JP2002266597A - 防水型枠パネル及びそれを用いた開削トンネルの施工方法 - Google Patents
防水型枠パネル及びそれを用いた開削トンネルの施工方法Info
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Abstract
を確保する。 【構成】本発明に係る防水型枠パネル1は、シート状を
なす堰板部2と該堰板部と所定の防水性材料で一体成形
された雌ネジ部3とで防水部4を構成し、該防水部を雌
ネジ部3が定着されるように所定の硬化材5で補強して
ある。雌ネジ部3は、内部に中空凹部6が形成されるよ
うに概ね中空円筒状に構成してあり、堰板部2の一方の
側、すなわちコンクリートが打設される側とは反対の背
面側に突出しているとともに、中空凹部6を、堰板部2
の他方の側、すなわちコンクリート打設領域に面する側
に露出するように形成してある。
Description
ネル工法においてトンネル躯体の側壁を構築する際に用
いる防水型枠パネル及びそれを用いた開削トンネルの施
工方法に関する。
するには、その施工手順によって、トンネルの躯体コン
クリート打設後に行う後防水と、躯体コンクリート打設
前に行う先防水とに概ね分類される。
トンネル躯体を構築した後、その外面に沿って防水シー
トを取り付けてトンネル躯体の水密性を保持し、しかる
後、防水シートの上に保護コンクリートや保護モルタル
を打設してから開削溝を埋め戻すのが一般的である。
削した後、開削溝の側壁に所定の防水下地を施し、該防
水下地の上に防水シートを取り付け、しかる後にトンネ
ル躯体を構築する。
ル躯体の構築に先だって、トンネル躯体の底版が構築さ
れる予定位置の下方に防水シートを敷設する必要がある
ことは言うまでもない。
で施工する場合においては、所定の防水シートをトンネ
ルの外面に施工した後、保護モルタル等を形成するまで
の間は、防水シート自体が露出した状態となっているた
め、トンネル外面に対する溶接の火花、支保工解体時の
鋼材の接触、開削溝埋め戻し時の衝撃等によって防水シ
ートが損傷することがある。かかる場合には、シートの
損傷部が漏水の原因とならないよう、補修工事を行う必
要が生じ、工事に多大な費用を要するという問題を生じ
ていた。
開削溝の側壁に防水シートを取り付けてからトンネル躯
体を構築するため、トンネル躯体の型枠を設置する際
に、型枠の取付位置を保持するための型枠保持具、いわ
ゆるセパレータを設置する必要があり、防水シートにセ
パレータを設置するための穴を開けなければならないこ
とがある。かかる場合にも同様な補修が必要となるた
め、工事に多大な費用を要するという問題を生じてい
た。
たもので、施工時における防水工の損傷を防止して止水
性を確保することが可能な防水型枠パネル及びそれを用
いた開削トンネルの施工方法を提供することを目的とす
る。
め、本発明に係る防水型枠パネルは請求項1に記載した
ように、板状又はシート状をなす堰板部と該堰板部と所
定の防水性材料で一体成形された雌ネジ部とで防水部を
構成し、前記雌ネジ部を前記堰板部の一方の側に突出さ
せるとともに前記雌ネジ部に型枠保持具の先端が螺着さ
れる雌ネジが設けられた中空凹部を前記堰板部の他方の
側に露出するように形成し、前記防水部を前記雌ネジ部
が定着されるように所定の硬化材で補強したものであ
る。
定の中空円筒部材の内面に前記雌ネジを形成して前記中
空凹部に配設したものである。
記雌ネジ部の突出側先端周縁に鍔状環部を設けたもので
ある。
定の重ね接合部をパネル端部からはみ出すようにかつ前
記堰板部と前記防水性材料で一体成形されるように該堰
板部の縁部から延設したものである。
法は請求項5に記載したように、板状又はシート状をな
す堰板部と該堰板部と所定の防水性材料で一体成形され
た雌ネジ部とで防水部を構成し、前記雌ネジ部を前記堰
板部の一方の側に突出させるとともに前記雌ネジ部に型
枠保持具の先端が螺着される雌ネジが設けられた中空凹
部を前記堰板部の他方の側に露出するように形成し、前
記防水部を前記雌ネジ部が定着されるように所定の硬化
材で補強してなる防水型枠パネルを、先行構築されたト
ンネル躯体の底版の縁部に前記防水部が前記トンネル躯
体の内側となるように建て込んで所定の型枠保持具の一
端を前記雌ネジに螺着するとともに、前記防水型枠パネ
ルと対向するように所定の型枠を該防水型枠パネルより
もトンネル内側にて組み立てて該型枠に前記型枠保持具
の他端を接合し、前記防水型枠パネルと前記型枠の堰板
で挟まれたコンクリート打設領域にコンクリートを打設
してトンネル躯体の側壁を構築するものである。
法は請求項6に記載したように、板状又はシート状をな
す堰板部と該堰板部と所定の防水性材料で一体成形され
た雌ネジ部とで防水部を構成し、前記雌ネジ部を前記堰
板部の一方の側に突出させるとともに前記雌ネジ部に型
枠保持具の先端が螺着される雌ネジが設けられた中空凹
部を前記堰板部の他方の側に露出するように形成し、前
記防水部を前記雌ネジ部が定着されるように所定の硬化
材で補強してなる防水型枠パネルを、トンネル躯体の底
版が構築される底版構築領域の縁部に前記防水部が前記
トンネル躯体の内側となるように建て込むとともに前記
底版構築領域の下方に拡がる地盤上に所定の防水シート
を敷設し、該防水シートの縁部を起立させて前記堰板部
の縁部に重ねるとともに該堰板部の縁部に前記防水シー
トの縁部を熱溶着し、前記底版構築領域に底版を構築
し、該底版上に前記防水型枠パネルと対向するように所
定の型枠を該防水型枠パネルよりもトンネル内側にて組
み立てて所定の型枠保持具の一端を前記雌ネジに螺着す
るとともに該型枠保持具の他端を前記型枠に接合し、前
記防水型枠パネルと前記型枠の堰板で挟まれたコンクリ
ート打設領域にコンクリートを打設してトンネル躯体の
側壁を構築するものである。
板状又はシート状をなす堰板部と該堰板部と所定の防水
性材料で一体成形された雌ネジ部とで防水部を構成し、
前記雌ネジ部を前記堰板部の一方の側に突出させるとと
もに前記雌ネジ部に型枠保持具の先端が螺着される雌ネ
ジが設けられた中空凹部を前記堰板部の他方の側に露出
するように形成し、前記防水部を前記雌ネジ部が定着さ
れるように所定の硬化材で補強してあり、コンクリート
を打設する際の型枠工事において、防水部がコンクリー
ト打設領域に面するように建て込む。
で補強してあるので、防水型枠パネルを建て込んだ際
に、防水部が外部に露出することがなくなる。したがっ
て、例えば開削トンネルを施工する場合には、トンネル
外面に溶接の火花がとんだり、土留支保工の解体時に鋼
材が接触したり、開削溝埋め戻し時の衝撃を受けたりし
た場合であっても、防水部は硬化材によってかかる外部
の衝撃から保護されることとなり、防水部の損傷、ひい
てはトンネル内への漏水が未然に防止される。
ことで防水部を構成するとともに、雌ネジ部の中空凹部
を堰板部の他方の側、すなわち、コンクリート打設領域
に面する側に露出させてあるので、防水型枠パネルに型
枠保持具を取り付ける際は、型枠保持具の先端を雌ネジ
部の中空凹部に設けられた雌ネジに螺着するだけでよ
い。そのため、防水型枠パネルの防水部に孔を開ける必
要がなくなり、防水型枠パネルの止水性が確保される。
に硬化材で補強してあるので、防水部は硬化材と一体化
されることとなり、防水型枠パネルを建て込む際に、防
水工も同時に行うことが可能となる。なお、硬化材によ
る補強作用により、型枠としての機能を併せ持つことは
言うまでもない。
兼用としてあるので、従来のように型枠を解体してから
防水シートを被覆する工程は、本発明では不要となる。
あれば、どのような材料を用いるかは任意であり、ゴム
アスファルト系、合成ゴム系、プラスチック系等の材料
が考えられる。
ように補強して型枠としての強度を確保できるのであれ
ば、どのような材料を用いるかは任意であり、例えば、
普通コンクリートや軽量コンクリートを用いることが考
えられる。
材料で形成されるのであれば、どのように構成するかは
任意であり、硬質材料か軟質材料かは問わない。例え
ば、従来の樹脂シートと同様の材質で構成することが考
えられる。
コンクリートが打設される側とは反対の背面側に突出す
るようにかつ雌ネジが設けられた中空凹部が該堰板部の
他方の側、すなわちコンクリート打設領域に面する側に
露出するように堰板部と所定の防水材料で一体成形され
ているのであれば、どのように構成するかは任意である
が、例えば、中空円筒で構成することが考えられる。ち
なみに、かかる構成においては、該中空円筒の内部が中
空凹部となるとともに、該中空円筒の内面に雌ネジが形
成されることとなる。
たっては、該中空凹部の内面に直接雌ネジを形成しても
かまわないが、所定の中空円筒部材の内面に雌ネジを形
成して中空凹部に配設することで間接的に雌ネジを設け
るようにしてもかまわない。ちなみに、この場合におい
ては、雌ネジは、雌ネジ部と異なる部材に形成されるこ
ととなる。
具の先端を螺着するのが難しい軟質な防水性材料で構成
されていたとしても、中空円筒部材を適宜構成すること
によって型枠保持具を確実に螺着することができる。
可能な雌ネジが形成されているのであればどのように構
成するかは任意であり、防水性を有するかどうかも問わ
ないが、例えば、鋼管で構成することが考えられる。な
お、中空円筒部材が雌ネジ部に定着されるよう、必要に
応じて中空円筒部材の外周面に凹凸やスタット゛ボルトを
突設しておき、かかる状態で防水部を成形することが考
えられる。
部を設けた場合には、雌ネジ部と硬化材との定着を高め
ることが可能となる。
るのであればどのような材料で構成するかは任意である
が、雌ネジ部と同じ防水性材料で構成して雌ネジ部と一
体成形するのが望ましい。
ルに別の防水型枠パネルを接合する場合には、所定の重
ね接合部をパネル端部からはみ出すようにかつ堰板部と
防水性材料で一体成形されるように該堰板部の縁部から
延設してもかまわない。
を接合する際、一方の防水型枠パネルの縁部から延設し
ている重ね接合部を、他方の防水型枠パネルの堰板部に
重ね合わせて熱溶着することが可能となり、防水型枠パ
ネル同士の接合箇所における止水性が確保される。
で該堰板部と一体成形されているのであればどのように
構成するかは任意であるが、施工性の向上のために、可
撓性を有している方が望ましい。
部の全ての縁部から延設している必要はなく、防水型枠
パネルの建込み位置を考慮して、例えば、短辺又は長辺
からだけ延設するようにしてもかまわないし、どこか一
辺からのみ延設するようにしてもかまわない。
た請求項5に係る開削トンネルの施工方法においては、
まず、本発明の防水型枠パネルを、先行構築されたトン
ネル躯体の底版の縁部に前記防水部が前記トンネル躯体
の内側となるように建て込んで所定の型枠保持具の一端
を前記雌ネジに螺着するとともに、前記防水型枠パネル
と対向するように所定の型枠を該防水型枠パネルよりも
トンネル内側にて組み立てて該型枠に前記型枠保持具の
他端を接合する。
板で挟まれたコンクリート打設領域にコンクリートを打
設してトンネル躯体の側壁を構築する。
水型枠パネルの解体作業を行う必要はない。
構築後に防水工を施工する工法である後防水、又は、防
水工を施工してからトンネル躯体を構築する工法である
先防水で開削トンネルを施工していたが、このような後
防水や先防水と異なり、本発明においては、トンネル躯
体の側壁を構築する際の型枠工事と防水工事とが同時に
行われることとなる。
を解体してから防水工を行っていた従来の後防水工法に
比べて、防水型枠パネルの解体作業が不要になる分だ
け、施工手順が簡略化され、その結果、工期も短縮され
る。
た請求項6に係る開削トンネルの施工方法においては、
まず、本発明の防水型枠パネルを、トンネル躯体の底版
が構築される底版構築領域の縁部に前記防水部が前記ト
ンネル躯体の内側となるように建て込むとともに前記底
版構築領域の下方に拡がる地盤上に所定の防水シートを
敷設する。
記堰板部の縁部に重ねるとともに該堰板部の縁部に前記
防水シートの縁部を熱溶着する。
る。
向するように所定の型枠を該防水型枠パネルよりもトン
ネル内側にて組み立てて所定の型枠保持具の一端を前記
雌ネジに螺着するとともに該型枠保持具の他端を前記型
枠に接合する。
板で挟まれたコンクリート打設領域にコンクリートを打
設してトンネル躯体の側壁を構築する。
込んでから、該防水型枠パネルの堰板部の縁部に防水シ
ートの縁部を重ねて熱溶着することとなるので、防水型
枠パネルの防水部と底版下方の防水シートの接合箇所に
おける止水性が確保される。
壁を構築する際の型枠としてのみならず、トンネル躯体
の底版を構築する際の型枠としても兼用することとなる
ので、従来に比べて、底版のコンクリートを打設する際
の型枠の設置及び解体作業が不要になり、その分だけ施
工手順が簡略化され、その結果、工期も短縮される。
ルの施工方法と同様、従来はトンネル躯体の構築後に防
水工を施工する工法である後防水、又は、防水工を施工
してからトンネル躯体を構築する工法である先防水で開
削トンネルを施工していたが、このような後防水や先防
水と異なり、本発明においては、トンネル躯体の側壁を
構築する際の型枠工事と防水工事とが同時に行われるこ
ととなる。
を解体してから防水工を行っていた従来の後防水工法に
比べて、防水型枠パネルの解体作業が不要になる分だ
け、施工手順が簡略化され、その結果、工期も短縮され
る。
して開削トンネルを施工する際に使用することが考えら
れるが、用途は開削トンネルに限られるものではなく、
防水性が必要なコンクリート構造物の壁を施工する場合
であれば、どのような構造物に用いてもかまわない。例
えば、マンションや事務所ビルの外壁を構築する際にも
本発明の防水型枠パネルを用いることができる。かかる
場合には、防水型枠パネルの硬化材の表面に外装タイル
を設けておけばよい。
ル及びそれを用いた開削トンネルの施工方法の実施の形
態について、添付図面を参照して説明する。なお、従来
技術と実質的に同一の部品等については同一の符号を付
してその説明を省略する。
を示した図で、(a)は正面図、(b)は(a)のA−A線に沿
う断面詳細図である。同図に示すように、本実施形態に
係る防水型枠パネル1は、シート状をなす堰板部2と該
堰板部と所定の防水性材料で一体成形された雌ネジ部3
とで防水部4を構成し、該防水部を雌ネジ部3が定着さ
れるように所定の硬化材5で補強してある。
枠としての強度を確保しつつ作業性が向上するよう、軽
量コンクリートを用いるのが望ましい。
ートと同様の材質を防水性材料として構成することがで
きる。
れるように概ね中空円筒状に構成してあり、堰板部2の
一方の側、すなわちコンクリートが打設される側とは反
対の背面側に突出しているとともに、中空凹部6を、堰
板部2の他方の側、すなわちコンクリート打設領域に面
する側に露出するように形成してある。
細図であり、同図に示すように、雌ネジ部3は、中空円
筒11の内部に形成された中空凹部6に、雌ネジ12が
内面に形成された中空円筒部材13を配設してなり、該
中空円筒部材の雌ネジ12に型枠保持具であるセパレー
タの先端を螺着できるようになっている。
螺着可能な雌ネジ12が形成された鋼管で構成すること
ができる。なお、中空円筒部材13が雌ネジ部3の中空
円筒11に定着されるよう、必要に応じて中空円筒部材
13の外周面に凹凸を設けておき、かかる状態で防水部
4を成形するのが望ましい。
該雌ネジ部と同じ防水性材料で一体成形された鍔状環部
14を設けてあり、雌ネジ部3と硬化材5との定着を高
めるようになっている。
するには、まず、中空円筒部材13が埋設されるように
雌ネジ部3と堰板部2を一体成形して防水部4を製造
し、次いで、従来のプレキャストコンクリートパネルを
製造する場合と同様に、防水部4の背面側に硬化材5で
ある軽量コンクリートを打設すればよい。
て開削トンネルを施工するには、図3に示すように、ま
ず、開削溝の底面21を均しモルタル22で整え、該均
しモルタルの上面に所定の防水シート23を敷設した
後、該防水シートの上にトンネル躯体の底版24を構築
する。
先行構築されたトンネル躯体の底版24の縁部に防水部
4がトンネル躯体の内側となるように建て込んでセパレ
ータ25の一端を雌ネジ12に螺着するとともに、防水
型枠パネル1と対向するように所定の型枠26を該防水
型枠パネルよりもトンネル内側にて組み立てて該型枠に
セパレータ25の他端を接合する。
パネル1の中空凹部6に設けられた雌ネジ12にセパレ
ータ25の一端を螺着し、次いで、該セパレータの他端
に木コン27を固定するとともに、該木コンに突設され
た雄ネジを型枠26の堰板28に通す。そして、堰板2
8の背面に縦方向のバタ材29を配置するとともに、そ
の上に横方向のバタ材である丸パイプ30、30を抱き
合わせて重ね、該丸パイプをまたぐように座金31をあ
てがった状態で型枠締付けボルト32を木コン27の雄
ネジに締め付け、堰板28を木コン27の当接面に押し
付けて固定する。
っては、硬化材5に予めフックを突設しておき、かかる
フックを利用してチェーン等を取付け、防水型枠パネル
1の設置角度を調整することができる。
28で挟まれたコンクリート打設領域33にコンクリー
トを打設し、トンネル躯体の側壁を構築する。なお、か
かるコンクリート打設領域33には、底版24の配筋を
行う際に予め所定の鉄筋を配筋しておく。
明の防水型枠パネル1の解体作業を行う必要はなく、ト
ンネル躯体の頂部の構築と該頂部の防水工を適宜行った
後、そのまま開削溝を埋め戻すだけでよい。
水型枠パネル1によれば、防水部4の背面側を硬化材5
で補強してあるので、建込み後は、防水部4が外部に露
出することがなくなる。
ネル外面に溶接の火花がとんだり、鋼材が接触したり、
開削溝埋め戻し時の土砂による落下衝撃を受けたりした
場合であっても、防水部4は硬化材5によってかかる外
部の衝撃から保護されることとなり、防水部4の損傷、
ひいてはトンネル内への漏水を未然に防止することがで
きる。
によれば、堰板部2と雌ネジ部3とを一体成形すること
で防水部4を構成するとともに、雌ネジ部3の中空凹部
6を堰板部2のコンクリート打設領域33に面する側に
露出させてあるので、防水型枠パネル1にセパレータ2
5を取り付ける際は、セパレータ25の先端を雌ネジ部
3の中空凹部6に設けられた雌ネジ12に螺着するだけ
でよい。
際、防水型枠パネル1の防水部4に孔を開ける必要がな
くなり、防水型枠パネル1の止水性を確保することが可
能となる。
によれば、防水部4を雌ネジ部3が定着されるように硬
化材5で補強してあるので、防水部4は硬化材5と一体
化されることとなり、防水型枠パネル1を建て込む際
に、防水工も同時に行うことが可能となる。なお、硬化
材5による補強作用により、型枠としての機能を併せ持
つことは言うまでもない。
によれば、防水部4を予め硬化材5で補強して型枠兼用
としてあるので、従来のように型枠を解体してから防水
シートを被覆する工程は、本発明では不要となる。
によれば、中空円筒部材13の内面に雌ネジ12を形成
して中空凹部6に配設したので、雌ネジ部3がセパレー
タ25の先端を螺着するのが難しい軟質な防水性材料で
構成されていたとしても、中空円筒部材13を適宜構成
することによってセパレータ25を確実に螺着すること
ができる。
によれば、雌ネジ部3の突出側先端周縁に鍔状環部14
を設けたので、雌ネジ部3と硬化材5との定着を高める
ことが可能となる。
工方法によれば、トンネル躯体の構築後に防水工を施工
する後防水工法や防水工を施工してからトンネル躯体を
構築する先防水工法とは異なり、トンネル躯体の側壁を
構築する際の型枠工事と防水工事とが同時に行われるこ
ととなる。
を解体してから防水工を行っていた従来の後防水工法に
比べて、防水型枠パネル1の解体作業が不要になる分だ
け、施工手順が簡略化され、その結果、工期を短縮する
ことができる。
に雌ネジ12を形成して中空凹部6に配設することで間
接的に雌ネジ12を設けるようにしたが、雌ネジ部の中
空凹部に雌ネジを設けるにあたっては、雌ネジ部が型枠
保持具の先端を螺着することが可能な硬質な防水性材料
で構成されている場合には、中空円筒部材13を省略し
て、中空凹部の内面に直接雌ネジを形成してもかまわな
い。
側先端周縁に鍔状環部14を設けたが、雌ネジ部と硬化
材との定着を確保できるのであれば、鍔状環部14を省
略してもかまわない。
を開削トンネルを施工する際に使用する場合について説
明したが、本発明に係る防水型枠パネルの用途は開削ト
ンネルに限られるものではなく、防水性が必要なコンク
リート構造物の壁を施工する場合であれば、どのような
構造物に用いてもかまわない。例えば、マンションや事
務所ビルの外壁を構築する際にも本発明の防水型枠パネ
ルを用いることができる。かかる場合には、防水型枠パ
ネルの硬化材の表面に外装タイルを設けておくことも考
えられる。
が、先行して建て込まれた防水型枠パネルに別の防水型
枠パネルを水平方向に接合する場合には、図4(a)に示
すように、所定の重ね接合部41をパネル端部42から
はみ出すようにかつ堰板部2と防水性材料で一体成形さ
れるように該堰板部の縁部から延設してもかまわない。
に、防水型枠パネル同士を接合する際、一方の防水型枠
パネルの縁部から延設している重ね接合部41を、他方
の防水型枠パネルの堰板部2に重ね合わせて熱溶着する
ことが可能となり、防水型枠パネル同士の接合箇所にお
ける止水性が確保される。
性材料で該堰板部と一体成形されているのであればどの
ように構成するかは任意であるが、施工性の向上のため
に、可撓性を有している方が望ましい。
方向のみならず、鉛直方向に行ってもよいことは言うま
でもない。
を用いた開削トンネルの施工方法について説明する。な
お、本実施形態で用いる防水型枠パネルは、第1実施形
態で用いた防水型枠パネル1と同様の構成であるので、
ここではその説明を省略する。また、第1実施形態と実
質的に同一の部品等については同一の符号を付してその
説明を省略する。
た開削トンネルの施工方法においては、図5に示すよう
に、まず、開削溝の底面21を均しモルタル22で整え
た後、防水型枠パネル1を、トンネル躯体の底版24が
構築される底版構築領域51の縁部に防水部4がトンネ
ル躯体の内側となるように建て込むとともに底版構築領
域51の下方に拡がる地盤上に所定の防水シート52を
敷設する。
っては、硬化材5に予めフックを突設しておき、かかる
フックを利用してチェーン等を取付け、防水型枠パネル
1の設置角度を調整することができる。
堰板部2の縁部に重ねるとともに該堰板部の縁部に防水
シート52の縁部を熱溶着する。
する。
防水型枠パネル1と対向するように型枠26を該防水型
枠パネルよりもトンネル内側にて組み立ててセパレータ
25の一端を雌ネジ12に螺着するとともに該セパレー
タの他端を型枠26に接合する。
パネル1の中空凹部6に設けられた雌ネジ12にセパレ
ータ25の一端を螺着し、次いで、該セパレータの他端
に木コン27を固定するとともに、該木コンに突設され
た雄ネジを型枠26の堰板28に通す。そして、堰板2
8の背面に縦方向のバタ材29を配置するとともに、そ
の上に横方向のバタ材である丸パイプ30、30を抱き
合わせて重ね、該丸パイプをまたぐように座金31をあ
てがった状態で型枠締付けボルト32を木コン27の雄
ネジに締め付け、堰板28を木コン27の当接面に押し
付けて固定する。
28で挟まれたコンクリート打設領域33にコンクリー
トを打設し、トンネル躯体の側壁を構築する。なお、か
かるコンクリート打設領域33には、底版24の配筋を
行う際に予め所定の鉄筋を配筋しておく。
明の防水型枠パネル1の解体作業を行う必要はなく、ト
ンネル躯体の頂部の構築と該頂部の防水工を適宜行った
後、そのまま開削溝を埋め戻すだけでよい。
削トンネルの施工方法によれば、防水型枠パネル1を建
て込んでから、該防水型枠パネルの堰板部2の縁部に防
水シート52の縁部を重ねて熱溶着するようにしたの
で、防水型枠パネル1の防水部4と底版24下方の防水
シート52の接合箇所における止水性を確保することが
可能となる。
工方法によれば、防水型枠パネル1をトンネル躯体の側
壁を構築する際の型枠としてのみならず、トンネル躯体
の底版24を構築する際の型枠としても兼用することと
なるので、従来に比べて、底版24のコンクリートを打
設する際の型枠の設置及び解体作業が不要になり、その
分だけ施工手順が簡略化され、その結果、工期を短縮す
ることができる。
工方法によれば、第1実施形態と同様、トンネル躯体の
構築後に防水工を施工する後防水工法や防水工を施工し
てからトンネル躯体を構築する先防水工法とは異なり、
トンネル躯体の側壁を構築する際の型枠工事と防水工事
とが同時に行われることとなる。
を解体してから防水工を行っていた従来の後防水工法に
比べて、防水型枠パネル1の解体作業が不要になる分だ
け、施工手順が簡略化され、その結果、工期を短縮する
ことができる。
枠パネルによれば、例えば開削トンネルの施工中に、ト
ンネル外面に溶接の火花がとんだり、鋼材が接触した
り、開削溝埋め戻し時の土砂による落下の衝撃を受けた
りした場合であっても、防水部は硬化材によってかかる
外部の衝撃から保護されることとなり、防水部の損傷、
ひいてはトンネル内への漏水を未然に防止することがで
きる。
枠パネルの防水部に孔を開ける必要がなくなり、防水型
枠パネルの止水性を確保することが可能となる。
法によれば、トンネル躯体の構築後に防水工を施工する
後防水工法や防水工を施工してからトンネル躯体を構築
する先防水工法とは異なり、トンネル躯体の側壁を構築
する際の型枠工事と防水工事とが同時に行われることと
なる。
を解体してから防水工を行っていた従来の後防水工法に
比べて、防水型枠パネルの解体作業が不要になる分だ
け、施工手順が簡略化され、その結果、工期を短縮する
ことができる。
で、(a)は正面図、(b)は(a)のA−A線に沿う断面詳細
図。
を示した断面詳細図。
削トンネルを施工する様子を示した断面図。
示した断面図。
削トンネルを施工する様子を示した断面図。
具) 26 型枠 28 堰板 33 コンクリート打設領域 41 重ね接合部 42 パネル端部 51 底版構築領域 52 防水シート
Claims (6)
- 【請求項1】 板状又はシート状をなす堰板部と該堰板
部と所定の防水性材料で一体成形された雌ネジ部とで防
水部を構成し、前記雌ネジ部を前記堰板部の一方の側に
突出させるとともに前記雌ネジ部に型枠保持具の先端が
螺着される雌ネジが設けられた中空凹部を前記堰板部の
他方の側に露出するように形成し、前記防水部を前記雌
ネジ部が定着されるように所定の硬化材で補強したこと
を特徴とする防水型枠パネル。 - 【請求項2】 所定の中空円筒部材の内面に前記雌ネジ
を形成して前記中空凹部に配設した請求項1記載の防水
型枠パネル。 - 【請求項3】 前記雌ネジ部の突出側先端周縁に鍔状環
部を設けた請求項1記載の防水型枠パネル。 - 【請求項4】 所定の重ね接合部をパネル端部からはみ
出すようにかつ前記堰板部と前記防水性材料で一体成形
されるように該堰板部の縁部から延設した請求項1記載
の防水型枠パネル。 - 【請求項5】 板状又はシート状をなす堰板部と該堰板
部と所定の防水性材料で一体成形された雌ネジ部とで防
水部を構成し、前記雌ネジ部を前記堰板部の一方の側に
突出させるとともに前記雌ネジ部に型枠保持具の先端が
螺着される雌ネジが設けられた中空凹部を前記堰板部の
他方の側に露出するように形成し、前記防水部を前記雌
ネジ部が定着されるように所定の硬化材で補強してなる
防水型枠パネルを、先行構築されたトンネル躯体の底版
の縁部に前記防水部が前記トンネル躯体の内側となるよ
うに建て込んで所定の型枠保持具の一端を前記雌ネジに
螺着するとともに、前記防水型枠パネルと対向するよう
に所定の型枠を該防水型枠パネルよりもトンネル内側に
て組み立てて該型枠に前記型枠保持具の他端を接合し、
前記防水型枠パネルと前記型枠の堰板で挟まれたコンク
リート打設領域にコンクリートを打設してトンネル躯体
の側壁を構築することを特徴とする開削トンネルの施工
方法。 - 【請求項6】 板状又はシート状をなす堰板部と該堰板
部と所定の防水性材料で一体成形された雌ネジ部とで防
水部を構成し、前記雌ネジ部を前記堰板部の一方の側に
突出させるとともに前記雌ネジ部に型枠保持具の先端が
螺着される雌ネジが設けられた中空凹部を前記堰板部の
他方の側に露出するように形成し、前記防水部を前記雌
ネジ部が定着されるように所定の硬化材で補強してなる
防水型枠パネルを、トンネル躯体の底版が構築される底
版構築領域の縁部に前記防水部が前記トンネル躯体の内
側となるように建て込むとともに前記底版構築領域の下
方に拡がる地盤上に所定の防水シートを敷設し、該防水
シートの縁部を起立させて前記堰板部の縁部に重ねると
ともに該堰板部の縁部に前記防水シートの縁部を熱溶着
し、前記底版構築領域に底版を構築し、該底版上に前記
防水型枠パネルと対向するように所定の型枠を該防水型
枠パネルよりもトンネル内側にて組み立てて所定の型枠
保持具の一端を前記雌ネジに螺着するとともに該型枠保
持具の他端を前記型枠に接合し、前記防水型枠パネルと
前記型枠の堰板で挟まれたコンクリート打設領域にコン
クリートを打設してトンネル躯体の側壁を構築すること
を特徴とする開削トンネルの施工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001064327A JP4461471B2 (ja) | 2001-03-08 | 2001-03-08 | 防水型枠パネル及びそれを用いた開削トンネルの施工方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2002266597A true JP2002266597A (ja) | 2002-09-18 |
JP4461471B2 JP4461471B2 (ja) | 2010-05-12 |
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JP (1) | JP4461471B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100786356B1 (ko) | 2007-04-20 | 2007-12-14 | 프롬투정보통신(주) | 터널 방수 및 내장재 일체화 시공 공법 |
-
2001
- 2001-03-08 JP JP2001064327A patent/JP4461471B2/ja not_active Expired - Fee Related
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