JP2002278886A - 情報配信方法及び情報配信サーバ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 受信契約者に対して随時自動的に情報を提供
するプッシュ型の特性を活かしながら、受信契約者の位
置と時刻とに応じて、情報提供のタイミングと提供する
情報の内容及びその価格とを決定して受信契約者に情報
を提供する。 【解決手段】 情報配信サーバ１００は、イベント等に
応じた情報配信条件を定義したシナリオを作成してお
き、情報受信希望者の移動機１５０の携帯電話番号とe-
mailアドレス及び配信希望シナリオを登録しておき、位
置情報サーバ１６０または、位置情報配信サーバ１７０
から定期的に移動機１５０の位置情報を取得する情報配
信サーバ１００は、移動機の位置と時刻とにより情報配
信条件に合致する情報をe-mailにより、または、移動機
が開いているＷｅｂページに送信し、さらに、情報の配
信に対する課金額を算出し、基準値からの差額として課
金明細書に追記する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、情報通信システム
を用いた情報配信方法及び情報配信サーバ装置に係り、
特に、提供する情報の選択方法と送信の時期とにより提
供する情報の価格を決定して課金を行う情報配信方法及
び情報配信サーバ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】インターネットや無線通信システム等の
情報通信手段を介して情報提供を行う情報配信方法に
は、配信のタイミングの違いにより分類した場合、プル
型とプッシュ型と呼ばれる方法がある。プル型は、主
に、情報入手者側が入手タイミングを決め、情報入手者
側で情報が必要となったときに、情報提供業者が用意し
てある情報にアクセスすることにより情報の配信を受け
るというものである。プッシュ型は、主に、情報提供者
側が提供タイミングを決め、情報提供を受けることを希
望した受信者に対して、情報提供者側の予定に従って情
報の配信を開始するというものである。

【０００３】プッシュ型の情報配信方法の従来技術の例
として、例えば、ＷＷＷ(World Wide Web)サーバがＷＷ
Ｗクライアントに対して、提供している表示情報の内容
を新しいものに更新したことを通知し、ＷＷＷクライア
ントが更新された情報にアクセスし直すことにより情報
の配信を受けるものが知られている。また、プッシュ型
の他の従来技術として、例えば、特開２０００−７８１
９２号公報等に記載された技術が知られている。この従
来技術は、情報の受信契約者に対して、メールサーバを
介してe-mailを使用して定期的に情報の配信するという
ものである。

【０００４】さらに、プッシュ型の他の従来技術とし
て、例えば、特開平８−１８０１０１号公報等に記載さ
れた技術が知られている。この従来技術は、無線通信シ
ステムを用い、移動受信端末が無線伝達可能範囲に入っ
たことを配信タイミングとして、移動受信端末に対して
情報の提供を行うというものである。

【０００５】一方、有料情報の配信に対する課金方法に
関する従来技術として、利用期間に対して価格を定める
定額制や、個別の情報毎に価格を定める等の方法が知ら
れている。また、課金方法に関する従来技術として、例
えば、特開２０００−１１５０９７号公報等に記載され
た、入手時期、配信速度、記録媒体の種別により価格に
変化を持たせる方法が知られている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】近年、インターネット
接続機能を持つ携帯電話を利用することによって、屋外
を移動しながらいつでも簡単に情報の配信を受けること
が可能となった。このため、従来技術の場合のように必
ずしも屋内や公衆電話等からのように、ある特定の場所
に留まった状態で情報の配信を受ける必然性がなくなっ
ている。

【０００７】しかし、前述したプッシュ型の従来技術
は、情報配信における情報提供のタイミングの決定方法
や、提供する情報の選択方法及び提供情報に対する価格
の決定方法が、受信契約者の利用位置を意識したもので
はなかったという問題点を有している。一方、プル型の
情報提供方法は、自動的にタイムリーな情報の提供を行
うという目的には適さないものであるという問題点を有
している。

【０００８】また、前述で説明した特定の無線伝達可能
範囲に入ったことを配信タイミングとする従来技術は、
異なるエリア間が独立しており、異なるエリアの配信情
報に相関関係を持たせて連携を取ったり、一貫したテー
マ性を持たせることができないという問題点を有してい
る。

【０００９】さらに、有料情報の配信に対する課金方法
に関する従来技術は、プル型、プッシュ型を問わず、市
場全体の消費動向によって価格が決められており、受信
契約者の情報利用位置の違いからくる情報に対する逼迫
度や必要性の度合いにより課金を行うことができないと
いう問題点を有している。

【００１０】本発明の目的は、前述した従来技術の問題
点を解決し、受信契約者に対して随時自動的に情報を提
供するプッシュ型の特性を活かしながら、受信契約者の
位置と時刻とに応じて、情報提供のタイミングと提供す
る情報の内容及びその価格を決定することを可能とした
情報配信方法及び情報配信サーバ装置を提供することに
ある。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明によれば前記目的
は、インターネット接続機能を備える無線通信端末と、
該端末の位置を特定する位置情報を測位するサーバと、
前記端末に対して情報提供を行う情報配信サーバと、そ
れらの間に通信経路を提供する情報通信網とからなり、
前記情報配信サーバが前記端末に情報の提供を行う情報
配信方法であって、情報の受信を希望する前記無線通信
端末の位置情報を取得するステップと、取得した位置情
報に適合する配信条件を検索するステップと、配信条件
に適合する情報を前記無線通信端末に送信するステップ
とを備えることにより達成される。

【００１２】また、前記目的は、インターネット接続機
能を備える無線通信端末に対して情報の提供を行う情報
配信サーバであって、情報の受信を希望する前記無線通
信端末の位置情報を取得する手段、取得した位置情報に
適合する配信条件を検索する手段と、配信条件に適合す
る情報を前記無線通信端末に送信する手段とを備えるこ
とにより達成される。

【００１３】前述において、情報配信サーバには、予
め、情報提供業者が配信情報の配信条件となる有効エリ
アと有効期間とを定めたシナリオを作成して、送信条件
保持手段に定義しておく。また、情報配信サーバは送信
履歴保持手段を有し、該手段には、情報受信希望者の端
末の携帯電話番号とe-mailアドレス及び配信希望シナリ
オを登録しておき、情報を配信する度に該当した配信条
件を記録していく。また、情報配信サーバは課金変更条
件保持手段を有し、該手段には、個々の配信情報に対す
る課金方法が配信条件により異なる場合に対して、基準
価格からの変更方法を定義しておく。

【００１４】また、情報配信サーバは端末の位置を追跡
する手段を有し、該手段は、送信履歴保持手段に登録さ
れている情報受信希望者の位置情報を定期的に取得し
て、送信条件保持手段に該当する配信条件が定義されて
いないかを確認し、該当する配信条件がある場合に、送
信履歴保持手段に記録してある配信済みの配信条件と重
複しないか確認し、直前に配信したばかりではない等、
適切な状況が整っていれば、情報配信手段によって当該
情報を配信する。課金変更手段は、プッシュ型プル型を
問わず、提供する情報が配信条件により異なる課金を必
要とする場合に、課金変更条件保持手段に定義してある
課金変更方法に基づいて課金額を算出し、基準値からの
差額を課金明細ファイルに追記する。

【００１５】

【発明の実施の形態】以下、本発明による情報配信方法
及び情報配信サーバ装置の実施形態を図面により詳細に
説明する。

【００１６】図１は本発明一実施形態による情報配信方
法を用いるネットワークシステムの全体の構成を示すブ
ロック図であり、まず、図１を参照して、本発明の方法
を用いて情報を提供するために利用するインフラの全体
の構成について説明する。図１において、１００は情報
配信サーバ、１１０はインターネット、１２０はゲート
ウェイサーバ、１３０は携帯電話通信網、１４０は基地
局、１５０は移動機、１６０は位置情報サーバ、１７０
は位置情報配信サーバ、４００は指定エリア情報サーバ
である。

【００１７】図１に示すネットワークシステムは、指定
エリア情報サーバ内の情報を検索して情報の提供サービ
スを行う情報配信サーバ１００と、移動機の位置情報を
配信する位置情報配信サーバ１７０とがインターネット
１１０に接続され、移動機の位置情報を検出してその情
報を位置情報配信サーバ１７０にインターネット１１０
を介して送信する位置情報サーバ１６０と、基地局１４
０と、インターネット１１０及び携帯電話通信網の間を
接続するゲートウェイサーバ１２０とが、携帯電話通信
網１３０に接続されて構成されている。また、移動機１
５０は、本発明による情報提供のサービスを受けること
ができ、自位置の近くの基地局１４０を介して携帯電話
通信網１３０に接続可能とされている。

【００１８】なお、図１には、インターネット１１０、
携帯電話網１３０に接続される機器は、移動機１５０を
含めてそれぞれ１台だけを示しているが、これらの機器
は、それぞれ複数台備えられていてよい。

【００１９】前述において、情報提供業者が備える情報
配信サーバ１００は、ＷＷＷサーバやE-mailサーバから
なり、それらをインターネット１１０に接続してサービ
スを行うための設備に加えて、後述する指定エリア情報
サーバ４００が備えるデータベースにアクセスし、移動
機１５０の位置と時刻とに応じて情報配信制御と課金変
更制御とを行う。また、情報配信サーバ１００は、イン
ターネット１１０を介して、または、図示しない専用線
を介してゲートウェイサーバ１２０に接続されており、
ゲートウェイサーバ１２０を介して携帯電話通信網１３
０と接続可能とされている。

【００２０】情報の受信希望者となる利用者の移動機１
５０は、インターネット接続機能を有する携帯電話や、
ＰＣ(Personal Computer)やＰＤＡ(Personal Digital A
sistant)等に接続されたパケット通信機能を持つ無線通
信端末等であってよい。移動機１５０は、利用者が移動
した位置をカバーエリアとする基地局１４０を介して携
帯電話通信網１３０に収容される。位置情報サーバ１６
０は、移動機１５０と連携して移動機の位置情報を測位
する計算を行い、必要に応じて移動機の位置情報をオペ
レータ、移動機１５０や位置情報提供サービス業者の位
置情報配信サーバ１７０等に通知する。

【００２１】図２はe-mailを用いた情報配信時のシステ
ム構成要素間の動作シーケンスの例を説明する図であ
り、次に、図２を参照してe-mailを用いる場合の情報提
供サービスの全体の流れを説明する。

【００２２】（１）はじめに、情報受信希望者は、移動
機１５０を介して、情報配信サーバ１００に対して情報
受信登録を行う。この登録は、e-mailを送信することに
より、移動機の契約者電話番号とe-mailアドレスとを伝
えて行う。このとき、情報提供業者が複数の情報提供シ
ナリオを用意してある場合、予め選択肢を示して、その
中の１つを指定するようにする。情報受信希望者の希望
であれば選択を情報提供業者に任せてランダムに情報提
供シナリオの選択を行うようにしてもよい。その後、送
信条件が整うまでは何もしない（シーケンス２００）。

【００２３】（２）情報配信サーバ１００は、情報配信
希望登録者の移動機１５０の位置情報を一定の時間間隔
を空けて定期的に取得するため、移動機１５０に対して
位置情報の取得動作開始を指示する（シーケンス２１
０）。

【００２４】（３）移動機１５０は、位置情報サーバ１
６０が測位計算を行った移動機の位置情報を受け取り、
その位置情報を情報配信サーバ１００に通知する（シー
ケンス２２０、２３０）。

【００２５】（４）情報配信サーバ１００は、移動機１
５０からの通知により、その移動機の位置情報を取得し
た後、情報提供シナリオの送信条件に該当するか否か
を、指定エリア情報サーバ４００の持つ情報を調べてチ
ェックする（シーケンス２４０）。

【００２６】（５）シーケンス２４０のチェックで、送
信条件に該当しなかった場合、再度、移動中の移動機１
５０から位置情報を受け取るシーケンス２１０〜２４０
を実行する（シーケンス２５０）。

【００２７】（６）シーケンス２４０のチェックで、送
信条件に該当した場合、情報配信サーバ１００は、指定
エリア情報サーバ４００から送信情報タグを受け取るこ
とができ、送信条件に該当する配信情報をe-mailの中に
含めて送信する。送信されたe-mailは、ゲートウェイサ
ーバ１２０を介して移動機１５０にプッシュ送信される
（シーケンス２６０〜２８０）。

【００２８】図３はＷＷＷを用いた情報配信時のシステ
ム構成要素間の動作シーケンスの例を説明する図であ
り、次に、図３を参照してＷＷＷを用いる場合の情報提
供サービスの全体の流れを説明する。

【００２９】（１）はじめに、情報受信希望者は、移動
機１５０を介して、情報配信サーバ１００に対して情報
受信登録を行う。この登録は、Ｗｅｂページ参照型の情
報配信を行うものであり、ＷＷＷサーバとしての情報配
信サーバ１００上に用意した登録ページに移動機１５０
からアクセスすることにより行う。登録終了後、情報配
信サーバ１００は、情報提供シナリオに対応したエント
リーページを移動機１５０に示すので、情報受信希望者
は、エントリーページのブックマークを行うことによ
り、必要に応じて参照を中断したり再開したりすること
ができる（シーケンス２００、３００）。

【００３０】（２）その後、情報配信サーバ１００は、
受信配信希望登録者の移動機１５０の位置情報を一定の
時間間隔を空けて定期的に取得する。この位置情報の取
得は、位置情報提供サービス業者の位置情報配信サーバ
１７０を通して移動機１５０の位置情報を検索すること
により、移動機１５０の機能によらずに行われる（シー
ケンス３１０、３２０）。

【００３１】（３）情報配信サーバ１００は、シーケン
ス３２０で移動機の位置情報を取得した後、情報提供シ
ナリオの送信条件に該当するか否かを、指定エリア情報
サーバ４００の持つ情報を調べてチェックし、送信条件
に該当しなかった場合、再度、移動中である移動機１５
０の位置情報を取得するシーケンス３１０、３２０を実
行する（シーケンス２５０）。

【００３２】（４）シーケンス２４０のチェックで、送
信条件に該当した場合、情報配信サーバ１００は、指定
エリア情報サーバ４００から送信情報タグを受け取るこ
とができ、送信条件に該当する情報の配信を行う。この
とき、移動機１５０がブラウザを起動しており、指定の
Ｗｅｂページを参照中であれば、情報配信サーバ１００
は、直ちにプッシュ処理を開始して、移動機１５０に対
して送信条件に該当する情報の配信を行う（シーケンス
２６０、３３０）。

【００３３】（５）前述において、移動機１５０がブラ
ウザを起動していなければ、Ｗｅｂのプッシュ処理を開
始する代わりに、図２により説明した場合と同様に、e-
mailを送信して、ゲートウェイサーバ１２０のプッシュ
送信機能により移動機１５０にe-mailを受信させる。こ
のe-mailとしては、参照を催促するものであってよく、
e-mail中には、送信条件に該当する配信情報と共に、参
照先のＵＲＬ(Uniform Resource Locator)のリファレン
スタグをも含めておき、Ｗｅｂページへのアクセスの継
続を促すようにする。

【００３４】なお、前述したシーケンスにおける情報の
配信方法（e-mailの送信またはＷｅｂページの参照）
と、移動機１５０の位置情報の取得動作（２１０ａまた
は３１０ａ）との組み合わせには特に制限はなく、いず
れの方法を用いてもよい。

【００３５】図４は情報配信時における情報配信サーバ
の処理動作の例を説明するフローチャート、図５は情報
配信条件を設定するためのシナリオ定義テーブルの構成
例を示す図、図６は情報受信希望者のそれぞれの配信履
歴を記録するテーブルの構成例を示す図であり、次に、
図５、図６に示すテーブルを参照しながら、図４に示す
フローを参照して情報配信サーバの処理について説明す
る。なお、図５、図６に示すテーブルは、情報提供業者
が指定エリア情報サーバ４００上に設けるが、情報配信
サーバと同一の装置上に設けられても、また、どちらと
も異なる装置上に設けられてもよい。

【００３６】情報提供業者は、情報受信登録に先立っ
て、情報配信シナリオを１つまたは複数作成しておく。
各シナリオは、情報のジャンルやテーマといった種類別
に作成してもよく、また、特定の場所への集客効果を促
すように企画された商業広告目的の街頭キャンペーン、
街中でのゲーム、特定の場所だけで受信できるクーポン
や観光スタンプ代わりの待ち受け画面の配信等、イベン
ト別に作成しておいてもよい。そして、各シナリオに
は、提供する情報と共に、その情報を配信する場所と期
間も対応付けて定義しておく。

【００３７】シナリオ定義テーブルは、シナリオ別送信
条件表として構成され、図５に示すように、シナリオ別
の送信条件表５００（５００Ａ〜５００Ｃ）として用意
される。各シナリオの送信条件表には、１つまたは複数
の送信条件が定義される。各条件は、条件番号５１０、
適用位置範囲５２０、適用期間５３０、送信情報タグ５
４０を１組として定義される。条件番号５１０は、各条
件を参照するためのインデックスであり、定義順に１か
ら正の整数が付与されていく。適用位置範囲５２０は、
条件が有効となる場所を定義するために使用し、例え
ば、緯度と経度とを用いて矩形の領域を定義したり、中
心点と半径とを用いて定義する。適用期間５３０は、条
件が有効となる時間帯を定義するために使用し、例え
ば、開始日時と終了日時とを用いて定義する。送信情報
タグ５４０は、条件が有効となった際に送信する情報の
ファイル名やＵＲＬなどで、情報を実際に格納してある
ファイルサーバなどから取り出す際の参照方法を定義し
ておく。

【００３８】情報配信サーバ１００は、情報受信希望者
からの情報受信登録を受けると、情報受信希望者毎に、
例えば、図６に示すような配信履歴テーブル６００に登
録を行う。配信履歴テーブル６００には、登録者の移動
機１５０の電話番号６１０、e-mailアドレス６２０、提
供シナリオ６３０、前回送信条件番号６４０が１組とし
て記録される。但し、前回送信条件番号６４０の初期設
定値は、“０”としておく。なお、登録は、サービス中
に随時受け付けられる。

【００３９】（１）情報配信サーバ１００は、処理が開
始されると、情報提供のサービス中、送信履歴表６００
に登録されているそれぞれの移動機１５０の位置情報を
取得する（ステップ４００、４１０）。

【００４０】（２）次に、取得した移動機１５０の位置
情報を用いて、各登録者への提供予定のシナリオの送信
条件表５００を検索し、現在の時刻と取得した位置とに
合う条件のものがあるか否かをチェックし、もしなけれ
ば一定時間間隔を置いてから位置情報の取得動作のステ
ップ４１０に戻ってここからの処理を繰り返す（ステッ
プ４２０、４３０、４８０）。

【００４１】（３）ステップ４３０のチェックで、該当
する条件のものがある場合、さらに、送信履歴表６００
から前回送信条件番号６４０を検索し、その結果、今回
適合した条件番号と前回の送信条件番号とが異なるか否
かをチェックする。このチェックで、今回適合した条件
番号と前回の送信条件番号とが同一の場合、今回の情報
送信を見送り、一定時間間隔を置いてから位置情報の取
得動作のステップ４１０に戻ってここからの処理を繰り
返す。これにより、同一の適用位置範囲内に移動機１５
０が長時間留まっている場合に、重複した情報を配信し
ないようにすることができる（ステップ４４０、４５
０、４８０）。

【００４２】（４）ステップ４５０のチェックで、今回
適合した条件番号と前回の送信条件番号とが異なる場
合、送信条件表５００の適合した条件番号５１０の送信
情報タグ５４０で示されるファイルをe-mailを用いて、
あるいは、移動機１５０がブラウザを起動しており、指
定のＷｅｂページを参照中であれば、情報配信サーバ１
００は、直ちにプッシュ処理を開始して、移動機１５０
に対して送信条件に該当する情報の配信を行う。この場
合、移動機１５０がブラウザを起動していなければ、Ｗ
ｅｂのプッシュ処理を開始する代わりに、図２により説
明した場合と同様に、e-mailを送信して、ゲートウェイ
サーバ１２０のプッシュ送信機能により移動機１５０に
Ｗｅｂページの参照を促すe-mailを送信するようにして
もよい（ステップ４６０）。

【００４３】（５）その後、今回適合した条件番号５１
０を送信履歴表６００の中の前回送信条件番号６４０と
して記録し、一定時間間隔を置いてから位置情報の取得
動作のステップ４１０に戻ってここからの処理を繰り返
し実行する（ステップ４７０、４８０）。

【００４４】図７は情報提供時に課金額を変更する場合
の処理動作の例を説明するフローチャート、図８は提供
する情報別の課金額の変更条件と変更方法とを定義する
テーブルの構成例を示す図、図９は課金額を変更した際
の料金明細を示す課金ファイルの例を説明する図であ
り、次に、図８、図９に示すテーブルを参照しながら、
図７に示すフローを参照して情報配信サーバでの課金額
の変更の処理について説明する。なお、図８、図９に示
すテーブルは、情報提供業者が指定エリア情報サーバ４
００上に設けるが、情報配信サーバと同一の装置上に設
けられても、また、どちらとも異なる装置上に設けられ
てもよい。

【００４５】移動機１５０に対する課金は、普段、月額
固定課金等のように、利用期間に対して課金を行った
り、個別の情報に対して取得価格を決めておくという方
法で行われる。本発明の実施形態は、このような場合で
あっても、特定の場所と時刻とに情報を利用または取得
する場合に限り、前述の普段の料金とは異なる図７によ
り説明するような課金を行うこととする。そのため、条
件次第では課金額の変更を必要とする情報に対して、予
めそれらの情報別に課金方法を変更する場合の条件と変
更方法とを定めてテーブルに格納して用意しておく。こ
のテーブルは、例えば、図８に示すような送信情報別課
金変更条件表８００として用意され、送信情報タグ８１
０、適用位置範囲８２０、適用期間８３０、課金変更方
法８４０を１組として構成される。

【００４６】送信情報タグ８１０は、課金変更の対象と
する情報のファイル名やＵＲＬ等であり、情報を実際に
格納してあるファイルサーバ等から取り出す際の参照方
法により示される。適用位置範囲８２０は、条件が有効
と成る場所を定義するために使用され、例えば、緯度と
経度を用いて矩形の領域を定義したり、中心点と半径と
を用いて円形の領域を定義したりして定義される。適用
期間８３０は、条件が有効となる時間帯を定義するため
に使用され、例えば、開始日時と終了日時とを用いて定
義される。課金変更方法８４０は、普段の基準価格から
の変更方法を定義したものであり、例えば、音楽や写真
といった単体の情報に対する販売価格に対しては増減率
で示し、月極めの定額利用料等に対しては増減額で示し
ておく。

【００４７】例えば、特定の場所への集客効果を促すよ
うに企画された商業広告目的の街頭キャンペーン、街中
でのゲーム、特定の場所だけで受信できるクーポンや観
光スタンプ代わりの待ち受け画面の配信等を行った場
合、月極めの定額利用料を割り引く減額を課金変更方法
８４０として定義しておくことができる。この場合、本
発明とは直接的には関係しないが、情報配信サーバ１０
０を持つ情報提供業者は、前述したような商業広告目的
の街頭キャンペーン、街中でのゲーム、特定の場所だけ
で受信できるクーポンや観光スタンプ代わりの待ち受け
画面の提供元に対して所要の料金を請求するようにする
こともできる。

【００４８】（１）情報配信サーバ１００は、課金変更
の処理時、情報を移動機１５０に送信する度に、また
は、利用者の移動機１５０からのアクセスがある度に、
前述したテーブル８００を検索し、利用者に提供する情
報に応じた課金変更方法を検索する（ステップ７００、
７１０）。

【００４９】（２）ステップ７１０での検索の結果、該
当する位置と時刻とに合う条件があるか否かをチェック
し、ない場合、なにもせずにここでの処理を終了する
（ステップ７２０）。

【００５０】（３）ステップ７２０のチェックで、該当
する位置と時刻とに合う条件があった場合、テーブル８
００内に登録されている課金変更方法８４０に従って特
別価格を計算し、基準価格からの差額を算出して、図９
により説明する課金明細書９００差額を追記して処理を
終了する（ステップ７３０）。

【００５１】課金ファイル９００は、図９に示すよう
に、費目９１０、受信日時９２０、受信位置９３０、金
額９４０を記録したものである。費目９１０には、利用
した情報や受信した情報の名前が記録される。受信日時
９２０には、情報を利用または受信した日時が記録され
る。受信位置９３０には、情報を利用または受信した場
所が記録される。金額９４０には、基準価格９５０Ａ、
９６０Ａと、必要に応じてこれらに対する差額９５０
Ｂ、９６０Ｂが記録される。

【００５２】本発明の実施形態は、前述したように、基
準価格との差額を追記するようにすることにより、既存
の課金処理をそのままとして、変更処理７００を新たに
追加することにより、本発明の実施形態による情報提供
のサービスに対する課金を行うことができる。

【００５３】前述した本発明の実施形態において、情報
配信サーバの機能は、情報の受信を希望する前記無線通
信端末の位置情報を取得する処理プログラムと、取得し
た位置情報に適合する配信条件を検索する処理プログラ
ムと、配信条件に適合する情報を前記無線通信端末に送
信する処理プログラムと、前記無線通信端末に送信した
情報の配信条件を記録する処理プログラムと、情報提供
時に課金の変更条件を検索する処理プログラムと、課金
ファイルに差額を追記する処理プログラムとを備えるソ
フトウェアを実行することにより実現することができ、
また、前述の各プログラムは、ＦＤ、ＣＤＲＯＭ、Ｍ
Ｏ、ＤＶＤＲＯＭ等の記録媒体に格納して提供すること
ができる。

【００５４】前述した本発明の実施形態によれば、場所
と時刻とに応じた情報配信シナリオを設定しておくこと
により、情報受信希望者の持つ移動端末の所在位置の変
化に合わせて、特定のシナリオに沿った情報をリアルタ
イムに配信することができ、これにより、インターネッ
トによる情報配信サービスを、街頭でのイベントやプロ
モーション活動等に利用することが可能となる。また、
本発明の実施形態によれば、受信位置に応じて異なる課
金体系を構築することができ、これにより、利用価値や
必要性が場所によって異なる情報の商品価値を高めるこ
とができる。

【００５５】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、受
信契約者に対して随時自動的に情報を提供するプッシュ
型の特性を活かしながら、受信契約者の位置と時刻とに
応じて、情報提供のタイミングと提供する情報の内容及
びその価格とを決定して受信契約者に情報を提供するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明一実施形態による情報配信方法を用いる
ネットワークシステムの全体の構成を示すブロック図で
ある。

【図２】e-mailを用いた情報配信時のシステム構成要素
間の動作シーケンスの例を説明する図である。

【図３】ＷＷＷを用いた情報配信時のシステム構成要素
間の動作シーケンスの例を説明する図である。

【図４】情報配信時における情報配信サーバの処理動作
の例を説明するフローチャートである。

【図５】情報配信条件を設定するためのシナリオ定義テ
ーブルの構成例を示す図である。

【図６】情報受信希望者のそれぞれの配信履歴を記録す
るテーブルの構成例を示す図である。

【図７】情報提供時に課金額を変更する場合の処理動作
の例を説明するフローチャートである。

【図８】提供する情報別の課金額の変更条件と変更方法
とを定義するテーブルの構成例を示す図である。

【図９】課金額を変更した際の料金明細を示す課金ファ
イルの例を説明する図である。

【符号の説明】

１００ 情報配信サーバ １１０ インターネット １２０ ゲートウェイサーバ １３０ 携帯電話通信網 １４０ 基地局 １５０ 移動機 １６０ 位置情報サーバ １７０ 位置情報配信サーバ ４００ 指定エリア情報サーバ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｈ０４Ｑ 7/34 Ｈ０４Ｂ 7/26 １０６Ｂ 7/20 Ｈ０４Ｑ 7/04 Ｚ Ｆターム(参考） 5B075 KK07 ND20 PP10 PP30 PR08 UU40 5K067 AA34 BB04 BB21 EE02 EE10 EE16 FF02 JJ53 JJ64

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 インターネット接続機能を備える無線通
   信端末と、該端末の位置を特定する位置情報を測位する
   サーバと、前記端末に対して情報提供を行う情報配信サ
   ーバと、それらの間に通信経路を提供する情報通信網と
   からなり、前記情報配信サーバが前記端末に情報の提供
   を行う情報配信方法であって、情報の受信を希望する前
   記無線通信端末の位置情報を取得するステップと、取得
   した位置情報に適合する配信条件を検索するステップ
   と、配信条件に適合する情報を前記無線通信端末に送信
   するステップとを備えることを特徴とする情報配信方
   法。
2. 【請求項２】 前記無線通信端末に送信した情報の配信
   条件を記録するステップを、さらに備えることを特徴と
   する請求項１記載の情報配信方法。
3. 【請求項３】 情報提供時に課金の変更条件を検索する
   ステップと、課金ファイルに差額を追記するステップと
   を、さらに備えることを特徴とする請求項１または２記
   載の情報配信方法。
4. 【請求項４】 インターネット接続機能を備える無線通
   信端末に対して情報の提供を行う情報配信サーバであっ
   て、情報の受信を希望する前記無線通信端末の位置情報
   を取得する手段、取得した位置情報に適合する配信条件
   を検索する手段と、配信条件に適合する情報を前記無線
   通信端末に送信する手段とを備えることを特徴とする情
   報配信サーバ。
5. 【請求項５】 前記無線通信端末に送信した情報の配信
   条件を記録する手段をさらに備えることを特徴とする請
   求項４記載の情報配信サーバ。
6. 【請求項６】 情報提供時に課金の変更条件を検索する
   手段と、課金ファイルに差額を追記する手段とをさらに
   備えることを特徴とする請求項４または５記載の情報配
   信サーバ。
7. 【請求項７】 前記配信条件として、少なくとも、条件
   番号、場所の範囲を定義する情報、期間を定義する情
   報、及び、配信する情報を特定するための情報を対応付
   けて記憶する配信条件保持手段を備え、さらに、少なく
   とも、前記無線通信端末をユニークに特定するための情
   報、及び、情報送信時に検索対象とする前記配信条件保
   持手段を指定する情報を対応付けて記憶する配信対象保
   持手段を備えることを特徴とする請求項４、５または６
   記載の情報配信サーバ。
8. 【請求項８】 前記配信条件として、少なくとも、条件
   番号、場所の範囲を定義する情報、期間を定義する情
   報、及び、配信する情報を特定するための情報を対応付
   けて記憶する配信条件保持手段を備え、さらに、少なく
   とも、前記無線通信端末をユニークに特定するための情
   報、情報送信時に検索対象とする前記配信条件保持手段
   を指定する情報、及び、前記条件保持手段の中の条件番
   号を対応付けて記憶する配信履歴保持手段を備えること
   を特徴とする請求項４ないし７のうちいずれか１記載の
   情報配信サーバ。
9. 【請求項９】 少なくとも、配信する情報を特定するた
   めの情報、場所の範囲を定義する情報、期間を定義する
   情報、及び、課金変更方法を定義する情報を対応付けて
   記憶する課金変更条件保持手段、さらに備えることを特
   徴とする請求項４ないし８のうちいずれか１記載の情報
   配信サーバ。