JP2002250690A - 全反射減衰を利用した測定方法および測定装置 - Google Patents

全反射減衰を利用した測定方法および測定装置

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JP2002250690A JP2001047885A JP2001047885A JP2002250690A JP 2002250690 A JP2002250690 A JP 2002250690A JP 2001047885 A JP2001047885 A JP 2001047885A JP 2001047885 A JP2001047885 A JP 2001047885A JP 2002250690 A JP2002250690 A JP 2002250690A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面プラズモン共鳴等による全反射減衰を利
用した測定装置において、試料液を測定ユニットに供給
した時に、溶媒の屈折率変化により生じるバルク効果を
低減し、センシング物質と被検体との結合状態の測定精
度を向上する。 【解決手段】 試料液供給機構70により被検体と溶媒か
らなる試料液15をセンシング物質14が固定された測定ユ
ニット10に滴下供給し、光ビーム30を測定ユニット10の
内底面に形成された金属膜と、その下の誘電体ブロック
との界面で全反射条件が得られるように種々の角度で入
射させ、界面において全反射した光ビーム30を光検出器
40で検出し、該光検出値に基づいて全反射減衰角の経時
変化を求め、センシング物質14と被検体との結合状態を
測定する。測定ユニット10内には予め試料液15に含まれ
る溶媒と同等の溶媒が溶媒供給機構80により供給されて
いるため、試料液15を測定ユニット10に供給した際に溶
媒の屈折率は変化しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面プラズモンの
発生を利用して物質の特性を分析する表面プラズモン測
定等の全反射減衰を利用した測定方法および測定装置に
関し、特に詳細には、センシング物質と試料液に含まれ
る被検体との結合作用の状態を測定する全反射減衰を利
用した測定方法および測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属中においては、自由電子が集団的に
振動して、プラズマ波と呼ばれる粗密波が生じる。そし
て、金属表面に生じるこの粗密波を量子化したものは、
表面プラズモンと呼ばれている。
【0003】従来より、この表面プラズモンが光波によ
って励起される現象を利用して、被測定物質の特性を分
析する表面プラズモン測定装置が種々提案されている。
そして、それらの中で特に良く知られているものとし
て、 Kretschmann配置と称される系を用いるものが挙げ
られる(例えば特開平6−167443号参照)。
【0004】上記の系を用いる表面プラズモン測定装置
は基本的に、例えばプリズム状に形成された誘電体ブロ
ックと、この誘電体ブロックの一面に形成されて液体試
料などの被測定物質に接触させられる金属膜と、光ビー
ムを発生させる光源と、上記光ビームを誘電体ブロック
に対して、該誘電体ブロックと金属膜との界面で全反射
条件が得られるように種々の角度で入射させる光学系
と、上記界面で全反射した光ビームの強度を測定して表
面プラズモン共鳴の状態、つまり全反射減衰の状態を検
出する光検出手段とを備えてなるものである。
【0005】なお上述のように種々の入射角を得るため
には、比較的細い光ビームを入射角を変化させて上記界
面に入射させてもよいし、あるいは光ビームに種々の角
度で入射する成分が含まれるように、比較的太い光ビー
ムを上記界面に収束光状態であるいは発散光状態で入射
させてもよい。前者の場合は、入射した光ビームの入射
角の変化に従って、反射角が変化する光ビームを、上記
反射角の変化に同期して移動する小さな光検出器によっ
て検出したり、反射角の変化方向に沿って延びるエリア
センサによって検出することができる。一方後者の場合
は、種々の反射角で反射した各光ビームを全て受光でき
る方向に延びるエリアセンサによって検出することがで
きる。
【0006】上記構成の表面プラズモン測定装置におい
て、光ビームを金属膜に対して全反射角以上の特定入射
角で入射させると、該金属膜に接している被測定物質中
に電界分布をもつエバネッセント波が生じ、このエバネ
ッセント波によって金属膜と被測定物質との界面に表面
プラズモンが励起される。エバネッセント光の波数ベク
トルが表面プラズモンの波数と等しくて波数整合が成立
しているとき、両者は共鳴状態となり、光のエネルギー
が表面プラズモンに移行するので、誘電体ブロックと金
属膜との界面で全反射した光の強度が鋭く低下する。こ
の光強度の低下は、一般に上記光検出手段により暗線と
して検出される。なお上記の共鳴は、入射ビームがp偏
光のときにだけ生じる。したがって、光ビームがp偏光
で入射するように予め設定しておく必要がある。
【0007】この全反射減衰(ATR)が生じる入射
角、すなわち全反射減衰角θSPより表面プラズモンの
波数が分かると、被測定物質の誘電率が求められる。す
なわち表面プラズモンの波数をKSP、表面プラズモン
の角周波数をω、cを真空中の光速、εとε
それぞれ金属、被測定物質の誘電率とすると、以下の関
係がある。
【0008】
【数1】 すなわち、上記反射光強度が低下する入射角である全反
射減衰角θSPを知ることにより、被測定物質の誘電率
εs、つまりは屈折率に関連する特性を求めることがで
きる。
【0009】なおこの種の表面プラズモン測定装置にお
いては、全反射減衰角θSPを精度良く、しかも大きな
ダイナミックレンジで測定することを目的として、特開
平11−326194号に示されるように、アレイ状の
光検出手段を用いることが考えられている。この光検出
手段は、複数の受光素子が所定方向に配設されてなり、
前記界面において種々の反射角で全反射した光ビームの
成分をそれぞれ異なる受光素子が受光する向きにして配
設されたものである。
【0010】そしてその場合は、上記アレイ状の光検出
手段の各受光素子が出力する光検出信号を、該受光素子
の配設方向に関して微分する微分手段が設けられ、この
微分手段が出力する微分値に基づいて被測定物質の屈折
率に関連する特性を求めることが多い。
【0011】また、全反射減衰(ATR)を利用する類
似の測定装置として、例えば「分光研究」第47巻 第
1号(1998)の第21〜23頁および第26〜27
頁に記載がある漏洩モード測定装置も知られている。こ
の漏洩モード測定装置は基本的に、例えばプリズム状に
形成された誘電体ブロックと、この誘電体ブロックの一
面に形成されたクラッド層と、このクラッド層の上に形
成されて、試料液に接触させられる光導波層と、光ビー
ムを発生させる光源と、上記光ビームを上記誘電体ブロ
ックに対して、該誘電体ブロックとクラッド層との界面
で全反射条件が得られるように種々の角度で入射させる
光学系と、上記界面で全反射した光ビームの強度を測定
して導波モードの励起状態、つまり全反射減衰状態を検
出する光検出手段とを備えてなるものである。
【0012】上記構成の漏洩モード測定装置において、
光ビームを誘電体ブロックを通してクラッド層に対して
全反射角以上の入射角で入射させると、このクラッド層
を透過した後に光導波層においては、ある特定の波数を
有する特定入射角の光のみが導波モードで伝搬するよう
になる。こうして導波モードが励起されると、入射光の
ほとんどが光導波層に取り込まれるので、上記界面で全
反射する光の強度が鋭く低下する全反射減衰が生じる。
そして導波光の波数は光導波層の上の被測定物質の屈折
率に依存するので、全反射減衰が生じる上記特定入射角
を知ることによって、被測定物質の屈折率や、それに関
連する被測定物質の特性を分析することができる。
【0013】なおこの漏洩モード測定装置においても、
全反射減衰によって反射光に生じる暗線の位置を検出す
るために、前述したアレイ状の光検出手段を用いること
ができ、またそれと併せて前述の微分手段が適用される
ことも多い。
【0014】また、上述した表面プラズモン測定装置や
漏洩モード測定装置は、創薬研究分野等において、所望
のセンシング物質に結合する特定物質を見いだすランダ
ムスクリーニングへ使用されることがあり、この場合に
は前記薄膜層(表面プラズモン測定装置の場合は金属膜
であり、漏洩モード測定装置の場合はクラッド層および
光導波層)上に上記被測定物質としてセンシング物質を
固定し、該センシング物質上に種々の被検体が溶媒に溶
かされた試料液を添加し、所定時間が経過する毎に前述
の全反射減衰角θSPの角度を測定している。
【0015】試料液中の被検体が、センシング物質と結
合するものであれば、この結合によりセンシング物質の
屈折率が時間経過に伴って変化する。したがって、所定
時間経過毎に上記全反射減衰角θSPを測定し、該全反
射減衰角θSPの角度に変化が生じているか否か測定す
ることにより、被検体とセンシング物質の結合状態を測
定し、その結果に基づいて被検体がセンシング物質と結
合する特定物質であるか否かを判定することができる。
このような特定物質とセンシング物質との組み合わせと
しては、例えば抗原と抗体、あるいは抗体と抗体が挙げ
られる。具体的には、ウサギ抗ヒトIgG抗体をセンシ
ング物質として測定ユニットに固定し、ヒトIgG抗体
を特定物質として用いることができる。
【0016】なお、被検体とセンシング物質の結合状態
を測定するためには、全反射減衰角θSPの角度そのも
のを必ずしも検出する必要はない。例えばセンシング物
質に試料液を添加し、その後の全反射減衰角θSPの角
度変化量を測定して、その角度変化量の大小に基づいて
結合状態を測定することもできる。前述したアレイ状の
光検出手段と微分手段を全反射減衰を利用した測定装置
に適用する場合であれば、微分値の変化量は、全反射減
衰角θSPの角度変化量を反映しているため、微分値の
変化量に基づいて、センシング物質と被検体との結合状
態を測定することができる。(本出願人による特願2000
-398309号参照)
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来提供され
ている全反射減衰を利用した測定方法および装置におい
ては、底面に予め形成された薄膜層上にセンシング物質
が固定されたカップ状あるいはシャーレ状の測定ユニッ
トに、試料液を滴下供給して、上述した全反射減衰角θ
SPの角度変化量の測定を行っている。
【0018】上記測定ユニットに試料液を供給し、セン
シング物質と被検体とが結合すると、センシング物質の
屈折率が変化し、全反射減衰角θSPの角度が変化す
る。しかし、測定ユニットに試料液を供給した直後の全
反射減衰角θSPの角度変化は、厳密にはセンシング物
質の屈折率の変化のみを反映したものではなく、センシ
ング物質の屈折率変化と、溶媒が添加されたことによる
屈折率の変化の総和を反映したものである。この溶媒が
添加されたことによる屈折率変化は、「バルク効果」と
呼ばれている。このバルク効果は、試料液中の溶媒の種
類等により変化する。したがって、このバルク効果の影
響により、センシング物質と被検体との結合状態の測定
精度が低下する恐れがあった。
【0019】また、上記測定ユニット内には、センシン
グ物質を保護するための保護液が予め入れられているこ
とも多いが、この場合でも溶媒が添加されると保護液の
屈折率が変化し、やはりバルク効果が生じる恐れがあっ
た。
【0020】本発明は上記の事情に鑑みて、バルク効果
の影響を低減し、センシング物質と被検体との結合状態
の測定精度を向上させることのできる全反射減衰を利用
した測定方法および装置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明による全反射減衰
を利用した測定方法は、光ビームを発生させる光源と、
上記光ビームに対して透明な誘電体ブロック、この誘電
体ブロックの一面に形成された薄膜層、この薄膜層の表
面上に配されて、被検体と溶媒からなる試料液中の特定
物質と結合するセンシング物質、およびこのセンシング
物質の表面上に上記試料液を保持する試料液保持機構を
備えてなる測定ユニットと、上記光ビームを上記誘電体
ブロックに対して、該誘電体ブロックと上記薄膜層との
界面で全反射条件が得られるように種々の入射角で入射
させる光学系と、上記界面で全反射した光ビームの強度
を検出する光検出手段と、該光検出手段の検出結果に基
づいて全反射減衰の状態の経時変化を測定する測定手段
とを備えた全反射減衰を利用した測定装置において、全
反射減衰の状態の経時変化の測定開始と上記試料液の上
記試料液保持機構への供給のいずれか早い方の前に、上
記溶媒を上記試料液保持機構に供給することを特徴とす
るものである。
【0022】また、本発明による全反射減衰を利用した
測定方法は、特に前述の表面プラズモン測定方法を対象
とすることもでき、その場合は、光ビームを発生させる
光源と、上記光ビームに対して透明な誘電体ブロック、
この誘電体ブロックの一面に形成された金属膜、この金
属膜の表面上に配されて、被検体と溶媒からなる試料液
中の特定物質と結合するセンシング物質、およびこのセ
ンシング物質の表面上に上記試料液を保持する試料液保
持機構を備えてなる測定ユニットと、上記光ビームを上
記誘電体ブロックに対して、該誘電体ブロックと上記金
属膜との界面で全反射条件が得られるように種々の入射
角で入射させる光学系と、上記界面で全反射した光ビー
ムの強度を検出する光検出手段と、該光検出手段の検出
結果に基づいて、表面プラズモン共鳴による全反射減衰
の状態の経時変化を測定する測定手段とを備えた全反射
減衰を利用した測定装置において、全反射減衰の状態の
経時変化の測定開始と上記試料液の上記試料液保持機構
への供給のいずれか早い方の前に、溶媒を上記試料液保
持機構に供給することを特徴とするものである。
【0023】また、本発明による全反射減衰を利用した
測定方法は、特に前述の漏洩モード測定方法を対象とす
ることもでき、その場合は、光ビームを発生させる光源
と、上記光ビームに対して透明な誘電体ブロック、この
誘電体ブロックの一面に形成されたクラッド層、このク
ラッド層の上に形成された光導波層、この光導波層の上
に配されて、被検体と溶媒からなる試料液中の特定物質
と結合するセンシング物質、およびこのセンシング物質
の表面上に上記試料液を保持する試料液保持機構を備え
てなる測定ユニットと、上記光ビームを上記誘電体ブロ
ックに対して、該誘電体ブロックと上記クラッド層との
界面で全反射条件が得られるように種々の入射角で入射
させる光学系と、上記界面で全反射した光ビームの強度
を検出する光検出手段と、該光検出手段の検出結果に基
づいて、上記光導波層での導波モードの励起による全反
射減衰の状態の経時変化を測定する測定手段とを備えた
全反射減衰を利用した測定装置において、全反射減衰の
状態の経時変化の測定開始と上記試料液の上記試料液保
持機構への供給のいずれか早い方の前に、溶媒を上記試
料液保持機構に供給することを特徴とするものである。
【0024】上記各種の全反射減衰と利用する測定方法
においては、上記全反射減衰の状態の経時変化の測定の
開始後に、上記試料液を上記試料液保持機構へ供給する
ものであってもよい。
【0025】本発明による全反射減衰を利用した測定装
置においては、光ビームを発生させる光源と、上記光ビ
ームに対して透明な誘電体ブロック、この誘電体ブロッ
クの一面に形成された薄膜層、この薄膜層の表面上に配
されて、被検体と溶媒からなる試料液中の特定物質と結
合するセンシング物質、およびこのセンシング物質の表
面上に上記試料液を保持する試料液保持機構を備えてな
る測定ユニットと、上記光ビームを上記誘電体ブロック
に対して、該誘電体ブロックと上記薄膜層との界面で全
反射条件が得られるように種々の入射角で入射させる光
学系と、上記界面で全反射した光ビームの強度を検出す
る光検出手段と、該光検出手段の検出結果に基づいて全
反射減衰の状態の経時変化を測定する測定手段とを備え
た全反射減衰を利用した測定装置において、上記測定手
段による全反射減衰の状態の経時変化の測定開始と上記
試料液の上記試料液保持機構への供給のいずれか早い方
の前に、溶媒を上記試料液保持機構に供給する溶媒供給
手段を備えたことを特徴とするものである。
【0026】また、本発明による全反射減衰を利用した
測定装置は、特に前述の表面プラズモン測定装置として
構成されたものを対象とすることもでき、その場合は、
光ビームを発生させる光源と、上記光ビームに対して透
明な誘電体ブロック、この誘電体ブロックの一面に形成
された金属膜、この金属膜の表面上に配されて、被検体
と溶媒からなる試料液中の特定物質と結合するセンシン
グ物質、およびこのセンシング物質の表面上に上記試料
液を保持する試料液保持機構を備えてなる測定ユニット
と、光ビームを発生させる光源と、上記光ビームを上記
誘電体ブロックに対して、該誘電体ブロックと上記金属
膜との界面で全反射条件が得られるように種々の入射角
で入射させる光学系と、上記界面で全反射した光ビーム
の強度を検出する光検出手段と、該光検出手段の検出結
果に基づいて、表面プラズモン共鳴による全反射減衰の
状態の経時変化を測定する測定手段とを備えた全反射減
衰を利用した測定装置において、上記測定手段による全
反射減衰の状態の経時変化の測定開始と上記試料液の上
記試料液保持機構への供給のいずれか早い方の前に、溶
媒を上記試料液保持機構に供給する溶媒供給手段を備え
たことを特徴とするものである。
【0027】また、本発明による全反射減衰を利用した
測定装置は、特に前述の漏洩モード測定装置として構成
されたものを対象とすることもでき、その場合は、光ビ
ームを発生させる光源と、上記光ビームに対して透明な
誘電体ブロック、この誘電体ブロックの一面に形成され
たクラッド層、このクラッド層の上に形成された光導波
層と、この光導波層の表面上に配されて、被検体と溶媒
からなる試料液中の特定物質と結合するセンシング物
質、およびこのセンシング物質の表面上に上記試料液を
保持する試料液保持機構を備えてなる測定ユニットと、
上記光ビームを上記誘電体ブロックに対して、該誘電体
ブロックと上記クラッド層との界面で全反射条件が得ら
れるように種々の入射角で入射させる光学系と、上記界
面で全反射した光ビームの強度を検出する光検出手段
と、該光検出手段の検出結果に基づいて、上記光導波層
での導波モードの励起による全反射減衰の状態の経時変
化を測定する測定手段とを備えた全反射減衰を利用した
測定装置において、上記測定手段による全反射減衰の状
態の経時変化の測定開始と上記試料液の上記試料液保持
機構への供給のいずれか早い方の前に、溶媒を上記試料
液保持機構に供給する溶媒供給手段を備えたことを特徴
とするものである。
【0028】上記各種の全反射減衰を利用した測定装置
において、上記測定手段は、上記試料液が上記試料液保
持機構へ供給される前に全反射減衰の状態の経時変化の
測定を開始するものであってもよい。
【0029】また、上記各種の全反射減衰を利用した測
定装置において、上記測定ユニットを複数個備え、上記
複数個の測定ユニットを支持する支持体と、上記複数の
測定ユニットの各誘電体ブロックに関して順次上記種々
の入射角が得られるように、上記支持体を上記光学系お
よび光検出手段に対して相対的に移動させて、各測定ユ
ニットを上記光学系および光検出手段に対して所定位置
に配置する移動手段とを備えたことを特徴とするもので
あってもよい。
【0030】また、上記支持体が、回動軸を中心とする
円周上に上記複数の測定ユニットを支持したターンテー
ブルであれば、上記移動手段としては、このターンテー
ブルを間欠的に回動させるものを用いることもできる。
【0031】なお、上記「結合」には、タンパク質−タ
ンパク質相互作用、DNA−タンパク質相互作用、糖−
タンパク質相互作用、タンパク質−ペプチド相互作用、
脂質−タンパク質相互作用や化学物質の化学物質の結合
等が含まれている。
【0032】
【発明の効果】本発明による全反射減衰を利用した測定
方法および測定装置においては、光検出手段の検出結果
に基づいて全反射減衰の状態の経時変化を測定する測定
手段をを備えた全反射減衰を利用した測定装置におい
て、全反射減衰の状態の経時変化の測定開始と試料液の
試料液保持機構への供給のいずれか早い方の前に、試料
液に含まれる溶媒と同等の溶媒を試料液保持機構に供給
するため、試料液を試料液保持機構に供給する前に、す
でに試料液に含まれる溶媒と同等の溶媒が試料液保持機
構に保持されている。このため、試料液を試料保持機構
に供給しても、溶媒の屈折率の変化、すなわちバルク効
果が生じことはほとんど無い。このため、試料液を試料
保持機構に供給されるした後に計測される屈折率の変化
(全反射減衰角θSPの角度変化)は、センシング物質
に被検体が結合したことによるセンシング物質の屈折率
の変化のみを反映したものとみなすことができ、センシ
ング物質と被検体との結合状態の測定精度を向上させる
ことができる。
【0033】なお、上記全反射減衰の状態の経時変化の
測定を開始後に、上記試料液を上記試料液保持機構へ供
給する場合であれば、測定開始時の全反射減衰の状態、
すなわち試料液供給前の全反射減衰の状態を基準とし
て、その後の全反射減衰の状態の変化を測定することが
できる。
【0034】なお、本発明の全反射減衰を利用した測定
装置のうち、複数の測定ユニットを支持体に支持させ、
この支持体を、光学系および光検出手段に対して相対的
に移動させて各測定ユニットを順次測定用光学系および
光検出手段に対して所定位置に配置できるように構成し
たものにおいては、複数の測定ユニットにおける全反射
減衰の状態を、上記の移動にともなって次々と測定に供
することができ、多数の測定ユニットについての測定を
短時間で行なうことが可能になる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実
施形態による表面プラズモン測定装置の全体形状を示す
ものであり、また図2はこの装置の要部の側面形状を示
している。この表面プラズモン測定装置においては、表
面プラズモン共鳴による全反射減衰角θSPの角度変化
量を測定し、センシング物質と被検体の結合の有無、す
なわち被検体が特定物質であるか否かを判定している。
【0036】図1に示す通りこの表面プラズモン測定装
置は、複数の測定ユニット10と、これら複数の測定ユニ
ット10を支持したターンテーブル20と、このターンテー
ブル20を間欠的に回動させる移動手段としての支持体駆
動手段21と、測定用の光ビーム(レーザビーム)30を発
生させる半導体レーザ等のレーザ光源31と、入射光学系
を構成する集光レンズ32と、光検出器40と、上記レーザ
光源31および支持体駆動手段21の駆動を制御するととも
に、上記光検出器40の出力信号Sを受けて後述の処理を
行なうコントローラ60と、試料液供給機構70と、溶媒供
給機構80とを有している。
【0037】上記測定ユニット10は図2に示す通り、例
えば概略四角錐形状とされた誘電体ブロック11と、この
誘電体ブロック11の一面(図中の上面)に形成された、
例えば金、銀、銅、アルミニウム等からなる金属膜12と
を有している。
【0038】誘電体ブロック11は例えば透明樹脂等から
なり、金属膜12が形成された部分の周囲が嵩上げされた
形とされ、この嵩上げされた部分13は試料液15を貯える
試料液保持機構として機能する。なお本例では、金属膜
12の上にセンシング物質14が固定されるが、このセンシ
ング物質14については後述する。
【0039】ターンテーブル20上には、この測定ユニッ
ト10を嵌合保持する複数(本例では11個)の貫通穴22
が、ターンテーブル20の回動軸23を中心とする円周上に
等角度間隔で設けられている。測定ユニット10は、ター
ンテーブル20に対して交換可能な状態で保持される。支
持体駆動手段21はステッピングモータ等から構成され、
ターンテーブル20を貫通穴22の配置角度と等しい角度ず
つ間欠的に回動させる。
【0040】集光レンズ32は図2に示す通り、光ビーム
30を集光して収束光状態で誘電体ブロック11に通し、誘
電体ブロック11と金属膜12との界面12aに対して種々の
入射角が得られるように入射させる。この入射角の範囲
は、上記界面12aにおいて光ビーム30の全反射条件が得
られ、かつ、表面プラズモン共鳴が生じ得る角度範囲を
含む範囲とされる。
【0041】なお光ビーム30は、界面12aに対してp偏
光で入射する。そのようにするためには、予めレーザ光
源31をその偏光方向が所定方向となるように配設すれば
よい。その他、波長板や偏光板で光ビーム30の偏光の向
きを制御してもよい。
【0042】光検出器40は、多数のフォトダイオードが
1列に配されてなるフォトダイオードアレイであり、フ
ォトダイオードの並び方向が図2中の矢印X方向となる
ように配されている。
【0043】一方コントローラ60は、支持体駆動手段21
からその回動停止位置を示すアドレス信号Aを受けると
ともに、所定のシーケンスに基づいてこの支持体駆動手
段21を作動させる駆動信号Dを出力する。また上記光検
出器40の出力信号Sを受ける測定手段61と、この測定手
段61からの出力を受ける表示部62とを備えている。
【0044】測定手段61は、図3に示すように、光検出
器40に接続された差動アンプアレイ63と、ドライバ64
と、コンピュータシステム等からなる信号処理部65とか
ら構成されている。
【0045】図示の通り上記ドライバ64は、差動アンプ
アレイ63の各差動アンプ63a、63b、63c……の出力を
サンプルホールドするサンプルホールド回路52a、52
b、52c……、これらのサンプルホールド回路52a、52
b、52c……の各出力が入力されるマルチプレクサ53、
このマルチプレクサ53の出力をデジタル化して信号処理
部65に入力するA/D変換器54、マルチプレクサ53とサ
ンプルホールド回路52a、52b、52c……とを駆動する
駆動回路55、および信号処理部65からの指示に基づいて
駆動回路55の動作を制御する制御回路56から構成されて
いる。
【0046】試料液供給機構70は、試料液を所定量だけ
吸引保持するピペット71と、このピペット71を移動させ
る手段72とから構成されたものであり、所定位置にセッ
トされた試料液容器73から試料液をピペット71に吸引保
持し、ターンテーブル20上の所定の停止位置にある測定
ユニット10の試料液保持枠13内にその試料液を滴下供給
する。
【0047】溶媒供給機構80は、溶媒を所定量だけ吸引
保持するピペット81と、このピペット81を移動させる手
段82とから構成されたものであり、所定位置にセットさ
れた溶媒容器83から溶媒をピペット81に吸引保持し、タ
ーンテーブル20に配置される前の測定ユニット10の試料
液保持枠13内にその溶媒を滴下供給する。
【0048】以下、上記構成の表面プラズモン測定装置
による表面プラズモン共鳴による全反射減衰角θSP
角度変化量の測定動作について説明する。まず、実際の
測定を行う前に、被検体と溶媒からなる試料液を複数種
類用意する。また試料液の種類と同数の測定ユニット10
を用意する。通常、測定ユニット10に固定されるセンシ
ング物質は、測定者により異なる。このため、測定者は
センシング物質14の固定されていない測定ユニット(以
下測定カップと記載)にセンシング物質14を固定する。
【0049】例えばセンシング物質14が蛋白質の一種で
あるストレプトアビジンである場合には、まず測定カッ
プにストレプトアビジン10μg/mLを10分間液溜め
した後、PBS(リン酸バッファ液)で洗浄を行い、そ
の後エタノールアミンを5分間液溜し、ブロッキングを
行う。さらにPBSで洗浄し、安定化剤である1%BS
A(Bovine Serum Albumin:ウシ血清アルブミン)液を
10分間液溜めして、再度PBSによる洗浄を行う。上
記の作業により、センシング物質であるストレプトアビ
シンが固定された測定ユニット10が作成される。通常こ
れらの測定ユニットは、不図示の96穴カセット内に並
べられている。
【0050】測定に先立ち、溶媒供給機構80は、順次溶
媒容器83から溶媒をピペット81に吸引保持し、測定ユニ
ット10の試料液保持枠13内にその溶媒を滴下供給する。
溶媒容器83には予め試料液に使用される溶媒と同じ溶媒
が用意されている。例えば被検体がビオチン化インスリ
ンであり、溶媒として0.1%BSA液が含まれるPBS
(以下0.1%BSA・PBSと記載)が使用される場合
には、溶媒容器83にも、0.1%BSA・PBSが用意さ
れる。なお、この際に測定ユニット10の試料液保持枠13
内に供給される溶媒は、その測定ユニットに供給される
試料液に使用される溶媒と一致させる必要があるため、
溶媒容器83は溶媒の種類毎に準備する。溶媒供給機構80
により溶媒が滴下供給された測定ユニット10は、不図示
の測定ユニット移動機構により、順次ターンテーブル20
上に等間隔に配置される。
【0051】ターンテーブル20が何回が回動された後停
止し、測定ユニット10が、その誘電体ブロック11に上記
光ビーム30が入射する測定位置(図2中の右側の測定ユ
ニット10の位置)に静止する状態となる。この状態のと
き、コントローラ60からの指令でレーザ光源31が駆動さ
れ、そこから発せられた光ビーム30が前述のように収束
する状態で、誘電体ブロック11と金属膜12との界面12a
に入射する。この界面12aで全反射した光ビーム30は、
光検出器40によって検出される。
【0052】本例における光検出器40は、複数のフォト
ダイオード40a、40b、40c……が1列に配設されてな
るフォトダイオードアレイであり、図1の図示面内にお
いて、光ビーム30の進行方向に対してフォトダイオード
配設方向がほぼ直角となる向きに配設されている。した
がって、上記界面12aにおいて種々の反射角で全反射し
た光ビーム30の各成分を、それぞれ異なるフォトダイオ
ード40a、40b、40c……が受光することになる。
【0053】上記フォトダイオード40a、40b、40c…
…の各出力は、差動アンプアレイ63の各差動アンプ63
a、63b、63c……に入力される。この際、互いに隣接
する2つのフォトダイオードの出力が、共通の差動アン
プに入力される。したがって各差動アンプ63a、63b、
63c……の出力は、複数のフォトダイオード40a、40
b、40c……が出力する光検出信号を、それらの配設方
向に関して微分したものと考えることができる。
【0054】各差動アンプ63a、63b、63c……の出力
は、それぞれサンプルホールド回路52a、52b、52c…
…により所定のタイミングでサンプルホールドされ、マ
ルチプレクサ53に入力される。マルチプレクサ53は、サ
ンプルホールドされた各差動アンプ63a、63b、63c…
…の出力を、所定の順序に従ってA/D変換器54に入力
する。A/D変換器54はこれらの出力をデジタル化して
信号処理部65に入力する。
【0055】図4は、界面12aで全反射した光ビーム30
の入射角θ毎の光強度と、差動アンプ63a、63b、63c
……の出力との関係を説明するものである。ここで、光
ビーム30の界面12aへの入射角θと上記光強度Iとの関
係は、同図(1)のグラフに示すようなものであるとす
る。
【0056】界面12aにある特定の入射角θSPで入射
した光は、金属膜12とセンシング物質14との界面に表面
プラズモンを励起させるので、この光については反射光
強度Iが鋭く低下する。つまりθSPが全反射減衰角で
あり、この角度θSPにおいて反射光強度Iは最小値を
取る。この反射光強度Iの低下は、図1にDで示すよう
に、反射光中の暗線として観察される。
【0057】また図4の(2)は、フォトダイオード40
a、40b、40c……の配設方向を示しており、先に説明
した通り、これらのフォトダイオード40a、40b、40c
……の配設方向位置は上記入射角θと一義的に対応して
いる。
【0058】そしてフォトダイオード40a、40b、40c
……の配設方向位置、つまりは入射角θと、差動アンプ
63a、63b、63c……の出力I’(反射光強度Iの微分
値)との関係は、同図(3)に示すようなものとなる。
【0059】信号処理部65は、A/D変換器54から入力
された微分値I’の値に基づいて、差動アンプ63a、63
b、63c……の中から、全反射減衰角θSPに対応する
微分値I’=0に最も近い出力が得られているもの(図
3の例では差動アンプ63eとなる)を選択し、それが出
力する微分値I’を表示部62に表示させる。なお、場合
によっては微分値I’=0を出力している差動アンプが
存在することもあり、そのときは当然その差動アンプが
選択される。
【0060】次に、ターンテーブル20が、支持体駆動手
段21によって間欠的に回動され、以後、所定時間が経過
する毎に上記選択された差動アンプ63eが出力する微分
値I’が、表示部62に表示される。数回測定が行われた
後、測定ユニット10が試料液供給機構70が設けられてい
る位置に静止すると、測定ユニット10の試料液保持枠13
に、上記試料液供給機構70によって試料液15が供給され
る。
【0061】微分値I’は、測定ユニット10の金属膜12
(図1参照)に接しているセンシング物質14の誘電率つ
まりは屈折率が変化して、図3(1)に示す曲線が左右
方向に移動する形で変化すると、それに応じて上下す
る。したがって、この微分値I’を時間の経過とともに
測定し続けることにより、金属膜12に接しているセンシ
ング物質14の屈折率変化を調べることができる。
【0062】試料液15の中の被検体が、センシング物質
14と結合する物質であれば、それらの結合状態に応じて
センシング物質14の屈折率が変化するので、上記微分値
I’を測定し続けることにより、被検体とセンシング物
質14の結合状態を測定することができ、この測定結果に
基づいて、被検体がセンシング物質と結合する特定物質
であるか否かを判定することができる。
【0063】すなわち、図5に示すように微分値I’の
値が変化すれば、センシング物質14の屈折率が変化した
と判定でき、すなわち試料液15に含まれる被検体は、セ
ンシング物質14と結合する物質であると判定できる。ま
た、微分値I’の値に変化がない場合には、被検体がセ
ンシング物質と結合する物質ではないと判定できる。
【0064】また、本実施形態では、微分値の測定開始
および試料液の測定ユニット10への供給の前に、試料液
に含まれる溶媒と同等の溶媒を測定ユニット10へ滴下供
給するため、試料液を測定ユニット10へ供給する前に、
すでに試料液に含まれる溶媒と同等の溶媒が測定ユニッ
ト10の試料液保持枠13内に保持されている。このため、
試料液を測定ユニット10の試料液保持枠13へ滴下供給し
ても、溶媒の屈折率の変化、すなわちバルク効果が生じ
ことはほとんど無い。したがって、試料液を測定ユニッ
ト10に供給した後に計測される微分値の変化(全反射減
衰角θSPの角度変化)は、センシング物質14と被検体
との結合による屈折率の変化のみを反映したものとみな
すことができ、センシング物質14と被検体との結合状態
を精度良く測定することができる。
【0065】また、上記微分値の測定を開始後に、試料
液を測定ユニット10へ滴下供給しているため、測定開始
時の微分値の値を0点として、その後の微分値の経時変
化をを測定することができ、測定者は容易にセンシング
物質14と被検体との結合状態を判定することができる。
【0066】また、複数の測定ユニット10をターンテー
ブル20上に配置し、このターンテーブル20を回転させ
て、各測定ユニット10を順次集光レンズ32および光検出
手段40に対して所定位置に配置できるように構成したた
め、複数の測定ユニット10における微分値を、上記ター
ンテーブル20の回転にともなって次々と測定することが
でき、多数の測定ユニット10についての測定を短時間で
行なうことが可能となる。
【0067】なお、以上説明した各実施形態では、測定
ユニット10を支持する支持体として回動するターンテー
ブル20が用いられているが、支持体の移動方式や形状は
これに限られるものではない。例えば、ターンテーブル
20を一方向に回転するのではなく、逆方向に移動させて
その測定ユニットを再度、光源31、集光レンズ32および
光検出器40からなる光測定機構にセットし、測定を行な
うようにしてもよい。また、光測定機構を複数設けて、
ターンテーブル20が1回転する間に1つの測定ユニット
に関して複数回測定を行なうように構成することも可能
である。
【0068】あるいは、複数の測定ユニットを支持した
支持体を往復直線移動あるいはXY方向に平面移動する
ように構成し、その移動にともなって複数の測定ユニッ
トを1つあるいは複数個の光測定機構に順次セットする
ようにしても構わない。
【0069】なお、上記第1の実施の形態の変型例とし
て、支持体を固定し、光測定機構を移動させて、各測定
ユニット10の測定を順次行うもの、あるいは支持体およ
び光測定機構の両者を移動させて、各測定ユニット10の
測定を順次行うものも考えられる。この場合にも多数の
測定ユニットについての測定を短時間で行なうことが可
能になる。
【0070】なお、上述のように、誘電体ブロック11、
金属膜12および試料液保持枠13が一体的に形成されたな
る測定ユニット10に限らず、金属膜12および試料保持枠
13が一体化され、誘電体ブロック11に対して交換可能に
形成された測定ユニットを適用することもできる。
【0071】次に、図1および図6を参照して本発明の
第2の実施形態について説明する。
【0072】第2の実施の形態の全体構成は第1の実施
形態とほぼ同様であるため、図1において、異なる構成
部の番号のみ図中に付記する。また図6においては、図
2中の要素と同等の要素には同番号を付してあり、それ
らについての説明は特に必要の無い限り省略する。
【0073】この第2の実施形態の全反射減衰を利用し
た測定装置は、先に説明した漏洩モード測定装置であ
り、測定ユニット90を用いるように構成されている。こ
の測定ユニット90の誘電体ブロック11の一面(図中の上
面)にはクラッド層91が形成され、さらにその上には光
導波層92が形成されている。
【0074】誘電体ブロック11は、例えば合成樹脂やB
K7等の光学ガラスを用いて形成されている。一方クラ
ッド層91は、誘電体ブロック11よりも低屈折率の誘電体
や、金等の金属を用いて薄膜状に形成されている。また
光導波層92は、クラッド層91よりも高屈折率の誘電体、
例えばPMMAを用いてこれも薄膜状に形成されてい
る。クラッド層91の膜厚は、例えば金薄膜から形成する
場合で36.5nm、光導波層92の膜厚は、例えばPMMA
から形成する場合で700nm程度とされる。
【0075】上記構成の漏洩モードセンサーにおいて、
レーザ光源31から出射した光ビーム30を誘電体ブロック
11を通してクラッド層91に対して全反射角以上の入射角
で入射させると、該光ビーム30が誘電体ブロック11とク
ラッド層91との界面91aで全反射するが、クラッド層91
を透過して光導波層92に特定入射角で入射した特定波数
の光は、該光導波層92を導波モードで伝搬するようにな
る。こうして導波モードが励起されると、入射光のほと
んどが光導波層92に取り込まれるので、上記界面91aで
全反射する光の強度が鋭く低下する全反射減衰が生じ
る。
【0076】光導波層92における導波光の波数は、該光
導波層92の上のセンシング物質14の屈折率に依存するの
で、全反射減衰が生じる上記特定入射角を知ることによ
って、センシング物質14の屈折率を測定することができ
る。また、光検出器40の隣接したフォトダイオードの検
出値の差分である微分値I’に基づいて各測定ユニット
90における、微分値の経時変化すなわち全反射減衰の状
態の経時変化を測定し、被検体とセンシング物質14との
結合状態を測定することができる。
【0077】本実施形態でも、溶媒供給機構80を備え、
微分値の測定開始および試料液の測定ユニット90への供
給の前に、試料液に含まれる溶媒と同等の溶媒を測定ユ
ニット90へ滴下供給するため、第1の実施の形態と同様
に、試料液15を測定ユニット90へ供給しても、溶媒の屈
折率の変化、すなわちバルク効果が生じことはほとんど
無く、センシング物質14と被検体との結合状態を精度良
く測定することができる。また、他の効果に関しても、
第1の実施の形態と同様の効果を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による表面プラズモン
測定装置の全体図
【図2】図1の表面プラズモン測定装置の要部を示す一
部破断側面図
【図3】上記表面プラズモン測定装置に用いられる測定
手段のブロック図
【図4】上記表面プラズモン測定装置における光ビーム
入射角と光検出器による検出光強度との関係、および光
ビーム入射角と光強度検出信号の微分値との関係を示す
概略図
【図5】本発明の表面プラズモン共鳴測定方法による測
定結果の一例を示すグラフ
【図6】本発明の第2の実施形態による漏洩モード測定
装置の要部を示す一部破断側面図
【符号の説明】
10、90 測定ユニット 11 誘電体ブロック 12 金属膜 12a 誘電体ブロックと金属膜との界面 13 試料液保持枠 14 センシング物質 15 試料液 20 ターンテーブル 21 支持体駆動手段 30 光ビーム 31 レーザ光源 32 集光レンズ 40 光検出器 60 コントローラ 61 測定手段 62 表示部 70 試料液供給機構 80 溶媒供給機構 91 クラッド層 91a 誘電体ブロックとクラッド層との界面 92 光導波層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G057 AA02 AB04 AB07 AC01 BA01 BA03 BB01 BB06 HA02 HA04 2G058 CC08 CC17 CD04 CF12 EA02 ED02 GA02 2G059 AA05 BB04 DD12 EE02 EE05 FF04 GG01 GG04 JJ11 JJ17 JJ19 JJ20 KK01 KK04 MM09 MM11 PP04

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ビームを発生させる光源と、 前記光ビームに対して透明な誘電体ブロック、この誘電
    体ブロックの一面に形成された薄膜層、この薄膜層の表
    面上に配されて、被検体と溶媒からなる試料液中の特定
    物質と結合するセンシング物質、およびこのセンシング
    物質の表面上に前記試料液を保持する試料液保持機構を
    備えてなる測定ユニットと、 前記光ビームを前記誘電体ブロックに対して、該誘電体
    ブロックと前記薄膜層との界面で全反射条件が得られる
    ように種々の入射角で入射させる光学系と、 前記界面で全反射した光ビームの強度を検出する光検出
    手段と、 該光検出手段の検出結果に基づいて全反射減衰の状態の
    経時変化を測定する測定手段とを備えた全反射減衰を利
    用した測定装置において、 全反射減衰の状態の経時変化の測定開始と前記試料液の
    前記試料液保持機構への供給のいずれか早い方の前に、
    溶媒を前記試料液保持機構に供給することを特徴とする
    全反射減衰を利用した測定方法。
  2. 【請求項2】 光ビームを発生させる光源と、 前記光ビームに対して透明な誘電体ブロック、この誘電
    体ブロックの一面に形成された金属膜、この金属膜の表
    面上に配されて、被検体と溶媒からなる試料液中の特定
    物質と結合するセンシング物質、およびこのセンシング
    物質の表面上に前記試料液を保持する試料液保持機構を
    備えてなる測定ユニットと、 前記光ビームを前記誘電体ブロックに対して、該誘電体
    ブロックと前記金属膜との界面で全反射条件が得られる
    ように種々の入射角で入射させる光学系と、 前記界面で全反射した光ビームの強度を検出する光検出
    手段と、 該光検出手段の検出結果に基づいて、表面プラズモン共
    鳴による全反射減衰の状態の経時変化を測定する測定手
    段とを備えた全反射減衰を利用した測定装置において、 全反射減衰の状態の経時変化の測定開始と前記試料液の
    前記試料液保持機構への供給のいずれか早い方の前に、
    溶媒を前記試料液保持機構に供給することを特徴とする
    全反射減衰を利用した測定方法。
  3. 【請求項3】 光ビームを発生させる光源と、 前記光ビームに対して透明な誘電体ブロック、この誘電
    体ブロックの一面に形成されたクラッド層、このクラッ
    ド層の上に形成された光導波層、この光導波層の上に配
    されて、被検体と溶媒からなる試料液中の特定物質と結
    合するセンシング物質、およびこのセンシング物質の表
    面上に前記試料液を保持する試料液保持機構を備えてな
    る測定ユニットと、 前記光ビームを前記誘電体ブロックに対して、該誘電体
    ブロックと前記クラッド層との界面で全反射条件が得ら
    れるように種々の入射角で入射させる光学系と、 前記界面で全反射した光ビームの強度を検出する光検出
    手段と、 該光検出手段の検出結果に基づいて、前記光導波層での
    導波モードの励起による全反射減衰の状態の経時変化を
    測定する測定手段とを備えた全反射減衰を利用した測定
    装置において、 全反射減衰の状態の経時変化の測定開始と前記試料液の
    前記試料液保持機構への供給のいずれか早い方の前に、
    溶媒を前記試料液保持機構に供給することを特徴とする
    全反射減衰を利用した測定方法。
  4. 【請求項4】 前記全反射減衰の状態の経時変化の測定
    の開始後に、前記試料液を前記試料液保持機構へ供給す
    ることを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載の
    全反射減衰を利用した測定方法。
  5. 【請求項5】 光ビームを発生させる光源と、 前記光ビームに対して透明な誘電体ブロック、この誘電
    体ブロックの一面に形成された薄膜層、この薄膜層の表
    面上に配されて、被検体と溶媒からなる試料液中の特定
    物質と結合するセンシング物質、およびこのセンシング
    物質の表面上に前記試料液を保持する試料液保持機構を
    備えてなる測定ユニットと、 前記光ビームを前記誘電体ブロックに対して、該誘電体
    ブロックと前記薄膜層との界面で全反射条件が得られる
    ように種々の入射角で入射させる光学系と、 前記界面で全反射した光ビームの強度を検出する光検出
    手段と、 該光検出手段の検出結果に基づいて全反射減衰の状態の
    経時変化を測定する測定手段とを備えた全反射減衰を利
    用した測定装置において、 前記測定手段による全反射減衰の状態の経時変化の測定
    開始と前記試料液の前記試料液保持機構への供給のいず
    れか早い方の前に、溶媒を前記試料液保持機構に供給す
    る溶媒供給手段を備えたことを特徴とする全反射減衰を
    利用した測定装置。
  6. 【請求項6】 光ビームを発生させる光源と、 前記光ビームに対して透明な誘電体ブロック、この誘電
    体ブロックの一面に形成された金属膜、この金属膜の表
    面上に配されて、被検体と溶媒からなる試料液中の特定
    物質と結合するセンシング物質、およびこのセンシング
    物質の表面上に前記試料液を保持する試料液保持機構を
    備えてなる測定ユニットと、 前記光ビームを前記誘電体ブロックに対して、該誘電体
    ブロックと前記金属膜との界面で全反射条件が得られる
    ように種々の入射角で入射させる光学系と、 前記界面で全反射した光ビームの強度を検出する光検出
    手段と、 該光検出手段の検出結果に基づいて、表面プラズモン共
    鳴による全反射減衰の状態の経時変化を測定する測定手
    段とを備えた全反射減衰を利用した測定装置において、 前記測定手段による全反射減衰の状態の経時変化の測定
    開始と前記試料液の前記試料液保持機構への供給のいず
    れか早い方の前に、溶媒を前記試料液保持機構に供給す
    る溶媒供給手段を備えたことを特徴とする全反射減衰を
    利用した測定装置。
  7. 【請求項7】 光ビームを発生させる光源と、 前記光ビームに対して透明な誘電体ブロック、この誘電
    体ブロックの一面に形成されたクラッド層、このクラッ
    ド層の上に形成された光導波層と、この光導波層の表面
    上に配されて、被検体と溶媒からなる試料液中の特定物
    質と結合するセンシング物質、およびこのセンシング物
    質の表面上に前記試料液を保持する試料液保持機構を備
    えてなる測定ユニットと、 前記光ビームを前記誘電体ブロックに対して、該誘電体
    ブロックと前記クラッド層との界面で全反射条件が得ら
    れるように種々の入射角で入射させる光学系と、 前記界面で全反射した光ビームの強度を検出する光検出
    手段と、 該光検出手段の検出結果に基づいて、前記光導波層での
    導波モードの励起による全反射減衰の状態の経時変化を
    測定する測定手段とを備えた全反射減衰を利用した測定
    装置において、 前記測定手段による全反射減衰の状態の経時変化の測定
    開始と前記試料液の前記試料液保持機構への供給のいず
    れか早い方の前に、溶媒を前記試料液保持機構に供給す
    る溶媒供給手段を備えたことを特徴とする全反射減衰を
    利用した測定装置。
  8. 【請求項8】 前記測定手段が、前記試料液が前記試料
    液保持機構へ供給される前に全反射減衰の状態の経時変
    化の測定を開始するものであることを特徴とする請求項
    5から7いずれか1項記載の全反射減衰を利用した測定
    装置。
  9. 【請求項9】 前記測定ユニットを複数個備え、 前記複数個の測定ユニットを支持する支持体と、 前記複数の測定ユニットの各誘電体ブロックに関して順
    次前記種々の入射角が得られるように、前記支持体を前
    記光学系および光検出手段に対して相対的に移動させ
    て、各測定ユニットを前記光学系および光検出手段に対
    して所定位置に配置する移動手段とを備えたことを特徴
    とする請求項5から8いずれか1項記載の全反射減衰を
    利用した測定装置。
  10. 【請求項10】 前記支持体が、回動軸を中心とする円
    周上に前記複数の測定ユニットを支持したターンテーブ
    ルであり、 前記移動手段が、このターンテーブルを間欠的に回動さ
    せるものであることを特徴とする請求項9記載の全反射
    減衰を利用した測定装置。
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