JP2002258084A - 光波回路モジュールおよびその製造方法 - Google Patents
光波回路モジュールおよびその製造方法Info
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Abstract
に入射する光波回路モジュールを提供すること 【解決手段】 略円形凹形のスポット11を有する基板
1と、スポット11の内面に沿って形成された光反射膜
12と、スポット11を通るプレーナー光導波路6とを
備え、スポット11における光反射膜12によって、光
導波路6の光は斜め上方へ反射集束される、光波回路モ
ジュールである。
Description
理などに利用される光波回路モジュールおよびその製造
方法に関する。
導体レーザ、受光素子、光スイッチなどの光デバイス
は、一般に、光の入出力を行えるように光ファイバと結
合された状態にされて、信号光の送受信を行っている。
従来、光ファイバをモジュール内に組み込んだ光ファイ
バモジュールなどの種々の光モジュールが作られてい
た。
に、光導波路を含む平面光導波路と半導体レーザ、受光
素子等の光機能素子とを同一基板上に集積したプレーナ
ー形光波回路(PLC;Planer Light−w
ave Circuit)モジュールが提案されてい
る。このPLCモジュールは、アセンブリの自動化が可
能であるため、光導波路集積回路装置を構成するコンパ
クトな光モジュールの一つとして期待が大きい。
チ、光分岐カプラーとして開発されている。PLCモジ
ュールに用いられる光導波路としては、石英をベースに
した石英系のものと、有機高分子材料をベースにした有
機系のものとがある。中でも、有機高分子系の光導波路
は耐熱性や性能に課題があるものの、容易に透明膜の形
成ができるため、コストや製造工程の数等の面から期待
が高い。
は、特開平8−264748号公報に示されている。図
8を参照しながら、そのPLCモジュールについて説明
する。
ールの断面構成を模式的に示している。図8に示すよう
に、このPLCモジュールでは、Siからなる基板1
に、基板1の長手方向に延びる溝2が形成され、そし
て、この溝2と直交する方向に溝2よりも幅広の凹部3
が形成されている。溝2及び凹部3の内部には、透光性
有機材料が塗布、充填されており、その透光性有機材料
は、コア層4及びクラッド層5からなる有機系の光導波
路6を構成する。凹部3内には、半導体レーザ7が収容
されており、半導体レーザ7は、透光性有機材料により
埋め込まれている。
角度をなす傾斜鏡面8が形成され、傾斜鏡面8上には、
反射膜9が設けられている。傾斜鏡面8の上方には、反
射膜9で反射したレーザ光の照射位置に受光部を有する
裏面入射型の受光素子10が配置されている。
路6が基板1から剥がれ難く、また、光導波路6の配置
精度及び半導体レーザ7との光結合の信頼性が高いPL
Cモジュールを得ることができる。さらに、傾斜鏡面8
からのレーザ光を基板1上の受光素子10でモニタする
こともできる。
光素子10を備えたPLCモジュールには、次のような
課題がある。すなわち、従来のPLCモジュールにおい
ては、傾斜鏡面8が平面であるので、レーザ光が広がり
を持って傾斜鏡面8に入射すると、反射したレーザ光は
広がりを持って受光素子10に入射する。それゆえに、
レーザ光を効率良く利用することができない。
してずれた場合、反射したレーザ光の照度が大きい位置
と、受光素子10の受光部の位置とがずれてしまい、そ
の結果、レーザ光を効率良く利用できないという課題も
ある本発明は、上記課題を解決するためになされたもの
で、光導波路を通ったレーザ光を効率良く受光素子に入
射させることができる光波回路モジュールを提供するこ
とを目的としている。
回路モジュールは、略円形凹形のスポットを有する基板
と、前記スポットの内面に沿って形成された光反射膜
と、前記スポットを通るプレーナー光導波路とを備え、
前記スポットにおける前記光反射膜によって、前記光導
波路の光は斜め上方へ反射集束される。
ナー光導波路の一部は、前記スポット内に位置してお
り、前記プレーナー光導波路の前記一部は、前記光反射
膜を介して前記基板上に形成されており、前記プレーナ
ー光導波路を導波する光は、前記スポット内で漏れて、
前記略円形凹形によって設定された焦点に集光する。
は、略円形凹形のスポットを有する基板と、前記基板上
に形成され、前記スポットの外周の一部に連結する溝と
を備え、前記溝内には、プレーナー光導波路の少なくと
も一部が形成されており、前記スポットの内面には、光
反射膜が形成されており、前記プレーナー光導波路の端
面は、前記スポットの周辺に位置しており、前記プレー
ナー光導波路を導波する光は、前記端面から前記スポッ
ト内に入射し、前記略円形凹形によって規定される焦点
に集光する。
は、略円形凹形のスポットを有する基板と、前記基板上
に形成され、前記スポットの外周の少なくとも一部に連
結する傾斜路とを備え、前記傾斜路上には、プレーナー
光導波路の少なくとも一部が形成されており、前記スポ
ットの内面のうち、前記傾斜路が連結している側と少な
くとも反対の側には、光反射膜が形成されている。
は、凹形のスポットを有する基板と、前記基板上に形成
され、前記スポットの外周の一部に連結する溝とを備
え、前記溝内には、プレーナー光導波路の少なくとも一
部が形成されており、前記スポットの内面には、光反射
膜が形成されており、前記溝の底面は、前記スポット内
の前記光反射膜の底面付近に位置している。
は、略円形凹形のスポットが複数個形成された基板と、
各前記スポットの内面に沿って形成された光反射膜とを
備え、各前記スポットは、プレーナー光導波路によって
連結されている。
ナー光導波路は、分岐した部分を有し、前記分岐した部
分は、前記各スポットに連結されており、かつ、前記分
岐した部分の少なくとも一部は、所定の波長を透過また
は反射する媒体から構成されており、各前記スポットの
上方には、受光素子が設けられている。
は、第1の面と、前記第1の面に実質的に対向する第2
の面とを有する基板と、前記基板の前記第1の面に形成
された、略円形凹形のスポットと、前記スポットの内面
に沿って形成された光反射膜とを備え、前記第1の面上
には、第1のプレーナー光導波路が設けられており、前
記第2の面上には、第2のプレーナー光導波路が設けら
れており、前記第1のプレーナー光導波路は、前記スポ
ットに連結されており、前記スポット内の一部には、前
記第1の面と前記第2の面とを繋ぐスルーホールが形成
されており、前記第2のプレーナー光導波路は、前記ス
ルーホール内に充填された透光性媒体を介して前記スポ
ットに連結されている。
樹脂から形成されていることが好ましい。
法は、略円形凹形のスポットを有する基板と、前記スポ
ットに連結する光導波路とを有する光波回路モジュール
の製造方法であって、高分子シートからなる基板を用意
する工程と、熱および圧力の少なくとも一方を加えるエ
ンボス加工を前記基板に行い、それによって、前記スポ
ットの凹面を形成する工程とを包含する。
は、基板上に形成された、略円弧面形状または略球面形
状を有する凹部と、前記基板上に形成された光導波路
と、前記凹部の上方に配置され、前記光導波路を伝送し
て前記凹部で反射された光を受光する受光素子とを備え
ている。
板の主面に対して傾斜して形成されていることが好まし
い。
は、基板上に形成された、略円弧面形状または略球面形
状を有する段差部と、前記基板上に形成された光導波路
と、前記段差部の上方に形成された、前記光導波路を伝
送して前記段差部で反射した光を受光する受光素子とを
備えている。
ていることが好ましい。
形スポット、あるいは、略円弧面形状または略球面形状
を有する凹部もしくは段差部(凹部等)で反射させて、
一点もしくは非常に狭い範囲に光を集光することができ
る。従って、光導波路を導波する光が広がりを持って凹
部等に入射しても、その光は集光されるので、効率良く
受光素子に入射することができる。
明による実施の形態を説明する。以下の図面において
は、説明の簡潔化のため、実質的に同一の機能を有する
構成要素を同一の参照符号で示す。なお、本発明は以下
の実施形態に限定されない。
は、本発明による第1の実施形態にかかる光波回路モジ
ュールの構成を模式的に示している。図1(a)は、本
実施形態の光波回路モジュールの平面図であり、図1
(b)は、図1(a)におけるB−B線に沿って切った
断面図であり、そして、図1(c)は、図1(a)にお
けるC−C線に沿って切った断面図である。
実施形態の光波回路モジュールは、略円形凹形のスポッ
ト11を有する基板1と、スポット11の内面に沿って
形成された光反射膜12と、スポット11を通るプレー
ナー光導波路2とを備えている。スポット11内のプレ
ーナー光導波路2は、光反射膜12を介して基板1上に
形成されている。この構成により、プレーナー光導波路
2を伝搬する光は、スポット11内において、光反射膜
12によって斜め上方へ反射集束されることになる。
言い換えると、基板1上に略球面形状を有する凹部
(「略円形凹形スポット」、または、単に「円形凹形ス
ポット」ともいう。)11が設けられ、凹部11上に沿
って、光反射膜12が設けられている。光反射膜12
は、クロム、ニッケル、銀などの金属蒸着膜からなる。
凹部11の形状は、円柱の側面のような円弧状面を有す
る形状でもよい。また、光反射膜12を設けずに、凹部
11の表面が光反射層を兼ねた光反射面を有する凹部で
あってもよい。本実施形態では、凹部11の上面からみ
た周囲形状は、円形であるが、幾何学的な意味の円形に
限らず、光導波路2の光を反射集束できるのであれば、
略円形であればよく、楕円形でも、一部に直線のある円
形であってもよい。
本実施形態では、凹部11から基板1の長手方向に一端
から他端にかけて断面が矩形状の溝2が設けられてい
る。この溝2および凹部11に沿って、光導波路6が設
けられている。光導波路6は、コア層およびクラッド層
からなり、そして、短冊状(ストリップ状)の高分子材
料で形成されている。光導波路6を構成するクラッド層
は凹部11を覆うように形成されてもよい。なお、溝2
が複数形成されている場合は、光導波路6は、ストライ
プ状となり得る。光導波路6は、ステップインデックス
型またはグレーデッドインデックス型のいずれの光導波
路も用いてもかまわない。
設けられており、本実施形態の受光素子10は、信号光
を受光する受光部を凹部11側に向けた裏面入射型の受
光素子10である。受光素子10としては、1.3μm
から1.55μmの長波長帯に感度を有する光ファイバ
通信用受光素子を用いることができ、例えば、InGa
As/InP系を材料とするpinフォトダイオードが
好適に使用される。図示した例では、受光素子10を設
けた構成を示しているが、受光素子10の他に、半導体
レーザー、光スイッチ、光分岐カプラーなどの光機能素
子を一緒に搭載することにより、PLCモジュールを構
成することもできる。
導波路6を通ってきた信号光は、凹部11の部分で光導
波路6から漏れて、漏れた光のうち光反射膜12で反射
した光は、凹部形状によって設定された焦点に集光す
る。したがって、波長多重のPLCモジュールの場合で
あっても、分波された弱い光を高感度に受光することが
できる。焦点の深度は、光導波路の径や凹部の径などに
よって定まり、受光素子10の受光部に光が最も集束す
るように凹部の曲率は設計される。
すると、凹部11の直径は、20μm〜200μmであ
り、基板1表面から凹部の最深部までの深さは、10μ
m〜100μmである。光反射膜12の厚さは、Au等
の金属反射膜のときは0.05〜1μmであり、誘電体
多層膜のときは0.5〜5μmである。プレーナー光導
波路2の溝の幅および深さは、共に5〜20μmであ
る。本実施形態では、受光素子10と、光導波路2との
間は、空洞になっているが、この箇所に、透明材料(例
えば、石英、ガラス、高分子材料)を充填してもよい。
材料に限らず、石英、ガラスなどの各種の透明材料で構
成することができる。ただし、コストや作業工数を考慮
すると高分子の材料が適している。好適な高分子材料と
しては、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)や脂
環基を導入した変性PMMA、ポリシロキサン誘導体、
フッ素化ポリシロキサン、フッ素化ポリイミド、エポキ
シ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート、ユリヤ
樹脂、ウレタン樹脂、およびこれらの共重合体などが挙
げられる。これは、以下の実施形態も同様である。
体ウエハ、ガラス板、高分子シート、セラミックスシー
ト、およびこれらの積層基板などより選ばれた任意の基
板を用いることができる。シリコン(Si)やガリウム
・ヒ素(GaAs)などの半導体ウエハは、半導体プロ
セス技術により高精度の加工ができるため適している。
また、ガラス基板やセラミックスシートも、高精度の加
工技術があり適用しやすい。これは、以下の実施形態も
同様である。
高分子材料から構成することも可能である。基板1を高
分子材料から構成すると、両者の熱膨張率が同程度とな
るので、広い温度範囲にわたって応力や剥離現象がなく
光学特性が安定する光波回路モジュールを実現すること
ができる。具体的な基板の高分子材料としては、ポリカ
ーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポロフェニル
スルフィッド、ポリフェニルサルフォン、ポリイミド、
フッ素樹脂などの各種のエンジニアリング樹脂を用いる
ことができる。さらに、光導波路6と基板1とを同系材
料にすれば相互の密着性も高くなる。
ンボス加工法によって凹部11を形成することができる
ため、凹部11の形成が容易となる。つまり、エンボス
加工法は、基板1に熱および/または圧力を加えて凹部
を形成する方法であるので、凹部11を簡便に形成する
ことができる。したがって、エンボス加工法を用いて凹
部11を形成すれば、高精度の組み立てが必要とされる
高性能の光波回路モジュールを容易に製造することがで
きる。
に、勿論、化学的なエッチングによっても形成すること
ができる。基板1として半導体単結晶基板を用いる場合
には、面方位選択性のないエッチング液や粘調なエッチ
ング液やアルコールなどの有機溶剤を少し含むエッチン
グ液などによって、容易に凹部11を形成することがで
きる。さらに、化学的なエッチングだけでなく、物理的
なエッチングを利用することも可能である。
の改変例を示しており、この例では、複数の凹部11及
び受光素子10が設けられている。
の凹部11を形成し、それぞれの凹部11の上に受光素
子10を設ける。光導波路6は、3つに分岐されている
(6a、6b、6c)。より具体的には、1つの光導波
路6は、分岐点から、受光素子10側において、3つの
部分(分岐部6a、6b、6c)に分岐し、各部分(6
a、6b、6c)に対して凹部11および受光素子10
が設けられている。各部分(6a、6b、6c)の一部
または全部を、所定の波長を透過または反射する媒体か
ら構成して、フィルターとして機能させることもでき
る。また、各部分(6a、6b、6c)の一部にフィル
タ層を挿入したり、グレーティングを形成してフィルタ
リング機能を持たせることも可能である。所定の波長を
透過または反射する媒体としては、例えば、色素添加ポ
リマーが挙げられる。また、グレーティングやフィルタ
層としては、ファイバグレーティングや、誘電体多層膜
を挙げることができる。
a、6b、6c)にフィルタリング機能を追加すると、
多数の波長から所望の波長を分離する分波器として動作
させることが可能となる。例えば、光導波路6を導波す
る多波長の信号光(例えば、3つの信号光)を、各部分
(6a、6b、6c)へと分岐し、各部分でフィルタリ
ングされた波長を各波長に対応した受光素子10で受光
すれば、各信号光を受光できる集積回路が実現できる。
これは、本実施形態だけでなく、以下の第2および第3
の実施形態についても同様に適用できる技術である。な
お、一本の光導波路(例えば、6、6a、6b、6c)
に複数の凹部11と、それに対応する受光素子10とを
設けるようにしてもよい。
の更なる改変例を示している。この例では、凹部11の
底部に貫通孔が設けられている。
基板1の裏面(基板1の主面に対向する面)にかけて基
板1に貫通孔(スルーホール)13が設けられている。
基板1の主面には第1の光導波路61が設けられ、基板
1の裏面には第2の光導波路62が設けられている。凹
部11の上には、複数の信号光を一の受光面で受光でき
る受光素子10aが設けられている。スルーホール13
中には、光を導波させる透光性の媒体(63)が充填さ
れており、そのような媒体(63)としては、典型的に
は、第1または第2の光導波路61、62と同様の材料
を用いればよい。また、スルーホール13内に、コアと
クラッドとからなる光導波路を形成してもよい。
とにより形成することができ、例えば、レーザーを用い
て貫通孔を形成すればよい。また、機械的に加工して貫
通孔を形成してもよい。スルーホール13の直径は、例
えば、10〜200μmである。スルーホール13内に
積極的に光を導波させる場合には、第2の光導波路62
との分岐箇所に、第2の光導波路62中の光をスルーホ
ール13へと導入させるための光学素子(例えば、マイ
クロプリズム、マイクロミラー)を設ければよい。第2
の光導波路62中の信号光を単にモニターするレベルの
処理で良ければ、そのような光学素子を設けなくても、
スルーホール13の方へ漏れてきた光を利用することも
可能である。
路61を導波する信号光のみならず、第2の光導波路6
2を導波する光も、貫通孔13中の媒体36を介して、
受光素子10aで受光することができる。これにより、
基板1の主面だけでなく、基板1の裏面にも、光導波路
を設けることが可能となるので、高密度の実装が可能と
なる。つまり、光導波路の多層配線を実現することがで
きる。図3に示した構成では、2層構造を示している
が、3層またはそれ以上の多層配線構造の光波回路モジ
ュールを構築してもよい。また、貫通孔13中の一部ま
たは全部に、所定の波長を透過または反射する媒体を設
ければ、フィルター機能をさらに追加することもでき
る。
は、本発明による第2の実施形態にかかる光波回路モジ
ュールの構成を模式的に示している。図4(a)は、本
実施形態の光波回路モジュールの平面図であり、図4
(b)は、図4(a)におけるB−B線に沿って切った
断面図であり、そして、図4(c)は、図4(a)にお
けるC−C線に沿って切った断面図である。
実施形態における光波回路モジュールが第1の実施形態
のそれと異なる点は、溝2が基板1の一端から凹部11
まで形成され、光導波路6がその溝2上に設けられ、凹
部11の上には光導波路6が設けられていない点であ
る。光導波路6は、光導波路6の凹部11側の端面6a
が凹部11の近傍にあるように設けられている。なお、
上記第1の実施形態と同じ符号のものは、第1の実施形
態のものと実質的に同じ作用をするので、その説明は、
省略する。
出射した光は、凹部11に設けられた光反射膜12で反
射して、反射した光は、凹部形状によって設定された焦
点に集光する。したがって、光導波路6を導波する信号
光が端面6aで出射することとなるため、効率良く信号
光を利用することができる。
は、本発明による第3の実施形態にかかる光波回路モジ
ュールの構成を模式的に示している。図5(a)は、本
実施形態の光波回路モジュールの平面図であり、図5
(b)は、図5(a)におけるB−B線に沿って切った
断面図であり、そして、図5(c)は、図5(a)にお
けるC−C線に沿って切った断面図である。
実施形態における光波回路モジュールが第2の実施形態
のそれと異なる点は、基板1に形成された溝2に、基板
1の表面に対して所定の角度で傾斜した傾斜部14が設
けられている点である。さらに説明すると、溝2にある
角度を設けることにより、スポット11の外周の少なく
とも一部に連結する傾斜路14が形成されている。そし
て、傾斜路14は、光導波路6から出射した光の大部分
が光反射膜12のある凹部11で反射するように形成さ
れている。
であり、溝2と同じ幅を有している。また、傾斜路14
は、凹部11の底方向に向かって傾斜し、基板1の主面
に対して角度(傾斜角度)を有している。傾斜角度は、
他の条件に合わせて好適なものを適宜決定すればよい
が、例えば、20〜60度である。なお、第1の実施形
態と同じ符号のものは、第1の実施形態、または第2の
実施形態のものと同じ作用をするので、その説明は省略
する。なお、符号15は、傾斜路接点部を表している。
向かって傾斜している傾斜路14が設けられているの
で、光導波路6の端面6aから出射した光の大部分を光
反射膜12によって反射させることができ、そして、反
射した光は、凹部形状によって設定された焦点に集光さ
せることができる。したがって、本実施形態の光波回路
モジュールによれば、第2の実施形態のそれと比べ、光
導波路6の端面6aから出射する信号光をより多くの光
反射膜12で反射できるので、損失なく、効率良く光導
波路6を導波した光を利用することができる。また、出
射する信号光を、受光素子10側へ(上方へ)効率良く
反射させようした場合、第2の実施形態の場合、溝2を
比較的深く形成する方が好ましいが、本実施形態の場合
には、傾斜路14が設けられているので、溝2をそれほ
ど深く形成しなくても、光導波路6端面6aから出射す
る信号光を、受光素子10側へ(上方へ)効率良く反射
させることができる。
は、本発明による第4の実施形態にかかる光波回路モジ
ュールの構成を模式的に示している。図6(a)は、本
実施形態の光波回路モジュールの平面図であり、図6
(b)は、図6(a)におけるB−B線に沿って切った
断面図であり、そして、図6(c)は、図6(a)にお
けるC−C線に沿って切った断面図である。
形態の光波回路モジュールには、基板1に形成された溝
2に設けられた光導波路6を導波した光を反射する凹状
の凹状段差部16が設けられている。そして、この凹状
段差部16上に沿って、光反射膜12が設けられてお
り、光反射膜12は、クロム、ニッケル、銀などの金属
蒸着膜からなる。本実施形態では、凹状段差部16は、
図6(a)および(b)に示すように、略球面形状の一
部分(例えば、4分の一の部分)の面を有する構造であ
るが、円柱の側面のような円弧状面を有する構造のもの
でもよい。
位置しており、本実施形態では、溝2の表面と凹状段差
部16の表面は、連続している。言い換えると、両者の
表面の接合部分は、実質的に面一となっている。光導波
路6は、溝2及び凹状段差部16の形状に沿って形成さ
れている。基板1は、凹状段差部16によって、凹状段
差部16に対して上側に位置する段差上面部と、下側に
位置する段差下面部とに分けられている。溝2は、その
段差下面部に形成されている。
面は、矩形状である。高分子材料で形成された光導波路
6のコア層4は、図6(b)に示すように、溝2上に位
置する下側のクラッド層5と凹状段差部16上に形成さ
れた光反射膜12との上に、連続して形成されている。
さらに、コア層4上及びコア層4の周囲には、溝2を埋
め込むように上側のクラッド層5が形成されている。言
い換えると、コア層4は、下側クラッド5および光反射
膜12の上に形成されており、コア層4を覆うように、
下層クラッド層5(および光反射膜12)上には、上層
クラッド層5が形成されている。
すると、コア層4の厚さは、5〜20μmであり、下層
クラッド層および上層クラッド層5の厚さは、それぞ
れ、10〜50μm、10〜100μmである。また、
凹状段差部16部における段差上面部と段差下面部との
間の高さは、16〜170μmであり、光反射膜12の
厚さは、0.05〜5μmである。溝の幅および深さ
は、共に、16〜170μmである。
導波した信号光は、凹状段差部16において光反射膜1
2で反射され、反射した光は、凹部形状によって設定さ
れた焦点に集光することができる。また、基板1上に機
能素子として受光素子10を設けることにより、光の損
失を限りなく少なくしたPLCモジュールを作ることが
できる。加えて、本実施形態の構成では、光導波路6の
端面を高精度な端面カットをすることなく形成すること
ができる。
ら、本実施形態の光波回路モジュールの製造方法を説明
する。図7(a)〜(f)は、本実施形態の製造方法を
説明するための工程断面図である。
用意した後、図7(b)に示すように、基板1上にクラ
ッド層5を形成する。クラッド層5の形成は、例えば、
クラッド材料をスピンコートにより塗布した後、焼結し
た均一な膜を、レジスト膜で保護した部分を残すように
エッチングで取り除くことによって実行できる。
層5に、コア層4を形成するための開口部(または溝)
5aを形成する。この開口部5aの形成は、例えば、ク
ラッド部をレジスト膜5bで保護し、次いで、エッチン
グすればよい。
層5の開口部5a内に、コア層4を形成する。より詳細
には、コア層4がクラッド層5の中心部分に位置するよ
うに、言い換えると、コア層4が開口部5aの底辺およ
び側面下部を覆うように、コア層4を形成する。コア層
4、例えば、コア材料をスピンコートで塗布し、次い
で、焼結することによって形成することができる。。
の上面を覆うように、開口部5a内にクラッド層(上層
クラッド層)5’を積層する。上層クラッド層5’の積
層工程は、コア層と同様に、クラッド材料をコートした
後、硬化させればよい。その後、レジスト膜5bを除去
すると、不要なクラッド層およびコア層が取り除かれる
ことになる。このようにして、コア層4およびクラッド
層5からなる光導波路6が作製される。
料1’を、光導波路6を覆うように基板1の上に堆積し
て、上側基板1を形成する。上側基板1は、例えば、高
分子材料を塗布して焼結することにより形成することが
できる。
にするには、クラッド層5の上面が露出するまで、上側
基板1を研磨またはエッチングして、次いで、受光素子
10を所定位置に配置すればよい。図7(a)に示した
基板1として、例えば、凹状段差部16および光反射膜
12が予め形成された基板を用いることができる。ま
た、凹状段差部16が形成された基板1を用意し、コア
層4を形成する工程(図7(d)参照)までに、凹状段
差部16の傾斜面に沿って光反射膜12を形成してもよ
い。あるいは、図7(a)に示した基板1に代えて、溝
2が予め形成された基板を用意し、その溝2内に、クラ
ッド層5およびコア層4を含む光導波路6を形成する手
法を採用してもよい。この手法の場合にも、コア層を形
成する工程までに、凹状段差部16の傾斜面に沿って光
反射膜12を形成すればよい。なお、上記実施形態1か
ら3における光導波路6も、これらの手法を実質的に利
用して作製することが可能である。
を備えているので、光導波路を導波してきた光を、その
スポットの凹形により反射させて、集光させることがで
きる。したがって、光導波路を通ったレーザ光(信号
光)を効率良く受光素子に入射させることができる光波
回路モジュールを提供することができる。本発明の光波
回路モジュールに受光素子を搭載して受光デバイスとし
て用いた場合、光を効率よく受光できるので、微量の信
号光であっても受光することができるPLCモジュール
を実現することができる。
第1の実施形態にかかる光波回路モジュールを示す平面
図、B−B線の断面図、C−C線の断面図である。
施形態にかかる光波回路モジュールの改変例を示す平面
図である。
態にかかる光波回路モジュールの改変例を示す断面図で
ある。
第2の実施形態にかかる光波回路モジュールを示す平面
図、B−B線の断面図、C−C線の断面図である。
第3の実施形態にかかる光波回路モジュールを示す平面
図、B−B線の断面図、C−C線の断面図である。
第4の実施形態にかかる光波回路モジュールを示す平面
図、B−B線の断面図、C−C線の断面図である。
光波回路モジュールの製造方法を説明するための工程断
面図である。
る。
Claims (14)
- 【請求項1】 略円形凹形のスポットを有する基板と、 前記スポットの内面に沿って形成された光反射膜と、 前記スポットを通るプレーナー光導波路とを備え、 前記スポットにおける前記光反射膜によって、前記光導
波路の光は斜め上方へ反射集束される、光波回路モジュ
ール。 - 【請求項2】 前記プレーナー光導波路の一部は、前記
スポット内に位置しており、 前記プレーナー光導波路の前記一部は、前記光反射膜を
介して前記基板上に形成されており、 前記プレーナー光導波路を導波する光は、前記スポット
内で漏れて、前記略円形凹形によって設定された焦点に
集光する、請求項1に記載の光波回路モジュール。 - 【請求項3】 略円形凹形のスポットを有する基板と、 前記基板上に形成され、前記スポットの外周の一部に連
結する溝とを備え、 前記溝内には、プレーナー光導波路の少なくとも一部が
形成されており、 前記スポットの内面には、光反射膜が形成されており、 前記プレーナー光導波路の端面は、前記スポットの周辺
に位置しており、 前記プレーナー光導波路を導波する光は、前記端面から
前記スポット内に入射し、前記略円形凹形によって規定
される焦点に集光する、光波回路モジュール。 - 【請求項4】 略円形凹形のスポットを有する基板と、 前記基板上に形成され、前記スポットの外周の少なくと
も一部に連結する傾斜路とを備え、 前記傾斜路上には、プレーナー光導波路の少なくとも一
部が形成されており、前記スポットの内面のうち、前記
傾斜路が連結している側と少なくとも反対の側には、光
反射膜が形成されている、光波回路モジュール。 - 【請求項5】 凹形のスポットを有する基板と、 前記基板上に形成され、前記スポットの外周の一部に連
結する溝とを備え、 前記溝内には、プレーナー光導波路の少なくとも一部が
形成されており、 前記スポットの内面には、光反射膜が形成されており、 前記溝の底面は、前記スポット内の前記光反射膜の底面
付近に位置している、光波回路モジュール。 - 【請求項6】 略円形凹形のスポットが複数個形成され
た基板と、 各前記スポットの内面に沿って形成された光反射膜とを
備え、 各前記スポットは、プレーナー光導波路によって連結さ
れている、光波回路モジュール。 - 【請求項7】 前記プレーナー光導波路は、分岐した部
分を有し、 前記分岐した部分は、前記各スポットに連結されてお
り、かつ、前記分岐した部分の少なくとも一部は、所定
の波長を透過または反射する機能を有しており、 各前記スポットの上方には、受光素子が設けられてい
る、請求項6に記載の光波回路モジュール。 - 【請求項8】 第1の面と、前記第1の面に実質的に対
向する第2の面とを有する基板と、 前記基板の前記第1の面に形成された、略円形凹形のス
ポットと、 前記スポットの内面に沿って形成された光反射膜とを備
え、 前記第1の面上には、第1のプレーナー光導波路が設け
られており、 前記第2の面上には、第2のプレーナー光導波路が設け
られており、 前記第1のプレーナー光導波路は、前記スポットに連結
されており、 前記スポット内の一部には、前記第1の面と前記第2の
面とを繋ぐスルーホールが形成されており、 前記第2のプレーナー光導波路は、前記スルーホール内
に充填された透光性媒体を介して前記スポットに連結さ
れている、光波回路モジュール。 - 【請求項9】 前記プレーナー光導波路は、透明な透光
性樹脂から形成されている、請求項1から8の何れか一
つに記載の光波回路モジュール。 - 【請求項10】 略円形凹形のスポットを有する基板
と、前記スポットに連結する光導波路とを有する光波回
路モジュールの製造方法であって、 高分子シートからなる基板を用意する工程と、 熱および圧力の少なくとも一方を加えるエンボス加工を
前記基板に行い、それによって、前記スポットの凹面を
形成する工程とを包含する、光波回路モジュールの製造
方法。 - 【請求項11】 基板上に形成された、略円弧面形状ま
たは略球面形状を有する凹部と、 前記基板上に形成された光導波路と、 前記凹部の上方に配置され、前記光導波路を伝送して前
記凹部で反射された光を受光する受光素子とを備えた光
波回路モジュール。 - 【請求項12】 前記光導波路の少なくとも一部が、前
記基板の主面に対して傾斜して形成されている、請求項
8に記載の光波回路モジュール。 - 【請求項13】 基板上に形成された、略円弧面形状ま
たは略球面形状を有する段差部と、 前記基板上に形成された光導波路と、 前記段差部の上方に形成された、前記光導波路を伝送し
て前記段差部で反射した光を受光する受光素子とを備え
た光波回路モジュール。 - 【請求項14】 前記凹部の内面上に、光反射膜が形成
されている、請求項10または12に記載の光波回路モ
ジュール。
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-
2001
- 2001-12-27 JP JP2001397023A patent/JP3803575B2/ja not_active Expired - Fee Related
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