JP2002272290A - 形質転換イネ - Google Patents
形質転換イネInfo
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Abstract
質転換インド型イネを提供する。 【解決手段】 日本型イネのNADAグルタミン酸合成酵素
(NADA-GOGAT)をコードするポリヌクレオチドが導入さ
れたインド型イネであって、高いNADA-GOGAT活性を有す
ることを特徴とする形質転換イネまたはその組織。
Description
ネのNADA-GOGAT遺伝子によって形質転換されたインド型
イネに関するものである。さらに詳しくは、この出願の
発明は、窒素利用効率に優れ、高い収量が期待される形
質転換インド型イネに関するものである。
り、窒素代謝はその個体維持や種の継続のために不可欠
の生理過程である。
る全窒素の8割は老化器官からの転流(リサイクル)に
よるものである。師管を介して転流する窒素形態はグル
タミンとアスパラギンであるが、グルタミンに関して
は、老化器官では細胞質型グルタミン合成酵素(GS1)
が、また登熟初期の穂や若い葉身ではNADAグルタミン酸
合成酵素がグルタミンの合成と再利用反応の鍵を握って
いる。
a sativa)のNADA-GOGAT遺伝子とそのcDNAを単離し、そ
の構造を報告している(Biochim. Biophys. Acta. 138
7: 298-308, 1998)。また、NADA-GOGAT遺伝子の5'上流
域(3.7kbpまたは142bpまで)がプロモーター活性を有
することを見出してもいる(Aust. J. Plant Physiol.2
7: 787-793, 2000)。
ィカ)は全世界的に広く栽培され、遺伝的変異が多様で
あるために、日本型イネ(ジャポニカ)にはない有益な
遺伝形質(例えば、耐病虫性、耐塩性、耐乾性、光合成
能、半矮性など)を有するが、米の収量の点で日本型イ
ネに劣っている。このことは、インド型イネの多くが日
本型に比べて老化葉身のGS1含量は高いが、NADA-GOGAT
含量が低いことが原因の一つとして考えられる。NADA-G
OGAT活性が低いことによって窒素転流効率が低く、その
ために穂の形成が効率的に行われていないためである。
の優れたインド型イネ品種が得られれば、米の収量を大
きく向上させ、世界的な食料問題の解決に大きく貢献す
る。また、そのような品種を日本型イネと交配すること
などによって、互いの優れた形質を共有する新しいイネ
品種の作出も期待される。
鑑みてなされたものであって、日本型イネのNADA-GOGAT
遺伝子によって形質転換されたインド型イネを提供する
ことを課題としている。
を解決するための発明として、日本型イネのNADA-GOGAT
をコードするポリヌクレオチドが導入されたインド型イ
ネであって、高いNADA-GOGAT活性を有することを特徴と
する形質転換イネまたはその組織を提供する。
おいては、ポリヌクレオチドが、NADA-GOGAT遺伝子のプ
ロモーター領域を構成するポリヌクレオチドと、NADA-G
OGATcDNAとの融合ポリヌクレオチドであることを好まし
い態様としてもいる。
組織は、ポリヌクレオチドを導入したプロトプラスト、
カルス、再生個体(初代植物)およびその子孫植物、さ
らには植物個体から単離された植物組織(根、茎、葉
等)および種子が含まれる。
説明する。
は、日本型イネ由来のNADA-GOGATをコードするポリヌク
レオチドが形質導入され、野生型よりも高いNADA-GOGAT
活性を有することを特徴とする遺伝子導入(トランスジ
ェニック)イネである。この形質転換イネは、その高い
NADA-GOGAT活性によって、穂や葉身における窒素転流効
率に優れ、米の高い収量が可能となる。
は、日本型イネのNADA-GOGATの遺伝子断片(ゲノムDNA
断片)、mRNA、cDNA等を用いることができる。この出願
の発明者らによって、ササニシキのNADA-GOGAT遺伝子の
ゲノム構造(GenBank accession No. AB001916)および
cDNA(GenBank accession No. AB008845)が公知とされ
ており、これら公知の塩基配列に基づいて合成したオリ
ゴヌクレオチドをプローブとして、他の日本型イネのゲ
ノムDNAライブラリーやcDNAライブラリーをスクリーニ
ングすることによって目的とするポリヌクレオチドを単
離することができる。また、オリゴヌクレオチドをプラ
イマーとして、日本型イネ細胞から抽出したmRNAを鋳型
とするRT-PCRによってcDNAを得ることができる。
場合には、植物で機能するプロモーター(例えば、カリ
フラワーモザイクウイルス(CaMV)35Sプロモーター
等)と連結してベクターに組換え、形質転換に用いるこ
とができる。また、NADA-GOGAT遺伝子のプロモーター領
域のポリヌクレオチドを連結するようにしてもよい。例
えば、ササニシキ由来のNADA-GOGAT遺伝子プロモーター
は、GenBank accessionNo. AB001916の位置1〜3726に存
在するので、この領域を適当な制限酵素で切り出し、cD
NAと連結して用いるようにする。
は、実施例で示したカラサスのほか、IR24、キンスラボ
ロI、テパI、グルースディック等を対象とすることがで
きる。
ーション法(Nature 338:274, 1989)、アグロバクテリ
ウム法(Plant J. 6:271, 1994)またはパーティクルガ
ン法(Plant Cell Rep. 14:586, 1995)により行うこと
ができる。ただし、形質転換の効率等を考慮した場合に
は、実施例に示したようなアグロバクテリウム法を採用
することが好ましい。
いてさらに詳細かつ具体的に説明するが、この出願の発
明は以下の例によって限定されるものではない。
の5'上流域-2,352から第3エクソン上のXhoIサイト+1,3
22まで(GenBank accession No. AB001916の位置1〜372
6まで)のDNA断片(約3.8kbp)と、NADA-GOGAT cDNAの
蛋白質翻訳領域(GenBank accession No. AB008845の位
置263〜6762)のDNA断片(約65kbp)とを連結して約10k
bpの融合DNA断片とし、これをインサートとする組換え
ベクターを構築した。具体的には、以下のとおりとし
た。
サイトから3'下流+2370bpのBamHIサイトまでの領域がpB
luescriptII SK(-)のSalI−BamHIサイトに挿入されてい
るゲノムクローンを+1322のXhoIサイトで切断し脱リン
酸化した。NADH-GOGAT cDNA全長(7047 bp)がpBluescr
iptII SK(-)のEcoRIサイトに、EcoRI-NotI-SalIアダプ
ターが両端に付加された状態で挿入されているcDNA ク
ローンをXhoIで切断したDNA断片を調製し、両者でライ
ゲーション反応を行った。このpBluescriptII SK(-)上
に構築した2つのDNA断片を連結した融合遺伝子は、ゲノ
ムクローン由来のNADH-GOGAT遺伝子5'上流域-2840bpか
ら第3エキソン上の+1322 XhoIサイトの下流にXhoIサイ
トから3' poly(A)配列までのcDNAを連結した約10 kbの
融合遺伝子である。この融合遺伝子はXbaIにより5'上流
-2352bp以下Poly(A)配列までの蛋白質翻訳領域全長を切
り出すことができる。そこで遺伝子をXbaIで切り出し、
バイナリーベクターpBI101Hm(Aust. J. Plant Physio
l. 27: 787-793, 2000)からGUS遺伝子を取り除いたベ
クターのT-DNAのカナマイシン耐性遺伝子とハイグロマ
イシン耐性遺伝子の間に挿入し、バイナリーベクターpB
INGT10(図1参照)を構築した。 実施例2:形質転換インド型イネの作出 以下の方法により、センスNADA-GOGAT cDNAがコードす
る蛋白質を発現する形質転換インド型イネ(カラカス)
を作出した。 (1) アグロバクテリウムの形質転換方 凍結融解法に基づき、無菌的な操作によってアグロバク
テリウム(Agrobacterium tumefaciens EHA101)を形質
転換した。すなわち、実施例1の構築したベクター(pB
INGT10)1μg(2〜10μl)を、氷上に置いたエッペンド
ルフチューブ内の凍結状態のアグロバクテリウムコンピ
テントセルに乗せるように加えた。エッペンドルフチュ
ーブに蓋をして、37℃のウォーターバス中で正確に5分
間インキュベートした。その後、チューブを氷中に移し
1分冷却した。50μg/mlのカナマイシンを含むYEP培地1m
lを加え、26℃で2時間培養した。室温7500rpmで30秒間
遠心した後、菌体を回収した。50μg/mlのカナマイシン
を含むYEP培地100μlを加え菌体を溶解し、全量をカナ
マシンとハイグロマイシンをそれぞれ50μg/mlの濃度で
含むYEP固形培地に塗布した。培地全体に菌体を広げ
て、26℃暗所でシングルコロニーができるまで48〜72時
間培養した。 (2) 種子の選抜 前年度に収穫し塩水(比重1.14)により選抜した後、4
℃に保存してあるカサラスの完熟種子を用いた。小型籾
すり機で完熟種子の籾を除去し、ひびや傷の入っていな
い種子を選別した。選別した約1000粒ほどの種子を、20
0粒づつ50mlのファルコンチューブに入れて蒸留水にて
ゴミや埃を洗い落とした。
いて室温で無菌的に操作を行なった。また、試薬はオー
トクレーブ滅菌か濾過滅菌し、器具は乾熱滅菌した物を
用いた。 (3) 種子の滅菌 洗浄した種子を新しい滅菌ファルコンチューブに移し、
70%(v/v)エタノールを40ml加え1分間ゆっくりと振盪し
てアルコール殺菌を行なった。エタノールを捨てSDWに
て同様に洗浄した後、再び新しいファルコンチューブに
種子を移し、50μlのTween-20を含む40mlの2%次亜塩素
酸ナトリウム溶液を40ml加えて、20分間穏やかに振盪し
て滅菌を行なった。滅菌後、種子をSDWで1分×3回、液
を交換して洗浄し完全に塩素を除いた。 (4) カルスの誘導 滅菌種子をシャーレ(直径9cm)に移し、滅菌したピン
セットにて1粒ずつN6CI培地(N6 callus induction)[N6
salts and vitamins(Sci. Sinica 18: 659-668, 197
5),30g/l sucrose, 2mg 2,4D, 0.3g/l casamino acid,
2.8g/l proline,2g/l Gellum Gum (関東化学), pH5.8]
に4種子/シャーレ(直径5cm)ずつ置床し、サージカ
ル テープ(Micropore Surgical Tape,3M社、カタログN
o.1530-0)でシールして、26℃明所にて3週間培養した。 (5) カルスの前培養 2週間培養した完熟種子の胚盤由来カルス以外の部分を
ピンセットで除去し、カルスのみを新しいN6 callus in
duction培地に4種子/シャーレ(直径5cm)で置床しサー
ジカルテープでシールして、26℃明所で3日間前培養し
た。 (6) アグロバクテリウムの培養 アグロバクテリウムの50%グリセロールストック(-80
℃)をミクロスパーテルでかき取り(山盛り1杯ぐら
い)、AB固形培地(Proc. Natl. Acad. Sci. USA 71: 3
672-3676, 1974)[3g/l K2HPO4, 1g/l NaH2SO4, 1g/l N
H4Cl, 0.3g/l MgSO4・7H2O, 0.15 KCl, 0.01g/l CaCl2,
2.5mg/l FeSO4,・7H2O, 5g/l glucose, 15g/l agar, 5
0mg/l Kanamycin (明治製菓), 50mg/l HygromycinB (Bo
ehringer Mannheim), 15g/l Bacto Agar (DIFCO) pH7.
2]上に先のミクロスパーテルでまんべんなく塗布した。
培地全体に菌体を広げてサージカルテープでシールし、
26℃暗所で3日間培養した(カルスの前培養と平行して
行なった)。 (7) アグロバクテリウムの感染・共存培養 (7)-1:アグロバクテリウム感染溶液の調製 AB培地上のアグロバクテリウムを薬さじで約0.8×2.5cm
2(シャーレの底に裏から黒インクでマークするとよ
い)かき取り、アグロバクテリウム懸濁培地(AAsuspen
sion)[AA salts and amino acids(Plant Sci. 41: 179
-183, 1985), B5vitamins(Exp. Cell Res. 50: 151-15
8, 1968), 20g/l sucrose, 2mg/l 2,4D,0.2mg/l kineti
n, 10mg/l Acetosyringone, pH5.8]30mlに懸濁しよく撹
拌した後(液体が白濁する)、シャーレ(直径9cm)に全
量移した。 (7)-2:感染 前培養した4シャーレ(16種子分)のカルスを、30μm
のナイロンメッシュのついたガラスの筒(直径3cm、高
さ6cm)に入れ、感染溶液中に浸し1.5分間軽く振盪し
た。浸漬後、滅菌したペーパータオル(キムワイプ)上
に2分間筒ごと乗せて余分な水分を除去し、滅菌濾紙を
敷いたN6共存培養培地(N6 co-culture)[N6 salts and
vitamins, 30g/l sucrose, 10g/l glucose, 2mg/l 2,4
D, 1%(w/v)glucose, 10mg/l Acetosyringone, 2g/l Gel
lum Gum (関東化学), pH5.2]に16種子分のカルスを置床
し、サージカルテープでシールし、26℃暗所で3日間共
存培養した。 (8) アグロバクテリウムの除去 除菌溶液[500mg/l Carbenicillin (Pfizer) in SDW]
を、30mlずつ50mlのファルコンチューブに分注した。そ
の中に、アグロバクテリウムを感染させたカルスを1シ
ャーレ(16種子)すべて移した。しっかりと蓋をしてサ
ージカルテープ(2cm幅)でシールし、振とう培養機に
真横に設置し、5分間振盪洗浄した。液が白く濁ったら
洗浄液を代えて、この操作を5回程繰り返した。滅菌キ
ムワイプ上で、2分間余分な水分の除去を行なった。こ
の時点で洗浄液の白濁はほとんど確認されないが、もし
目視できる程度に菌が確認されたら(細かい塵のような
もの、未使用の洗浄液と比較するとよい)さらに除菌を
繰り返した。 (9) 選抜 選抜は、形質転換体の選抜の為のハイグロマイシンと、
除菌のためのカルベニシリンを含む2種類の培地を用い
て行なった。
く滅菌したもの)で、500mg/lの濃度でカルベニシリン
を含むN6選抜培地(N6 selection)[50mg/l HygromycinB
in N6CI]に9種子/シャーレ(直径9cm)で置床し(このと
き細かいカルスも残さずに置床した)、サージカルテー
プでシールし、26℃明所で2週間培養した。培地は1週
間ごとに新しく更新した。
全てのカルスを、250mg/lの濃度でカルベニシリンを含
むN6選抜培地(N6 selection) [50μg/ml HygromycinB i
n N6CI]に置床し、同様にサージカルテープでシール
し、26℃明所で培養を継続した。1週間ごとに培地を更
新した。 (10) 再分化 (10)-1:地上部 選抜培地上で増殖してきたカルスのみをMS再分化培地
(MS regenaration)[MSsalts and vitamins (Physiol.
Plant. 15: 473-492, 1962), 30g/l sucrose,30g/l so
lbitol, 2g/l casamino acid, 1mg/l NAA(Wako), 2g/l
BAP (Wako), 50μg/ml HygromycinB, 250mg/l Carbeni
cillin 4g/l Gellum Gum, pH5.8 ]に置床し(1カルス/
シャーレ)、サージカルテープでシールし、26℃明所で
再分化を行なった。これより、1つの細胞から増殖して
きたと見られるカルス群を1系統と数え、各系統のカル
スが混合しないように1シャーレには1カルスを置く事
とした。1週間ごとに培地を更新し、緑化のみられてき
た部分は、なるべく培地に接触するように置床しなおし
た。なお、MS培地の salt stock solutionはムラシゲ・
スクーグ培地用混合塩類(和光)1袋を500mlの蒸留水に
溶解し、2×stock solutionとした。 (10)-2:地下部 再分化幼植物が3〜5cmになったら、そのシャーレ上の再
分化幼植物の一群を地上部と根が切れないように注意し
ながら2本のピンセットで分割し、MS hormonefree培地
[MS salts and vitamins, 30g/l sucrose, 50mg/l Hygr
omycinB, 0.8%Agar (植物組織培養用:Wako), pH 5.8]20
mlを分注した植物培養用の試験管に移植した。蓋を閉め
26℃明所で再分化を行なった。培地の水分が枯れない用
に適時水を補充した。培地上1cm程度を水で満たした。
水が枯れる頃にはしっかりした植物体になっており、培
地への水の補充は無菌状態では行わなかった。各系統3
〜7個体を移植した。但し、1系統は1つのカルス由来の
個体群とした。 (11) 馴化 再分化個体の地上部が5cm以上に成長し、根も培地上に
しっかりと伸びたのを確認できた後、温室内への馴化を
段階に分けて行なった。まず、フタを開け植物培養用試
験管中の培地が枯れないように水で満たし、保護ビニー
ルをかけて、適当な大きさになるまで7〜10日間馴化を
行った。馴化はP1レベルの温室(MCB200:日本医科器械
製作所)内で行ない、環境条件は明期14時間(AM5:00〜
PM7:00)26℃、暗期10時間23℃とした。 (12) 水耕栽培 馴化を終えた再分化個体は、P1温室内で水耕栽培を行っ
た。水耕栽培の最初の1週間は根が発達するまで保護ビ
ニールをかけて行なった。水耕液(Plant Physiol. 73:
1002-1007, 1983)は、水耕栽培を開始した日を1日目
とし、1-14日目、15-28日目、29-42日目、43日目以降と
4つの段階に分けて、2週間ごとに、下記の組成の1/4、
2/1、3/4、4/4、の強度で水耕液を調整して用いた。ま
た、随時水耕液の補充を行い、組成の変化を調製するた
め1週間ごとに水耕液全量を交換した。43日目以降は強
度4/4のものを随時補充した。特に登熟初期は水耕液の
減少が激しいので、収穫を行なうまで頻繁に水耕液を補
充した。なお、水耕液(4/4)の組成は表1に示したと
おりである。1N HClにて、pH5.2に調製した市水を使用
した 。
NADA-GOGAT抗体(Plant Physiol. 98: 1317-1322, 199
2)を用いた抗体法によってNADA-GOGAT蛋白質発現量を
調べた。
換イネ(センス)は、野生型カラカスおよび対象(NADA
-GOGAT遺伝子を保有しないpBBI101Hmを導入したイネ)
と比較して、NADA-GOGAT蛋白質の発現量が約45%増加し
た。また、比較としてフェレドキシン依存型GOGATの発
現量を抗体法により測定したが、表3に示したようにそ
の発現量には有意な差は認められなかった。
転換イネが、高いNADA-GOGAT活性を有することが確認さ
れた。
120日間栽培し、穂数、一穂当たりの粒数、千粒重、主
幹の穂重量、草丈をそれぞれ計測した。
明の形質転換イネは、野生型および対象に比較して、穎
果の千粒重と主幹の穂重量(収量)が約30%増加した。
この結果から、この発明の形質転換イネからは高い収量
が得られることが確認された。
発明によって、日本型イネのNADA-GOGAT遺伝子を導入し
た形質転換インド型イネが提供される。この形質転換イ
ネは、野生型インド型イネに比較して高いNADA-GOGAT活
性を有することによって効率的に窒素転流を行うことが
でき、それによって高い米収量を実現するコトが可能で
ある。この形質転換イネは食料の増産や、新しいイネ品
種の作出に大きく貢献する。
成を示した模式図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 日本型イネのNADAグルタミン酸合成酵素
(NADA-GOGAT)をコードするポリヌクレオチドが導入さ
れたインド型イネであって、高いNADA-GOGAT活性を有す
ることを特徴とする形質転換イネまたはその組織。 - 【請求項2】 ポリヌクレオチドが、NADA-GOGAT遺伝子
のプロモーター領域を構成するポリヌクレオチドと、NA
DA-GOGAT cDNAとの融合ポリヌクレオチドである請求項
1の形質転換イネまたはその組織。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001079306A JP2002272290A (ja) | 2001-03-19 | 2001-03-19 | 形質転換イネ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001079306A JP2002272290A (ja) | 2001-03-19 | 2001-03-19 | 形質転換イネ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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ID=18935783
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Country Status (1)
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JP (1) | JP2002272290A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003005809A1 (fr) * | 2001-07-09 | 2003-01-23 | Ajinomoto Co.,Inc. | Procede permettant d'augmenter la teneur d'une plante en acide glutamique et plantes ayant une teneur elevee en acide glutamique |
JP2010046010A (ja) * | 2008-08-21 | 2010-03-04 | National Agriculture & Food Research Organization | イネ属の植物を形質転換する方法 |
-
2001
- 2001-03-19 JP JP2001079306A patent/JP2002272290A/ja active Pending
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
JPN6010032752, 日本土壌肥料学雑誌, 1999, 第70巻 第3号, pp. 255−258 * |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2003005809A1 (fr) * | 2001-07-09 | 2003-01-23 | Ajinomoto Co.,Inc. | Procede permettant d'augmenter la teneur d'une plante en acide glutamique et plantes ayant une teneur elevee en acide glutamique |
JP2010046010A (ja) * | 2008-08-21 | 2010-03-04 | National Agriculture & Food Research Organization | イネ属の植物を形質転換する方法 |
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