JP2002261279A - 半導体素子及びその製造方法 - Google Patents

半導体素子及びその製造方法

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JP2002261279A
JP2002261279A JP2001052731A JP2001052731A JP2002261279A JP 2002261279 A JP2002261279 A JP 2002261279A JP 2001052731 A JP2001052731 A JP 2001052731A JP 2001052731 A JP2001052731 A JP 2001052731A JP 2002261279 A JP2002261279 A JP 2002261279A
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type impurity
type
layer
semiconductor
semiconductor region
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JP2001052731A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Yamamoto
哲也 山本
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Sanyo Electric Co Ltd
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Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高耐圧で低抵抗な半導体素子を提供するこ
と。 【解決手段】 珪素(Si)から形成されたSi半導体
領域20と炭化珪素(SiC)から形成されたSiC半
導体領域30とを備えるパワーMOSFET100のS
iC半導体領域30に、Si半導体領域20に接すると
共にn型ドリフト層30bに接するように設けられp型
のSiCからなるp型保護層40を形成した。こうすれ
ば、ドレイン電極46とソース電極44との間の電圧
は、主に、Siよりバンドギャップが大きいSiCで形
成したp型保護層40とn型ドリフト層30bとの間に
印加されるので、Siから形成した領域に電圧が印加さ
れるものより高い電圧に耐えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バンドギャップの
異なる二つの半導体領域を備える半導体素子とその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】炭化珪素(SiC)は、絶縁破壊電圧が
珪素(Si)やガリウムーヒ素(GaAs)の約10
倍、電子の飽和ドリフト速度がSiの約2倍など優れた
物性値を示すため、高耐圧でオン抵抗の低い半導体素子
を実現する材料として近年注目されている。しかしなが
ら、SiCからなる半導体素子では、SiCからなる半
導体層とSiO2膜との界面特性の制御が困難であるた
め、金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(Metal-Ox
ide-Semiconductor Field-Effect-Transistor、以下M
OSFETとする)を製造しても反転層でのチャネル移
動度が低下しチャネル抵抗が高くなり、結果としてオン
抵抗が高くなってしまう。そこで、MOSFETのチャ
ネル移動度をあげるために、n型のSiC基板上に、S
iからなるn型ドリフト層を形成した後、このn型ドリ
フト層の表面にp型不純物層とn型ソース領域とを形成
し、反転層を形成する部位をSiを材料とすることによ
り、チャネルの低抵抗化を図ったものが提案されている
(特開平11−121748号公報など)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなMOSFETにおいて、高電圧が主としてSiから
なるn型ドリフト層とp型不純物層との間に印加される
ので、高耐圧化が図れないという問題があった。
【0004】また、Siからなるn型ドリフト層とSi
C基板との接合面では、伝導帯の湾曲が発生するため接
合抵抗が生じ、MOSFET自体を十分低抵抗化できな
いという問題があった。
【0005】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、高耐圧で低抵抗な半導体素子を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の半導体素
子は、p型不純物層と前記p型不純物層の少なくとも一
部を挟持するよう設けられた二つのn型不純物層とを有
し第1の半導体材料からなる第1半導体領域と、前記n
型不純物層の一方に接するように設けられたn型ドリフ
ト層を有し前記第1の半導体材料よりバンドギャップの
大きい第2の半導体からなる第2半導体領域と、少なく
とも前記p型不純物層に絶縁膜を介して電圧を印加でき
るよう配置されたゲート電極と、前記n型不純物層の他
方に設けられたソース電極と、前記n型ドリフト層に電
圧を印加できるように前記第2半導体領域に設けられた
ドレイン電極とを備える半導体素子であって、前記第2
半導体領域は、前記第1半導体領域に接して設けられ、
前記n型ドリフト層と共にpn接合ダイオードを形成す
るp型保護層を有することを特徴とする。
【0007】本発明の第1の半導体素子では、ソース電
極とドレイン電極との間の電圧が主にn型ドリフト層と
p型保護層とで形成するpn接合ダイオードに印加され
る。pn接合ダイオードは、第1半導体よりバンドギャ
ップが大きい第2半導体からなるので、半導体素子全体
の耐圧を向上させることができる。
【0008】本発明の第1半導体素子では、前記n型ド
リフト層は、前記n型不純物層の一方と接する部位に、
フェルミ準位と伝導帯の下端とのエネルギー差が前記n
型不純物層の一方の対応するエネルギー差と略同一なn
型緩衝層を備えるものとしてもよい。こうすれば、n型
不純物層とn型緩衝層との間の伝導帯下端の湾曲がほぼ
無くなり、n型不純物層からn型ドリフト領域へ電子が
流れる際のエネルギー障壁をほぼ無くすことができる。
この結果、半導体素子の低抵抗化を図ることができる。
【0009】本発明の第2の半導体素子では、n型不純
物層と前記n型不純物層の少なくとも一部を挟持するよ
う設けられた二つのp型不純物層とを有し第1の半導体
材料からなる第1半導体領域と、前記p型不純物層の一
方に接するように設けられたp型ドリフト層を有し前記
第1の半導体材料よりバンドギャップの大きい第2の半
導体材料からなる第2半導体領域と、少なくとも前記n
型不純物層に絶縁膜を介して電圧を印加できるよう配置
されたゲート電極と、前記p型不純物層の他方に設けら
れたソース電極と、前記p型ドリフト層に電圧を印加で
きるように前記第2半導体領域に設けられたドレイン電
極とを備える半導体素子であって、前記第2半導体領域
は、前記第1半導体領域に接して設けられ、前記p型ド
リフト層と共にpn接合ダイオードを形成するn型保護
層を有することを特徴とする。
【0010】本発明の第2の半導体素子では、ソース電
極とドレイン電極との間の電圧が主にp型ドリフト層と
n型保護層とで形成されるpn接合ダイオードに印加さ
れる。pn接合ダイオードは、第1の半導体材料よりバ
ンドギャップが大きい第2の半導体材料からなるので、
半導体素子全体として耐圧を向上させることができる。
【0011】本発明の第2の半導体素子では、前記p型
ドリフト層は、前記p型不純物層の一方と接する部位
に、フェルミ準位と価電子帯の上端とのエネルギー差が
前記p型不純物層の一方の対応するエネルギー差と略同
一なp型緩衝層を備えるものとしてもよい。こうすれ
ば、p型不純物層とp型緩衝層との間の価電子帯下端の
湾曲がほぼ無くなり、p型不純物層からp型緩衝層へ正
孔が流れる際のエネルギー障壁をほぼ無くすことができ
る。この結果、半導体素子の低抵抗化を図ることができ
る。
【0012】本発明の第3の半導体素子は、p型不純物
層と前記p型不純物層の少なくとも一部を挟持するよう
設けられた二つのn型不純物層とを有し第1の半導体材
料からなる第1半導体領域と、前記n型不純物層の一方
に接するように設けられたn型ドリフト層を有し前記第
1の半導体材料よりバンドギャップの大きい第2の半導
体材料からなる第2半導体領域と、少なくとも前記p型
不純物層に電圧を印加できるよう配置されたゲート電極
と、前記n型不純物層の他方に設けられたソース電極
と、前記n型ドリフト層に電圧を印加できるように前記
第2半導体領域に設けられたドレイン電極とを備える半
導体素子であって、前記n型ドリフト層は、前記n型不
純物層の一方と接する部位に、フェルミ準位と伝導帯の
下端とのエネルギー差が前記n型不純物層の一方の対応
するエネルギー差と略同一なn型緩衝層を備えているこ
とを特徴とする。
【0013】本発明の第3の半導体素子では、n型不純
物層とn型緩衝層との間の伝導帯下端の湾曲がほぼ無く
なり、n型不純物層からn型緩衝層へ電子が流れる際の
エネルギー障壁をほぼ無くすことができる。この結果、
半導体素子の低抵抗化を図ることができる。
【0014】本発明の第4の半導体素子は、n型不純物
層と前記n型不純物層の少なくとも一部を挟持するよう
設けられた二つのp型不純物層とを有し第1の半導体材
料からなる第1半導体領域と、前記p型不純物層の一方
に接するように設けられたp型ドリフト層を有し前記第
1の半導体材料よりバンドギャップの大きい第2の半導
体材料からなる第2半導体領域と、少なくとも前記n型
不純物層に絶縁膜を介して電圧を印加できるよう配置さ
れたゲート電極と、前記p型不純物層の他方に設けられ
たソース電極と、前記p型ドリフト層に電圧を印加でき
るように前記第2半導体領域に設けられたドレイン電極
とを備える半導体素子であって、前記p型ドリフト層
は、前記p型不純物層の一方と接する部位に、フェルミ
準位と価電子帯の上端とのエネルギー差が前記p型不純
物層の一方の対応するエネルギー差と略同一なp型緩衝
層を備えることを特徴とする。
【0015】本発明の第4の半導体素子では、p型不純
物層とp型緩衝層との間の価電子帯下端の湾曲がほぼ無
くなり、p型不純物層からp型緩衝層へ正孔が流れる際
のエネルギー障壁をほぼ無くすことができる。この結
果、半導体素子の低抵抗化を図ることができる。
【0016】本発明の各半導体素子において、前記第1
の半導体材料は、珪素であり、前記第2の半導体材料
は、炭化珪素とするのが好適である。
【0017】本発明の第1の半導体素子の製造方法は、
p型不純物層と前記p型不純物層の少なくとも一部を挟
持するよう設けられた二つのn型不純物層とを有し第1
の半導体材料からなる第1半導体領域と、前記n型不純
物層の一方に接するように設けられたn型ドリフト層を
有し前記第1の半導体材料よりバンドギャップの大きい
第2の半導体からなる第2半導体領域と、少なくとも前
記p型不純物層に絶縁膜を介して電圧を印加できるよう
配置されたゲート電極と、前記n型不純物層の他方に設
けられたソース電極と、前記n型ドリフト層に電圧を印
加できるように前記第2半導体領域に設けられたドレイ
ン電極とを備える半導体素子の製造方法であって、前記
n型ドリフト層と共にpn接合ダイオードを形成するp
型保護層を前記第2半導体領域の前記第1半導体領域に
接する部位に形成するp型保護層形成工程を備えること
を特徴とする。
【0018】本発明の第1の半導体素子の製造方法で
は、p型保護層形成工程を備えるので、ソース電極とド
レイン電極との間の電圧が主に印加される部位にn型ド
リフト領域とp型保護層とからなるpn接合ダイオード
を形成することができる。このpn接合ダイオードは、
第1の半導体材料よりバンドギャップが大きい第2の半
導体材料からなるので、耐圧が向上した半導体素子を製
造することができる。
【0019】本発明の第2の半導体素子の製造方法で
は、n型不純物層と前記n型不純物層の少なくとも一部
を挟持するよう設けられた二つのp型不純物層とを有し
第1の半導体材料からなる第1半導体領域と、前記p型
不純物層の一方に接するように設けられたp型ドリフト
層を有し前記第1の半導体材料よりバンドギャップの大
きい第2の半導体からなる第2半導体領域と、少なくと
も前記n型不純物層に絶縁膜を介して電圧を印加できる
よう配置されたゲート電極と、前記p型不純物層の他方
に設けられたソース電極と、前記p型ドリフト層に電圧
を印加できるように前記第2半導体領域に設けられたド
レイン電極とを備える半導体素子の製造方法であって、
前記p型ドリフト層と共にpn接合ダイオードを形成す
るn型保護層を前記第2半導体領域の前記第1半導体領
域に接する部位に形成するn型保護層形成工程を備える
ことを特徴とする。
【0020】本発明の第2の半導体素子の製造方法で
は、n型保護層形成工程を備えているので、ソース電極
とドレイン電極との間の電圧が主に印加する部位にp型
ドリフト層とn型保護層とからなるpn接合ダイオード
を形成することができる。このpn接合ダイオードは、
第1の半導体材料よりバンドギャップが大きい第2の半
導体材料からなるので耐圧が向上した半導体素子を製造
することができる。
【0021】本発明の第3の半導体素子の製造方法で
は、p型不純物層と前記p型不純物層の少なくとも一部
を挟持するよう設けられた二つのn型不純物層とを有し
第1の半導体材料からなる第1半導体領域と、前記n型
不純物層の一方に接するように設けられたn型ドリフト
層を有し前記第1の半導体材料よりバンドギャップの大
きい第2の半導体材料からなる第2半導体領域と、少な
くとも前記p型不純物層に絶縁膜を介して電圧を印加で
きるよう配置されたゲート電極と、前記n型不純物層の
他方に設けられたソース電極と、前記n型ドリフト層に
電圧を印加できるように前記第2半導体領域に設けられ
たドレイン電極とを備える半導体素子の製造方法であっ
て、前記n型ドリフト層の前記n型不純物層の一方と接
する部位に、フェルミ準位と伝導帯の下端とのエネルギ
ー差が前記n型不純物層の一方の対応するエネルギー差
と略同一なn型緩衝層を形成するn型緩衝層形成工程を
備えることを特徴とする。
【0022】本発明の第3の半導体素子の製造方法で
は、n型緩衝層形成工程を備えているので、n型不純物
層とn型緩衝層との間の伝導帯下端の湾曲がほぼ無くな
り、n型不純物層からn型緩衝層へ電子が流れる際のエ
ネルギー障壁をほぼ無くすことができる。この結果、低
抵抗な半導体素子を製造することができる。
【0023】本発明の第4の半導体素子の製造方法で
は、n型不純物層と前記n型不純物層の少なくとも一部
を挟持するよう設けられた二つのp型不純物層とを有し
第1の半導体材料からなる第1半導体領域と、前記p型
不純物層の一方に接するように設けられたp型ドリフト
層を有し前記第1の半導体材料よりバンドギャップの大
きい第2の半導体材料からなる第2半導体領域と、少な
くとも前記n型不純物層に絶縁膜を介して電圧を印加で
きるよう配置されたゲート電極と、前記p型不純物層の
他方に設けられたソース電極と、前記p型ドリフト層に
電圧を印加できるように前記第2半導体領域に設けられ
たドレイン電極とを備える半導体素子の製造方法であっ
て、前記p型ドリフト層の前記p型不純物層の一方と接
する部位に、フェルミ準位と伝導帯の下端とのエネルギ
ー差が前記p型不純物層の一方の対応するエネルギー差
と略同一なp型緩衝層を形成するp型緩衝層形成工程を
備えることを特徴とする。
【0024】本発明の第4の半導体素子の製造方法で
は、p型緩衝層形成工程を備えているので、p型不純物
層とp型緩衝層との間の伝導帯下端の湾曲がほぼ無くな
り、p型不純物層からp型緩衝層へ正孔が流れる際のエ
ネルギー障壁をほぼ無くすことができる。この結果、低
抵抗な半導体素子を製造することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態(以下
実施形態という)を、図面に従って説明する。尚、各図
において同一の部材には同一の符号を付し説明を省略す
る。
【0026】図1は、第1の実施形態の縦型のパワーM
OSFET100の構成の概略を示す断面図である。パ
ワーMOSFET100は、厚さ200[μm]のn型
のSiCからなるSiC基板10に、Siからなる二つ
のSi半導体領域20と、SiCからなるSiC半導体
領域30とを備える。
【0027】SiC半導体基板10は、多形が4H,面
方位が(0001),off角度が1度〜10度,of
f方向が[1120],不純物濃度が1018〜10
21[cm -3]程度のn型のSiCからなる200[μ
m]程度の厚さの基板であり、裏面に、オーミック接合
するドレイン電極46が設けられている。尚、半導体基
板10は、多形が6Hで面方位(0001)の基板,多
形が4H又は6Hで面方位(11−20)の基板,多形
が3Cの基板を用いてもよい。
【0028】Si半導体領域20は、厚さ1.0[μ
m]のp型不純物層22と、p型不純物層22の少なく
とも一部を挟持するよう設けられヒ素(As),リン
(P),ビスマス(Bi),リチウム(Li)又はアン
チモン(Sb)がドーピングされた厚さ0.3[μm]
のn型不純物層24,26とを備え、二つのn型不純物
層24には、オーミック接合するソース電極44が設け
られている。
【0029】SiC半導体領域30は、SiC基板10
の表面に形成されており、n型不純物層26に接して設
けられ窒素(N)又はヒ素(As)が不純物としてドー
ピングされたn型緩衝層30aと、n型緩衝層30aに
接して設けられたn型ドリフト層30bと、Si半導体
領域20に接すると共にn型ドリフト層30bに接する
よう形成されたp型保護層40とを備える。
【0030】n型不純物層24,p型不純物層22,n
型不純物層26,n型緩衝層30aの表面には、SiO
2からなり厚さ0.05[μm]のゲート絶縁膜41が
設けられており、ゲート絶縁膜41上には、ゲート電極
42が設けられている。
【0031】図2は、n型不純物層26とn型緩衝層3
0aとの接合部でのエネルギーバンド図である。n型不
純物層26とn型緩衝層30aとは、n型不純物層26
のフェルミ準位EF1と伝導帯の下端Ec1とのエネルギー
差ΔE1と、n型緩衝層30aのフェルミ準位EF2と伝
導帯の下端Ec2とのエネルギー差ΔE2とが等しくなる
ように各々不純物濃度が調整されている。n型不純物層
26及びn型緩衝層30aの不純物濃度の調整は、次式
のn型半導体における電荷中性条件に基づいて決める。
【0032】
【数1】
【数2】 尚、上述した式で、NCは伝導帯有効状態密度[c
-3],μはフェルミ準位[eV],Tは温度[K],
Bはボルツマン定数1.38062×10-23[J/
K],NCOMPは補償ドナー濃度[cm-3],εDはドナ
ー準位[eV],gDはドナーの縮退度,NDはドナー
(不純物)濃度[cm-3],F1/2(x)はフェルミ積
分である。図3は、上述した式に基づいて算出した温度
300[K]でのn型不純物層26及びn型緩衝層30
aの不純物濃度NDト、フェルミ準位と伝導帯の下端との
エネルギー差ΔEとの関係を示すグラフである。このグ
ラフを用いて、n型不純物層26及びn型緩衝層30a
において、エネルギー差ΔEが等しくなるような不純物
濃度NDを決める。このようにして、n型不純物層26
及びn型緩衝層30aの不純物濃度を調整することで、
n型不純物層26とn型緩衝層30aとの接合部におけ
る伝導帯下端の曲がりをほとんど無くすことができる。
【0033】次に、このようにして構成したパワーMO
SFET100の動作について説明する。ゲート電極4
2とソース電極44との間にゲートしきい値電圧(5〜
10V程度)以上の電圧を印加し、ドレイン電極44と
ソース電極46との間に電圧を印加すると、p型不純物
層22の表面に反転層が形成され、各層での電界に応じ
て、ソース電極44からn型不純物層24,反転層,n
型不純物層26,n型緩衝層30a,n型ドリフト層3
0b及びSiC基板10を介してドレイン電極46へ電
子が流れる。
【0034】一方、オフ状態では、ドレイン電極44と
ソース電極46との間の電圧は、主に、Siよりバンド
ギャップが大きいSiCで形成したp型保護層40とn
型ドリフト層30bとの間に印加されるので、Siから
形成した領域に電圧が印加されるものより高い電圧に耐
えることができる。また、n型緩衝層30aとn型不純
物層26との接合部の伝導帯下端の曲がりがほとんど無
いため、接合部での電子に対するエネルギー障壁がほぼ
零になる。その結果、パワーMOSFET100の抵抗
が低くなる。
【0035】次に、パワーMOSFET100の製造方
法を説明する、図4は、パワーMOSFET100の製
造方法を示すフローチャートであり、図5〜図9は、図
4に示した工程の一つを終えたときの断面図である。最
初に、SiC基板10上にn型のSiCをエピタキシャ
ル成長させn型ドリフト層30bを形成し(工程S1
0)、n型ドリフト層30bに窒素をドーピングしたn
型のSiCをエピタキシャル成長させた後成長させた層
をフォトリソグラフィ法を用いてパターニングし、n型
緩衝層30aを形成する(工程S12,図5)。工程S
12において、ドーピングする窒素の濃度は、図2にお
けるエネルギー差ΔE2と後に形成するn型不純物層2
6のエネルギー差ΔE1とが略同一になる濃度に設定す
る。
【0036】次に、イオン注入法を用いてn型ドリフト
層30bに不純物を注入しp型保護層40を形成する
(工程S14、図6)。そして、p型保護層40をエッ
チングしてトレンチ70を形成し(工程S16,図
7)、p型保護層40上にp型のSiをエピタキシャル
成長させp型不純物層22を形成する(工程S18,図
8)。次に、表面に所定のマスク層を形成した後、イオ
ン注入法を用いてp型不純物層22内にn型不純物層2
4,26を形成する(工程S20,図9)。その後、ゲ
ート絶縁膜41及び各電極を形成して(工程S22)、
パワーMOSFET100が完成する。
【0037】第1の実施形態のパワーMOSFET10
0では、n型不純物層24,p型不純物層22,n型不
純物層26,n型緩衝層30aの表面にゲート絶縁膜4
1を形成し、ゲート絶縁膜41上にゲート電極42を形
成したが、図10に示すように、ゲート絶縁膜41とゲ
ート電極42とがトレンチ60に埋め込まれた第2の実
施形態のトレンチゲート型パワーMOSFET200と
することもできる。
【0038】また、SiCからなるノーマリーオン動作
の接合型FET(Junction FET,以下、JFETとす
る)とSiからなるMOSFETとから構成されるノー
マリーオフ動作のスイッチング素子を形成することもで
きる。図11は、このようにして構成した第3の実施形
態のスイッチング素子300の構成の概略を示す断面図
であり、図12は、図11のAA線での断面図である。
スイッチング素子300は、n型不純物層24をソース
領域,n型不純物層26をドレイン領域,p型不純物層
22をチャネル形成領域とするMOSFETと、n型不
純物層26をソース領域,p型保護層40を接合ゲー
ト,n型緩衝層30a,n型ドリフト層30b及びSi
C基板10をドレイン領域とするJFETとを備える。
p型保護層40とn型不純物層24とは、ソース電極4
4で電気的に接続されている。
【0039】図13は、図11,図12の示したスイッ
チング素子300の等価回路図であり、図13に従い、
スイッチング素子300の動作を説明する。ここで、ゲ
ート電極42の電位をVg,ソース電極44の電位をV
s,ドレイン電極46の電位をVd,MOSFETに電
流が流れるしきい値電圧をVthm,ゲート−ソース間
電圧をVgs(=Vg−Vs)、ドレイン−ソース間電
圧をVdsとする。Vgs>VthmでVds>0のと
き、MOSFETは、オン状態となる。このとき、MO
SFETのオン抵抗は十分に小さいので、MOSFET
のn型不純物層26の電位がVs程度になる。即ち、J
FETのソース領域の電位がVs程度となり、JFET
のゲート−ソース間電圧が零となり、JFETはオン状
態となる。JFETがオン状態となると、ドレイン電極
46とソース電極44との間に電子電流が流れる。この
とき、n型不純物層26とn型緩衝層30aとの接合部
の伝帯の下端の曲がりが小さくなっているので、電子に
対するエネルギー障壁がほぼ無くなりスイッチング素子
の低抵抗化を図ることができる。また、ソース電極44
とドレイン電極46との間の耐圧を、SiCからなるp
型保護層40とn型緩衝層30bとからなるpn接合ダ
イオードで保持することができる。この結果、Siのみ
から形成されるものと比較して耐圧の向上を図ることが
できる。
【0040】第1〜第3の実施形態の半導体素子におい
て、n型緩衝層30aは無いものとすることもできる。
こうすれば、パワーMOSFETの抵抗値は高くなるも
のの、高耐圧化を図ることはできる。
【0041】図14は、第4の実施形態のパワーMOS
FET400の構成の概略を示す断面図である。パワー
MOSFET400は、厚さ200[μm]のn型のS
iCからなるSiC基板10に、Siからなる二つのS
i半導体領域20と、SiCからなるSiC半導体領域
30とを備える。
【0042】SiC半導体基板10は、多形が4H,面
方位が(0001),off角度が1度〜10度,of
f方向が[1120],不純物濃度が1018〜10
21[cm -3]程度のn型のSiCからなる200[μ
m]程度の厚さの基板であり、裏面にオーミック接合す
るドレイン電極46が設けられている。尚、半導体基板
10は、多形が6Hで面方位(0001)の基板,多形
が4H又は6Hで面方位(11−20)の基板,多形が
3Cの基板を用いてもよい。
【0043】Si半導体領域20は、厚さ1.0[μ
m]のp型不純物層22と、p型不純物層22の少なく
とも一部を挟持するよう設けられヒ素(As)がドーピ
ングされた厚さ0.3[μm]のn型不純物層24,2
6とを備え、二つのn型不純物層24には各々オーミッ
ク接合するソース電極44が設けられている。
【0044】SiC半導体領域30は、SiC基板10
の表面に形成されており、n型不純物層26に接して設
けられたn型緩衝層30aと、n型緩衝層30aとn型
不純物層26とに接して設けられたn型ドリフト領域3
0bとを備える。
【0045】n型不純物層24,p型不純物層22,n
型不純物層26,n型ドリフト領域30の表面には、S
iO2からなり厚さ0.05[μm]のゲート絶縁膜4
1が設けられ、ゲート絶縁膜41上には、ゲート電極4
2が設けられている。
【0046】n型不純物層26とn型緩衝層30aと
は、図15のバンド図が示すように、n型不純物層26
のフェルミ準位EF1と伝導帯の下端Ec1とのエネルギー
差ΔE1が、n型緩衝層30aのフェルミ準位EF2と伝
導帯の下端Ec2とのエネルギー差ΔE2と等しくなるよ
うに不純物濃度が調整されている。n型不純物層26及
びn型緩衝層30aの不純物濃度の調整は、次式に示す
n型半導体における電荷中性条件に基づいて決める。
【0047】
【数3】
【数4】 尚、上述した式で、NCは伝導帯有効状態密度[c
-3],μはフェルミ準位[eV],Tは温度[K],
Bはボルツマン定数1.38062×10-23[J/
K],NCOMPは補償ドナー濃度[cm-3],εDはドナ
ー準位[eV],gDはドナーの縮退度,NDはドナー
(不純物)濃度[cm-3],F1/2(x)はフェルミ積
分である。図14には、上述した式に基づいて算出した
n型不純物層26及びn型緩衝層30aの不純物濃度N
Dとフェルミ準位と伝導帯の下端とのエネルギー差ΔE
との関係を示すグラフである。このグラフを用いて、n
型不純物層26とn型緩衝層30aとのエネルギー差Δ
Eが等しくなるようにn型不純物層26及びn型緩衝層
30aの不純物濃度NDを決める。このように、n型不
純物層26及びn型緩衝層30aの不純物濃度を調整す
ることで、n型不純物層26とn型緩衝層30aとの接
合部における伝導帯下端の曲がりがほとんど無くなる。
【0048】次に、このようなパワーMOSFET40
0の動作について説明する。ゲート電極42とソース電
極44との間にゲートしきい値電圧(5〜10V程度)
以上の電圧を印加し、ドレイン電極46とソース電極4
4との間に電圧を印加すると、p型不純物層22の表面
に反転層が形成され、各領域に発生した電界に応じて、
ソース電極44からn型不純物層24,反転層,n型不
純物層26,n型緩衝層30a,n型ドリフト層30
b,SiC基板10を介してドレイン電極46へ電子が
流れる。
【0049】一方、オフ状態のとき、n型ドリフト領域
30は、n型緩衝層30aによりn型不純物層26と接
する部位の伝導帯下端の曲がりがほとんど無いため、電
子がn型不純物層26からn型緩衝層30aへ流れる際
のエネルギー障壁がほぼ零になる。その結果、電子が良
好に流れ、パワーMOSFET400の低抵抗化を図る
ことができる。
【0050】各実施形態の半導体素子では、ゲート電極
42に電圧を印加したときp型不純物層22に反転層を
形成するものを例示したが、各半導体層の導電型を適宜
異なるものとしn型不純物層に反転層を形成するものと
してもよい。この場合、n型不純物層26をp型のSi
からなるp型不純物層とし、n型緩衝層30aをp型の
SiCからなるp型緩衝層とし、Si半導体領域20と
SiC半導体領域30との間に正孔電流が流れる。この
とき、p型不純物層及びp型緩衝層は、p型不純物層の
価電子帯上端とフェルミ準位とのエネルギー差と、p型
緩衝層の対応するエネルギー差とが等しくなるように不
純物濃度を調整して形成するものとすると、正孔に対す
るエネルギー障壁が零になり、低抵抗化を図ることがで
きる。
【0051】各実施形態の半導体素子では、半導体領域
20の材料をSiとし、半導体領域30の材料をSiC
としたが、これに限定したものではなく、図17に示す
ような材料を用いて、半導体領域30を半導体領域20
の材料よりバンドギャップの大きい材料から形成すれば
よく、特に、半導体領域20の材料としてSi以外では
SiGe,半導体領域30の材料としてダイアモンドが
好適である。
【0052】
【発明の効果】本発明の半導体素子では、ソース電極と
ドレイン電極との間の電圧が主にn型ドリフト層とp型
保護層とで形成するpn接合ダイオードに印加される。
pn接合ダイオードは、第1半導体よりバンドギャップ
が大きい第2半導体からなるので、半導体素子全体の耐
圧を向上させることができる。また、n型不純物層の一
方と接する部位にフェルミ準位と伝導帯の下端とのエネ
ルギー差が前記n型不純物層の一方の対応するエネルギ
ー差と略同一なn型緩衝層を備えるので、n型不純物層
とn型緩衝層との間の伝導帯下端の湾曲がほぼ無くな
り、n型不純物層からn型ドリフト領域へ電子が流れる
際のエネルギー障壁をほぼ無くすことができる。この結
果、半導体素子の低抵抗化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態の縦型のパワーMOSFET
100の構成の概略を示す断面図である。
【図2】 n型不純物層26とn型緩衝層30aとの接
合部におけるエネルギーバンド図である。
【図3】 温度300[K]におけるn型不純物層26
及びn型緩衝層30aの不純物濃度NDと、フェルミ準
位と伝導帯の下端とのエネルギー差ΔEとの関係を示す
グラフである。
【図4】 パワーMOSFET100の製造方法を示す
フローチャートである。
【図5】 工程S12を終えたときのパワーMOSFE
T100の断面図である。
【図6】 工程S14を終えたときのパワーMOSFE
T100の断面図である。
【図7】 工程S16を終えたときのパワーMOSFE
T100の断面図である。
【図8】 工程S18を終えたときのパワーMOSFE
T100の断面図である。
【図9】 工程S20を終えたときのパワーMOSFE
T100の断面図である。
【図10】 第2の実施形態のトレンチゲート型パワー
MOSFET200の構成の概略を示す断面図である。
【図11】 第3の実施形態のスイッチング素子300
の構成の概略を示す断面図である。
【図12】 図11のAA線での断面図である。
【図13】 図11のように構成したスイッチング素子
300の等価回路図である。
【図14】 第4の実施形態のパワーMOSFET40
0の構成の概略を示す個断面図である。
【図15】 温度300[K]におけるn型不純物層2
6及びn型緩衝層30aの不純物濃度NDとフェルミ準
位と伝導帯の下端とのエネルギー差ΔEとの関係を示す
グラフである。
【図16】 パワーMOSFET100の製造方法を示
すフローチャートである。
【図17】 半導体領域20,30の材料を例示した表
である。
【符号の説明】
10 SiC基板、20 Si半導体領域、22 p型
不純物層、24,26n型不純物層、30 SiC半導
体領域、30a n型緩衝層、30b n型ドリフト
層、40 p型保護層、41 ゲート絶縁膜、42 ゲ
ート電極、44ソース電極、46 ドレイン電極、10
0,200,400 パワーMOSFET、300 ス
イッチング素子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 29/80 H01L 29/80 V

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 p型不純物層と前記p型不純物層の少な
    くとも一部を挟持するよう設けられた二つのn型不純物
    層とを有し第1の半導体材料からなる第1半導体領域
    と、前記n型不純物層の一方に接するように設けられた
    n型ドリフト層を有し前記第1の半導体材料よりバンド
    ギャップの大きい第2の半導体からなる第2半導体領域
    と、少なくとも前記p型不純物層に絶縁膜を介して電圧
    を印加できるよう配置されたゲート電極と、前記n型不
    純物層の他方に設けられたソース電極と、前記n型ドリ
    フト層に電圧を印加できるように前記第2半導体領域に
    設けられたドレイン電極とを備える半導体素子であっ
    て、 前記第2半導体領域は、前記第1半導体領域に接して設
    けられ、前記n型ドリフト層と共にpn接合ダイオード
    を形成するp型保護層を有することを特徴とする半導体
    素子。
  2. 【請求項2】 前記n型ドリフト層は、前記n型不純物
    層の一方と接する部位に、フェルミ準位と伝導帯の下端
    とのエネルギー差が前記n型不純物層の一方の対応する
    エネルギー差と略同一なn型緩衝層を備えることを特徴
    とする請求項1に記載の半導体素子。
  3. 【請求項3】 n型不純物層と前記n型不純物層の少な
    くとも一部を挟持するよう設けられた二つのp型不純物
    層とを有し第1の半導体材料からなる第1半導体領域
    と、前記p型不純物層の一方に接するように設けられた
    p型ドリフト層を有し前記第1の半導体材料よりバンド
    ギャップの大きい第2の半導体材料からなる第2半導体
    領域と、少なくとも前記n型不純物層に絶縁膜を介して
    電圧を印加できるよう配置されたゲート電極と、前記p
    型不純物層の他方に設けられたソース電極と、前記p型
    ドリフト層に電圧を印加できるように前記第2半導体領
    域に設けられたドレイン電極とを備える半導体素子であ
    って、 前記第2半導体領域は、前記第1半導体領域に接して設
    けられ、前記p型ドリフト層と共にpn接合ダイオード
    を形成するn型保護層を有することを特徴とする半導体
    素子。
  4. 【請求項4】 前記p型ドリフト層は、前記p型不純物
    層の一方と接する部位に、フェルミ準位と価電子帯の上
    端とのエネルギー差が前記p型不純物層の一方の対応す
    るエネルギー差と略同一なp型緩衝層を備えることを特
    徴とする請求項3に記載の半導体素子。
  5. 【請求項5】 p型不純物層と前記p型不純物層の少な
    くとも一部を挟持するよう設けられた二つのn型不純物
    層とを有し第1の半導体材料からなる第1半導体領域
    と、前記n型不純物層の一方に接するように設けられた
    n型ドリフト層を有し前記第1の半導体材料よりバンド
    ギャップの大きい第2の半導体材料からなる第2半導体
    領域と、少なくとも前記p型不純物層に絶縁膜を介して
    電圧を印加できるよう配置されたゲート電極と、前記n
    型不純物層の他方に設けられたソース電極と、前記n型
    ドリフト層に電圧を印加できるように前記第2半導体領
    域に設けられたドレイン電極とを備える半導体素子であ
    って、 前記n型ドリフト層は、前記n型不純物層の一方と接す
    る部位に、フェルミ準位と伝導帯の下端とのエネルギー
    差が前記n型不純物層の一方の対応するエネルギー差と
    略同一なn型緩衝層を備えることを特徴とする半導体素
    子。
  6. 【請求項6】 n型不純物層と前記n型不純物層の少な
    くとも一部を挟持するよう設けられた二つのp型不純物
    層とを有し第1の半導体材料からなる第1半導体領域
    と、前記p型不純物層の一方に接するように設けられた
    p型ドリフト層を有し前記第1の半導体材料よりバンド
    ギャップの大きい第2の半導体材料からなる第2半導体
    領域と、少なくとも前記n型不純物層に絶縁膜を介して
    電圧を印加できるよう配置されたゲート電極と、前記p
    型不純物層の他方に設けられたソース電極と、前記p型
    ドリフト層に電圧を印加できるように前記第2半導体領
    域に設けられたドレイン電極とを備える半導体素子であ
    って、 前記p型ドリフト層は、前記p型不純物層の一方と接す
    る部位に、フェルミ準位と価電子帯の上端とのエネルギ
    ー差が前記p型不純物層の一方の対応するエネルギー差
    と略同一なp型緩衝層を備えることを特徴とする半導体
    素子。
  7. 【請求項7】 前記第1の半導体材料は、珪素であり、
    前記第2の半導体材料は、炭化珪素であることを特徴と
    する請求項1〜6のいずれかに記載の半導体素子。
  8. 【請求項8】 p型不純物層と前記p型不純物層の少な
    くとも一部を挟持するよう設けられた二つのn型不純物
    層とを有し第1の半導体材料からなる第1半導体領域
    と、前記n型不純物層の一方に接するように設けられた
    n型ドリフト層を有し前記第1の半導体材料よりバンド
    ギャップの大きい第2の半導体からなる第2半導体領域
    と、少なくとも前記p型不純物層に絶縁膜を介して電圧
    を印加できるよう配置されたゲート電極と、前記n型不
    純物層の他方に設けられたソース電極と、前記n型ドリ
    フト層に電圧を印加できるように前記第2半導体領域に
    設けられたドレイン電極とを備える半導体素子の製造方
    法であって、 前記第2半導体領域の前記第1半導体領域に接する部位
    に、前記n型ドリフト層と共にpn接合ダイオードを形
    成するp型保護層を形成するp型保護層形成工程を備え
    ることを特徴とする半導体素子の製造方法。
  9. 【請求項9】 n型不純物層と前記n型不純物層の少な
    くとも一部を挟持するよう設けられた二つのp型不純物
    層とを有し第1の半導体材料からなる第1半導体領域
    と、前記p型不純物層の一方に接するように設けられた
    p型ドリフト層を有し前記第1の半導体材料よりバンド
    ギャップの大きい第2の半導体からなる第2半導体領域
    と、少なくとも前記n型不純物層に絶縁膜を介して電圧
    を印加できるよう配置されたゲート電極と、前記p型不
    純物層の他方に設けられたソース電極と、前記p型ドリ
    フト層に電圧を印加できるように前記第2半導体領域に
    設けられたドレイン電極とを備える半導体素子の製造方
    法であって、 前記第2半導体領域の前記第1半導体領域に接する部位
    に、前記p型ドリフト層と共にpn接合ダイオードを形
    成するn型保護層を形成するn型保護層形成工程を備え
    ることを特徴とする半導体素子の製造方法。
  10. 【請求項10】 p型不純物層と前記p型不純物層の少
    なくとも一部を挟持するよう設けられた二つのn型不純
    物層とを有し第1の半導体材料からなる第1半導体領域
    と、前記n型不純物層の一方に接するように設けられた
    n型ドリフト層を有し前記第1の半導体材料よりバンド
    ギャップの大きい第2の半導体材料からなる第2半導体
    領域と、少なくとも前記p型不純物層に絶縁膜を介して
    電圧を印加できるよう配置されたゲート電極と、前記n
    型不純物層の他方に設けられたソース電極と、前記n型
    ドリフト層に電圧を印加できるように前記第2半導体領
    域に設けられたドレイン電極とを備える半導体素子の製
    造方法であって、 前記n型ドリフト層の前記n型不純物層の一方と接する
    部位に、フェルミ準位と伝導帯の下端とのエネルギー差
    が前記n型不純物層の一方の対応するエネルギー差と略
    同一なn型緩衝層を形成するn型緩衝層形成工程を備え
    ることを特徴とする半導体素子の製造方法。
  11. 【請求項11】 n型不純物層と前記n型不純物層の少
    なくとも一部を挟持するよう設けられた二つのp型不純
    物層とを有し第1の半導体材料からなる第1半導体領域
    と、前記p型不純物層の一方に接するように設けられた
    p型ドリフト層を有し前記第1の半導体材料よりバンド
    ギャップの大きい第2の半導体材料からなる第2半導体
    領域と、少なくとも前記n型不純物層に絶縁膜を介して
    電圧を印加できるよう配置されたゲート電極と、前記p
    型不純物層の他方に設けられたソース電極と、前記p型
    ドリフト層に電圧を印加できるように前記第2半導体領
    域に設けられたドレイン電極とを備える半導体素子の製
    造方法であって、 前記p型ドリフト層の前記p型不純物層の一方と接する
    部位に、フェルミ準位と伝導帯の下端とのエネルギー差
    が前記p型不純物層の一方の対応するエネルギー差と略
    同一なp型緩衝層を形成するp型緩衝層形成工程を備え
    ることを特徴とする半導体素子の製造方法。
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JP2008244446A (ja) * 2007-02-28 2008-10-09 Fuji Electric Device Technology Co Ltd 半導体素子の製造方法

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JP2008244446A (ja) * 2007-02-28 2008-10-09 Fuji Electric Device Technology Co Ltd 半導体素子の製造方法

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