JP2002268027A - 光フィルタ - Google Patents

光フィルタ

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JP2002268027A
JP2002268027A JP2001062069A JP2001062069A JP2002268027A JP 2002268027 A JP2002268027 A JP 2002268027A JP 2001062069 A JP2001062069 A JP 2001062069A JP 2001062069 A JP2001062069 A JP 2001062069A JP 2002268027 A JP2002268027 A JP 2002268027A
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polarization
path
light
wavelength
optical filter
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JP2001062069A
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English (en)
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Masaichi Mobara
政一 茂原
Tomomi Sano
知巳 佐野
Hiroshi Suganuma
寛 菅沼
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光増幅器の利得スペクトルが変化する場合等
にも好適に用いられ得る損失スペクトルが可変の光フィ
ルタを提供する。 【解決手段】 光フィルタ1は、入力ポート11から出
力ポート12へ向けて順に、偏光ビームスプリッタ2
1、1/2波長板31、ファラデー回転子41、波長板
51、1/2波長板32および偏光ビームスプリッタ2
2が設けられている。ァラデー回転子41は、第1経路
1および第2経路P2の双方の上に設けられ、第1経路
1上の光および第2経路P2上の光それぞれの偏波面を
角度θだけ回転させる。このファラデー回転子41は、
偏波面の回転角度θが可変である。波長板51は、第1
経路P1および第2経路P2の双方の上に設けられ、ファ
ラデー回転子41から第1経路P1および第2経路P2
れぞれへ出力された光の偏波状態を波長に応じて変化さ
せて出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光増幅器の利得を
等化する利得等化器等として好適に用いられる光フィル
タに関するものである。
【0002】
【従来の技術】波長多重(WDM: Wavelength Divisio
n Multiplexing)光通信システムは、多波長の信号光を
波長多重して光伝送を行うものであって、大容量の情報
を伝送することができる。また、WDM光通信システム
は、光増幅器を用いて信号光を光増幅することで、長距
離伝送を行うことができる。この光増幅器は、信号光波
長帯域内において利得が平坦であることが要求されるも
のの、実際には平坦ではない。そこで、光増幅器の利得
を等化するために利得等化器が用いられる。このような
利得等化器として、光増幅器の利得スペクトルと略同様
の形状の損失スペクトルを有する光フィルタが用いら
れ、例えば、誘電体多層膜フィルタ、平行な2以上の平
面の間での多重反射を利用したエタロンフィルタ、光フ
ァイバの光導波領域に長手方向に屈折率変調が形成され
た光ファイバグレーティング素子などが実用化されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
光フィルタは、損失スペクトルが固定されたものである
ことから、以下のような問題点がある。すなわち、WD
M光通信システムにおいて波長多重される信号光の波数
の変化や外乱等に因り、光増幅器の利得スペクトルが変
化する場合があるが、このような場合に、損失スペクト
ルが固定された光フィルタを用いたのでは、利得等化す
ることができなくなる。
【0004】本発明は、上記問題点を解消する為になさ
れたものであり、光増幅器の利得スペクトルが変化する
場合等にも好適に用いられ得る損失スペクトルが可変の
光フィルタを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る光フィルタ
は、入力ポートより光を入力し、この光に対して波長に
依存した損失を与えて、この光を出力ポートより出力す
る光フィルタであって、(1) 入力ポートに入力した光を
互いに直交する第1方位および第2方位それぞれの偏光
成分に分離して、第1方位の偏光成分を第1経路に出力
し、第2方位の偏光成分を第2経路に出力する偏波分離
手段と、(2) 第1経路の光と第2経路の光とを偏波合成
して、その偏波合成した光を出力ポートへ出力する偏波
合成手段と、(3) 偏波分離手段と偏波合成手段との間の
第1経路および第2経路の双方または何れか一方に設け
られ、その経路を伝搬する光の偏波状態を波長に応じて
変化させるとともに、その光の偏波状態の変化の波長依
存性が可変である偏波状態変更手段と、を備えることを
特徴とする。
【0006】この光フィルタによれば、入力ポートに入
力した光は、偏波分離手段により、互いに直交する第1
方位および第2方位それぞれの偏光成分に分離されて、
第1方位の偏光成分が第1経路に出力され、第2方位の
偏光成分が第2経路に出力される。偏波分離手段より出
力された第1経路および第2経路の双方または何れか一
方の光は、偏波状態変更手段により、偏波状態が波長に
応じて変化させられる。そして、第1経路の光および第
2経路の光は、偏波合成手段により偏波合成されて出力
ポートへ出力される。本発明では、偏波状態変更手段に
おける光の偏波状態の変化の波長依存性が可変であるこ
とから、この光フィルタの入力ポートから出力ポートへ
の光の損失スペクトルは可変となる。
【0007】本発明に係る光フィルタでは、偏波状態変
更手段は、(a) 光の偏波面を回転させるとともに、その
回転の角度が可変である偏波面回転素子と、(b) 偏波面
回転素子から出力された光の偏波状態を波長に応じて変
化させる波長板と、を含むことを特徴とする。この波長
板の厚みが可変であるのも好適である。或いは、偏波状
態変更手段は、光の偏波状態を波長に応じて変化させる
とともに厚みが可変である波長板を含むことを特徴とす
る。これら何れの場合にも、偏波状態変更手段における
光の偏波状態の変化の波長依存性を可変とする上で好適
な構成となる。
【0008】また、本発明に係る光フィルタシステム
は、上記の本発明に係る光フィルタが複数接続されてい
ることを特徴とする。この本発明に係る光フィルタシス
テムでは、これに含まれる複数の光フィルタを光が順に
通過していくので、全体の損失スペクトルは、これら複
数の光フィルタそれぞれの損失スペクトルを総合したも
のとなる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明にお
いて同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を
省略する。
【0010】(第1実施形態)先ず、本発明に係る光フ
ィルタの第1実施形態について説明する。図1は、第1
実施形態に係る光フィルタ1の構成を示す斜視図であ
る。また、この図中には、光の進行方向をz軸とする直
交座標系が示されている。この光フィルタ1は、入力ポ
ート11から出力ポート12へ向けて順に、偏光ビーム
スプリッタ(偏波分離手段)21、1/2波長板31、
ファラデー回転子(偏波面回転素子)41、波長板5
1、1/2波長板32および偏光ビームスプリッタ(偏
波合成手段)22が設けられている。
【0011】偏光ビームスプリッタ21は、複屈折材料
からなり、入力ポート11に入力した光を互いに直交す
る第1方位(図中のx軸方向)および第2方位(図中の
y軸方向)それぞれの偏光成分に分離して、第1方位の
偏光成分を第1経路P1に出力し、第2方位の偏光成分
を第2経路P2に出力する。なお、第1経路P1および第
2経路P2それぞれは、偏光ビームスプリッタ21から
偏光ビームスプリッタ22まで及んでいる。1/2波長
板31は、偏光ビームスプリッタ21とファラデー回転
子41との間の第1経路P1上に設けられ、偏光ビーム
スプリッタ21より第1経路P1に出力された光(第1
方位の偏光成分)の偏波面を90°回転させて第2方位
の偏光成分に変換する。
【0012】ファラデー回転子41は、第1経路P1
よび第2経路P2の双方の上に設けられ、第1経路P1
の光(第2方位の偏光成分)および第2経路P2上の光
(第2方位の偏光成分)それぞれの偏波面を角度θだけ
回転させる。このファラデー回転子41は、偏波面の回
転角度θが可変である。
【0013】波長板51は、第1経路P1および第2経
路P2の双方の上に設けられ、ファラデー回転子41か
ら第1経路P1および第2経路P2それぞれへ出力された
光の偏波状態を波長に応じて変化させて出力する。この
波長板51は、xy平面上にC軸を有する複屈折材料か
らなる。この複屈折材料において、常光線に対する屈折
率をnoとし、異常光線に対する屈折率のneとし、z軸
方向の厚みをLとすると、波長λの光が複屈折材料をz
軸方向に進むことにより、常光線と異常光線との間には δ=2πL(ne−no)/λ なる式で表される位相差δが生じる。この位相差δは波
長λに依存している。波長板51は、位相差δが波長λ
に依存していることを利用するものである。
【0014】1/2波長板32は、波長板51と偏光ビ
ームスプリッタ22との間の第2経路P2上に設けら
れ、波長板51より第2経路P2に出力された光の偏波
面を90°回転させて出力する。そして、偏光ビームス
プリッタ22は、複屈折材料からなり、第1経路P1
光と第2経路P2の光とを偏波合成して、その偏波合成
した光を出力ポート12へ出力する。
【0015】これら各構成要素のうち、1/2波長板3
1、ファラデー回転子41、波長板51および1/2波
長板32は、第1経路P1および第2経路P2それぞれを
伝搬する光の偏波状態を波長に応じて変化させるととも
に、その光の偏波状態の変化の波長依存性が可変である
偏波状態変更手段として作用するものである。
【0016】この光フィルタ1は、ファラデー回転子4
1における偏波面の回転角度θが0°であるとき、以下
のように動作する。図1では、この場合の光の偏光方位
が示されている。入力ポート11より入力した光は、偏
光ビームスプリッタ21により偏波分離されて、偏光ビ
ームスプリッタ21より第1経路P1へ第1方位の偏光
成分が出力され、偏光ビームスプリッタ21より第2経
路P2へ第2方位の偏光成分が出力される。偏光ビーム
スプリッタ21より第1経路P1へ出力された光(第1
方位の偏光成分)は、第1経路P1上に設けられた1/
2波長板31により、第2方位の偏光成分に変換され
る。したがって、ファラデー回転子41へは、第1経路
1および第2経路P2の何れからも第2方位の偏光成分
の光が到達する。
【0017】今の場合、ファラデー回転子41における
偏波面の回転角度θが0°であるから、ファラデー回転
子41より第1経路P1へ出力される光は第2方位の偏
光成分であり、ファラデー回転子41より第2経路P2
へ出力される光も第2方位の偏光成分である。そして、
波長板51より第1経路P1および第2経路P2それぞれ
へ出力される光は、或る波長λ1では第1方位の偏光成
分となり、他の或る波長λ2では第2方位の偏光成分と
なる。さらに、波長板51より第2経路P2へ出力され
た光は、第2経路P2上に設けられた1/2波長板31
の作用により、波長λ1では第2方位の偏光成分とな
り、波長λ2では第1方位の偏光成分となる。そして、
偏光ビームスプリッタ22により、波長板51より第1
経路P1に出力された波長λ2の光(第2方位の偏光成
分)と、1/2波長板32より第2経路P2へ出力され
た波長λ2の光(第1方位の偏光成分)とは、偏波合成
されて出力ポート12より出力される。しかし、波長板
51より第1経路P1に出力された波長λ1の光(第1方
位の偏光成分)と、1/2波長板32より第2経路P2
へ出力された波長λ1の光(第2方位の偏光成分)と
は、偏波合成されないので、出力ポート12より出力さ
れない。
【0018】また、この光フィルタ1は、ファラデー回
転子41における偏波面の回転角度θが45°であると
き、以下のように動作する。ファラデー回転子41へは
第1経路P1および第2経路P2の何れからも第2方位の
偏光成分の光が到達する点までは上記と同様である。今
の場合、ファラデー回転子41における偏波面の回転角
度θが45°であるから、ファラデー回転子41より第
1経路P1へ出力される光は、全ての波長で第1方位お
よび第2方位それぞれの偏光成分を均等に含み、ファラ
デー回転子41より第2経路P2へ出力される光も、全
ての波長で第1方位および第2方位それぞれの偏光成分
を均等に含む。そして、波長板51より第1経路P1
出力される光も、全ての波長で第1方位および第2方位
それぞれの偏光成分を均等に含む。また、1/2波長板
31より第2経路P2へ出力される光も、全ての波長で
第1方位および第2方位それぞれの偏光成分を均等に含
む。したがって、偏光ビームスプリッタ22により、波
長板51より第1経路P1に出力された光のうち第2方
位の偏光成分と、1/2波長板31より第2経路P 2
出力された光のうち第1方位の偏光成分とは、偏波合成
されて出力ポート12より出力される。この場合の光フ
ィルタ1の損失スペクトルは平坦なものとなる。
【0019】図2は、第1実施形態に係る光フィルタ1
の透過スペクトルを示す図である。この図に示すよう
に、光フィルタ1の透過スペクトルは、ファラデー回転
子41における偏波面の回転角度θに依存して異なって
おり、この回転角度θを調整することで可変である。
【0020】(第2実施形態)次に、本発明に係る光フ
ィルタの第2実施形態について説明する。図3は、第2
実施形態に係る光フィルタ2の構成を示す斜視図であ
る。また、この図中には、光の進行方向をz軸とする直
交座標系が示されている。この光フィルタ2は、入力ポ
ート11から出力ポート12へ向けて順に、偏光ビーム
スプリッタ(偏波分離手段)21、1/2波長板31、
ファラデー回転子(偏波面回転素子)41、波長板5
1、ファラデー回転子(偏波面回転素子)42、1/2
波長板32および偏光ビームスプリッタ(偏波合成手
段)22が設けられている。
【0021】この第2実施形態に係る光フィルタ2は、
第1実施形態に係るものと比べると、ファラデー回転子
42を更に備える点で相違する。このファラデー回転子
42は、波長板51と1/2波長板32との間の第1経
路P1および第2経路P2の双方の上に設けられ、第1経
路P1上の光および第2経路P2上の光それぞれの偏波面
を角度(−θ)だけ回転させる。このファラデー回転子
42は、偏波面の回転角度(−θ)が可変である。ファ
ラデー回転子42における偏波面の回転角度(−θ)
は、ファラデー回転子41における偏波面の回転角度θ
と比べると、絶対値が同じであって、符号(回転方向)
が異なる。
【0022】本実施形態では、1/2波長板31、ファ
ラデー回転子41、波長板51、ファラデー回転子42
および1/2波長板32は、第1経路P1および第2経
路P2それぞれを伝搬する光の偏波状態を波長に応じて
変化させるとともに、その光の偏波状態の変化の波長依
存性が可変である偏波状態変更手段として作用するもの
である。
【0023】この光フィルタ2は、ファラデー回転子4
1,42における偏波面の回転角度が0°であるとき、
以下のように動作する。図3では、この場合の光の偏光
方位が示されている。入力ポート11より入力した光
は、偏光ビームスプリッタ21により偏波分離されて、
偏光ビームスプリッタ21より第1経路P1へ第1方位
の偏光成分が出力され、偏光ビームスプリッタ21より
第2経路P2へ第2方位の偏光成分が出力される。偏光
ビームスプリッタ21より第1経路P1へ出力された光
(第1方位の偏光成分)は、第1経路P1上に設けられ
た1/2波長板31により、第2方位の偏光成分に変換
される。したがって、ファラデー回転子41へは、第1
経路P1および第2経路P2の何れからも第2方位の偏光
成分の光が到達する。
【0024】今の場合、ファラデー回転子41における
偏波面の回転角度θが0°であるから、ファラデー回転
子41より第1経路P1へ出力される光は第2方位の偏
光成分であり、ファラデー回転子41より第2経路P2
へ出力される光も第2方位の偏光成分である。そして、
波長板51より第1経路P1および第2経路P2それぞれ
へ出力される光は、或る波長λ1では第1方位の偏光成
分となり、他の或る波長λ2では第2方位の偏光成分と
なる。また、ファラデー回転子42における偏波面の回
転角度−θも0°であるから、ファラデー回転子42よ
り第1経路P1へ出力される光は波長λ1では第1方位の
偏光成分であり、波長λ2では第2方位の偏光成分であ
る。ファラデー回転子42より第2経路P2へ出力され
る光も波長λ1では第1方位の偏光成分であり、波長λ2
では第2方位の偏光成分である。さらに、ファラデー回
転子42より第2経路P2へ出力された光は、第2経路
2上に設けられた1/2波長板31の作用により、波
長λ1では第2方位の偏光成分となり、波長λ2では第1
方位の偏光成分となる。そして、偏光ビームスプリッタ
22により、ファラデー回転子42より第1経路P1
出力された波長λ2の光(第2方位の偏光成分)と、1
/2波長板32より第2経路P2へ出力された波長λ2
光(第1方位の偏光成分)とは、偏波合成されて出力ポ
ート12より出力される。しかし、ファラデー回転子4
2より第1経路P1に出力された波長λ1の光(第1方位
の偏光成分)と、1/2波長板32より第2経路P2
出力された波長λ1の光(第2方位の偏光成分)とは、
偏波合成されないので、出力ポート12より出力されな
い。
【0025】また、この光フィルタ2は、ファラデー回
転子41における偏波面の回転角度が45°であって、
ファラデー回転子42における偏波面の回転角度が−4
5°であるとき、以下のように動作する。ファラデー回
転子41へは第1経路P1および第2経路P2の何れから
も第2方位の偏光成分の光が到達する点までは上記と同
様である。今の場合、ファラデー回転子41における偏
波面の回転角度θが45°であるから、ファラデー回転
子41より第1経路P1および第2経路P2それぞれへ出
力される光は、全ての波長で第1方位および第2方位そ
れぞれの偏光成分を均等に含む。そして、波長板51よ
り第1経路P1および第2経路P2それぞれへ出力される
光も、全ての波長で第1方位および第2方位それぞれの
偏光成分を均等に含む。しかし、ファラデー回転子42
における偏波面の回転角度(−θ)が−45°であるか
ら、ファラデー回転子42より第1経路P1および第2
方位それぞれへ出力される光は、全ての波長で第2方位
の偏光成分となり、また、1/2波長板31より第2経
路P2へ出力される光は、全ての波長で第1方位の偏光
成分となる。したがって、偏光ビームスプリッタ22に
より、ファラデー回転子42より第1経路P1に出力さ
れた全ての波長の第2方位の偏光成分と、1/2波長板
31より第2経路P2へ出力された全ての波長の第1方
位の偏光成分とは、偏波合成されて出力ポート12より
出力される。この場合の光フィルタ1の損失スペクトル
は平坦なものとなる。
【0026】図4は、第2実施形態に係る光フィルタ2
の透過スペクトルを示す図である。この図に示すよう
に、光フィルタ2の透過スペクトルは、ファラデー回転
子41,42それぞれにおける偏波面の回転角度に依存
して異なっており、この回転角度を調整することで可変
である。第1実施形態の場合(図2)と比較すると、本
実施形態に係る光フィルタ2の透過スペクトルにおける
最大透過率は、ファラデー回転子41,42それぞれに
おける偏波面の回転角度によらず一定であり、各光学素
子の挿入損失の寄与分のみである。
【0027】(第3実施形態)次に、本発明に係る光フ
ィルタの第3実施形態について説明する。図5は、第3
実施形態に係る光フィルタ3の構成を示す斜視図であ
る。また、この図中には、光の進行方向をz軸とする直
交座標系が示されている。この光フィルタ3は、入力ポ
ート11から出力ポート12へ向けて順に、偏光ビーム
スプリッタ(偏波分離手段)21、1/2波長板31、
波長板60、1/2波長板32および偏光ビームスプリ
ッタ(偏波合成手段)22が設けられている。
【0028】偏光ビームスプリッタ21は、複屈折材料
からなり、入力ポート11に入力した光を互いに直交す
る第1方位(図中のx軸方向)および第2方位(図中の
y軸方向)それぞれの偏光成分に分離して、第1方位の
偏光成分を第1経路P1に出力し、第2方位の偏光成分
を第2経路P2に出力する。なお、第1経路P1および第
2経路P2それぞれは、偏光ビームスプリッタ21から
偏光ビームスプリッタ22まで及んでいる。1/2波長
板31は、偏光ビームスプリッタ21と波長板60との
間の第1経路P1上に設けられ、偏光ビームスプリッタ
21より第1経路P1に出力された光(第1方位の偏光
成分)の偏波面を90°回転させて第2方位の偏光成分
に変換する。
【0029】波長板60は、第1経路P1および第2経
路P2の双方の上に設けられ、第1経路P1および第2経
路P2それぞれの光の偏波状態を波長に応じて変化させ
て出力する。また、この波長板60は、xy平面上にC
軸を有する複屈折材料からなり、z軸方向の厚みLが可
変である。
【0030】1/2波長板32は、波長板60と偏光ビ
ームスプリッタ22との間の第2経路P2上に設けら
れ、波長板60より第2経路P2に出力された光の偏波
面を90°回転させて出力する。そして、偏光ビームス
プリッタ22は、複屈折材料からなり、第1経路P1
光と第2経路P2の光とを偏波合成して、その偏波合成
した光を出力ポート12へ出力する。
【0031】これら各構成要素のうち、1/2波長板3
1、波長板60および1/2波長板32は、第1経路P
1および第2経路P2それぞれを伝搬する光の偏波状態を
波長に応じて変化させるとともに、その光の偏波状態の
変化の波長依存性が可変である偏波状態変更手段として
作用するものである。
【0032】図6は、第3実施形態に係る光フィルタ3
の波長板60を説明する図である。この図は、y軸方向
に平行な方向から見た図である。波長板60は、第1部
材61および第2部材62が組み合わされたものであ
る。第1部材61および第2部材62それぞれは、x軸
方向の位置に依存してz軸方向の厚みが異なっている。
そして、波長板60は、第1部材61および第2部材6
2それぞれの組み合わせ方によって、z軸方向の厚みL
が変化するようになっている。同図(a)に示すよう
に、第1部材61および第2部材62それぞれを互いに
大きくずらして組み合わせたときは、波長板60のz軸
方向の厚みLは比較的小さい値L1となる。同図(b)
に示すように、第1部材61および第2部材62それぞ
れを互いに小さくずらして組み合わせたときは、波長板
60のz軸方向の厚みLは中程度の値L2となる。ま
た、同図(c)に示すように、第1部材61および第2
部材62それぞれを互いにずらすことなく組み合わせた
ときは、波長板60のz軸方向の厚みLは比較的大きい
値L3となる。なお、L1<L2<L3 である。
【0033】この光フィルタ3は以下のように動作す
る。入力ポート11より入力した光は、偏光ビームスプ
リッタ21により偏波分離されて、偏光ビームスプリッ
タ21より第1経路P1へ第1方位の偏光成分が出力さ
れ、偏光ビームスプリッタ21より第2経路P2へ第2
方位の偏光成分が出力される。偏光ビームスプリッタ2
1より第1経路P1へ出力された光(第1方位の偏光成
分)は、第1経路P1上に設けられた1/2波長板31
により、第2方位の偏光成分に変換される。したがっ
て、波長板60へは、第1経路P1および第2経路P2
何れからも第2方位の偏光成分の光が到達する。波長板
60より第1経路P1および第2経路P2それぞれへ出力
される光は、或る波長λ1では第1方位の偏光成分とな
り、他の或る波長λ2では第2方位の偏光成分となる。
さらに、波長板60より第2経路P2へ出力された光
は、第2経路P2上に設けられた1/2波長板31の作
用により、波長λ1では第2方位の偏光成分となり、波
長λ2では第1方位の偏光成分となる。そして、偏光ビ
ームスプリッタ22により、波長板60より第1経路P
1に出力された波長λ2の光(第2方位の偏光成分)と、
1/2波長板32より第2経路P2へ出力された波長λ2
の光(第1方位の偏光成分)とは、偏波合成されて出力
ポート12より出力される。しかし、波長板50より第
1経路P1に出力された波長λ1の光(第1方位の偏光成
分)と、1/2波長板32より第2経路P2へ出力され
た波長λ1の光(第2方位の偏光成分)とは、偏波合成
されないので、出力ポート12より出力されない。この
とき、出力ポート11より出力される光の波長λ2と、
出力ポート12より出力されない光の波長λ2との間の
関係は、波長板60の厚みLに依存している。
【0034】図7は、第3実施形態に係る光フィルタ3
の透過スペクトルを示す図である。この図に示すよう
に、光フィルタ3の透過スペクトルは、波長板60の厚
みLに依存して異なっており、この厚みLを調整するこ
とで可変である。
【0035】(第4実施形態)次に、本発明に係る光フ
ィルタシステムの実施形態について説明する。図8は、
本実施形態に係る光フィルタシステム100の構成図で
ある。この光フィルタシステム100は、光フィルタ1
01〜103が順に接続されたものである。光フィルタ
101〜103それぞれは、これまでに説明した光フィ
ルタ1〜3の何れかの構成を有するものである。また、
光フィルタ101〜103それぞれは、ファラデー回転
子41(およびファラデー回転子42)における偏波面
の回転角度が調整され、或いは、波長板60の厚みLが
調整されていて、互いに異なる損失スペクトルを有して
いる。この光フィルタシステム100の全体の損失スペ
クトルは、光フィルタ101〜103それぞれの損失ス
ペクトルを総合したものである。したがって、この光フ
ィルタシステム100の全体の損失スペクトルは、光フ
ィルタ101〜103それぞれの損失スペクトルが適切
に調整されることにより、例えば光増幅器の利得を等化
するのに好適なものとなる。
【0036】(変形例)本発明は、上記実施形態に限定
されるものではなく、種々の変形が可能である。例え
ば、第1実施形態および第2実施形態それぞれにおい
て、波長板51に替えて、厚みLが可変である波長板6
0を用いてもよい。また、偏波状態変更手段を構成する
各光学素子は、第1経路P1および第2経路P2のうち何
れか一方の上のみに設けられてもよい。また、偏波状態
変更手段を構成する各光学素子は、第1経路P1および
第2経路P2それぞれに対して別個に設けて、互いに独
立に光の偏波状態の変化の波長依存性を調整するように
してもよい。
【0037】
【発明の効果】以上、詳細に説明したとおり、本発明に
係る光フィルタでは、入力ポートに入力した光は、偏波
分離手段により、互いに直交する第1方位および第2方
位それぞれの偏光成分に分離されて、第1方位の偏光成
分が第1経路に出力され、第2方位の偏光成分が第2経
路に出力される。偏波分離手段より出力された第1経路
および第2経路の双方または何れか一方の光は、偏波状
態変更手段により、偏波状態が波長に応じて変化させら
れる。そして、第1経路の光および第2経路の光は、偏
波合成手段により偏波合成されて出力ポートへ出力され
る。本発明では、偏波状態変更手段における光の偏波状
態の変化の波長依存性が可変であることから、この光フ
ィルタの入力ポートから出力ポートへの光の損失スペク
トルは可変となる。したがって、本発明に係る光フィル
タは、光増幅器の利得スペクトルが変化する場合等にも
好適に用いられ得る。また、このような光フィルタが複
数接続された本発明に係る光フィルタシステムは、光増
幅器の利得を等化する上で更に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る光フィルタ1の構成を示す
斜視図である。
【図2】第1実施形態に係る光フィルタ1の透過スペク
トルを示す図である。
【図3】第2実施形態に係る光フィルタ2の構成を示す
斜視図である。
【図4】第2実施形態に係る光フィルタ2の透過スペク
トルを示す図である。
【図5】第3実施形態に係る光フィルタ3の構成を示す
斜視図である。
【図6】第3実施形態に係る光フィルタ3の波長板60
を説明する図である。
【図7】第3実施形態に係る光フィルタ3の透過スペク
トルを示す図である。
【図8】本実施形態に係る光フィルタシステム100の
構成図である。
【符号の説明】
1〜3…光フィルタ、11…入力ポート、12…出力ポ
ート、21…偏光ビームスプリッタ(偏波分離手段)、
22…偏光ビームスプリッタ(偏波合成手段)、31,
32…1/2波長板、41,42…ファラデー回転子
(偏波面回転素子)、51…波長板、60…波長板、1
00…光フィルタシステム、101〜103…光フィル
タ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菅沼 寛 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 Fターム(参考) 2H048 AA01 AA11 AA18 AA21 AA26 2H049 BA05 BA06 BA08 BB03 BC25 2H079 AA03 AA13 BA02 CA07 CA08 KA06 KA17

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力ポートより光を入力し、この光に対
    して波長に依存した損失を与えて、この光を出力ポート
    より出力する光フィルタであって、 前記入力ポートに入力した光を互いに直交する第1方位
    および第2方位それぞれの偏光成分に分離して、前記第
    1方位の偏光成分を第1経路に出力し、前記第2方位の
    偏光成分を第2経路に出力する偏波分離手段と、 前記第1経路の光と前記第2経路の光とを偏波合成し
    て、その偏波合成した光を前記出力ポートへ出力する偏
    波合成手段と、 前記偏波分離手段と前記偏波合成手段との間の前記第1
    経路および前記第2経路の双方または何れか一方に設け
    られ、その経路を伝搬する光の偏波状態を波長に応じて
    変化させるとともに、その光の偏波状態の変化の波長依
    存性が可変である偏波状態変更手段と、 を備えることを特徴とする光フィルタ。
  2. 【請求項2】 前記偏波状態変更手段は、 光の偏波面を回転させるとともに、その回転の角度が可
    変である偏波面回転素子と、 前記偏波面回転素子から出力された光の偏波状態を波長
    に応じて変化させる波長板と、 を含むことを特徴とする請求項1記載の光フィルタ。
  3. 【請求項3】 前記偏波状態変更手段は、光の偏波状態
    を波長に応じて変化させるとともに厚みが可変である波
    長板を含む、ことを特徴とする請求項1記載の光フィル
    タ。
  4. 【請求項4】 前記波長板の厚みが可変であることを特
    徴とする請求項2記載の光フィルタ。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の光フィルタが複数接続さ
    れていることを特徴とする光フィルタシステム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006163335A (ja) * 2004-11-10 2006-06-22 Furukawa Electric Co Ltd:The ゲインイコライザ
JP2019164363A (ja) * 2014-05-07 2019-09-26 国立大学法人電気通信大学 レーザ装置

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