2はオレンジブックに規定されているC
D−R,CD−R/Eのデータ書き込み単位のフォーマ
ットを示す図である。通常、データインターリーブや同
期引込みの関係から、ユーザデータブロック(User
Data blocks)にデータを書き込んだだけ
では完全にそのデータを読み出すことができない。そこ
で、ユーザデータブロックの前と後にそれぞれ5ブロッ
クと2ブロックの冗長ブロックを設けることによってユ
ーザデータブロックを保護し、通常の光ディスク装置で
も確実にデータを読み出せるようにしている。
【0042】すなわち、図2に示すように、ユーザデー
タブロックの前に、リンクブロック(Link blo
ck),ランインブロック1(Run−in bloc
k1),ランインブロック2(Run−in bloc
k2),ランインブロック3(Run−in bloc
k3),ランインブロック4(Run−in bloc
k4),ランインブロック5(Run−in bloc
k5)の5ブロックの冗長ブロックを、後にランアウト
ブロック1(Run−out block1),ランア
ウトブロック2(Run−out block2)の2
ブロックの冗長ブロックを設けている。
【0043】図3は図2に示したユーザデータブロック
に対して複数回に分けてデータを書き込んだときのフォ
ーマットの一例を示す図である。この実施形態の光ディ
スク装置は、ホストからデータを受け取り、バッファR
AM10がそのデータで一杯になるとスタートライト
(Start Write)を実行する。
【0044】そして、ユーザデータブロックを書き始め
て、バッファRAM10のデータが残り少なくなると、
ポーズライト(Pause Write)を実行して書
き込みを一時停止する。その後、ホストからのデータ転
送を待ち、バッファRAM10がデータで一杯になった
ときにリスタートライト(Restart Writ
e)を実行し、ポーズライトでデータ書き込みを一時停
止した位置から続けてデータを書き始める。
【0045】このように、バッファRAM10のデータ
が少なくなるとポーズライトでデータ書き込みを一時停
止し、バッファRAM10にデータが一杯になるとリス
タートライトでデータ書き込みを再開する処理を適宜繰
り返して、ホストからのデータを全て書き込んだら最後
にストップライト(Stop Write)で書き込み
を完了する。
【0046】ところで、従来の光ディスク装置で上述の
ようなデータの書き込みを行なわなかったのは、オレン
ジブックに規定されていないこともさることながら、次
の2つの点の障害ポイントがあったからである。
【0047】第1の点は、データの書き込み単位はホス
ト(ファイルシステム)が決定し、それを1回で書き込
まなければならないという固定観念から発している。確
かに、ユーザデータブロックだけでは再生できないとい
うCD等の光ディスクに特有のフォーマットのためにホ
ストのデータ書き込み単位を変えることはできない。
【0048】しかし、データの連続性が維持されるのな
らばホストのデータ書き込み単位を分けて書き込むよう
にしても問題はない。そこで、この実施形態の光ディス
ク装置では、データの連続性を維持してホストからのデ
ータ書き込み単位を分けて書き込むように制御してい
る。
【0049】つまり、オレンジブックに規定されたルー
ルに沿った論理的なデータ書き込み単位と、実際に光デ
ィスクにデータを書き込むときの物理的なデータ書き込
み単位を分けるのである。そして、ホストは必ずデータ
を連続して送ってくるので、エンコーダが一時停止を行
なうようにすれば、データの物理的な書き込み単位を分
けることは容易に行なえる。
【0050】次に、そのデータ書き込み制御について説
明する。図4はそのデータ書き込み制御を行なう回路構
成例を示すブロック図である。この回路にポーズ(Pa
use)信号が入力されるとCD−ROMエンコーダ1
5とCIRCエンコーダ20へのクロック(Cloc
k)が中断されるので、CD−ROMエンコーダ15と
CIRCエンコーダ20はエンコード動作を中断し、ラ
イトデータ(Write Data)の出力を中止す
る。
【0051】また、ポーズ信号でライトゲート(Wri
te Gate)もマスクするので、光ディスクへのデ
ータ書き込みも中断する。しかし、RAM21,22に
はエンコード途中のデータがそのまま記憶されているの
で、ポーズ信号の解除によってそのデータがライトデー
タとして引き続き出力され、ライトゲートのマスク解除
と共に光ディスクへの書き込みを再開する。ただし、デ
ータ書き込みの一時停止と再開にはポーズ信号を高度に
同期化させている。
【0052】このようにして、光ディスクに対してデー
タ書き込みの終点及び始点部分でCIRC復調によるデ
ータ連続性を維持する書き込みを行なうので、光ディス
クに対してデータの書き込みを一時停止し、その後に再
開して書き込んでも、後からそのデータを正確に且つ連
続的に読み出すことができる。
【0053】次に、障害ポイントの第2点は、従来の光
ディスク装置の書き込み制御では、データ書き始めのビ
ーム位置をビットクロックの誤差レベルで決められなか
ったからである。
【0054】図5はオレンジブックに規定されている光
ディスク上のデータの書き終わりと書き始めの位置関係
を示す図である。このフォーマットに示すように、4E
FMフレーム(4EFM Frames)というかなり
大きなデータの重なりが許容されている。これは、始め
から前提にしていないが、これでは訂正能力の高いCD
等の光ディスクでもフレーム同期が外れてしまって正常
な再生は行なえない。
【0055】そして、このような許容値が許されている
理由は、スピンドルモータの制御誤差を吸収するためで
あり、データ書き込み開始位置が既に書き込まれたデー
タとは無関係にウォブル信号のATIPによって決定し
ているからである。
【0056】そこで、データ記録の継目で同期を損なわ
ずにデータを再生するためにフレーム同期保護ウィンド
ウ幅を考慮すると、図6に示すフォーマットのようにな
る。図6は図1に示した光ディスク装置による光ディス
ク上の継目の形成例を示す図である。
【0057】つまり、同図に示すように、±2ビットク
ロック程度のズレで継目を形成する必要がある。このよ
うに正確なデータ書き出し位置を決定するには従来の光
ディスク装置のようにスピンドルモータの制御精度に基
づいた書き込み制御では困難であった。
【0058】そこで、この実施形態の光ディスク装置で
は、光ディスク上の直前に書き込んだデータの終端を見
つけ、具体的には直前に書き込んだデータに同期したク
ロックに基づいて計算した終端位置を求めて、その終端
位置に基づいてデータ書き出し位置を決定するようにし
ている。
【0059】次に、チャンネルビットのPLLをカウン
トして書き込みタイミングをとり、光ディスク上に書き
込まれたデータの終端から正確に書き込みを始める書き
込み処理について説明する。
【0060】図7は図1に示した光ディスク装置の図6
に示した継目形成の書き込みタイミングを作る回路構成
例を示すブロック図、図8は図7に示した回路のタイミ
ングチャート図である。
【0061】図7に示す回路は、チャンネルビットPL
Lをカウントして書き込み開始タイミングを作成する。
まず、チャンネルビットオフセットレジスタ30が、サ
ブコードシンククロックから書き込み開始位置までのチ
ャンネルビットクロック数を入力する。
【0062】その後、ATIP又はSubQコードによ
って書き込み開始セクタ1のアドレスを検出し、最初の
サブコードシンク、つまり書き込み開始セクタのサブコ
ードシンクでチャンネルビットオフセットレジスタの値
を16ビットDOWNカウンタ31にロードする。そし
て、16ビットDOWNカウンタ31がチャネルビット
PLLでディクリメントされて「0」になるとRC、つ
まり書き込み開始(ライトスタート)を出力する。
【0063】このようにして、チャンネルビットのPL
Lのカウントに基づくタイミングで光ディスクに対して
前回書き込まれたデータの終端から正確に書き始めるこ
とができ、書き込まれたデータに対して最も誤差が小さ
い信号であるチャンネルビットのPLLによってずれの
小さい書き込み継目を精度良く形成することができ、デ
ータ書き込みを一時停止した後の再開時の書き込みを精
度を良く行なえる。
【0064】次に、フレームシンク信号をカウントして
書き込みタイミングをとり、光ディスク上に書き込まれ
たデータの終端から正確に書き込みを始める書き込み制
御処理について説明する。
【0065】図9は図1に示した光ディスク装置のフレ
ームシンク信号に基づいて書き込みタイミングを作る回
路構成例を示すブロック図、図10は図9に示した回路
のタイミングチャート図である。
【0066】図9に示す回路は、フレームシンククロッ
クをカウントして書き込み開始タイミングを作成する。
まず、フレームオフセットレジスタ40がサブコードシ
ンククロックから「Fr25」のフレームシンクまでの
フレームシンククロック数を入力する。また、クロック
オフセットレジスタ41が「Fr25」のフレームシン
ククロックから書き込み開始位置までのライト基準クロ
ック数を入力する。
【0067】その後、ATIP又はSubQコードによ
って書き込み開始セクタ1のアドレスを検出し、最初の
サブコードシンク、つまり書き込み開始セクタのサブコ
ードシンクでフレームオフセットレジスタの値を5ビッ
トDOWNカウンタ42にロードして、チャンネルビッ
トオフセットレジスタの値を16ビットDOWNカウン
タ31にロードする。
【0068】さらに、5ビットDOWNカウンタ42が
フレームシンククロックでディクリメントされて「0」
になると、クロックオフセットレジスタ41の値を11
ビットDOWNカウンタ43にロードする。そして、1
1ビットDOWNカウンタ43がライト基準クロックで
ディクリメントされて「0」になるとRC、つまり書き
込み開始(ライトスタート)を出力する。
【0069】このようにして、フレームシンク信号のカ
ウントに基づくタイミングで光ディスクに対して前回書
き込まれたデータの終端から正確に書き始めることがで
き、安価な汎用品のデコーダLSIによってそのフレー
ムシンク信号を得ることができるので、光ディスク装置
のコストを低減することができる。
【0070】次に、この実施形態の光ディスク装置にお
けるホストからのデータ転送が間に合わないときの書き
込み制御処理について説明する。まず、データ書込中に
ホストからのデータ転送が間に合わないときは書き込み
を中断して、充分な量を受信してから書き込みを再開す
るときの処理について説明する。
【0071】図11はそのデータ書き込み制御処理を示
すフローチャートである。この処理は、ステップ(図中
「S」で示す)1でスタートライトし、ステップ2へ進
んでディスクライトし、ステップ3へ進んでホストから
データ受信して、ステップ4へ進んでホストデータ(ホ
ストから転送されるデータ)が少量か否かを判断する。
【0072】ステップ4の判断でホストからのデータが
少量でなければ、ステップ5へ進んでデータ書き込み終
了か否かを判断して、データ書き込みが終了でなければ
ステップ2へ戻ってデータ書き込みを継続し、データ書
き込み終了ならステップ6へ進んでストップライトし
て、この処理を終了する。
【0073】また、ステップ4の判断でホストからのデ
ータが少量なら、ステップ7へ進んでポーズライトして
光ディスクへの書き込みを中断し、ステップ8へ進んで
ホストからデータを受信して、ステップ9へ進んでホス
トデータ(ホストから転送されるデータ)が満量になっ
たか否かを判断して、ならなければステップ8へ進んで
ホストからのデータ受信を継続し、満量になったらステ
ップ10へ進んでリスタートライトして光ディスクへの
書き込みを再開し、ステップ3へ戻ってデータ書き込み
処理を継続する。
【0074】さらに、この処理について説明する。ま
ず、光ディスク装置はホストからライトコマンドとある
程度量のデータを受け取るとデータ書き込み開始(スタ
ートライト)を実行する。そのスタートライトはリンク
ブロックから始まる通常のライトシーケンスであり、光
ディスクへのライトとホストからのデータ受信を所定の
レングス繰り返す。
【0075】そして、そのデータ書込中、光ディスクへ
の書き込み速度よりもデータ転送速度が遅いと、バッフ
ァ内のデータの減少が早くて書き込みが続行できなくな
るので、データの減少を検出してデータの転送が間に合
わないと判断したらポーズライトを実行する。そのポー
ズライトはランアウトブロックを書き込まずに書き込み
を一時中断するライトシーケンスである。
【0076】その後、ホストからデータを充分受信して
リスタートライトを実行する。そのリスタートライト
は、リンクブロックを書き込まずに前からのデータの連
続性を保ち、且つ同期が外れないように前のデータピッ
ト終端に正確に合わせて書き出すライトシーケンスであ
る。
【0077】そして、所定のレングスを書き終わるとス
トップライトを実行する。そのストップライトはランア
ウトブロックを書き込む通常のライトシーケンスであ
る。つまり、この光ディスク装置は、ライトシーケンス
中にバッファのデータ量を監視し、バッファアンダーラ
ンによる書き込み失敗を防ぐために随時ポーズライトと
リスタートライトを繰り返す。
【0078】このようにして、光ディスクに対するデー
タの書き込み中にホストからのデータ転送が間に合わな
いときはデータ書き込みを一時停止し、ホストからデー
タが充分に送られてきたときにデータ書き込みを再開す
る。
【0079】したがって、ホストからのデータ転送が一
瞬途切れたり転送レートが多少低下しても複数回に分け
て正常にデータを光ディスクに書き込むことができ、デ
ータ書き込み失敗を防止することができる。また、デー
タ転送の脈動を吸収するバッファRAMの容量を小さく
することができ、光ディスクのコストダウンを図ること
ができる。
【0080】次に、データ書込中にホストからのデータ
転送が間に合わないときは書き込みを中断して、書き込
み速度を落してから書き込みを再開するときの処理につ
いて説明する。
【0081】図12はそのデータ書き込み制御処理を示
すフローチャートである。この処理は、ステップ(図中
「S」で示す)11で最高速度又はホストが設定した速
度でスタートライトし、ステップ12へ進んでディスク
ライトし、ステップ13へ進んでホストからデータ受信
して、ステップ14へ進んでホストデータ(ホストから
転送されるデータ)が少量か否かを判断する。
【0082】ステップ14の判断でホストからのデータ
が少量でなければ、ステップ15へ進んでデータ書き込
み終了か否かを判断して、データ書き込みが終了でなけ
ればステップ12へ戻ってデータ書き込みを継続し、デ
ータ書き込み終了ならステップ16へ進んでストップラ
イトして、この処理を終了する。
【0083】また、ステップ14の判断でホストからの
データが少量なら、ステップ17へ進んでポーズライト
して光ディスクへの書き込みを中断し、ステップ18へ
進んでホストからデータを受信して、ステップ19へ進
んでホストデータ(ホストから転送されるデータ)が満
量になったか否かを判断する。
【0084】ステップ19の判断で満量にならなけれ
ば、ステップ18へ進んでホストからのデータ受信を継
続し、満量になったらステップ20へ進んで最低速度で
なければ速度を一段階落して、ステップ21へ進んでリ
スタートライトして光ディスクへの書き込みを再開し、
ステップ13へ戻ってデータ書き込み処理を継続する。
【0085】さらに、この処理について説明する。ま
ず、光ディスク装置はホストからライトコマンドとある
程度の量のデータを受け取るとデータ書き込み開始(ス
タートライト)を実行するが、このとき、ホストが設定
した速度又は設定がなければ光ディスク装置の持つ最高
速度でスタートライトを実行する。そのスタートライト
はリンクブロックから始まる通常のライトシーケンスで
あり、光ディスクへのライトとホストからのデータ受信
を所定のレングス繰り返す。
【0086】そして、そのデータ書込中、光ディスクへ
の書き込み速度よりもデータ転送速度が遅いと、バッフ
ァ内のデータの減少が早くて書き込みが続行できなくな
るので、データの減少を検出してデータの転送が間に合
わないと判断したらポーズライトを実行する。そのポー
ズライトはランアウトブロックを書き込まずに書き込み
を一時中断するライトシーケンスである。
【0087】そのデータ書き込みの中断時、最低速度で
なければ書き込み速度を一段階落して、ホストからデー
タを受信してリスタートライトを実行する。そのリスタ
ートライトは、リンクブロックを書き込まずに前からの
データの連続性を保ち、且つ同期が外れないように前の
データピット終端に正確に合わせて書き出すライトシー
ケンスである。
【0088】その後、再びホストからのデータ転送が間
に合わないときには、データ書き込みを中断し、データ
書き込みの速度をさらに落してリスタートライトする。
そして、所定のレングスを書き終わるとストップライト
を実行する。そのストップライトはランアウトブロック
を書き込む通常のライトシーケンスである。
【0089】このようにして、光ディスクに対するデー
タの書き込み中にホストからのデータ転送が間に合わな
いときはデータ書き込みを一時停止し、光ディスクに対
するデータの書き込み速度を落した後にデータ書き込み
を再開する。
【0090】したがって、この光ディスク装置は、ホス
トからのデータ転送にあったデータ書き込み速度に自動
的に変更して書き込みを継続するので、バッファアンダ
ーランによる書き込み失敗を防ぐために随時ポーズライ
トとリスタートライトを多数回繰り返して書き込み処理
が長時間になることを防止できる。また、ユーザがホス
トのデータ転送能力や光ディスク装置の書き込み速度を
常にチェックする必要が無くて操作性を向上させること
ができ、ホストの能力を最大限に生かしたデータ書き込
みを行なえる。
【0091】この実施形態の光ディスク装置では、バッ
ファアンダーランを回避し、書き込みデータを連続デー
タとして正常に読み出すことができるようにデータ書き
込みを行なえる。したがって、データ書き込みの信頼性
を向上させることができる。また、ユーザはホストのパ
フォーマンスを気にすること無く光ディスクに対して安
全にデータの書き込みを行なえる。したがって、データ
書込時の操作性を向上させることができる。
【0092】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明の光
ディスク装置によれば、データの書き込みの一時停止と
再開を行なっても後からデータを連続的且つ正常に読み
出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態の光ディスク装置の構成
を示すブロック図である。
【図2】オレンジブックに規定されているCD−R,C
D−R/Eのデータ書き込み単位のフォーマットを示す
図である。
【図3】図2に示したユーザデータブロックに対して複
数回に分けてデータを書き込んだときのフォーマットの
一例を示す図である。
【図4】図1に示した光ディスク装置のこの発明に係る
データ書き込み制御を行なう回路構成例を示すブロック
図である。
【図5】オレンジブックに規定されている光ディスク上
のデータの書き終わりと書き始めの位置関係を示す図で
ある。
【図6】図1に示した光ディスク装置による光ディスク
上の継目の形成例を示す図である。
【図7】図1に示した光ディスク装置の図6に示した継
目形成の書き込みタイミングを作る回路構成例を示すブ
ロック図である。
【図8】図7に示した回路のタイミングチャート図であ
る。
【図9】図1に示した光ディスク装置のフレームシンク
信号に基づいて書き込みタイミングを作る回路構成例を
示すブロック図である。
【図10】図9に示した回路のタイミングチャート図で
ある。
【図11】図1に示した光ディスク装置におけるホスト
からのデータ転送が間に合わないときのデータ書き込み
制御処理を示すフローチャートである。
【図12】図1に示した光ディスク装置におけるホスト
からのデータ転送が間に合わないときの他のデータ書き
込み制御処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1:光ディスク 2:スピンドルモータ 3:モータドライバ 4:サーボ 5:光ピックアップ 6:リードアンプ 7:CDデコーダ 8:CD−ROMデコーダ 9:バッファマネージャ 10:バッファRAM 11:ATPI/SCSIインタフェース 12:D/Aコンバータ 13:ATIPデコーダ 14:CDエンコーダ 15:CD−ROMエンコーダ 16:レーザコントロール回路 17:CPU 18:ROM 19,21,22:RAM 20:CIRCエンコーダ 30:チャンネルビットオフセットレジスタ 31:16ビットDOWNカウンタ 40:フレームオフセットレジスタ 41:クロックオフセットレジスタ 42:5ビットDOWNカウンタ 43:11ビットDOWNカウンタ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年5月1日(2002.5.1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 光ディスク装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、CD−R(デー
タ書き込み可能なCD)やCD−R/E(データ書き込
み及び消去可能なCD)等の光ディスクに対してデータ
の記録及び再生を行なう光ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】CD−RやCD−R/E等の光ディスク
の記録フォーマットはオレンジブックに規定されてお
り、そのオレンジブックにはデータの書き込み継目、す
なわちデータの書き始めと書き終わりのルールが明確に
決められている。また、データの書き込み単位であるデ
ータセクタには、必ずリンク(Link),ランイン
(RunIn),ランアウト(RunOut)などの冗
長セクタを付加するようにしている。
【0003】これは、継目でデータが途切れることを前
提にしているので、同期やインタリーブの関係上必要に
なるのである。その継目でデータが途切れることを前提
にしているのは、以前書き込んだデータや今後書き込む
データを含めたエンコードが不可能なことや、同期が外
れないように正確にデータを書き始めることが非常に難
しいことであるからだと推測される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、光ディスク
では記録フォーマットの性格上、データの書き込み単位
はある程度大きなものになる。従来の光ディスク装置で
は、データ書き込み中の一時停止をしないようにしてお
り、ホストから光ディスク装置の書き込み速度以上の転
送レートでデータを送らないと書き込みが中断してしま
って、次にデータを書き足すことができなくなって書き
込みに失敗してしまう。これをバッファアンダーランと
称する。
【0005】つまり、従来の光ディスク装置では、トラ
ックや光ディスクを1回の書き込みで形成する必要があ
り、その書き込み方式名もトラックアットワンス(Tr
ack at once)やディスクアットワンス(D
isk at once)等の名称になっている。
【0006】このことはデータの高速書き込みになるほ
どシビアになり、ユーザに取ってデータの書き込み失敗
は非常に深刻な問題になる。なぜなら、例えば、CD−
Rの場合ではライトワンスなので、書き込みの失敗はそ
のディスクの損失になり、高価な光ディスクや過去に書
き込んだデータの損失リスクを常に持たなければならな
い。
【0007】上記データの書き込みの一時停止をしない
理由の1つには、エンコーダチップが一時停止を考慮し
ていないので、データの先頭で本来前のセクタのデータ
が入る所にダミーデータを挿入して書き出し、データの
連続性が失われることにあった。
【0008】また、従来の光ディスク装置では、1トラ
ックを1回で書き込まなければならないので、ホストか
らのデータ転送が遅かったり、バッファRAMで吸収で
きないような転送の脈動があると書き込みを失敗してし
まう。そこで、光ディスクへのデータの書き込みの際、
ホストは常にディスクよりも早い転送レートで安定的に
データを送り続ける必要がある。
【0009】しかし、実際には転送レートの早いホスト
も遅いホストも存在し、上述したデータ転送の制約が光
ディスク使用上の大きな足かせになっている。そこで、
ホストのソフトウェアにはテストモードを用意してお
り、模擬書き込みを行なうことによってこの種の書き込
み失敗を減少させている。しかし、このソフトウェアは
データの書き込みに倍の時間がかかり、マルチタスクO
Sにおいては刻々とマシンの状況が変化するので完全に
安全ではないという問題があった。
【0010】そこで、この発明は、ホストからのデータ
転送が間に合わないことによるデータ書き込み失敗を防
止することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成するため、ホストから転送されたデータをバッファ
RAMに蓄積し、そのバッファRAMに蓄積されたデー
タをCD−ROMエンコーダ及びCIRCエンコーダで
エンコードしてデータ書き込み可能な光ディスクに対し
て書き込みを行なう光ディスク装置において、上記光デ
ィスクに対してデータ書き込みの終点及び始点部分でC
IRC復調によるデータ連続性を維持する書き込みを行
なう手段と、上記ホストからのデータ転送が間に合わな
いときに上記光ディスクに対するデータ書き込みを一時
停止したとき、上記CD−ROMエンコーダ及びCIR
Cエンコーダでエンコードされている途中のデータを記
憶するRAMを設けたものである。
【0012】また、ホストから転送されたデータをバッ
ファRAMに蓄積し、そのバッファRAMに蓄積された
データをCD−ROMエンコーダ及びCIRCエンコー
ダでエンコードしたライトデータをデータ書き込み可能
な光ディスクに対して書き込みを行なう光ディスク装置
において、上記光ディスクに対してデータ書き込みの終
点及び始点部分でCIRC復調によるデータ連続性を維
持する書き込みを行なう手段と、上記ホストからのデー
タ転送が間に合わないときに上記光ディスクに対するデ
ータ書き込みを一時停止したとき、書き込み再開時にラ
イトデータとして引き続き出力されるエンコード途中の
データを記憶するRAMを設けるとよい。さらに、上記
のような光ディスク装置において、上記光ディスクに対
するデータ書き込みを一時停止するとき、上記CD−R
OMエンコーダ及びCIRCエンコーダのエンコード動
作を中断させるようにするとよい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて具体的に説明する。図1は、この発明の一
実施形態の光ディスク装置の構成を示すブロック図であ
る。この光ディスク装置は、光ディスク1,スピンドル
モータ2,モータドライバ3,サーボ4,光ピックアッ
プ5,リードアンプ6,CDデコーダ7,CD−ROM
デコーダ8,バッファマネージャ9,バッファRAM1
0,ATPI/SCSIインタフェース11,D/Aコ
ンバータ12,ATIPデコーダ13,CDエンコーダ
14,CD−ROMエンコーダ15,レーザコントロー
ル回路16,CPU17,ROM18,及びRAM19
からなる。
【0014】この光ディスク装置は、光ディスク1をス
ピンドルモータ2によって回転駆動させる。スピンドル
モータ2はモータドライバ3とサーボ4によって線速度
が一定になるように制御される。その線速度は段階的に
変更が可能である。光ピックアップ5は、図示を省略し
た半導体レーザ,光学系,フォーカスアクチュエータ,
トラックアクチュエータ,受光素子,及びポジションセ
ンサを内蔵しており、レーザ光Lを光ディスク1の記録
面に照射する。
【0015】また、光ピックアップ5はシークモータに
よってスレッジ方向に移動可能である。これらのフォー
カスアクチュエータ,トラックアクチュエータ,シーク
モータは受光素子,ポジションセンサから得られた信号
を基にしてモータドライバ3とサーボ4によってレーザ
スポットを光ディスク1上の目的の場所に位置するよう
に制御する。
【0016】データリード(データ再生)の場合、光ピ
ックアップ5で得られた再生信号をリードアンプ6で増
幅して2値化した後、CDデコーダ7に入力してデイン
ターリーブとエラー訂正の処理を行なう。さらに、その
デインターリーブとエラー訂正の処理後のデータをCD
−ROMデコーダ8に入力してデータの信頼性を高める
ためのエラー訂正処理を行なう。
【0017】その後、CD−ROMデコーダ8で処理し
たデータをバッファマネージャ9によって一旦バッファ
RAM10に蓄積し、セクタデータとして揃ったときに
ATAPI/SCSIインタフェース11によってホス
トへ一気に転送する。また、音楽データの場合、CDデ
コーダ7から出力したデータをD/Aコンバータ12に
入力してアナログのオーディオ信号を取り出す。
【0018】次に、データライト(データ書き込み)の
場合、ATAPI/SCSIインタフェース11によっ
てホストから転送されたデータを受信すると、そのデー
タをバッファマネージャ9によって一旦バッファRAM
10に蓄積する。
【0019】バッファRAM10にある程度のデータが
溜ったときにライトを開始するが、その前にレーザスポ
ットを書き込み開始地点に位置させる。その書き込み開
始地点はトラックの蛇行によって予め光ディスク1に刻
まれているウォブル信号によって求められる。そのウォ
ブル信号にはATIPと称する絶対時間情報が含まれて
おり、ATIPデコーダ13によってATIPの情報を
取り出す。
【0020】また、ATIPデコーダ13が生成する同
期信号はCDエンコーダ14に入力されて正確な位置で
のデータの書き出しを可能にしている。バッファRAM
10のデータはCD−ROMエンコーダ15やCDエン
コーダ14でエラー訂正コードの付加やインターリーブ
を行なってレーザコントロール回路16,光ピックアッ
プ5を介して光ディスク1に記録する。
【0021】上記CPU17等が、データ書き込み可能
な光ディスクに対するデータの記録及び再生を行なうと
共に、光ディスクに対してデータ書き込みの終点及び始
点部分でCIRC復調によるデータ連続性を維持する書
き込みを行なう手段と、光ディスクに対して前回書き込
まれたデータの終端から正確に書き始めるタイミングを
取るチャンネルビットのPLLをカウントする手段の機
能を果たす。
【0022】また、光ディスクに対して前回書き込まれ
たデータの終端から正確に書き始めるタイミングを取る
フレームシンク信号をカウントする手段の機能を果た
す。さらに、光ディスクに対するデータの書き込み中に
ホストからのデータ転送が間に合わないときはデータ書
き込みを一時停止し、ホストからデータが充分に送られ
てきたときにデータ書き込みを再開する手段の機能を果
たす。
【0023】さらにまた、光ディスクに対するデータの
書き込み中にホストからのデータ転送が間に合わないと
きはデータ書き込みを一時停止し、光ディスクに対する
データの書き込み速度を落した後にデータ書き込みを再
開する手段の機能を果たす。
【0024】図2はオレンジブックに規定されているC
D−R,CD−R/Eのデータ書き込み単位のフォーマ
ットを示す図である。通常、データインターリーブや同
期引込みの関係から、ユーザデータブロック(User
Data blocks)にデータを書き込んだだけ
では完全にそのデータを読み出すことができない。そこ
で、ユーザデータブロックの前と後にそれぞれ5ブロッ
クと2ブロックの冗長ブロックを設けることによってユ
ーザデータブロックを保護し、通常の光ディスク装置で
も確実にデータを読み出せるようにしている。
【0025】すなわち、図2に示すように、ユーザデー
タブロックの前に、リンクブロック(Link blo
ck),ランインブロック1(Run−in bloc
k1),ランインブロック2(Run−in bloc
k2),ランインブロック3(Run−in bloc
k3),ランインブロック4(Run−in bloc
k4),ランインブロック5(Run−in bloc
k5)の5ブロックの冗長ブロックを、後にランアウト
ブロック1(Run−out block1),ランア
ウトブロック2(Run−out block2)の2
ブロックの冗長ブロックを設けている。
【0026】図3は図2に示したユーザデータブロック
に対して複数回に分けてデータを書き込んだときのフォ
ーマットの一例を示す図である。この実施形態の光ディ
スク装置は、ホストからデータを受け取り、バッファR
AM10がそのデータで一杯になるとスタートライト
(Start Write)を実行する。
【0027】そして、ユーザデータブロックを書き始め
て、バッファRAM10のデータが残り少なくなると、
ポーズライト(Pause Write)を実行して書
き込みを一時停止する。その後、ホストからのデータ転
送を待ち、バッファRAM10がデータで一杯になった
ときにリスタートライト(Restart Writ
e)を実行し、ポーズライトでデータ書き込みを一時停
止した位置から続けてデータを書き始める。
【0028】このように、バッファRAM10のデータ
が少なくなるとポーズライトでデータ書き込みを一時停
止し、バッファRAM10にデータが一杯になるとリス
タートライトでデータ書き込みを再開する処理を適宜繰
り返して、ホストからのデータを全て書き込んだら最後
にストップライト(Stop Write)で書き込み
を完了する。
【0029】ところで、従来の光ディスク装置で上述の
ようなデータの書き込みを行なわなかったのは、オレン
ジブックに規定されていないこともさることながら、次
の2つの点の障害ポイントがあったからである。
【0030】第1の点は、データの書き込み単位はホス
ト(ファイルシステム)が決定し、それを1回で書き込
まなければならないという固定観念から発している。確
かに、ユーザデータブロックだけでは再生できないとい
うCD等の光ディスクに特有のフォーマットのためにホ
ストのデータ書き込み単位を変えることはできない。
【0031】しかし、データの連続性が維持されるのな
らばホストのデータ書き込み単位を分けて書き込むよう
にしても問題はない。そこで、この実施形態の光ディス
ク装置では、データの連続性を維持してホストからのデ
ータ書き込み単位を分けて書き込むように制御してい
る。
【0032】つまり、オレンジブックに規定されたルー
ルに沿った論理的なデータ書き込み単位と、実際に光デ
ィスクにデータを書き込むときの物理的なデータ書き込
み単位を分けるのである。そして、ホストは必ずデータ
を連続して送ってくるので、エンコーダが一時停止を行
なうようにすれば、データの物理的な書き込み単位を分
けることは容易に行なえる。
【0033】次に、そのデータ書き込み制御について説
明する。図4はそのデータ書き込み制御を行なう回路構
成例を示すブロック図である。この回路にポーズ(Pa
use)信号が入力されるとCD−ROMエンコーダ1
5とCIRCエンコーダ20へのクロック(Cloc
k)が中断されるので、CD−ROMエンコーダ15と
CIRCエンコーダ20はエンコード動作を中断し、ラ
イトデータ(Write Data)の出力を中止す
る。
【0034】また、ポーズ信号でライトゲート(Wri
te Gate)もマスクするので、光ディスクへのデ
ータ書き込みも中断する。しかし、RAM21,22に
はエンコード途中のデータがそのまま記憶されているの
で、ポーズ信号の解除によってそのデータがライトデー
タとして引き続き出力され、ライトゲートのマスク解除
と共に光ディスクへの書き込みを再開する。ただし、デ
ータ書き込みの一時停止と再開にはポーズ信号を高度に
同期化させている。
【0035】このようにして、光ディスクに対してデー
タ書き込みの終点及び始点部分でCIRC復調によるデ
ータ連続性を維持する書き込みを行なうので、光ディス
クに対してデータの書き込みを一時停止し、その後に再
開して書き込んでも、後からそのデータを正確に且つ連
続的に読み出すことができる。
【0036】次に、障害ポイントの第2点は、従来の光
ディスク装置の書き込み制御では、データ書き始めのビ
ーム位置をビットクロックの誤差レベルで決められなか
ったからである。
【0037】図5はオレンジブックに規定されている光
ディスク上のデータの書き終わりと書き始めの位置関係
を示す図である。このフォーマットに示すように、4E
FMフレーム(4EFM Frames)というかなり
大きなデータの重なりが許容されている。これは、始め
から前提にしていないが、これでは訂正能力の高いCD
等の光ディスクでもフレーム同期が外れてしまって正常
な再生は行なえない。
【0038】そして、このような許容値が許されている
理由は、スピンドルモータの制御誤差を吸収するためで
あり、データ書き込み開始位置が既に書き込まれたデー
タとは無関係にウォブル信号のATIPによって決定し
ているからである。
【0039】そこで、データ記録の継目で同期を損なわ
ずにデータを再生するためにフレーム同期保護ウィンド
ウ幅を考慮すると、図6に示すフォーマットのようにな
る。図6は図1に示した光ディスク装置による光ディス
ク上の継目の形成例を示す図である。
【0040】つまり、同図に示すように、±2ビットク
ロック程度のズレで継目を形成する必要がある。このよ
うに正確なデータ書き出し位置を決定するには従来の光
ディスク装置のようにスピンドルモータの制御精度に基
づいた書き込み制御では困難であった。
【0041】そこで、この実施形態の光ディスク装置で
は、光ディスク上の直前に書き込んだデータの終端を見
つけ、具体的には直前に書き込んだデータに同期したク
ロックに基づいて計算した終端位置を求めて、その終端
位置に基づいてデータ書き出し位置を決定するようにし
ている。
【0042】次に、チャンネルビットのPLLをカウン
トして書き込みタイミングをとり、光ディスク上に書き
込まれたデータの終端から正確に書き込みを始める書き
込み処理について説明する。
【0043】図7は図1に示した光ディスク装置の図6
に示した継目形成の書き込みタイミングを作る回路構成
例を示すブロック図、図8は図7に示した回路のタイミ
ングチャート図である。
【0044】図7に示す回路は、チャンネルビットPL
Lをカウントして書き込み開始タイミングを作成する。
まず、チャンネルビットオフセットレジスタ30が、サ
ブコードシンククロックから書き込み開始位置までのチ
ャンネルビットクロック数を入力する。
【0045】その後、ATIP又はSubQコードによ
って書き込み開始セクタ1のアドレスを検出し、最初の
サブコードシンク、つまり書き込み開始セクタのサブコ
ードシンクでチャンネルビットオフセットレジスタの値
を16ビットDOWNカウンタ31にロードする。そし
て、16ビットDOWNカウンタ31がチャネルビット
PLLでディクリメントされて「0」になるとRC、つ
まり書き込み開始(ライトスタート)を出力する。
【0046】このようにして、チャンネルビットのPL
Lのカウントに基づくタイミングで光ディスクに対して
前回書き込まれたデータの終端から正確に書き始めるこ
とができ、書き込まれたデータに対して最も誤差が小さ
い信号であるチャンネルビットのPLLによってずれの
小さい書き込み継目を精度良く形成することができ、デ
ータ書き込みを一時停止した後の再開時の書き込みを精
度を良く行なえる。
【0047】次に、フレームシンク信号をカウントして
書き込みタイミングをとり、光ディスク上に書き込まれ
たデータの終端から正確に書き込みを始める書き込み制
御処理について説明する。
【0048】図9は図1に示した光ディスク装置のフレ
ームシンク信号に基づいて書き込みタイミングを作る回
路構成例を示すブロック図、図10は図9に示した回路
のタイミングチャート図である。
【0049】図9に示す回路は、フレームシンククロッ
クをカウントして書き込み開始タイミングを作成する。
まず、フレームオフセットレジスタ40がサブコードシ
ンククロックから「Fr25」のフレームシンクまでの
フレームシンククロック数を入力する。また、クロック
オフセットレジスタ41が「Fr25」のフレームシン
ククロックから書き込み開始位置までのライト基準クロ
ック数を入力する。
【0050】その後、ATIP又はSubQコードによ
って書き込み開始セクタ1のアドレスを検出し、最初の
サブコードシンク、つまり書き込み開始セクタのサブコ
ードシンクでフレームオフセットレジスタの値を5ビッ
トDOWNカウンタ42にロードして、チャンネルビッ
トオフセットレジスタの値を16ビットDOWNカウン
タ31にロードする。
【0051】さらに、5ビットDOWNカウンタ42が
フレームシンククロックでディクリメントされて「0」
になると、クロックオフセットレジスタ41の値を11
ビットDOWNカウンタ43にロードする。そして、1
1ビットDOWNカウンタ43がライト基準クロックで
ディクリメントされて「0」になるとRC、つまり書き
込み開始(ライトスタート)を出力する。
【0052】このようにして、フレームシンク信号のカ
ウントに基づくタイミングで光ディスクに対して前回書
き込まれたデータの終端から正確に書き始めることがで
き、安価な汎用品のデコーダLSIによってそのフレー
ムシンク信号を得ることができるので、光ディスク装置
のコストを低減することができる。
【0053】次に、この実施形態の光ディスク装置にお
けるホストからのデータ転送が間に合わないときの書き
込み制御処理について説明する。まず、データ書込中に
ホストからのデータ転送が間に合わないときは書き込み
を中断して、充分な量を受信してから書き込みを再開す
るときの処理について説明する。
【0054】図11はそのデータ書き込み制御処理を示
すフローチャートである。この処理は、ステップ(図中
「S」で示す)1でスタートライトし、ステップ2へ進
んでディスクライトし、ステップ3へ進んでホストから
データ受信して、ステップ4へ進んでホストデータ(ホ
ストから転送されるデータ)が少量か否かを判断する。
【0055】ステップ4の判断でホストからのデータが
少量でなければ、ステップ5へ進んでデータ書き込み終
了か否かを判断して、データ書き込みが終了でなければ
ステップ2へ戻ってデータ書き込みを継続し、データ書
き込み終了ならステップ6へ進んでストップライトし
て、この処理を終了する。
【0056】また、ステップ4の判断でホストからのデ
ータが少量なら、ステップ7へ進んでポーズライトして
光ディスクへの書き込みを中断し、ステップ8へ進んで
ホストからデータを受信して、ステップ9へ進んでホス
トデータ(ホストから転送されるデータ)が満量になっ
たか否かを判断して、ならなければステップ8へ進んで
ホストからのデータ受信を継続し、満量になったらステ
ップ10へ進んでリスタートライトして光ディスクへの
書き込みを再開し、ステップ3へ戻ってデータ書き込み
処理を継続する。
【0057】さらに、この処理について説明する。ま
ず、光ディスク装置はホストからライトコマンドとある
程度量のデータを受け取るとデータ書き込み開始(スタ
ートライト)を実行する。そのスタートライトはリンク
ブロックから始まる通常のライトシーケンスであり、光
ディスクへのライトとホストからのデータ受信を所定の
レングス繰り返す。
【0058】そして、そのデータ書込中、光ディスクへ
の書き込み速度よりもデータ転送速度が遅いと、バッフ
ァ内のデータの減少が早くて書き込みが続行できなくな
るので、データの減少を検出してデータの転送が間に合
わないと判断したらポーズライトを実行する。そのポー
ズライトはランアウトブロックを書き込まずに書き込み
を一時中断するライトシーケンスである。
【0059】その後、ホストからデータを充分受信して
リスタートライトを実行する。そのリスタートライト
は、リンクブロックを書き込まずに前からのデータの連
続性を保ち、且つ同期が外れないように前のデータピッ
ト終端に正確に合わせて書き出すライトシーケンスであ
る。
【0060】そして、所定のレングスを書き終わるとス
トップライトを実行する。そのストップライトはランア
ウトブロックを書き込む通常のライトシーケンスであ
る。つまり、この光ディスク装置は、ライトシーケンス
中にバッファのデータ量を監視し、バッファアンダーラ
ンによる書き込み失敗を防ぐために随時ポーズライトと
リスタートライトを繰り返す。
【0061】このようにして、光ディスクに対するデー
タの書き込み中にホストからのデータ転送が間に合わな
いときはデータ書き込みを一時停止し、ホストからデー
タが充分に送られてきたときにデータ書き込みを再開す
る。
【0062】したがって、ホストからのデータ転送が一
瞬途切れたり転送レートが多少低下しても複数回に分け
て正常にデータを光ディスクに書き込むことができ、デ
ータ書き込み失敗を防止することができる。また、デー
タ転送の脈動を吸収するバッファRAMの容量を小さく
することができ、光ディスクのコストダウンを図ること
ができる。
【0063】次に、データ書込中にホストからのデータ
転送が間に合わないときは書き込みを中断して、書き込
み速度を落してから書き込みを再開するときの処理につ
いて説明する。
【0064】図12はそのデータ書き込み制御処理を示
すフローチャートである。この処理は、ステップ(図中
「S」で示す)11で最高速度又はホストが設定した速
度でスタートライトし、ステップ12へ進んでディスク
ライトし、ステップ13へ進んでホストからデータ受信
して、ステップ14へ進んでホストデータ(ホストから
転送されるデータ)が少量か否かを判断する。
【0065】ステップ14の判断でホストからのデータ
が少量でなければ、ステップ15へ進んでデータ書き込
み終了か否かを判断して、データ書き込みが終了でなけ
ればステップ12へ戻ってデータ書き込みを継続し、デ
ータ書き込み終了ならステップ16へ進んでストップラ
イトして、この処理を終了する。
【0066】また、ステップ14の判断でホストからの
データが少量なら、ステップ17へ進んでポーズライト
して光ディスクへの書き込みを中断し、ステップ18へ
進んでホストからデータを受信して、ステップ19へ進
んでホストデータ(ホストから転送されるデータ)が満
量になったか否かを判断する。
【0067】ステップ19の判断で満量にならなけれ
ば、ステップ18へ進んでホストからのデータ受信を継
続し、満量になったらステップ20へ進んで最低速度で
なければ速度を一段階落して、ステップ21へ進んでリ
スタートライトして光ディスクへの書き込みを再開し、
ステップ13へ戻ってデータ書き込み処理を継続する。
【0068】さらに、この処理について説明する。ま
ず、光ディスク装置はホストからライトコマンドとある
程度の量のデータを受け取るとデータ書き込み開始(ス
タートライト)を実行するが、このとき、ホストが設定
した速度又は設定がなければ光ディスク装置の持つ最高
速度でスタートライトを実行する。そのスタートライト
はリンクブロックから始まる通常のライトシーケンスで
あり、光ディスクへのライトとホストからのデータ受信
を所定のレングス繰り返す。
【0069】そして、そのデータ書込中、光ディスクへ
の書き込み速度よりもデータ転送速度が遅いと、バッフ
ァ内のデータの減少が早くて書き込みが続行できなくな
るので、データの減少を検出してデータの転送が間に合
わないと判断したらポーズライトを実行する。そのポー
ズライトはランアウトブロックを書き込まずに書き込み
を一時中断するライトシーケンスである。
【0070】そのデータ書き込みの中断時、最低速度で
なければ書き込み速度を一段階落して、ホストからデー
タを受信してリスタートライトを実行する。そのリスタ
ートライトは、リンクブロックを書き込まずに前からの
データの連続性を保ち、且つ同期が外れないように前の
データピット終端に正確に合わせて書き出すライトシー
ケンスである。
【0071】その後、再びホストからのデータ転送が間
に合わないときには、データ書き込みを中断し、データ
書き込みの速度をさらに落してリスタートライトする。
そして、所定のレングスを書き終わるとストップライト
を実行する。そのストップライトはランアウトブロック
を書き込む通常のライトシーケンスである。
【0072】このようにして、光ディスクに対するデー
タの書き込み中にホストからのデータ転送が間に合わな
いときはデータ書き込みを一時停止し、光ディスクに対
するデータの書き込み速度を落した後にデータ書き込み
を再開する。
【0073】したがって、この光ディスク装置は、ホス
トからのデータ転送にあったデータ書き込み速度に自動
的に変更して書き込みを継続するので、バッファアンダ
ーランによる書き込み失敗を防ぐために随時ポーズライ
トとリスタートライトを多数回繰り返して書き込み処理
が長時間になることを防止できる。また、ユーザがホス
トのデータ転送能力や光ディスク装置の書き込み速度を
常にチェックする必要が無くて操作性を向上させること
ができ、ホストの能力を最大限に生かしたデータ書き込
みを行なえる。
【0074】この実施形態の光ディスク装置では、バッ
ファアンダーランを回避し、書き込みデータを連続デー
タとして正常に読み出すことができるようにデータ書き
込みを行なえる。したがって、データ書き込みの信頼性
を向上させることができる。また、ユーザはホストのパ
フォーマンスを気にすること無く光ディスクに対して安
全にデータの書き込みを行なえる。したがって、データ
書込時の操作性を向上させることができる。
【0075】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明の光
ディスク装置によれば、ホストからのデータ転送が間に
合わないことによるデータ書き込み失敗を防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態の光ディスク装置の構成
を示すブロック図である。
【図2】オレンジブックに規定されているCD−R,C
D−R/Eのデータ書き込み単位のフォーマットを示す
図である。
【図3】図2に示したユーザデータブロックに対して複
数回に分けてデータを書き込んだときのフォーマットの
一例を示す図である。
【図4】図1に示した光ディスク装置のこの発明に係る
データ書き込み制御を行なう回路構成例を示すブロック
図である。
【図5】オレンジブックに規定されている光ディスク上
のデータの書き終わりと書き始めの位置関係を示す図で
ある。
【図6】図1に示した光ディスク装置による光ディスク
上の継目の形成例を示す図である。
【図7】図1に示した光ディスク装置の図6に示した継
目形成の書き込みタイミングを作る回路構成例を示すブ
ロック図である。
【図8】図7に示した回路のタイミングチャート図であ
る。
【図9】図1に示した光ディスク装置のフレームシンク
信号に基づいて書き込みタイミングを作る回路構成例を
示すブロック図である。
【図10】図9に示した回路のタイミングチャート図で
ある。
【図11】図1に示した光ディスク装置におけるホスト
からのデータ転送が間に合わないときのデータ書き込み
制御処理を示すフローチャートである。
【図12】図1に示した光ディスク装置におけるホスト
からのデータ転送が間に合わないときの他のデータ書き
込み制御処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】 1:光ディスク 2:スピンドルモータ 3:モータドライバ 4:サーボ 5:光ピックアップ 6:リードアンプ 7:CDデコーダ 8:CD−ROMデコーダ 9:バッファマネージャ 10:バッファRAM 11:ATPI/SCSIインタフェース 12:D/Aコンバータ 13:ATIPデコーダ 14:CDエンコーダ 15:CD−ROMエンコーダ 16:レーザコントロール回路 17:CPU 18:ROM 19,21,22:RAM 20:CIRCエンコーダ 30:チャンネルビットオフセットレジスタ 31:16ビットDOWNカウンタ 40:フレームオフセットレジスタ 41:クロックオフセットレジスタ 42:5ビットDOWNカウンタ 43:11ビットDOWNカウンタ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 データ書き込み可能な光ディスクに対す
    るデータの記録及び再生を行なう光ディスク装置におい
    て、 前記光ディスクに対してデータ書き込みの終点及び始点
    部分でCIRC復調によるデータ連続性を維持する書き
    込みを行なう手段を設けたことを特徴とする光ディスク
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光ディスク装置におい
    て、 前記光ディスクに対して前回書き込まれたデータの終端
    から正確に書き始めるタイミングを取るチャンネルビッ
    トのPLLをカウントする手段を設けたことを特徴とす
    る光ディスク装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の光ディスク装置におい
    て、 前記光ディスクに対して前回書き込まれたデータの終端
    から正確に書き始めるタイミングを取るフレームシンク
    信号をカウントする手段を設けたことを特徴とする光デ
    ィスク装置。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3記載の光ディスク装置に
    おいて、 前記光ディスクに対するデータの書き込み中にホストか
    らのデータ転送が間に合わないときはデータ書き込みを
    一時停止し、前記ホストからデータが充分に送られてき
    たときに前記データ書き込みを再開する手段を設けたこ
    とを特徴とする光ディスク装置。
  5. 【請求項5】 請求項2又は3記載の光ディスク装置に
    おいて、 前記光ディスクに対するデータの書き込み中にホストか
    らのデータ転送が間に合わないときはデータ書き込みを
    一時停止し、前記光ディスクに対するデータの書き込み
    速度を落した後に前記データ書き込みを再開する手段を
    設けたことを特徴とする光ディスク装置。
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