JP2002272342A - ゴキブリ等歩行性昆虫の駆除具 - Google Patents

ゴキブリ等歩行性昆虫の駆除具

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JP2002272342A
JP2002272342A JP2001081376A JP2001081376A JP2002272342A JP 2002272342 A JP2002272342 A JP 2002272342A JP 2001081376 A JP2001081376 A JP 2001081376A JP 2001081376 A JP2001081376 A JP 2001081376A JP 2002272342 A JP2002272342 A JP 2002272342A
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cockroaches
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walking
test
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JP2001081376A
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Satoki Kurosawa
聰樹 黒澤
Yasuhiro Tomioka
康浩 富岡
Atsushi Shibayama
淳 柴山
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Japan Agriculture Forestry and Fisheries Ministry of
Ikari Shodoku Co Ltd
Original Assignee
Japan Agriculture Forestry and Fisheries Ministry of
Ikari Shodoku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゴキブリ等歩行性昆虫を効果的に誘引してそ
の駆除を効率よく行うことが可能な、ゴキブリ等歩行性
昆虫の駆除具を提供する。 【解決手段】 ゴキブリの収容器3を備えたゴキブリ捕
獲具であって、前記収容器3はゴキブリの侵入口4、
4’を有すると共に、前記侵入口4、4’と平行に蓄光
テープ5が縞模様状に貼り付けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴキブリ等歩行性
昆虫の駆除具に関し、さらに詳しくは、ゴキブリ等を駆
除するための捕獲具や殺虫具として、好適に使用できる
駆除具に関する。
【0002】
【従来の技術】ゴキブリを駆除するために、従来から、
粘着物質を塗布した捕獲具が使用されている。特にゴキ
ブリは暗い場所を好むことから、光が遮蔽された収容器
内に粘着物質を塗布し、侵入口から侵入したゴキブリを
内部の粘着面で捕獲する捕獲具が広く用いられている。
さらに、ゴキブリに対する毒性物質を収容器内や生息環
境に配置して、これを食した、あるいはこれに触れたゴ
キブリを殺すことも行われている。
【0003】これらの捕獲具等においては、ゴキブリが
所定の場所に到達することが必要である。すなわち、粘
着物質を塗布した捕獲具であれば、粘着面にゴキブリが
到達することが必要である。また、収容器内に粘着物質
を塗布した捕獲具であれば、ゴキブリがまず侵入口に到
達し、その後内部の粘着面に到達することが必要であ
る。また、毒性物質を配置した殺虫具であれば、その毒
性物質の配置場所にゴキブリが到達することが必要であ
る。そのため、高い駆除効果を得るために、これらの到
達すべき場所に、ゴキブリを積極的に誘引することが行
われている。具体的には、従来からゴキブリの誘引物質
が研究され用いられている。例えば、食餌誘引物質やフ
ェロモン等の誘引物質が、ゴキブリ捕獲器の粘着面に置
かれたり、ゴキブリに対する毒性物質に混合される等し
て用いられている。
【0004】一方、ハエ等の飛翔性昆虫に対しては、蛍
光管や水銀灯などを用いた誘虫灯を使用して誘引するこ
とが古くから行われている。さらに、電力を消費せず
に、これらの害虫を誘引する方法として、蛍光物質を使
用する方法も提案されている(特開平7−313036
号公報参照)。また、ゴキブリ等の歩行性昆虫の中で
も、クロゴキブリについては、ブラックライトの光のよ
うに、特定の波長(370nm付近)の光に誘引される
ことが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
誘引物質によるゴキブリの誘引効果は、必ずしも満足の
ゆくものではなかった。また、ブラックライトの光に誘
引されるのは、ゴキブリの中でもクロゴキブリ等特定の
種類に限られており、チャバネゴキブリのように、ブラ
ックライトの光を忌避する種類については、誘虫灯等を
使用しても効果のないものであった。このように、ゴキ
ブリ等歩行性昆虫の駆除には限界があったため、従来よ
りも高い誘引効果があり、しかも歩行性昆虫の大部分に
誘引効果のある方法を用いた、ゴキブリ等の駆除具が望
まれている。本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑み
てなされたものであり、ゴキブリ等歩行性昆虫を効果的
に誘引してその駆除を効率よく行うことが可能な、ゴキ
ブリ等歩行性昆虫の駆除具を提供することを課題とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
解決のため鋭意検討した結果、ゴキブリ等歩行性昆虫
は、内部の明るさにかかわらず、昆虫の種類に対応した
特定の隙間に好んで入り込む性質があること、特にゴキ
ブリ等は、視覚によって隙間の存在を認知しているこ
と、またゴキブリ等は、暗い場所ほど活動的になること
等に着目した。そして、誘引すべき場所にゴキブリ等が
好む隙間があると視覚的に表現することに想到した。さ
らに、特に暗い場所において、かかる視覚的誘引刺激を
強調する目的で、発光部を配置することに想到した。
【0007】すなわち、本発明は、発光部と非発光部と
を有する誘引部を備えたことを特徴とするゴキブリ等歩
行性昆虫の駆除具を提供する。なお、本明細書において
「ゴキブリ」という用語は、日本在来種のみならず、外
来種をも含み、例えばチャバネゴキブリ(Blattella ge
rmanica)、ワモンゴキブリ(Peripalaneta american
a)、クロゴキブリ(Periplaneta japanna)、ヤマトゴ
キブリ(Periplaneta suzukii)等が含まれるが、これ
らには限定されない。また、本明細書において「ゴキブ
リ等歩行性昆虫」という用語は、視覚によって隙間を認
知しうる歩行性昆虫全体を称し、上記ゴキブリの他、例
えば、ゲジゲジ、ムカデ、ゴミムシ等を含むものであ
る。
【0008】また、本明細書において、「駆除具」と
は、捕獲、殺虫等の手段により害虫となる昆虫を退治す
るための用具をいう。また、本明細書において「誘引
部」とは、駆除を目的としてゴキブリ等を誘引すべき場
所であって、具体的な態様は駆除方法に応じて種々選択
可能である。たとえば、誘引部に、ゴキブリ等を収容す
る収容器の侵入口を設けることができる。また、粘着物
質を塗布した面やゴキブリに対する毒性物質を配置した
場所等を、直接誘引部とすることもできる。
【0009】本発明によれば、発光部が存在することに
よって、非発光部をゴキブリ等が好む隙間として認識さ
せることができる。特に暗黒の環境下において、この認
識させる効果は高い。その結果、ゴキブリ等が誘引部に
効果的に誘引されるため、捕獲、殺虫等の駆除手段を有
効に施すことができる。
【0010】本発明において、前記発光部は縞模様状に
配置されることが望ましい。これにより、発光部と発光
部との間の非発光部が、隙間のような暗部として強調さ
れるので、ゴキブリ等が誘引部に誘引されやすくなる。
その結果、捕獲、殺虫等の駆除手段を有効に施すことが
できる。
【0011】発光部を縞模様状に配置する場合、縞模様
の間隔は1〜30mmとすることが望ましい。30mm
より大きいと、発光部と発光部との間が広すぎて、非発
光部を隙間として認識されさせにくくなるからである。
また、1mmよりも小さいと、強調すべき非発光部の幅
が狭くなりすぎ、かえって目立たなくなってしまうだけ
でなく、非発光部に収容器の侵入口を設けた場合には、
侵入に必要な幅が足らずに、実際に侵入が困難になるか
らである。また、縞模様の間隔は3〜20mmとするこ
とが、より望ましい。潜伏場所の選好性試験の結果、ク
ロゴキブリ、ワモンゴキブリ及びヤマトゴキブリは、1
cmの隙間を好み、チャバネゴキブリは5mmの隙間を
好むことが知られている。このため、縞模様の間隔を3
〜20mmとすることにより、ゴキブリによって隙間と
して認識される幅が、これらのゴキブリの好む隙間の幅
に、より近づくことができる。
【0012】また、本発明において、前記非発光部の少
なくとも一部が、前記発光部と前記駆除具の下端部との
間隙に位置することが望ましい。この場合、発光部と駆
除具の下端部との間隙に位置する非発光部は、床と家具
等との隙間であるが如く、暗部として強調されるので、
ゴキブリ等が誘引されやすくなる。その結果、ゴキブリ
等の駆除効果を向上させることができる。
【0013】また、本発明は、前記誘引部に加えて昆虫
を収容するための収容器を備え、前記非発光部に前記収
容器の侵入口が設けられたことを特徴とするゴキブリ等
歩行性昆虫の駆除具を提供する。本発明によれば、発光
部の存在によって、侵入口を隙間として強調して認識さ
せることができるので、ゴキブリ等が侵入口を経由して
収容器内に侵入しやすくなる。したがって、収容器内に
ゴキブリ等を捕獲しやすくなる。
【0014】本発明における発光部としては、蛍光管や
発光ダイオードなども使用可能であるが、蛍光物質を用
いることが望ましい。これにより、電力を消費せずに使
用できるため、使用コストが低減できると共に、電力設
備のない場所でも使用することが可能である。さらに、
蛍光物質は、塗布や印刷、又は塗布や印刷したテープ等
を貼り付ける等により、所望の場所に所望の面積で配置
しやすいため、縞模様等を効果的に形成することができ
る。
【0015】この蛍光物質とは、光を照射することによ
って蛍光を発するものである。本発明においては、残光
性のない蛍光物質も使用可能であるが、暗所でも使用可
能とするために、残光性のある蛍光物質を使用すること
が望ましい。残光性のある蛍光性物質としては、SrA
24やZnSを含むものが挙げられる。この中でも、
SrAl24を含む蛍光物質は残光時間が長いため特に
好適に使用できる。また、蛍光物質を配置する方法に特
に限定はないが、例えば、塗布、印刷、又は、塗布、印
刷等したテープ等を貼り付ける方法などが可能である。
このように、蛍光物質を用いることにより、電力を消費
せずに使用できるため、使用コストが低減できると共
に、電力設備のない場所でも使用することが可能とな
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図を参照しつつ、本発明の
実施形態を説明する。なお、この実施形態は本発明の要
旨を説明するためのものであり、特に限定のない限り本
発明を限定するものではない。
【0017】図1は、本発明に係るゴキブリ等歩行性昆
虫の駆除具の一実施形態として、ゴキブリの捕獲具を示
す斜視図である。本実施形態のゴキブリ捕獲具は、縦断
面が略台形のトンネル状の通路1と、この通路1の両端
を遮蔽する端壁2、2’(誘引部)とによって、ゴキブ
リの収容器3が構成されている。そして、この収容器3
の底面、すなわち、通路1の底面1aの内面には、粘着
物質が塗布され、その上にゴキブリの誘引物質が置かれ
ている。また、端壁2、2’の下端部には略矩形のゴキ
ブリの侵入口4、4が開口されており、侵入口4、4’
の長辺の一方は、底面1aに接するようになっている。
さらに、この侵入口4、4’の長辺方向と平行するよう
に、蓄光テープ5…が、端壁2、2’の外面に、ほぼ等
間隔で縞模様状に貼り付けられている。この蓄光テープ
5…は、基紙に、SrAl24からなる蛍光塗料が塗布
されて構成されている。なお、蓄光テープ5の内、下端
側にある蓄光テープ5aは、侵入口4、4により中断さ
れている。
【0018】本実施形態のゴキブリ捕獲具は、通路1内
に侵入したゴキブリを、粘着物質によって動けなくし
て、捕獲するものである。本実施形態のゴキブリ捕獲具
は、従来の捕獲具と同様に誘引物質が用いられていると
共に、蓄光テープ5…が貼り付けられているので、ゴキ
ブリの誘引効果が著しく高められている。すなわち、縞
模様状の蓄光テープ5…の存在により、侵入口4、4の
暗さが強調され、暗い隙間のように視認されやすくな
る。そのため、従来の捕獲具と比較して、ゴキブリが侵
入口4、4に到達する確率が向上し、その結果、通路1
内に侵入する確率も高くなるので、捕獲効率が著しく向
上するものである。
【0019】次に、図2は、本発明に係るゴキブリ等歩
行性昆虫の駆除具の他の実施形態として、ゴキブリの殺
虫具を示す斜視図である。本実施形態のゴキブリ殺虫具
は、底板11と、この底板11にL字状に立設された横
板12(誘引部)と、底板11と横板12のL字内面側
に、所定の塗布パターンで塗布された、毒性物質13及
び蛍光物質14とから構成されている。ここで、本実施
形態における毒性物質13及び蛍光物質14の塗布パタ
ーンについて説明する。まず、底板11の上面側には、
その全面に毒性物質13aが塗布されている。一方、横
板12の底板11側の面には、毒性物質13bと蛍光物
質14とが、毒性物質13bの領域を下端側として、交
互に縞模様状に塗布されている。なお、持ち運びの便宜
のため、毒性物質13(13a及び13b)は、底板1
1及び横板12の周辺部を避けて塗布されていてもよ
い。
【0020】本実施形態の蛍光物質14としては、Sr
Al24等を用いることができる。また、本実施形態の
毒性物質13としては、例えば、人体等には安全性が高
く、ゴキブリには殺虫効果のある接触毒や、食毒成分を
用いることができる。なお、毒性物質13は、蛍光物質
14の塗布箇所にも重ねて、底板11と横板11の双方
の全面に塗布することも可能である。
【0021】本実施形態のゴキブリ殺虫具は、たとえ
ば、部屋の壁面に沿って配置し、部屋の隅を移動するゴ
キブリを毒性物質13に接触させたり、これを食させた
りすることにより、殺虫するものである。本実施形態の
ゴキブリ殺虫具は、蛍光物質14が塗布されているの
で、ゴキブリの、毒性物質13の塗布面への誘引効果が
著しく高められている。すなわち、縞模様状に塗布され
た蛍光物質14の存在により、そこに、ゴキブリの好む
隙間が複数存在するかの如き視覚的誘引刺激が、特に暗
黒の環境下において強調される。そのため、ゴキブリが
底板11の上面側を通過して、あるいは、部屋の壁面等
から直接、毒性物質13bに到達しようとする確率が向
上する。その結果毒性物質13によりゴキブリが殺虫さ
れる効率が著しく向上するものである。
【0022】
【実施例】(実施例1)箱形粘着トラップの侵入口近傍
に種々のパターンで蓄光テープを貼り付けした供試体を
用意し、各々のゴキブリ誘引効果を比較した。まず、箱
形粘着トラップは、図3に示すように、幅7cm、奥行
き13cm、高さ2cmの箱20の軸方向両端に侵入口
21が2個設けたものを使用した。侵入口21、21
は、この箱の正面中央及び背面中央を、幅6cm、高さ
5mmの範囲で開口することにより形成した。この箱形
粘着トラップの内部の底面22には粘着剤が塗布されて
おり、両端(正面及び背面)の侵入口21、21から内
部に入ったゴキブリは、粘着剤に付着して捕獲される仕
組みになっている。
【0023】蓄光テープとしては、蛍光物質のSrAl
24を顔料に用いた、株式会社ワコー製の「蓄光テープ
ホワイトT−351」を用いた。そして、この蓄光テ
ープ25を種々のパターンで侵入口21、21の近傍に
貼り付けし、図4のa〜cに示す供試体を用意した。具
体的には、供試体aでは、0.5×6cmの蓄光テープ
25を侵入口21、21下方中央に横に貼り付けした。
また、供試体bでは、同じサイズの蓄光テープ25を侵
入口21、21上方中央に横に貼り付けした。また、供
試体cでは、同じサイズの蓄光テープ25を2枚用意
し、侵入口21、21の上下中央に横に貼り付けした。
また、比較のため、蓄光テープ25を貼り付けしない供
試体dも用意した。
【0024】以上のようにして準備した供試体a〜cの
何れか一つを試験区とし、供試体dを対照区とし、各供
試体の誘引効果を以下の方法で試験した。まず、プラス
チックコンテナ30(底面50×40cm、高さ25c
m)の内部に、餌31、水32及びゴキブリの隠れ家と
なるシェルター33(幅7cm、奥行き13cm、高さ
2cm)を、図5に示すように配置した。ここに、供試
虫としてチャバネゴキブリの成虫30匹を放し、証明の
下で約4時間放置した。そして、供試虫全部がシェルタ
ー33内に潜伏したのを確認後、試験区34(供試体a
〜cの何れか)と、対照区35(供試体d)とをプラス
チックコンテナ20内に入れ、図5に示すように、シェ
ルター23から等距離の位置に並べて配置した。同時に
照明を消して暗条件とし、25℃において放置し、14
時間後に各供試体内に侵入し、捕獲された虫数を計測し
た。
【0025】表1に上記の試験を7回反復した結果を示
す。表1において、試験区虫数は、試験区34(供試体
a〜cの何れか)で捕獲された虫数の合計である。ま
た、対照区虫数は、試験区34の供試体の各々に対応し
て対照区35(供試体d)で捕獲された虫数の合計であ
る。また、捕獲虫数は、試験区34と対照区35の何れ
かに捕獲された虫数の合計である。表1にはまた、これ
らの虫数から求めたEPI値も示す。このEPI値は、
下記式(1)で与えられる余剰比係数である。 (式1) EPI=(試験区虫数−対照区虫数)/(試験区虫数+
対照区虫数) ここで、得られるEPI値は、−1〜+1の範囲内であ
る。EPI値が最大値である+1となるのは、全供試虫
が試験区内に捕獲された場合であって、対照区との比較
において最も高い誘引効果が認められたことを意味す
る。一方、EPI値が最小値である−1となるのは、全
供試虫が対照区内に捕獲された場合であって、対照区と
の比較において最も高い忌避効果が認められたことを意
味する。また、EPI値がゼロとなるのは、試験区と対
照区の各々に同数の供試虫が捕獲された場合であって、
対照区との比較において、誘引効果も忌避効果も認めら
れなかったことを意味する。
【0026】 (表1) 試験区 試験区虫数 対象区虫数 捕獲虫数 EPI 供試体a 102 75 177 0.15 供試体b 135 72 207 0.30 供試体c 139 45 184 0.51
【0027】表1に示すように、供試体a〜cの何れに
おいても、EPIがゼロ以上となった。このことから、
貼付場所の上下にかかわらず、侵入口近傍に蓄光テープ
を貼ることによって、捕獲虫数が増加すること、すなわ
ち、供試虫を誘引しやすくなることがわかった。また、
誘引効果は、蓄光テープを侵入口を上下から挟むように
配置(供試体c)した場合が最も高く、上下の何れか一
方に蓄光テープを配置する場合には、侵入口の上側(供
試体b)に配置した方が誘引効果が高いことがわかっ
た。
【0028】(実施例2)箱形シェルターの侵入口近傍
に種々のパターンで蓄光テープを貼り付けした供試体を
用意し、各々のゴキブリ誘引効果を比較した。まず、箱
形シェルターは、図6に示すように、幅4cm、奥行き
2cm、高さ7cmの箱40に侵入口41を設けたもの
を使用した。侵入口41は、この箱40の正面中央の下
端部を幅2cm、高さ1cmの範囲で開口することによ
り形成した。
【0029】蓄光テープとしては、蛍光物質のSrAl
24を顔料に用いた、株式会社ワコー製の「蓄光テープ
ホワイトT−351」を用いた。そして、この蓄光テ
ープ45を、各々合計の面積が4cm2となるように、
種々のパターンで侵入口41の近傍に貼り付けし、図7
のA〜Eに示す供試体を用意した。具体的には、供試体
Aでは、2×2cmの蓄光テープ45を侵入口41上方
に貼り付けした。また、供試体Bでは、0.5cm幅の
蓄光テープ45を、0.5cmずつの間隔を開けて、侵
入口41下端部の両側、侵入口41上方、及びさらにそ
の上方に、各々横向きに貼り付けした。また、供試体C
では、0.5×4cmの蓄光テープ452本を、箱形シ
ェルター正面の左右両端に、各々縦に貼り付けした。ま
た、供試体Dでは、0.5×2cmの蓄光テープ2本
を、箱40正面の左右両端部に各々縦に貼り付けすると
共に、その上方に、0.5×4cmの蓄光テープ45を
横に貼り付けした。また、供試体Eでは、0.5cm×
4cmの蓄光テープ45を、0.5cmの間隔を開け
て、侵入口41上方、及びさらにその上方に、各々横向
きに貼り付けした。また、比較のため、蓄光テープ45
を貼り付けしない供試体Fも用意した。
【0030】以上のようにして準備した供試体A〜F
を、直径50cm、高さ15cmの円柱形の遮蔽空間
に、図8に示すように、各々の侵入口を内側に向けて放
射状に等間隔に配置した。なお、供試体AとD、供試体
BとE、供試体CとFの、各々の侵入口と侵入口との距
離が34cmとなるように配置した。このように配置し
た後、この遮蔽空間中央部に供試虫として、チャバネゴ
キブリの雄成虫50頭を放し、暗黒条件で、25℃にお
いて放置し、2時間後に各供試体内に侵入していた虫数
を計測した。
【0031】図9は、上記のように計測した各供試体内
の虫数の計測結果である。なお、図9のグラフ中に記載
した数値は、上記の試験を10回行った平均値と標準偏
差である。図9に示すように、供試体A〜Eに侵入した
虫数は、いずれも供試体Fに侵入した虫数よりも高かっ
た。これにより、蓄光テープを侵入口近傍に配置するこ
とは、そのパターンの種類にかかわらず、供試虫の誘引
に有効であることがわかった。また、供試体A〜Eの中
でも、供試体B、C、Eに特に多くの供試虫が侵入して
おり、蓄光テープを縞模様状に配置することが、供試虫
の誘引に有効であることがわかった。
【0032】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のゴキブリ
等歩行性昆虫の駆除具によれば、ゴキブリ等を効果的に
誘引できるため、捕獲、殺虫等の駆除を効率よく行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態に係るゴキブリ捕獲具の斜視図であ
る。
【図2】 他の実施形態に係るゴキブリ捕獲具の斜視図
である。
【図3】 実施例に用いた供試体の斜視図である。
【図4】 実施例に用いた供試体の正面図及び背面図で
ある。
【図5】 実施例における供試体の配置図である。
【図6】 他の実施例に用いた供試体の斜視図である。
【図7】 他の実施例に用いた供試体の正面図である。
【図8】 他の実施例における供試体の配置図である。
【図9】 他の実施例の試験結果を示すグラフである。
【符号の説明】 1…通路、2…端壁、3…収容器、4…侵入口、5…蓄
光テープ、11…底板、12…横板、13…毒性物質、
14…蛍光物質
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 富岡 康浩 千葉県習志野市茜浜1−12−3 イカリ消 毒株式会社エンジニアリングセンター内 (72)発明者 柴山 淳 千葉県習志野市茜浜1−12−3 イカリ消 毒株式会社エンジニアリングセンター内 Fターム(参考) 2B121 AA16 BA01 BA11 CC06 DA25 DA29 EA01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発光部と非発光部とを有する誘引部を
    備えたことを特徴とするゴキブリ等歩行性昆虫の駆除
    具。
  2. 【請求項2】 前記発光部が縞模様状に配置されたこ
    とを特徴とする請求項1に記載のゴキブリ等歩行性昆虫
    の駆除具。
  3. 【請求項3】 前記発光部が、1〜30mm間隔の縞
    模様状に配置されたことを特徴とする請求項2に記載の
    ゴキブリ等歩行性昆虫の駆除具。
  4. 【請求項4】 前記非発光部の少なくとも一部が、前
    記発光部と前記駆除具の下端部との間隙に位置すること
    を特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載のゴ
    キブリ等歩行性昆虫の駆除具。
  5. 【請求項5】 昆虫を収容するための収容器を備える
    と共に、前記非発光部に前記収容器の侵入口が設けられ
    たことを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記
    載のゴキブリ等歩行性昆虫の駆除具。
  6. 【請求項6】 前記発光部に、蛍光物質が用いられて
    いることを特徴とする請求項1から請求項5の何れかに
    記載のゴキブリ等歩行性昆虫の駆除具。
JP2001081376A 2001-03-21 2001-03-21 ゴキブリ等歩行性昆虫の駆除具 Pending JP2002272342A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023054674A1 (ja) * 2021-10-01 2023-04-06 クラレトレーディング株式会社 歩行性害虫捕獲装置

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WO2023054674A1 (ja) * 2021-10-01 2023-04-06 クラレトレーディング株式会社 歩行性害虫捕獲装置

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