JP2002279620A - 磁気記録装置 - Google Patents

磁気記録装置

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JP2002279620A
JP2002279620A JP2001123561A JP2001123561A JP2002279620A JP 2002279620 A JP2002279620 A JP 2002279620A JP 2001123561 A JP2001123561 A JP 2001123561A JP 2001123561 A JP2001123561 A JP 2001123561A JP 2002279620 A JP2002279620 A JP 2002279620A
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ssm
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memory
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Katsuyoshi Chiba
克義 千葉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2〜32Gb、32Gb/in以上及び、
有効な固体潤滑膜とそのヘッド/媒体システム構成を得
ることによって40Gb/in以上、のぞましくは1
00Gb/in以上の高い記録密度すなわち垂直/面
内媒体でも動作するHDD,SSM,HDD−SSMメ
モリ及びこれを用いた半導体メモリを提供する。 【解決手段】 球体又は楕円体あるいは中空を有してな
る球体又は楕円体の表面上又は立体の曲面又は平面体の
平面に少なくともメモリとして情報記録可能な記録膜、
また保護膜として接触可能なヘッド/媒体システムとし
て固体潤滑剤のぞましくは自己・固体潤滑膜又は電子回
路素子が形成され、かつ、磁気記録装置内に有効な気体
のぞましくは気体潤滑剤を制御するための波動(弾性
波)すなわち音波・超音波を設けて成るシステムの曲面
体メモリ、平面体メモリ又はその融合一体化して成る曲
面体と平面体メモリを具備したすなわち垂直/面内媒体
の平・曲面体メモリ及びそのシステムを構成する磁気記
録装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報記憶装置及び
垂直および面内媒体それらの製造方法及び製造装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】現在商業化されている磁気記録媒体は有
機バインダを使用した塗布型、すなわち、不連続媒体を
有するものが主である。この不連続媒体に用いられる磁
性粉は酸化物を使用し、この磁性体粒子を有機バインダ
で充填しているため不連続媒体として構成されている。
当然、磁化の値が小さくなり、出力を得ようとすると膜
厚が厚くなり高密度化には適さない。
【0003】近年、磁気記録媒体の高密度化が著しく発
展し、連続薄膜媒体からなる保磁力の大きい媒体が必要
になった。この高密度磁気記録可能な連続薄膜媒体の成
膜法は化学的方法(CVD:Chemical Vap
or Deposition),プラズマ重合,物理的
方法(PVD:Physical Vapor Dep
osition)等で行われているのが現状である。す
なわち、真空蒸着,スパッタリング,イオンプレーティ
ング,イオンビーム蒸着,イオンアシステッドデポジシ
ョン等の手法で金属性薄膜、もしくは酸化物,窒化物磁
性薄膜が形成される。特に、磁性層が磁性合金の場合、
すぐれた特性を有し、成膜装置は高周波スパッタ法,R
F,DCマグネトロン・スパッタ法,バイアススパッタ
リング法又はRFスパッタ法などが利用される。このよ
うな方法で得られた高密度磁気ディスクは、高密度記録
のディスク・ファイルに使用することのできる簡単な構
造のヘッド・サスペンション装置(特公平6−9086
0号公報)として磁気ディスク記憶装置に使用されてい
る。
【0004】このような高密度用磁気ディスクの磁性層
として、例えば特開昭59−88806号公報ではCo
PtCr(Cr;1〜17%)の一層膜が、また、米国
特許4789598号ではCoPtCr(Cr;13〜
20%)の一層膜が、特開平2−281414号公報で
はCoPtCr(Cr;17%)とCrの多層膜が記載
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来技術では高線記録
密度,高トラック密度に適した磁気記録媒体の特性につ
いては十分考慮されていない。すなわち、従来技術では
IEEEトランザクションズ、オン、マグネティクスM
AG−22巻,579頁−518頁(1986)(IE
EE.Trans.on Magn.MAG−22,5
79−581(1986))や米国特許4735840
号に記載のように成膜条件によっては円周方向の磁気特
性,記録再生特性が不均一になるという問題があった。
【0006】この不均一性を軽減するために従来はディ
スク基板の円周方向に沿って中心線平均面粗さで5nm
程度の凹凸(テクスチャ)を設けていた。ところが11
0KBPI以上に高線記録密度で記録再生を行うには、
ヘッド媒体との距離(スペーシング)を0.1μm程度
以下につめることが必要とされ、このためには基板を極
力平滑にする必要がある。しかしテクスチャ処理を施す
と基板平面が粗れてしまうので、ヘッド媒体間のスペー
シングを安定して0.1μm程度以下に狭くすることが
できない。
【0007】すなわち、テクスチャ処理を施した基板で
はサーボ信号の品質が悪く、正確な位置決めができなく
なり5KTPI以上の高トラック密度化が困難であっ
た。このためテクスチャを小さくする、もしくはテクス
チャをなくせば、これらの問題を回避できるが、前述の
ように円周方向が不均一性が一般に極めて大きくなり、
高い周方向の配向性,S/Nを有し、高密度化に適した
磁気ディスクを安定して供給することが困難であるとい
う問題があった。
【0008】これは、従来の薄膜媒体製造法によるテク
スチャを施さない平滑な基板上では、磁気ディスクの周
方向の異方性を具備させることが困難であることによ
る。なお、現行の高密度化技術は日経エレクトロニクス
1991,9,30(No.537)日本応用磁気学会
誌,Vol.17,No.5,1993の「面内薄膜磁
気ディスクにおける高密度化」及び微小光学研究会(ハ
ード磁気ディスクの進展と将来),第52回,199
4,7として詳細に記述されている。
【0009】そこで、他の高密度化技術として特公平5
−61685号公報に、テクスチャを用いることなく表
面粗さを制御する方法が記載されている。この方法は基
板上に一時的に液体金属膜の下層を付着させるものであ
る。すなわち、一時的な液体金属の球状核(マクロ的)
を形成して、その上に磁性層の成膜を得るものである。
また、固有のテクスチャを有しかつ固体潤滑バリウムフ
ェライト(BaM)を有する耐腐食性,耐摩耗性にすぐ
れた特性からヘッド及び媒体の表面潤滑及び保護膜等を
不必要とする媒体(特開平7−44853号公報)も現
われた。
【0010】ところで、通商産業省・工業技術院、平成
10年度の機械・航空・宇宙研究総合推進会議(21世
紀技術の究而創)の研究成果の一つに機械研究所が開発
した高温固体潤滑がある。この技術は「超音速輸送機用
推進システム」、略してHST(yperonic
ransport)プロジェクトでは、飛行速度マッ
ハ3までのターボジェットエンジンとマッハ3以上のラ
ムジェットエンジンを組み合わせたコンバインドサイク
ルエンジンの開発、コンバインドサイクルエンジンには
可動部があり、それを支持するところには軸受が使用さ
れる。軸受の雰囲気温度が400℃を超えるので、通
常、潤滑に用いられる液体状の物では分解あるいは蒸発
して使用することができない。これに代わる固体潤滑剤
が得られた。
【0011】そこで、我々研究グループは同様なこと
が、つまり、電子計算機用の磁気デイスクにおけるヘッ
ド/デイスクの接触時おける潤滑剤、保護膜、磁性薄膜
媒体の高温劣化などに対する防御を検討した結果、この
固体潤滑剤が適し、他の応用分野として磁気デイスク装
置、図1(A−1),(A−2)、(A−3)のHD
D、特開平11−86277号公報(平・曲面体メモリ
及びその製造方法)のHDD−SSMのSSM側すなわ
ち図1(B−1),(B−2)、(B−3)この図にお
いて3と300は基板、200はヘッドを示し、かつ、
それぞれのHDD,SSMに適した構造を有する記録再
生部200a1、200a2、および自己・固体潤滑膜
200b1、200b2を有し、HDD用、SSM用の
膜構造(A−2)、(B−2)は基板(平面3又は曲面
300)の上にCr合金層51(下地・結合処理膜30
1を有する場合もある)、Co合金層(磁性膜)52、
固体潤滑膜(保護膜兼又は保護膜上に)56、地上の場
合には本発明の固体潤滑膜の上に、より低摩擦を望む場
合には信頼性の高い通常の潤滑剤すなわちシリコン系、
無水マレイン酸変性ポリブテン又は無水酸変性ポリアル
ファーオレフイン(特開平10−162337号公
報)、WO97/32302に記するフッ素含有有機物
の潤滑剤と1種あるいは2種以上の電子受容体(ヨウ
素、フッ素、塩素、臭素から選ばれるハロゲン分子又は
P−ベンゾキノン、O−ベンゾキノン、ビアントロン、
ベンゾアントラキノン、1,2−ナフトキノン、1,4
−ナフトキノン及びアントラキノンから選ばれるキノン
類や少なくとも1つ以上のニトロ基を含むベンゼン誘導
体で成るもの又は四塩化スズ、塩化アルミニウム及び三
フッ化ホウ素から選ばれる無機化合物)等を併用するこ
と、また、耐高温用の液体(シリコン系、フッ素系)又
は気体(He,Ne,Ar,Kr,Xe,N系、C系、
CO系に混入する低分子のシリコン系、フッ素系等)
の潤滑剤で成る超薄膜(1〜10nm)は超高密度、耐
摩耗性及び信頼性の向上における摺動・接触式磁気デイ
スク装置等に有望である。
【0012】このことは、特に、近年、HDDの高密度
化に伴い、低浮上化に対する保護膜の処理及び構造が重
要であることは周知である。現在、より高密度化すなわ
ち低浮上化に供い保護膜に、反応性スパッタリングを用
いたカーボン膜、硬質カーボン膜や、より薄い膜でより
厳しい摺動環境に耐え、かつ、耐電圧特性、耐腐食性等
の特性を満たすDLC(iamondike
rbon)膜もある。
【0013】さらに、超高密度化になるにつれて、限り
なく浮上は0に近づき、接触にも耐えるような保護膜の
ぞましくは保護膜が上記に示す高温固体潤滑剤すなわ
ち、室温から高温まで可能な自己潤滑性を有したものが
よい。さらに、信頼性を高めることに音波・超音波すな
わち弾性波を磁気記録装置内に設けることも有効であ
り、本発明はこの点に鑑みて得られたものである。
【0014】本発明の目的は、システム(メモリ)が宇
宙・飛行(衛星・通信システム)でも可かつ高信頼化と
高密度化とを得るために、同一装置内にメモリの構成を
異にすること、また、構成微粒子が均一であり、且つそ
の構成微粒子の配向性も良好な薄膜が安定して得られる
成膜方法及び装置、さらには、ナノメートル(nm)技
術における磁気ヘッドと磁気メモリ間の吸着防止等さら
には近接及び接触可能で駆動するのに有効な記録媒体製
造技術、特に、球体メモリ及び球体スピンメモリ(Sp
here−spin Memory;以下SSMと略記
する)及びヘッドを具備したSSM装置が、弟9回研究
報告会(ASET),平成11年度磁気記録研究成果報
告会(平成12年8月29日)/超先端電子技術開発機
構(通産省)での基調講演/エクサバイト時代のストレ
ージシステム技術(東大、生産技術、喜連川氏)の内容
で、豆粒デイスクは先行技術として注目された。すなわ
ち、「安い」豆粒デイスクの可能性として本発明のSS
Mは有望である。また、現在のコンピュータ用磁気メモ
リの主力であるHDD(Hard Disk Driv
e)との融合(一体化)、さらに有効な複重HDD−S
SM装置及び場における重力場(地球)でのHDD−S
SMと、無重力場(宇宙)でのSSMとの使いわけが可
能なように設定する記憶システムを提供することにあ
る。
【0015】本発明の他の目的は、200KBPI,1
0KTPIから800KBPI,40KTPIすなわ
ち、2Gb/inから32Gb/inあるいはそれ
以上の高密度記録に好適な極めて平滑な面(中心線平均
面粗さが2nm以下)を持つ基材上に、磁気異方性が均
一で且つ低ノイズの磁性薄膜が安定して得られる薄膜磁
気記録媒体の製造方法及び装置及び、本システムをその
他の目的に転用できる新メモノ等を提供することにあ
る。すなわち磁性メモリ,光パターンメモリ,半導体メ
モリ等の平面すなわち平板メモリ(πrメモリ)から
球体メモリ(4πrメモリ)つまりπrから4πr
へ転用可能で、現行の4倍の記憶容量を有するものの
活用である。特に、高密度化と共に小型化すなわち1イ
ンチ以下になるにつれて球体メモリは4倍の表面積を有
することからメモリ及び高信頼化として有効である。
【0016】さらに、高密度化のための狭トラック幅に
適応するように低電流で駆動する高出力信号を得るため
のバイアス磁界を発生させるために高保持力磁性材を利
用した磁気抵抗変換型MRヘッド(特開平7−4482
7号公報)も現われた。本発明の他の目的は、2Gbか
ら100Gb/inあるいはそれ以上の高密度記録が
可能なヘッドと薄膜磁気記録媒体との接触可能な立体曲
面、のぞましくは球体スピンメモリSSM(spher
e−spin Memory)とHDD(Hard D
isk Drive)の融合化(一体化)及びそれを用
いた磁気記憶装置を提供することにある。
【0017】本発明の他の目的は、高密度磁気記録時に
おける媒体ノイズが低く、ピーク・ジッタ及び媒体の信
号対雑音比(SNR)が高く、ビット誤り率の少ない媒
体及び本媒体を用いた磁気記録装置、ならびに、半導体
の成膜及びメモリ、製造及び処理さらにはより有効なエ
ネルギの注入等によるメモリ及び球体・球上メモリすな
わち立体曲面メモリを提供することにある。本発明の成
膜システムを、種々の他の目的、例えば半導体装置やそ
の製造技術,自動車部品等やその製造技術に転用するこ
とも本発明の重要な目的の一つである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の構成は図1,図
2,図5,図7,図9,図10,図11,図12,図1
3,図14,図15,図16に示すように、立体曲面を
有する特に、球体スピンメモリ(sphere−spi
n Memory)システム及び成膜装置のシステム、
特に波動成膜装置さらには波動CVD成膜装置のシステ
ムを音波のぞましくは音波と電磁波との重畳すなわち波
動エネルギ制御によるエネルギを印加することによりS
SM又は他の外形すなわち平面(平板)等を有する種々
のメモリを得ることを特徴とする。よりのぞましい方法
は本発明(システム)の処理すなわち波動エネルギ,波
動CVDエネルギを表面に与えてミクロ的な核(エネル
ギ)を形成させてから成膜する。これらは成膜のことで
ある。さらに検討および実験から本発明のSSMまたは
通常のHDD内に波動すなわち音波・超音波の弾性波を
その磁気記録装置内に設置することによって、より有効
な接触式の磁気記録装置が可能になった。
【0019】まず、成膜において、上記目的を達成する
ため、本発明は磁気ヘッドの安定低浮上が可能な、表面
の中心線平均面粗さが2nm以下と平滑な非磁性基体を
用い、前記基体上に薄膜形成するプラズマ状,蒸気状の
粒子、すなわち、スパッタ蒸発法,蒸着法もしくはイオ
ンビームスパッタ法等による粒子に、外部から有効なエ
ネルギを与え得る音波,超音波の粗密波、のぞましくは
制御された縦波,横波を発生せしめる設備を有する薄膜
形成装置を用い、エネルギ制御による音波,超音波モー
ド,音波と超音波の重畳モード,干渉波を利用して蒸
発,スパッタ,プラズマ化された粒子を、イオン音波法
(参照;核融合研究,第67巻第6号,1992年6
月,P530〜)により有効に制御しかつ励起,高エネ
ルギ化して、薄膜を形成することによって達成される。
【0020】そこで、たとえば平板や立体曲面上の成膜
を取り扱う表面,界面での有効な手段は本発明の波動シ
ステムで用いる、特に、波動CVD,波動PVD,波動
プラズマ及び重合すなわち波動エネルギを電磁波に重畳
印加し工学的に利用することである。すなわち、表面で
の核の形成から成膜さらには新メモリを得るには都合の
よい手段である。
【0021】ここで、プラズマ状態、すなわち、放電中
に起る光子(フォトン)や音量子(フォノン)さらには
電子,原子,分子,イオン等の量子的ゆらぎをより有効
化するために本発明の新規な現象、波動CVD,波動P
VD,波動プラズマに、特に球面波(音波素子の形状効
果)及び平面波による波動エネルギを与えることによっ
て種々の有効な成膜及びメモリ及び処理を得ることがで
きる。
【0022】つまり、本発明の波動エネルギのぞましく
は波動CVDエネルギ,波動PVDエネルギ,波動プラ
ズマエネルギを印加した電磁相互作用によって、確率論
的に種々の成膜条件を決定する核の形成及び成長及びエ
ネルギのレベル化が制御でき、かつ、粒子の特定エネル
ギを有効化した成膜及び新メモリを得るものである。
【0023】本発明は、真空容器(槽)内で、スパッタ
蒸発粒子などのプラズマ状の粒子を、直接種々の波動,
振動可変の音波,粗密波など超音波、のぞましくは縦波
と横波との干渉波,形状効果による球面波等のエネルギ
を与えて励起せしめることで所望の特性の薄膜情報記録
体を形成するものである。音波の波動モードと電磁波さ
らにはCVD用ガスとを制御することにより特に優れた
特性が得られる。これは、球体等の曲面体表面上での薄
膜成長においては、粒子のエネルギ状態及び挙動が極め
て重要な役割を果たすからである。
【0024】すなわち、音波の波動モードを有する音
波,超音波の波動の電磁波を重畳することによって、粒
子を励起し、相互作用を強めることで通常の製法では準
安定で存在しにくい原子,イオンの結合状態を実現し、
下地層ないし磁性層の配向性と共に、分散性,組成偏析
を制御し、偏析状態が制御され、磁性粒子の大きさも均
一化された、高出力かつ低ノイズ、さらに周方向の磁気
特性の変動が5%以下と均一な立体曲面を有する高密度
記録に適した媒体を提供できる。
【0025】特に媒体表面の中心線平均面粗さRaが
2.5nm以下の基体に対して本発明を適用することに
より、ヘッドの走行方向(球体の場合は曲面の周方向)
の磁気特性の変動を5%と均一にできるので特に好まし
い。本発明の実施により得られる記録媒体を用いること
で、磁気ヘッドの浮上量も0.05μm以下にでき、磁
気抵抗効果型ヘッドと組み合わせることで立体曲面に2
Gbから100Gb/in又はそれ以上の高密度装置
が提供できる。
【0026】基体の面粗さが0.1nm以上,2nm以
下のときに本効果は顕著である。また、さらに磁性層上
に、その中心線平均面粗さが基体の値よりも大きくなる
ように保護層をエネルギ処理することにより、コンタク
トスタートアンドストップ(CSS)時の粘着,接線力
の増大等をより効果的に防止できるので特に好ましい。
【0027】さらに、成膜時に−400V程度のバイア
スを印加し、10W/cm以上で成膜する高配向プロ
セスと音波(2から7Wの電磁波)に重畳する波動エネ
ルギを同時に行うことにより、SSM上に製膜する磁性
膜の保磁力,角形比等の電磁気特性や均一性をさらに向
上させることもできる。
【0028】さらに本発明において、プラズマ状、すな
わち、スパッタ蒸発された粒子に音波,超音波に波動エ
ネルギを印加する際にさらに磁場を印加し、種々の磁気
異方性を得ることもできる。また非磁性基体は、NiP
等をメッキしたAl合金基体,Ti基体,ガラス,シリ
コン,SiC,C結晶化ガラス又はセラミック基体、特
にSiのように少なくとも表面が高強度で、飛来
する粒子の捕獲性が高く、配向,偏析制御用の波動エネ
ルギを有効に吸収する材質からなるものが好ましい。
【0029】本方法によれば配向性,異方性,組織が制
御できるので磁気ヘッド用材料、例えばMR再生素子用
パーマロイ薄膜や記録用のアモルファス磁性体などにも
適用することができる。なお本装置は半導体製造装置,
自動車等の各種部品製造装置として使用可能である。
【0030】セラミック,Si,結晶化ガラス,
強化ガラス,カーボン,Si,ヒスイ,SiO,サフ
ァイヤ,SiC,Ti,タングステン,タングステン・
モリブデン,ダイヤモンドなどいずれも立体曲面からな
る基体や、アルミニウム合金にNiPをメッキした基体
に少なくともNb,Cr,Mo,W(異方性),CrT
i等の下地層を一層介して、もしくは、直接、CoCr
Pt,CoCrTa,CoNiCr,CoNiPt等の
磁性層を少なくとも一層形成する際に、物理蒸発された
種々の粒子に音波,超音波に、さらに電磁波を重畳した
波動エネルギを空間内から印加することにより、結晶粒
がより微細化すると共に分散性が高まり、結晶粒径偏析
状態がさらに均一化するため低ノイズ化に適した膜構造
となる。
【0031】磁性層を膜厚0.5以上,10nm以下の
Cr,Mo,W,CrTi,CrSi,Nb,C,B,
Ta,V等の非磁性層で少なくとも二層に分離すると著
しくノイズが低減できるので特に好ましい。さらに、通
常の蒸着法,スパッタリング法によって薄膜を形成した
場合に、基体の面粗さの分布,基体温度の分布や斜め入
射成分の粒子の成長等により、特に、基体の中心線平均
面粗さRaが2nm以下と小さい場合には球体の曲面周
方向の磁気特性は大きく変動してしまうが、本方法によ
り音波,超音波の波動エネルギと印加する電磁波的な波
動エネルギの重畳とも有効化することで外乱による分布
の乱れを抑制でき、さらに通常の成膜法によるエネルギ
状態では存在しない物理蒸発粒子群,波動プラズマ重合
法等の結合状態も存在するようになり、配向性が容易に
制御でき、特性の均一化を図ることが可能となる。
【0032】Raが0.1nmよりも小さい場合には条
件の設定,処理がさらに重要である。なお波動の状態
は、縦波,横波及び干渉波モードの三つに大きく分ける
ことができる。これらのモードは周知であるので特に説
明は省略する(参照;超音波スペクトロスコピ,和田・
生嶋共編)。特に本発明に有効な干渉波モードは、音
波,超音波の縦波,横波など異なる波動の干渉から得ら
れるものである。
【0033】さらに音波,超音波はどのようなモードで
波動させ、かつ、その波動CVD,波動PVD,波動プ
ラズマに電磁波を重畳させてもよい。また、薄膜形成時
における重畳効果は物理蒸発時に、電磁波及び印加され
る音波,超音波の周波数,位相及び振幅が等しく、かつ
周波数が基体の振動(厳密には磁性膜を含めたもの)の
整数倍に一致する場合に顕著であるが異なっていてもよ
い。例えば、直径1.0インチのSiの基体(球
体)とするときは、約38kHz又はその整数倍の周波
数で空間内に波動させればよい。同様に、例えば1/3
インチ、球体の場合には約76kHzが望ましい。ま
た、成膜中に球体を回転させるとより効果がある。ここ
では困難な球体(曲面体)についての製膜を中心にのべ
たが、平板(基板)についても設定条件を選べば良い。
【0034】
【発明の実施の形態】図1は、ヘッド/媒体の関係と、
本発明の立体曲面を有するSSM装置と円板(ディス
ク)3を有するHDDとの融合一体化の断面図であり、
このHDD−SSMにヘッド200を具備し、かつ制御
駆動420、421することを特徴とするHDD−SS
Mシステム1500内に信頼性の高い接触式を有効化す
るための音波・超音波素子505が設置してある。すな
わち気体の分子に有効な波動(弾性波)555を与えて
吸着防止(ヘッド/媒体)を行うものである。
【0035】なお、予め円板及び球体上の位置を示すた
めのアドレス情報やトラッキング信号等のプリフォーマ
ット領域及びデータ記録領域とは周知であるフォーマッ
トを円板と球体上に用したものである。図2は、図1に
示すHDD−SSM装置をより安定化した高密度化と高
信頼化とを有した駆動するHDD−SSM装置としたも
のの概略断面図である。同時にヘッドの構成を対にした
もので、よりヘッドとメモリ体との接触を安定に動作す
るようにした気体のぞましくは気体の潤滑剤より成る高
密度・高信頼化に適したシステムである。
【0036】なお、このHDD−SSMシステムにおい
て、メモリ体におけるヘッドの単一,複数及び対の浮動
も接触駆動も可能である。さらに球体300と誘導回転
駆動体600は連結軸700によって共に固定され、か
つ軸受800を介して回転する。また、この回転駆動は
電磁誘導体600′の制御回路部400によって駆動さ
れる。同様に、ヘッド部の制御420,421もこの制
御回路部400から同期をとりながら調整される。
【0037】また、本発明の平・球体メモリ図1,図2
と現行の円板メモリ図3,図4との関係、その実施例を
それぞれに示したように、従来は円板3上に浮動型ヘッ
ド200がおさめられている。ここで、図4に示す複数
の円板3にも同様のことが言えることは周知である。つ
まり共に高密度化には困難な技術的要素(すなわち、表
面積πr,高密度化のための浮動及び接触化)が見ら
れる。
【0038】その具体例を図5(a),(b)の本発明
及び図6の現行法をしめす。すなわち、本発明の球体3
00は高密度(4πr)と球の特性から信頼性が高く
小型メモリとしては有望である。特に、接触動作には利
点があり、図5(a)は球体メモリ333上で動作する
ヘッド200が平面のぞましくは曲面を有し、より望ま
しいものは図5(b)に示す多列MR,GMR,TMR
ヘッドを具備してなる三ケ月型の曲面ヘッドで動作する
ようになっている。
【0039】つまり、図6に示す現行型の浮動タイプに
見られない特徴を有するものである。すなわち、SSM
システムは、無重力場(宇宙)での有効性を得るために
図6の現行法におけるヘッドと媒体表面間のスペースh
を限りなく0(ゼロ)に近づけることができ、かつその
動作が接触駆動まで可能になることである。
【0040】よって、球体スピンメモリ(SSM)と現
行の円板型回転メモリとでは、特に、小型になるにつれ
て表面積がメモリとして重要な要因となり、本発明HD
D−SSMシステムの球体メモリ(SSM)側は宇宙用
の小型化に有利で、よりすぐれた球体表面を有効化した
メモリを提供する。
【0041】そこで、図7はこの発明SSMを得る一般
的な蒸着法やプラズマ方式による製膜構造の一部断面図
を示したものである。すなわち、球体(Si)3
00の面をプラズマ処理301した後Cr合金膜51さ
らにCo合金膜52をつけ、さらに特殊なプラズマ処理
法302でNiF膜53を形成した。このNiF膜53
は耐久性にすぐれかつ潤滑膜として接触にも耐える球体
メモリ333を提供した。なお、同様な操作で、上記に
示した本提案する固体潤滑剤の成膜も可能である。
【0042】さらには、耐久性にすぐれた球体セラミッ
クに直接磁性メモリ333と固体潤滑とを兼用する有効
なBaM55を本装置を用いてスパッタすることによっ
てより接触に耐えるヘッド−メモリの接触駆動型も可能
である。また、必要に応じて処理303をする。なお、
このBaMメモリ333は耐久性,固体潤滑性にもすぐ
れていることは特開平7−44853号公報に示される
ように周知である。
【0043】また、図8は現行の円板型メモリの膜構造
の一部断面図を示したもので、本発明に用いるHDD−
SSMシステムの円板と立体曲面を有する球体型メモリ
の膜構造を示したものである。すなわち、一般的な製膜
方法として基体(平板)3上に格子定数の関係からまず
Cr合金51をスパッタし、さらにCo合金膜52を成
長させ、その上に保護膜としてC53′及び潤滑を有す
るF系(特公平6−90787号公報)の有機薄膜5
4′を形成するものである。
【0044】ここで、図13は、このSSMの製膜媒体
及びメモリを得る一般的なプラズマ方式の製膜(メモ
リ)装置500の概略図を示したものである。すなわ
ち、真空容器1内に設けられた電極に高周波発生機10
0より増幅器90をへて駆動される。なお、Sは回転軸
2に取り付けられた円板又は立体曲面を有する基体のぞ
ましくは球体で、Tはターゲットである。
【0045】同様に、図12の蒸着装置550でもHD
D−SSM用の製膜が可能である。すなわち、真空容器
1外にD.C,A.C発生機と制御器(A),(B)を
有し、これらから抵抗加熱等により材料の蒸発源V1,
V2を加熱し、回転する基体S上に製膜させる。次に、
この発明のより具体的な実施例を示す。
【0046】図14に本発明のHDD−SSM用メモリ
の製造装置の実施例の断面図を示す。本実施例では対の
波動駆動体4a,4bが設置されており、音波,超音波
の周波数を共に一致せしめてもよいし、僅かにずらして
音波,超音波の干渉波モードを発生せしめてもよい。さ
らに、有効なガス155とRF電源150すなわちCV
D法及び磁場発生機5a,5bとターゲット材60をス
パッタさせるための他のプラズマ用電源100,101
すなわちPVD法,プラズマ重合法が設置され、かつ、
その音波,超音波に重畳させて、円板又は球体300上
により有効な製膜(本発明の固体潤滑膜も含む)333
を得る。
【0047】ここで、いずれの方法でも磁性面の円板や
球表面は平滑であった。また、音波,超音波、さらに、
波動と同時に磁石からの磁界を作用させることにより両
者のそれぞれの相互作用より基体上の金属磁性粒子の磁
気異方性の向きをのぞましい方向にさらに整列させるこ
ともできるので特にのぞましい。
【0048】また、装置の仕様から要求される記録再生
特性の仕様に応じ、波動に重畳する場合に、モードを使
い分けることが望ましい。すなわち、再生出力が特に要
求される場合には、曲面周方向の配向性に優れたより完
全性の高い結晶が成長される同相モード(縦波又は横
波)、特に著しい低ノイズ性が要求される場合には偏析
状態を促進し、均一で微細な結晶粒を成長させることが
できる干渉波モード、両者の平均的特性が要求される場
合には干渉波モードの一方を0.001〜20kHzの
音波、他方を25〜500kHz超音波とする複重畳波
動とすることがのぞましい。また、特にすぐれた音波素
子の形状効果による基板に対して平面波や球面波も使わ
れる。
【0049】このように本発明による媒体は、基体の中
心線平均面粗さを2nm以下としても配向性,組織を制
御できるため磁気特性の均一性に優れ、低ノイズとする
ことができる。特にこのように平滑な表面上に磁性層を
形成するとSSMの場合、SSMからの信号が、曲面上
のトラック幅の1/10程度の単位(0.5μm以下)
で評価しても充分均一であり、サーボ信号の品質が改善
されるので特に好ましい。なお、磁性体と固体潤滑とを
共有し、かつ耐久性にすぐれたBaMを使用した膜及び
本発明の提案する固体潤滑剤では、本発明の球体スピン
メモリ(SSM)としてより好ましい。すなわち、ヘッ
ド−メモリ接触時の耐温度特性及び高密度・高信頼化の
SSM装置が可能である。よって、本発明HDD−SS
Mシステムは場における重力場(地球)で動作するHD
D−SSMと、無重力場(宇宙)でのSSMとの使い分
けができる。
【0050】基体はテクスチャ処理を施してあってもな
くても良いが、テクスチャ処理が施してない方がサーボ
信号の品質が高いのでより好ましく、本発明の効果がよ
り顕著に発揮される。特に、テクスチャ処理のない場合
には磁気記録装置内に設置した音波・超音波素子から出
る波動(弾性波)が極微テクスチャ(0.05〜7n
m)の代理すなわち気体分子の活性化によって高信頼性
(スペーシングhとして、1〜11nm可能)がさらに
顕著になる。本発明による媒体は低ノイズで、特性の均
一性に優れるため、特に再生感度の高い磁気抵抗効果型
ヘッドと組み合わせることで、10KTPI,200K
BPIから40KTPI,800KBPIすなわち、2
Gb/inから32Gb/inの高密度で高いS/
Nが実現でき、また2Gb〜32Gb/inの高密度
SSM装置を提供できる。また、さらにヘッド−メモリ
接触可能であることから設計条件を考慮すれば32Gb
/in以上、より固体潤滑膜の有効性を得るシステム
であれば40Gb/in以上、波動(弾性波)による
気体分子の活性化を有効化することで100Gb/in
以上(面内;122KTPI,830KBPIまたは
160KTPI,630KBPI/垂直;100KTP
I,1000KBPI なお媒体のHCは3000〜5
000 またスペーシングhは10〜16nm)の高密
度・高信頼化のHDD,SSMシステムも可能である。
【0051】ここで、磁性面の表面に、その平均面粗さ
(Ra)が基体の値よりも大きくなるような波動エネル
ギを注入(表面処理)した耐久性・潤滑性にすぐれた保
護膜NiFや本発明の固体潤滑剤を設けることで、CS
S時の粘着力,接線力の増大をさらに抑制でき、かつ、
ヘッド−媒体接触駆動にも強く、また信頼性も格段に改
善できる。これは、面粗さやNiF膜、固体潤滑剤の物
質固有の特性と波動エネルギ注入より有効な接触面を得
ること及び酸化防止(本発明の固体潤滑剤)や空気中の
水分等がヘッドと媒体間で凝集するのを防げるためであ
る。
【0052】本発明による媒体は、保護膜を、一且設け
た後、マスクを用いて数%程度の面積でnmからμmの
凸起部に波動エネルギを注入したり、保護膜形成中に異
相の核形成をさせることなどによっても得られる。面粗
さとしては、最大突起高さRpの値で20nm以下、よ
りのぞましくは15nm以下とすることで、見かけのヘ
ッド媒体間スペーシングを低減でき、12Gb/in
の高記録密度化を達成できる。
【0053】(実施例1)図7は本発明の一実施例HD
D−SSMシステムのSSM側の断面図を示す。300
は立体曲面を有するSi,ガラス,カーボン,S
i,SiO,サファイヤ,Ti,SiC,NiPメッ
キAl合金,セラミック,タングステン,タングステン
・モリブデン,ダイヤモンド等の非磁性基体である。5
1はCr,Mo,W(異方性),CrTi,Nb,Cr
−W,Cr−Mo,CrSi等の非磁性下地層、52は
CoCrTa,CoCrPt,CoNiPt,CoNi
Cr等の単層もしくは非磁性中間層を介する多層磁性
層、53はNiF,WS,MoS,DLC,B,
C,i−C,BC,ZrO,SiO,Al
等の保護層又はMoS,WS、AlとBaC
rO+BaCr,BaCrO+Al
BaCrO+50vol%Al,CaF+B
aF+Ag,CaF+BaF+Cr,Ba
Cro,CaF,BaF,CaF+Cr
,BaF+Cr,CaF+BaF
の固体潤滑すなわち自己潤滑性を有する保護層である。
【0054】次に、この自己潤滑性の作成方法及びHD
D/SSM(磁気記録装置)での動作を説明する。試薬
のBaCrO粉末をアルミナ製るつぼに加圧充填し、
大気中700℃で1時間焼成して半燒結体とした。ま
た、平均粒径0.2μmのAl粉末に水を加えて
ペースト状にしたものを、約300℃のホットプレート
上で乾燥固化した。次に、これらの塊を乳鉢で粉砕、選
別して、粒径0.43〜0.71mmの顆粒紛とし、両
粉末をポリエチレン製の袋の中で顆粒を壊さないように
混合した。この混合紛を黒鉛型に充填し、SPS装置で
70MPaに加圧して1300℃−5minの燒結を行
い、直径20mm、厚さ6.5mmのBaCrO−5
0vol%Alの緻密な燒結体を作製した。燒結
体の加圧方向と直角な面内のBaCrO粒子及びAl
粒子の粒径は、主として顆粒紛の粒径とほぼ等し
い0.4〜0.7mmの範囲内にあった。
【0055】上記燒結体を200メッシュのダイヤモン
ド砥石で研磨した後に、切断して、17×10×6mm
のブロック状摩擦試験片とし、アルミナ製ボールを相手
材として、ボールオンブロック往復摩擦試験を、荷重
9.8N、摩擦速度1.2m/minで、大気中におい
て室温から1000℃まで200℃毎に加熱しながら、
各温度で10minの間摩擦して摩擦係数を測定した。
この実施例1の定常状態の摩擦係数は、表1の如く、室
温から1000℃までの全温度領域で0.37以下であ
った。
【0056】これに対し、上記乳鉢で粉砕した両粉末
を、再び乳鉢で粒径が数μmになるまで粉砕し、均一に
混合して、上記、実施例と同一条件で燒結した同一組成
で均一組織の比較例では、その摩擦係数が600℃以上
では0.3前後であったが、400℃以下では0.45
〜0.58という高い値になり、実施例とは明らかに異
なっている。また、上記、実施例では、800℃におけ
る比磨耗量が2.3×10−5mm/Nmと、優れた
耐磨耗性を示した。
【0057】同様に、上記BaCrO以外の自己潤滑
性材料すなわちBaCr,BaZrO,BaT
iO,Cr,BaO,CaZrO及びCaC
rOのA群から選ばれる1種又は2種以上の自己潤滑
性酸化物の15〜80vol%とAl,部分安定
化ジルコニア、Crを含む酸化物系、Si
を含む窒化物系、SiCを含む炭化物系及びサイアロン
のB群から選ばれる1種又は2種以上の硬質セラミック
ス材の85〜20vol%を含む燒結セラミックスから
なり、摩擦面側のセラミックス層における組織が、摩擦
面に平行な面内における短径と長径の平均値として与え
られる粒径が0.02〜3.0mmであるところの上記
A群の自己潤滑性酸化物の単層粒子又は単層粒子の集合
体からなる粗大粒子を、少なくとも15vol%以上含
むことを特徴とする自己潤滑性セラミックスから成る。
【0058】そのような自己潤滑性材料を通常のプラズ
マ製膜装置内のターゲットとしてメモリー基板上に製膜
した。また、そのメモリー基板上に製膜した自己潤滑性
の保護膜表面に波動エネルギ注入又はその表面に極性,
吸着性,反応性等の末端基を有するパーフルオロアルキ
ルポリエーテル,特公平6−90787号公報等の有機
潤滑剤又はC60系すなわち、C50,C60
70,C76,C78,C82,C84,C90,C
96,C120等の特殊潤滑剤(液体又は分子状、気
体)等54が形成されていてもよい。これらは、特に、
ヘッドと媒体と摩擦係数との関係から選ばれる。なお、
球体300上に処理をして直接磁性膜と潤滑膜とを併用
する耐久性にすぐれたBaM333(特開平7−448
53号公報)を設けても良い。このときのデスク状での
摩擦係数は表1に示す様に、またHDD,SSM,HD
D−SSM融合等から成る本システム又は通常の磁気記
録装置でも問題無く駆動した。
【0059】
【表1】
【0060】本SSMの形成方法についてさらに詳しく
述べる。図14の装置において、スパッタ装置の真空箱
1内にセラミック,テフロン(登録商標)を被覆したタ
ングステン等の材料からなる回転支持台2が配置され
る。この支持台2の上に0.7インチのSi基体
300が取り付けられ、この非磁性基体300に物理蒸
発(PVD)及びCVDされた粒子が音波,超音波の波
動エネルギを伴って伝わるように波動駆動体4a,4b
が設置される。基体の表面粗さRaは2nmであり、成
膜時に基板温度を250℃とした。また、磁場を印加す
るための磁石5a,5b(電磁石もしくは永久磁石)は
目的に応じて音波と重畳して製膜した。
【0061】なお、図14の波動駆動体(傾斜角θa,
θbに対する波動駆動体をそれぞれ10a,10b及び
波動111を示す)4a,4bは円環状である。また、
本実施例においては、一方を0.001〜20kHzの
音波,他方を25〜500kHzの超音波(いずれも3
〜7W)とする重畳モードとしたが、当然その可変モー
ドも有効である。ここでのプラズマ中に印加する波動エ
ネルギは、目的に応じて2W〜37Wまで可変できるも
ので、当然、音波,超音波に加重する複重畳になる。
【0062】さらに、装置内の蒸発源は、CrSi,N
b,Cr−W,Cr−Mo,Cr,CrTi,Mo,W
等の非磁性下地層もしくは中間層用ターゲット、FeC
oNiCr,CoCrTa,CoCrPt,CoNiC
r等の磁性材ターゲット;C,B,B4C,W等の保護
膜用ターゲットが設置されている(図では磁性ターゲッ
ト60のみを示す)。
【0063】本装置を用い、1.0″φ,Ra1.2n
mのカーボン又はセラミック基体上に、各波動モードで
Cr下地層をArガス圧3mTorr,15W/cm
で40nm,CoCr0.16Pt0.4磁性層を35
nm,フッ化物系固体潤滑剤;CaF+BaF+C
の保護層を20nm,DCマグネトロンスパッ
タリング法に7Wの波動エネルギを重畳して形成し、真
空層からSSMを取り出して最後に吸着性の極性基を有
するパーフルオロアルキルポリエーテルを2.8nmを
形成した。また、その時の動摩擦係数は0.017であ
った。各SSMを、ギャップ長0.13μm,トラック
幅2.5μmの薄膜ヘッドを記録部とし、パーマロイを
磁極とする磁気抵抗効果素子を再生部とする記録再生分
離型ヘッドで、浮上量0.052μmで2.5Gb/i
の条件で記録再生した時の特性を表2に示す。
【0064】
【表2】
【0065】すなわち、スパッタ蒸発時の粒子への波動
エネルギを伴う本発明HDD−SSMシステム用のSS
M製造方法はいずれもS/Nが高く、出力変動も2.5
1%以下と小さいことが分かる。基体が球体であること
から球面波の適合に最も高いS/Nが得られるが、いず
れもS/Nは6以上であり、2.5Gb/inと高い
曲面上での面記録密度でSSM装置が8−7変換,PR
MLを用い10−9のエラーレートで動作した。
【0066】なお、固体潤滑剤の保護層をマスクを用い
て3nmエッチングし、100μmφの凸起部を面積比
で5%設けたものは、媒体表面のRaが2.17nmで
あり、特にコンタクトスタートアンドストップ(CS
S)30k回後の接線力がほとんど認められなかった。
同様なことが本発明の酸化物系固体潤滑膜;BaCrO
+50%Alでも得られた。また、球体(SS
M)以外の平板(HDD)用でもほぼ同様な結果を得
た。さらに、磁気記録装置内に音波・超音波素子を設置
し、0.001〜20KHzの音波、25〜500KH
zの超音波および音波/超音波の重畳、超音波の位相を
異にした重畳によって、さらに特性が向上した。
【0067】(実施例2)基体1.2″φの強化ガラス
を用い、非磁性保護層を−400Vのバイアスを印加し
て成膜した平均膜厚22nmの(WNb)0.5(N)
0.5とした以外は実施例1と同じ条件でSSMを形成
した。保護層成膜時も波動を印加させることで、高さ5
nmの主成分WNbの凸起が成長し、SSMの面粗さは
Rpで11nmとなった。本SSMのA〜C及びQと比
較例Dのディスクの30k回後のCSS後の接線力を比
べたところ、Dでは接線力が2.7g増加したのに対
し、本実施例A〜C及びQでは接線力の増大は全く認め
られず、極めて良好な耐摺動性を示した。曲面上の磁気
特性,記録再生特性についても実施例と同様の良好な特
性を示した。
【0068】(実施例3)基体をポリイミド,PET,
エポキシ−フェノール系又は電顕用RESIN等の1.
2″φ有機体とした以外は実施例1と同じ条件で作成し
たSSMの媒体は、縦波,横波,干渉波のいずれの波動
モードで形成した場合も表2と同様の優れた特性が得ら
れた。
【0069】(実施例4)基体の両側にターゲットを有
するDCマグネトロン・スパッタリング装置を用い、面
粗さRaが0.1,0.2,0.6,1,1.5,2,
3,5,7,10nmの外径5/16″(≒0.
3″),Si基体(球体)に、基板温度300
℃,Arガス圧1mTorr,投入電力密度10W/c
及び印加する波動エネルギを5Wで膜厚100nm
のCr0.9Ti0.1合金非磁性下地層,膜厚30n
mのCo0.82Cr0.14Pt0.04磁性層,膜
厚20nmの(W0.8−Mo0.2)0.3C0.7
保護膜をそれぞれの波動駆動体(75kHz,10W)
より縦波モードに複重畳して逐次形成した。最後に、本
発明の図14に示す装置でフッ素系のガス155中に炭
素C60系(0.05〜0.2nm)「フラーレン」を
混入し、波動CVD及び波動プラズマ重合法で5nmの
薄膜形成してSSMとしたなおフラーレンは、潤滑性を
ともない放射線や熱に強く、透明であることは周知であ
る。
【0070】また、実施例1と同条件で評価した場合の
出力変動(%)と面粗さRa(nm)との関係も重畳す
る波動エネルギのない比較例に比べていずれの中心線平
均面粗さでも0.65%以下の出力変動が得られてい
る。本効果は、特にRaが2nm以下の時に顕著であ
り、極めて良好な耐摺動性を示した。さらに、信頼性を
高めるために、磁気記録装置内に、気体(He,Ar,
Xe,N系,C系,CO系)に混入する低分子のシリコ
ン系またはフッ素系にこのフラーレンC60系すなわち
C50,C60,C70,C76,C78,C82,C
84,C90,C96,C120等の特殊潤滑剤を混入
し、かつ、これらと融合する超音波すなわち波動(弾性
波)より成る磁気記録装置ではさらに耐摺動性の向上を
得た。なお、混合気体の場合には音波・超音波の周波数
および重畳に関係なく、どの周波数でも向上がみられ
た。この気体分子の耐摺動性は音波・超音波の出力(m
W〜W)に依存した。
【0071】(実施例5)実施例1と同様により有効な
SSM連続薄膜媒体を得る他の方法として、図15には
本発明の別のスパッタリング方法による成膜装置ならび
に成膜方法の概略図を示す。すなわち、Arイオンを放
電によりプラズマ化し、ターゲット60のスパッタリン
グを行うが、前述の通りターゲットからのスパッタリン
グ原子,分子,イオン等の粒子に音波,超音波の波動エ
ネルギ、さらに、有効なガス155と補助RF電源15
0とを与えることでエネルギ励起,均一化,高配向化さ
せながら基体に付着させるものである。
【0072】ここで、ターゲット材60はFeCoNi
Crや、コバルト基合金からなるものを用いることがで
きる。強磁性金属薄膜層を記録層とする磁気記録媒体
は、配向性が高く磁気特性に優れたものを得るため、強
磁性材の入射方向を基体に対して斜め方向にするとよ
い。このことを考慮して得られるものが、特に、図15
に示す磁場5a,5b面に設けた波動駆動体10a,1
0bを傾斜(θa,θb=15°;4a′,4b′)さ
せた縦波(矢印111)であり、さらにSSMへはその
磁束とRF電源150からパルスを重畳する成膜システ
ムを導入した別の特徴とするところである。すなわち、
基体300への垂直な磁束面と波動エネルギとの相乗効
果(条件設定)により、連続薄膜媒体のより高配向化,
高密度化(微粒子の緻密性),高S/N化(微粒子の均
一な配向性)が期待できるものである。また、パルス成
膜システムの導入によって、図7(b)に示すBaMの
垂直磁化,面内磁化も可能である。
【0073】なお、ペルジャー1内に傾斜駆動支持具1
0a,10bに波動駆動体4a,4a′,4b,4b′
(音波,超音波)が取り付けられている。膜厚の均一性
を確保するために基体は成膜中は回転させておくことが
望ましい。この際、基体の前にマスク66(窓)を設け
てもよい。また、電極部61にはターゲット材60が設
置され、これはさらにプラズマ発生用電源(RF用10
0,高圧DC用101)と支持金具62,リード線6
3,64、及び電極平板65等、さらに、磁場発生機5
a,5bとによって回路構成されている。なお、図の音
波,超音波駆動電源は外部で制御される。また、図の7
1は真空保持用のロータリポンプ、70は同じくクライ
オポンプである。これらはターボポンプでもよい。
【0074】なお、エネルギ励起用音波としては生産に
優れた1GHz以上の極超音波(マイクロ波超音波)や
マグネトロン型も適用可能であり、ターゲットの替わり
にEB法などによる蒸着源を用い、蒸着法で成膜するこ
とも可能である。以下さらに詳細に本実施例について説
明する。成膜条件は実施例4と同じにし、面粗さ0.2
nmの外径約1/3″(球体)すなわち0.335″
(8.5mm)のサファイヤ(タングステン・モリブデ
ン合金でも可)基体を50rpmで回転(図示せず)
し、重畳する波動エネルギを与えながら、膜厚22nm
をCoNiPtCrを傾斜角θ=45°平均入射角50
°で形成し、さらに同条件で膜厚3nmのWCの上に2
nmのMoS2又はCaF+BaF+Cr
固体潤滑兼保護層(波動エネルギ注入)を形成してSS
Mとした。
【0075】本SSMを21.7Gb/in(660
KBPI,33KTPI)の条件で評価したところ、S
/Nで7.2,出力変動で0.55%であった。なお、
特に回転数を8800RPM、3nmのWC膜を処理
(波動エネルギ注入)し、その処理面にC60系,C
50,C60,C70,C76,C78,C82,C
84,C90,C96,C120の特殊潤滑剤2nmを
形成した場合も同様であった。また、MoS以外の本
発明のCaF+BaF+Ag又はBaCrO+5
0vol%Alの固体潤滑兼保護層でも、ほぼ同
様な結果を得た。
【0076】(実施例6)上記、高密度の球体メモリ3
33と巨大磁気抵抗効果を用いた再生部を有する記録再
生分離型の磁気ヘッド200を図9,図10に示す特別
の超小型の本発明の複式HDD−SSMシステム200
0のSSM側装置に組み込んだ。本SSMすなわち、イ
オン,原子,電子等の粒子(量子)の波動エネルギ注入
型フォーマット同期により位置決めが高精度で行え、さ
らにスペーシングを0.016μm,0.014μmと
できたことで24.5Gb/in,32Gb/in
の高い記録密度で動作するSSM側装置が提供できた。
なお、182は高速回転のための駆動部、184は高精
度位置決めのためのヘッド駆動部、185は特殊方式に
よる高度復号信号処理回路処理系を示す。さらに、これ
らの本発明の複式HDD−SSMシステムを多段連結す
る多連HDD−SSMシステムを図11に示す。このこ
とにより本システムはさらに多重・連結することが可能
であり、すなわち、より有効な小型大容量のメモリHD
D−SSMシステムのHDD(地上用),SSM(宇宙
用)の切り換え可能なエクサバイト時代のストーレジシ
ステム技術(先行する「安い」豆粒デイスク)を有する
次世代の電子計算機システムとして有望である。
【0077】(実施例7)図16(a),(b)に、生
産性に優れたEB(Electron Beam)法に
よる本発明の方法の実施例の主要概略断面図を示す。本
方法では特に、低エネルギから高エネルギの電子線20
0a,200bを利用することができるのが特徴であ
る。すなわち、図に示す電子銃201a,201bによ
る電子線(電子ビーム)を利用してボート(受皿)20
2a,202bの中の磁性合金203a,203bを蒸
発させる。この蒸発された粒子に、空間内に設置する波
動駆動体4a,4bから音波,超音波の波動エネルギ内
に、さらに、カオス・歪(波動エネルギ)を重畳せし
め、これらの相互作用で得られる高エネルギ励起状態の
粒子により回転(70RPM)する1/2インチ,Si
の球体300上に高配向,高分散状態で蒸着され
る。ここでの製造法,条件は実施例とほぼ同様である
が、特に、成膜の真空度は10−6〜10−9Torr
で行った。また、本方式では回転する基体300は真空
槽内に設けた多連する球体図16(a)が別の空洞から
連続的に供給される(周知であるので図示せず)。な
お、音波,超音波の波動エネルギ(出力)はいずれも1
W以上とし、さらに、また、成膜条件において、波動エ
ネルギの周波数57kHz,15Wの場合は真空圧10
−6〜10−9Torrで充分効果が得られたが、この
超音波の波動エネルギを高めた場合、すなわち、周波数
57kHz,35Wの場合には、真空圧10−3〜10
−5Torrで充分な効果が得られた。
【0078】(実施例8)本システムすなわち図1,図
2,図5,図7,図9,図10,図11さらに図12,
図13,図14,図15,図16(a),(b)におい
て、特に図の中に示すS又は300の基体をSi(シリ
コン),N型シリコン(N型半導体),P型シリコン
(P型半導体),GaAs(ガリウムヒ素)等の半導体
材料にすることによって、容易に前記各実施例と同様
に、種々の半導体への成膜,製造又は処理(プラズマエ
ッチング等−この場合ターゲットT,60は除去)さら
にはイオン,電子,原子,分子等の粒子(量子)からな
る種々のエネルギを注入することができた。特に、目的
に応じてさらに高電圧(高エネルギ化)の場合もある。
なお、本発明HDD−SSMシステムの特にSSM側に
ついての製膜法をのべたが、HDD側の製膜は周知であ
るので省略する。
【0079】
【発明の効果】本発明の自己潤滑性を有効化したHD
D,SSM,HDD−SSMシステムにより、地上から
宇宙へのメモリ応用として特性が均一でノイズ特性に優
れ、さらに、ヘッドと媒体との間隔(スペーシング)を
0.02μm以下、特に、SSM側システムでは0.0
14μm以下に小さくした場合にも安定してヘッドが有
効に駆動し高い耐摺動特性、耐温度特性に伴う高信頼化
及び高密度化を有し、さらに高トラック密度でも高いサ
ーボ信号が得られるSSMを製造,提供できるので、2
Gb〜32Gb/inの高い記録密度でも動作するS
SMシステムやHDDシステム及びメモリが提供でき
る。また、ヘッド−媒体間の接触動作可能とする本シス
テムHDD,SSM,HDD−SSMは32Gb/in
以上。及び、有効な固体潤滑膜とそのシステム構成を
得ることによって40Gb/in以上の高い記録密度
でも動作する本システムHDD,SSM特に融合体HD
D−SSMシステムは地上用−宇宙用にメモリ切り換え
ができるので応急対策に適したシステムを提供できる。
なお、本システムは他へのメモリ及び処理等の転用が容
易である。さらに、気体分子の有効化として、磁気記録
装置内に音波・超音波すなわち波動(弾性波)を設けて
成る場合には100Gb/in以上の高密度化のHD
DおよびSSMシステムが得られた。また、次世代の豆
粒デイスク/システムとして有望である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のヘッド/媒体の関係図、HDD,SS
M,HDD−SSM構成の概略説明図。
【図2】本発明の対(複)のHDD−SSM装置の断面
図。
【図3】現行のHDD装置の説明のための断面図。
【図4】現行のHDD装置の説明のための断面図。
【図5】本発明HDD−SSMのSSM側一部の断面
図。
【図6】現行のHDD一部の断面図。
【図7】本発明HDD−SSMのSSM側一部の断面
図。
【図8】現行のHDDの一部の断面図。
【図9】本発明の複式HDD−SSMシステムの断面
図。
【図10】本発明の複式対HDD−SSMシステムの断
面図。
【図11】本発明の多列・連結HDD−SSMシステム
の断面図。
【図12】本発明のHDD−SSMシステム用の製膜装
置の蒸着型の説明図。
【図13】本発明のHDD−SSMシステム用のスパッ
タの説明図。
【図14】本発明のHDD−SSMシステム用の製膜装
置の断面図。
【図15】本発明のHDD−SSMシステム用の磁場と
波動を有効化した製膜装置の断面図。
【図16】本発明のHDD−SSMシステムの生産用に
適した他のEB法による説明図。
【符号の説明】
1…真空容器、3…円板(HDD用)、52…磁性膜、
54…特殊潤滑膜(液体、気体)、56…固体潤滑膜
(自己潤滑性)、100…高周波発生機、200…ヘッ
ド、200a1,a2…記録再生部、200b1,b2
…自己・固体潤滑膜、300…球体スピンメモリSph
ere−Spin Memory(SSM)、400…
制御回路システム、500…製膜装置、505…音波・
超音波素子、555…波動(弾性波)、1500…HD
D−SSMシステム、2000…複HDD−SSMシス
テム、3000…多列・連結HDD−SSMシステム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 25/04 101 G11B 25/04 101K

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 球体又は楕円体あるいは中空を有してな
    る球体又は楕円体の表面上又は立体の曲面に少なくとも
    高密度メモリとして情報記録可能な記録膜、又は平面体
    メモリを具備した記録膜、又は融合した平・曲面体メモ
    リ及びHDD装置又はSSM装置にアクセスするための
    ヘッドとを具備してなる磁気記録装置において、少なく
    ともヘッド/デイスク上の記録膜側のメモリーすなわち
    超低浮上かつ接触可能なスライダーとの関係において、
    メモリの接触破壊を防止するための保護材として有効な
    固体潤滑又はその薄膜体すなわちBaCrO,BaC
    ,BaZrO,BaTiO,Cr
    BaO,CaZrO及びCaCrOのA群から選ば
    れる1種又は2種以上の自己潤滑性酸化物とAl
    ,部分安定化ジルコニア、Crを含む酸化
    物系、Siを含む窒化物系、SiCを含む炭化物
    系及びサイアロンのB群から選ばれる1種又は2種以上
    の硬質セラミックス材を含む燒結セラミックスからなる
    固体潤滑層または固体潤滑膜を接触面に与えることを特
    徴とする自己潤滑性のヘッド/媒体システムより成る磁
    気記録装置等を含む磁気記録装置内において音波・超音
    波の弾性波を共なう磁気記録装置。
  2. 【請求項2】 通常のHDDまたはSSMを有する磁気
    記録装置内に音波・超音波を共なう磁気記録装置。
  3. 【請求項3】 請求項1、請求項2において通常のHD
    DまたはSSMを有する磁気記録装置内の音波・超音波
    の重畳または位相差の弾性波を共なう磁気記録装置。
  4. 【請求項4】 固体の自己潤滑性をプラズマ製膜装置内
    でメモリー用およびヘッド用の保護として薄膜形成のた
    めのターゲット材に使用し得ることを特徴とする自己潤
    滑性の薄膜及びシステムより成る請求項1記載の磁気記
    録装置内に、不活性ガス雰囲気すなわち窒素、二酸化炭
    素、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノ
    ン、等を含む磁気記録装置。
  5. 【請求項5】 前記、不活性ガスHeにおいて超流体、
    超流動現象すなわち気体の自己潤滑性を有するヘリウム
    4(4He)とヘリウム3(3He)および(4He)
    と(3He)との混合を共なって融合する音波・超音波
    すなわち弾性波より成る磁気記録装置。
  6. 【請求項6】 前記、不活性ガスすなわち気体He,N
    e,Ar,Kr,N系,C系,CO系に混入する低分
    子のシリコン系、フッ素系等と融合する音波・超音波す
    なわち弾性波より成る超高密度型摺動・接触式の磁気記
    録装置。
  7. 【請求項7】 前記、磁気記録装置の信頼性を高めるた
    めに、気体He,Ne,Ar,Kr,Xe,N系,C
    系,CO系に混入する低分子のシリコン系またはフッ素
    系にフラーレンC60系すなわちC50,C60,C7
    0,C76,C78,C82,C84,C90,C9
    6,C120等の特殊潤滑剤を混入し、かつ、これらと
    融合する音波・超音波すなわち弾性波より成ることを特
    徴とする請求項2、3、5、6記載の超高密度型摺動・
    接触式の磁気記録装置。
  8. 【請求項8】 前記、通常のHDDまたはSSMを有す
    る磁気記録装置内の不活性ガスHeにおいて超流体、超
    流動現象すなわち気体の自己潤滑性を有するヘリウム4
    (4He)とヘリウム3(3He)および(4He)と
    (3He)との混合を共なって成る磁気記録装置。
  9. 【請求項9】 前記、通常のHDDまたはSSMを有す
    る磁気記録装置内の不活性ガスすなわち気体He,N
    e,Ar,Kr,N系,C系,CO2系に混入する低分
    子のシリコン系、フッ素系等との混合を共なって成る磁
    気記録装置。
  10. 【請求項10】 前記、通常のHDDまたはSSMを有
    する磁気記録装置内の信頼性を高めるために、気体H
    e,Ne,Ar,Kr,Xe,N系,C系,CO系に混
    入する低分子のシリコン系またはフッ素系にフラーレン
    C60系すなわちC50,C60,C70,C76,C
    78,C82,C84,C90,C96,C120等の
    特殊潤滑剤を混入して成ることを特徴とする磁気記録装
    置。
  11. 【請求項11】 前記、通常のHDDまたはSSMを有
    する磁気記録装置内の信頼性を高めるために、請求項
    8、9、10の組み合わせを行うことを特徴とする磁気
    記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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