JP2002249828A - 使用済みニッケル水素二次電池からの有価金属回収方法 - Google Patents

使用済みニッケル水素二次電池からの有価金属回収方法

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JP2002249828A
JP2002249828A JP2001050597A JP2001050597A JP2002249828A JP 2002249828 A JP2002249828 A JP 2002249828A JP 2001050597 A JP2001050597 A JP 2001050597A JP 2001050597 A JP2001050597 A JP 2001050597A JP 2002249828 A JP2002249828 A JP 2002249828A
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carbonate
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Atsushi Fukui
篤 福井
Masaki Imamura
正樹 今村
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用済みニッケル水素二次電池からニッケル
やコバルト等の有価金属を回収する際に、電極活物質の
硫酸溶解液からランタンやネオジウム等の希土類元素を
簡単に且つ選択的に除去し、高純度の有価金属を含む溶
液を回収する。 【解決手段】 電極活物質の硫酸溶解液に炭酸ナトリウ
ム、炭酸水素ナトリウム、炭酸アンモニウム、又は炭酸
カリウムを添加し、常温〜70℃でpHを4〜7に調整
して、希土類元素を炭酸塩として選択的に沈殿除去す
る。予めエアーの吹込みにより溶解液中に含まれる鉄イ
オンを3価に酸化すれば、希土類元素と共に鉄を沈殿除
去することができる。希土類元素を沈殿除去した後、溶
液中に残留した希土類元素をアミノ燐酸基を官能基とす
るキレート樹脂を用いて吸着除去できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ニッケル水素二次
電池のリサイクルに関するものであり、使用済みの廃棄
されたニッケル水素二次電池からニッケル等の有価金属
を回収する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ニッケル水素二次電池では、電極活物質
を支持体に保持した正極と負極をポリプロピレン等のセ
パレーターで分離し、電解液とともに鋼製又はポリプロ
ピレン製の容器に収納してある。支持体としては多孔質
ニッケル又は鉄にニッケルめっきしたパンチング板が使
用され、正極の活物質には水酸化ニッケル及び負極の活
物質には水素吸蔵合金が使用されている。
【0003】このニッケル水素二次電池は、近年ニッケ
ル−カドミウム電池に代わる二次電池として電気自動車
のバッテリーや携帯電話等に使用され、需要が急増して
いる。ニッケル水素二次電池は、ニッケル−カドミウム
電池よりも特性が優れ、有害なカドミウムを使用してい
ないため、廃棄した場合でも深刻な公害を発生させるに
は至らないが、電極活物質に含まれるニッケルや水素吸
蔵合金は貴重な資源であるため、これらの有価金属をリ
サイクルすることが極めて重要である。
【0004】しかしながら、使用済みのニッケル水素二
次電池から有価金属を回収するとしても、電化製品の小
型化に伴って電池もコンパクト化が進んでいるため、有
価金属を高純度に回収することは容易ではない。また、
自動車用のバッテリーに使用されるニッケル水素二次電
池は、車の衝突等でも壊れにくい構造となっているた
め、容易には分解できない。このような現状から、使用
済みのニッケル水素二次電池から、有価金属を簡単且つ
高純度に回収する方法の開発が望まれている。
【0005】一般的に電池はその安全性から容易には分
解できないため、またコストを抑えるうえからも、使用
済み電池から有価金属を回収する場合には、電池全体を
破砕し、破砕物を物理的に分別することがプロセスの初
工程となる。例えば、鉄とその他の物質は磁選により、
プラスチック類は比重分離などにより分離するほか、篩
分けなど種々の物理分離によって、容器や支持体の主成
分である鉄やプラスチック類と電極活物質とが分離され
る。
【0006】分離された電極活物質は正極及び負極の活
物質の混合物となるが、正極材と負極材を物理的に完全
分離することは困難である。このため、従来から、分離
した電極活物質を塩酸や硝酸等の鉱酸に一旦溶解し、そ
の溶解液からニッケルやコバルトなどの有価金属を化学
的処理により回収する方法が取られている。
【0007】例えば、電極活物質を塩酸で溶解した場合
には、ニッケル、コバルト、希土類元素等の塩化物溶液
が得られる。しかしながら、電池用のリサイクルを考え
た場合、回収された有価金属は再び電池材料として利用
できることが望ましく、そのためには腐食性を有する塩
素が残留することは嫌われ、好ましくないとされてい
る。
【0008】一方、硫酸で溶解した場合には電極活物質
は全量溶解されるため、溶解液は正極と負極の活物質の
混合溶液となり、種々の元素が混合して溶解している。
従って、ニッケルなどの有価金属を再び電池材料として
利用するためには、溶解液から希土類元素やその他の元
素を選択的に除去して、高純度の有価金属を含む溶液を
回収する必要がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、使用
済みニッケル水素二次電池から分離した電極活物質を硫
酸で溶解し、その溶解液からニッケルなどの有価金属を
高純度に回収するためには、溶解液中の希土類元素を分
離除去する必要がある。しかし、単純な中和処理では選
択性がなく、全ての元素が沈殿してしまうため、希土類
元素だけを選択的に分離除去することができない。
【0010】一般に用いられる蓚酸塩での希土類元素の
除去は、完全な除去ができないうえ、ニッケルやコバル
トの共沈が多く、有価金属の回収率が低いという問題が
あった。また、希土類元素の水酸化等による分離も完全
ではない。このように、従来の方法で希土類元素を低濃
度まで除去しようとした場合、ニッケルの共沈が多くな
るという問題があり、逆にニッケルのロスを抑えた場合
には希土類元素の完全な除去ができなかった。
【0011】本発明は、このような従来の事情に鑑み、
使用済みのニッケル水素二次電池からニッケルやコバル
ト等の有価金属を回収する方法であって、分離した電極
活物質を硫酸で溶解した溶解液から希土類元素を簡単に
且つ選択的に除去し、高純度の有価金属を含む溶液を得
る方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明が提供する使用済みニッケル水素二次電池か
らの有価金属回収方法は、使用済みニッケル水素二次電
池から分離した電極活物質を硫酸で溶解し、得られた溶
解液に炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸アン
モニウム、炭酸カリウムから選ばれた少なくとも1種の
炭酸塩を添加することにより、希土類元素を炭酸塩とし
て選択的に沈殿除去して、有価金属を含む溶液を得るこ
とを特徴とする。
【0013】上記本発明による使用済みニッケル水素二
次電池からの有価金属回収方法においては、前記溶解液
の反応温度を常温〜70℃で、pHを4〜7の範囲に調
整し、希土類元素を炭酸塩として沈殿させることを特徴
とする。
【0014】また、上記本発明による使用済みニッケル
水素二次電池からの有価金属回収方法においては、エア
ーの吹込みにより溶解液中に含まれる鉄イオンを2価か
ら3価に酸化した後、前記炭酸塩を添加することによ
り、希土類元素と共に鉄を沈殿除去することができる。
【0015】更に、上記本発明の使用済みニッケル水素
二次電池からの有価金属回収方法では、希土類元素を炭
酸塩として沈殿除去した後、溶液中に残留した希土類元
素をアミノ燐酸基を官能基とするキレート樹脂を用いて
吸着除去することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】まず、本発明方法の実施に際して
は、その前工程として、使用済みニッケル水素二次電池
から電極活物質を分離回収する。電極活物質の分離回収
法については、特に限定されるものではないが、本発明
者らが既に提案した特願2000−377009に記載
の方法が好ましい。
【0017】具体的には、まず使用済みニッケル水素二
次電池を破砕して、その破砕物を水中で攪拌してスラリ
ー状とする。この時セパレーター等のプラスチック類は
浮遊しやすいため、これを利用してプラスチック類を分
離できる。次に、水中に分散させた破砕物を篩い分け
し、正極及び負極の支持体、容器及びプラスチック類を
篩上に分離し、電極活物質を篩下として回収する。
【0018】本発明においては、上記のごとく篩下とし
て分離された電極活物質を硫酸で溶解し、電極活物質が
全て溶解された溶解液を得る。この溶解液には、正極活
物質に含まれるニッケル、コバルト、亜鉛、並びに負極
活物質に含まれるニッケル、コバルト、マンガン、希土
類元素が溶解されている。尚、塩酸や硝酸でも溶解でき
るが、コスト面やニッケルを再び電池用の水酸化ニッケ
ルの原料とすることを考えると、硫酸による溶解が最も
好ましい。
【0019】上記のごとく電極活物質を硫酸で溶解した
溶解液は、単純な中和ではニッケルが共沈する。また、
苛性ソーダによる中和では、希土類元素が沈殿する前に
ニッケルやコバルトが沈殿するが、希土類元素も一部沈
殿するため、分離性が悪いという問題がある。
【0020】本発明方法によれば、上記の溶解液に炭酸
ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸アンモニウム、
炭酸カリウムから選ばれた少なくとも1種の炭酸塩を添
加することにより、希土類元素を炭酸塩として選択的に
沈殿させることができる。反応温度は常温でも可能であ
るが、70℃程度に加温することで、常温と同じpHで
もニッケルは沈殿率が低下し、逆に希土類は増加するた
め、選択性が向上する。また、溶解液のpHは4〜7の
範囲が好ましく、選択性を考慮するとpH5〜6付近が
更に好ましい。
【0021】また、上記溶解液中には鉄イオンが存在
し、活物質の溶解時にニッケルメタルなどにより還元さ
れて一部2価となっている。即ち、希土類元素を沈殿さ
せるpHは5〜6程度であり、このpH領域では通常鉄
は沈殿するが、沈殿を濾別した液を放置しておくと鉄の
沈殿が再発生することから、2価の鉄が存在することが
分る。そこで、炭酸塩の添加に先立って、溶解液に予め
エアーを吹き込んで2価の鉄を3価に酸化させておくこ
とによって、希土類元素と共に鉄を簡単に沈殿除去する
ことができる。
【0022】炭酸塩の添加による希土類元素の沈殿除去
では、所望する希土類元素の沈殿率は溶解液のpHによ
って異なり、pHが高いほど希土類元素を完全に除去で
きる。例えば、ランタンとネオジウムを除去後の溶液中
の(La+Nd)濃度で0.5g/l程度まで沈殿除去
することを目標とする場合、pH5.5付近が好まし
く、ニッケルとコバルトの共沈率は5%以下に抑えら
れ、希土類元素の沈殿率は90%以上となる。また、p
H6.5ではランタンとネオジウムの沈殿率が100%
となるが、ニッケルとコバルトも約60%沈殿する。従
って、試薬量を削減し且つニッケルの共沈を抑えて希土
類元素を沈殿除去するには、pH5.5付近での炭酸塩
によるのが最も効果的である。
【0023】また、炭酸ナトリウム等の炭酸塩を添加す
る際に、溶液で添加すると溶解液が薄まることから、固
体で添加するのが好ましい。また、固体で添加した場
合、反応性が液体に比べ悪いので、反応時間を2時間程
度とする必要がある。
【0024】炭酸塩の添加量は、溶解液のpHと希土類
元素濃度から必要量が計算できるが、炭酸塩を一度に添
加すると硫酸と反応して急激に炭酸ガスが発生し、十分
な炭酸化ができなくなるうえ、液が周囲に飛散する危険
がある。従って、炭酸塩は少量ずつ添加することが好ま
しく、その方が効果的に希土類元素と反応する。
【0025】上記のごとく炭酸塩の添加によって希土類
元素の沈殿除去が可能であるが、更に低濃度の希土類元
素溶液が必要とされる場合には、残留した希土類元素を
キレート樹脂を用いて吸着除去することができる。希土
類元素の吸着には、官能基としてアミノ燐酸基を持つキ
レート樹脂を用いる。
【0026】通常、イオン交換樹脂での吸着操作は、そ
の樹脂の能力の最大まで吸着させて溶離することが好ま
しく、樹脂量の100〜200倍の液量を処理できるの
が効率的であるが、本発明方法では樹脂量の5〜10倍
程度の通液量で吸着を終了する。これは、本発明方法の
目的である溶液中の希土類元素濃度を0.001g/l
以下にするためには、少ない通液量で吸着を終了する必
要があるからである。
【0027】
【実施例】実施例1 炭酸塩による希土類元素の沈殿分離のため、電極活物質
を硫酸で浸出したスラリー濃度50g/lの溶解液を作
製した。この溶解液250mlに、最終pHが4.5〜
7.0となるように炭酸塩として200g/lの炭酸ナ
トリウム溶液を添加した。反応温度は常温(25℃)に
設定し、所定のpHに調整した後1時間攪拌して沈殿を
形成させた。下記表1に始液組成と共に中和後の濾液濃
度を示し、表2には澱物品位から算出した沈殿率を示し
た。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】この結果から分るように、沈殿率はpH6
でランタンが98.5%、ネオジウムが100%とな
り、この時のニッケルの沈殿率は約7%であった。ラン
タンとネオジウムの沈殿率が100%となるpH6.8
では、試薬の添加量がpH6の2倍必要となるうえ、ニ
ッケルの沈殿率は65.7%と高くなる。ニッケルの共
沈を抑えた場合には、完全な希土類元素の除去はできな
いが、pHを5.5としたときニッケルとコバルトの共
沈率は5%以下に抑えられ、希土類元素の沈殿率は90
%以上となった。
【0031】実施例2 上記実施例1と同様の条件であるが、炭酸塩として炭酸
水素ナトリウムを固体で添加して、希土類元素の沈殿除
去を実施した。下記表3に始液組成と中和後の濾液濃度
を、及び表4に沈殿率を示した。炭酸ナトリウムと同様
に、炭酸水素ナトリウムを用いても、同様にランタン及
びネオジウムを沈殿分離できることが分る。
【0032】
【表3】
【0033】
【表4】
【0034】比較例1 上記実施例1と同様の条件であるが、中和剤として苛性
ソーダを用いて希土類元素の沈殿除去を実施した。下記
表5に始液組成と中和後の濾液濃度を、表6に沈殿率を
示した。苛性ソーダによる中和では、希土類元素よりも
先にニッケルやコバルトが沈殿し、希土類元素との沈殿
分離は困難であることが分る。
【0035】
【表5】
【0036】
【表6】
【0037】実施例3 炭酸塩による希土類元素の沈殿分離のため、電極活物質
を硫酸で浸出したスラリー濃度200g/lの溶解液を
作製した。この溶解液300mlに、最終pHが5.2
5〜6.5となるように炭酸塩として炭酸ナトリウム
(固体)を添加した。反応温度は常温(23℃)に設定
したが、pH5.5の試料のみ23℃で反応後、70℃
に加温して更に1時間攪拌し、温度の影響を確認した。
下記表7に始液組成と共に中和後の濾液濃度を示し、表
8には沈殿率を示した。
【0038】
【表7】
【0039】
【表8】
【0040】上記の結果から分るように、常温でランタ
ン濃度を0.1g/l未満とするにはpH6.25に上昇
させる必要があり、この時のニッケルの沈殿率は約20
%であった。ランタンとネオジウムの沈殿率が100%
となるpH6.5付近では、ニッケルの沈殿率は74%
と高くなる。また、ニッケルの共沈を10%程度に抑
え、希土類元素の沈殿率が90%以上となるpHは5.
5であり、完全に希土類元素の除去はできないが、pH
を5.5で70℃に加温した場合にはニッケルの共沈率
が約12%に抑えられ、希土類元素の沈殿率は99%以
上となる。
【0041】実施例4 電極活物質をスラリー濃度50g/lで硫酸浸出して得
られた溶解液から、炭酸ナトリウムを添加して希土類元
素を沈殿除去した後、得られた濾液をキレート樹脂に通
液して希土類元素を吸着させた。キレート樹脂は、官能
基にアミノ燐酸基を持つC−467(ロームアンドハー
ス社製)を20g/lの苛性ソーダ溶液でコンディショ
ニングしたものを使用した。
【0042】通液条件は、通液量をBV1〜100の間
で変化させ、通液速度をSV5としてカラム下部からの
通液とした。吸着元液(濾液)の組成及び各通液量後に
得られた液組成を下記表9に示した。通液量BV5まで
の吸着後の液濃度は、ランタン、ネオジウムに加え、亜
鉛も0.001g/l以下となっており、希土類元素及
び亜鉛を完全に除去できることが分る。また、マンガン
も吸着元液の約半分の濃度まで減少できた。しかし、通
液量がBV10を越えると、吸着後の希土類元素の液濃
度が増加することが分る。
【0043】
【表9】
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、使用済みニッケル水素
二次電池からニッケルやコバルト等の有価金属を回収す
る際に、電池から分離した電極活物質を硫酸で溶解した
溶解液からランタンやネオジウム等の希土類元素を簡単
に且つ選択的に除去し、高純度の有価金属を含む溶液を
回収することができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4G048 AA10 AB08 AC06 AE02 4K001 AA07 AA19 BA22 CA01 CA02 DB03 DB23 DB36 5H031 AA02 BB01 BB09 HH06 RR02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 使用済みニッケル水素二次電池から分離
    した電極活物質を硫酸で溶解し、得られた溶解液に炭酸
    ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸アンモニウム、
    炭酸カリウムから選ばれた少なくとも1種の炭酸塩を添
    加することにより、希土類元素を炭酸塩として選択的に
    沈殿除去して、有価金属を含む溶液を得ることを特徴と
    する使用済みニッケル水素二次電池からの有価金属回収
    方法。
  2. 【請求項2】 前記溶解液の反応温度を常温〜70℃
    で、pHを4〜7の範囲に調整し、希土類元素を炭酸塩
    として沈殿させることを特徴とする、請求項1に記載の
    使用済みニッケル水素二次電池からの有価金属回収方
    法。
  3. 【請求項3】 エアーの吹込みにより溶解液中に含まれ
    る鉄イオンを2価から3価に酸化した後、前記炭酸塩を
    添加することにより、希土類元素と共に鉄を沈殿除去す
    ることを特徴とする、請求項1又は2に記載の使用済み
    ニッケル水素二次電池からの有価金属回収方法。
  4. 【請求項4】 希土類元素を炭酸塩として沈殿除去した
    後、溶液中に残留した希土類元素をアミノ燐酸基を官能
    基とするキレート樹脂を用いて吸着除去することを特徴
    とする、請求項1〜3のいずれかに記載の使用済みニッ
    ケル水素二次電池からの有価金属回収方法。
JP2001050597A 2001-02-26 2001-02-26 使用済みニッケル水素二次電池からの有価金属回収方法 Pending JP2002249828A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1321201C (zh) * 2004-08-25 2007-06-13 日本磁力选矿株式会社 稀土元素的回收方法
CN105734296A (zh) * 2016-04-20 2016-07-06 南阳东方应用化工研究所 一种钕铁硼废料酸浸渣的综合利用方法
CN107312944A (zh) * 2017-07-10 2017-11-03 山东理工大学 利用非对称电容型镍氢电池回收稀土的方法

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