JP2002269936A - ディスク導入機構とピックアップ送り機構の切換手段 - Google Patents

ディスク導入機構とピックアップ送り機構の切換手段

Info

Publication number
JP2002269936A
JP2002269936A JP2001063269A JP2001063269A JP2002269936A JP 2002269936 A JP2002269936 A JP 2002269936A JP 2001063269 A JP2001063269 A JP 2001063269A JP 2001063269 A JP2001063269 A JP 2001063269A JP 2002269936 A JP2002269936 A JP 2002269936A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gear
switching
disk
pickup
switching gear
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001063269A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideki Hayashi
英樹 林
Akira Takahashi
昭 高橋
Yoshikazu Omura
義和 大村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Zero Engineering Co Ltd
Faurecia Clarion Electronics Co Ltd
Original Assignee
Clarion Co Ltd
Zero Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Clarion Co Ltd, Zero Engineering Co Ltd filed Critical Clarion Co Ltd
Priority to JP2001063269A priority Critical patent/JP2002269936A/ja
Publication of JP2002269936A publication Critical patent/JP2002269936A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Feeding And Guiding Record Carriers (AREA)
  • Moving Of Heads (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 歯車の回転トルクの反作用を利用したギヤ切
換機構でモータ数を削減し、機構を小形化しコストダウ
ンを図る。 【解決手段】 摺動台14に枢支した切換歯車15がウ
ォーム11に噛合する。切換歯車15の回転方向によっ
て、回転トルクの反作用で生じる付勢力の摺動台14へ
の作用方向が反転する。付勢力の方向によって第一ロッ
クアーム45-1、第二ロックアーム45-2が付勢力を支
持する。第一ロックアームを解放して、切換歯車15に
作用する付勢力で摺動台を移動し、切換歯車を第一伝達
歯車16に噛合させる。第二ロックアームを解放して摺
動台を移動し、切換歯車を第二伝達歯車17に噛合させ
る。一台のモータの回転方向を正逆することで二系統の
機構が選択的に駆動できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はCD、LD、DVD
等を含む光ディスク信号を再生するディスクプレーヤに
係わり、特にディスクプレーヤの駆動機構に関する。
【0002】
【従来の技術】CDプレーヤ等の光ディスク信号を読み
取るタイプのディスクプレーヤにおいては、基本的に、
ターンテーブル上でディスクを回転駆動するターンテー
ブル回転機構と、ディスクをターンテーブル上に導入す
る機構と、光ディスクに記録された信号を読取る光学ピ
ックアップをディスクの半径方向に移動させるピックア
ップ送り機構という三種類の機構を備えている。
【0003】従来これら三種類の機構は、個別に設けた
三種類のモータによって駆動されていた。すなわち、デ
ィスク回転機構は、本質的に即時応答性と高速回転が要
求されることから、ターンテーブルと直結されたディス
ク回転専用モータによって直接駆動される。
【0004】そして、ディスク導入および排出機構は、
ディスクをターンテーブルの面に対して平行および垂直
方向に時系列的に順次動作させる関係から、一般的に、
ディスクをターンテーブル上まで平行に導入するための
搬送ローラとディスクをターンテーブル上にクランプす
るためのクランプ部材という二種類の動作部材をカム機
構で制御し、搬送ローラを回転駆動するモータを使って
カム機構を直線移動させている。
【0005】さらに、ピックアップ送り機構の一般的な
構成では、本質的に高精度が要求されることから、光学
ピックアップと直接係合するリードスクリューによっ
て、光学ピックアップを正確に直線移動させるように構
成されており、このリードスクリューはピックアップ移
動専用のモータによって回転駆動される。
【0006】一方、上記した各機構の駆動切換や制御回
路・信号処理回路のモード切換を適切なタイミングで円
滑に行うために、ディスクプレーヤには、検出センサや
検出スイッチ等の複数種類の検出素子が使用されてい
る。具体的には、ディスクの挿入や排出完了を検出する
ためのディスク検出素子、ディスクを導入機構のクラン
プ完了検出素子および光学ピックアップが記録領域の内
周位置にあることを検出する内周位置検出素子等が設け
られている。
【0007】これらの検出素子は、各機構の駆動切換用
の起動・停止指令として、例えば、ディスク検出素子に
よって得られた信号は、ディスク挿入時におけるディス
ク導入機構用モータの起動指令やディスク排出完了時に
おけるディスク搬送ロール用モータの停止指令等に使用
される。さらに、内周位置検出素子によって得られた信
号は、ディスクローディング動作からディスク再生動作
への移行時におけるディスク回転用モータの起動指令、
ディスク再生動作からディスク排出動作への移行時にお
けるピックアップ移動用モータやターンテーブル回転用
モータの停止指令およびディスク搬送用モータの起動指
令等に使用される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来のディスクプレーヤにおいては、モータの数や検
出素子の数が多く、構成が複雑化するという問題点があ
る。すなわち、前述したようにディスク回転機構、ディ
スク導入機構、ピックアップ移動機構、という三種類の
機構に対して、それぞれ個別のモータを使用する構成で
は、三個のモータが必要である。
【0009】機構上、このような三個のモータの使用
は、モータの支持部材や駆動力伝達部材を含めて部品点
数を増大させて周辺の部材の配置や設計を制限し、構成
を複雑にする上、大きなスペースを占有して機構全体を
大型化する要因となっている。また、各モータそれぞれ
に電力供給を行い、また個別に制御する関係から配線も
増加する。また、コスト面でも機構全体に対してモータ
の比重がかなり大きいため、モータ三個の使用はコスト
ダウンを図る上でも障害となる。
【0010】一方、以上のような三種類の機構の駆動を
個別のモータで行っている関係から、前述したように、
機構の駆動切換に関して少なくともディスク検出素子、
クランプ完了素子、内周位置検出素子という三種類の検
出素子が必要となる。このような三種類以上の検出素子
の使用のために配線は増加する。また、検出素子は、モ
ータに比べれば占有空間は小さいがその数の増大は、周
辺部材の配置が設計を制限し、機構全体の構成を複雑化
させる要因となる。
【0011】そこでこれに対する解決手段として、特開
2000−113568では、ディスク呼び込み機構と
ピックアップ送り機構の二機構の駆動を選択機構で切換
えることによって、単一のモータで駆動制御する方法を
開示している。しかしながら、この方法における駆動切
換機構は、「ウォームホイール12の図中反時計方向へ
の回転に伴い、このウォームホイール12とアイドラプ
レート14の間のフリクションにより、アイドラプレー
ト14が図中反時計方向へ回動し、」また、「ウォーム
ホイール12の図中時計方向への回転に伴い、このウォ
ームホイール12とアイドラプレート14の間のフリク
ションにより、アイドラプレート14が図中時計方向に
回動し、」とあるように、駆動切換機構中にフリクショ
ンという不安定要素を機能させている。このため、負荷
の変動や潤滑状態、あるいは異物混入等の不測の事態に
よってタイミングの遅延を生じ、あるいは最悪の場合は
機能停止も懸念される。
【0012】本発明は、以上のような従来技術の問題点
を解決するために提案されたものであり、その目的は、
モータ数および検出素子数を削減して、配線を含めた関
連部材の数を低減することにより、消費電力の軽減、機
構全体の小型・簡略化およびコストダウンを図ると共
に、確実性のある動作が保証できる信頼性の高いディス
クプレーヤを提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係るディスク導入機構とピックアップ送
り機構の切換手段は、基本的に単一駆動源からの駆動力
をディスク導入機構およびピックアップ移動機構に対し
て選択的に伝達する選択機構により、ディスク導入機構
によるディスク導入動作終了時に駆動力の伝達先を自動
的にピックアップ送り機構に切換えるディスクプレーヤ
であって、前記駆動源によって駆動される切換歯車と、
この切換歯車を回転自在に支持して所定移動区間を往復
移動可能な摺動台と、この摺動台の前記移動区間の両端
に配設され、前記切換歯車に噛合して、前記ディスク導
入機構に駆動力を伝達する第一伝達歯車および前記ピッ
クアップ送り機構に駆動力を伝達する第二伝達歯車とを
備え、前記切換歯車の回転トルクの反作用で前記摺動台
を移動させ、前記切換歯車を前記第一伝達歯車または第
二伝達歯車のいずれかに噛合させる。
【0014】そして、前記切換歯車が前記所定移動区間
を移動中に、前記第一伝達歯車および第二伝達歯車と互
いに僅かに噛合しあう中間位置で、前記切換歯車と噛合
する単歯ラックを可撓性のある支持体の先端に一体に設
けて、前記切換歯車の歯の移動ピッチ線上で噛合可能に
設置した。しかも、前記摺動台は、前記切換歯車と第一
伝達歯車または第二伝達歯車とのそれぞれの噛合におい
て、所定動作の時系列の中で前記噛合を継続する係止部
材を備える。そして、前記係止部材による噛合の継続
は、前記ディスク導入機構またはピックアップ移動機構
の動作に連動して解除されるように構成した。さらに、
前記切換歯車およびこれと噛合する前記単歯ラックの歯
はともに斜歯である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に本発明に係るディスク導入
機構とピックアップの送り機構の切換手段を適用したデ
ィスクプレーヤの一実施例を示す図面に基づいて実施の
形態を説明する。図面の簡略化の観点から本発明に係る
主要な部材のみを示す。図1は本発明を適用したディス
クプレーヤの初期状態を示す平面図、図2は図1の2−
2線に沿った側面図である。また図3は本発明を適用し
たディスクプレーヤの再生動作状態を示す平面図、図4
は図3の4−4線に沿った側面図である。
【0016】図1において、切換制御機構2と搬送ロー
ラ駆動機構3は連動させてディスク導入機構4-1という
単一の駆動力伝達系に統合されるため、選択機構1から
の駆動力伝達系統は、ディスク導入機構4-1とピックア
ップ送り機構4-2という二つの機構に対してパワーモー
タ10の駆動力を選択的に伝達するように構成される。
符号5-1は駆動基盤で、二個の伝達歯車16,17と駆
動ピニオン23および搬送ローラ駆動軸変換歯車33、
搬送ローラ連結歯車34が回転自在に支持される。
【0017】さらに駆動基盤5-1には、出力軸にウォー
ム11を圧入したパワーモータ10を装着したブラケッ
ト5-2が固定される。またブラケット5-2には、切換歯
車15を回転自在に支持する回転軸15aを立設した摺
動台14が組込まれ、所定区間内で摺動可能である。そ
の上、所定摺動区間の両端それぞれには摺動台14を係
止する第一ロックアーム45-1および第二ロックアーム
45-2が回動可能に組込まれる。第一ロックアーム45
-1は捩じりコイルバネ46-1により図中時計方向に付勢
され、光学ピックアップ40により規制されている。ま
た、第二ロックアーム45-2は引張コイルバネ46-2に
よって反時計方向に付勢されて摺動台14の爪14bを
係止している。またブラケット5-2には、駆動力分岐歯
車31、切換制御歯車21、搬送ローラ伝達歯車列32
が回転自在に支持される。
【0018】光学ピックアップ40はリードスクリュー
43にガイドされ、スクリューホルダ40c、スイッチ
押圧部40bが固定されている。また、駆動基盤5-1お
よびブラケット5-2に対し、ピックアップ40はスクリ
ューガイド40e、スライドガイド44、リードスクリ
ューバネ40fによって取付けられている。図1の待機
状態における歯車の連結状態を見ると、搬送ローラ駆動
機構3側はパワーモータ10より搬送歯車30cまで切
れ目なく歯車結合されており、一方、切換制御機構2側
は駆動ピニオン23と摺動ラック24、そしてピックア
ップ送り機構4-2側では切換歯車15と第二伝達歯車1
7が連結されない待機状態にある。
【0019】図1の待機状態にあるディスクプレーヤに
ディスクを図中右方より挿入すると、ディスク導入時に
おいて切換歯車15の回転方向は反時計方向に設定され
ており、図示しない機構の作用でスライド摺動ラック2
4は図中右方(矢印B方向)に押動され、駆動ピニオン
23と噛合し、右側摺動板25と共に図中右方(矢印B
方向)に移動を開始する。右側摺動板25はディスクの
再生状態(以下、再生状態と略記する)に入る直前の位
置で、突設した腕部25dが第二ロックアーム45-2を
図中時計方向に回動させる(図3参照)。
【0020】切換歯車15の回転トルクの反作用で回転
軸15aを支持する摺動台14が移動するのを阻止して
いた、第二ロックアーム45-2の係止が解除され、摺動
台14は、この反作用でウォーム11の軸線に沿って案
内され、切換歯車15を図中左下に移動する。駆動基盤
5-1に設けられた所定移動区間の規制位置に達した切換
歯車15は、第二伝達歯車17と噛合するので、これと
噛合しているピックアップ送り歯車41がリードスクリ
ュー43を回転駆動し、ピックアップ40はリードスク
リュー43に沿って図中左下方向に移動を開始する。切
換歯車15は、摺動台14に固設した減速機付モータの
減速軸に直結して駆動してもよい。この場合も、切換歯
車15および単歯ラックを斜歯で形成することにより、
噛合を円滑に行うことができる。
【0021】ピックアップ40が移動を開始すると、第
一ロックアーム45-1が捩じりコイルバネ46-1の付勢
力で時計方向に回動し、爪14aに係合して摺動台14
を係止する。このため、摺動台14は切換歯車15と第
二伝達歯車17との噛合を保持した状態でロックされ再
生状態に移行する(図3参照)。なお右側摺動板25
は、再生状態において、捩じりトグルバネ25eによっ
て再生状態を維持する方向の付勢を受けて安定に保持さ
れている。
【0022】排出動作では、パワーモータ10は逆回転
駆動され、リードスクリュー43の逆回転でディスクの
最内周位置に移動したピックアップ40は第一ロックア
ーム45-1を図中反時計回転方向に回動し、摺動台14
のロックを解除する。このため、リードスクリュー43
の回転トルク負荷が、切換歯車15の回転トルクの反作
用となって切換歯車15の回転軸15aに作用し、制止
を解かれた摺動台14を第一伝達歯車16に向けて図中
左上方に推動する。駆動基盤5-1に設けられた所定移動
区間の規制位置に達した切換歯車15は、噛合先を第二
伝達歯車17から第一伝達歯車16に切換える。第二伝
達歯車17の駆動力は消失するのでリードスクリュー4
3は回転を停止する。
【0023】一方、第一伝達歯車16は切換歯車15と
の噛合で駆動ピニオン23を逆回転し、右側摺動板25
と摺動ラック24は共に図2中上方(矢印F方向)に駆
動される。右側摺動板25の移動が開始されると、抑止
を解かれた第二ロックアーム45-2が、引張コイルバネ
46-2の付勢力で反時計方向に回動し、摺動台14のフ
ック14bと係合して、切換歯車15を第一伝達歯車1
6との噛合位置にロックする。摺動ラック24を駆動し
ている駆動ピニオン23の歯先が摺動ラック24の最端
歯から外れると、右側摺動板25は捩じりトグルバネ2
5eの復元力で図2中上方(矢印F方向)に移動して待
機状態に復帰する。摺動ラック24も引張コイルバネ2
4bの復元力で右側摺動板25に対して相対移動し、駆
動ピニオン23との間に不感帯を設けた離間位置に待機
する。
【0024】歯車切換の一般的な方法として、例えば板
バネ等を用いた首振りギヤ(フリクションギヤ)を使用
し、首振り動作力を板バネ等によって得る機構がある。
この場合、通常歯車の噛合時に、歯先同士が干渉して負
荷によるロスが常に発生する状態となり、動作負荷の増
大がギヤノイズの原因ともなる可能性を内在する。本発
明に係るディスク導入機構4-1とピックアップ送り機構
4-2の切換手段では、フリクションを使用することな
く、切換歯車15を支持する摺動台14が切換歯車15
に生じる回転トルクの反作用を受けて移動し、駆動力を
伝達する相手歯車を切換えることを可能にした。
【0025】このため、図1に符号22で示されるよう
に、第一および第二伝達歯車16,17の中間位置に
は、切換歯車15に噛合する斜歯(はすば)の単歯ラッ
ク22(以下、斜歯ラックと略記)を、撓むことが可能
で確実な噛合への誘導に柔軟に対応でき、正規の噛合が
確保できる支持体22aの先端に形成して、歯車切換時
におけるランダムな噛合タイミングで切換歯車15と斜
歯ラック22の歯先同士が干渉して生じるトラブルを排
除した。支持体22aはブラケット5-2に構設される。
本実施例では、切換歯車15はウォーム11と噛合する
ので必然的に斜歯となり、単歯ラック22が斜歯で形成
されることで、円滑な噛合が行われる。
【0026】図6に第一伝達歯車16から第二伝達歯車
17への切換動作の概要を(a)〜(d)の順番で誇張
して模式的に示す。図6(a)は、切換歯車15は時計
回転して第一伝達歯車16に回転を伝達する状態を示
す。摺動台14は移動範囲の図示の右限界位置にあっ
て、切換歯車15の時計回転の反作用による図示の右方
向移動は阻止される。図6(b)は、切換歯車15が時
計回転して第一伝達歯車16に回転を伝達する状態を示
す。回転トルクP1の反作用による付勢力P2で回転軸1
5aが図中左方向に移動するのを図示しないロック機構
で阻止して、切換歯車15の時計回転による回転伝達を
維持する。
【0027】切換歯車15を静止状態に維持する重力や
摩擦力等の自然力の総和は、付勢力P2より小さく構成
されているから、ロック機構を解除すると、切換歯車1
5は図中左方へ移動を開始し、直ちに斜歯ラック22に
噛合する。図6(c)に示すように、斜歯ラック22は
回転せずほぼ固定状態にあるから、回転トルクP3はそ
のまま回転軸15aの自走力となって切換歯車15の噛
合は、図6(d)に示す第二伝達歯車17に移る。
【0028】切換歯車15が乗越える斜歯ラック22の
存在によって、切換歯車15の回転トルクが消失するこ
となく連続した円滑な移動が保証される。また、支持体
22aの柔軟性によって、斜歯ラック22に切換歯車1
5に対する適正な噛合位置が確保される。切換歯車15
の第二伝達歯車17から第一伝達歯車16への移動は、
図6(d)における切換歯車15の回転を図示とは逆方
向の時計回転させることによって、図示の回転トルクP
1,P3の方向および反作用による付勢力P2,P4の方向
が逆になり、図6(d)から図6(a)へ逆の過程をた
どるだけなので説明は省略する。
【0029】第一および第二伝達歯車16,17および
斜歯ラック22は、切換歯車15の転動位置により、三
つの歯車15,16,17が僅かに噛合する位置関係に
配置し、切換歯車15が第一伝達歯車16または第二伝
達歯車17のいずれかと正常な噛合を達成しているとき
は、切換歯車15と斜歯ラック22とは接触することな
く間隙を保つ。このように、切換歯車15の回転トルク
が回転軸15aに生じる反作用で摺動台14と共に切換
歯車15が移動するので、フリクションギヤを使用する
際に懸念される課題はもちろん解消され、安定確実な切
換え動作が可能となる。
【0030】このような駆動基盤5-1上に構成された機
構は、ディスク再生時には、図5に二点鎖線で概略図示
されるような筐体シャーシSに対してフローティング状
態で支持される防振構造となる。図1に示されるような
初期状態においては、左右摺動板25,28の上下縁部
に設けたフローティングロック突部6a,6b;7a,
7bの位置が、筐体シャーシSに絞り成形で内側へ突設
させた図示しない面に当接して定位置に固定されフロー
ティングの状態をブロックするようになっている。なお
符号9は、ディスクDを回転駆動するためにターンテー
ブル8に直結されたスピンドルモータである。
【0031】以下、選択機構1を初めとする各機構の構
成について詳細に説明する。図1に示すように、切換歯
車15は、パワーモータ10の出力軸に直結させたウォ
ーム11に常時噛合する。また第一伝達歯車16は、デ
ィスク導入機構4-1の入力手段である駆動力分岐歯車3
1に常時噛合している。そして、駆動力分岐歯車31
は、切換制御歯車21および搬送ローラ駆動歯車列32
の両方に常時噛合している。さらに切換制御歯車21は
駆動ピニオン23に常時連結されている。一方の搬送ロ
ーラ駆動歯車列32は駆動軸変換歯車33から連結歯車
34まで常時連結されている。
【0032】摺動台14は切換歯車15の回転方向に応
じて、切換歯車15を支持する回転軸15aには、回転
伝達先の各機構それぞれの回転所要トルクの反作用によ
る付勢力が作用し、ディスク導入機構4-1に連結する第
一伝達歯車16またはピックアップ送り機構4-2に連結
する第二伝達歯車17のいずれか対応する機構と連結す
るように推力を受ける。
【0033】すなわち、この推力が摺動台14の静止状
態を保持する重力や静止摩擦力等の総合力を超えると、
切換歯車15を図1に示す第一伝達歯車16との噛合位
置と、図3に示す第二伝達歯車17との噛合位置との間
で摺動する。従って、待機状態においては、摺動台14
は、第二ロックアーム45-2に爪14bが係止されて切
換歯車15が第一伝達歯車16と噛合する位置にロック
される。一方、再生状態においては、摺動台14は第一
ロックアーム45-1にフック14aが係止されて切換歯
車15が第二伝達歯車17と噛合する位置にロックされ
る。
【0034】上記したように切換制御機構2は、駆動力
分岐歯車31と噛合する切換制御歯車21の水平方向の
回転駆動力が、交差する駆動軸変換歯車と一体化された
駆動ピニオン23に垂直方向の回転駆動力に変換されて
伝達される。図2に示すように、この駆動ピニオン23
は、摺動ラック24を介して、切換制御用の右側摺動板
25を直線駆動するようになっている。
【0035】ここで、摺動ラック24は、右側摺動板2
5の一部と重なるように配置されており、両部材は、一
対のガイド溝24aと一対のピン25aの組合わせから
なるガイド構造によって若干の相対移動が可能になって
いる。また、摺動ラック24は、右側摺動板25との間
に張設した引張コイルバネ24bによって右側摺動板2
5と重なる側に付勢されている。
【0036】さらに図1に符号24cで示す部材は、摺
動ラック24のトリガ係合部である。すなわち摺動ラッ
ク24は、初期位置においては、図2に示すように、駆
動ピニオン23との噛合が外れた状態にあり、そのトリ
ガ係合部24cがディスクの水平搬送完了時に図示しな
いトリガで押圧されることにより、図2中下側(矢印B
方向)に移動して、駆動ピニオン23と噛合するように
なっている。
【0037】右側摺動板25には様々な制御機能が設け
られており、上記したフローティングロック突部6a,
6b;7a,7bや第二ロックアーム45-2に作用する
腕部25dの他に、図2に示すような搬送ローラ部材3
0を切換制御するための第一カム溝25bが設けられ
る。また、右側摺動板25には左側摺動板28が同期し
て連動するようにリンクされ、搬送ローラ部材30を右
側摺動板25の第一カム溝25bと協働で切換制御する
サブカム溝28bと、ディスクDをターンテーブル8に
クランプするクランプ部材26の切換制御用第二カム溝
28cが設けられる(図5参照)。
【0038】ここで、クランプ部材26は軸26aによ
って上下に回動可能であり、図示しないスプリングによ
ってクランプ側である下方に付勢されている。さらに、
搬送ローラ部材30は、ディスクDの導入または排出を
行うために搬送ローラ35を回転させる部材で、軸30
aを中心に回動可能に設けられており、図示しないスプ
リングによってディスク当接側である上方に付勢される
と共に、その一部には位置規制用のカムフォロアピン3
0bが植設されている。
【0039】以下に、右側摺動板25による搬送ローラ
部材30、クランプ部材26、摺動台14の制御手段に
ついて個別に説明する。右側摺動板25の第一カム溝2
5b内には、搬送ローラ部材30のカムフォロアピン3
0bが摺動自在に嵌入されている。そして、右側摺動板
25は図2に示すような初期位置においては、搬送ロー
ラ部材30を上方側(図2中左方向)のディスク当接位
置に保持し、この状態から右側摺動板25の図2中下側
(矢印B方向)への移動に伴い、搬送ローラ部材30は
解除側に回動し、図4に示すような最終的な解除位置ま
で移動させた後は、水平な溝によって搬送ローラ部材3
0をその解除位置に保持するようになっている。
【0040】さらに右側摺動板25には、図示しないリ
ンク機構を介して駆動基盤5-1の反対側に同期して移動
する左側摺動板28が連結され、右側摺動板25の第一
カム溝25bと同様のサブカム溝28bに、右側と一体
で対称な搬送ローラ部材30に設けた同様のカムフォロ
アピン30bが嵌入されている。そして、この左側摺動
板28と右側摺動板25によって、搬送ローラ部材30
の両端を支持して、搬送ローラ部材30をディスクDの
導入/排出を行う初期位置からディスクDの再生を行う
解除側に回動させ、最終的に搬送ローラ35を解除位置
に保持する。あるいは、左右の摺動板25,28の逆行
によって、搬送ローラ35を初期位置に保持する。
【0041】また図5に示されるように、左側摺動板2
8の第二カム溝28c内には、クランプ部材26のカム
フォロアピン26bが嵌入されている。そして、左側摺
動板28は図5に示すような初期位置においては、クラ
ンプ部材26をクランプ解除位置にロックする。また、
左側摺動板28の図中左側(矢印F方向)移動によりク
ランプ部材26を下方のクランプ完了位置に移動し、図
示しないスプリングの付勢力でディスクDをターンテー
ブル8に圧着する。一方、右側摺動板25は初期位置か
らディスク導入完了に至るまでの間、腕部25dは摺動
台14を係止している第二ロックアーム45-2と接触せ
ず、最後に第二ロックアーム45-2と係合して摺動台1
4を解放する。
【0042】搬送ローラ部材30は、ディスクプレーヤ
のディスク挿入口側(図1右側)に配設され、搬送ロー
ラ35を回転させて水平方向におけるディスクDの導入
と排出を行うための駆動力系統が、駆動力分岐歯車31
で切換制御機構2の駆動力系統から独立した搬送ローラ
駆動機構3として設けられている。図1のように、搬送
ローラ駆動機構3は、まず、前述した選択機構1の切換
歯車15と噛合可能な第一伝達歯車16に常時噛合する
駆動力分岐歯車31を経て伝達される搬送ローラ駆動歯
車列32の水平方向の回転駆動力は、交差する歯車とシ
ャフトからなる駆動軸変換歯車33を介して垂直方向の
回転駆動力に変換されるようになっている。図2に示す
ように、この歯車33の上方には常時噛合する連結歯車
34が設けられ、この連結歯車34が搬送ローラ35に
直結する搬送歯車30cと噛合可能になっている。
【0043】ここで、搬送歯車30cは、搬送ローラ3
5と同軸で一体に動作するように構成されており、図2
に示すように搬送ローラ35がディスク当接位置にある
場合には、連結歯車34と噛合するようになっている。
そして、搬送歯車30cは、連結歯車34を介して伝達
されるパワーモータ10の駆動力により回転し、この搬
送歯車30cと一体に動作する搬送ローラ35を導入側
(図中時計方向)または排出側(図中反時計方向)に回
転させるようになっている。
【0044】図1に示すように、光ディスク信号を読取
る光学ピックアップ40をディスクの半径方向に移動さ
せるピックアップ送り機構4-2は、先ず、前述した選択
機構1の切換歯車15と噛合可能な第二伝達歯車17の
水平方向の回転駆動力が、交差するヘリカル歯車からな
るピックアップ送り歯車41を介して直交方向の回転駆
動力に変換され、リードスクリュー43に伝達される。
そして、光学ピックアップ40は、その一端でこのリー
ドスクリュー43と直接螺合し、リードスクリュー43
の軸方向に直線駆動されるようになっている。また、光
学ピックアップ40の他端は、スライドガイド44によ
って摺動可能に支持されている。なお、光学ピックアッ
プ40の動作範囲は、図1に示すディスクの最内周位置
から図3に二点鎖線で示す最外周位置までの間である。
【0045】ここで、内周位置とは、前述したように、
光学ピックアップ40がディスク再生動作に当たって常
に最初に読取りを開始するように設定された位置であ
り、ディスクの信号記録領域の内周領域(リードインエ
リア)に記録された管理情報(TOC)をピックアップ
レンズ40aによって読取り可能な位置である。さら
に、ピックアップ送り機構4-2には、摺動台14のフッ
ク14aに係合して、摺動台14をピックアップ送り位
置にロックするための第一ロックアーム45-1が設けら
れている。この第一ロックアーム45-1は、捩じりコイ
ルバネ46-1でロック側に付勢されて回動可能であり、
光学ピックアップ40と係合する。
【0046】第一ロックアーム45-1は、光学ピックア
ップ40が最内周位置にある場合に、この光学ピックア
ップ40と係合して解除位置に保持されるようになって
いる。そして第一ロックアーム45-1は、光学ピックア
ップ40がこのような最内周位置から内周位置に移動す
る際に、光学ピックアップ40から解放され、捩じりコ
イルバネ46-1の付勢力によってロック側に移動し、摺
動台14のフック14aと係合して摺動台14を切換歯
車15が第二伝達歯車17と噛合するピックアップ送り
位置にロックする。
【0047】光学ピックアップ40の近傍には、この光
学ピックアップ40の動作を利用してディスクの内周検
出およびクランプ完了検出の両方を行うための検出スイ
ッチ51が設けられ、光学ピックアップ40のリードス
クリュー43と反対側に配設されている。この検出スイ
ッチ51は、ターンテーブル駆動モータ9およびパワー
モータ10と共に、図示しない制御回路に接続されてい
る。
【0048】また、図示しないが、ディスクプレーヤの
ディスク挿入口(図1右側)の搬送ローラ部材30の近
傍には、複数の光学センサからなるディスク検出手段が
設けられており、検出スイッチ51と共に制御回路に接
続されている。そして、制御回路はこのような検出スイ
ッチ51のディスク検出手段からの検出信号に応じて、
ターンテーブル駆動モータ9およびパワーモータ10を
制御するように構成されている。
【0049】検出スイッチ51と押圧部40bは、光学
ピックアップ40が最内周位置から内周位置に到るまで
の範囲内においては検出スイッチ51が押圧部40bに
よって押圧され、光学ピックアップ40が内周位置より
外側に移動した時点では、検出スイッチ51が押圧部4
0bから解放されるように配置構成が行われる。
【0050】以上のような構成の本実施の形態に係るデ
ィスクプレーヤにおいては、本発明に係る選択機構1に
より単一のパワーモータ10の駆動力を利用して、切換
制御機構2と搬送ローラ駆動機構3とからなるディスク
導入機構4-1とピックアップ送り機構4-2の両方を駆動
することができ、しかも、ディスク導入機構4-1による
ディスクローディングに続いて、単一の検出スイッチ5
1でクランプ完了検出とピックアップ内周検出の両方を
行うことができる。
【0051】以下に、初期状態、ディスクローディング
動作から再生動作にいたる一連の動作および排出動作に
ついて説明する。初期状態においては、最内周位置にあ
る光学ピックアップ40によって第一ロックアーム45
-1が解除位置に保持されており、選択機構1の摺動台1
4は爪14bが第二ロックアーム45-2に係止されてデ
ィスク導入位置にロックされている。その結果、切換歯
車15は第一伝達歯車16と噛合する。
【0052】この場合、搬送ローラ駆動機構3の搬送ロ
ーラ部材30は右側摺動板25の第一カム溝25bによ
って上方のディスク当接位置にあり、この搬送歯車30
cが連結歯車34と噛合するため、搬送歯車30cは第
一伝達歯車16から駆動力が伝達される。その一方で、
切換制御機構2においては摺動ラック24と駆動ピニオ
ン23との噛み合いが外れているため右側摺動板25は
切換制御歯車21と切り離された状態にある。
【0053】また、左右摺動板28,25の上下縁部に
設けたフローティングロック突部6a,6b;7a,7
bも左右摺動板28,25が初期位置にあることから、
装置全体がフローティングブロック位置に保持され、ク
ランプ部材26もクランプ解除位置にロックされてい
る。一方、光学ピックアップ40はそのピックアップレ
ンズ40aの中心がディスクのリードインエリアより内
側となる最内周位置に位置しており、押圧部40bが検
出スイッチ51を押圧している。
【0054】以上のような初期状態において、ディスク
プレーヤのディスク挿入口側(図中右側)からディスク
を挿入すると制御回路(図示しない)はディスク検出手
段からのディスク挿入検出信号に応じて、パワーモータ
10を起動させる。このパワーモータ10の駆動力によ
って、ウォーム11に噛合する切換歯車15は図中反時
計方向に回転し、搬送歯車30cを時計方向に回転す
る。その結果、搬送歯車30cと一体の搬送ローラ35
はローディング側(図中時計方向)に回転し、挿入され
たディスクDをターンテーブル8まで水平搬送する。ま
た、パワーモータ10の駆動力は、選択機構1の切換歯
車15から駆動力分岐歯車31を介して切換制御歯車2
1にも伝達されるため、ディスクDの水平搬送時には切
換制御歯車21と常時連結状態にある駆動ピニオン23
も回転している。
【0055】以上のような搬送ローラ駆動機構3の動作
によって、ディスクDがターンテーブル8まで搬送され
ると、ディスクDの水平搬送完了時の位置決めに関連す
る動作部材のトリガによって、摺動ラック24が図2中
下方向(矢印B方向)に移動し、駆動ピニオン23に噛
合を開始する。この時点で、駆動ピニオン23はパワー
モータ10の駆動力によって図2中時計方向に回転して
いるため、この駆動ピニオン23の回転によって摺動ラ
ック24は、図2中下方向(矢印B方向)に移動を開始
する。この場合、摺動ラック24は、一定ストローク、
すなわち、ガイド溝24aとピン25aによって規定さ
れる右側摺動板25との相対移動距離だけ移送して、右
側摺動板25と係合する。
【0056】この後は、摺動ラック24と右側摺動板2
5が一体的に移動し、右側摺動板25における第一カム
溝25bによって搬送ローラ部材30が解除側である下
方へ回動を開始する。なお、摺動台14は、右側摺動板
25の移動中、第二ロックアーム45-2が爪14bに係
合してディスク導入位置に確実にロックされるので、切
換歯車15と第一伝達歯車16との噛合は確保される動
力伝達は維持される。
【0057】右側摺動板25の動作ストロークのほぼ中
間点で、搬送ローラ部材30のカムフォロアピン30b
は第一カム溝25bおよびサブカム溝28bの上段から
下段に移行し、搬送ローラ部材30は最終的な解除位置
に達する。この後は、両側のカムフォロアピン30bが
第一カム溝25bおよびサブカム溝28bの下段で水平
移動するため、搬送ローラ部材30は最終的な解除位置
に保持される。また、このように搬送ローラ部材30が
最終的解除位置まで達する時点で、フローティングロッ
ク突部6a,6b;7a,7bはフローティング状態に
移行するが、クランプ部材26は、依然、上方のクラン
プ解除位置にロックされている。
【0058】さらに、右側摺動板25の移動動作が後半
に入ると、連動している左側摺動板28の第二カム溝2
8cによってカムフォロアピン26bが溝の下方に誘導
され、クランプ部材26はクランプ側である下方に回動
を開始する。両側の摺動板25,28の移動によって、
フローティングロック突部6a,6b;7a,7bによ
るフローティングロックは完全に解除される。
【0059】そして、右側摺動板25の移動が限界位置
に達すると、クランプ部材26は下方のクランプ位置に
達してディスクDをターンテーブル8にクランプする。
また、この時点では、右側摺動板25の腕部25dが第
二ロックアーム45-2と係合するため、切換歯車15の
回転トルクの反作用による付勢力を支持して摺動台14
の移動を制止するロックが解け、摺動台14は、全く抵
抗や干渉を受けることなくピックアップ送り位置側に一
気に移動する。この摺動台14の移動に伴い、切換歯車
15が第一伝達歯車16から切り離される。摺動台14
がピックアップ送り位置に達すると、切換歯車15はピ
ックアップ送り用の第二伝達歯車17に噛合する。
【0060】以上のような駆動切換の結果、パワーモー
タ10の駆動力による切換歯車15の図中反時計方向へ
の回転に伴い、ピックアップ送り用の第二伝達歯車17
が図中時計方向に回転し、噛合するピックアップ送り機
構4のピックアップ送り歯車41でリードスクリュー4
3が回転し、光学ピックアップ40は最内周位置から外
側(図中左上方)への移動を開始する。そして、ピック
アップレンズ40aの中心がディスクのリードインエリ
アに重なる内周位置まで移動した時点では、第一ロック
アーム45-1が光学ピックアップ40から解放されて捩
じりコイルバネ46-1の付勢力により摺動台14のフッ
ク14aに係合し、摺動台14をピックアップ送り位置
にロックする。
【0061】制御回路は検出スイッチ51によるピック
アップ内周検出に応じて、パワーモータ10を一旦停止
させるが、それと同時に、ターンテーブル駆動モータ9
を起動してディスクを回転させ、光学ピックアップ40
によってディスクのリードインエリアに記録されたTO
C情報の読取りを行わせた後、ディスクの回転と光学ピ
ックアップ40の移動によって、光学ピックアップ40
が、内周位置から最外周位置に到るまでの信号量に相当
するディスク再生が可能となる。ディスク再生後におけ
る、光学ピックアップ40の復帰動作とそれに続くディ
スク排出動作は、ターンテーブル駆動モータ9を起動さ
せないことを除けば、基本的に前述したディスクローデ
ィング、再生動作と逆向きになる。
【0062】ディスク再生終了時における排出操作等に
基づく排出指令等に応じて、制御回路はパワーモータ1
0を反転させる。切換歯車15は図中時計方向の回転と
なって、切換歯車15には反対方向の回転トルクによる
付勢力が作用する。そのため、リードスクリュー43が
ローディング時と逆方向に回転して光学ピックアップ4
0が外周位置から内側に向かって高速移動を開始する。
光学ピックアップ40が内周位置に達すると、第一ロッ
クアーム45-1による摺動台14のロックが解放され
る。
【0063】検出スイッチ51はOFF状態からON状
態に切り換わるが、制御回路は、パワーモータ10の回
転をそのまま継続させる。その結果、光学ピックアップ
40は最内周位置まで復帰する。そしてこのように最内
周位置まで復帰する際に、この光学ピックアップ40
は、第一ロックアーム45-1に係合して解除位置に移動
させるため、摺動台14は第一ロックアーム45-1から
解放され、第一ロックアーム45-1に支持されていた切
換歯車15の回転トルクの反作用による付勢力は直ちに
切換歯車15に作用して摺動台14を推動し、搬送ロー
ラ駆動機構と切換制御機構に動力を伝達する第一伝達歯
車16との噛合位置に切換歯車15を切換える。
【0064】以上のような駆動切換の結果、パワーモー
タ10の駆動力による切換歯車15の時計方向の回転に
伴い、駆動ピニオン23が回転し、摺動ラック24と左
右摺動板28,25が一体的に逆行を開始する。この右
左摺動板28,25の逆行に伴い、クランプ部材26が
上方のクランプ解除位置に向かって回動し、またフロー
ティングロック突部6a,6b;7a,7bはフローテ
ィング状態をブロックする方向に移動を開始する。摺動
台14は第二ロックアーム45-2にロックされて、切換
歯車15と第一伝達歯車16との噛合が確保される。
【0065】この時点では、搬送ローラ部材30は下方
の解除位置にあり、その搬送歯車30cは連結歯車34
から切り離されているため搬送ローラ35が回転しな
い。左右摺動板28,25が復帰ストロークのほぼ中間
点でクランプ部材26はクランプ解除位置に達し、搬送
ローラ部材30は上方へ回動を開始する。左右摺動板2
8,25が初期位置近傍まで復帰すると、フローティン
グロック突部6a,6b;7a,7bはフローティング
ロック位置に達する。その結果駆動基盤5-1に構成され
た機構は、筐体シャーシSに対して定位置に固定され
る。
【0066】右側摺動板25が初期位置に復帰した時点
で、搬送ローラ部材30は上方のディスク当接位置に達
し、搬送歯車30cは連結歯車34と噛合して搬送ロー
ラ35を排出側(図中反時計方向)に回転させ、ディス
ク搬送が可能な状態となる。なお右側摺動板25が初期
位置に復帰した後も、駆動ピニオン23と噛合している
摺動ラック24は右側摺動板25に対して一定ストロー
ク復帰側に移動し、引張コイルバネ24bの復元力を受
けて駆動ピニオン23から離間した初期位置に復帰す
る。搬送ローラ35の排出側(図中反時計方向)への回
転によって、ディスクDがターンテーブル8からディス
ク挿入口に向かって水平搬送され、外部から取出し可能
な位置に達する。この時点で、図示しない制御回路は、
ディスク検出手段からのディスク排出完了信号に応じて
パワーモータ10を停止させる。
【0067】以上、本発明に係るディスク導入機構とピ
ックアップ送り機構の切換手段を適用したディスクプレ
ーヤの実施例について説明したが、上記実施例は、本発
明を限定するものではなく、特許請求の範囲内で多様な
変更例や再構成が可能であることは当然予期されるとこ
ろである。
【0068】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
係わるディスク導入機構とピックアップ送り機構の切換
手段によれば、単一のパワーモータで切換制御機構と搬
送ローラ機構からなるディスク導入機構とピックアップ
移動機構の両方を駆動して、ディスクの導入−再生−排
出という一連の動作の制御を自動的に支障なく確実に遂
行することができるため、ターンテーブル駆動モータと
パワーモータという二個のモータを使用するだけでディ
スクプレーヤ全体が駆動できる。
【0069】そのため、モータ支持部材や駆動力伝達部
材を含めて部品点数を削減でき、構成を簡略化できると
共に、占有スペースを縮小できる。またモータ周辺の選
択機構を含む部材の配置や設計の自由度を向上できる
上、モータに関連する電力供給用や制御用の配線も削減
でき、機構全体の小形化、簡略化によりコストダウンが
達成できる。しかも切換動作に回転トルクの反作用によ
る付勢力を利用するので、フリクションを利用する際に
懸念される動作の不確実性が排除され、特に第一伝達歯
車と第二伝達歯車の中間に単歯ラックを可撓性支持体と
一体に設け、さらに、歯を斜歯としたことによって、安
定した確実な切換え動作が保証され、信頼性と共に耐久
性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるディスク導入機構とピックアッ
プ送り機構の切換手段の待機状態を示す平面図である。
【図2】図1の2−2線に沿った側面図である。
【図3】本発明に係わるディスク導入機構とピックアッ
プ送り機構の切換手段の再生状態を示す平面図である。
【図4】図3の4−4線に沿った側面図である。
【図5】図1の5−5線に沿った側面図である。
【図6】本発明に係わるディスク導入機構とピックアッ
プ送り機構の切換手段における切換歯車の動作を説明す
るために部分的に拡大図示した概略の平面図である。
【符号の説明】
1 選択機構 2 切換制御機構 3 搬送ローラ駆動機構 4 ピックアップ送り機構 9 ターンテーブル駆動モータ 10 パワーモータ 11 ウォーム 14 摺動台 15 切換歯車 16 第一伝達歯車 17 第二伝達歯車 22 斜歯ラック 23 駆動ピニオン 24 摺動ラック 25 右側摺動板 30 搬送ローラ部材 31 駆動力分岐歯車 40 光学ピックアップ 45-1 第一ロックアーム 45-2 第二ロックアーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 昭 愛知県名古屋市昭和区川名山町1丁目76番 地 株式会社ゼロエンジニアリング内 (72)発明者 大村 義和 愛知県名古屋市昭和区川名山町1丁目76番 地 株式会社ゼロエンジニアリング内 Fターム(参考) 5D046 AA16 CA12 CB03 HA03 5D068 AA02 BB01 CC03 EE13 GG10 GG24

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単一駆動源からの駆動力をディスク導入
    機構およびピックアップ移動機構に対して選択的に伝達
    する選択機構により、ディスク導入機構によるディスク
    導入動作終了時に駆動力の伝達先を自動的にピックアッ
    プ送り機構に切換えるディスクプレーヤであって、前記
    駆動源によって駆動される切換歯車と、この切換歯車を
    回転自在に支持して所定移動区間を往復移動可能な摺動
    台と、この摺動台の前記移動区間の両端に配設され、前
    記切換歯車に噛合して、前記ディスク導入機構に駆動力
    を伝達する第一伝達歯車および前記ピックアップ送り機
    構に駆動力を伝達する第二伝達歯車とを備え、前記切換
    歯車の回転トルクの反作用で前記摺動台を移動させ、前
    記切換歯車を前記第一伝達歯車または第二伝達歯車のい
    ずれかに噛合させることを特徴とするディスク導入機構
    とピックアップ送り機構の切換手段。
  2. 【請求項2】 前記切換歯車が前記所定移動区間を移動
    中に、前記第一伝達歯車および第二伝達歯車と互いに僅
    かに噛合しあう中間位置で、前記切換歯車と噛合する単
    歯ラックを可撓性のある支持体の先端に一体に設けて、
    前記切換歯車の歯の移動ピッチ線上で噛合可能に設置し
    たことを特徴とする請求項1に記載のディスク導入機構
    とピックアップ送り機構の切換手段。
  3. 【請求項3】 前記摺動台は、前記切換歯車と第一伝達
    歯車または第二伝達歯車とのそれぞれの噛合において、
    所定動作の時系列の中で前記噛合を継続する係止部材を
    備えることを特徴とする請求項1または2に記載のディ
    スク導入機構とピックアップ送り機構の切換手段。
  4. 【請求項4】 前記係止部材による噛合の継続は、前記
    ディスク導入機構またはピックアップ移動機構の動作に
    連動して解除されることを特徴とする請求項3に記載の
    ディスク導入機構とピックアップ送り機構の切換手段。
  5. 【請求項5】 前記切換歯車およびこれと噛合する前記
    単歯ラックの歯は、ともに斜歯であることを特徴とする
    請求項2に記載のディスク導入機構とピックアップ送り
    機構の切換手段。
JP2001063269A 2001-03-07 2001-03-07 ディスク導入機構とピックアップ送り機構の切換手段 Pending JP2002269936A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001063269A JP2002269936A (ja) 2001-03-07 2001-03-07 ディスク導入機構とピックアップ送り機構の切換手段

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001063269A JP2002269936A (ja) 2001-03-07 2001-03-07 ディスク導入機構とピックアップ送り機構の切換手段

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002269936A true JP2002269936A (ja) 2002-09-20

Family

ID=18922289

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001063269A Pending JP2002269936A (ja) 2001-03-07 2001-03-07 ディスク導入機構とピックアップ送り機構の切換手段

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002269936A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7503054B2 (en) 2002-12-06 2009-03-10 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Optical disk device
US7617505B2 (en) 2003-12-10 2009-11-10 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Optical disk device
US7849473B2 (en) 2005-01-07 2010-12-07 Mitsubishi Electric Corporation Optical disk apparatus with shared driving source mechanism

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7503054B2 (en) 2002-12-06 2009-03-10 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Optical disk device
US7617505B2 (en) 2003-12-10 2009-11-10 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Optical disk device
US7849473B2 (en) 2005-01-07 2010-12-07 Mitsubishi Electric Corporation Optical disk apparatus with shared driving source mechanism

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4041569B2 (ja) ディスクプレーヤ
JP3588713B2 (ja) ディスクプレーヤ
US4829393A (en) Automatic magnetic recording medium ejecting mechanism for use in a magnetic recording medium driving unit
JP2002269936A (ja) ディスク導入機構とピックアップ送り機構の切換手段
US7080390B2 (en) Power transmitting device for stepping motor and disk drive provided with the same
JP4054133B2 (ja) ディスクプレーヤ
JPS62183081A (ja) デイスク再生装置
US5031471A (en) Sequence control mechanism employing gear mechanism
US5691858A (en) Magnetic recording and reproducing apparatus having a single master gear and slide member
KR0147576B1 (ko) 카세트 로딩장치
JP3556297B2 (ja) ディスク押出し部材駆動機構
JP3988906B2 (ja) ディスクプレーヤとその駆動源制御方法
JP3468679B2 (ja) ディスクプレーヤ
KR970009096B1 (ko) 디스크 로딩장치 및 그 절환방법
JP3974148B2 (ja) ディスクプレーヤ
US5805383A (en) Operation switching apparatus for tape recorder with control cam plate for change of tape feed modes
SE456054B (sv) Bandspelare med omkopplingsmekanism
US6204993B1 (en) Reel drive mechanism for a cassette tape player
KR950010964B1 (ko) 미니디스크 플레이어 구동장치
KR0166485B1 (ko) 멀티 디스크 플레이어
KR100287299B1 (ko) 씨디체인저의 단일모터방식 구동구조
JP3382686B2 (ja) テーププレーヤの動作切換装置
KR930004336B1 (ko) 기어기구를 사용한 순차 제어기구
WO1997026653A1 (fr) Dispositif pour l'entrainement d'un support d'enregistrement du type bande
JPS6314352A (ja) テ−プレコ−ダの動作モ−ド選択切換装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20040809

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20040809

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080214

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20080225

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20080225

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20080226

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090127

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090623