JP2007271676A - ファイバ型光線路、ファイバ型部品及び光モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】損失が小さくかつ安価に製造することができるファイバ型光線路、ファイバ型部品及び光モジュールを提供する。
【解決手段】一端に屈折率分布型ファイバ7a、7bを有した一対の光ファイバ4a、4bを、軸方向を異ならせた状態で前記屈折率分布型ファイバ7a、7bの先端部同士が近接するように配置させるとともに、一対の光ファイバの屈折率分布型ファイバ7a、7b間に、一方の光ファイバからの光を他方の光ファイバ側へ反射させる反射部10を有したコアレスファイバ8を、双方の光ファイバ4a、4bの先端部に接合した状態で配置させた。
【選択図】図3
【解決手段】一端に屈折率分布型ファイバ7a、7bを有した一対の光ファイバ4a、4bを、軸方向を異ならせた状態で前記屈折率分布型ファイバ7a、7bの先端部同士が近接するように配置させるとともに、一対の光ファイバの屈折率分布型ファイバ7a、7b間に、一方の光ファイバからの光を他方の光ファイバ側へ反射させる反射部10を有したコアレスファイバ8を、双方の光ファイバ4a、4bの先端部に接合した状態で配置させた。
【選択図】図3
Description
本発明は、ファイバ型光線路、ファイバ型部品及び光モジュールに関する。
光通信システムの信号の処理は、主に電気信号で行ってきたが、更なる高速化と低消費電力化のために、回路の一部である電気I/O部を光トランシーバに置き換えた光インターコネクションモジュールが開発されている。このモジュールは、光導波路、光電変換素子、電子制御用LSI、駆動用電子回路が合わさった光―電気混合モジュールである。
このようなモジュールにおいては、小型化のために導波される光の方向を変える光路変換素子が必要になり、以下のような光路変換素子が提案されている。
例えば、特許文献1には、L字型の導波路が形成された導波路基板を必要なチャンネル数だけ積層し、各導波路のL字型の角を斜めに切断して研磨して、そこにミラー面を形成するようにして作製した光路変換素子が開示されている。
また、特許文献2には、ガラスなどの透明材料体の内部に短パルスのレーザを照射することにより照射部が高屈折率化する光誘起屈折率変化を用いて作製した光路変換素子が開示されている。この方法では、他の面に対して45度の傾斜を持った面を有する透明体において、その傾斜面で丁度交わるように、異なる方向からレーザを照射して、透明体内部にL字型の導波路を形成し、その傾斜面に反射ミラーを形成している。
さらに、特許文献3には、光ファイバを直角に接合した光路変換素子が開示されている。この特許文献3の光路変換素子は、それぞれ先端部をコア拡大ファイバとした2つの光ファイバを用い、一方の光ファイバのコア拡大ファイバの先端を斜めにカットし、その斜めにカットした面で反射された光が他方の光ファイバのコア拡大ファイバに入射されるように、2つの光ファイバを直角に配置して接合したものである。
特開2005−208254号公報
特開2005−241813号公報
特開平8−15549号公報
しかしながら、従来の光路変換部品には以下のような問題があった。
特許文献1の光導波路を用いた光路変換部品では、石英ガラス系の材料を用いた導波路基板を製作するために、イオン交換法や火炎堆積法等のプロセスが用いられるが、これらのプロセスには高価な設備が必要であり、導波路コア形成に時間がかかるという問題があった。また、このプロセスは、煩雑で生産性が低く、低価格化が困難である。
このような問題を解決するために、樹脂系の材料を用いた場合には、挿入損失が大きく、温度変化時の収縮・膨張等によるクラック発生等、特性、信頼性上の新たな問題がある。
特許文献1の光導波路を用いた光路変換部品では、石英ガラス系の材料を用いた導波路基板を製作するために、イオン交換法や火炎堆積法等のプロセスが用いられるが、これらのプロセスには高価な設備が必要であり、導波路コア形成に時間がかかるという問題があった。また、このプロセスは、煩雑で生産性が低く、低価格化が困難である。
このような問題を解決するために、樹脂系の材料を用いた場合には、挿入損失が大きく、温度変化時の収縮・膨張等によるクラック発生等、特性、信頼性上の新たな問題がある。
また、特許文献2の方法では、高出力のパルスレーザを用いて光導波路コアを導波路基板内に、少しづつ精密な位置制御をしながら導波路コアを交差しながら描画していくため、時間がかかるという問題があった。
また、導波路コアに歪みが多くなるため、伝搬損失が大きくなるという問題があった。
また、導波路コアに歪みが多くなるため、伝搬損失が大きくなるという問題があった。
さらに、特許文献3に開示された光ファイバを用いた光路変換部品では、接続部における接合損失を小さくすることが困難であり、多チャンネル化にも制約があった。
そこで、本発明は、損失が小さくかつ安価に製造することができるファイバ型光線路、ファイバ型部品及び光モジュールを提供することを目的とする。
以上の目的を達成するために、本発明に係るファイバ型光線路は、一端に屈折率分布型ファイバを有した一対の光ファイバを、軸方向を異ならせた状態で前記屈折率分布型ファイバの先端部同士が近接するように配置させるとともに、前記一対の光ファイバの屈折率分布型ファイバ間に、一方の光ファイバからの光を他方の光ファイバ側へ反射させる反射部を有したコアレスファイバを、双方の光ファイバの前記先端部に接合した状態で配置させてなることを特徴とする。
また、前記一対の光ファイバは、屈折率分布型ファイバの軸方向が直交するように配置されていることが好ましい。
また、前記反射部は、前記一方の光ファイバの光軸に対して、45±3°の範囲内で傾斜して形成されていることが好ましい。
さらに、前記反射部は、前記コアレスファイバの一端面に形成されていることが好ましい。
また、前記反射部は、光の一部を透過し、且つ一部を反射する波長選択フィルタを含んでなることが好ましい。
また、前記一対の光ファイバは、屈折率分布型ファイバの軸方向が直交するように配置されていることが好ましい。
また、前記反射部は、前記一方の光ファイバの光軸に対して、45±3°の範囲内で傾斜して形成されていることが好ましい。
さらに、前記反射部は、前記コアレスファイバの一端面に形成されていることが好ましい。
また、前記反射部は、光の一部を透過し、且つ一部を反射する波長選択フィルタを含んでなることが好ましい。
本発明に係るファイバ型部品は、本発明に係るファイバ型光線路を基板上に設けた溝部内に配置してなることを特徴とする。
さらに、本発明に係るファイバ型部品は、前記基板を複数積層させてなるが好ましい。
さらに、本発明に係るファイバ型部品は、前記基板を複数積層させてなるが好ましい。
また、本発明に係る第1の光モジュールは、本発明に係るファイバ型光線路と、前記一対の光ファイバの一方に光を入射させる発光素子と、他方から出射した光を受光する受光素子と、を備えたことを特徴とする。
さらに、本発明に係る第2の光モジュールは、本発明に係るファイバ型部品と、前記一対の光ファイバの一方に光を入射させる発光素子と、他方から出射した光を受光する受光素子と、を備えたことを特徴とする。
さらに、本発明に係る第2の光モジュールは、本発明に係るファイバ型部品と、前記一対の光ファイバの一方に光を入射させる発光素子と、他方から出射した光を受光する受光素子と、を備えたことを特徴とする。
以上のように構成された本発明に係るファイバ型光線路、ファイバ型部品及び光モジュールは、一方の屈折率分布型ファイバから出射される平行光が、コアレスファイバ内で過度に拡がることなく、コアレスファイバに形成された反射部で反射され、該反射光を他方の屈折率分布型ファイバに入射させることができるため、一対の光ファイバ間の光の損失を小さくできる。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る実施の形態のファイバ型部品について説明する。
図1は、本発明に係る実施の形態のファイバ型部品13の実施形態の三面図である。本実施の形態のファイバ型部品13は、複数のファイバ型光線路2と、それぞれファイバ型光線路2が収納される複数の溝を有する複数の基板1とを含んで構成される2列4芯の光路変換部品である。尚、図1には、8本のファイバ型光線路2と、それぞれ2本のファイバ型光線路2が溝内部に収納された4つの基板と、溝が無い1枚の基板とによって構成されている例が示されているが、ファイバ型光線路2の数及び基板の枚数は限定されるものではない。
図1は、本発明に係る実施の形態のファイバ型部品13の実施形態の三面図である。本実施の形態のファイバ型部品13は、複数のファイバ型光線路2と、それぞれファイバ型光線路2が収納される複数の溝を有する複数の基板1とを含んで構成される2列4芯の光路変換部品である。尚、図1には、8本のファイバ型光線路2と、それぞれ2本のファイバ型光線路2が溝内部に収納された4つの基板と、溝が無い1枚の基板とによって構成されている例が示されているが、ファイバ型光線路2の数及び基板の枚数は限定されるものではない。
ファイバ型部品13において、図1(a)に示されるC面と図1(b)に示されるE面にはそれぞれ、各ファイバ型光線路2の入出力端が配列され、C面には、例えば、VCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting Laserの略)などの送信用光源が配列された光源アレイが、各送信用光源からの光がそれぞれ対応するファイバ型光線路2の入出力端に入力されるように、実装される。また、例えば、ファイバ型部品13のE面に配列されたファイバ型光線路2の入出力端にはそれぞれ、光ファイバが接続される。
また、C面及びE面において、ファイバ型光線路の光軸がC面及びE面に対して直角から僅かにずれるようにファイバ型光線路を設けてもよい。このようにすると、ファイバ型光線路の端面における反射による悪影響を防止できる。
ここでは、送信用光源が配列された光源アレイを実装した例を示したが、配列された入出力端にそれぞれ対応するように受光素子が配列された受光素子アレイを実装するようにしても良いし、他の部品を実装するようにしてもよい。
このように、本実施の形態のファイバ型部品13は、光源アレイ(又は受光素子アレイ)と回路基板上の光導波路を接続する接続用の光路変換部品としての機能を有する。
以下、実施の形態のファイバ型部品13の構成を具体的に説明する。
以下、実施の形態のファイバ型部品13の構成を具体的に説明する。
実施の形態のファイバ型部品13において、基板1は、一方の主面に互いに平行な溝1v1,1v2と、溝1v1,1v2に直交しかつ互いに平行な溝1t1,1t2とを有している。尚、溝1v1,1v2,1t1,1t2はそれぞれ断面がV字型に形成されており、溝1v1,1v2は、E面に直交するように、溝1t1,1t2は、C面に直交するように形成される。
図2は、本実施形態の図1にあるA部の拡大図である。ここで、ファイバ型光線路2の芯間隔P2は、接合面6間の隙間Sが0である場合、次の数式1で示すことができる。
(数式1)
P2=(T−Z)+r+(r×cosθ)/tanθ
ここで、rは、ファイバ型光線路2の半径であり、言うまでもなくファイバ型光線路2の直径Dの1/2である。また、Tは、基板1の厚さ、Zは、溝の深さ、θは、V溝の角度である。
(数式1)
P2=(T−Z)+r+(r×cosθ)/tanθ
ここで、rは、ファイバ型光線路2の半径であり、言うまでもなくファイバ型光線路2の直径Dの1/2である。また、Tは、基板1の厚さ、Zは、溝の深さ、θは、V溝の角度である。
また、V溝深さZは、次の数式(2)で表される。
(数式2)
Z=r+(r×cosθ)/tanθ
即ち、P2=Tである。
(数式2)
Z=r+(r×cosθ)/tanθ
即ち、P2=Tである。
以上の実施の形態では、光路変換部品であるファイバ型部品13について説明した。
しかしながら、本発明はこれに限られるものではなく、波長選択機能を有するファイバ型光線路及びファイバ型部品を構成することもできる。具体的には、図3のファイバ型光線路において、反射面10に代えて、例えば、特定の波長(又は波長領域)の光を反射し他の波長の光を透過させる反射膜を傾斜面に形成する。
このようにすると、第1光ファイバ2aを伝送してきた光のうち、特定の波長(又は波長領域)の光のみを第2光ファイバ2bを介して出射する波長選択フィルタ機能を持ったファイバ型光線路を構成することができる。
しかしながら、本発明はこれに限られるものではなく、波長選択機能を有するファイバ型光線路及びファイバ型部品を構成することもできる。具体的には、図3のファイバ型光線路において、反射面10に代えて、例えば、特定の波長(又は波長領域)の光を反射し他の波長の光を透過させる反射膜を傾斜面に形成する。
このようにすると、第1光ファイバ2aを伝送してきた光のうち、特定の波長(又は波長領域)の光のみを第2光ファイバ2bを介して出射する波長選択フィルタ機能を持ったファイバ型光線路を構成することができる。
また、ファイバ型光線路2は、図3に示すように、光ファイバ4aとファイバレンズ7aとコアレスファイバ8からなる第1光ファイバ2aと、光ファイバ4bとファイバレンズ7bからなる第2ファイバ線路2bが連結されてなる。
ファイバレンズ7a,7bは、中心軸から離れるにしたがって、屈折率が減衰する屈折率分布を有するファイバが所定の長さに設定されてなるレンズ機能を持ったファイバであり、その屈折率分布n(y)は、コア径を2aとすると中心軸からの距離yを用いて以下の式で表わされる。
n(y)=n0(1−K/2y2)・・・(a≧y≧0)
ここで、n0はレンズ光軸上の屈折率、Kは収束定数、aはコアの半径である。
また、収束定数Kは、
K={α0・(α0―1)・Δ}/(a)α0
で表わされる。
ここで、α0は屈折率分布定数であり、通常は、2前後に設定される。
また、Δはファイバレンズの比屈折率であり、コアの外周(y=a)における屈折率をn(a)とすると、Δ={n0―n(a)}/n0で表わされる。
n(y)=n0(1−K/2y2)・・・(a≧y≧0)
ここで、n0はレンズ光軸上の屈折率、Kは収束定数、aはコアの半径である。
また、収束定数Kは、
K={α0・(α0―1)・Δ}/(a)α0
で表わされる。
ここで、α0は屈折率分布定数であり、通常は、2前後に設定される。
また、Δはファイバレンズの比屈折率であり、コアの外周(y=a)における屈折率をn(a)とすると、Δ={n0―n(a)}/n0で表わされる。
以上のように構成されたファイバレンズ7内において、光線はほぼサインカーブを描くように伝送され、その軸方向の長さは、サインカーブの1周期(2π)を単位長さとして表わすことができ、その周期P(ピッチ長ともいう)及びレンズ長Zは、
P=2π/√K
Z=2πP/√K
で示される。
P=2π/√K
Z=2πP/√K
で示される。
また、ファイバレンズ7a,7bの端面と焦点間の距離fは、
f=1/{n0・√K・tan(√K・Z)}
で示される。例えば、点光源から出射される光を平行光に変換するためには、P=0.25に相当する長さのファイバレンズを用いる。本実施の形態において、ファイバ型光線路2の光ファイバ4a,4bとしてコア径の小さなシングルモードファイバを用いた場合には、光ファイバ4a,4bの端面から出射される光は、点光源から出射された光とみなしても差し支えない。したがって、本実施の形態において、P=0.25に相当する長さのファイバレンズを用いると、光ファイバ4a,4bの端面から出射される光をほぼ平行光にすることができ、また、ファイバレンズ7に入射される平行光を光ファイバ4a,4bのコア部に集光して入射できる。なお、本実施形態においては、ファイバレンズ7の周期Pを0.25≦P≦0.3のように設定することにより、ファイバレンズ7から出射される平行光が僅かに狭くなる集光系を実現することができる。このような集光系によれば、一対の光ファイバ間で生じる放射による損失を防止することができる。
f=1/{n0・√K・tan(√K・Z)}
で示される。例えば、点光源から出射される光を平行光に変換するためには、P=0.25に相当する長さのファイバレンズを用いる。本実施の形態において、ファイバ型光線路2の光ファイバ4a,4bとしてコア径の小さなシングルモードファイバを用いた場合には、光ファイバ4a,4bの端面から出射される光は、点光源から出射された光とみなしても差し支えない。したがって、本実施の形態において、P=0.25に相当する長さのファイバレンズを用いると、光ファイバ4a,4bの端面から出射される光をほぼ平行光にすることができ、また、ファイバレンズ7に入射される平行光を光ファイバ4a,4bのコア部に集光して入射できる。なお、本実施形態においては、ファイバレンズ7の周期Pを0.25≦P≦0.3のように設定することにより、ファイバレンズ7から出射される平行光が僅かに狭くなる集光系を実現することができる。このような集光系によれば、一対の光ファイバ間で生じる放射による損失を防止することができる。
第1光ファイバ2aにおいて、光ファイバ4aの一端に接続されたファイバレンズ7aは、光ファイバ4aから出射される光が拡がらないように、光ファイバ4aの集光気味の平行光にして(コリメート)コアレスファイバ8に入射する。ファイバレンズ7aの一端に接合されたコアレスファイバ8は、ファイバレンズ7aと反対側の端が斜めに切断(光軸に対して45度の角度)されており、その傾斜面に反射膜が形成されて反射面10となっている。また、逆方向に伝送される光に関しては、コアレスファイバ8を伝送された集光気味の平行光がファイバレンズ7aで集光されて光ファイバ4aに入射される。
第2光ファイバ2bは、光ファイバ4bとその一端面に接合されたファイバレンズ7bからなり、ファイバレンズ7bは、光ファイバ4bから出射される光が拡がらないように若干集光する平行光にし、逆方向に伝送される平行光を集光して光ファイバ4bに入射する。そして、第2光ファイバ2bは、ファイバレンズ7bの光ファイバ4bと反対側の端が、第1光ファイバ2aのコアレスファイバ8の端部に接合される。すなわち、第2光ファイバ2bは、傾斜した反射面10上のファイバ外周面に接合固定される。その接合固定に用いる透光性部材としては光ファイバ4a,4bとほぼ同じ屈折率をもつ透光性の接着剤、低融点ガラスなどを用いることができる。ここで、反射面10が第1光ファイバ2aの光軸に対して45度の角度で形成されている場合には、第2ファイバ線路2bはその光軸が反射面10に対して、たとえば45度の角度で接合される。このように接合された第1光ファイバ2aと第2光ファイバ2bにおいて、第1光ファイバ2aを伝送する光は、反射面10で反射されてファイバレンズ7bを介して光ファイバ4bに入射され、第2光ファイバ2bを伝送する光は、反射面10で反射されてコアレスファイバ8及びファイバレンズ7aを介して光ファイバ4aに入射される。
尚、光ファイバとファイバレンズ、ファイバレンズとコアレスファイバ間は例えば、融着により接続することができる。本実施の形態のファイバ型光線路2では、ファイバレンズ7a,7b及びコアレスファイバ8の径を光ファイバ4a,4bの径と同じにでき、ファイバ間の融着が容易で、低損失でかつ信頼性の高い融着が可能である。
L字型のファイバ型光線路2において、屈曲した角部に形成される傾斜した反射面10は、例えば、ファイバ固定治具に多数の光ファイバ4を固定、研磨機を用いて約α=45°になるように精密研磨することにより、鏡面からなる端面とすることにより形成される。この鏡面端面の外側を空気層にすると、コアレスファイバ8と空気層の間に屈折率差があるので、そのまま反射面として使用することができる。この場合、溝内にファイバ型光線路2を配置したとき、反射面10の外側には、固定材3を充填しないで空気層とする。例えば、屈折率が約1.5の材料からなるコアレスファイバを用いて、α=45度の反射面10とした場合、平行光に近い光が入射された際には任意の偏光方向に対して高い反射率が得られる。また、この傾斜面にAu薄膜又は誘電体多層膜等の反射膜を蒸着することにより、反射面10を構成してもよく、特にマルチモードファイバを用いて構成したファイバ型光線路2の反射面では、伝搬光のモードにより、反射面10への入射角が変動するため、反射膜を形成することが効果的であり、低損失なL字型のファイバ型光線路2を製作できる。
また、反射面10の傾斜角αは必ずしも45度である必要はなく、光路を変更する角度に応じて設定することができるが、傾斜角を45度に加工しておけば、もう一方の光ファイバは、端面が垂直劈開したものをそのまま使用することができ、又端面研磨も容易にできる。
さらに、反射面10の傾斜角αの加工精度は、±3°以内に納めることが好ましく、その範囲であれば、挿入損失及びそのバラツキを小さく抑えることができる。尚、傾斜した反射面10を有するコアレスファイバ8の光軸方向の長さは、使用するファイバレンズ7aの作動距離に合わせて設定される。
ここで、特に、本実施の形態のファイバ型光線路2は、第1光ファイバ2aと第2ファイバ線路2bとがそれぞれファイバレンズ7aとファイバレンズ7bとを有し、ファイバレンズ7a、コアレスファイバ8及びファイバレンズ7bを介して連結されているので、ファイバレンズ7aとファイバレンズ7bの作動距離を調整することにより、低損失の接続が可能になる。
このように、ファイバ型光線路2は、第1光ファイバ2aと第2光ファイバ2bがL字型に連結されてなり、一方の光ファイバから出射された光は、該光ファイバに接合されたファイバレンズで平行光とされた後、反射面10で反射されて、他方のファイバレンズを介して集光されて他方の光ファイバに入射される。例えば、本実施の形態において、光ファイバ4a,4bをシングルモードファイバとし、P=0.25に相当する長さのファイバレンズを用いると、挿入損失が0.5dB程度のファイバ型光線路2を得ることができる。このように、ファイバ型光線路2は、第1光ファイバ2aと第2光ファイバ2bがそれぞれファイバレンズ7a,7bを有しているので、極めて小さい損失で光の進行方向を変える(光路変換)することができる。
以上のように構成されたL字型のファイバ型光線路2はそれぞれ、基板1に設けられた溝1(1)及び溝1(2)に収納される。ここで、溝1(1)は、溝1v1のうちの、E面から溝1t1と交わるまでの部分と、溝1t1のうちの、C面から溝1v1と交わるまでの部分とからなるL字型の部分を言う。また、溝1(2)は、溝1v2のうちの、E面から溝1t2と交わるまでの部分と、溝1t2のうちの、C面から溝1v2と交わるまでの部分とからなるL字型の部分を言う。
基板1の材料として、Si、石英ガラス等のガラス系材料、セラミックなどの材料を使用することができる。本実施の形態では、図4Aに示すように、溝断面形状は、V字としたが、図4Bに示す矩形断面溝であってもよいし、図4Cに示すU字形状断面溝であってもよい。加工方法としてはダイシングマシンなどによる精密機械加工、エッチングによるケミカル加工がある。ファイバ型光線路2は、溝内に固定材3により固定するが、基板1上面からファイバ型光線路2が出ていると芯間隔P2に影響するため、溝深さ方向の精度管理が重要である。
本実施の形態のファイバ型光線路2では、上述したように、ファイバレンズ7a,7b及びコアレスファイバ8の径を光ファイバ4a,4bの径と同じにできるので、ファイバ型光線路2を溝内に配置したときの位置精度を高くでき、芯間隔P2の精度管理が容易である。
本実施の形態のファイバ型光線路2では、上述したように、ファイバレンズ7a,7b及びコアレスファイバ8の径を光ファイバ4a,4bの径と同じにできるので、ファイバ型光線路2を溝内に配置したときの位置精度を高くでき、芯間隔P2の精度管理が容易である。
本実施の形態において、ファイバ型光線路2はそれぞれ、図2に示すように、溝1(1),1(2)内に固定材3を用いて接合面6から出っ張らないようにして固定する。ここで、固定材3としては、有機系のUV硬化型接着剤、熱硬化型の接着剤、低融点ガラス、金属材料からなる半田などを用いることができる。
また、各溝1(1),1(2)内にファイバ型光線路が収納された基板1は、図5Aに示すように、溝が形成された一方の面6aに、隣接する基板1の他方の面(溝が形成された一方の面とは反対側の面)6bが対向するように順次重ねて接合される。溝基板1間の接合は、有機系の接着剤、低融点ガラスを用いて接合してもよいし、パルスレーザ光を用いて基板1の側面を溶着するようにして固定しても良い。
ここで、本発明において、図5Bに示すような複数の基板1が一体化された1枚の集合基板M1を用いて、それぞれの基板1となる部分の各溝にファイバ型光線路2を配置したものを所定枚数積層して接合した後に、切断線9に沿って切断することにより、複数のファイバ型部品13を一括して作製するようにしてもよい。尚、他の光学素子等に接続される光ファイバの端面が露出されたC面及びE面は、精密研磨することが好ましい。
また、端面に配列されるファイバ型光線路2の入出力端面は、該入出力端面における光の結合損失を小さくするために、E面又はC面において、高い位置精度で配列されることが好ましい。すなわち、使用する基板1の厚さTの寸法精度と、基板間の隙間Sは、ファイバ間隔P2を変動させる原因になるので、厚さTの加工精度を高くすることは言うまでもなく、隙間Sはゼロにできるだけ近づけた方が好ましく、ファイバ間隔P2の変動を小さくすると接続損失の変動が少ないファイバ型部品13を提供できる。
従って、基板1間の接合は、前記のような接合用固定材を用いることなく、表面原子の分子間力を利用した常温接合により接合してもよい。このような接合を実現するためには、接合面6はできるだけ平坦にして、表面にある不要物を除去して洗浄する必要がある。
この常温接合は、たとえばイオンビーム・スパッタエッチング装置により、真空中でアルゴン等の原子ビームを接合面6に照射し、該接合面に存在する不純物層を除去した2つの基板1において、その接合面6同士を接触させることによって、その表面で活性化された原子同士が常温で直接的に結合することである。このような常温接合が可能な材料としては、たとえば各種金属、ガラス、およびセラミックス等があり、互いに接合される基板1の材質が同一であれば、熱膨張差により生じる歪みを抑制することができる。
この常温接合は、たとえばイオンビーム・スパッタエッチング装置により、真空中でアルゴン等の原子ビームを接合面6に照射し、該接合面に存在する不純物層を除去した2つの基板1において、その接合面6同士を接触させることによって、その表面で活性化された原子同士が常温で直接的に結合することである。このような常温接合が可能な材料としては、たとえば各種金属、ガラス、およびセラミックス等があり、互いに接合される基板1の材質が同一であれば、熱膨張差により生じる歪みを抑制することができる。
また、波長選択フィルタ機能を持ったファイバ型光線路を複数本用いて、図1に示すように一体化して、波長選択フィルタ機能を持ったファイバ型部品を構成することもできる。
このような特定の波長(又は波長領域)の光を選択的に反射する反射膜は、例えば、屈折率の異なる2つの膜を交互に積層した誘電体多層膜により構成することができる。
このような特定の波長(又は波長領域)の光を選択的に反射する反射膜は、例えば、屈折率の異なる2つの膜を交互に積層した誘電体多層膜により構成することができる。
<応用例>
以下、実施の形態のファイバ型部品の応用例を説明する。
図6は、ファイバ型部品のC面上に、受光素子アレイを実装し、E面側に導波路基板15を接続した例を示している。ここで、受光素子アレイは、受光素子基板11上に複数の受光素子12がファイバ型部品のC面に露出された光ファイバの端面と同様の配列で実装されて、それぞれ互いに光学的に接続されている。また、導波路基板15には複数の光導波路を構成する複数のコア14が内臓されている。そして、導波路基板15の一側面には、ファイバ型部品のE面に露出された光ファイバの端面と同様の配列でコア14の端面が露出されており、コア14とファイバ型部品のE面に露出された光ファイバの端面とが光学的に接続される。
以下、実施の形態のファイバ型部品の応用例を説明する。
図6は、ファイバ型部品のC面上に、受光素子アレイを実装し、E面側に導波路基板15を接続した例を示している。ここで、受光素子アレイは、受光素子基板11上に複数の受光素子12がファイバ型部品のC面に露出された光ファイバの端面と同様の配列で実装されて、それぞれ互いに光学的に接続されている。また、導波路基板15には複数の光導波路を構成する複数のコア14が内臓されている。そして、導波路基板15の一側面には、ファイバ型部品のE面に露出された光ファイバの端面と同様の配列でコア14の端面が露出されており、コア14とファイバ型部品のE面に露出された光ファイバの端面とが光学的に接続される。
以上のように構成されることにより、受光素子アレイと導波路基板15とが、本発明の実施の形態のファイバ型部品13を介して低損失で光学的に結合される。
図7は、図6に示したファイバ型部品13を介して接続された受光素子アレイと導波路基板15を光・電子回路基板20上に実装して、光モジュールを作製した例である。
ファイバ型部品13は、光・電子回路基板20上に導波路基板15とともに実装される。また、受光素子アレイを駆動する駆動用ICが搭載されたモジュール基板18が、その下面形成された配線が受光素子アレイの上面に形成された配線に接続できるように、サポート21を用いて光・電子回路基板20上に固定される。駆動用IC19は、モジュール基板18に形成された配線により各受光素子に接続される。また、モジュール基板18の配線は、光・電子回路基板20の配線とワイヤボンデイングなどにより、接続される。
尚、受光素子12とファイバ型部品の光ファイバの接続は、僅かな隙間又は透光性材料を介して位置調整をして接続固定されていてもよい。
以上のように、本実施の形態のファイバ型部品を用いて、受光素子12,モジュール基板18、駆動用IC19が立体的に配置された実装密度の高い光モジュールが構成できる。
ファイバ型部品13は、光・電子回路基板20上に導波路基板15とともに実装される。また、受光素子アレイを駆動する駆動用ICが搭載されたモジュール基板18が、その下面形成された配線が受光素子アレイの上面に形成された配線に接続できるように、サポート21を用いて光・電子回路基板20上に固定される。駆動用IC19は、モジュール基板18に形成された配線により各受光素子に接続される。また、モジュール基板18の配線は、光・電子回路基板20の配線とワイヤボンデイングなどにより、接続される。
尚、受光素子12とファイバ型部品の光ファイバの接続は、僅かな隙間又は透光性材料を介して位置調整をして接続固定されていてもよい。
以上のように、本実施の形態のファイバ型部品を用いて、受光素子12,モジュール基板18、駆動用IC19が立体的に配置された実装密度の高い光モジュールが構成できる。
以上の応用例では、受光素子12を用いた例により説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、発光素子などの他の光素子を用いて構成してもよい。
次に本発明の実施例について説明する。
本実施例として、図1に示すファイバ型部品を作製した。
ここでは、まず、基板1を100枚切り出すことができる複数個取り基板M1として、ジルコニアセラミック製の長さ51mm、幅13.5mm、厚さT=0.25mmの基板を5枚準備した。
そのうちの4枚の複数個取り基板M1を、ダイシングマシンを用いて、深さZ=52μm、角度Θ=60°のV溝を間隔P1=P3=250μmになるように、縦・横各10個分の溝を精密加工した。
本実施例として、図1に示すファイバ型部品を作製した。
ここでは、まず、基板1を100枚切り出すことができる複数個取り基板M1として、ジルコニアセラミック製の長さ51mm、幅13.5mm、厚さT=0.25mmの基板を5枚準備した。
そのうちの4枚の複数個取り基板M1を、ダイシングマシンを用いて、深さZ=52μm、角度Θ=60°のV溝を間隔P1=P3=250μmになるように、縦・横各10個分の溝を精密加工した。
また、図3に示したL字型のファイバ型光線路2を作製するために以下の部材を準備した。
まず、光ファイバ4a,4bとして、外径D=80μm、コア径a=6μm、クラッドに対するコアの比屈折率Δが1.9%の細径のシングルモードファイバを、ファイバカッターにより所定のサイズに切断、必要数準備した。
まず、光ファイバ4a,4bとして、外径D=80μm、コア径a=6μm、クラッドに対するコアの比屈折率Δが1.9%の細径のシングルモードファイバを、ファイバカッターにより所定のサイズに切断、必要数準備した。
次にレンズファイバ7a,7b(屈折率分布型ファイバに相当)として用いるグレーデッドインデックスファイバ(以下、GIファイバとする)を複数本準備した。使用したGIファイバは、外径80μm、コア径60μm、クラッドに対するコアの比屈折率Δが0.95%、のものである。尚、GIファイバの比屈折率は、コアの中心軸の屈折率、すなわち、最も屈折率が高い部分と、クラッドとの屈折率差から求めたものである。
そして、レンズファイバ7bをシングルモード光ファイバ4bに融着接続し、GIファイバをP=0.28、長さZk=0.55mmに精密ファイバカッターで切断し、端面を研磨することにより、第2光ファイバ2bを作製した。
同様にして、第1光ファイバ2a用に、ファイバレンズ7aをシングルモード光ファイバ4aに融着接続した。そして、別に準備した、外径80μmの石英製のコアレスファイバ8を、シングルモード光ファイバ4aに融着接続されたファイバレンズ7aの先端に融着接続して、長さ0.5mmの所で精密ファイバカッターにより切断する。以上のようにして準備した光ファイバを多芯状の治具に固定し、研磨機を用いて、コアレスファイバ8端面を治具と共に45°に研磨した。こうして、第1光ファイバ2aを第2光ファイバ2bと同じ数量準備する。
以上のように作製した第1光ファイバ2aと第2光ファイバ2bとを、主面に直交する溝を有する治具に固定し、光ファイバと同等の屈折率を有する、たとえば透光性のエポキシ樹脂を含んでなるUV硬化型接着剤により接合する。この接合の際、45度に研磨した傾斜面は、そのまま反射面として使用するため、UV接着剤が回らないようにした。以上のようにして、図3に示した構成のL字型のファイバ型光線路2を8本作製した。
次に、基板M1の基板1となる部分の溝にそれぞれ、作製したファイバ型光線路2を載置し、熱硬化型の光学用接着剤(ダイゾー社製、EPO-TEK)で溝内に固定する。この光学接着剤は、基板1の接合面6にも薄く延ばして塗布する。以上のように溝にファイバ型光線路2を固定した複数個取り基板M1の上にさらに複数個取り基板M1を、位置合わせして重ねた後に固定した。溝基板として、透光性材料を使用する場合には、熱硬化型の光学接着剤に代えてUV硬化型の光学接着剤を用いてもよい。さらに上に接合した複数個取り基板M1の基板1となる部分の溝にそれぞれ、ファイバ型光線路2をのせて熱硬化型接着剤で固定した後、さらにその上に別の複数個取り基板M1を位置合わせして重ねて固定した。以下同様の工程を4回繰り返した後、最後に、溝が形成されていない基板M1を重ねて固定した。
その後、約100°Cで30分程度熱処理し、自然放冷した。このようにして積層された複数個取り基板M1をダイシングマシンにより、切断線に沿って切断して、長さL=5mm、幅W=1.25mm、高さH=1.25mmのファイバ型部品を、計100個を切り出した。
そして、それぞれファイバの入出射端のあるC面、E面の部分を研磨加工し、光路間隔P1=P2=P3=250μmのファイバ型部品13を作製した。このように作製されたファイバ型部品13において、一対の光ファイバ間で生じる挿入損失と偏波依存性を測定した。
<挿入損失の測定>
まず、光源と、該光源から出力される光をファイバ型光部品13に導くための、光ファイバAについて説明する。光源は、ある特定の波長、たとえば850nmの波長の光を安定して出力する機能を有するものである。光ファイバAは、光源の光出力部にコネクタ接続され、外径80μm、コア径6μmのシングルモードの光ファイバで構成されている。この光ファイバAは、光源からの光を出射する出力端に、円筒形のφ1.25mmのファイバ保持用フェルールを装着する。そして、このフェルールが装着された光ファイバAの端部を治具上に設置したファイバ型部品13のE面の各入射端(計8カ所)にアライメントにより位置調整して光学的に接続する。挿入損失は、光ファイバAを介してファイバ型光部品13のE面側に光源からの光を入射し、ファイバ型部品13のC面側から出射される出射光のパワーをパワーメータによって測定した。なお、挿入損失の測定結果は、8本のファイバ型光線路2の平均値とした。
<偏波依存性の測定>
偏波依存性を測定するためには、光ファイバB、グラントムソンプリズムを備える光学系を用いる。光ファイバBは、両端にφ1.25mmの円筒形のファイバ保持用フェルールを有するものであり、その一端を治具上に載置されたファイバ型部品13のE面に接続する。次に、光源に接続された光ファイバAのフェルール端に消光比55dB以上のグラントムソンプリズムを装着し、該プリズムを360度回転ステージに固定した後に、レンズ系により、光ファイバBのもう一方のフェルール端に向かって入射させる。偏波依存性を測定は、回転ステージに固定したグラントムソンプリズムを回転させることにより、偏光特性を測定した。なお、偏波特性の測定結果は、8本のファイバ型光線路2の平均値とした。その結果を表1に示す。
本実施例のファイバ型部品13は、従来例、即ち光導波路を使用し2列4芯型を構成した場合の挿入損失2.5〜3dBと比較して、1.0dB以上改善されることが確認された。又、偏波依存性も0.1dB以下で、従来に導波路型部品の0.1〜0.2dBに比較しても小さいことが確認された。
表1
<挿入損失の測定>
まず、光源と、該光源から出力される光をファイバ型光部品13に導くための、光ファイバAについて説明する。光源は、ある特定の波長、たとえば850nmの波長の光を安定して出力する機能を有するものである。光ファイバAは、光源の光出力部にコネクタ接続され、外径80μm、コア径6μmのシングルモードの光ファイバで構成されている。この光ファイバAは、光源からの光を出射する出力端に、円筒形のφ1.25mmのファイバ保持用フェルールを装着する。そして、このフェルールが装着された光ファイバAの端部を治具上に設置したファイバ型部品13のE面の各入射端(計8カ所)にアライメントにより位置調整して光学的に接続する。挿入損失は、光ファイバAを介してファイバ型光部品13のE面側に光源からの光を入射し、ファイバ型部品13のC面側から出射される出射光のパワーをパワーメータによって測定した。なお、挿入損失の測定結果は、8本のファイバ型光線路2の平均値とした。
<偏波依存性の測定>
偏波依存性を測定するためには、光ファイバB、グラントムソンプリズムを備える光学系を用いる。光ファイバBは、両端にφ1.25mmの円筒形のファイバ保持用フェルールを有するものであり、その一端を治具上に載置されたファイバ型部品13のE面に接続する。次に、光源に接続された光ファイバAのフェルール端に消光比55dB以上のグラントムソンプリズムを装着し、該プリズムを360度回転ステージに固定した後に、レンズ系により、光ファイバBのもう一方のフェルール端に向かって入射させる。偏波依存性を測定は、回転ステージに固定したグラントムソンプリズムを回転させることにより、偏光特性を測定した。なお、偏波特性の測定結果は、8本のファイバ型光線路2の平均値とした。その結果を表1に示す。
本実施例のファイバ型部品13は、従来例、即ち光導波路を使用し2列4芯型を構成した場合の挿入損失2.5〜3dBと比較して、1.0dB以上改善されることが確認された。又、偏波依存性も0.1dB以下で、従来に導波路型部品の0.1〜0.2dBに比較しても小さいことが確認された。
表1
1 基板、1v1,1v2,1t1,1t2 溝、2 ファイバ型光線路、2a 第1光ファイバ、2b 第2光ファイバ、3 固定材、4a,4b 光ファイバ、6 接合面、7a,7b ファイバレンズ、8 コアレスファイバ、10 反射面、11 受光素子基板、12 受光素子,13 ファイバ型部品、14 コア、15 導波路基板、18 モジュール基板、19 駆動用IC、20 光・電子回路基板。
Claims (9)
- 一端に屈折率分布型ファイバを有した一対の光ファイバを、軸方向を異ならせた状態で前記屈折率分布型ファイバの先端部同士が近接するように配置させるとともに、前記一対の光ファイバの屈折率分布型ファイバ間に、一方の光ファイバからの光を他方の光ファイバ側へ反射させる反射部を有したコアレスファイバを、双方の光ファイバの前記先端部に接合した状態で配置させてなるファイバ型光線路。
- 前記一対の光ファイバは、屈折率分布型ファイバの軸方向が直交するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載のファイバ型光線路。
- 前記反射部は、前記一方の光ファイバの光軸に対して、45±3°の範囲内で傾斜して形成されていることを特徴とする請求項2に記載のファイバ型光線路。
- 前記反射部は、前記コアレスファイバの一端面に形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のファイバ型光線路。
- 前記反射部は、光の一部を透過し、且つ一部を反射する波長選択フィルタを含んでなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のファイバ型光線路。
- 請求項1乃至5に記載のファイバ型光線路を基板上に設けた溝部内に配置してなるファイバ型部品。
- 前記基板を複数積層させてなる請求項6に記載のファイバ型部品。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載のファイバ型光線路と、前記一対の光ファイバの一方に光を入射させる発光素子と、他方から出射した光を受光する受光素子と、を備えた光モジュール。
- 請求項6および請求項7のいずれかに記載のファイバ型部品と、前記一対の光ファイバの一方に光を入射させる発光素子と、他方から出射した光を受光する受光素子と、を備えた光モジュール。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015526889A (ja) * | 2012-06-22 | 2015-09-10 | ソイテックSoitec | Led又は太陽電池セルの構造を製造する方法 |
WO2019082347A1 (ja) * | 2017-10-26 | 2019-05-02 | フォトンリサーチ株式会社 | 導光装置、光導波装置、マルチ波長光源モジュール、及び光導波装置の製造方法 |
-
2006
- 2006-03-30 JP JP2006093831A patent/JP2007271676A/ja not_active Withdrawn
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