JP2002250737A - ビーズと微量液体の位置制御機構 - Google Patents

ビーズと微量液体の位置制御機構

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JP2002250737A
JP2002250737A JP2001048580A JP2001048580A JP2002250737A JP 2002250737 A JP2002250737 A JP 2002250737A JP 2001048580 A JP2001048580 A JP 2001048580A JP 2001048580 A JP2001048580 A JP 2001048580A JP 2002250737 A JP2002250737 A JP 2002250737A
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beads
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valve
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俊彦 千葉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 検体を結合したビーズをハンドリングし、試
薬等の微量の液体との反応を行うことが可能なビーズと
微量液体の位置制御機構を提供する。 【解決手段】 圧力を利用してビーズと液体を移動させ
るビーズと微量液体の位置制御機構において、ビーズ1
を導入する第1導管10と、上記第1導管10に接続さ
れたビーズ通路7と、上記第1導管10に接続され、試
薬14を導入する第2導管26と、上記第2導管26よ
り細径に形成され、一方の端部が第2導管26の側壁面
に接続され、内面が疎液性の性質を有する第1細管27
と、上記第1細管27の他端に連通された試薬通路23
と、一方の端部が試薬通路23の側壁面に接続され、内
面が疎液性の性質を有する第2細管30とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発明は、ビーズと
微量液体の位置制御機構に関し、さらに、詳細には、複
数の種類のビーズと、複数の種類の微量液体を位置制御
して混合させる機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、生化学マイクロ分析システム
においては、ビーズに検体を結合させ、定量、分析する
ことは数多く提案されてきた。そして、検体を結合させ
た微量のビーズを、定量、分析するためには、微量の試
薬等の液体をハンドリングする技術が必要である。
【0003】微量の液体をハンドリングする技術とし
た、例えば、特開2000−27813号公報が知られ
ている。この公報には、疎液性(この公報では、水をは
じく性質を「疎水性」というのに対して、液体全般に対
してはじく性質を「疎液性」と呼んでいる。)の細管に
対し起こす負の毛細管現象を利用して、液体の位置決め
や、定量の体積の移動を行うことが記載されている。ま
た、上述した技術を応用して、2種類の液体をミキシン
グする技術が、「Micro Total Analy
sis Systems 2000」誌の第481頁〜
第484頁に掲載されている。
【0004】先ず、特開2000−27813号公報で
開示されている技術の概要を、図9(A)、(B)を参
照して説明する。図9(A)は平面図を示しており、第
1導管101と第2導管102は、複数の細管103で
連通している。これらの導管101、102および複数
の細管103は、図9(B)の断面図で示すように、半
導体プロセス等により加工したシリコンウエハを型とし
てPDMS(ポリジメチルシロキサン)104に転写
し、PMMA(ポリメタクリル酸メチル)105の板を
蓋として張り付けて構成してある。
【0005】上記細管103の内面には、フッ化炭素膜
が形成され疎液性に処理されており、液体の侵入に対し
て抵抗するが、気体は容易に通過させる。そして、第1
導管101には第1ポンプ106が、第2導管102に
は第2ポンプ107が接続され、それぞれ任意の圧力P
a、Pbを付与することができる。
【0006】この構成によって、液滴108を位置決め
制御できることを説明する。複数の細管103には、あ
る臨界圧力差ΔPcが存在し、臨界圧力差ΔPc以下の
圧力差に対しては、全く液漏れを起こさない。
【0007】すなわち、図9(A)に示すような状態に
おいて、(Pa−Pb)が臨界圧力差ΔPc以下であれ
ば、液滴108は、第1導管101から複数の細管10
3を通って第2導管102に侵入することはない。この
手段を用いて微量液体制御機構を構成したものである。
【0008】また、上記「Micro Total A
nalysis Systems2000」誌の第48
1頁〜第484頁に掲載されている技術では、上記手段
を応用して、微量液体の定量とミキシングを行ってい
る。図10(A)、(B)、(C)及び(D)を参照し
て、上記技術の概要を説明する。第3導管109と第4
導管110とは、複数の細管111で連通されている。
第3導管109と第5導管112は、複数の複数の細管
113で連通されている。第4導管110と第5導管1
12は、図示しないポンプに各々接続されており、任意
の圧力を付与することができる。
【0009】図10(A)は、初期状態である。次に、
図10(B)に示すように、第4導管110に負の圧力
をかけて、細管111を介して第3導管109内の空気
を吸引して、第3導管109内に液体114を導入す
る。さらに、図10(C)は、第3導管109内に液体
が満たされた状態を示している。このとき、第3導管1
09と第4導管110の圧力差が、図9(A)で説明し
た臨界圧力差ΔPc以下であれば、液体114が第4導
管110内に侵入することはない。
【0010】次いで、図10(D)に示すように、第5
導管112に正の圧力を付与して、細管113を介して
第3導管109内に空気を送り込むと、液体114aを
残して液体114bは送り返される。したがって、第3
導管109に対して、細管112の位置を適当に配置す
ることで、液体114aを所定の量に定量することがで
きる。また、第3導管109に対し、連通される第4導
管110、第5導管112を、さらに、第6導管、第7
導管と増設することで、複数の液体の定量やミキシング
も可能である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開2000−27813号公報および「Micro T
otal Analysis Systems 200
0」誌の第481頁〜第484頁に記載されている方法
では、ビーズを液体に混入させて扱うことはできても、
ビーズを直接ハンドリングすることはできない。そのた
め、検体をビーズに結合させた後に希釈液に混入させて
から、試薬等との反応を検出することになる。しかし、
十分な量の検体を確保できる場合は問題ないが、少量し
か入手できない貴重な検体の場合は、希釈することで反
応等の感度が低下し、十分な分析ができないという問題
があった。
【0012】本発明は、この点に着目し、検体を結合し
たビーズをハンドリングし、試薬等の微量の液体との反
応を行うことが可能なビーズと微量液体の位置制御機構
を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
圧力を利用してビーズと液体を移動させるビーズと微量
液体の位置制御機構において、ビーズを導入する第1導
管と、上記第1導管に接続されたビーズ通路と、上記ビ
ーズ通路に圧力を付与するポンプ装置と、上記第1導管
に接続され、試薬を導入する第2導管と、上記第2導管
より細径に形成され、一方の端部が第2導管の側壁面に
接続され、内面が疎液性の性質を有する第1細管と、上
記第1細管の他端に連通された試薬通路と、上記試薬通
路に圧力を付与するポンプ装置と、一方の端部が試薬通
路の側壁面に接続され、内面が疎液性の性質を有する第
2細管と、上記第2細管に圧力を付与するポンプ装置と
を有することを特徴とする。
【0014】請求項2記載の発明は、上記第1導管にバ
ルブを介して接続されたポンプ装置と、上記第2導管の
端部に接続され、第2導管より細径に形成されると共
に、内面が疎液性の性質を有する第3細管と、上記第3
細管にバルブを介して連通されたポンプ装置と、上記第
1導管および第2導管に接続された第3導管と、上記第
3導管にバルブを介して連通されたポンプ装置とを有す
ることを特徴とする。
【0015】請求項3記載の発明は、上記第2導管にバ
ルブを介して連通されたポンプ装置を有することを特徴
とする。
【0016】請求項4記載の発明は、上記第3導管にバ
ルブを介して連通されたドレインを有することを特徴と
する。
【0017】請求項5記載の発明は、上記第1細管は、
複数本の細管により構成されていることを特徴とする。
【0018】請求項6記載の発明は、上記第2細管は、
複数本の細管により構成されていることを特徴とする。
【0019】請求項7記載の発明は、上記第1導管に接
続されたバルブに接続され、このバルブによって切換え
可能な洗浄液リザーバーを有することを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態につい
て、図1〜図8を参照して説明する。
【0021】図1において、1〜3は、異なった検体を
結合させたビーズであり、1はビーズa、2はビーズ
b,3はビーズcとする。ビーズ1、ビーズ2およびビ
ーズ3は、それぞれビーズリザーバー4、ビーズリザー
バー5およびリザーバー6にドライな状態で格納されて
いる。各ビーズリザーバー4〜6は、それぞれビーズ通
路7、ビーズ通路8およびビーズ通路9により、第1導
管10に連通しており、上記ビーズ通路7、8および9
は、それぞれビーズ用バルブ11、ビーズ用バルブ12
およびビーズ用バルブ13によって、各通路の開閉が行
われる。
【0022】上記リザーバー4、5および6には、ポン
プ装置4a、5aおよび6aにより、それぞれ任意の正
負の圧力、Pba、PbbおよびPbcを付与すること
ができる。各リザーバー4、5および6は、上記ポンプ
装置4a,5aおよび6aにより負の圧力が付与された
場合でも、ビーズ1、2および3をリザーバー4、5お
よび6外へ出さないような、図示しないフィルターを備
えている。
【0023】14〜16は、それぞれ異なった種類の液
体の試薬であり、14は試薬a、15は試薬bおよび1
6は試薬cとする。各試薬14、15および16は、そ
れぞれ試薬リザーバー17、18および19に格納され
ている。各試薬リザーバー17、18および19から
は、それぞれ試薬バルブ20、21および22を備えた
試薬通路23、24および25が延設されている。
【0024】各試薬通路23、24および25の終端部
からは、第1導管10に連通した第2導管26に、それ
ぞれ試薬細管27、試薬細管28および試薬細管29を
介して連通している。各試薬細管27、28および29
の内面は、疎液性の表面処理が施されている。
【0025】また、上記試薬通路23、24および25
の終端部から、上記試薬リザーバー17、18および1
9側に、試薬14、15および16を定量分離するため
の、定量用細管30、31および32が連通されてい
る。これら定量用細管30、31および32の内面も疎
液性の表面処理が施されている。これら定量用細管3
0、31および32の位置は、各試薬14、15および
16の必要量と試薬通路23〜25の断面積により決定
される。また、各定量用細管30、31および32は、
それぞれ定量用空気通路33、34および35を介し
て、それぞれ独立したポンプ装置33a、34aおよび
35aに連通しており、それぞれ任意の正負の圧力Pm
a、Pmb、Pmcを付与することができる。
【0026】同様に、上記試薬リザーバー14、15お
よび16においても、独立したポンプ装置14a、15
aおよび16aにより、任意の正負の圧力Psa、Ps
bおよびPscを付与することができる。
【0027】第1導管10と第2導管26は、それぞれ
の一端で連通されており、第1導管10の他端は、切替
えバルブ34に接続されている。この切替えバルブ34
の一端には、洗浄液35を格納した洗浄液リザーバー3
6が連通しており、他端には、搬送用空気通路37が連
通している。上記洗浄用リザーバー36は、ポンプ装置
36aにより任意の圧力Pwを付与することができる。
同様に、搬送用空気通路37にもポンプ装置37aによ
り任意の圧力Palを付与することができる。したがっ
て、切替えバルブ34を操作することにより、第1導管
10に洗浄液35を供給したり、搬送用の空気を送るこ
とができる。図1の切替えバルブ34の状態は、第1導
管10に対して閉じた状態を示している。
【0028】また、第2導管26の他端には、搬送用細
管38が形成され、この搬送用細管38は、バルブ40
を備えた空気圧通路39に接続されている。そして、こ
の空気圧通路39には、ポンプ装置39aにより任意の
圧力Pa3を付与することができる。
【0029】さらに、第2導管の上記搬送用細管38の
近傍側壁には、搬送用細管41が連通されており、さら
に、この搬送用細管41は、バルブ42を備えた空気圧
通路43に接続されている。そして、この空気圧通路4
3には、ポンプ装置43aにより、任意の圧力Pa4を
付与することができる。さらに、上記搬送用細管38お
よび41の内面は、疎液性の表面処理が施されている。
【0030】第1導管10と第2導管26の導管接続部
45には、さらに第3導管46が接続されている。この
第3導管46の長手方向に直交して、バルブ47を備え
た空気通路48が接続されており、この空気圧通路48
にも、ポンプ装置48aにより、任意の圧力Pa2を付
与することができる。また、上記第3導管46の終端に
は、バルブ49と任意の圧力Pdlを付与できるドレイ
ン50が直列に接続されている。
【0031】なお、図1において、全てのバルブ11〜
13、20〜22、40、42、47および49と切替
えバルブ34は、閉じた状態を示している。
【0032】図2を参照して、上記バルブ11〜13、
20〜22、40、42、47および49と切替えバル
ブ34の開閉状態を、摸式的に説明する。
【0033】図2(A)は、導管51中でバルブ52を
閉じた状態を示しており、図2(B)は、導管51中で
バルブ52を開いた状態を示している。
【0034】図2(C)、(D)および(E)におい
て、切替えバルブ53に導管54、55および56がT
字状に接続されている。図2(C)は、導管54、55
および56が、全て閉じた状態を示しており、図2
(D)は、切替えバルブ53を切替えて、導管54と導
管55を連通させ、導管56を閉じた状態を示してお
り、さらに図2(E)は、切替えバルブ53を切替え
て、導管55と導管56を連通させ、導管54を閉じた
状態を示している。
【0035】上記の構成において、ビーズリザーバー4
に格納されたビーズ1と試薬リザーバー17に格納され
た試薬14をハンドリングして、反応の検出を行うビー
ズ1と試薬14の制御方法について説明する。
【0036】図3に示すように、ビーズリザーバー4内
にポンプ装置4aにより正の圧力Pbaを付与し、第2
導管26の一端側に配置された空気圧通路39には、負
の圧力Pa3を付与する。また、第1導管10の一端に
配置した搬送用空気通路37と第3導管46に接続した
空気圧通路47にも、ポンプ装置37aおよび46aに
よって、それぞれ正の圧力Pa1、Pa2を付与する。
【0037】そして、空気圧通路39のバルブ40およ
び空気圧通路48のバルブ47を開とし、搬送用空気通
路37の切替えバルブ34を第1導管10に対して開と
する。次いで、ビーズリザーバー4のビーズ通路7のビ
ーズ用バルブ11を、所定の時間だけ開とした後に閉じ
る。以上の操作により、ビーズリザーバー4から適当数
のビーズ1が、第2導管26に導入され、正の圧力Pa
1、Pa2および負の圧力Pa3により、ビーズa1は
第2導管26の一端に連接された搬送用細管38に引寄
せられる。図3において、矢印は空気の流れを示してい
る。
【0038】この状態にするために、搬送用空気通路3
7の正の圧力Pa1と、空気圧通路48の正の圧力Pa
2を用いたが、ビーズリザーバー4の圧力Pbaと空気
圧通路39の圧力Pa3の圧力により、ビーズ1が第2
導管26内に送り込まれてしまえば、搬送用空気通路3
7の圧力Pa1、空気圧通路48の圧力Pa2またはド
レイン50に正の圧力Pd1を加えて、いずれかの圧力
を利用しても構わない。もしくは、これらの圧力を利用
することなく、大気に開放の状態において、負の圧力P
a3だけでビーズ1を搬送することもできる。
【0039】次に、図4において、ビーズリザーバー4
に負の圧力Pbaを付与し、空気圧通路43に正の圧力
Pa4を付与する。ビーズ通路7のバルブ11と空気圧
通路43のバルブ42を開にすると、第2導管26内の
空気の流れが、矢印で示すように逆転する。しかし、搬
送用細管38も負の圧力Pa3で吸引されているため、
第2導管26に連接した搬送用細管38と搬送用細管4
1の間の空間の1個のビーズ1が、第2導管26の底部
に残留し、それ以外のビーズ1は、第2導管26内の空
気の流れによって、ビーズリザーバーa4に回収され
る。このとき、第2導管26の断面積と、ビーズ1の直
径および第2導管26に対する搬送用細管41の位置に
よっては、任意の数のビーズ1を第2導管内に残留させ
ることができる。
【0040】次いで、開放されている全てのバルブ1
1、40、42および47および切替えバルブ34を閉
じる。
【0041】本実施の形態の説明を分かりやすくするた
め、ここで一旦全ての空気圧通路等に付与してある圧力
を開放する。すなわち、図5、6および7において、圧
力を示す不要な矢印を削除するために行うものであ
る。。
【0042】続いて、図5に示すように、空気圧通路3
9に負の圧力Pa3を付与するか、圧力Pa3を大気に
開放状態にして、バルブ40を開にする。次に、試薬1
4が格納された試薬リザーバー17に正の圧力Psaを
付与する。このとき、圧力PsaとPa3の関係は、従
来の技術で説明した細管にとっての臨界圧力差ΔPc
(本発明の実施の形態の説明において、どの細管におい
ても、臨界圧力差は、統一してΔPcとして説明す
る。)と関連させて、0<(Psa−Pa3)<ΔPc
とする。このとき、バルブ20を開にすれば、試薬14
は、試薬通路23に侵入するが、試薬細管27および定
量用細管30に侵入することはない。
【0043】次に、図6に示すように、試薬リザーバー
17に付与していた正の圧力Psaを大気に開放の状態
にし、定量用空気通路33に正の圧力Pmaを付与す
る。ここで、0<Pma−Pa3<ΔPcとすると、定
量用細管30から空気が試薬通路23内に流れ込み、試
薬通路23の定量用細管30より試薬細管27側の試薬
14bを残して、試薬通路23から試薬14を排除す
る。この状態でバルブ20を閉にする。
【0044】さらに、図7に示すように、定量用空気通
路33の圧力Pmaを(Pma−Pa3)>Pc)とな
るように調整する。(Pma−Pa3)が試薬細管27
の臨界圧力差ΔPcを超えれば、試薬14bは、試薬細
管27を通って、第2導管26に導入する。この導入さ
れた試薬14bは、第2導管26において、負圧もしく
は大気へ開放となっている搬送用細管38に向かって移
動する。このままの圧力の状態、すなわち、(Pma−
Pa3)>ΔPcでは、試薬14bは、搬送用細管38
にも侵入してしまうため、試薬14bが搬送用細管38
に達する前に、0<(Pma−Pa3)<ΔPcとなる
ように、PmaもしくはPa3の圧力を調整する。
【0045】したがって、上記搬送用細管38により第
2導管26内のビーズ1の空気を全て除去され、試薬1
4bにビーズ1が取り込まれる。これにより、ビーズ1
表面に結合された検体と試薬14bとを反応させること
ができる。
【0046】顕微鏡等を使用した蛍光発光等の反応の検
出は、図7に示した第2導管26の搬送用細管38の位
置で行っても良いが、第2導管26と第3導管46を経
由してドレイン50に至るまでの適当な位置で行っても
良い。
【0047】また、ビーズ1と試薬14bの排出は、図
8に示すように、定量用空気通路33の圧力Pmaを大
気開放とし、ドレイン50のバルブ49を開にして、空
気圧通路39に正の圧力Pa3を付与する。(このと
き、先に述べたように切替えバルブ34は閉じた状態に
ある。)このようにすることで、ビーズ1と試薬14b
は、第2導管26から第3導管46を経由して、ドレイ
ン50に排出される。
【0048】もし、より単純な構成が必要であれば、ド
レイン50等、第3導管46に係わる部分を省略して、
第1導管10の切替えバルブ34から、排出することも
できる。
【0049】次いで、第1導管10、第2導管26およ
び第3導管46内部の洗浄は、洗浄液リザーバー36内
部に正の圧力Pwを付与し、切替えバルブ34を第1導
管10に連通させ、各空気圧通路39、43および4
8、搬送用空気通路37に負または正の圧力を適当に与
える。その結果、上記第1導管10、第2導管26およ
び第3導管46の内部に洗浄液35が導入され、移動し
て、最終的には、ドレイン50から排出することによっ
て、洗浄することができる。
【0050】以上説明した試薬とビーズの位置制御機構
においては、検体をビーズに結合させたドライな状態
で、試薬と反応させることができるので、検体を希釈液
で希釈して使用するときのような、濃度の低下による検
出感度の低下を防ぐことができる。この点は、検体が少
量しか入手できないような貴重な検体の場合は、特に有
効である。また、導管とビーズの径、そして細管の配置
を最適化することで、ビーズ1個レベルから必要量を定
量して、試薬と反応させることが可能である。
【0051】また、十分な量の検体を確保できる場合
は、検体を結合させたビーズを希釈液に混入させてか
ら、試薬等との反応を行うこともできるものである。
【0052】さらに、ビーズは定量後にリザーバーに回
収することができるので、貴重な検体を結合させたビー
ズを有効に活用することがきる。同様に、試薬に関して
も、最低限の必要量を定量してビーズと反応させるの
で、試薬を最大限有功に活用することができる。さら
に、複数の試薬とビーズを任意の組み合せで反応させる
ことが出来、分析効率の向上にもつながる。
【0053】なお、第1の実施の形態では、ビーズ1と
試薬14の位置を制御する場合について述べたが、当然
ビーズ1、ビーズ2およびビーズ3と、試薬14、試薬
15および試薬16を、それぞれ任意に組合わせて、制
御することも可能である。また、本実施の形態では、ビ
ーズ1の定量に搬送用細管41を用いたが、これに限定
されることなく、この搬送用細管41に相当する搬送用
細管を、搬送用細管41の近傍に複数設けることで、定
量するビーズの量を複数種類設定することも可能であ
る。
【0054】さらに、数種類のビーズを個々に定量して
まとめて扱うことも可能である。このことは、試薬に関
しても同様であり、定量用細管を複数設けることで、試
薬の量を可変することができる。
【0055】さらに、図7において、ビーズ1と試薬1
4の反応を検出後、搬送用細管38からの吸引圧力を臨
界圧力差ΔPc以上として、試薬14のみを吸引し、そ
の後にバルブ等を適当に操作し、洗浄液を導入してビー
ズ1を洗浄し、同様に搬送用細管38から洗浄液を排出
し、別の試薬で分析することも可能である。
【0056】さらに、ビーズ1と試薬14の反応の検出
を、図8に示すように、第2導管26と第3導管46を
経由してドレイン50に至るまでの適当な場所で行って
も良い。次に、その方法を説明する。
【0057】ビーズ1と試薬14排出は、図7の状態か
ら定量用空気通路33の圧力Pmaを大気開放とし、ド
レイン50のバルブ49を開にして、空気圧通路39に
正の圧力Pa3を付与する。このとき、上述したように
切替えバルブ34は、閉じた状態にある。したがって、
ビーズ1と試薬14は、第2導管26から第3導管46
を経由して、ドレイン50に排出される。
【0058】さらに、ドレイン50から排出する代わり
に、ドレイン50、空気用通路48、バルブ47および
49等、第3導管に係わる部分を省略して、第1導管1
0の切替えバルブ34から排出することも可能である。
【0059】以上説明してきた導管や細管は、特開20
00−27813号公報に記載されているように、半導
体プロセス等により、シリコンウエハを加工して型と
し、PDMS(ポリジメチルシロキサン)104に転写
し、PMMA(ポリメタクリル酸メチル)105の板を
蓋として張り付けて構成することが可能である。しか
し、それ以外に、直接シリコンに導管や細管を形成して
も良いし、素材としてガラス類を用いても良い。
【0060】また、細管内部の疎液性の表面処理は、特
開平2000−27813号公報に記載のように、フッ
化炭素膜を形成しても良いが、それに限定されるもので
はない。さらに、バルブや切替えバルブも、試薬により
腐食したり、逆に試薬にコンタミネーションを与えるも
のでなければ、その種類は限定されない。
【0061】さらに、ビーズや試薬の搬送等に空気を用
いたが、ひつようにおいては、適宜気体の種類を選択す
ることは可能である。
【0062】本実施の形態においては、ビーズに検体を
結合させて試薬との反応を蛍光反応により検出する方法
を説明したが、ビーズと流体を用いた検定等、マイクロ
TAS(Micro Total Analysis
Systems)全般に利用することが可能である。
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、ビーズと微量液体の位
置制御機構において、検体を結合したビーズをハンドリ
ングし、試薬等の微量の液体との反応を行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る構成線図。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る操作を説明す
る図。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る操作を説明す
る図。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る操作を説明す
る図。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る操作を説明す
る図。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る操作を説明す
る図。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係る操作を説明す
る図。
【図8】本発明の第1の実施の形態に係る操作を説明す
る図。
【図9】従来の技術の説明図であり、(A)は平面図、
(B)は断面図。
【図10】従来の技術の説明図であり、(A)は初期状
態の説明図、(B)は液体を導入した状態の説明図、
(C)は液体を導入した状態の説明図、(D)は液体を
定量した状態の説明図。
【符号の説明】
1 ビーズ 7 ビーズ通路 10 第1導管 14 試薬 23 試薬通路 26 第2導管 27 第1細管 30 第2細管

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧力を利用してビーズと液体を移動させ
    るビーズと微量液体の位置制御機構において、ビーズを
    導入する第1導管と、上記第1導管に接続されたビーズ
    通路と、上記ビーズ通路に圧力を付与するポンプ装置
    と、上記第1導管に接続され、試薬を導入する第2導管
    と、上記第2導管より細径に形成され、一方の端部が第
    2導管の側壁面に接続され、内面が疎液性の性質を有す
    る第1細管と、上記第1細管の他端に連通された試薬通
    路と、上記試薬通路に圧力を付与するポンプ装置と、一
    方の端部が試薬通路の側壁面に接続され、内面が疎液性
    の性質を有する第2細管と、上記第2細管に圧力を付与
    するポンプ装置とを有することを特徴とするビーズと微
    量液体の位置制御機構。
  2. 【請求項2】上記第1導管にバルブを介して接続された
    ポンプ装置と、上記第2導管の端部に接続され、第2導
    管より細径に形成されると共に、内面が疎液性の性質を
    有する第3細管と、上記第3細管にバルブを介して連通
    されたポンプ装置と、 上記第1導管および第2導管に接続された第3導管と、
    上記第3導管にバルブを介して連通されたポンプ装置と
    を有することを特徴とする請求項1記載のビーズと微量
    液体の位置制御機構。
  3. 【請求項3】上記第2導管にバルブを介して連通された
    ポンプ装置を有することを特徴とする請求項1記載のビ
    ーズと微量液体の位置制御機構。
  4. 【請求項4】上記第3導管にバルブを介して連通された
    ドレインを有することを特徴とする請求項1記載のビー
    ズと微量液体の位置制御機構。
  5. 【請求項5】 上記第1細管は、複数本の細管により構
    成されていることを特徴とする請求項1記載のビーズと
    微量液体の位置制御機構。
  6. 【請求項6】 上記第2細管は、複数本の細管により構
    成されていることを特徴とする請求項1記載のビーズと
    微量液体の位置制御機構。
  7. 【請求項7】 上記第1導管に接続されたバルブに接続
    され、このバルブによって切換え可能な洗浄液リザーバ
    ーを有することを特徴とする請求項3記載のビーズと微
    量液体の位置制御機構。
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