JP2002270334A - コロナ放電装置 - Google Patents
コロナ放電装置Info
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- JP2002270334A JP2002270334A JP2001070177A JP2001070177A JP2002270334A JP 2002270334 A JP2002270334 A JP 2002270334A JP 2001070177 A JP2001070177 A JP 2001070177A JP 2001070177 A JP2001070177 A JP 2001070177A JP 2002270334 A JP2002270334 A JP 2002270334A
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- corona discharge
- electrode
- electrodes
- discharge device
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 装置の構造を簡単化させながら、スパッタリ
ングの発生や性能の劣化を抑制することが可能なコロナ
放電装置を提供する。 【解決手段】 コロナ放電部1は、コロナ放電を発生さ
せるための閉空間(図示例では、直方体形状の閉空間)
を、たとえば複数のアクリル板によって形成し、このア
クリル板のうちのいずれかに、コロナ放電を発生可能な
直流高電圧を印加する金属板1aを設け、この金属板1
aと対向する位置のアクリル板に接地金属板1a′を設
けている。金属板1aおよび1a′には、それぞれ、た
とえばPET(Polyethylene-terephthalate)からなる
絶縁性薄板(厚さ0.1mm程度)に適当な間隔(たと
えば5mm程度)で小さな貫通孔H(直径0.2mm程
度)を多数開けたもの(以下「穿孔フィルム」という)
1bおよび1b′が貼り付けられ、これを基本的な電極
構成単位としている。この2つの電極の一方に高電圧を
印加し、他方を接地することにより、両電極に互いに反
対の極性のコロナ放電が発生する。
ングの発生や性能の劣化を抑制することが可能なコロナ
放電装置を提供する。 【解決手段】 コロナ放電部1は、コロナ放電を発生さ
せるための閉空間(図示例では、直方体形状の閉空間)
を、たとえば複数のアクリル板によって形成し、このア
クリル板のうちのいずれかに、コロナ放電を発生可能な
直流高電圧を印加する金属板1aを設け、この金属板1
aと対向する位置のアクリル板に接地金属板1a′を設
けている。金属板1aおよび1a′には、それぞれ、た
とえばPET(Polyethylene-terephthalate)からなる
絶縁性薄板(厚さ0.1mm程度)に適当な間隔(たと
えば5mm程度)で小さな貫通孔H(直径0.2mm程
度)を多数開けたもの(以下「穿孔フィルム」という)
1bおよび1b′が貼り付けられ、これを基本的な電極
構成単位としている。この2つの電極の一方に高電圧を
印加し、他方を接地することにより、両電極に互いに反
対の極性のコロナ放電が発生する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電極間に直流高電
圧を印加することによりコロナ放電を発生させるコロナ
放電装置に関する。
圧を印加することによりコロナ放電を発生させるコロナ
放電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電極間に直流高電圧を印加することによ
りコロナ放電を発生させるようにしたコロナ放電装置
は、従来から知られている。
りコロナ放電を発生させるようにしたコロナ放電装置
は、従来から知られている。
【0003】かかるコロナ放電装置は、たとえば、複数
の金属針を埋め込んだアレイ電極と金属平板電極とを対
向して配置し、両電極間に直流高電圧を印加することに
より、金属針の先端近傍でコロナ放電を発生させるよう
にしている。このように、コロナ放電は、針対平板、細
線対同心円筒のように曲率の大きな放電電極と比較的平
坦な形状を有する接地電極との組み合わせで発生させる
ことが一般的である。
の金属針を埋め込んだアレイ電極と金属平板電極とを対
向して配置し、両電極間に直流高電圧を印加することに
より、金属針の先端近傍でコロナ放電を発生させるよう
にしている。このように、コロナ放電は、針対平板、細
線対同心円筒のように曲率の大きな放電電極と比較的平
坦な形状を有する接地電極との組み合わせで発生させる
ことが一般的である。
【0004】そして、コロナ放電は、局所的に高電界と
なった部分で発生する比較的マイルドな気中放電であ
り、少ない消費電力ながら豊富にイオンを産出すること
から、除電器や電気集塵機等の産業用機器に幅広く応用
されている。
なった部分で発生する比較的マイルドな気中放電であ
り、少ない消費電力ながら豊富にイオンを産出すること
から、除電器や電気集塵機等の産業用機器に幅広く応用
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のコ
ロナ放電装置では、金属針の先端が徐々にスパッタリン
グ(金属が溶融し、微小な塵となって飛散すること)を
起こして減耗し、先鋭さを失うことにより放電特性が悪
化するとともに、発塵の原因ともなっていた。加えて、
正負両極性の電荷に対応した除電装置として使用する場
合には、正極性および負極性それぞれの電極および電源
を独立に設ける必要があり、装置が複雑なものとなって
いた。
ロナ放電装置では、金属針の先端が徐々にスパッタリン
グ(金属が溶融し、微小な塵となって飛散すること)を
起こして減耗し、先鋭さを失うことにより放電特性が悪
化するとともに、発塵の原因ともなっていた。加えて、
正負両極性の電荷に対応した除電装置として使用する場
合には、正極性および負極性それぞれの電極および電源
を独立に設ける必要があり、装置が複雑なものとなって
いた。
【0006】本発明は、この点に着目してなされたもの
であり、装置の構造を簡単化させながら、スパッタリン
グの発生や性能の劣化を抑制することが可能なコロナ放
電装置を提供することを目的とする。
であり、装置の構造を簡単化させながら、スパッタリン
グの発生や性能の劣化を抑制することが可能なコロナ放
電装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載のコロナ放電装置は、対向して配置
された2つの電極のうち、一方の電極に直流高電圧を印
加し、他方の電極を接地することにより、両電極にそれ
ぞれ極性の異なるコロナ放電を発生させるコロナ放電装
置であって、前記2つの電極は、それぞれ、複数の貫通
小孔が設けられた絶縁性シートが他方の電極と対向する
面上に貼り付けられた導電体からなることを特徴とす
る。
め、請求項1に記載のコロナ放電装置は、対向して配置
された2つの電極のうち、一方の電極に直流高電圧を印
加し、他方の電極を接地することにより、両電極にそれ
ぞれ極性の異なるコロナ放電を発生させるコロナ放電装
置であって、前記2つの電極は、それぞれ、複数の貫通
小孔が設けられた絶縁性シートが他方の電極と対向する
面上に貼り付けられた導電体からなることを特徴とす
る。
【0008】また、請求項2に記載のコロナ放電装置
は、対向して配置された2つの電極のうち、一方の電極
に直流高電圧を印加し、他方の電極を接地することによ
り、両電極にそれぞれ極性の異なるコロナ放電を発生さ
せるコロナ放電装置であって、前記2つの電極のうちい
ずれか一方の電極は、複数の貫通小孔が設けられた絶縁
性シートが他方の電極と対向する面上に貼り付けられた
導電体からなり、該他方の電極は、前記一方の電極と対
向する面上に複数の導電針が設けられたものであること
を特徴とする。
は、対向して配置された2つの電極のうち、一方の電極
に直流高電圧を印加し、他方の電極を接地することによ
り、両電極にそれぞれ極性の異なるコロナ放電を発生さ
せるコロナ放電装置であって、前記2つの電極のうちい
ずれか一方の電極は、複数の貫通小孔が設けられた絶縁
性シートが他方の電極と対向する面上に貼り付けられた
導電体からなり、該他方の電極は、前記一方の電極と対
向する面上に複数の導電針が設けられたものであること
を特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
に基づいて詳細に説明する。
【0010】図1は、本発明の一実施の形態に係るコロ
ナ放電装置の側断面図である。
ナ放電装置の側断面図である。
【0011】同図に示すように、本実施の形態のコロナ
放電装置は、所定の閉空間によって形成され、その閉空
間内でコロナ放電を発生させるコロナ放電部1と、コロ
ナ放電部1内に空気を供給する供給部2と、この供給さ
れた空気をコロナ放電部1から排出する排出部3とによ
り、主として構成されている。
放電装置は、所定の閉空間によって形成され、その閉空
間内でコロナ放電を発生させるコロナ放電部1と、コロ
ナ放電部1内に空気を供給する供給部2と、この供給さ
れた空気をコロナ放電部1から排出する排出部3とによ
り、主として構成されている。
【0012】コロナ放電部1は、コロナ放電を発生させ
るための閉空間(図示例では、直方体形状の閉空間)
を、たとえば複数(本実施の形態では4枚)のアクリル
板によって形成し、このアクリル板のうちのいずれか
に、コロナ放電を発生可能な直流高電圧を印加する金属
板1aを設け、この金属板1aと対向する位置のアクリ
ル板に接地金属板1a′を設けている。
るための閉空間(図示例では、直方体形状の閉空間)
を、たとえば複数(本実施の形態では4枚)のアクリル
板によって形成し、このアクリル板のうちのいずれか
に、コロナ放電を発生可能な直流高電圧を印加する金属
板1aを設け、この金属板1aと対向する位置のアクリ
ル板に接地金属板1a′を設けている。
【0013】金属板1aおよび1a′には、それぞれ、
図2に示すように、たとえばPET(Polyethylene-ter
ephthalate)からなる絶縁性薄板(厚さ0.1mm程
度)に適当な間隔(たとえば5mm程度)で小さな貫通
孔H(直径0.2mm程度)を多数開けたもの(以下
「穿孔フィルム」という)1bおよび1b′が貼り付け
られ、これを基本的な電極構成単位としている。
図2に示すように、たとえばPET(Polyethylene-ter
ephthalate)からなる絶縁性薄板(厚さ0.1mm程
度)に適当な間隔(たとえば5mm程度)で小さな貫通
孔H(直径0.2mm程度)を多数開けたもの(以下
「穿孔フィルム」という)1bおよび1b′が貼り付け
られ、これを基本的な電極構成単位としている。
【0014】なお、電極の大きさ、小孔間の間隔および
電極間の距離は、任意に選択することが可能であるが、
本実施の形態では、それぞれ50mm×130mm,5
mmおよび20mmを採用している。
電極間の距離は、任意に選択することが可能であるが、
本実施の形態では、それぞれ50mm×130mm,5
mmおよび20mmを採用している。
【0015】また、本実施の形態では、両電極とも同一
構成としたが、これに限らず、一方の電極を前記従来の
アレイ電極に置き換えるようにしてもよい。
構成としたが、これに限らず、一方の電極を前記従来の
アレイ電極に置き換えるようにしてもよい。
【0016】以上のように構成されたコロナ放電装置に
よってコロナ放電を発生させるには、2つの電極の一方
に高電圧を印加し、他方を接地する。電源の極性は正負
いずれの極性でも構わないが、ここでは正極性として動
作を説明する。
よってコロナ放電を発生させるには、2つの電極の一方
に高電圧を印加し、他方を接地する。電源の極性は正負
いずれの極性でも構わないが、ここでは正極性として動
作を説明する。
【0017】まず、電源電圧を徐々に増加させると、や
がて高圧側の電極から接地側の電極に向かって断続的に
スパークが発生する。このスパークによって正極性およ
び負極性のイオンが発生するが、これらは反対の極性を
有する電極の方向へドリフトして穿孔フィルム1b,1
b′上に蓄積する。電荷の蓄積量が増加して行くことに
よって、穿孔フィルム1b,1b′の表面と金属板1
a,1a′の間の電界はだんだんと強くなり、やがて小
孔Hからコロナ放電が発生するようになる。コロナ放電
によってイオンが生成されるが、このイオンは電極間の
電界によって対向電極側へ向かってドリフトし、穿孔フ
ィルム1b,1b′に付着する。この過程が両電極によ
って生じるために穿孔フィルム1b,1b′と金属板1
a,1a′の間の電界が維持され、コロナ放電が安定的
持続するようになる。スパークはコロナ放電の安定とと
もに消滅する。
がて高圧側の電極から接地側の電極に向かって断続的に
スパークが発生する。このスパークによって正極性およ
び負極性のイオンが発生するが、これらは反対の極性を
有する電極の方向へドリフトして穿孔フィルム1b,1
b′上に蓄積する。電荷の蓄積量が増加して行くことに
よって、穿孔フィルム1b,1b′の表面と金属板1
a,1a′の間の電界はだんだんと強くなり、やがて小
孔Hからコロナ放電が発生するようになる。コロナ放電
によってイオンが生成されるが、このイオンは電極間の
電界によって対向電極側へ向かってドリフトし、穿孔フ
ィルム1b,1b′に付着する。この過程が両電極によ
って生じるために穿孔フィルム1b,1b′と金属板1
a,1a′の間の電界が維持され、コロナ放電が安定的
持続するようになる。スパークはコロナ放電の安定とと
もに消滅する。
【0018】図3は、安定的にコロナ放電が発生してい
るときの様子を示す図であり、(a)は、高圧側の電極
に発生した正極性のコロナ放電を示し、(b)は、接地
側の電極に発生した負極性のコロナ放電を示している。
同図に示すように、2つの電極では互いに反対の極性の
コロナ放電が生じている。すなわち、単一極性の電源で
ありながら両極性のイオン生成が可能であることを意味
している。また、針を使用しないので、電極構造は比較
的簡単となり、かつ、針の先端の減耗による性能劣化を
考慮する必要がなくなる。ただし、小孔Hの付近では金
属板1a,1a′に減耗が見られるが、たとえば、耐久
性に優れた材料を使用したり、または、ある程度減耗し
た後にフィルムをずらして、減耗していない部分を使用
すること等により対処が可能である。
るときの様子を示す図であり、(a)は、高圧側の電極
に発生した正極性のコロナ放電を示し、(b)は、接地
側の電極に発生した負極性のコロナ放電を示している。
同図に示すように、2つの電極では互いに反対の極性の
コロナ放電が生じている。すなわち、単一極性の電源で
ありながら両極性のイオン生成が可能であることを意味
している。また、針を使用しないので、電極構造は比較
的簡単となり、かつ、針の先端の減耗による性能劣化を
考慮する必要がなくなる。ただし、小孔Hの付近では金
属板1a,1a′に減耗が見られるが、たとえば、耐久
性に優れた材料を使用したり、または、ある程度減耗し
た後にフィルムをずらして、減耗していない部分を使用
すること等により対処が可能である。
【0019】また、一方の電極を従来のアレイ電極に置
き換えたものでは、前記スパークが発生することなく、
アレイ電極の各金属針の先端近傍および小孔Hからコロ
ナ放電が生じる。
き換えたものでは、前記スパークが発生することなく、
アレイ電極の各金属針の先端近傍および小孔Hからコロ
ナ放電が生じる。
【0020】次に、電圧・電流特性について説明する。
【0021】図4は、従来型(21本×3列の針を有す
るアレイ電極と金属板の組み合わせ)のコロナ放電装置
とこの従来型のコロナ放電装置の金属板に穿孔フィルム
を貼り付けたものの電圧・電流特性を示す図である。
るアレイ電極と金属板の組み合わせ)のコロナ放電装置
とこの従来型のコロナ放電装置の金属板に穿孔フィルム
を貼り付けたものの電圧・電流特性を示す図である。
【0022】同図に示すように、ピッチ(小孔Hの間
隔)が20mmの場合を除き、正極性、負極性いずれの
場合にも穿孔フィルムを有するものが電流値が高くなっ
ている。また、ピッチが5mmのものと10mmのもの
とを比較すると、前者の方が電流値が大きい。これらの
結果から、適当な間隔で穿孔フィルムを貼り付けること
により、電圧・電流特性が改善されることが分かる。
隔)が20mmの場合を除き、正極性、負極性いずれの
場合にも穿孔フィルムを有するものが電流値が高くなっ
ている。また、ピッチが5mmのものと10mmのもの
とを比較すると、前者の方が電流値が大きい。これらの
結果から、適当な間隔で穿孔フィルムを貼り付けること
により、電圧・電流特性が改善されることが分かる。
【0023】図5は、アレイ電極を用いないで、穿孔フ
ィルムを貼り付けた電極のみを組み合わせたコロナ放電
装置の電圧・電流特性を示す図である。この場合にも、
ピッチが小さい方(5mm)が、大きい方(10mm)
よりも電流値が大きくなっている。この場合、いずれの
ピッチでも、図4に示されている従来型(正極印加)よ
りも高い電流値となっている。特に注目すべきことは、
印加電圧の極性が異なっていても、同じピッチであれば
電流値にほとんど違いが見られないことである。すなわ
ち、高圧側および接地側の各電極が全く同じ構造であれ
ば印加電圧の極性は放電に影響を与えないことを意味し
ている。もし、ピッチが異なる場合には、ピッチが大き
い方が負極性となるように電圧を印加した方が電流が大
きくなる。
ィルムを貼り付けた電極のみを組み合わせたコロナ放電
装置の電圧・電流特性を示す図である。この場合にも、
ピッチが小さい方(5mm)が、大きい方(10mm)
よりも電流値が大きくなっている。この場合、いずれの
ピッチでも、図4に示されている従来型(正極印加)よ
りも高い電流値となっている。特に注目すべきことは、
印加電圧の極性が異なっていても、同じピッチであれば
電流値にほとんど違いが見られないことである。すなわ
ち、高圧側および接地側の各電極が全く同じ構造であれ
ば印加電圧の極性は放電に影響を与えないことを意味し
ている。もし、ピッチが異なる場合には、ピッチが大き
い方が負極性となるように電圧を印加した方が電流が大
きくなる。
【0024】次に、オゾン発生量について説明する。
【0025】図6は、従来型のコロナ放電装置と穿孔フ
ィルム型のコロナ放電装置を用いて、放電によって生じ
るオゾン発生量(濃度)を比較したものである。同図に
示すように、各装置を流れる空気の流量によっては、本
実施の形態の、すなわち穿孔フィルム型のコロナ放電装
置は、同じ電力において従来型よりも高濃度のオゾンを
発生する。これは、本発明の産業応用の一つとして高性
能オゾナイザーへの応用可能性を示唆するものである。
ィルム型のコロナ放電装置を用いて、放電によって生じ
るオゾン発生量(濃度)を比較したものである。同図に
示すように、各装置を流れる空気の流量によっては、本
実施の形態の、すなわち穿孔フィルム型のコロナ放電装
置は、同じ電力において従来型よりも高濃度のオゾンを
発生する。これは、本発明の産業応用の一つとして高性
能オゾナイザーへの応用可能性を示唆するものである。
【0026】このように、本実施の形態では、2つの対
向する電極のうち、少なくとも一方の電極を、金属板に
穿孔フィルムを貼り付けたものによって形成し、両電極
に直流高電圧を印加させてコロナ放電を発生させるよう
にしたので、装置の構造、特に電極構造を簡単化させな
がら、スパッタリングの発生を防止することが可能とな
る。
向する電極のうち、少なくとも一方の電極を、金属板に
穿孔フィルムを貼り付けたものによって形成し、両電極
に直流高電圧を印加させてコロナ放電を発生させるよう
にしたので、装置の構造、特に電極構造を簡単化させな
がら、スパッタリングの発生を防止することが可能とな
る。
【0027】なお、本実施の形態では、電極は平板のも
のを使用したが、これは便宜上に過ぎず、両電極が一定
間隔に維持された状態で対向していれば、どのような形
状のもの(たとえば曲面形状のもの)を使用してもよ
い。
のを使用したが、これは便宜上に過ぎず、両電極が一定
間隔に維持された状態で対向していれば、どのような形
状のもの(たとえば曲面形状のもの)を使用してもよ
い。
【0028】また、他の実施の形態のコロナ放電装置と
して、一方の電極を従来のアレイ電極に置き換えたもの
を例に挙げて説明したが、これは例示に過ぎず、置き換
える電極は、コロナ放電を発生することができる電極で
あれば、どのような構造のものを採用してもよい。たと
えば、金属ワイヤからなる電極であってもよい。
して、一方の電極を従来のアレイ電極に置き換えたもの
を例に挙げて説明したが、これは例示に過ぎず、置き換
える電極は、コロナ放電を発生することができる電極で
あれば、どのような構造のものを採用してもよい。たと
えば、金属ワイヤからなる電極であってもよい。
【0029】さらに、本実施の形態では、導電体として
金属板を使用するとともに、絶縁性シートとしてPET
からなる穿孔フィルムを使用したが、これに限らず、コ
ロナ放電を発生可能な導電体であればどのようなものを
使用してもよいし、絶縁性シートも、PETに限られる
わけではない。
金属板を使用するとともに、絶縁性シートとしてPET
からなる穿孔フィルムを使用したが、これに限らず、コ
ロナ放電を発生可能な導電体であればどのようなものを
使用してもよいし、絶縁性シートも、PETに限られる
わけではない。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、対向して配置された2つの電極のうち、
一方の電極に直流高電圧を印加し、他方の電極を接地す
ることにより、両電極にそれぞれ極性の異なるコロナ放
電を発生させるコロナ放電装置であって、前記2つの電
極は、それぞれ、複数の貫通小孔が設けられた絶縁性シ
ートが他方の電極と対向する面上に貼り付けられた導電
体からなるので、装置の構造を簡単化させながら、スパ
ッタリングの発生や性能の劣化を抑制することが可能と
なる。
発明によれば、対向して配置された2つの電極のうち、
一方の電極に直流高電圧を印加し、他方の電極を接地す
ることにより、両電極にそれぞれ極性の異なるコロナ放
電を発生させるコロナ放電装置であって、前記2つの電
極は、それぞれ、複数の貫通小孔が設けられた絶縁性シ
ートが他方の電極と対向する面上に貼り付けられた導電
体からなるので、装置の構造を簡単化させながら、スパ
ッタリングの発生や性能の劣化を抑制することが可能と
なる。
【0031】また、請求項2に記載の発明によれば、対
向して配置された2つの電極のうち、一方の電極に直流
高電圧を印加し、他方の電極を接地することにより、両
電極にそれぞれ極性の異なるコロナ放電を発生させるコ
ロナ放電装置であって、前記2つの電極のうちいずれか
一方の電極は、複数の貫通小孔が設けられた絶縁性シー
トが他方の電極と対向する面上に貼り付けられた導電体
からなり、該他方の電極は、前記一方の電極と対向する
面上に複数の導電針が設けられたものであるので、請求
項1と同様の効果が得られる。
向して配置された2つの電極のうち、一方の電極に直流
高電圧を印加し、他方の電極を接地することにより、両
電極にそれぞれ極性の異なるコロナ放電を発生させるコ
ロナ放電装置であって、前記2つの電極のうちいずれか
一方の電極は、複数の貫通小孔が設けられた絶縁性シー
トが他方の電極と対向する面上に貼り付けられた導電体
からなり、該他方の電極は、前記一方の電極と対向する
面上に複数の導電針が設けられたものであるので、請求
項1と同様の効果が得られる。
【図1】本発明の一実施の形態に係るコロナ放電装置の
側断面図である。
側断面図である。
【図2】図1の金属板に貼り付けられる穿孔フィルムの
平面図である。
平面図である。
【図3】図1のコロナ放電装置が安定的にコロナ放電が
発生しているときの様子を示す図である。
発生しているときの様子を示す図である。
【図4】従来型のコロナ放電装置とこの従来型のコロナ
放電装置の金属板に穿孔フィルムを貼り付けたものの電
圧・電流特性を示す図である。
放電装置の金属板に穿孔フィルムを貼り付けたものの電
圧・電流特性を示す図である。
【図5】アレイ電極を用いないで、穿孔フィルムを貼り
付けた電極のみを組み合わせたコロナ放電装置の電圧・
電流特性を示す図である。
付けた電極のみを組み合わせたコロナ放電装置の電圧・
電流特性を示す図である。
【図6】従来型のコロナ放電装置と穿孔フィルム型のコ
ロナ放電装置を用いて、放電によって生じるオゾン発生
量(濃度)を比較したものである。
ロナ放電装置を用いて、放電によって生じるオゾン発生
量(濃度)を比較したものである。
1 コロナ放電部 1a.1a′ 金属板 1b.1b′ 穿孔フィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05F 3/04 H05F 3/04 D
Claims (2)
- 【請求項1】 対向して配置された2つの電極のうち、
一方の電極に直流高電圧を印加し、他方の電極を接地す
ることにより、両電極にそれぞれ極性の異なるコロナ放
電を発生させるコロナ放電装置であって、 前記2つの電極は、それぞれ、複数の貫通小孔が設けら
れた絶縁性シートが他方の電極と対向する面上に貼り付
けられた導電体からなることを特徴とするコロナ放電装
置。 - 【請求項2】 対向して配置された2つの電極のうち、
一方の電極に直流高電圧を印加し、他方の電極を接地す
ることにより、両電極にそれぞれ極性の異なるコロナ放
電を発生させるコロナ放電装置であって、 前記2つの電極のうちいずれか一方の電極は、複数の貫
通小孔が設けられた絶縁性シートが他方の電極と対向す
る面上に貼り付けられた導電体からなり、 該他方の電極は、前記一方の電極と対向する面上に複数
の導電針が設けられたものであることを特徴とするコロ
ナ放電装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001070177A JP3475244B2 (ja) | 2001-03-13 | 2001-03-13 | コロナ放電装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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CN109395884A (zh) * | 2018-10-25 | 2019-03-01 | 浙江三尼科技有限公司 | 一种应用于废气净化深度处理的装置 |
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- 2001-03-13 JP JP2001070177A patent/JP3475244B2/ja not_active Expired - Lifetime
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