JP2002254181A - 突合せ接合方法及び接合装置 - Google Patents

突合せ接合方法及び接合装置

Info

Publication number
JP2002254181A
JP2002254181A JP2001056662A JP2001056662A JP2002254181A JP 2002254181 A JP2002254181 A JP 2002254181A JP 2001056662 A JP2001056662 A JP 2001056662A JP 2001056662 A JP2001056662 A JP 2001056662A JP 2002254181 A JP2002254181 A JP 2002254181A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
joining
butt
heating
rods
members
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001056662A
Other languages
English (en)
Inventor
Masao Ushio
誠夫 牛尾
Shigetomo Matsui
繁朋 松井
Hiroshi Yomo
宏 四方
Yoshikazu Yaginuma
良和 柳沼
Akira Sato
佐藤  明
Ko Togo
曠 東郷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MEIHO KK
Meiho Co Ltd
Meito Sangyo KK
New Industry Research Organization NIRO
NDK Inc
Original Assignee
MEIHO KK
Nihon Denshi Kogyo KK
Meiho Co Ltd
Meito Sangyo KK
New Industry Research Organization NIRO
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MEIHO KK, Nihon Denshi Kogyo KK, Meiho Co Ltd, Meito Sangyo KK, New Industry Research Organization NIRO filed Critical MEIHO KK
Priority to JP2001056662A priority Critical patent/JP2002254181A/ja
Publication of JP2002254181A publication Critical patent/JP2002254181A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Joining Of Building Structures In Genera (AREA)
  • Reinforcement Elements For Buildings (AREA)
  • Pressure Welding/Diffusion-Bonding (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 被接合部材の接合強度の向上を図ると共に、
安定した接合品質を有する継手を得ることが可能な突合
せ接合方法及び接合装置を提供する。 【解決手段】 一対の被接合部材2、3を突合せ配置
し、両突合せ端部2b、3bを加熱すると共に、加熱、
加圧状態において、上記被接合部材2、3をその軸心回
りに相対回転させ、その後、これとは逆方向に相対回転
させてから、両突合せ端部2b、3bを圧着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、突合せ接合方法
及び接合装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】土木、建築等の構造物に使用される鉄筋
等は、複数本の棒状体をその長手方向に接合することに
よって構成されている。図7は、上記鉄筋同士の接合と
して一般的に用いられている接合方法を示した概略構成
図である。同図に示すように、31、31は一対の棒状
体、32は接合用保護筒体であり、この棒状体31、3
1の被接合面である端面31a、31a同士を突合せて
配置すると共に、この棒状体31、31の両突合せ端部
の周囲に上記接合用保護筒体32を配置している。ここ
で、上記接合用保護筒体32は、例えば、セラミックス
等の短筒体からなり、その外周面に螺旋溝が設けられて
いる。そして、この螺旋溝に高周波誘導加熱装置の加熱
コイル33が嵌合するようになっている。具体的な接合
方法としては、まず上記一対の棒状体31、31の端面
31a、31a同士を突合せた状態で、高周波誘導加熱
装置の加熱コイル33に高周波電流を流し、これによっ
て両突合せ端部を加熱する。次に、加熱状態で上記一対
の棒状体31、31を相互に接近する方向に押圧するこ
とによって両突合せ端部を圧着するように構成してい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記接合方
法を用いて各棒状体31、31の接合を行う際、次のよ
うな問題が生じている。まず第1には、上記棒状体3
1、31の突合せ端部の加熱が必ずしも均一には行え
ず、温度分布にムラが生じてしまうということである。
それは、加熱コイル33の軸心位置に、各棒状体31、
31を設置する際に、設置誤差が生じ、この誤差に起因
して突合せ端部の温度分布が周方向に変化してしまうた
めである。また第2には次のような問題がある。すなわ
ち、上記各棒状体31、31の端面31a、31aは、
通常、図8に示すように平坦化加工されている。従っ
て、これらを突合せ配置すると、両端面31a、31a
全体が接触することになるため、各棒状体31、31の
接合形成方向としては、図8に示す矢印方向、すなわち
被接合面に対して垂直な方向に、端面31a、31a全
体が押圧変形していくことになる。しかしながら、この
接合時には、その突合せ端部から不純物や気泡等が共に
生じるため、上記のように端面31a、31a全体に圧
力が加わると、径方向外方への金属の流動が起こりにく
くなり、その中心部分において、これらの不純物等が外
部に排出されずに金属組織の中に残存してしまい、充分
な継手強度が得られないということである。また第3に
は、上記接合方法では、単一加熱源(加熱コイル33)
によって同一温度で加熱しているため、溶融点の異なる
異種金属同士の接合には適さないという問題もある。
【0004】この発明は、上記従来の欠点を解決するた
めになされたものであって、その目的は、被接合部材の
接合強度の向上を図ると共に、安定した接合品質を有す
る継手を得ることが可能な突合せ接合方法及び接合装置
を提供することにある。また、異種金属同士の接合が可
能な突合せ接合方法及び接合装置を提供することもこの
発明の目的である。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで請求項1の突合せ
接合方法は、一対の被接合部材2、3を突合せ配置し、
両突合せ端部2b、3bを加熱すると共に、加熱状態で
両突合せ端部2b、3bを圧着する突合せ接合方法にお
いて、加熱、加圧状態において、上記被接合部材2、3
をその軸心回りに相対回転させ、その後、これとは逆方
向に相対回転させてから、両突合せ端部2b、3bを圧
着するように構成したことを特徴としている。
【0006】上記請求項1の突合せ接合方法では、加
熱、加圧状態において、被接合部材2、3をその軸心回
りにおける正方向、及び逆方向に相対回転させることに
より、加熱分布に周方向に偏りが生じているような場合
であっても、上記突合せ端部2b、3bが略均一的に加
熱されることになり、温度分布の均一化を図ることがで
きる。この結果、上記突合せ端部2b、3bの押圧変形
時において、両被接合部材2、3の突合せ端部2b、3
bに加わる押圧力の均一化を図ることができる。また、
上記両突合せ端部2b、3bに軟化部分と軟化されてい
ない部分とが偏在するような場合であっても、両端部2
b、3bを加熱、加圧状態で接触させて回転することに
よって、軟化部分と軟化されていない部分との偏在状態
が解消されることになるため、上記押圧変形時におい
て、両突合せ端部2b、3bに加わる押圧力の均一化を
図ることができる。さらに上記回転によって塑性流動の
方向が逆転するので、これによって突合せ端部2b、3
b及びその近傍における結晶粒の微細化を図ることもで
きる。以上の結果、両被接合部材2、3の接合強度を向
上することができる。
【0007】また請求項2の突合せ接合方法は、上記一
対の被接合部材2、3の一方又は両方の突合せ端面2
a、3aに、その軸方向に突出する突出部が形成されて
いることを特徴としている。
【0008】上記請求項2の突合せ接合方法では、上記
被接合部材2、3の突合せ端面2a、3aの軸方向に、
突出部を形成している。これによって、両突合せ端面2
a、3aが平坦な場合よりも、相対する端面2a、3a
内にくい込み易くなると共に、圧着される接合断面も増
加するため、両被接合部材2、3の接合強度を向上する
ことができる。また上記接合時には、この突出部近傍か
ら順に圧力が作用して変形していくことになるため、中
心部から外側に向けての金属の流動が起こりやすくな
り、これと共に不純物や気泡等が外部に排出され易くな
る。この結果、被接合部材2、3の金属組織内部に不純
物等が残存するのを抑制することができ、両被接合部材
2、3の接合強度を一段と向上することが可能となる。
そして、これらの結果、安定した接合品質を有する継手
を得ることができる。なお、上記請求項2では、軸方向
に突出部を形成するとしているが、上記被接合部材2、
3の断面が円形でない部材の場合、上記軸方向とは、そ
の長手方向に沿う中心軸を意味する。
【0009】さらに請求項3の突合せ接合方法は、上記
一方の被接合部材2の突合せ端部2bと、他方の被接合
部材3の突合せ端部3bとを、それぞれ別の加熱手段7
a、7bによって加熱するように構成したことを特徴と
している。
【0010】上記請求項3の突合せ接合方法では、各被
接合部材2、3に別々に加熱手段7、7を設けたことに
よって、各被接合部材2、3の加熱温度を変えて、個別
に加熱することが可能となるため、溶融点の異なる異種
金属材料同士の接合、及び断面積の異なる材料同士の接
合を行うことが可能となる。
【0011】上記請求項4の突合せ接合装置は、一対の
被接合部材2、3の両突合せ端部2b、3bを加熱する
ための加熱手段7と、上記両突合せ端部2b、3bを圧
着するための加圧手段と、上記被接合部材2、3をその
軸心回りにおける正方向、及び逆方向に相対回転するた
めの回転手段とを備えた接合装置に関するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、この発明の突合せ接合方法
及び接合装置の具体的な実施の形態について、図面を参
照しつつ詳細に説明する。
【0013】図1は、この発明の一実施の形態である突
合せ接合方法を説明するための概略構成図である。図1
において、2、3はそれぞれ材質が異なる棒状の被接合
部材(以下、棒状体とする)であり、例えば、ステンレ
ス、鉄、アルミニウム等の材質の金属が用いられる。上
記各棒状体2、3は、同軸上に、その被接合面である端
面2a、3a同士が突合せ配置されている。このとき、
上記一方の棒状体2の端面2aには、その外周部から軸
方向の中心部に向かって先細となるような、略円錐形の
突出部が形成されており、又他方の棒状体3の端面3a
は、平坦化加工されている。そして、上記棒状体2、3
の突合せ端部2b、3bの周囲には、上記棒状体2、3
の外径寸法よりも大きい内径寸法を有する筒状の接合用
保護筒体4が配置されている。この接合用保護筒体4
は、例えば、セラミックス等の短筒体の筒状本体5から
なり、この筒状本体5の外周面に螺旋溝6が形成されて
いる。そして、この螺旋溝6に嵌合するように、加熱手
段である高周波誘導加熱装置の加熱コイル7が巻回され
ている。この加熱コイル7は、銅等の導体のパイプから
なり、これに高周波電流が流されると共に、その内部中
空部8に冷却水を供給することができるようになってい
る。またこの実施形態における加熱コイル7は、それぞ
れ電流値が可変できる第1加熱コイル7aと第2加熱コ
イル7bとの2つの加熱コイルからなっており、上記一
方の棒状体2の端部2b側に第1加熱コイル7aが、ま
た他方の棒状体3の端部3b側に第2加熱コイル7bが
配置されるように構成されている。これによって、各棒
状体2、3の突合せ端部2b、3bを、加熱温度を変え
て個別に加熱することが可能となる。
【0014】次に、この発明の突合せ接合装置の実施形
態について説明する。図2はこの接合装置1全体を示し
た概略断面図である。上記接合装置1は、主に、上記で
示した両突合せ端部2b、3bを加熱するための加熱手
段と、両棒状体2、3をその軸心回りにおける正方向、
及び逆方向に相対回転するための回転手段と、両突合せ
端部2b、3bを圧着するための加圧手段とから構成さ
れている。より詳細に言えば、まず、平板状の架台9上
の左右両側に載設された上記加圧手段は、雄ネジ部を有
するスクリュー18a、18bと、上記雄ネジ部に螺合
する雌ネジ部を有するナット19a、19bと、上記ス
クリュー18a、18bの両端を支持するための本体2
0a、20bと、上記スクリュー18a、18bを回転
させるための加圧用モータ17a、17bとから構成さ
れている。このとき、上記スクリュー18a、18b
は、本体20a、20bに固定されているため、上記加
圧用モータ17a、17bの駆動によってスクリュー1
8a、18bを回転させると、これに螺合されたナット
19a、19bがその軸方向に移動するように構成され
ている。
【0015】また、上記加圧手段のナット19a、19
b上には、上記回転手段を支持するためのアーム部16
a、16bが取付けられている。ここで、上記回転手段
は、主に各棒状体2、3を支持するためのチャック11
a、11bと、筒状の回転体12a、12bと、回転用
モータ13a、13bとからなっている。すなわち、上
記アーム部16a、16bには、ベアリング15a、1
5bを介して筒状の回転体12a、12bが支持されて
おり、この回転体12a、12bの内周部に、上記チャ
ック11a、11bが設けられている。上記チャック1
1a、11bは、それぞれの棒状体2、3の周部を挟持
することができるように構成されており、上記棒状体
2、3を、その突合せ端部2b、3bがチャック11
a、11bから突出するように配置している。一方、上
記回転体12a、12bの周囲部分の一端には、回転用
モータ13a、13bのギヤ14a、14bと噛み合う
ギヤ10a、10bが設けられており、上記回転用モー
タ13a、13bの回転は、このギヤ10a、10bを
介して回転体12a、12bに伝達されるようになって
いる。これより、上記各チャック11a、11bによっ
て支持された各棒状体2、3は、この回転用モータ13
a、13bの駆動によって、上記回転体12a、12b
と一体となって、軸心回りに正逆回転するように構成さ
れている。そしてさらに、上記回転手段は、そのアーム
部16a、16bが加圧手段のナット19a、19b上
に取付けられているため、上記加圧用モータ17a、1
7bを駆動することによって、両回転手段を軸方向に近
接又は離反させることができる。
【0016】次に、上記接合装置1を用いた各棒状体
2、3の接合方法を、図2及び図3に基づいて説明す
る。ここで、図3は上記接合装置1を用いた具体的な接
合手順(作動内容)を示している。まず図2に示すよう
に、向かって左側に位置するチャック11aにて、一方
の棒状体2を、その端部2bがチャック11aから突出
するように支持する。次に上記各加熱コイル7a、7b
が巻回された接合用保護筒体4を、チャック11aから
突出している上記棒状体2の端部2bに外嵌する。その
後、上記接合用保護筒体4の反対側から他方の棒状体3
を挿入し、その端面3aが一方の棒状体2の端面2aに
突合うように、向かって右側に位置するチャック11b
にて上記棒状体3を支持する。つまりこの状態では、上
記棒状体3の端部3bが上記チャック11bから突出す
るように設けられており、さらに各棒状体2、3の軸心
が同一直線上に位置するように配置されている。次に、
高周波加熱誘導装置の図示省略のケーブルを各加熱コイ
ル7a、7bの接続端に接続し、上記接合用保護筒体4
の位置合せを行う。ここで、上記位置合せとは、図2に
示すように、突合せ端部2a、2bの周囲に接合用保護
筒体4を配置することであって、この接合用保護筒体4
に巻回されている第1加熱コイル7aが一方の棒状体2の
端部2b側に、また第2加熱コイル7bが他方の棒状体
3の端部3b側に配置される。
【0017】そして、図2に示すようにセットした状態
で、高周波誘導加熱装置をON状態として、加熱コイル
7a、7bに高周波電流を流す(図3参照)。これによ
って、交番磁束が生じ、それが棒状体2、3を貫通して
渦電流を誘導する。その際、棒状体2、3の突合せ端部
2b、3bにジュール熱が発生する。これによって、こ
の棒状体2、3の突合せ端部2b、3bが加熱され、こ
の突合せ端部2b、3bの一部が融解状となる。次に、
この加熱状態で、回転用モータ13a、13bを駆動す
ると、各チャック11a、11bで支持された棒状体
2、3が、回転体12a、12bと一体となって軸心回
りに正方向及び逆方向に相対回転する。すなわち、約1
5°〜30°の角度で正方向に相対回転させた後、これ
とは逆方向に同じ角度で相対回転させるという動作を約
1秒間に数回の割合で繰り返し行う。またこのとき、上
記棒状体2、3の加圧も共に行う。すなわち、加圧用モ
ータ17a、17bを駆動することによって、左右のア
ーム部16a、16bを互いに近接する方向に僅かに移
動させていき、これによって各棒状体2、3の端面2
a、3aを互いに押圧変形させる。この後、回転用モー
タ13a、13bを停止して、棒状体2、3の回転を止
め、上記加熱及び加圧を引き続き一定時間行う。その
後、今度は加圧用モータ17a、17bを停止して棒状
体2、3の加圧を止め、加熱のみを継続して行う。最後
に、上記棒状体2、3を静止させた状態で、高周波誘導
加熱装置をOFF状態にして、加熱コイル7a、7bに
よる加熱を停止する。そしてこれによって、上記一対の
棒状体2、3が圧着する。その後、接合装置1のチャッ
ク11a、11bを弛めて接合された棒状体2、3取外
すと共に、接合用保護筒体4を棒状体2、3の接合部2
2から取外せば(開放)、この接合作業は終了する。な
お、接合用保護筒体4を取外す場合は、ハンマー等の工
具にて軽く叩いて壊せばよい。
【0018】図4は上記接合方法を用いた各棒状体2、
3の接合過程を示した概略説明図である。そこで、図4
(a)は接合時における各棒状体2、3の状態を、また
図4(b)は接合後における棒状体2、3の状態を示し
ている。図4(a)に示すように、この実施形態におい
ては、一方の棒状体2の端面2aに、その軸方向に突出
する略円錐状の突出部が形成されている。このため上記
加圧時には、始めにこの突出部が形成された中心部分が
他方の棒状体3の端面3aに押圧変形され、その後、順
にその径方向外方部分が押圧変形されていくことになる
(図4(a)における接合成形方向)。この際、上記加
熱による熱影響を受けて融解された部分や軟化部分が径
方向外方側へと押し出され(金属の流動)、軟化されて
いない部分が相手側の端面内へとくい込まれていくこと
になる。そして上記棒状体2、3は、その後、この状態
で冷却されることによって圧着され、接合が完了する。
図4(b)に示す斜線部分は、上記加圧によって複合成
形された接合部22を示している。また、上記接合時に
上記融解部分が外側へと押し出されるのと一緒に、上記
両端面2a、3aからの不純物や気泡等も、外側へと押
し出されることになる。図における21は、このように
して外側へ押し出された融解部分が、そのまま冷却され
ることによって生じた金属塊(バリでない)である。
【0019】このように、一方の棒状体2の端面2aに
突出部を形成したことによって、この突出部から径方向
外方へと順に圧力が作用して変形していくことになるた
め、中心部から外側に向けての金属の流動が起こりやす
くなり、これと共に不純物や気泡等が外部に排出され易
くなる。この結果、両棒状体2、3の金属組織内部に不
純物等が残存するのを抑制することができる。また、一
方の棒状体2の端面2aに突出部が形成されている方
が、その端面2aが平坦な場合よりも、他方の棒状体3
の端面3a内にくい込み易くなる他、圧着される接合断
面が増加するため、両棒状体2、3の接合強度を向上す
ることができる。そして以上の結果、安定した接合品質
を有する継手を得ることが可能となる。
【0020】また、上記実施形態における突合せ接合方
法及び装置において、上記接合時に両方の棒状体2、3
をその軸心回りに相対回転させたことによって、周方向
における突合せ端部2b、3bの加熱位置を移動するこ
とができるため、回転軸の偏心等によって加熱分布に偏
りが生じている場合であっても、両棒状体2、3の突合
せ端部2b、3bを略均一に加熱することができ、温度
分布の均一化を図ることができる。これによって、上記
棒状体2、3の突合せ端部2b、3bの軟化部分とまだ
軟化されていない部分とが、その周方向において略均一
的に生じることになるため、各棒状体2、3を押圧変形
する際、両突合せ端部2b、3bに押圧力を均一的に加
えることができる。また、材質ムラ等が原因で、上記両
突合せ端部2b、3bに軟化部分と軟化されていない部
分とが偏在するような場合であっても、両端部2b、3
bを加熱、加圧状態で接触させて回転することによっ
て、軟化部分と軟化されていない部分との偏在状態が解
消されることになるため、上記押圧変形時において、両
突合せ端部2b、3bに加わる押圧力の均一化を図るこ
とができる。さらに上記回転によって塑性流動の方向が
経時的に逆転するので、これによって突合せ端部2b、
3b、及びその近傍における結晶粒の微細化を図ること
もできる。これらの結果、両棒状体2、3の接合強度を
一段と向上することができる。一方、上記各棒状体2、
3にそれぞれ別の加熱コイル7a、7bを設けたことに
よって、各棒状体2、3の加熱温度を変えて、入熱コン
トロールを行いながら個別に加熱することができるた
め、溶融点の異なる異種金属材料同士の接合、及び断面
積の異なる材料同士の接合を行うことが可能となる。
【0021】次に、図5に上記実施形態である突合せ接
合方法の変更例を示す。ここでは、上記各棒状体2、3
の両方の突合せ端面2a、3aに、その軸方向に突出す
る複数の突出部を形成したことによって、その両端面2
a、3a形状を凹凸形状としている点が、上記実施形態
と異なる点である。図5(a)は接合前における各棒状
体2、3の端部2b、3bの形状を示しており、図5
(b)は接合後における棒状体2、3の接合状態を示し
ている。また図における斜線部分は、加熱及び加圧によ
り複合成形された接合部22を示している。なお、この
他の構造は上記実施の形態と同様であるので、同一機能
部分に同一の符号を付してその説明を省略する。
【0022】上記実施形態の変更例における突合せ接合
方法によれば、両方の突合せ端面2a、3aの軸方向に
複数の突出部を形成したことによって、より各端面2
a、3a内にくい込み易くなると共に、圧着される接合
断面も増加するため、両棒状体2、3の接合強度を一段
と向上することができる。またこの結果、安定した接合
品質を有する継手を得ることができる。
【0023】ところで、上記のような接合方法を用いた
金属材料間の接合は、土木、建築等の分野の構造物に使
用される金属材料の他に、自動車産業等の機械分野で使
用される車軸、ボルト、レール等の金属材料の接合にも
利用することができる。図6(a)(b)(c)にその
具体的な応用例を示す。図6(a)は材質の異なる金属
材料間の接合、すなわち、ここではS20CとS45C
との接合例を示している。このように異種金属材料間の
接合が容易に実施可能になったことによって、例えば、
同一金属によって製造していた部材の一部を、硬さの異
なる金属に替えたり、軽い金属に替えたりすることが可
能となる。またこのように、使用できる金属の選択範囲
が広がったことによって、部品の軽量化及び低コスト化
を図ることが可能となる。また図6(b)は、全長の長
尺寸法が5〜10m以上あるような、長尺アンカーボル
トのネジ加工部と棒状体との接合を示している。ここ
で、上記接合は、被接合部材を僅かに回転させるだけで
よいため、移動が困難な長尺部材の接合にも好適に利用
することができる。この結果、例えば、図に示す長尺ア
ンカーボルトのように、長さが長いためにネジ加工する
ことが困難な部材は、ネジ加工部のみを別に製造して、
後に棒状体に接合するということが可能となるため、こ
れによって作業の簡略化を図ることができる。さらに図
6(c)は、接合する部材の形状が異なる部材同士の接
合例を示している。図は、棒状体の両端にフランジ部が
形成された部材を示しているが、上記接合方法を用いれ
ば、機械加工すべき部分を別に製造して、後に他の部品
と接合することが可能であるため、一本の部材を機械加
工することによって製造する場合と比較して、材料費の
節減や機械加工時間の短縮化を図ることができる。
【0024】以上にこの発明の突合せ接合方法及び接合
装置の具体的な実施の形態について説明したが、この発
明は上記実施の形態に限定されるものではなく、この発
明の範囲内で種々変更して実施することが可能である。
例えば、上記実施形態においては、それぞれの棒状体
2、3に別の加熱コイル7a、7bを設けることによっ
て、加熱温度を変えて異種金属同士の接合を行う場合に
ついて説明したが、同一金属同士の接合の場合は溶融点
が等しいため、1つの加熱コイル7で両棒状体2、3を
加熱すればよい。また、両突合せ端部2b、3bを加熱
する加熱手段にしても、上記高周波誘導加熱装置以外
に、フラッシュバット溶接や直接通電による抵抗加熱、
あるいはガス加熱でもよい。さらに上記実施形態におい
ては、両方の棒状体2、3を回転、及び移動させること
によって圧着させたが、一方の棒状体2、3を固定状態
とし、他方の棒状体3、2のみを回転、及び移動させる
ことによって圧着することも可能である。また上記実施
の形態では、一方又は両方の棒状体2、3の端面2a、
3aに突出部を形成したが、平坦な端面を有する棒状体
同士の接合であっても良い。また、上記実施形態で示し
た接合手順、すなわち棒状体2、3の加熱、加圧、回転
を行う手順及び時間等に関しては、上記実施形態に限定
されるものではなく、接合を行う棒状体2、3の材質や
形状等によって変更することが可能である。また上記実
施の形態では、加圧手段としてスクリューを用いたが、
シリンダ機構やリンク機構等の公知公用の駆動部を使用
することが可能であるし、さらに回転手段についても上
記以外の方法で回転させても良い。
【0025】
【発明の効果】請求項1の突合せ接合方法、及び請求項
4の突合せ接合装置によれば、加熱状態において、被接
合部材をその軸心回りにおける正方向、及び逆方向に相
対回転させることにより、加熱分布に周方向に偏りが生
じているような場合であっても、上記突合せ端部が略均
一的に加熱されるようになり、温度分布の均一化を図る
ことができる。この結果、上記突合せ端部の押圧変形時
において、両被接合部材の突合せ端部に加わる押圧力の
均一化を図ることができる。また、上記両突合せ端部に
軟化部分と軟化されていない部分とが偏在するような場
合であっても、両端部を加熱、加圧状態で接触させて回
転することによって、軟化部分と軟化されていない部分
との偏在状態が解消されることになるため、上記押圧変
形時において、両突合せ端部に加わる押圧力の均一化を
図ることができる。さらに上記回転によって塑性流動の
方向が逆転するので、これによって突合せ端部及びその
近傍における結晶粒の微細化を図ることもできる。以上
の結果、両被接合部材の接合強度を向上することができ
る。
【0026】請求項2の突合せ接合方法によれば、被接
合部材の突合せ端面の軸方向に、突出部を形成すること
によって、両突合せ端面が平坦な場合よりも、相対する
端面内にくい込み易くなると共に、圧着される接合断面
も増加するため、両被接合部材の接合強度を向上するこ
とができる。また上記接合時には、この突出部近傍から
順に圧力が作用して変形していくことになるため、中心
部から外側に向けての金属の流動が起こりやすくなり、
これと共に不純物や気泡等が外部に排出され易くなる。
この結果、被接合部材の金属組織内部に不純物等が残存
するのを抑制することができ、両被接合部材の接合強度
を一段と向上することが可能となる。そして、これらの
結果、安定した接合品質を有する継手を得ることができ
る。
【0027】請求項3の突合せ接合方法によれば、各被
接合部材の加熱温度を変えて、個別に加熱することが可
能となるため、溶融点の異なる異種金属材料同士の接
合、及び断面積の異なる材料同士の接合を行うことが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態である突合せ接合方法
を説明するための概略構成図である。
【図2】この発明の一実施の形態である突合せ接合装置
の全体を示した概略断面図である。
【図3】上記実施形態の突合せ接合方法の具体的な作動
内容を示す説明図である。
【図4】上記実施形態における各棒状体の接合過程を示
した概略説明図である。
【図5】上記実施形態の変更例における各棒状体の接合
過程を示した概略説明図である。
【図6】上記接合方法を用いた各種部材間の接合例を示
した概略図である。
【図7】従来の突合せ接合方法を説明するための概略構
成図である。
【図8】従来の各棒状体の接合過程を示した概略説明図
である。
【符号の説明】
1 接合装置 2 棒状体(被接合部材) 2a 端面 2b 端部 3 棒状体(被接合部材) 3a 端面 3b 端部 4 接合用保護筒体 7 加熱コイル(加熱手段) 7a 第1加熱コイル 7b 第2加熱コイル 22 接合部
フロントページの続き (71)出願人 501085142 名東産業株式会社 愛知県犬山市橋爪上海92−3 (72)発明者 牛尾 誠夫 兵庫県川西市緑台4丁目8番48号 (72)発明者 松井 繁朋 兵庫県神戸市中央区港島南町1丁目5番2 号 財団法人新産業創造研究機構内 (72)発明者 四方 宏 兵庫県神戸市中央区港島南町1丁目5番2 号 財団法人新産業創造研究機構内 (72)発明者 柳沼 良和 神奈川県相模原市南橋本4−3−15 日本 電子工業株式会社内 (72)発明者 佐藤 明 埼玉県川口市前川2−36−18 株式会社明 峰内 (72)発明者 東郷 曠 愛知県小牧市小木東1丁目20番地 名東産 業株式会社内 Fターム(参考) 2E125 AA01 AB13 AC00 AC14 AC19 AG03 AG26 CA90 DA03 2E164 AA02 BA24 BA48 4E067 AA02 BB02 BG01 CA02 CA03 CA04 DC02 DC05 EA09 EB00 EC05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の被接合部材(2)(3)を突合せ
    配置し、両突合せ端部(2b)(3b)を加熱すると共
    に、加熱状態で両突合せ端部(2b)(3b)を圧着す
    る突合せ接合方法において、加熱、加圧状態において、
    上記被接合部材(2)(3)をその軸心回りに相対回転
    させ、その後、これとは逆方向に相対回転させてから、
    両突合せ端部(2b)(3b)を圧着するように構成し
    たことを特徴とする突合せ接合方法。
  2. 【請求項2】 上記一対の被接合部材(2)(3)の一
    方又は両方の突合せ端面(2a)(3a)に、その軸方
    向に突出する突出部が形成されていることを特徴とする
    請求項1の突合せ接合方法。
  3. 【請求項3】 上記一方の被接合部材(2)の突合せ端
    部(2b)と、他方の被接合部材(3)の突合せ端部
    (3b)とを、それぞれ別の加熱手段(7a)(7b)
    によって加熱するように構成したことを特徴とする請求
    項1又は請求項2の突合せ接合方法。
  4. 【請求項4】 一対の被接合部材(2)(3)の両突合
    せ端部(2b)(3b)を加熱するための加熱手段
    (7)と、上記両突合せ端部(2b)(3b)を圧着す
    るための加圧手段と、上記被接合部材(2)(3)をそ
    の軸心回りにおける正方向、及び逆方向に相対回転する
    ための回転手段とを備えていることを特徴とする突合せ
    接合装置。
JP2001056662A 2001-03-01 2001-03-01 突合せ接合方法及び接合装置 Pending JP2002254181A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001056662A JP2002254181A (ja) 2001-03-01 2001-03-01 突合せ接合方法及び接合装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001056662A JP2002254181A (ja) 2001-03-01 2001-03-01 突合せ接合方法及び接合装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002254181A true JP2002254181A (ja) 2002-09-10

Family

ID=18916653

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001056662A Pending JP2002254181A (ja) 2001-03-01 2001-03-01 突合せ接合方法及び接合装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002254181A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010530808A (ja) * 2007-06-23 2010-09-16 ロールス・ロイス・ピーエルシー 溶接用のエンクロージャー、このような溶接用のエンクロージャーを含む溶接装置、及び溶接用のエンクロージャーを使用して第1及び第2の溶接エレメントを溶接する方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010530808A (ja) * 2007-06-23 2010-09-16 ロールス・ロイス・ピーエルシー 溶接用のエンクロージャー、このような溶接用のエンクロージャーを含む溶接装置、及び溶接用のエンクロージャーを使用して第1及び第2の溶接エレメントを溶接する方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20060131300A1 (en) Method for performing a magnetic pulse welding operation
EP1631414B1 (en) Method of induction weld forming with shear displacement step
KR101668628B1 (ko) 압연롤의 제조 방법 및 압연롤, 및 압연롤의 제조 장치
EP1029627B1 (en) Friction agitation jointing method of metal workpieces
KR20080003887A (ko) 마찰 교반 용접에 의한 재료의 결합 방법
JP2002254181A (ja) 突合せ接合方法及び接合装置
KR20220002382A (ko) 마찰전류 접합시키기 위한 방법 및 장치
JP3419994B2 (ja) 接合強度の高い鋼管の液相拡散接合用継手
JP2002283070A (ja) 異種金属材料の摩擦撹拌接合方法
JP2012110920A (ja) アクスルケースの製造方法
JP2000094157A (ja) 摩擦接合工法
JP4080716B2 (ja) 小接合面用パルス通電接合方法
JP3891695B2 (ja) 棒状部材の接合方法
JP2007315463A (ja) 中空状動力伝達シャフト
WO2016047619A1 (ja) 接合体、磁気回転アーク接合方法および接合体の製造方法
JPS61147980A (ja) 通電加熱圧接方法及びその装置
JP2004001054A (ja) 突合せ接合方法
JP2002254178A (ja) 突合せ接合装置
WO2021246036A1 (ja) 接合物品の製造方法及び製造装置
JP2001287040A (ja) 接合構造体およびその接合強度評価方法
WO2017026222A1 (ja) 接合体、磁気回転アーク接合方法および接合体の製造方法
AU2009201495B2 (en) Conduits Manufactured by Tubular Lamination and Methods of Joining Them
JP2017100173A (ja) 異種金属接合体の製造方法
RU2237561C1 (ru) Разделка труб из разнородных сталей под диффузионную сварку
WO2019182005A1 (ja) 嵌合部材、環状部材、接合済部材及び接合済部材の製造方法