JP2002270955A - 光共振器を用いた波長管理モジュール - Google Patents

光共振器を用いた波長管理モジュール

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JP2002270955A
JP2002270955A JP2001072861A JP2001072861A JP2002270955A JP 2002270955 A JP2002270955 A JP 2002270955A JP 2001072861 A JP2001072861 A JP 2001072861A JP 2001072861 A JP2001072861 A JP 2001072861A JP 2002270955 A JP2002270955 A JP 2002270955A
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light
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Hitoshi Oguri
均 小栗
Takeshi Sakai
猛 坂井
Hironori Tokita
宏典 時田
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Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
Oyokoden Lab Co Ltd
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Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
Oyokoden Lab Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】波長管理モジュールにおいて、LD光源の発振
波長変動による透過光強度の変化を高精度に測定できる
ようにする。 【解決手段】一面が所定の反射率を有する反射面となっ
ている2枚の基板を、反射面が媒体を挟んで対向するよ
うに平行に配してなる光共振器114と、光共振器11
4にモニター用光信号を平行光として入射させる手段1
2と、光共振器114からの透過光強度の変化を検知す
る検知手段15とを備えてなる波長管理モジュールであ
って、光共振器114と検知手段15との間に、光共振
器114から出射された透過光を検知手段15の検知領
域に集光させる集光手段112が設けられていることを
特徴とする波長管理モジュール。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光共振器を用いた波
長管理モジュールに関し、特に波長変動の検知精度を向
上させたものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】波長分
割多重方式(以下、WDM方式という)においては、複
数の波長の光信号を使用するが、用いる光信号の波長間
隔が高密度になると隣接波長の間隔が小さくなる。WD
M方式における光源としては、一般的に半導体レーザ
(LD)が用いられるが、LDは経時変化や環境により
出射光の中心波長の変動が発生し、これによって隣接波
長とのクロストークが発生して混信が生じることがあ
る。そこで、LDの発振波長を一定に保つために、例え
ば図9に示すような波長管理モジュールを使用した波長
管理システムが用いられる。
【0003】この図において、符号1はLD光源、11
は波長管理モジュールを示す。LD光源1はチップの温
度又はLD導入電流を制御することによって発振波長が
制御できるように構成されており、前者の場合は温度コ
ントローラ(図示略)を備えている。LD光源1からの
出射光は第1のカプラ2によって2つに分岐される。こ
の第1のカプラ2により、例えば出射光の95%は信号
光として伝送用の光ファイバに入射され、残りの5%は
モニター用光信号として波長管理モジュール11へ入射
される。波長管理モジュール11では、まずコリメータ
12でモニター用光信号を平行光としてハーフミラー1
3に入射させる。ハーフミラー13の透過光は光共振器
14に入射され、光共振器14を透過して出射される透
過光の強度が第1の光ダイオード15で測定される。一
方、ハーフミラー13の反射光は反射ミラー16を介し
て第2の光ダイオード17に導かれ、その光強度が測定
される。一般的に、波長管理モジュール11を構成する
コリメータ12、ハーフミラー13、光共振器14、第
1の光ダイオード15、反射ミラー16、第2の光ダイ
オード17等は、これらを一括的に収容するボードや筐
体に固定されている。
【0004】図10は光共振器14の一例を上方から見
た断面図である。この例の光共振器14は、一面上に所
定の反射率を有する反射膜21a、21bが設けられた
2枚の基板21,21’が、反射膜21a、21bが媒
体22を挟んで対向するように平行に配されている。2
枚の基板21,21’の間にはスペーサ23が配されて
おり反射面(反射膜21a、21b)間の距離(以下、
ギャップ長ということもある)dが所定の長さとなるよ
うに構成されている。この例において媒体22は空気層
である。光共振器14における光の透過率は波長依存性
を有しており、例えば図11に示すような正弦波に近い
波長−透過率特性を有する。したがって、光共振器14
に入射されるモニター用光信号の波長が一定であれば、
第1の光ダイオード15で測定される透過光強度は一定
であり、モニター用光信号の波長に変動が生じた場合に
は、第1の光ダイオード15で測定される透過光強度の
変化として現れる。
【0005】また、LD光源1の出射光は強度が経時的
に変化する場合があり、この場合にはLD光源1の出射
光波長が一定であっても、第1の光ダイオード15で測
定される透過光強度が変化してしまう。これについて
は、ハーフミラー13の反射光強度を第2の光ダイオー
ドで測定した値が、LD光源1の出射光強度の変化に応
じて変化するので、第1の光ダイオードで測定される光
強度の値と、第2の光ダイオードで測定される光強度の
値との差をとるように演算処理すれば、第1の光ダイオ
ード15で測定される透過光強度の変化量のうち、出射
光強度の変化による透過光強度の変化量が相殺されて、
出射光の波長変化による透過光強度の変化量がわかる。
そして、この演算処理後の透過光強度の変化量に基づい
て、出射光の波長を元にもどすように、すなわち演算処
理後の透過光強度の変化量がゼロになるように、LD光
源1の温度コントローラ又はLD導入電流を制御する。
図中符号5は演算装置、6は制御装置をそれぞれ示す。
【0006】ところが、近年では、WDM方式における
波長間隔の高密度化に対応するために、LD光源1の発
振波長の変動幅をより小さく抑えることが要求されるよ
うになってきており、波長管理モジュール11におい
て、LD光源1の発振波長の変動による透過光強度の変
化をいかに高精度に測定できるようにするかが課題とな
っている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、例えば、
雰囲気温度が変化したときに、筐体、接着剤、光共振器
の各部材の線膨張係数の違いによって光共振器14が固
定されている位置がわずかにずれ、これに起因して第1
のダイオード15で測定される透過光強度に変動が生じ
得ることに着目した。例えば、図12は下面が固定され
ている光共振器14を上方から見た断面図であるが、例
えば光共振器14が図中矢印Pで示す方向にわずかに回
転するなど、光共振器14が移動した場合、モニター用
光信号の基板21に対する入射角度θが変化し、これに
起因して、第1の光ダイオード15(検知手段)で測定
される透過光強度に変動が生じることがある。
【0008】すなわち、通常時には、例えば図12に破
線で示すように、モニター用光信号の基板21への入射
角度がθ1に設定されおり、かつ第1の光ダイオード1
5上においては、図13(a)に例示するように、光共
振器14の透過光が照射される照射領域30の全部が、
第1の光ダイオード15の受光面における検知可能な領
域(本明細書では検知領域という)15a内に含まれる
ように構成されている。しかしながら、光共振器14が
矢印Pで示す方向にわずかに回転したことにより、モニ
ター用光信号の基板21への入射角度がθ2に変化した
場合、例えば図12に実線で示すように、光共振器14
の媒体22における光路が変化し、その結果、光共振器
14における透過光の出射位置が変化する。このため、
第1の光ダイオード15においては、図13(b)に例
示するように、透過光の照射領域30の一部が検知領域
15aの外部に出てしまうことがある。そうなると、第
1の光ダイオード15で測定される透過光強度は、透過
光の照射領域30の一部が第1の光ダイオード15の検
知領域15aから外れた分だけ低い値に測定されるの
で、LD光源1の発振波長が一定であっても、第1の光
ダイオード15で測定される透過光強度が変化してしま
い、その結果、モニター用光信号に波長変化が生じたか
のように誤認識されてしまう。本発明は、このような第
1の光ダイオード15(検知手段)の受光面における検
知領域15aと、光共振器14の透過光の照射領域30
とのずれに起因する透過光強度の変動をなくすことによ
って、波長管理モジュール11によるLD光源1の発振
波長変動の検知精度を向上させたものである
【0009】したがって、前記課題を解決するために本
発明の波長管理モジュールは、一面が所定の反射率を有
する反射面となっている2枚の基板を、前記反射面が媒
体を挟んで対向するように平行に配してなる光共振器
と、該光共振器にモニター用光信号を平行光として入射
させる手段と、前記光共振器からの透過光強度の変化を
検知する検知手段とを備えてなる波長管理モジュールで
あって、前記光共振器と前記検知手段との間に、前記光
共振器から出射された透過光を前記検知手段の検知領域
に集光させる集光手段が設けられていることを特徴とす
る。前記検知手段に照射される前記透過光の照射領域の
面積が、前記検知領域の面積より小さいことが好まし
く、例えば前記照射領域の面積を前記検知領域の面積の
1/2以下とする。集光手段としては、集光レンズを好
適に用いることができ、例えば焦点距離が1.8〜4.
0mmの集光レンズが用いられる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
図1および図2は本発明の波長管理モジュールの第1の
実施形態を示したものである。図1はLD光源の波長管
理システムの例を示した概略構成図であり、図中符号1
10は波長管理モジュール、114は光共振器を示す。
図1において図9と同じ構成要素には同一の符号を付し
てその説明を省略することもある。図2は本実施形態の
波長管理モジュール110における光共振器114近傍
の構成を示したもので(a)は斜視図、(b)は上方か
らみた平面図である。本実施形態の波長管理モジュール
110が従来のものと大きく異なる点は光共振器114
と第1の光ダイオード(検知手段)15との間に集光手
段112が設けられている点である。
【0011】集光手段112は、光共振器114から出
射される透過光を、第1の光ダイオード15の受光面の
検知領域15a内に集光させるものであり、具体例とし
ては非球面レンズなどの集光レンズや、凹面鏡などを好
適に用いることができる。集光手段112は、例えば図
3に示すように、第1の光ダイオード15の受光面にお
いて、集光手段112によって集光された透過光の照射
領域30aが検知領域15a内に完全に含まれるように
構成される。好ましくは、初期設定時において、透過光
の照射領域30aが検知領域15a内のほぼ中央に位置
するように構成するのが好ましい。また、照射領域30
aの面積は検知領域15aの面積よりも小さく、例えば
検知領域15aの面積の1/2以下とする。照射領域3
0aの面積が検知領域15aの面積の1/2より大きい
と、温度変化に起因して光共振器14の位置ずれが生じ
たときに、透過光の照射領域30aの一部が検知領域1
5aから外れる可能性が大きくなる。ただし、透過光の
照射面積30aが小さすぎると、第1の光ダイオード1
5の受光面に照射される透過光のパワー密度が大きくな
りすぎて、第1の光ダイオード15の測定限界値を越え
ることもある。したがって、透過光の照射面積30a
は、モニター用光信号のパワーに応じて受光面に照射さ
れる透過光のパワー密度が第1の光ダイオード15の測
定限界値を越えないように設定され、例えば照射領域3
0aの面積が検知領域15aの面積の1/5より小さく
ならないように設定する。
【0012】本実施形態では集光手段112として集光
レンズが用いられており、例えば、モニター用光信号を
平行光として出射するコリメータ12内で使用されてい
るレンズとほぼ同じ焦点距離を有する集光レンズを用い
る好ましく用いることができる。集光レンズ112の焦
点距離は、大きすぎると集光レンズ112と第1の光ダ
イオード15との距離が長くなり、その結果、波長管理
モジュール110全体が大型化してしまう。一方、焦点
距離が小さいすぎると、集光レンズ112と第1の光ダ
イオード15との距離が短すぎて光ダイオード15の配
線と集光レンズとが接触するおそれがある。したがって
集光レンズ112の焦点距離は、1.8〜4.0mm程
度が好ましく、より好ましくは1.8〜4.0mmの範
囲内である。
【0013】本実施形態における光共振器114は、図
2に示すように、直方体のブロック状のスペーサ33の
厚さ方向の両端面上に、反射膜(図示略)を有する2枚
の矩形の基板31、31’が、反射膜が内側となるよう
にそれぞれ積層されている。基板31,31’の反射面
における反射率は一般的には20〜90%の範囲内で設
定される。本実施形態では90%とした。また図2
(a)では省略しているが、スペーサ33には厚さ方向
に貫通する略円柱状の中空部122が形成されており、
中空部122は溝部125によって外部と連通されてい
る。このような光共振器114にあっては、厚さ方向
(積層方向)に垂直な両端面114a、114bが光の
入射面および出射面となり、中空部122の内部が媒体
となり、図2(b)中破線で示すように厚さ方向(積層
方向)が光の進行方向となる。本実施形態において中空
部122内の媒体は空気層である。また中空部122は
溝部125によって光共振器114の外部と連通してお
り、したがって中空部(空気層)122は開放されてい
る。このため、温度が変化しても中空部(空気層)12
2の内部と外部とで圧力差が生じず、基板31,31’
とスペーサ33との接合部分の接着が損なわれるおそれ
がない。
【0014】本実施形態において、コリメータ(入射手
段)12から第1の光ダイオード15に至るまでの光路
およびコリメータ(入射手段)12から第2の光ダイオ
ード17に至るまでの光路は、密閉された筐体(図示
略)内に収容されている。筐体の内面上には、図2に示
すように、平面形状が略コ字状の固定部材41が設けら
れており、光共振器114は、この固定部材41内に、
光の進行方向と平行な底面が筐体の内面と接するように
配されている。固定部材41の内側面は、光共振器11
4を上方から見たときの平面形状と略同一に形成されて
おり、光共振器114の4つの側面のうちの光の進行方
向に平行な2つの側面と、光の進行方向に垂直な1つの
側面が、固定部材41の内側面と接するように構成され
ている。固定部材41の高さは、光共振器114におけ
る光の入射および出射を妨げない高さとなっている。
【0015】光共振器114は、接着剤42によって筐
体および固定部材41に固定されており、光共振器11
4を構成している2つの基板31,31’のうちいずれ
か一方の基板のみが、接着剤42によって筐体および固
定部材41と一体化されている。図2(a)中、斜線は
接着剤を示す。すなわち、入射面114aを有する基板
31’の底面および3つの側面だけが、接着剤42によ
って筐体の内面および固定部材41の内側面に接着固定
されている。接着剤42としては、例えばエポキシ系樹
脂が好適に用いられる。
【0016】また本実施形態では、スペーサ33が、線
膨張係数がゼロに近い材料で構成されている。スペーサ
33の線膨張係数は、ゼロに近いほど光共振器114の
温度特性が安定するが、概ね−0.02×10-6/K〜
+0.02×10-6/K程度の範囲内であればよい。ス
ペーサを構成する線膨張係数がゼロに近い材料の具体例
としては、ゼロデュア(Zerodur;商標)、ULE(商
標)等が挙げられる。
【0017】本実施形態によれば、雰囲気温度が変化し
た時に、例えば筐体、接着剤、光共振器等の各部材の線
膨張係数の違いによって光共振器114が固定されてい
る位置がずれることがあっても、光共振器114と第1
の光ダイオード15との間に集光レンズ112が設けら
れているので、光共振器114の透過光は、第1の光ダ
イオード15の検知領域15a内に損失なく照射され
る。したがって、光共振器114の固定位置の変動に起
因して第1の光ダイオード15で測定される透過光強度
が変化するのが抑えられるので、これにより波長管理モ
ジュール110によるLD光源1の発振波長変動の検知
精度が向上する。
【0018】また本実施形態では、光共振器114の底
面が筐体の内面に固定されるとともに、光共振器114
の3つの側面と接する略コ字状の固定部材41が筐体の
内面上に設けられているので、光共振器114が、その
入射面114aに平行な軸を中心とする回転方向に移動
するのが抑えられる。また光共振器114の構成部材の
うち一枚の基板31’のみが筐体の内面および固定部材
41に接着固定されているので、筐体および固定部材4
1の熱膨張によって光共振器14の位置が変化するのが
抑えられる。したがって、光共振器114の固定位置が
変動するのが抑えられるので、これにより波長管理モジ
ュール110によるLD光源1の発振波長変動の検知精
度が向上する。
【0019】また、本実施形態における光共振器114
のように、一面が所定の反射率を有する反射面となって
いる2枚の基板31,31’を、反射面が媒体を挟んで
対向するように平行に配し、2枚の基板31,31’の
間にスペーサ33を介在させてなる光共振器において
は、図11に示すような透過特性を有しており、波長が
λ(nm)であるときの透過率T(λ)(単位は%)は次
の数式(1)で表される。下記数式(1)において、T
0は最大の透過率(透過率のピーク値)、nは媒体22
の屈折率、dはギャップ長、θは基板21に対する入射
角度である。また、2つの反射面21a、21bの反射
率をそれぞれR1、R2とするとき、Fは下記数式(2)
で表され、数式(2)中のRは下記数式(3)で表され
る。
【0020】
【数1】
【0021】この数式からわかるように、光共振器11
4においては、入射されるモニター用光信号の波長が一
定であっても、温度変化に伴ってギャップ長dが変化す
ると透過率が変化する。また雰囲気温度の変化により媒
体(本実施形態では空気層)の屈折率nが変化する場合
もある。例えば温度が上がると媒体の体積が増加して密
度が下がる。媒体の密度が下がれば屈折率nが小さくな
る。そして、媒体の屈折率nが変化すると透過率が変化
し、透過光の中心波長がドリフトする。
【0022】したがって本実施形態によれば、スペーサ
33が、線膨張係数がゼロに近い材料で構成されている
ので、温度変化に伴ってギャップ長dが変動するのが防
止される。また光共振器114は密閉された筐体内に収
容されているので、中空部122内の媒体の密度は常に
一定であり、よって媒体の屈折率が常に一定に保たれ
る。このように、本実施形態によれば、温度変化に起因
して光共振器114の透過特性が変動するのが抑えられ
るので、これにより波長管理モジュール110によるL
D光源1の発振波長変動の検知精度が向上する。
【0023】なお本実施形態では光共振器114の一方
の基板31’が筐体および固定部材41の両方に接着固
定されている構成としたが、光共振器114の一方の基
板31’を筐体だけに接着固定してもよく、あるいは固
定部材41だけに接着してもよい。特に、高信頼性を得
るためには筐体および固定部材41の両方に接着固定す
るのが好ましい。
【0024】また、例えば図4に示すように、弾性部材
44を用いて光共振器114を固定部材41に固定して
もよい。図4の(a)は側面図、(b)は上方からみた
平面図であり、図2と同じ構成要素には同一の符号を付
して説明を省略する。この例においては、光共振器11
4が固定部材41内に配された状態で光共振器114の
出射面114bと対向する面を有する対向部材43が設
けられており、この対向部材43と光共振器114の出
射面114bとの間に弾性部材44が配されている。弾
性部材44は、光共振器114を固定部材41に押し付
ける方向に付勢するもので、例えば板バネ、スプリング
等が好適に用いられる。対向部材43の形状、および弾
性部材44の配置は、光共振器114における光の入射
および出射を妨げないように制限される。また光共振器
114を構成している2つの基板31,31’のうち、
入射面114aを有する基板31’の底面だけが、接着
剤(図示せず)によって筐体内面に接着固定されてい
る。
【0025】このように、光共振器114を固定部材4
1に固定するための手段として弾性部材44を用いれ
ば、筐体、接着剤、光共振器等の各部材の線膨張係数の
違いによる影響が少なくなるので、温度変化に起因する
光共振器114の固定位置のずれがより小さくに抑えら
れ、信頼性の向上が期待できる。
【0026】なおまた、上記実施形態では、光共振器1
14の移動を防止するための固定部材として、筐体の内
面上に突出する略コ字状の部材を設けたが、これに限ら
ず、光共振器114が、その入射面114aに平行な軸
を中心とする回転方向に移動するのを防止可能なもので
あれば適宜変更可能である。例えば筐体の内面に光共振
器114の底部を隙間無く収容可能な凹部を設けてもよ
い。また上記実施形態において、光共振器114の入射
面114aと出射面114bとは逆であってもよい。さ
らに、光共振器114を筐体に固定するのに接着剤を用
いず、光共振器114の底面を筐体内面に押しつける方
向に付勢する弾性部材を用いることも可能である。
【0027】
【実施例】以下、具体的な実施例を示して本発明の効果
を明らかにする。 (実施例1)図5および図6に示す方法で光共振器11
4を製造した。まず、ガラスからなる基板用母材121
を2枚用意し、その一面上の全面にSiO2と、TiO2
又はTa25からなる反射膜121aをイオンアシスト
蒸着法により形成した。基板用母材121の寸法は、縦
50〜100mm、横50〜100mm、厚さ2〜5m
mで反射膜121aの厚さは1μm以下とした。基板用
母材121の反射面における反射率は90%とした。
【0028】これとは別に、ゼロデュア(商標、線膨張
係数=0.02×10-6/K)からなるスペーサ用母材
123を用意した。スぺーサ用母材123の寸法は縦5
0〜100mm、横50〜100mm、厚さ1.5〜6
mmとし、内径1.5mmの円柱状の中空部122を超
音波加工法により穿設した。中空部122は、スペーサ
用母材123を平面視したときに行列状に並ぶように設
け、隣り合う中空部122の中心どうしの間隔はいずれ
も3mmとし、最も外側の中空部122aの中心とスペ
ーサ用母材123の端面との距離は1.5mmとした。
またスペーサ用母材123の一面において、各中空部1
22の中心を通りスペーサ用母材123の横方向に平行
な直線に沿って、溝部125をダイサーを用いて形成し
た。溝部125の幅は0.5mm、深さは0.5mmと
し、スペーサ用母材123の横方向の一端から他端まで
形成した。
【0029】次に、スペーサ用母材123の両面上に、
接着剤としてエポキシ樹脂を厚さ1μm程度に塗布し、
その上にそれぞれ基板上母材121を反射膜121aが
内側となるように重ね合わせて接着固定した。このよう
にして形成した積層体を、ダイサを用いて、横方向にお
いては3mm間隔で、縦方向においても3mm間隔で格
子状に切断して、光共振器114を得た。
【0030】得られた光共振器114を用いて、図1に
示す構成の波長管理モジュール110を作製した。コリ
メータ12(入射手段)から光共振器114を透過して
第1および第2の光ダイオード15,17(検知手段)
に至るまでの光路を密閉可能な筐体内に収容した。また
この筐体には図2に示すような固定手段41を設けた。
光共振器114の固定にはエポキシ樹脂を用い、図2
(a)中斜線で示すように、入射面114aを有する基
板31’の底面および3つの側面だけを、接着剤42に
よって筐体の内面および固定部材41の内側面にそれぞ
れ接着固定した。集光レンズ112として、焦点距離
1.8mmの非球面レンズを用い、第1の光ダイオード
15の受光面における、透過光の照射領域の面積が検知
領域の面積の1/2となるように、かつ照射領域が検知
領域のほぼ中央に位置するように集光レンズ112の固
定位置を定めた。この波長管理モジュール110を用い
て図1に示すようなLD光源1の波長管理システムを構
成した。
【0031】(試験例1)上記実施例1において構成し
た波長管理システム用いて、LD光源1の発振波長の管
理を行った。LD光源1の発振波長は1550.116
nmで一定とた。第1の光ダイオード15の出力値(単
位:A/W)を測定し、この第1の光ダイオード15の
出力値を、光共振器114の透過特性に基づいて波長に
換算した値(単位:nm)を求めた。環境温度を−5℃
から70℃まで上昇させた後、70℃〜−5℃まで低下
させたときの、第1の光ダイオード15の出力値の変化
を図7に実線で示し、波長の変化を図8に実線で示す。
温度上昇時と温度下降時とで差はほとんどなく、ほぼ同
様の測定結果が得られた。
【0032】(試験例2)上記実施例1において、集光
レンズ112を設けない他は同様にして波長管理モジュ
ールを作製し、図1に示すようなLD光源1の波長管理
システムを構成した。上記試験例1と同様にして、LD
光源1の発振波長の管理を行った。環境温度を−5℃か
ら70℃まで上昇させた後、70℃〜−5℃まで低下さ
せたときの、第1の光ダイオード15の出力値の変化を
図7に破線で示し、波長の変化を図8に破線で示す。温
度上昇時と温度下降時とで差はほとんどなく、ほぼ同様
の測定結果が得られた。
【0033】図7および図8の結果より、30℃では、
試験例1と試験例2とで、第1の光ダイオード15の出
力はほとんどかわらず、これを波長に換算した値もLD
光源1の発振波長とほぼ一致していた。一方、集光レン
ズを設けなかった試験例2では、−5〜70℃の温度変
化により、第1の光ダイオード15の出力が、30℃に
おける値を基準として約10%変動した。そして、これ
を波長に換算した結果、実際にはLD光源1の発振波長
は一定であるのに、光共振器114に入射されたモニタ
ー用光信号の波長が、見かけ上35pmも変動したとの
結果が得られた。これに対して、集光レンズ112を設
けた試験例1では、−5〜70℃の温度変化による、第
1の光ダイオード15の出力変動は、30℃における値
を基準として3%以下に抑えられている。そして、これ
を波長に換算した結果、見かけ上の波長変動が7pm以
下に抑えられた。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
波長管理モジュールにおいて、光共振器と検知手段との
間に、光共振器からの透過光を検知手段の検知領域内に
集光させる集光レンズを設けたことにより、検知手段の
検知領域と、光共振器の透過光の照射領域とのずれに起
因する透過光強度の変化を抑えることができるので、波
長管理モジュールによるLD光源の発振波長変動の検知
精度を向上させることができる。これによりLD光源の
発振波長の変動幅をより小さく抑えることが可能とな
り、WDM方式における波長間隔をより高密度化するた
めの要求に対応することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るLD光源の波長管理システムの
実施形態を示した概略構成図である。
【図2】 図1の実施形態における光共振器の一例を示
すもので、(a)は斜視図、(b)は平面図である。
【図3】 図1の実施形態における第1の光ダイオード
の受光面を示す説明図である。
【図4】 図1の実施形態における光共振器の他の例を
示すもので、(a)は斜視図、(b)は平面図である。
【図5】 光共振器の製造方法の例を示す説明図であ
る。
【図6】 光共振器の製造方法の例を示す説明図であ
る。
【図7】 波長管理モジュールの温度特性に関する試験
例の結果を示したグラフである。
【図8】 波長管理モジュールの温度特性に関する試験
例の結果を示したグラフである。
【図9】 従来のLD光源の波長管理システムの例を示
した概略構成図である。
【図10】 光共振器の例を示した概略構成図である。
【図11】 光共振器における透過特性の例を示したグ
ラフである。
【図12】 光共振器の位置ずれを説明する図である。
【図13】 第1の光ダイオードの受光面を示したもの
で、(a)は通常の状態を説明するもので、(b)は光
共振器の位置ずれが生じた状態を説明するものである。
【符号の説明】
11,110…波長管理モジュール、12…コリメータ
(入射手段)、14、114…光共振器、15…第1の
光ダイオード(検知手段)、15a…検知領域、21,
21’、31,31’…基板、21a、21b…反射
膜、22…媒体、23、33…スペーサ、30,30a
…照射領域、112…集光レンズ(集光手段)。
フロントページの続き (72)発明者 坂井 猛 千葉県船橋市豊富町585番地 住友大阪セ メント株式会社新規技術研究所内 (72)発明者 時田 宏典 埼玉県戸田市新曽南3−1−23 株式会社 応用光電研究室内 Fターム(参考) 2G020 AA03 BA20 CA12 CB06 CB23 CB42 CC23 CD13 CD16 CD24 CD56 5F073 AB25 AB27 AB28 AB29 BA01 HA10 HA12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一面が所定の反射率を有する反射面となっ
    ている2枚の基板を、前記反射面が媒体を挟んで対向す
    るように平行に配してなる光共振器と、該光共振器にモ
    ニター用光信号を平行光として入射させる手段と、前記
    光共振器からの透過光強度の変化を検知する検知手段と
    を備えてなる波長管理モジュールであって、 前記光共振器と前記検知手段との間に、前記光共振器か
    ら出射された透過光を前記検知手段の検知領域に集光さ
    せる集光手段が設けられていることを特徴とする波長管
    理モジュール。
  2. 【請求項2】前記検知手段に照射される前記透過光の照
    射領域の面積が、前記検知領域の面積より小さいことを
    特徴とする請求項1記載の波長管理モジュール。
  3. 【請求項3】前記照射領域の面積が前記検知領域の面積
    の1/2以下であることを特徴とする請求項2記載の波
    長管理モジュール。
  4. 【請求項4】前記集光手段が集光レンズであることを特
    徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の波長管理
    モジュール。
  5. 【請求項5】前記集光レンズの焦点距離が1.8〜4.
    0mmの範囲内であることを特徴とする請求項4記載の
    波長管理モジュール。
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US10/467,990 US20040066809A1 (en) 2001-02-20 2002-02-19 Optical resonator and wavenlength control module using the resonator

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015072483A (ja) * 2014-10-30 2015-04-16 セイコーエプソン株式会社 光フィルター、光フィルターの製造方法および光機器

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