JP2002262781A - 遷移金属錯体およびアミノ酸を含む組成物溶液の製造法および該溶液を含む水産飼料用添加剤ならびにこれを含有せしめた魚介類用飼料。 - Google Patents

遷移金属錯体およびアミノ酸を含む組成物溶液の製造法および該溶液を含む水産飼料用添加剤ならびにこれを含有せしめた魚介類用飼料。

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JP2002262781A JP2001116135A JP2001116135A JP2002262781A JP 2002262781 A JP2002262781 A JP 2002262781A JP 2001116135 A JP2001116135 A JP 2001116135A JP 2001116135 A JP2001116135 A JP 2001116135A JP 2002262781 A JP2002262781 A JP 2002262781A
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Hajime Fujimura
一 藤村
Hisao Kitano
尚男 北野
Fumio Tanimoto
文男 谷本
Kozo Ogawa
宏藏 小川
Mitsuhiko Sano
光彦 佐野
Masahiro Matsuda
昌宏 松田
Masayuki Takada
昌幸 高田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】農林水産業、その他の各種工業において、メチ
オニン遷移金属錯体または(および)キトサンオリゴマ
ー遷移金属錯体、およびアミノ酸を含む組成物を飼料添
加剤として用いるに際し、使用しやすい形の効果的な添
加剤に加工し、最終的には飼料として商品化すること。 【解決手段】炭素原子数が4〜9個である高級アミノ酸
1モルと炭素原子数が2〜3個である低級アミノ酸1〜
5モルとを水中で加熱して得られた混合アミノ酸液に、
原子番号が25〜30である遷移金属のメチオニン錯体
または(および)キトサンオリゴマー錯体を溶解もしく
は分散させた組成物を、飼料添加剤として用いることお
よびこれを用いて飼料を提供すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明はメチオニンまたは
(および)キトサンオリゴマーの遷移金属錯体およびア
ミノ酸を含む組成物溶液の製造法および該溶液を含む水
産飼料用添加剤ならびにこれを含有せしめた魚介類用飼
料に関するものである。最近の水産増殖の発展に伴っ
て、水産飼料のなかにはミネラル分の不足した飼料によ
ると考えられる成育不全現象がみられている。大体、生
物は、生命の維持に必要なミネラル分の体内濃度を一定
に保つ恒常機能(ホメオスタティック・メカニズム)が
働いているのであるが、水棲動物である両生類と魚類
は、この恒常機能の発達が陸上動物に比べて不完全で、
微量元素の不足に弱く、また環境汚染に対する耐性も少
ないことなどが知られている。
【0002】生物に必須とされている微量な元素とは、
Cr,Mn,Fe,Co,Cu,Zn,Se,Mo,S
n,I,F,V,Si,Ni,Asなどであり、これら
は生物体内酵素の構成成分としてあるいは酵素が作用す
るための触媒や金属タンパク質の成分として重要なもの
であることが知られている。これらが不足すると、体調
に異状をきたしたり疾病の発生が起こる。逆に、必要以
上に多い場合には、中毒症状を発現することが知られて
いる。したがって、水産飼料添加剤としてミネラルを供
与するときには、必要とされる微量元素は可及的に無毒
なかたちで含まれていて、通常の重金属イオンのような
毒性や腐蝕性がなく、必要なときには飼料を通じて円滑
かつ安全に生物体内に供給されるかたちであることが必
要不可欠である。
【0003】以上のような諸点に着目して、本発明者ら
は水産動物の育成を助け、養殖中の魚介類の生長を保証
する水産飼料添加剤としてメチオニンまたは(および)
キトサンオリゴマーの遷移金属錯体およびアミノ酸を含
む組成物溶液を創製し、その水産飼料用添加剤およびこ
れを含有せしめた魚介類用飼料を開発したものである。
海水中にある濃度の高いミネラルは、Na,K,Mg,
Caである。
【0004】以前にジンブロ社は亜鉛メチオニン錯体
[CHSCHCHCH(NH )COOZn]
(ただしXはハロゲン、酢酸根、硫酸根、リン酸
根)を発表し(特開昭52−30571号)、これは食
事療法剤、栄養補給剤として有用であると云っている
(特開平8−2521215号)。さらに同社はリシン
・遷移金属錯体が水に易溶であるのに対し、亜鉛やマン
ガンとメチオニンとの錯体は難溶であるため(米国特許
4,764,633号)、これを改善する目的で亜鉛、
マンガンの15〜30モル%の鉄イオン(Fe+++
をメチオニンの2〜10モル%(特に好ましくは4〜8
モル%)相当量を用いることを提案し、たとえば硫酸亜
鉛とメチオニンとの錯化反応を鉄イオンの存在下で82
〜92℃で行わせることを発表している(特表平10−
512545号)。
【0005】これに対してアルビオン・インターナショ
ナル社は、アミノ酸配位子として天然のアミノ酸、その
ジペプチド、トリペプチドを用い、これに遷移金属化合
物を反応させて、アミノ酸遷移金属錯体における金属/
配位子のモル比を2:1〜4:1にすることで、特別な
陰イオンを有しないキレート化合物を合成し、動物用の
薬物または生長促進剤として用いうると云っている[特
許2547026号(平成8年)、特許2583434
号(平成8年)、特許2780971号(平成10
年)]。これらは、ペプチドマンガン(アミプラスマン
ガン)、ペプチド亜鉛(アミプラス亜鉛)、ペプチド銅
(アミプラス銅)という名称で、飼料添加剤としてエー
ザイ(株)から販売されている。
【0006】一方バイオテック社は、陸上動物用の飼料
添加剤として遷移金属(M=Fe、Cu、Zn、Mg、
Mn、Co)の硫酸塩、硝酸塩、塩化物、酸化物、水酸
化物、炭酸塩、リン酸塩、酢酸塩とアミノ酸とを有機酸
(クエン酸、マロン酸、酒石酸、乳酸、グルコン酸)の
存在下において水中で80℃で反応させ、下式[化1]
のような錯体を合成し、これは生長促進剤としての作用
があると述べている(特開平11−292761号)。
【化1】
【0007】これに対し、本発明者らはメチオニンまた
は(および)キトサンオリゴマーの遷移金属錯体の性質
を知るために、遷移金属(M=Mn、Fe、Co、N
i、Cu、Zn)の酢酸塩などとD,L−メチオニンと
から純品もしくはこれに近い化合物を合成し、その分析
値と融点(℃)を測定した。得られた錯体の構造は下式
[化2]のとおりである(特願平12−226710
号)。
【化2】 この錯体の融点(分解点)は、M=Mnの場合(242
〜245℃)、M=Feの場合(228〜230℃)、
M=Coの場合(>300℃)、M=Niの場合(>3
00℃)、M=Cuの場合(275〜278℃)、M=
Znの場合(270〜272℃)である。
【0008】
【発明が解決使用とする課題】本発明に云う遷移金属誘
導体のなかで化学的あるいは生化学的に比較的安定な化
合物はキレート錯体であるが、比較的純粋な化合物とい
うのは上記のごとく融点(分解点)が高く、かつ水とか
動物の体液に対する溶解度が小さく、そのままでは各種
の用途に適応させることは困難であった。例えば本発明
者らによって測定されたたとえばメチオニン・遷移金属
錯体(2:1キレート)の室温における水に対する溶解
度(pH7における)は、上式のMが、M=Mnの場合
(0.015%)、M=Feの場合(0.070%)、
M=Coの場合(0.011%)、M=Niの場合
(0.031%)、M=Cuの場合(0.013%)、
M=Znの場合(0.012%)であり、この溶解性を
改良することが一つの問題点であった。一方キトサンオ
リゴマーの錯体の場合は一般に可溶性であった。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らはアルカリ土
類金属、遷移金属と各種アミノ酸または(および)キト
サンオリゴマーとの反応について多くの研究を行ってき
たが、本発明の課題を解決するために以下に示すような
手段を通して実験し、本発明の完成に成功したのであ
る。
【0010】すなわち本発明者らは、炭素原子数が4〜
9個である高級アミノ酸1モルと炭素原子数が2〜3個
である低級アミノ酸1〜5モルとを水中で加熱して得ら
れる混合アミノ酸液に、原子番号が25〜30である遷
移金属のメチオニン錯体または(および)キトサンオリ
ゴマー錯体を溶解もしくは分散させることを特徴とする
遷移金属錯体およびアミノ酸を含む組成物溶液の製造法
を発明したのである。
【0011】また本発明者らは、炭素原子数が4〜9個
である高級アミノ酸1モルと炭素原子数が2〜3個であ
る低級アミノ酸1〜5モルとを水中で加熱して得られる
混合アミノ酸液中で、メチオニンまたは(および)キト
サンオリゴマーと原子番号が25〜30である遷移金属
の酸化物、水酸化物または塩とを20〜200℃におい
て反応させることを特徴とする遷移金属錯体およびアミ
ノ酸を含む組成物溶液の製造法を発明したのである。
【0012】さらに本発明者らは、炭素原子数が4〜9
個である高級アミノ酸1モルと炭素原子数が2〜3個で
ある低級アミノ酸1〜5モルとを水中で加熱して得られ
る混合アミノ酸液に、原子番号が25〜30である遷移
金属のメチオニン錯体または(および)キトサンオリゴ
マー錯体を溶解もしくは分散した遷移金属錯体およびア
ミノ酸を含む組成物溶液からなることを特徴とする水産
飼料用添加剤を発明したのである。
【0013】さらに本発明者らは、炭素原子数が4〜9
個である高級アミノ酸1モルと炭素原子数が2〜3個で
ある低級アミノ酸1〜5モルとを水中で加熱して得られ
る混合アミノ酸液に、原子番号が25〜30である遷移
金属のメチオニン錯体または(および)キトサンオリゴ
マー錯体を溶解もしくは分散した遷移金属錯体およびア
ミノ酸を含む組成物溶液を含有せしめることを特徴とす
る魚介類用飼料を発明したのである。
【0014】なお上記にいう原子番号が25〜30であ
る遷移金属とは、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、
銅および亜鉛よりなる群から選ばれた少なくとも一つの
元素であり、場合によっては単独ではなく二種以上混合
していてもよい。この際原子番号が25に達しない場
合、および原子番号が30より大きくなる場合には、本
発明の遷移金属錯体の形成能および水産生物に対する効
果が異なって来る傾向があるので、これ等については別
途考えるべきである。
【0015】本発明の内容を解説するにあたり、まず必
要とされる混合アミノ酸液から述べることにする。炭素
原子数が4〜9個である高級アミノ酸とは、アミノ酪
酸、アミノイソ酪酸、バリン、ノルバリン、ロイシン、
ノルロイシン、イソロイシン、スレオニン、メチオニ
ン、フェニルアラニン、リジン、アルギニシ、オルニチ
ン、チトルリン、プロリン、オキシプロリン、アスパラ
ギン酸、グルタミン酸、オキシグルタミン酸、アスパラ
ギン、グルタミンよりなる群から選ばれた少なくとも一
つのアミノ酸(D,L−体、L−体、D−体)であり、
工業的に重要なアミノ酸はグルタミン酸、リシン、アス
パラギン酸、アスパラギンなどである。アミノ酸混液中
にこのような高級アミノ酸が存在することは、本発明の
遷移金属錯体の溶解性とか分散性を向上させるばかり
か、その溶液を含む添加剤に旨味や甘味を発現をせしめ
る。
【0016】炭素原子数が2〜3個である低級アミノ酸
とは、グリシン、α−アラニン、β−アラニン、ザルコ
シン、セリン、タウリンから選ばれた少なくとも一つの
アミノ酸(D,L−体、L−体、D−体)であり、いず
れも工業的に重要な低級アミノ酸としてよく知られてい
るものである。これらの低級アミノ酸は、それぞれ純品
ばかりでなく若干のアミノ酸オリゴマー(たとえばグリ
シルグリシン、アラニルアラニン、グリシルアラニン、
ジグリシン、ジアラニン)が混合している工業的製品で
あってもよいのはもちろんである。
【0017】高級アミノ酸1モル、低級アミノ酸1〜5
モルとを水中で加熱して混合アミノ酸液にすることと
は、たとえば次のような操作を行うことである。実験室
的には、還流冷却器および撹拌機をつけたフラスコ中に
グリシン150g(2モル)、L−グルタミン酸147
g(1モル)および水500〜1000mlを入れ、約
20時間撹拌して煮沸すると完全に透明な混合アミノ酸
溶液になる。L−グルタミン酸の代わりに、その一部を
L−グルタミン酸モノナトリウムおよびL−リシンモノ
塩酸塩に置き換えて煮沸しても透明な溶液が得られ、混
合アミノ酸溶液(本発明ではこれ等を単にアミノ酸溶液
ということもある)になる。 反応時間を短縮するため
には、適当な触媒(イオン交換樹脂、ルイス酸触媒な
ど)を利用することも許されるが、最も簡単な方法は、
若干加圧(25atm以下)して加熱することである。
たとえばオートクレーブ中で100〜200℃で数時間
反応させるだけで、透明なアミノ酸混液が容易に得られ
る。
【0018】以上のようにして作られたアミノ酸混液は
単なるアミノ酸の水系混合物とは異なり、次の化合物を
含んでいる。すなわち、低級アミノ酸の高級アミノ酸
塩、低級アミノ酸の低級アミノ酸塩、高級アミノ酸の低
級アミノ酸塩、高級アミノ酸の高級アミノ酸塩、ジペプ
チド、トリペプチド、各種アミノ酸単量体、各種アミノ
酸水和物(クラスレートを含む)、アミノ酸またはジペ
プチドなどのラセミ体などが混合しあった水溶液で融点
降下を起こしている。好都合に作られた液状物は−20
°〜+200℃の間では主として液体として安定であ
る。
【0019】原子番号が25〜30である遷移金属と
は、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅および亜鉛
よりなる群から選ばれた少なくとも一つの元素であり、
これらの金属のメチオニン錯体または(および)キトサ
ンオリゴマー錯体は、本発明者らによって、メチオニン
水溶液または(および)キトサンオリゴマー水溶液に遷
移金属塩水溶液を加えることにより比較的容易に合成さ
れた。得られた遷移金属錯体は再結晶法、再沈殿法によ
り精製され、含水物を乾燥すれば融点(分解点)を有す
る有色(亜鉛錯体は白色〜灰色)の固体になるのであ
る。
【0020】本発明に云う遷移金属錯体の粉末は水およ
びたいていの有機溶剤にも難溶であるが、本発明のアミ
ノ酸混液には20〜150℃において比較的良く溶解し
て有色の溶液(亜鉛錯体は無色)を与え、これからの再
結晶錯体が得られる。例えばメチオニン遷移金属錯体は
混合アミノ酸液には2〜5%溶解するほか、分散させる
ことも容易であり、たとえば5%以上の量をクリーム状
物、ペースト状物、乳液状物、あるいは糊剤と併用して
ゾル状物、ゲル状物、餅状物に加工することもできる。
キトサンオリゴマー遷移金属錯体についてもほぼ同じよ
うである。 本発明の遷移金属錯体を水産飼料用添加剤
(プランクトン用、二枚貝幼生用、輪形動物類のワムシ
用、微小甲殻類用、環形動物類のゴカイ科用、イソメ科
用、水棲昆虫用、甲殻類用、貝類用、魚類用の添加剤)
として用いる場合には、遷移金属錯体およびアミノ酸を
含む組成物溶液の形で使用するのが大変便利であり、実
際的に効果が大である。この水産飼料用添加剤は配合飼
料原料粉末(たとえば魚粉、大豆油粕粉などを主体とし
たような飼料、餌料の配合した粉末)に適宜散布混合し
て用いることができる。
【0021】メチオニンまたは(および)キトサンの遷
移金属錯体の精製物というのは、一般的に水またはアル
コールに難溶性の固体粉末であって、このままでは動物
の体液とか植物の汁液には溶けず、またグリセリン、有
機酸およびアミノ酸混液には若干溶解するが、通常の遷
移金属塩水溶液に比べて毒性、腐食性は少ない粉末であ
って、このままでは動物の体液とか植物の汁液には溶け
ず、またグリセリン、有機酸およびアミノ酸混液には溶
解するが、通常の遷移金属錯体塩水溶液に比べて毒性、
腐食性は少ないことが分かっている。
【0022】さらにメチオニンまたは(および)キトサ
ンオリゴマーの遷移金属錯体およびアミノ酸を含む組成
物溶液は、アミノ酸、ジペプチド、トリペプチドのすぐ
れた溶剤であるばかりか、一般のミネラル化合物の溶剤
としても用いられ、また、多くの有機酸や無機酸の溶解
を助長する緩衝剤としての作用も有する。本組成物溶液
は必要ならば、糖水溶液、ゼラチン水溶液、カラギーナ
ン水溶液、デキストリン水溶液、寒天水溶液、コーンス
ティープリカー、タンパク質・アミノ酸混合水溶液、植
物汁、果汁などとも任意に混合させて、水産飼料用の液
体型添加剤にすることができる。また魚粉、大豆粉、大
豆油粕粉、小麦粉、小麦グルテン、コーングルテンミー
ル、ミートミール、ミートボーンミール、フェザーミー
ル、カゼイン、卵アルブミン、スキムミルク、レシチ
ン、酵母、牛肝粉末、イカミール、アミミール、血粉、
澱粉、骨粉、きな粉、酒粕、白酒ぬか、米ぬか、植物油
粕、蚕蛹油粕、パン粉、乾燥ホエー、胚芽粉、ふすま、
マイロ粉末、乾燥卵粉、ビール粕などに散布して配合す
れば、固体飼料または半固体飼料になる。
【0023】炭素原子数が4〜9個である高級アミノ酸
と炭素原子数が2〜3個である低級アミノ酸およびこれ
らの混合アミノ酸は、一般に水中で魚介類に対してすぐ
れた嗅覚物質兼食欲増進物質として作用する。人間に対
しては、L−アミノ酸およびその塩は甘味系アミノ酸
(グリシン、ヒドロキシプロリン、アラニン、スレオニ
ン、プロリン、セリン、リシン塩酸塩、グルタミン)、
苦味系アミノ酸(フェニルアラニン、トリプトファン、
アルギニン、アルギニン塩酸塩、イソロイシン、バリ
ン、ロイシン、メチオニン、ヒスチジン)、酸味系アミ
ノ酸(ヒスチジン塩酸塩、アスパラギン酸、グルタミン
酸、アスパラギン)、旨味系アミノ酸(グルタミン酸ナ
トリウム、アスパラギン酸ナトリウム)の四種に大体分
けられ、ペプチドの中には甘味と苦味を呈するものが多
く、オリゴペプチドになると苦味が強くなる。大豆タン
パク質をペプシンで加水分解すると急激に苦味が生じ、
苦味ペプチドはいずれも末端にロイシンが存在している
場合が多い。人間の場合と同じく、魚類は一般に甘味を
好み、苦味を避けるようであるので、アミノ酸混液を作
成する原料としてはロイシン、フェニルアラニン、トリ
プトファンおよびイソロイシンのような苦味を発現する
アミノ酸をあまり用いないほうがよい。
【0024】このような混合アミノ酸の水溶液は、別に
合成されたメチオニンまたは(および)キトサンオリゴ
マーの遷移金属錯体の溶剤として優れているが、この混
合アミノ酸液中でメチオニンまたは(および)キトサン
オリゴマーの遷移金属錯体を直接的に合成することも出
来る。錯体の原料となる遷移金属の酸化物、水酸化物お
よび塩の代表的なものは以下のとおりである。第7族元
素関連のものとして主なものは、水酸化マンガンMn
(OH)、酢酸マンガンMn(OCOCH);Mn
(OCOCH・2HO、炭酸マンガンMnCO
・HO、二塩化マンガンMnCl・4HO、ギ
酸マンガンMn(OCOH)・2HO、硝酸マンガ
ンMn(NO・3HO;Mn(NO,6
O、硝酸マンガンMnSO・4HO;MnSO
・5HO、リン酸アンモニウムマンガンMn(NH
)PO・HOなどがある。
【0025】第8族元素の代表的な化合物については、
水酸化鉄 Fe(OH);塩化鉄FeCl;FeC
・4HO;硫酸鉄 FeSO・7HO;硫酸
アンモニウム鉄Fe(NH(SO・6H
O;FeNH(SO・12HO;水酸化コバ
ルト Co(OH);酢酸コバルト Co(OCOC
・4HO;臭化コバルト CoBr・6H
O;硝酸コバルトCo(NO・6HO;硫酸
コバルト CoSO・7HO炭酸コバルト CoC
・6HO;酢酸ニッケル Ni(OCOCH
・4H O;塩化ニッケル NiCl・6HO;
ギ酸ニッケル Ni(OCOH) ・2HO;硝酸ニ
ッケル Ni(NO・6HO;硫酸ニッケル
NiSO・6HO;硫酸ニッケルアンモニウム(N
Ni(SO・6HO 酸化ニッケル
NiO;炭酸ニッケル NiCO・2Ni(OH)
・4HO;水酸化ニッケル Ni(OH)などがあ
る。
【0026】さらに1b族、2b族元素の代表的な化合
物については、酸化銅 CuO;水酸化銅 Cu(O
H);炭酸銅 CuCO;酢酸銅 Cu(OCOC
,Cu(OCOCH・HO;ギ酸銅
Cu(OCOH)・2HO,Cu(OCOH)
4HO;塩化銅 CuCl,CuCl・2H
O;硝酸銅 Cu(NO・3HO;グリシン
銅 Cu(HNCHCOO),Cu(HNCH
COO)・1〜2HO;硫酸銅 CuSO,C
uSO・5HO;酸化亜鉛 ZnO;水酸化亜鉛
Zn(OH);炭酸亜鉛 ZnCO;酢酸亜鉛 Z
n(OCOCH・2HO;塩化亜鉛ZnC
;硝酸亜鉛Zn(NO;硫酸亜鉛 ZnSO
,ZnSO・7HO;ギ酸亜鉛 Zn(OCO
H)・2HO;プロピオン酸亜鉛 Zn(C
などをあげることができる。
【0027】また、これらのいずれかを主体とするミョ
ウバン型の複塩、さらにはスルアミン酸塩、有機スルホ
ン酸塩、活性メチレン化合物塩(例えばアセチルアセト
ネート塩)などを用いてもよいのは勿論である。
【0028】これらの遷移金属化合物とメチオニンまた
は(および)キトサンオリゴマーとから得られた錯化合
物は、配位結合によって説明することができる。すなわ
ち一対の電子対を供与する能力のある原子、分子、イオ
ンなどと、電子対一つを受容することのできる金属イオ
ンとから生成される。結合形成に使われる電子対の数は
配位数とよばれ、これまでによく知られている配位数は
普通2、3、4、5、6、8などである。
【0029】電子供与原子は普通は非金属であり、供与
分子、供与イオンは配位子とよばれる。溶液中で金属イ
オンが普通の化学的性質を示さなくなったかどうかとい
うことは、錯体ができたがどうかを判断する目安になっ
ている。
【0030】メチオニン(D、L−体、L−体、D−
体)と本発明にいう遷移金属(M)との酸化物、水酸化
物また塩とは、(1)に示すようなメチオニン正塩を形
成するが、これは加熱等によって好都合に(2)に示す
環構造のキレート型錯体に移行して安定化し、冷却すれ
ば結晶として析出してくるのである。
【0031】(1)ジメチオニン正塩
【0032】(2)ジメチオニンキレート型錯体
【化2】
【0033】ただし、上記(1)および(2)の化合物
に於いて、M=Mn,Fe,Co,Ni,CuまたはZ
nである。本発明者らによって合成され、精製された
(2)ジメチオニンキレート型錯体は前記したようにお
おむね水に難溶であるが、本発明の混合アミノ酸には数
%溶解する。
【0034】また、本発明に云うキトサンオリゴマーと
は、D−グルコサミン[HOCH (CHOH)CH
(NH)CHO]が脱水環化縮合した[C11
]nなる組成の分子量が170〜1000(n=1
〜6)程度の化合物を指し、中性もしくは希酸性の状態
では水に溶けている。この水溶液に遷移金属塩を加える
と速やかにキレート塩(錯体)を形成する。例えばpH
4付近でCuキレートが、pH4.3〜4.6でZnキ
レートが、pH5付近でNiキレートが形成される。こ
れらの場合、グルコサミンが2モルに対し遷移金属の1
モルが反応した形の組成になっており、その結晶構造は
多くの場合、斜方晶系の形をとっている場合が多い。キ
トサン遷移金属錯体の構造としては以前はブリッジ構造
の形で示されていたが、現在では[化3]に示す「ペン
ダント構造」をとっていることが本発明者らにより解明
されている。なお[化3]中Xは配位子であり、Mは遷
移金属を示す。
【化3】
【0035】次にメチオニン・亜鉛錯体およびキトサン
オリゴマー錯体の夫々の合成法とその溶液を作る一例を
示す。 (1),D,L−メチオニン298.4g(2モル)を
2lの熱水に溶解し、これに酸化亜鉛81.4g(1モ
ル)および酢酸30gを投入し、撹拌しながら1時間煮
沸する。冷却後、析出してくる白色ペースト状物を濾
別、乾燥させるとジ(D,L−メチオニン)亜鉛錯体粗
製物286g(収率80%)が得られる。
【0036】(2),水2l、グリシン285g(3.
8モル)、L−グルタミン酸モノナトリウム一水和物1
87g(1モル)およびL−リシンモノ塩酸塩182g
(1モル)をオートクレーブに入れ、150℃で8時間
加熱すると、混合アミノ酸液約2600gが得られる。
この溶液に上記の亜鉛錯体粗製物を投入し1時間煮沸
後、熱時瀘過し冷却すればジ(メチオニン)亜鉛錯体の
結晶を得る。この結晶を瀘別して水洗後乾燥するとメチ
オニン・亜鉛錯体の純品が得られる。
【0037】(3),水600ml、グリシン75g
(1モル)およびβ−アラニン178g(2モル)の混
合物を20時間煮沸して得られる混合アミノ酸液に上記
のメチオニン・亜鉛錯体結晶を約20%相当量を投入し
て加温分散溶解させた組成物はそのままで水産飼料用添
加剤として用いられ、またこの添加剤液を配合飼料に散
布して成型すると魚介類用のモイストペレットの製造が
できる。
【0038】(4),ズワイガニの乾燥殻を粉砕し、こ
れから常法によってまず分子量約10、000のキチン
を調製する。得られたキチンを約20倍量のBF・H
O又はBF・2HOに浸漬して室温以下の温度に
撹拌しつつ一夜保つと水飴状の混合物になる。これを−
10℃以下に冷却して過剰の濃アンモニア水で中和後、
密閉して室温に一夜放置する。多量の沈殿が折出するの
でこれを瀘別して水洗後乾燥すると、キトサンオリゴマ
ーの混合物が得られる。このキトサンオリゴマーを各種
濃度の酢酸水溶液に溶解したのち、瀘過もしくは遠心分
離して溶質を分割していくと、グルコサミンのキトビオ
ーズ[(C11NO・HO],キトトリオ
ース[(C11NO・HO],キトテトラ
オース[(C11NO・HO],キトペン
タオース[(C11NO ・HO]が得られ
る。これらは中性または酸性水溶液に比較的よく溶け、
メタノールにはやや溶け難いので再沈殿法によって精製
できる。これらの水溶液に例えば遷移金属の酢酸塩の水
溶液を加えると、それぞれに相当するキレート錯体が得
られる。
【0039】以上説明してきたごとく本発明の遷移金属
錯体としては、メチオニン錯体とキトサンオリゴマー錯
体が飼料添加剤として重要であり、魚介類の成長促進の
ためには前者が特に重要である。つまりメチオニン錯体
の添加のみでは成長促進が鈍化したり、二種の遷移金属
成分を混合してミネラル分として用いる場合に、二種金
属間で拮抗現象を起こしたり、水溶液から沈殿を形成し
たりする場合には工夫が必要である。なおメチオニン錯
体とキトサンオリゴマー錯体は互いに補完的に使用して
その効果がより明白に現れる場合が多い。
【0040】
【実施例】本発明者らは上記してきたような一般的は方
法をはじめ各種の方法について多数の実験を行い、本発
明の優秀性を明らかにしたのであるが、さらに本発明の
技術的内容を解説するために代表的な数例を抽出して、
以下に実施例として示すことにする。従って本発明は単
に以下に示された実施例のみに限定して解釈されるべき
ではなく、本発明の趣旨と精神を逸脱せざる限り、任意
にその実施態様を変更して実施しうることは当然であ
る。以下の実施例においては、まずメチオニンまたは
(および)キトサンオリゴマーの遷移金属錯体およびア
ミノ酸を含む組成物溶液の製造法を示し、ついで該溶液
を含む水産飼料用添加剤について記述し、さらにキトサ
ンオリゴマーならびにこれらを含む水産飼料等について
説明する。
【0041】
【実施例1】グリシン150g(2モル)、L−グルタ
ミン酸147g(1モル)および水500mlを還流冷
却器を付けたフラスコ中で撹拌して24時間煮沸して透
明なアミノ酸混液を作っておく。このアミノ酸混液30
0ml、D,L−メチオニン45g(0.3モル)およ
び水500mlを混合して90℃に加温しておき、これ
に硫酸亜鉛1モル溶液150mlを混合して80℃で1
0分間保った後、濾過して濾液をポリエステル(PE
T)ボトルに入れて放冷する(この溶液中の分析をする
と亜鉛含有量は約1%であることが分かる)。
【0042】この溶液200mlをジュースミキサーに
入れ、さらに硫酸マグネシウム7水塩12.3g(0.
05モル)、リン酸2カリウム13.6g(0.1モ
ル)、乳酸カルシウム5水塩30.8g(0.1モ
ル)、硫酸鉄アンモニウム6水塩3.9g(0.01モ
ル)およびグアーガム0.7gを投入して激しく混合す
ると、メチオニン遷移金属錯体およびアミノ酸を含む組
成物溶液含有の水産飼料用添加剤の糊状液となる。この
飼料用添加剤は水産用ばかりでなく畜産用にも用いられ
るが、以下に海水魚用の飼料に応用した場合の例につい
て示す。
【0043】沿岸魚粉50%、加熱大豆油粕20%、コ
ーングルテンミール15%、オキアミミール10%、糖
類粉末5%の混合粉砕物1000部に、上記の水産飼料
用添加剤の糊状物100部を加えて強力混練を行いペレ
ット化する。このペレットは粗タンパク質約50%、粗
脂肪約5%、炭水化物約15%、灰分約10%を含んで
いる。ついでマダイ(1歳魚)1500尾を用いて、上
記のペレットを1回/週(また上記の水産飼料用添加剤
の糊状物を加えないペレットを6回/週)投与して、太
平洋岸で8〜11月の期間飼育して4カ月後の状況を調
べた。この試験期間中、本例のものは死亡率0%、肥満
度20%で、魚体については外観、体色は優良であるば
かりか、健康で肉質、食味共優秀であった。これに対し
本水産飼料用添加剤の糊状物を加えなかった対照区では
若干の斃死魚を観察し、マダイの外観とくに着色は充分
でなく黒っぽい飼育マダイを得た。
【0044】
【実施例2】グリシン150g(2モル)、L−リシン
モノ塩酸塩183g(1モル)および水1lを加温して
溶解し、これにL−グルタミン酸ナトリウム376g
(2モル)を含む熱水溶液を加えて若干濃縮しつつ煮沸
し全体量を2lにしたのち、フラスコに入れて還流冷却
器をつけて18時間煮沸する。ここに得られたアミノ酸
混液600mlにD,L−メチオニン75g(0.5モ
ル)を投入して煮沸して溶解させたのち、酢酸亜鉛二水
塩110g(0.5モル)および酢酸銅一水塩50g
(0.25モル)、塩基性酢酸鉄48g(0.25モ
ル)を含む熱水溶液を加えて80℃で加温して撹拌した
のち放冷する。
【0045】放冷されたアミノ酸混液はミネラル分とし
て亜鉛、銅、鉄をそれぞれメチオニンキレート錯体とし
て含む分散液であり、マダイ用のドライペレット飼料作
製に用いられる。例えば魚粉55%、小麦粉25%、大
豆油粕15%の混合物に上記の分散液を2%混合してエ
クストルーダー処理してペレットを作製した。このペレ
ットは淡水魚用の飼料として優れており、ニジマス、コ
イ、ナマズ用の飼料として用いられた。
【0046】
【実施例3】グリシン150g(2モル)、D,L−メ
チオニン75g(0.5モル)、L−グルタミン酸74
g(0.5モル)および水500mlを撹拌して45時
間100℃に保って透明なアミノ酸混液(アミノ酸約3
7.4%)を作っておき、このアミノ酸混液にメチオニ
ン亜鉛錯体結晶95gを加温して溶解して水産飼料用添
加剤を作っておく。ジュースミキサーにホワイトフィッ
シュミール20g、大豆油粕10g、グルテンミール1
0g、蔗糖5g、海藻粉末5g、卵黄粉末5g、カゼイ
ン5g、肝油5gにD,L−メチオニン亜鉛錯体を含ん
だ上記の水産飼料用添加剤10gを加えて混合して微粉
末飼料となしたのち、クルマエビ幼生の飼育試験を行っ
た。クルマエビはミシス期のものを用い、ポストラーバ
期の底棲体に変わるまでの間、125μmの大きさの微
粉飼料を0.2mg/尾1回の程度で朝夕2回ずつ給与
して約2週間飼育した。結果は生存率98%であり、ま
た上記添加剤を加えなかったものと比較すると、総体長
で10〜12%の増加が認められた。
【0047】
【実施例4】無水酢酸マンガン17.3g(0.1モ
ル)および酢酸銅一水和塩19.9g(0.1モル)を
水1lに溶解し、これにL−メチオニン30g(0.2
モル)を投入して煮沸して生成した酢酸を蒸発させる
と、L−メチオニンマンガン・銅錯体溶液を得るので、
この溶液を減圧濃縮して脱水するとメチオニン混合遷移
金属錯体の結晶性粉末を得る。この粉末20gを実施例
1に示した透明なアミノ酸混液400mlに熱時溶解し
て水産飼料用添加剤とする。ついで魚粉70%、小麦粉
20%、大豆油粕9%、ビタミン混合物1%の混合物に
上記の水産飼料用添加剤を3%混合してウナギ用の配合
飼料を作製し、これを用いてウナギ、ナマズ、ドジョウ
の養殖を行ったところ、飼料効率は約80%、生存率は
100%であり、淡水魚の養殖に極めて有効であった。
【0048】
【実施例5】α−L−アラニン267g(3モル)、グ
リシン150g(2モル)、L−グルタミン酸147g
(1モル)および水1000mlをフラスコに入れ還流
冷却器を付して撹拌しながら40時間煮沸すると透明な
水溶液になる。この水溶液にD,L−メチオニン300
g(2モル)を投入して撹拌しつつ80℃以上に保つと
全部が完溶するので、この溶液に酢酸亜鉛二水塩結晶2
19.5g(1モル)、硫酸アンモニウム鉄六水塩結晶
196g(0.5モル)および酢酸銅一水塩結晶66g
(0.3モル)を溶解した温水溶液1000mlを加え
て80〜90℃で1時間保つとメチオニン亜鉛・鉄・銅
錯体を含有するアミノ酸よりなる組成物である水産飼料
用添加剤になる。
【0049】魚粉50g、小麦グルテン10g、加熱大
豆油粕30g、コーンスターチ10g、上記のメチオニ
ン亜鉛・鉄・銅錯体を含有するアミノ酸よりなる組成物
である水産飼料用添加剤5g、肝油5gおよびビール酵
母5g、グアーガム2gを混合して若干の水を加えて混
練成型してペレット飼料となす。得られたペレットは減
圧下でやや乾燥して海水魚用の飼料とした。この飼料で
養殖されたトラフグ、ブリ、タイの生存率は100%
で、飼料効率は70〜80%であった。
【0050】
【実施例6】酢酸ニッケル四水和物24.9g(0.1
モル)とD,L−メチオニン29.8g(0.2モル)
とを熱水溶液中で反応させるとメチオニンニッケル錯体
の淡青色結晶が約80%得られる。また酢酸コバルト四
水和物とメチオニンとを同じようにして反応させるとメ
チオニンコバルト錯体の桃赤色結晶が約80%の収率で
得られる。これらの各結晶を乾燥したものはいずれも融
点(分解点)が300℃以上であり、化学反応用触媒と
して有用であるが、飼料添加剤として用いるには次のア
ミノ酸混液に溶解して使うのが便利である。水2l、グ
リシン300g(4モル)、およびD,L−ノルバリン
117g(1モル)およびD,L−アスパラギン酸13
3g(1モル)の混合物をオートクレーブ中で150℃
で8時間加熱すると無色透明アミノ酸液をうる。このア
ミノ酸液1.5lに上記において得られたメチオニンニ
ッケル錯体結晶5gとメチオニンコバルト錯体結晶10
gおよびメチオニン亜鉛錯体結晶30gを加熱して溶解
する。このメチオニン遷移金属錯体および上記のアミノ
酸混液を含む組成物溶液はニジマス、コイの配合飼料の
作成時に数%混入される。大体、淡水魚は遷移金属錯体
の経口的な要求量はかなり大で、飼料中に15〜30p
pm程度を保証してやる必要がある。大豆油粕30%、
コーングルテンミール15%、ミートミール15%を混
合しさらにミネラル強化した配合飼料は、魚粉を主とし
た飼料に匹敵するものである。
【0051】
【実施例7】還流冷却器を付けたフラスコ中で水1l、
グリシン187.5g(2.5モル)、L−アスパラギ
ン酸66.6g(0.5モル)、L−メチオニン14.
9g(0.1モル)の混合物を30時間煮沸すると透明
な水溶液になる。このアミノ酸混液にL−メチオニン3
0g(0.2モル)を加温して分散させ、これに硫酸第
一鉄15.2g(0.1モル)を含んだ熱水溶液を加え
激しく撹拌して放冷するとメチオニン鉄錯体の結晶が析
出してくるのでこれを瀘別し水洗したのち空気を遮断し
て乾燥する。ここに得られたメチオニン・鉄錯体はアミ
ノ酸混液に加温時に約5%溶解するので、溶かして錯体
溶液にして使用するのが便利である。さて、北洋魚粉5
0%、オキアミ粉末10%、パン粉10%、大豆油粕1
0%、米糠10%、肝油5%および飼料用ビタミン粉末
5%の混合粉末1000gを用意しておき、これに上記
の錯体溶液20mlをスプレーしてふりかけた後、充分
混練して造粒し乾燥したものは、テラピア、アユ、コイ
の如き淡水魚向けの飼料になる。淡水魚は海水魚と異な
り環境水からミネラルの摂取ができ難いため、そのミネ
ラルの殆どを飼料を通じて補給しなければならない。な
お、上記のメチオニン鉄錯体の約半量をメチオニン亜鉛
錯体に置き換えたものは魚介類の健康増進に非常に役立
つものである。
【0052】
【実施例8】L−グルタミン酸73.6g(0.5モ
ル)、D,L−メチオニン74.6g(0.5モル)お
よびα−D,L−アラニン89.1g(1.0モル)お
よび水200mlをオートクレーブに入れ撹拌しつつ1
80℃で3時間反応させると透明なやや粘い溶液が得ら
れる。次に別々に合成して混合したメチオニン・亜鉛・
鉄錯体粉末50gおよびビタミン添加剤若干量を加えた
混液を魚粉30%、脱脂粉乳15%、小麦粉15%、大
豆油粕15%、マイロ粉15%、コーングルテンミール
10%を配合したもの10kgに散布するとテラピア用
飼料になり、また他の淡水魚(コイ、フナ、マス、ナマ
ズ)用のベース配合飼料原料としても利用できる。
【0053】
【実施例9】D,L−メチオニン74.6g(0.5モ
ル)、グリシン75g(1.0モル)および水200m
lをオートクレーブに入れ撹拌しつつ180℃で3時間
反応させると透明なやや粘い溶液ができる。この溶液に
別に合成されたメチオニン亜鉛錯体粉末50gおよびメ
チオニンマンガン錯体20gおよびタウリンカルシウム
10gを加えて熱時溶解させ、3%グルコマンナン水溶
液50mlを加えて粘液となしておく。この粘液をビー
ル酵母粉末10kg、北洋魚粉10kgの混合物に散布
して若干量の水を加えて混練し、ペースト状の養鰻用飼
料とする。鰻の養太用飼料としては、この練り餌は水温
20〜25℃で極めて有効であり鰻の食味も優れてい
た。
【0054】
【実施例10】ハマチの養殖に冷凍魚ミンチを配合した
オレゴンモイストペレット(以下MPという)の形のも
のがよく用いられている。ハマチの成長に最適な飼料の
カロリー/タンパク質比はC/P=70程度がよいので
あるが、生魚のC/Pは、50〜150の範囲であり、
C/P比の高い生魚を多く与えると脂太りするほか感染
症にかかり易くなり、商品価値が低下する。さらにモイ
ストペレットでは、生魚に含まれる酵素(チアミナー
ゼ)がビタミンBを分解するので、ハマチの飼料には
安定したビタミン混合物(例えばBHCl 塩23m
g、B22mg、BHCl 塩23mg、ニコチン
酸96mg、パンテトン酸 Ca72mg、イノシトー
ル845mg、ビオチン1.4mg、葉酸2.4mg、
ビタミンB 0.42mg、ビタミンC972mg、
塩化コリン5810mg)を魚粉10kgに混合したも
のを用いている。
【0055】このビタミン混合物10kgに実施例8で
得られたメチオニン・亜鉛・鉄錯体粉末50gを溶解し
たアミノ酸混液を散布した後、脱脂粉乳1kg、小麦粉
1kgおよび大豆油粕粉2kgを混合して充分混練した
ものを生簀のハマチの飼料とした。この飼料による養殖
を冷凍イカナゴ飼料による養殖と比較したところ、前者
は後者よりも成長が大きく、飼料効率も向上した。
【0056】
【実施例11】実施例10で得られたハマチ飼料を、陸
上水槽で養育されたシマアジ当才魚(平均体重60〜7
0g/匹)に給餌して海水温15〜20℃において4カ
月間飼育した。水質および水温に注意して管理すると4
カ月後には平均体重が250〜270gになり、斃死率
は0%で非常に健康なシマアジが得られた。シマアジは
海水温と水質さえ注意すれば比較的飼育し易いが、体高
の高いシマアジは過擦に原因する疾病を起こす傾向があ
るので、この点について注意してやる必要がある。
【0057】
【実施例12】グリシン225g(3モル)、L−グル
タミン酸147g(1モル)および水600mlをオー
トクレーブに入れ、150℃で20時間保った後冷却し
てアミノ酸混液を作っておく。一方、遷移金属塩化物の
水溶液(FeCl12.6g,CoCl12.9
g,CuCl13.4g,ZnCl13.6gを4
00mlの水に溶かしたもの)にD,L−メチオニン1
14g(0.8モル)を投入して煮沸した温水溶液を用
意しておき、これに上記のアミノ酸混液を混和する。こ
のようにして得られたメチオニン遷移金属錯体およびア
ミノ酸を含む組成物溶液はFe,Co,Cu,Znの各
0.1モルを含んだ水産飼料用添加剤であり、清澄な海
水で1000倍に希釈したものはゴカイやイソメの養殖
に利用することができ、単なる海水を用いた場合に比し
て成長が大であることが観察された。
【0058】
【実施例13】グリシン75g(1.0モル)、L−グ
ルタミン酸74g(0.5モル)、水500mlを25
時間煮沸すると透明なアミノ酸混液になる。このアミノ
酸混液500mlを60℃に保って、これに別に合成し
たメチオニン銅錯体の青色粉末36.5g(0.01モ
ル)およびメチオニン鉄錯体の褐色粉末3.6g(0.
01モル)を投入して20時間保つと濃青色の溶液が得
られる。この溶液を1000倍量の海水で希釈して、こ
の中に出荷前の活クルマエビ又は活ガザミを入れて暫時
飼育する。このようにして得られた甲殻類は加熱調理後
に美しく発色し商品価値が向上する。
【0059】
【実施例14】グリシン150g(2モル)、D,L−
メチオニン75g(0.5モル)、L−グルタミン酸7
4g(0.5モル)および水500mlを撹拌して45
時間100℃に保って透明なアミノ酸混液を作ってお
く。このアミノ酸混液300ml、D,L−メチオニン
45g(0.3モル)および水500mlを混合して1
00℃に加熱して透明な溶液となし、これに水酸化亜鉛
7.4gおよび酢酸銅14.0gを投入して撹拌して反
応させるとメチオニン亜鉛・銅錯体を含んだ青色の溶液
となる。この溶液を濾過し、濾液は海産魚介類用の飼料
添加剤として用いられた。
【0060】
【実施例15】実施例14のメチオニン亜鉛・銅錯体を
含んだ青色の溶液400mlにヘプタモリブデン酸アン
モニウム(NHMo24・4HO12.4
g(0.01モル)を溶解した溶液は亜鉛、銅およびモ
リブデンが不足している飼料添加剤として陸上の水槽中
でタイのミネラル不足解消の実験に用いられた。飼育魚
に対するミネラルの不足は疾病を助長し、生長不全の原
因となっている。しかし成分の調整された飼料によって
体格、体調および体色は理想的なものになる。
【0061】
【実施例16】実施例14において得られたメチオニン
・亜鉛・銅錯体を含んだ青色の溶液は、海産魚用の飼料
添加剤として有用であったが、タイの長期の飼育実験を
通じて危惧されたことは、飼料中の亜鉛と銅とが若干拮
抗しているのではないかと云うことであった。これを避
けるため次のような処法で飼料添加剤を作った。すなわ
ち、グリシン150g(2モル)、D,L−メチオニン
75g(0.5モル)、L−グルタミン酸74g(0.
5モル)および水500mlを撹拌して45時間100
℃に保って透明なアミノ酸混液を作っておく。このアミ
ノ酸混液300ml、D,L−メチオニン45g(0.
3モル)および水500mlを混合して45時間100
℃に加熱して透明な溶液となし、これに水酸化亜鉛7.
4gを投入して反応させると、メチオニン亜鉛錯体を含
んだ無色透明な溶液(A)となる。一方キトトリオース
塩酸塩61g(0.1モル)の水溶液に塩基性炭酸銅1
1g(0.05モル)を投入して溶解させ、水で希釈し
て500mlにして、この溶液を(B)とする。この
(A)と(B)とは別々に低温保存し、実施例5のペレ
ット飼料の作成時に混合して直ちにタイの養殖に用いた
ところ、亜鉛と銅の拮抗による危惧はとくに見いだされ
なかった。
【0062】
【実施例17】ズワイガニの甲殻より抽出したキトサン
オリゴマーの亜鉛塩のみを使用しても亜鉛不足飼料の水
産飼料添加剤になる。次のその製造法を示す。キトビオ
ーズ、キトトリオース、キトテトラオースのような水溶
性の大きいオリゴマーの混合物50gを、5%酢酸20
0mlに溶解し、これに硫酸亜鉛16.1g(0.5モ
ル)を溶解してpH=5に調整して、生成したキトサン
オリゴマー亜鉛錯体溶液を減圧濃縮してペースト状とな
し、このペーストを各種養殖魚飼料のミネラル強化用に
用いたところ、亜鉛不足による疾病は起こらなくなっ
た。
【0063】
【実施例18】L−グルタミン酸73.6g(0.5モ
ル),グリシン75g(1.0モル),水200mlを
30時間煮沸すると完全に透明な混合アミノ酸液にな
る。この場合アミノ酸液にキトヘキサオース(C
11NO・HO10gを溶解させ、CuSO
・CoSOの1:1混合物15gを投入するとキトサ
ンオリゴマー銅コバルト錯体溶液(A)をうる。また上
記の混合アミノ酸液にメチオニン15gおよびZnSO
16gを投入して反応させると、メチオニン亜鉛錯体
溶液(B)をうる。この(A)液と(B)液とを夫々1
00倍量の飼料用大豆油粕粉末に散布した後混合してペ
レット化したものは、ハマチ、タイ用の飼料として優れ
ており、ミネラル不足の魚に対して時々補給すると疾病
を予防し、健康な体形になる。
【0064】
【実施例19】実施例17のキトサンオリゴマー亜鉛錯
体溶液の濃縮ペースト100gにジメチルプロピオテチ
ンブロマイド(CHBr(CHCO
OH10gを練り込んだ混合物を100倍量の水に溶解
し、この溶液150mlを大豆油粕粉末2kgに散布し
た後、若干量のアルギン酸ナトリウムを含む糊料を加え
て混練し淡水魚用の飼料ペレットを作る。このペレット
を用いて飼育したコイは短期で比較的大きくなり易く、
かつ運動能力も大であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07F 1/08 C07F 1/08 C 3/06 3/06 11/00 11/00 B 13/00 13/00 A 15/02 15/02 15/04 15/04 15/06 15/06 (72)発明者 小川 宏藏 大阪府八尾市安中町6−5−26 (72)発明者 佐野 光彦 愛媛県宇和島市愛宕町3−2−28 (72)発明者 松田 昌宏 兵庫県加古川市加古川町中津149−38 (72)発明者 高田 昌幸 京都府京都市下京区油小路五条下ル中金仏 町211 ヌベールハイツ502号 Fターム(参考) 2B005 GA01 GA02 GA03 GA04 GA06 MA01 MA06 2B150 AA07 AA08 AB01 AB03 DA43 DH35 4H006 AA02 AA03 AD10 TA04 TB53 4H048 AA01 AA02 AA03 AB10 AC90 VA20 VA30 VA42 VA56 VA66 VB10 VB30 4H050 AA01 AA02 AA03 WB13 WB14 WB21

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素原子数が4〜9個である高級アミノ酸
    1モルと炭素原子数が2〜3個である低級アミノ酸1〜
    5モルとを水中で加熱して得られた混合アミノ酸液に、
    原子番号が25〜30である遷移金属のメチオニン錯体
    または(および)キトサンオリゴマー錯体を溶解もしく
    は分散させることを特徴とする遷移金属錯体およびアミ
    ノ酸を含む組成物溶液の製造法。
  2. 【請求項2】炭素原子数が4〜9個である高級アミノ酸
    1モルと炭素原子数が2〜3個である低級アミノ酸1〜
    5モルとを水中で加熱して得られた混合アミノ酸液中
    で、メチオニンまたは(および)キトサンオリゴマーと
    原子番号が25〜30である遷移金属の酸化物、水酸化
    物または塩とを、20〜200℃において反応させるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の遷移金属錯体およびア
    ミノ酸を含む組成物溶液の製造法。
  3. 【請求項3】原子番号が25〜30である遷移金属がマ
    ンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅および亜鉛よりな
    る群から選ばれた少なくとも一つの元素である請求項1
    又は請求項2に記載の遷移金属錯体およびアミノ酸を含
    む組成物溶液の製造法。
  4. 【請求項4】炭素原子数が4〜9個である高級アミノ酸
    1モルと炭素原子数が2〜3個である低級アミノ酸1〜
    5モルとを水中で加熱して得られた混合アミノ酸液に、
    原子番号が25〜30である遷移金属のメチオニン錯体
    または(および)キトサンオリゴマー錯体を溶解もしく
    は分散した遷移金属錯体およびアミノ酸を含む組成物溶
    液からなることを特徴とする水産飼料用添加剤。
  5. 【請求項5】原子番号が25〜30である遷移金属がマ
    ンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅および亜鉛よりな
    る群から選ばれた少なくとも一つの元素である請求項4
    に記載の水産飼料用添加剤。
  6. 【請求項6】炭素原子数が4〜9個である高級アミノ酸
    1モルと炭素原子数が2〜3個である低級アミノ酸1〜
    5モルとを水中で加熱して得られた混合アミノ酸液に、
    原子番号が25〜30である遷移金属のメチオニン錯体
    または(および)キトサンオリゴマー錯体を溶解もしく
    は分散した遷移金属錯体およびアミノ酸を含む組成物溶
    液を含有せしめることを特徴とする魚介類用飼料。
  7. 【請求項7】原子番号が25〜30である遷移金属がマ
    ンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅および亜鉛よりな
    る群から選ばれた少なくとも一つの元素である請求項6
    に記載の魚介類用飼料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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