JP2002264225A - 合成樹脂製容器の修正装置 - Google Patents

合成樹脂製容器の修正装置

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JP2002264225A
JP2002264225A JP2001070105A JP2001070105A JP2002264225A JP 2002264225 A JP2002264225 A JP 2002264225A JP 2001070105 A JP2001070105 A JP 2001070105A JP 2001070105 A JP2001070105 A JP 2001070105A JP 2002264225 A JP2002264225 A JP 2002264225A
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synthetic resin
bottom wall
container
resin container
cooling
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JP2001070105A
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Fumitaka Hino
文貴 日野
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NISSETSU SANGYO KIKI CO Ltd
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NISSETSU SANGYO KIKI CO Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成にて加熱手段および冷却手段を構
成し、コストダウンおよび装置の煩雑化・大型化を防止
することが可能である合成樹脂製容器の修正装置を提供
する。 【解決手段】 加熱手段(20)と冷却手段(40)と
を備えた合成樹脂製容器の修正装置であって、加熱手段
(20)が、変形した底壁の内面を載置し得る固定加熱
部(21)と、底壁の外面から圧力を加える第一押圧部
(22)とを有し、冷却手段(40)が、容器に内圧を
加えると共に、底壁を冷却すべく空気を噴出させる噴出
孔(41a),(41b)、および空気を排気する排気
孔(41c)が形成され、且つ容器の開口部周縁部を載
置し得る冷却板(41)と、開口部周縁部と冷却板(4
1)との隙間を塞ぐスペーサ(43)と、底壁の外面か
ら圧力を加える第二押圧部(42)とを有していること
を特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、底壁に変形が生じ
た合成樹脂製容器のかかる変形を修正するための合成樹
脂製容器の修正装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車等の工業部品の輸送等に用いられ
る、ポリプロピレン、ポリエチレン等にて形成された合
成樹脂製容器は、比較的高い強度を有しているため、繰
り返して使用することが可能である。しかし、この繰り
返しの使用によって、容器の底壁等に変形が生じること
は拒み得ない。具体的には、容器内に収容される工業部
品の重量負荷等にて、容器の底壁が外側に膨らむように
変形する。このような変形が生ずると、容器を地面に置
いたり、容器を重ねたり、またはコンベア等で搬送を行
う場合、容器の安定性が悪くなるため、合成樹脂製容器
を用いた工業部品の円滑な輸送等に支障をきたす場合が
ある。
【0003】そこで、従来は、容器の再使用を適切に行
うために、修正装置を用いて合成樹脂製容器の変形部分
の修正が行われている。このような合成樹脂製容器の修
正装置としては、例えば、特許第2682954号公報
に記載された装置が知られている。この従来技術にかか
る装置は、合成樹脂製容器の変形した底壁の内外両面か
ら挟持して加熱する一対の熱盤(可動熱盤および固定熱
盤)等から成る加熱手段と、変形した底壁の内外両面か
ら挟圧して変形部分を所定形状に矯正する一対の矯正プ
レート、および挟圧状態を保持した状態で変形部分を冷
却する冷却用水槽等から成る冷却手段とを備えている。
【0004】上記従来技術においては、可動熱盤と固定
熱盤とを用いて変形部分を内外両面から挟持した状態で
熱変形温度以上で且つ溶融温度未満に加熱軟化せしめた
後に、熱変形温度以上の温度を保持した状態の変形部分
を内外両面から矯正プレートで挟圧する。そして、この
挟圧状態のままで、変形部分を冷却用水槽内に没入させ
て、変形部分を強制的に冷却している。
【0005】上記従来技術によれば、加熱手段と冷却手
段とを用いて変形部分の修正を行うことによって、実用
に耐え得ない程度に変形した容器であっても、廃品とす
ることなく、これを再使用に供することが可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術に係る合成樹脂製容器の修正装置には、次のよう
な問題があった。
【0007】第一に、加熱手段が、変形した底壁の内面
に接するべく可動する可動熱盤を有しているため、可動
熱盤を構成する放熱盤を制御する配線等が必要となり、
またこの配線等が可動熱盤の可動に伴って移動を繰り返
すこととなる。したがって、このような構成において
は、制御配線等によって装置が煩雑化すると共に可動部
において配線等の断線のおそれがあった。
【0008】第二に、冷却用水槽を用いて冷却手段が構
成されているため、冷却手段の構成に際して常に給水設
備および排水設備が必要となり、装置が大型化および煩
雑化するという問題があった。また、従来技術に係る冷
却手段は、容器の変形部分を内外両面から矯正プレート
で挟圧すべく構成されている。よって、修正を行う容器
の大きさが変更となると、容器内面側に位置するプレー
ト等を交換しなければならず、容器のサイズ切り替えを
行うためには、複数のプレートおよび煩雑な交換作業等
が必要となるという問題があった。
【0009】そこで、本発明は上記従来技術の問題を解
決するためになされたものであって、比較的簡単な構成
にて加熱手段および冷却手段を構成し、コストダウンお
よび装置の煩雑化・大型化を防止することが可能である
合成樹脂製容器の修正装置を提供することを課題とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、上記課題を解
決するための本発明は、加熱手段と冷却手段とを備えた
合成樹脂製容器の修正装置であって、前記加熱手段が、
所定の温度に設定可能で、且つ前記合成樹脂製容器の変
形した底壁の内面から熱を加えるべく前記底壁内面を載
置し得る固定加熱部と、前記底壁の外面から圧力を加え
るべく駆動する第一押圧部とを有し、前記冷却手段が、
前記合成樹脂製容器に内圧を加えると共に、加熱された
前記底壁を冷却すべく空気を噴出させる噴出孔、および
前記空気を排気する排気孔が形成され、且つ前記合成樹
脂製容器の開口部周縁部を載置し得る冷却板と、前記開
口部周縁部と前記冷却板との隙間を塞ぐスペーサと、前
記底壁の外面から圧力を加えるべく駆動する第二押圧部
とを有することを特徴としている。
【0011】本発明に係る修正装置においては、変形し
た底壁に熱を加えるのは固定された前記固定加熱部のみ
であって、駆動して底壁外面に圧力を加える前記第一押
圧部には加熱のためにの熱源等は用いられていない。つ
まり、本発明は、駆動部に熱源を有しないため、熱源を
制御するのに必要な制御手段や電気配線等が不要とな
る。したがって、本発明によれば、加熱手段の煩雑化等
を防止すると共に、従来問題であった駆動部における電
気配線等の断線を皆無とすることができる。また、本発
明に係る修正装置においては、前記スペーサを介して前
記冷却板上に載置された合成樹脂製容器の底壁外面を前
記第二押圧部が押圧した後に、前記冷却板に形成された
前記噴出孔から合成樹脂製容器内部に空気が噴出され
て、容器内が空気で満たされた後は余剰空気が前記排気
孔から排出されるべく、冷却手段が構成されている。し
たがって、本発明によれば、容器内部に噴出された空気
によって生ずる容器内の内圧と第二押圧部の圧力にて、
加熱して変形が修正された底壁に対して所定の修正作用
を加えると共に、いまだ高い温度を有する底壁を効果的
に冷却することができる。すなわち、本発明によれば、
容器内部に対して「空気噴出」を行うことによって、容
器内の内圧を高めるという効果と、底壁を冷却するとい
う効果の2つの効果を得ることができる。さらに、この
ような冷却手段であれば、従来必要であった矯正プレー
トや給排水設備等が不要となり、装置の簡略化および小
型化を容易に実現することができる。また、このような
冷却手段であれば、容器内面に矯正プレート等を設ける
必要がないため、修正を行う容器のサイズ変更に対して
も容易に対応可能である。つまり、容器を載置するスペ
ーサを、修正を行う複数の容器の大きさに対応できるよ
うに予め形成して冷却板上に設けることによって、部品
の交換等行うことなく、容易に容器のサイズ切り替えに
対応可能となる。上述したように、本発明を構成する加
熱手段および冷却手段は、比較的簡単な構成を有してい
るため、装置の煩雑化・大型化を防止して、コストダウ
ンを図ることもできる。
【0012】また、本発明に係る修正装置においては、
前記噴出孔の前記合成樹脂製容器における内面側に、障
壁部が設けられている構成が好ましい。この好ましい構
成によれば、加熱後の高い温度を有する底壁に対して空
気が直接的に噴出されず、噴出される空気は前記障壁部
にて適切に拡散される。したがって、この好ましい構成
によれば、底壁形状が空気噴出位置に左右されることな
く、冷却後の底壁に凹凸等が生じない。
【0013】また、本発明に係る修正装置においては、
前記噴出孔が、所定の傾きをもって前記冷却板に形成さ
れている構成が好ましい。ここで「所定の傾き」とは、
噴出孔から噴出される空気が底壁に対して直接的に噴出
されないような傾きのことである。この好ましい構成に
よれば、空気が底壁に対して直接的に噴出されないた
め、上述した障壁部を設けた場合と同様に、冷却後の底
壁に凹凸が生じなくなる。
【0014】さらに、本発明に係る修正装置において
は、前記第一押圧部と前記第二押圧部とが、同時に駆動
可能に構成されていることが好ましい。この好ましい構
成によれば、新たに修正が必要な合成樹脂製容器を加熱
手段に載置し、加熱手段での処理が終了した合成樹脂製
容器を冷却手段に載置して、各押圧部を同時に駆動させ
ることによって、合成樹脂製容器の修正をより効率よく
行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、本発明の
実施の形態を説明する。
【0016】図1は、本発明の実施形態に係る合成樹脂
製容器の修正装置(以下、単に「修正装置」という。)
の全体図を示すものである。この修正装置10は、加熱
ユニット20(本発明の「加熱手段」に相当)と冷却ユ
ニット40(本発明の「冷却手段」に相当)とを用いて
構成されており、これらの各ユニット20,40は、修
正装置10を構成する筐体11内にそれぞれ設けられて
いる。
【0017】図2は、図1に示された加熱ユニット20
の拡大概略図であって、図2(a)が容器設置状態、図
2(b)が容器加熱状態を示している。本実施形態に係
る加熱ユニット20は、図1および図2に示すように、
固定加熱部21と、この固定加熱部21に載置される合
成樹脂製容器に接離可能に構成された第一押圧部22と
を用いて構成されている。固定加熱部21は、筐体11
内のベース部12上に設けられた支柱部211と、この
支柱部211に取り付けられた加熱板212とを用いて
構成されている。加熱板212は、例えば電気的なヒー
ターを用いて構成されており、このような電気的ヒータ
ーを用いる場合には、電力を供給するための電気的配
線、および固定加熱部21の温度を制御するためのセン
サ等が加熱板212に接続されている。また、第一押圧
部22は、第一押圧板221と、この第一押圧板221
を固定加熱部21に対して接近および離脱するように昇
降駆動させる第一シリンダー222とを用いて構成され
ている。
【0018】図3は、図1に示された冷却ユニット40
の拡大概略図であって、図3(a)が容器設置状態、図
3(b)が容器内に空気を噴出している状態を示してい
る。本実施形態に係る冷却ユニット40は、図1および
図3に示すように、冷却板41と、この冷却板41に載
置される合成樹脂製容器に接離可能に構成された第二押
圧部42とを用いて構成されている。そして、冷却板4
1上には、載置された合成樹脂製容器と冷却板41との
間の間隙をなくすべく、スポンジ等にて形成されたスペ
ーサ43が設けられている。冷却板41は、筐体11内
のベース部12上に設けられており、この冷却板41に
は、合成樹脂製容器内に空気を噴出させる二つの噴出孔
41a,41b、および合成樹脂製容器内から空気を排
出させるための排気孔41cが形成されている。この噴
出孔41a,41bには、コンプレッサ等にて生成され
た圧縮空気を供給するビニールパイプ等の空気供給部
(図示省略)が接続されている。また、第二押圧部42
は、第二押圧板421と、この第二押圧板421を冷却
板41に対して接近および離脱するように昇降駆動させ
る第二シリンダー422とを用いて構成されている。
【0019】図4は、冷却板およびスペーサを説明する
ための概略図であって、図4(a)は冷却板およびスペ
ーサの概略斜視図を示し、図4(b)は冷却板に形成さ
れた噴出孔近傍の拡大断面図を示したものである。この
図4に示すように、スペーサ43は、修正を行う合成樹
脂製容器の開口部周縁部の大きさに合わせて形成されて
おり、冷却板41上に略ロ字状に設けられている。ま
た、冷却板41には、前述したように二つの噴出孔41
a,41bが穿孔されており、この噴出孔41a,41
bの上部には、それぞれ障壁部41d,41eが設けら
れている。障壁部41d,41eは、板材を図4に示す
ような形状に形成した状態で、ボルト等の締結手段を用
いて冷却板41に取り付けられている。この障壁部41
d,41eの機能については、後述する。
【0020】次に、以上のように構成された修正装置の
動作について、図1〜図5を用いて説明する。
【0021】本実施形態に係る修正装置10を用いて合
成樹脂製容器の変形を修正する場合には、まずはじめ
に、修正装置10の加熱ユニット20を構成する固定加
熱部21に、合成樹脂製容器Kを載置する。具体的に
は、図2(a)に示すように、変形している合成樹脂製
容器Kの底壁内面が加熱板212に接するように、合成
樹脂製容器Kを固定加熱部21に載置する(以下、この
工程を「第一載置工程」という。)。
【0022】ここで、図5は、変形した合成樹脂製容器
Kの底壁の拡大図を示したものである。本実施形態に係
る修正装置10にて変形部分の修正を行う対象となる合
成樹脂製容器K(図2等参照)は、底壁K1および周壁
K2が無孔状態の容器であって、底壁K1の外面側に
は、底壁K1を補強するためのリブK11が複数設けら
れている。そして、この図5から明らかなように、底壁
K1の変形の大部分は、リブK11が設けられている底
壁本体K10に生じている。したがって、この底壁K1
の変形を修正するためには、この底壁本体K10を十分
に加熱する必要がある。そこで、本実施形態において
は、底壁本体K10を十分加熱するために、上述したよ
うに、合成樹脂製容器Kを固定加熱部21に被せて、底
壁K1内面から底壁本体K10に対して効率的に熱を加
えるように構成されている。
【0023】なお、この第一載置工程の際には、加熱板
212の温度が十分に上昇したことを確認した後に、合
成樹脂製容器Kを固定加熱部21に載置する。具体的に
は、加熱板212の温度が例えば150℃であることを
確認した後に、第一載置工程を行う。本実施形態に係る
修正装置においては、この加熱板212の温度を任意に
設定可能であるべく構成されており、この設定温度は、
合成樹脂製容器Kを形成する材料の熱変形温度、溶融温
度、あるいは加熱時間等に基づいて定められる。
【0024】第一載置工程の後は、図2(b)に示すよ
うに、第一シリンダー222を駆動して第一押圧板22
1を下降させて、載置された合成樹脂製容器Kの底壁外
面側を第一押圧板221にて押圧する。具体的には、
0.012MPa程度の圧力にて合成樹脂製容器Kを押
圧する。本実施形態においては、この押圧状態を180
秒程度保持する(以下、この工程を「加熱押圧工程」と
いう。)。
【0025】このように、本実施形態においては、第一
載置工程および加熱押圧工程を行うことにより、合成樹
脂製容器Kの変形した底壁K1に所定の熱と圧力とが加
えられて、底壁K1(の底壁本体K10)が十分に加
熱、軟化されることとなる。
【0026】次いで、加熱押圧工程の後、合成樹脂製容
器Kを固定加熱部21から速やかに取り外して、図3
(a)に示すように、冷却ユニット40を構成する冷却
板41上に、スペーサ43を介して、合成樹脂製容器K
を載置する(以下、この工程を「第二載置工程」とい
う。)。具体的には、合成樹脂製容器Kの開口部周縁部
K3の全てが、ロ字状に形成されたスペーサ43上に載
るように、合成樹脂製容Kが載置される(図3参照)。
【0027】第二載置工程の後は、図3(b)に示すよ
うに、第二シリンダー422を駆動して第二押圧板42
1を下降させて、載置された合成樹脂製容器Kの底壁外
面側を第二押圧板421にて押圧する。具体的には、
0.012MPa程度の圧力にて合成樹脂製容器Kを押
圧する。
【0028】この冷却ユニット40においては、上述し
たように、第二押圧板421による合成樹脂製容器Kの
底壁外面側の押圧が行われている間、冷却板41の噴出
孔41a,41bから0.2MPa程度の圧縮空気が噴
出される。そして、この際、噴出孔41a,41bの上
部には、図4に示すように、障壁部41d,41eが設
けられているため、空気は合成樹脂製容器Kの底壁内面
に直接噴出されず、障壁部41d,41eに衝突した後
に(すなわち障壁部41d,41eにて拡散された後
に)、合成樹脂製容器K内に噴出されることとなる。本
実施形態においては、この押圧した状態での空気の噴出
を180秒程度保持する(以下、この工程を「空気噴出
工程」という。)。
【0029】先にも述べたように、本実施形態に係る修
正装置の対象となる合成樹脂製容器Kは、底壁K1およ
び周壁K2共に無孔状態の容器である。そして、合成樹
脂製容器K(の開口部周縁部)と冷却板41との間は、
スペーサ43を用いることによって密閉されている。し
たがって、上記空気噴出工程においては、噴出孔41
a,41bから噴出された空気が合成樹脂製容器K内に
充満されて、容器内に所定の圧力を加えることとなり、
充満された後の余剰空気は、排気孔41cから排出され
ることとなる。
【0030】このように、本実施形態においては、加熱
押圧工程の後にこの空気噴出工程を行うことにより、圧
縮空気の圧力と第二押圧板421の押圧力とによって略
平坦化された底壁K1の形状を保持しつつ、圧縮空気に
よって底壁K1を適切に冷却することができる。
【0031】以上説明したように、本実施形態において
は、第一載置工程、加熱押圧工程、第二載置工程、およ
び空気噴出工程を経ることによって、合成樹脂製容器K
の変形した底壁を適切に修正することができる。そし
て、具体的には、次のような効果を得ることができる。
【0032】まず、本実施形態に係る修正装置において
は、加熱ユニット20を構成する熱源は、固定加熱部2
1の加熱板212のみであって、可動部(例えば第一押
圧部22)には熱源を設けていない。したがって、本実
施形態によれば、可動熱源を設けるために必要な制御手
段や電気配線等を設ける必要がないため、装置の煩雑化
・大型化を防止して、比較的簡単に加熱手段を構成可能
である。なお、先にも述べたように、本実施形態におい
ては、固定加熱部21に合成樹脂製容器Kを被せるよう
に加熱ユニット20が構成されているため、可動部に熱
源を有していなくても(底壁K1の外面に熱を加えなく
ても)、最も大きな変形を生じている合成樹脂製容器K
の内側(底壁本体K10)は十分に加熱することが可能
となり、適切に底壁K1の修正を行うことができる。
【0033】また、本実施形態に係る修正装置を構成す
る加熱ユニット20においては、上記したように、可動
部である第一押圧板221は特に加熱されないため、従
来技術と異なり、可動部と共に動く電気配線等が不要と
なる。したがって、本実施形態によれば、従来問題であ
った可動部における配線の断線等を皆無とすることがで
きる。さらに、このように可動部に電気配線等を設ける
必要がなくなるため、メンテナンスも容易に行うことが
できる。
【0034】また、本実施形態に係る修正装置を構成す
る冷却ユニット40は、冷却板41と第二押圧部42等
とを用いて構成されており、この冷却板41から圧縮空
気を噴出させることによって、加熱して変形を修正され
た合成樹脂製容器Kに対して、圧力を加えると共に冷却
も行うことができる。すなわち、本実施形態によれば、
合成樹脂製容器K内部に対する「空気噴出」が、圧力を
加えるという効果と、冷却を行うという効果とを奏する
こととなる。したがって、本実施形態によれば、従来必
要であった矯正プレート、冷却用水槽および給排水設備
等が不要となるため、装置の簡略化および小型化を実現
することができる。
【0035】さらに、本実施形態においては、冷却板4
1に形成された噴出孔41a,41bの上部に障壁部4
1d,41eが設けられているため、加熱して変形が修
正された底壁に対して圧縮空気が直接的に噴射されな
い。ここで、仮に、圧縮空気が直接底壁に噴出されると
すると、冷却ユニット40に載置された直後の合成樹脂
製容器Kの底壁は依然高い温度を有しているため、圧縮
空気の噴射位置に対応する底壁が凸状に変形するおそれ
がある。つまり、空気が噴出されない位置に対応する底
壁部分と空気噴出位置に対応する底壁部分との間におい
て凹凸が生じてしまう。しかしながら、本実施形態によ
れば、上述したように、噴出孔41a,41bの上部に
障壁部41d,41eを設けることによって、噴出され
る圧縮空気の拡散を図っているため、修正された高温の
底壁の形状に影響を与えることなく、底壁への圧力付加
および冷却処理を行うことができる。
【0036】以上のように、本実施形態においては、加
熱ユニット20および冷却ユニット40のいずれも、従
来よりも簡単な構成にて実現できるため、部品点数およ
び製造工程における工数の削減を可能とし、コストダウ
ンおよび装置の煩雑化・大型化を防止する合成樹脂製容
器の修正装置を得ることができる。
【0037】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、上
述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。
例えば、上記実施形態においては、冷却板41に形成さ
れた噴出孔41a,41bの上部に障壁部41d,41
eを設ける場合について説明したが、本発明はこの構成
に限定されるものではなく、圧縮空気が底壁に直接的に
噴出されなければ何らかの構成に限られるものではな
い。したがって、例えば、所定の角度に傾斜した噴出孔
を冷却板41に形成してもよい。このような構成であれ
ば、傾斜した噴出孔の角度に沿って圧縮空気が噴出され
ることとなるため、この穿孔角度の設定に応じて、高温
の底壁に対する圧縮空気の直接噴出を防止することがで
きる。
【0038】また、本実施形態においては、図4等に示
したように、二つの噴出孔41a,41bおよび一つの
排気孔41cを設けた場合について説明したが、本発明
はこの構成に限定されるものではなく、その大きさ(直
径)および穿孔位置等の必要に応じて、一つあるいは三
つ以上の噴出孔、または二つ以上の排気孔を設けてもよ
い。さらに、噴出孔および排気孔の形状は円形に限られ
ず、適宜変更可能である。
【0039】さらに、本実施形態に係る修正装置は、加
熱ユニット20と冷却ユニット40とを同時に作動させ
るように構成してもよい。具体的には、一つ目の合成樹
脂製容器(第一容器)の修正を行う場合には、加熱ユニ
ット20のみに第一容器を載置して加熱押圧工程を行
い、次の合成樹脂製容器(第二容器)の処理を行う場合
には、第一容器を加熱ユニット20から取り外して冷却
ユニット40に載置し、第二容器を加熱ユニット20に
載置して、加熱押圧工程および空気噴出工程を行い、こ
の後は、加熱ユニット20には新たな合成樹脂製容器を
載置し、冷却ユニット40には加熱押圧工程終了後の合
成樹脂製容器を載置して各工程を行うように構成しても
よい。このような構成においては、加熱ユニット20お
よび冷却ユニット40にそれぞれ一つずつの合成樹脂製
容器を載置した後、各シリンダ222,422を同時に
駆動させて、第一押圧板221および第二押圧板421
を昇降させることによって、加熱押圧工程および空気噴
出工程を行うことが可能であるため、合成樹脂製容器の
修正を効率よく行うことができる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る合成樹
脂製容器の修正装置は、加熱手段と冷却手段とを備え、
加熱手段が、所定の温度に設定可能で、且つ前記合成樹
脂製容器の変形した底壁の内面から熱を加えるべく前記
底壁内面を載置し得る固定加熱部と、前記底壁の外面か
ら圧力を加えるべく駆動する第一押圧部とを有し、冷却
手段が、前記合成樹脂製容器に内圧を加えると共に、加
熱された前記底壁を冷却すべく空気を噴出させる噴出
孔、および前記空気を排気する排気孔が形成され、且つ
前記合成樹脂製容器の開口部周縁部を載置し得る冷却板
と、前記開口部周縁部と前記冷却板との隙間を塞ぐスペ
ーサと、前記底壁の外面から圧力を加えるべく駆動する
第二押圧部とを有している。つまり、本発明によれば、
駆動して底壁外面に圧力を加える前記第一押圧部には加
熱のための熱源等は設けられていないので、駆動部には
熱源および熱源を制御するのに必要な制御手段や電気配
線等が不要となる。したがって、加熱手段の煩雑化等を
防止すると共に、従来問題であった駆動部における電気
配線等の断線を皆無とすることができる。また、本発明
によれば、空気噴出によって生ずる容器内の内圧と第二
押圧部の圧力にて、加熱して変形が修正された底壁に対
して所定の修正作用を加えると共に、この空気噴出によ
って底壁を効果的に冷却することができる。つまり、容
器内部に対して「空気噴出」を行うことによって、容器
内の内圧を高めるという効果と、底壁を冷却するという
効果の2つの効果を得ることができる。
【0041】また、本発明に係る修正装置によれば、噴
出孔の合成樹脂製容器における内面側に、障壁部が設け
られているので、噴出される空気が前記障壁部にて適切
に拡散され、底壁形状が空気噴出位置に左右されること
なく、冷却後の底壁に凹凸等が生じなくなる。さらに、
本発明に係る修正装置によれば、噴出孔が、所定の傾き
をもって冷却板に形成されているので、空気が底壁に対
して直接的に噴出されず、障壁部を設けた場合と同様
に、冷却後の底壁に凹凸が生じなくなる。また、本発明
に係る修正装置によれば、第一押圧部と第二押圧部と
が、同時に駆動可能に構成されているので、合成樹脂製
容器の修正をより効率よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る合成樹脂製容器の全体
図である。
【図2】図1の合成樹脂製容器を構成する加熱ユニット
の概略図である。図2(a)は容器載置状態(第一載置
工程)を示す図であり、図2(b)は容器加熱状態(加
熱押圧工程)を示す図である。
【図3】図1の合成樹脂製容器を構成する冷却ユニット
の概略図である。図3(a)は容器載置状態(第二載置
工程)を示す図であり、図3(b)は空気噴出状態(空
気噴出工程)を示す図である。
【図4】本実施形態に係る冷却板およびスペーサの概略
図である。図4(a)は冷却板およびスペーサの概略斜
視図であり、図4(b)は冷却板に形成された噴出孔近
傍の拡大断面図である。
【図5】本実施形態における修正対象である合成樹脂製
容器の底壁の部分拡大断面図である。
【符号の説明】
10…合成樹脂製容器の修正装置、11…筐体、12…
ベース部 20…加熱ユニット(加熱手段)、21…固定加熱部、
22…第一押圧部 40…冷却ユニット(冷却手段)、41…冷却板、41
a,41b…噴出孔、41c…排気孔、41d,41e
…障壁部、42…第二押圧部、43…スペーサ211…
支柱部、212…加熱板、221…第一押圧板、222
…第一シリンダー 421…第二押圧板、422…第二シリンダー

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱手段と冷却手段とを備えた合成樹脂
    製容器の修正装置であって、 前記加熱手段が、所定の温度に設定可能で、且つ前記合
    成樹脂製容器の変形した底壁の内面から熱を加えるべく
    前記底壁内面を載置し得る固定加熱部と、前記底壁の外
    面から圧力を加えるべく駆動する第一押圧部とを有し、 前記冷却手段が、前記合成樹脂製容器に内圧を加えると
    共に、加熱された前記底壁を冷却すべく空気を噴出させ
    る噴出孔、および前記空気を排気する排気孔が形成さ
    れ、且つ前記合成樹脂製容器の開口部周縁部を載置し得
    る冷却板と、前記開口部周縁部と前記冷却板との隙間を
    塞ぐスペーサと、前記底壁の外面から圧力を加えるべく
    駆動する第二押圧部とを有していることを特徴とする合
    成樹脂製容器の修正装置。
  2. 【請求項2】 前記噴出孔の前記合成樹脂製容器におけ
    る内面側に、障壁部が設けられている請求項1に記載の
    合成樹脂製容器の修正装置。
  3. 【請求項3】 前記噴出孔が、所定の傾きをもって前記
    冷却板に形成されている請求項1に記載の合成樹脂製容
    器の修正装置。
  4. 【請求項4】 前記第一押圧部と前記第二押圧部とが、
    同時に駆動可能に構成されている請求項1から3のいず
    れか1項に記載の合成樹脂製容器の修正装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104742387A (zh) * 2015-04-16 2015-07-01 苏州康鸿电子科技有限公司 一种薄件平整度整形机
CN111421862A (zh) * 2020-06-11 2020-07-17 佛山纽菲思电子科技有限公司 一种成型塑料品再微调塑形装置

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