JP2002275375A - 押出材および押出材の製造方法 - Google Patents

押出材および押出材の製造方法

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JP2002275375A JP2001076673A JP2001076673A JP2002275375A JP 2002275375 A JP2002275375 A JP 2002275375A JP 2001076673 A JP2001076673 A JP 2001076673A JP 2001076673 A JP2001076673 A JP 2001076673A JP 2002275375 A JP2002275375 A JP 2002275375A
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exchange resin
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Masami Katou
まさみ 加藤
Masayuki Kamite
正行 上手
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に回収された農業用ビニル等の樹脂廃材を
再利用しても脱臭効果を得ることができ、成形すること
によって住宅の建材として使用することのできる押出材
および押出材の製造方法を提供すること。 【解決手段】 押出材は、セルロース系微粉粒と、不純
物を含む樹脂廃材、すなわち回収された農業用ビニルか
ら得られた廃材樹脂粉砕粉と、弱陰イオン交換樹脂とを
混練・溶融して固形化してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セルロース系微粉
粒と不純物を含む樹脂廃材から得られた廃材混合樹脂と
弱陰イオン交換樹脂とを混練して固形化してなる押出材
および押出材の製造方法に関するものである。
【0002】
【背景の技術】従来より、セルロース材を粉砕して得た
粉砕粉と、樹脂等とを混合し、押出成形または射出成形
により所望形状に成形して、手触り感等の風合いも天然
の木に近い木質様成形品を形成することが行われてい
た。そして、上述したセルロース材は、建築用木質部材
の端材やおが屑を使用していたが、資源の有効利用や環
境保護の観点から建築部材として、一度使用した建築パ
ネル等を回収して、この回収した建築部材を粉砕して、
再度、原料として使用することが望まれるようになっ
た。このような回収された建築パネル等の建築部材から
得られた粉砕粉を原料として使用する木質様成形品の製
造方法の一例として、例えば、特開平11−12922
3号公報に記載の技術が知られている。この技術は、建
築部材から木質の回収木質部材と、樹脂からなる回収樹
脂部材とを回収し、回収木質部材と回収樹脂部材とを混
合する混合工程と、この混合工程において混合したもの
を粉砕して粉砕粉を形成する粉砕工程と、この粉砕工程
により得られた粉砕粉を混練する混練工程と、この混練
工程において混練したものを押出もしくは射出成形する
成形工程とを備えたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記特開平
11−129223号公報記載の木質様成形品では、建
築部材から回収した回収樹脂部材を原料としているが、
例えば、回収された農業用ビニルを木質様成形品の原料
として再利用することが望まれている。しかし、農業用
ビニルを使用した場合、農業用ビニルには窒素肥料等の
不純物が付着しており、この窒素肥料には臭いを発生す
る硝酸系イオンも含まれている。そのため、このような
窒素肥料等が付着した農業用ビニルから得られた樹脂と
木質廃材とを混練しかつ溶融して押出成形された押出材
は、臭いを発生する。したがって、この押出材から所要
形状に成形された木質様成形品は住宅の建材として使用
することが困難であった。本発明は、上記事情に鑑みて
なされたもので、特に、回収された農業用ビニル等の樹
脂廃材を再利用しても脱臭効果を得ることができ、成形
することによって住宅の建材として使用することのでき
る押出材および押出材の製造方法を提供することを課題
としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の発明は、セルロース系微粉粒と、不純物
を含む樹脂廃材から得られた廃材樹脂粉砕粉と、弱陰イ
オン交換樹脂とを混練・溶融して固形化してなることを
特徴とする。
【0005】請求項1の発明によれば、セルロース系微
粉粒と、廃材樹脂粉砕粉と、弱陰イオン交換樹脂とを混
練・溶融して固形化してなるので、つまり、溶融して固
形化してなる樹脂中に、セルロース系微粉粒が存在する
ので、弱陰イオン交換樹脂はその全てが樹脂によって覆
われてイオン交換樹脂としての機能を損なうことなく、
セルロース系微粉粒に近接もしくは接している部分はイ
オン交換樹脂としての機能を有することになる。そし
て、前記セルロース系微粉粒中の水分によって弱陰イオ
ン交換樹脂中の陰イオンが電離し、この陰イオンと廃材
樹脂粉砕粉中に含まれる陰イオンとが交換される。すな
わち、例えば、前記廃材樹脂粉砕粉中に臭いを発生する
硝酸系イオンが含まれている場合には、この硝酸系イオ
ンが前記弱陰イオン交換樹脂の陰イオンと交換されて除
去される。したがって、脱臭効果を得ることができ、さ
らに、このような押出材を溶融し成形することによって
木質様成形品を製造し、これを住宅の建材として使用す
ることができる。
【0006】前記弱陰イオン交換樹脂としては、例え
ば、ジエチルアミノエチル基を結合させた樹脂等が挙げ
られる。また、より脱臭効果を得るために例えば、モレ
キュラーシーブ、ゼオライト、発泡シラス土、活性炭等
を、前記セルロース系微粉粒、廃材樹脂粉砕粉、弱陰イ
オン交換樹脂と一緒に混練・溶融し固形化しても良い。
【0007】請求項2の発明は、請求項1記載の押出材
において、前記不純物を含む樹脂廃材は、回収された農
業用ビニルであることを特徴とする。
【0008】請求項2の発明によれば、前記不純物を含
む樹脂廃材は、回収された農業用ビニルであるので、該
農業用ビニルに付着している窒素肥料に含まれる硝酸系
イオンを、前記弱陰イオン交換樹脂により除去すること
ができ、よって脱臭効果を得ることができる。したがっ
て、このような押出材を溶融し成形することによって木
質様成形品を製造し、これを住宅の建材として利用する
ことができるとともに廃材の利用率を向上させることが
できる。また、大量に使用される農業用ビニルを回収し
て再利用しているので、材料単価が安くコストの削減に
つながる。
【0009】前記回収された農業用ビニルとしては、例
えば、ビニルハウス用ポリ塩化ビニルシート等が挙げら
れ、この農業用ビニルには硝酸系イオンを含有する窒素
肥料等が付着している。
【0010】請求項3の発明は、請求項1または2記載
の押出材において、前記セルロース系微粉粒が、不純物
を含む木質廃材から得られた木質廃材粉砕粉であること
を特徴とする。
【0011】請求項3の発明によれば、前記セルロース
系微粉粒が、不純物を含む木質廃材から得られた木質廃
材粉砕粉であるので、木質廃材を利用することによって
資源の有効利用や環境保護の観点からも優れる。
【0012】前記木質廃材としては、例えば、住宅等の
建物を解体した際に排出される木質廃材や家具を解体し
た際に排出される木質廃材、建物建築中に排出される木
材の端材、おが屑等が挙げられる。
【0013】請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれ
かに記載の押出材において、押出材全体に対して、前記
セルロース系微粉粒は30〜60wt%、前記廃材樹脂
粉砕粉は20〜69wt%、前記弱陰イオン交換樹脂は
1〜20wt%それぞれ含まれていることを特徴とす
る。
【0014】請求項4の発明によれば、前記セルロース
系微粉粒は押出材全体に対して、30〜60wt%含ま
せることによって、セルロース系微粉粒を多く含むこと
が可能となるので、この押出材を溶融し成形することに
よって得られる木質様成形品に本物の木材により近い手
触りや風合いを出すことができる。また、廃材樹脂粉砕
粉は、20〜69wt%、弱陰イオン交換樹脂は1〜2
0wt%含ませることによって、利用する廃材の量が多
くなり廃材の再利用率を向上させることができる。
【0015】ここで、前記セルロース系微粉粒を押出材
全体に対して30〜60wt%含ませたのは、30wt
%未満では本物の木材により近い手触り等の風合いを出
すことが難しく、また、60wt%を越えると木質過多
となって押出材の成形性が低下するためである。また、
前記廃材樹脂粉砕粉を押出材全体に対して20〜69w
t%含ませたのは、20wt%未満では、廃材の再利用
率を向上させることができず、69wt%を越えると廃
材樹脂粉砕粉中に溶融しづらい不純物が多くなり、押出
材の成形性が低下するためである。さらに、前記弱陰イ
オン交換樹脂を押出材全体に対して1〜20wt%含ま
せたのは、1wt%未満では、弱陰イオン交換樹脂が少
なすぎるためイオン交換樹脂としての働きを十分に行う
ことできず、20wt%を越えると弱陰イオン交換樹脂
を多く含むので木質感のある木質様成形品とすることが
できないためである。
【0016】請求項5の発明は、セルロース系微粉粒
と、不純物を含む樹脂廃材から得られた廃材樹脂粉砕粉
と、弱陰イオン交換樹脂とを混合しかつ溶融させて押出
成形することを特徴とする。
【0017】請求項5の発明によれば、セルロース系微
粉粒と、廃材樹脂粉砕粉と、弱陰イオン交換樹脂とを混
合しかつ溶融させて押出成形するので、つまり、溶融し
て固形化してなる樹脂中に、セルロース系微粉粒が存在
するので、弱陰イオン交換樹脂はその全てが樹脂によっ
て覆われてイオン交換樹脂としての機能を損なうことな
く、セルロース系微粉粒に近接もしくは接している部分
はイオン交換樹脂としての機能を有することになる。そ
して、前記セルロース系微粉粒中の水分によって弱陰イ
オン交換樹脂中の陰イオンが電離し、この陰イオンと廃
材樹脂粉砕粉中に含まれる陰イオンとが交換される。す
なわち、例えば、前記廃材樹脂粉砕粉中に臭いを発生す
る硝酸系イオンが含まれている場合には、この硝酸系イ
オンが前記弱陰イオン交換樹脂の陰イオンと交換されて
除去される。したがって、脱臭効果を得ることができる
とともに、セルロース系微粉粒と廃材樹脂粉砕粉中に弱
陰イオン交換樹脂を混合し溶融、成形することによっ
て、容易に脱臭された押出材を製造することができる。
さらに、このような押出材を溶融し成形することによっ
て木質様成形品を製造し、これを住宅の建材として使用
することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。本発明の押出材は、セルロース系微粉粒と不純物
を含む樹脂廃材から得られた廃材樹脂粉砕粉と弱陰イオ
ン交換樹脂とを混練・溶融して固形化してなるものであ
る。前記セルロース系微粉粒は、不純物を含む木質廃材
から得られた木質廃材粉砕粉である。前記木質廃材とし
ては、例えば、住宅等の建物を解体した際に排出される
木質廃材や家具を解体した際に排出される木質廃材、建
物建築中に排出される木材の端材、おが屑等である。前
記不純物を含む樹脂廃材には、回収された農業用ビニル
を使用する。この農業用ビニルは、例えば、ビニルハウ
ス用ポリ塩化ビニルシート等であり、硝酸系イオンを含
有する窒素肥料が付着しているものである。前記弱陰イ
オン交換樹脂としては、例えば、ジエチルアミノエチル
基を結合させた樹脂等が挙げられる。
【0019】また、セルロース系微粉粒、廃材樹脂粉砕
粉、弱陰イオン交換樹脂は、押出材全体に対して、それ
ぞれ30〜60wt%、20〜69wt%、1〜20w
t%含まれている。
【0020】次に、前記押出材の製造方法について説明
する。まず、粉砕工程において、木質廃材を粉砕して木
質廃材粉砕粉、すなわちセルロース系微粉粒を得る。な
お、この粉砕工程は、一次粉砕、二次粉砕及び三次粉砕
の三段階から形成されている。もちろん、この粉砕形態
は、効率的に行うために各段階に分けたもので特にこれ
に限定されることはなく、一種類の粉砕工程で行うこと
も充分可能である。
【0021】一次粉砕工程において使用される粉砕装置
は、一つの塊の大きさが数センチメートル程度のものか
らなる大塊状にすることができる粉砕機能を有するもの
であって、具体的には、二個の対向するローラーの表面
に多数の突起を形成し、このローラー間を加圧させなが
らローラーを回転させることにより、この間を通過する
ものを破砕するような粉砕装置である。もちろん、粉砕
装置は、これに限定されるものではなく、同様の機能を
有するものであれば他の粗粉砕用の粉砕装置を使用して
も良い。例えば、上向きV型に開いたジョーと振動アゴ
の間に原料を入れ、加圧することにより原料を粉砕する
ジョークラッシャや、固定破砕面の中を可動破砕面が旋
回し、連続的に破砕するジャイレントリクラッシャ等の
他の粗粉砕装置を使用しても良いものである。
【0022】次に、二次粉砕工程において、一次粉砕工
程を終えた一次粉砕材料に対して細粉状に粉砕を施す。
この二次粉砕工程に使用される粉砕装置は、大塊状のも
のを数ミリメートル以下にまで、細粉状に粉砕すること
ができるものであって、具体的には、高速回転するハン
マチップで材料を打ち砕き、ハンマチップの外周にある
スクリーンの丸穴を通過するまで打砕作用を繰り返すハ
ンマミルを使用するものである。もちろん、使用する粉
砕装置は、上述したハンマミルに限定されるものではな
く、同様の機能を有するものであれば他の粉砕装置でも
良いものである。例えば、カッターにより細断するカッ
ターミルや、ローラーにより圧砕するロールミル等を使
用しても良い。
【0023】次に、三次粉砕工程において、二次粉砕工
程を終えた二次粉砕材料に対して微粉状に粉砕を施す。
この三次粉砕工程に使用される粉砕装置は、二次粉砕工
程により得られた材料を更に細かい微粉状に粉砕するこ
とができるものである。具体的には、いわゆるピンミル
であって、円盤に取り付けられたピンによって、衝撃、
反発の相互作用を受けて微粉砕を施すことができるもの
である。更に具体的には、このピンミルは、垂直方向に
多数のピンを有する円盤状の回転ディスクと、この回転
ディスクに向かい合う面に多数のピンを有する固定ディ
スクとを備え、二次粉砕工程により得られた材料を回転
ディスクの中心部へ投入すると、遠心力によって回転デ
ィスクと固定ディスクに取り付けられたピンの間隙に入
り込み、ピンによる衝撃や反発の相互作用を受けて微粉
状に粉砕することができるものである。この三次粉砕工
程では、上述したピンミルにより、約60ミクロンメー
トル程度の大きさの粒に粉砕される。もちろん、粉砕装
置は、上述したピンミルに限定されるものではなく、同
様の機能を有する他の細粉砕装置、例えば、ボールミル
や石臼等でも良いものである。上述したような粉砕工程
において、回収した木質廃材を三段階に分けて、粉砕す
ることによってセルロース系微粉粒を得る。
【0024】次に、回収された農業用ビニルを、例え
ば、ハンマーミル等を使用して粉砕し廃材樹脂粉砕粉を
得る。一方、弱陰イオン交換樹脂も同様にハンマーミル
等を使用して粉砕する。そして、上記のようにして得ら
れたセルロース系微粉粒、廃材樹脂粉砕粉、弱陰イオン
交換樹脂を均一に分布するように混練する。その後、混
練したセルロース系微粉粒と廃材樹脂粉砕粉と弱陰イオ
ン交換樹脂とを溶融させて押出機で押出成形することに
よって、押出材を製造する。ここで、例えば、前記混練
した混合物を、多孔円形ノズルからひも状に押し出して
切断することによってペレット状の押出材としても良
い。このようにペレット状にしておくと、輸送、保管な
どの際に吸湿しにくく、同一品質を保ちやすくて便利で
ある。
【0025】なお、前記押出材は、通常以下のような工
程により木質様成形品とされるので、この工程の一例を
以下に説明する。まず、押出材を所定の温度および圧力
を加えて、押出成形機または射出成形機により所要の形
状に成形する。この成形工程においては、成形温度を1
60〜220℃に設定し、この成形温度で成形されてい
る。ここで、成形工程における成形温度を160〜22
0℃に設定したのは、160℃未満では廃材樹脂粉砕粉
および弱陰イオン交換樹脂の軟化が不十分でセルロース
系微粉粒と均等に混練し難く、また220℃以上ではセ
ルロース系微粉粒が熱で炭化等の変化を起こすためであ
る。このように成形温度を160〜220℃に設定した
ので、粉砕工程において得られたセルロース系微粉粒を
成形工程において熱で変化させることなく、しかも廃材
樹脂粉砕粉および弱陰イオン交換樹脂を十分に溶融し軟
化させて、セルロース系微粉粒と均等に混練することが
でき、これによって木質様成形品を容易かつ確実に得る
ことができる。
【0026】本発明の実施の形態によれば、木質廃材か
ら得られたセルロース系微粉粒と、回収された農業用ビ
ニルから得られた廃材樹脂粉砕粉と、弱陰イオン交換樹
脂とを混練・溶融して固形化してなるので、セルロース
系微粉粒中の水分によって弱陰イオン交換樹脂中の陰イ
オンが電離して、農業用ビニルに付着している窒素肥料
に含まれている硝酸系イオンとイオン交換反応を行う。
したがって、臭いを生じる硝酸系イオンを除去すること
ができ、脱臭効果を得ることができる。さらに、このよ
うな押出材を溶融しかつ成形し木質様成形品を製造する
ことによって、これを住宅の建材として使用することが
できる。
【0027】また、木質廃材や回収された農業用ビニル
を再利用しているので再利用率を向上させることができ
る。さらに、材料単価の安い農業用ビニルを使用してい
るのでコストの削減につながる。前記セルロース系微粉
粒は、押出材全体に対して多く含むことが可能となるの
で、この押出材から成形された木質様成形品は本物の木
材により近い手触りや風合いを出すことができる。ま
た、上述したようにして弱陰イオン交換樹脂を、セルロ
ース系微粉粒と廃材樹脂粉砕粉中に混合しかつ溶融、成
形することによって容易に脱臭された押出材を製造する
ことができる。
【0028】なお、より脱臭効果を得るために例えば、
モレキュラーシーブ、ゼオライト、発泡シラス土、活性
炭等を、セルロース系微粉粒、廃材樹脂粉砕粉、弱陰イ
オン交換樹脂と一緒に混練・溶融し固形化すると良い。
この場合、モレキュラーシーブ、ゼオライト、発泡シラ
ス土、活性炭等はそれぞれ1〜10wt%含むように配
合を調整する。
【0029】また、木質廃材と樹脂廃材と弱陰イオン交
換樹脂との混合は、粉砕前に行っても良い。すなわち、
破砕していない木質廃材と樹脂廃材と弱陰イオン交換樹
脂とを混合し、この混合材料を上述した方法と同様に、
木質廃材がセルロース系微粉粒となり、樹脂廃材および
弱陰イオン交換樹脂が粉末状となるまで粉砕する。そし
て、この粉砕された混合材料を混練・溶融し押出成形し
て押出材を製造する。
【0030】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、前記セルロー
ス系微粉粒中の水分によって前記弱陰イオン交換樹脂中
の陰イオンが電離し、この陰イオンと廃材樹脂粉砕粉中
の陰イオンとが交換される。したがって、例えば、前記
廃材樹脂粉砕粉中に臭いを発生する硝酸系イオンが含ま
れている場合には、この硝酸系イオンが除去されて脱臭
効果を得ることができ、さらに、住宅の建材として使用
することができる。
【0031】請求項2の発明によれば、請求項1と同様
の効果を得ることができるのは勿論のこと、前記農業用
ビニルに付着している窒素肥料に含まれている硝酸系イ
オンを、前記弱陰イオン交換樹脂により除去することが
でき、よって脱臭効果を得ることができる。したがっ
て、住宅の建材として利用することができるとともに廃
材の利用率を向上させることができる。また、材料単価
の安い農業用ビニルを使用しているので、コストの削減
につながる。
【0032】請求項3の発明によれば、請求項1または
2と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、前
記セルロース系微粉粒が、不純物を含む木質廃材から得
られた木質廃材粉砕粉であるので、木質廃材を利用する
ことによって資源の有効利用や環境保護の観点からも優
れる。
【0033】請求項4の発明によれば、請求項1〜3の
いずれかと同様の効果を得ることができるのは勿論のこ
と、前記セルロース系微粉粒を多く含むことが可能とな
るので、本物の木材により近い手触りや風合いを出すこ
とができる。また、利用する廃材の量が多くなり廃材の
再利用率を向上させることができる。
【0034】請求項5の発明によれば、前記セルロース
系微粉粒中の水分によって前記弱陰イオン交換樹脂中の
陰イオンが電離し、この陰イオンと廃材樹脂粉砕粉中の
陰イオンとが交換される。したがって、例えば、前記廃
材樹脂粉砕粉中に臭いを発生する硝酸系イオンが含まれ
ている場合には、この硝酸系イオンが除去されて脱臭効
果を得ることができるとともに、容易に脱臭された押出
材を製造することができる。さらに、この押出材を成形
することによって住宅の建材として使用することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 101/02 C08L 101/02 // B29K 1:00 B29K 1:00 27:00 27:00 105:26 105:26 Fターム(参考) 2B260 AA10 AA20 BA01 BA05 BA15 BA18 CB01 CD02 EA13 EB02 EB06 EB12 EB42 EC18 4F207 AA15 AA50 AC04 KA01 KA17 KB21 KW45 4J002 AA03Y AH00W BD03X GL00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルロース系微粉粒と、不純物を含む樹
    脂廃材から得られた廃材樹脂粉砕粉と、弱陰イオン交換
    樹脂とを混練・溶融して固形化してなることを特徴とす
    る押出材。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の押出材において、 前記不純物を含む樹脂廃材は、回収された農業用ビニル
    であることを特徴とする押出材。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の押出材におい
    て、 前記セルロース系微粉粒が、不純物を含む木質廃材から
    得られた木質廃材粉砕粉であることを特徴とする押出
    材。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の押出材
    において、 押出材全体に対して、 前記セルロース系微粉粒は30〜60wt%、前記廃材
    樹脂粉砕粉は20〜69wt%、前記弱陰イオン交換樹
    脂は1〜20wt%それぞれ含まれていることを特徴と
    する押出材。
  5. 【請求項5】 セルロース系微粉粒と、不純物を含む樹
    脂廃材から得られた廃材樹脂粉砕粉と、弱陰イオン交換
    樹脂とを混合しかつ溶融させて押出成形することを特徴
    とする押出材の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008303683A (ja) * 2007-06-11 2008-12-18 Misawa Homes Co Ltd 門柱および宅地構造
CN113912965A (zh) * 2021-12-02 2022-01-11 武汉兀艺工舍文化有限公司 一种塑木复合材料相框及其制备方法

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