JP2002249476A - 光学活性3−置換−2−シアノブタンジカルボン酸類の製造方法 - Google Patents

光学活性3−置換−2−シアノブタンジカルボン酸類の製造方法

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JP2002249476A
JP2002249476A JP2001299550A JP2001299550A JP2002249476A JP 2002249476 A JP2002249476 A JP 2002249476A JP 2001299550 A JP2001299550 A JP 2001299550A JP 2001299550 A JP2001299550 A JP 2001299550A JP 2002249476 A JP2002249476 A JP 2002249476A
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Hisayuki Watanabe
久幸 渡邊
Takashi Oda
隆 尾田
Hiroyuki Kamisaka
浩之 上坂
Yasuo Kawamura
保夫 河村
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Nissan Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 医・農薬などの製造中間体として有用な、光
学活性3−置換−2−シアノブタンジカルボン酸類を製
造する。 【解決手段】 式(1) 【化1】 (式中、R1はC1-6アルキル基等を表し、R2は水素原
子、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニ
ル基、フェニル基又はベンジル基等を表し、Xはハロゲ
ン原子等を表す。)で表される光学活性2−置換酢酸類
又はその鏡像異性体を式(2) 【化2】 (式中、R3は、水素原子、C1-6アルキル基、C2-6アル
ケニル基、C2-6アルキニル基、フェニル基又はベンジル
基等を表す。)で表されるシアノ酢酸類を塩基の存在下
で反応させることを特徴とする式(3) 【化3】 (式中、R1、R2及びR3は前記と同じ意味を表す。)
で表される、3−置換−2−シアノブタンジカルボン酸
類又はその鏡像異性体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬品および農薬
などの製造中間体として有用な化合物である、光学活性
3−置換−2−シアノブタンジカルボン酸類の製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術および課題】従来、光学活性3−置換−2
−シアノブタンジカルボン酸類の製造方法としては、
(S)−(-)−乳酸エチルとシアノ酢酸エチル、2, 6−ジ−
t−ブチルフェノール、ジエチルアザジカルボキシレー
トおよびトリフェニルホスフィンを反応させる方法が、
ブレタン オブ ザ ケミカル ソサイエティー オブ
ジャパン(Bull. Chem. Soc. Jpn.) 54巻 21
07−2112項(1981年)に報告されている。
しかし、この方法では反応基質の他に、数種類の反応試
剤を大量に必要とするため、たいへん煩雑であり、廃棄
物も大量に発生することから地球環境への負荷が極めて
大きい製造法である。 また(S)−2−[(メタンスルホ
ニル)オキシ]プロパン酸エチルをフッ化セシウム存在
下で反応させる方法が、特開平5−294850に記載
されているが、高価なフッ化セシウムを基質に対して3
倍モルも用いており、またフッ化セシウム等のフッ化物
塩はpH が酸性領域になると極めて腐食性の高いフッ化
水素酸を発生し、反応装置等へ損傷を与えることは周知
の通りである。 それゆえ、これらいずれの方法も光学
活性3−置換−2−シアノブタンジカルボン酸類の製造
方法として満足できるものではなく、さらに工業的に有
利な製造法が望まれている。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意研究を行った結果、光学活性2−置
換酢酸類とシアノ酢酸類を塩基の存在下で反応させるこ
とにより、光学活性3−置換−2−シアノブタンジカル
ボン酸類が合成できることを見い出し、本発明を完成し
た。
【0004】すなわち、本発明は、式(1)
【0005】
【化4】
【0006】(式中、R1は直鎖、分枝若しくは環状のC
1-6アルキル基、直鎖、分枝若しくは環状のC2-6アルケ
ニル基、直鎖、分枝若しくは環状のC2-6アルキニル基、
フェニル基又はベンジル基を表し、R2は水素原子、ア
ルカリ金属、アルカリ土類金属、直鎖、分枝若しくは環
状のC1-6アルキル基、直鎖、分枝若しくは環状のC2-6
ルケニル基、直鎖、分枝若しくは環状のC2-6アルキニル
基、フェニル基又はベンジル基を表し、Xはハロゲン原
子、C1-4アルキルスルホニルオキシ基、ハロゲン化アル
キルスルホニルオキシ基又はアリールスルホニルオキシ
基を表す。)で表される光学活性2−置換酢酸類又はそ
の鏡像異性体と式(2)
【0007】
【化5】
【0008】(式中、R3は、水素原子、アルカリ金
属、アルカリ土類金属、直鎖、分枝若しくは環状のC1-6
アルキル基、直鎖、分枝若しくは環状のC2-6アルケニル
基、直鎖、分枝若しくは環状のC2-6アルキニル基、フェ
ニル基又はベンジル基を表す。)で表されるシアノ酢酸
類を塩基の存在下で反応させることを特徴とする式
(3)
【0009】
【化6】
【0010】(式中、R1、R2及びR3は前記と同じ意
味を表す。)で表される、3−置換−2−シアノブタン
ジカルボン酸類又はその鏡像異性体の製造方法に関する
ものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、更に詳細に本発明を説明す
る。
【0012】まず、R1、R2、R3及びXの各置換基にお
ける語句について説明する。
【0013】尚、本明細書中「n」はノルマルを、
「i」はイソを、「s」はセカンダリーを、「t」はタ
ーシャリーを、「c」、はシクロを、「o」はオルト
を、「m」はメタを、「p」はパラを意味する。
【0014】直鎖、分枝若しくは環状のC1-6アルキル基
としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−
プロピル基、c−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチ
ル基、s−ブチル基、t−ブチル基、c−ブチル基、n
−ペンチル基、c−ペンチル基、n−ヘキシル基及びc
−ヘキシル基等が挙げられる。
【0015】直鎖、分枝若しくは環状のC2-6アルケニル
基としては、ビニル基、アリル基、2−プロぺニル基、
1−メチルビニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル
基、3−ブテニル基、1−メチル−1−プロぺニル基、
1−メチル−2−プロぺニル基、2−メチル−2−プロ
ぺニル基、1−エチル−2−ビニル基、1−ペンテニル
基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテ
ニル基、1,2−ジメチル−1−プロぺニル基、1,2
−ジメチル−2−プロぺニル基、1−エチル−1−プロ
ぺニル基、1−エチル−2−プロぺニル基、1−メチル
−1−ブテニル基、1−メチル−2−ブテニル基、2−
メチル−1−ブテニル基、1−i−プロピルビニル基、
2,4−ペンタジエニル基、1−ヘキセニル基、2−ヘ
キセニル基、3−ヘキセニル基、4−ヘキセニル基、5
−ヘキセニル基、2,4−ヘキサジエニル基、1−メチ
ル−1−ペンテニル基、1−c−ペンテニル基及び1−
c−ヘキセニル基等が挙げられる。
【0016】直鎖、分枝若しくは環状のC2-6アルキニル
基としては、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロ
ピニル基、1−ブチニル基、2−ブチニル基、3−ブチ
ニル基、1−ペンチニル基、2−ペンチニル基、3−ペ
ンチニル基、4−ペンチニル基、1−ヘキシニル基、2
−ヘキシニル基、3−ヘキシニル基、4−ヘキシニル基
及び5−ヘキシニル基等が挙げられる。
【0017】アルカリ金属としては、リチウム、ナトリ
ウム及びカリウム等が挙げられる。
【0018】アルカリ土類金属としては、マグネシウム
及びカルシウム等が挙げられる。
【0019】ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素
原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
【0020】C1-4アルキルスルホニルオキシ基として
は、直鎖、分枝及び環状のアルキルスルホニルオキシ基
が含まれ、メタンスルホニルオキシ基、エタンスルホニ
ルオキシ基、n−プロピルスルホニルオキシ基、i−プ
ロピルスルホニルオキシ基、c−プロピルスルホニルオ
キシ基、n−ブチルスルホニルオキシ基、i−ブチルス
ルホニルオキシ基、s−ブチルスルホニルオキシ基、t
−ブチルスルホニルオキシ基及びc−ブチルスルホニル
オキシ基等が挙げられる。
【0021】アリールスルホニルオキシ基としては、ベ
ンゼンスルホニルオキシ基、o−トルエンスルホニルオ
キシ基、m−トルエンスルホニルオキシ基、p−トルエ
ンスルホニルオキシ基、α−ナフタレンスルホニルオキ
シ基及びβ−ナフタレンスルホニルオキシ基等が挙げら
れる。
【0022】ハロゲン化アルキルスルホニルオキシ基と
しては、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基等が挙
げられる。
【0023】好ましい、R1、R2、R3及びXについて
説明する。
【0024】好ましいR1としては、直鎖、分枝若しく
は環状のC1-6アルキル基、フェニル基及びベンジル基が
挙げられ、より好ましくはメチル基、エチル基、n−プ
ロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル
基、s−ブチル基、t−ブチル基、ベンジル基及びフェ
ニル基が挙げられ、更に好ましくはメチル基が挙げられ
る。
【0025】好ましいR2としては、直鎖、分枝若しく
は環状のC1-6アルキル基、直鎖、分枝若しくは環状のC
2-6アルケニル基、直鎖、分枝若しくは環状のC2-6アル
キニル基、フェニル基及びベンジル基が挙げられ、より
好ましくは、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i
−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチ
ル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、ベンジル基及
びフェニル基が挙げられ、更に好ましくはメチル基、エ
チル基及びベンジル基が挙げられる。
【0026】好ましいR3としては、直鎖、分枝若しく
は環状のC1-6アルキル基、直鎖、分枝若しくは環状のC
2-6アルケニル基、直鎖、分枝若しくは環状のC2-6アル
キニル基、フェニル基及びベンジル基が挙げられ、より
好ましくは、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i
−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチ
ル基、アリル基、2−ブテニル基、1−メチル−2−プ
ロぺニル基、2−メチル−2−プロぺニル基、2−ペン
テニル基、1,2−ジメチル−2−プロぺニル基、1−
エチル−2−プロぺニル基、1−メチル−2−ブテニル
基、2,4−ペンタジエニル基、2−ヘキセニル基、
2,4−ヘキサジエニル基及びベンジル基が挙げられ、
更に好ましくはメチル基、エチル基、t−ブチル基、ア
リル基、及びベンジル基が挙げられる。
【0027】好ましいXとしては、ハロゲン原子及びC
1-4アルキルスルホニルオキシ基が挙げられ、より好ま
しくは、塩素原子、臭素原子、メタンスルホニルオキシ
基が挙げられ、更に好ましくは塩素原子が挙げられる。
【0028】R1、R2、R3及びXの好ましい組み合わ
せを以下に示した。
【0029】R1がメチル基であり、R2が直鎖、分枝若
しくは環状のC1-6アルキル基、直鎖、分枝若しくは環状
のC2-6アルケニル基、直鎖、分枝若しくは環状のC2-6
ルキニル基、フェニル基又はベンジル基であり、Xが塩
素原子であり、R3が直鎖、分枝若しくは環状のC1-6
ルキル基、直鎖、分枝若しくは環状のC2-6アルケニル
基、直鎖、分枝若しくは環状のC2-6アルキニル基、フェ
ニル基又はベンジル基。
【0030】本願発明の3−置換−2−シアノブタンジ
カルボン酸類の製造方法は、下記の反応スキームで示さ
れる。
【0031】
【化7】
【0032】(式中、R1、R2、R3及びXは、前記と同
じ。) 即ち、光学活性2−置換酢酸類(1)又はその鏡像異性
体とシアノ酢酸類(2)を塩基存在下で反応させること
により、3−置換−2−シアノブタンジカルボン酸
(3)又はその鏡像異性体を製造することができる。
【0033】反応は大気中でも実施可能であるが、窒
素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下で行うことが好ま
しい。
【0034】使用する塩基としては、無機塩基及び有機
塩基が挙げられる。
【0035】無機塩基としては、水素化リチウム、水素
化ナトリウム及び水素化カリウム等の水素化アルカリ金
属、水素化カルシウム等の水素化アルカリ土類金属、金
属リチウム、金属ナトリウム及び金属カリウム等のアル
カリ金属、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、炭酸カルシウム及び炭酸セシウム等の金属炭酸塩、
ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド及び
リチウムヘキサメチルジシラジド等の金属アミド、カリ
ウムt-ブトキシド、ナトリウムメトキシド及びナトリウ
ムエトキシド等の金属アルコキシド、水酸化リチウム、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム及び水酸化カルシウ
ム等の金属水酸化物等が挙げられる。
【0036】有機塩基としては、トリエチルアミン、ピ
ロリジン、ピペリジン、モルホリン等の脂肪族アミン
類、ピリジン等の芳香族アミン類等が挙げられる。
【0037】好ましい塩基としては、無機塩基が挙げら
れ、例えば、水素化アルカリ金属及び金属炭酸塩が挙げ
られ、又、例えば、水素化リチウム、水素化ナトリウ
ム、水素化カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、
炭酸カリウム、炭酸カルシウム及び炭酸セシウムが挙げ
られ、又、例えば、水素化ナトリウム、炭酸カリウム及
び炭酸セシウムが挙げられる。
【0038】反応の操作及び条件は、使用する塩基の種
類によって、多少異なる。
【0039】水素化アルカリ金属、水素化アルカリ土類
金属、アルカリ金属、金属アミド、金属アルコキシド等
の塩基性の高い塩基を用いる場合は、以下に示す条件で
反応を行うことができる。
【0040】即ち、上述の反応を行う際、シアノ酢酸類
(2)(無溶媒又は溶媒で希釈)に塩基を加えてもよい
が、塩基(無溶媒又は溶媒で希釈)にシアノ酢酸類
(2)を加える事もできる。シアノ酢酸類(2)と塩基
を含む溶液を撹拌した後、光学活性2−置換酢酸類
(1)又はその鏡像異性体(無溶媒又は溶媒で希釈)を
加え反応させてもよいが、前記のシアノ酢酸類(2)に
塩基を加えて調整した反応溶液(無溶媒又は溶媒で希
釈)を、光学活性2−置換酢酸類(1)又はその鏡像異
性体(無溶媒又は溶媒で希釈)に加え、反応させる事も
できる。
【0041】シアノ酢酸類(2)に塩基を加えるか又は
塩基にシアノ酢酸類(2)を加える際の温度としては、
通常−110℃から反応に使用する溶媒の沸点の範囲で
行うことができ、好ましくは−50〜70℃の範囲であ
り、さらに好ましくは−5〜50℃の範囲である。
【0042】シアノ酢酸類(2)に塩基を加えるか又は
塩基にシアノ酢酸類(2)を加える際の時間としては、
内温上昇が初期温度から0〜10℃の範囲内の変動で収
まるのであれば特に限定はしないが、1分から24時間
の範囲で行うことができ、好ましくは、1分から10時
間の範囲である。
【0043】シアノ酢酸類(2)に塩基を加えるか又は
塩基にシアノ酢酸類(2)を加え撹拌する際の温度とし
ては−110℃から反応に使用する溶媒の沸点の範囲で
行うことができ、好ましくは−10〜100℃の範囲で
あり、さらに好ましくは0〜70℃の範囲である。
【0044】シアノ酢酸類(2)に塩基を加えるか又は
塩基にシアノ酢酸類(2)を加え撹拌する際の時間は、
通常0.1〜10時間の範囲で行うことができ、好まし
くは0.25〜1時間攪拌すれば充分である。
【0045】光学活性2−置換酢酸類(1)又はその鏡
像異性体をシアノ酢酸類(2)に塩基を加えて調整した
反応溶液に加えるか、又はシアノ酢酸類(2)に塩基を
加えて調整した反応溶液を光学活性2−置換酢酸類
(1)又はその鏡像異性体に加える際の温度範囲として
は−110℃から反応に使用する溶媒の沸点の範囲で行
うことができ、好ましくは−50〜100℃の範囲であ
り、さらに好ましくは−10〜100℃の範囲である。
【0046】光学活性2−置換酢酸類(1)又はその鏡
像異性体をシアノ酢酸類(2)に塩基を加えて調整した
反応溶液に加えるか、又はシアノ酢酸類(2)に塩基を
加えて調整した反応溶液を光学活性2−置換酢酸類
(1)又はその鏡像異性体に加える際の時間としては、
内温上昇が初期温度から0〜10℃の範囲内の変動で収
まるのであれば特に限定はしないが、1分から24時間
の範囲で行うことができ、好ましくは、1分から10時
間行えば充分である。
【0047】反応させる温度としては特に限定されるも
のではないが、通常−110℃から反応に使用する溶媒
の沸点の範囲で行うことができ、好ましくは−10〜1
00℃の範囲である。
【0048】反応させる時間は、反応させる温度により
変化するため一概に規定できないが、例えば、反応温度
が25℃の場合は、通常1〜50時間の範囲であり、好
ましくは3〜20時間行えば充分である。
【0049】金属炭酸塩等の塩基性のさほど高くない塩
基を用いる場合は、以下に示す条件で反応を行うことが
できる。
【0050】即ち、上述の反応を行う際、シアノ酢酸類
(2)、光学活性2−置換酢酸類(1)及び塩基は、任
意の順番で加えることができ、最終的に、シアノ酢酸類
(2)、光学活性2−置換酢酸類(1)及び塩基の3つ
が混合された状態になっていればどのような方法を用い
ても構わない。又、その際の温度は、通常−110℃か
ら反応に使用する溶媒の沸点の範囲で行うことができ、
好ましくは−50〜70℃の範囲であり、さらに好まし
くは−5〜50℃の範囲である。又、加える際の時間
は、特に限定されない。
【0051】反応させる温度としては特に限定されるも
のではないが、通常−110℃から反応に使用する溶媒
の沸点の範囲で行うことができ、好ましくは−10〜1
00℃の範囲である。
【0052】反応させる時間は、反応させる温度により
変化するため一概に規定できないが、例えば、反応温度
が25℃の場合は、通常1〜50時間の範囲であり、好
ましくは3〜20時間行えば充分である。
【0053】光学活性2−置換酢酸類(1)又はその鏡
像異性体は、合成品を用いることができるが、市販品を
そのまま用いることもできる。
【0054】光学活性2−置換酢酸類(1)又はその鏡
像異性体とシアノ酢酸類(2)のモル比は任意に設定で
きるが、通常0.5〜5((2)/(1))倍モルの範
囲が挙げられ、好ましくは0.8〜2.1((2)/
(1))倍モルの範囲があげられる。
【0055】使用する塩基のシアノ酢酸類(2)に対す
るモル比も任意に設定できる。水素化アルカリ金属、水
素化アルカリ土類金属、アルカリ金属、金属アミド、金
属アルコキシド等の塩基性の高い塩基を用いる場合は、
通常0.5〜5(塩基/(2))倍モルが挙げられる
が、塩基が1倍モル以上になるとラセミ化が進行するた
め、ラセミ化を抑えるためには1倍モル以下が好まし
く、更に好ましくは0.8〜1倍モルの範囲があげられ
る。
【0056】金属炭酸塩等の塩基性のさほど高くない塩
基を用いる場合は、通常0.5〜5(塩基/(2))倍
モルが挙げられ、好ましくは、例えば、0.8〜2.0倍
モルの範囲が挙げられ、又、例えば、0.8〜1.5倍モ
ルの範囲が挙げられ、又、例えば、0.8〜1.2倍モル
の範囲が挙げられる。
【0057】反応は無溶媒でも進行するが、通常は溶媒
を用いた方が好ましく、溶媒の種類としては、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族化
合物類、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の炭化
水素類、クロロホルム、塩化メチレン等のハロゲン化炭
化水素類、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメトキ
シエタン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、アセトニト
リル、イソブチロニトリル等のニトリル類、N, N−ジメ
チルホルムアミド、N−メチルピロリドン、N, N’−ジ
メチルイミダゾリノン等のアミド類、ジメチルスルホキ
シドおよびこれらの混合物があげられ、好ましくはアミ
ド類があげられ、より好ましくは、N, N−ジメチルホル
ムアミド、N−メチルピロリドン及びN, N’−ジメチル
イミダゾリノンが挙げられる。
【0058】溶媒を使用する際の量は、反応基質に対
し、通常0.1〜30質量倍の範囲を用いる事ができる
が、好ましくは5.0〜20質量倍が挙げられる。尚、
ここでいう溶媒を使用する際の量とは、光学活性2−置
換酢酸類(1)又はその鏡像異性体、シアノ酢酸類
(2)、塩基等を溶媒で希釈して使用する場合において
は、それらの溶媒量をも付加した、用いた溶媒量の総和
を意味する。
【0059】反応の転化率に関しては、あまり高くして
しまうと、ラセミ化する割合が増えてしまうため、好ま
しい転化率としては、例えば、95%以下、又は、例え
ば、98%以下の範囲である。
【0060】反応終了後、反応混合物を冷水等へ注ぎ入
れる、あるいは冷水等を反応混合物へ注ぎ入れた後、塩
酸等の酸を加えて中性〜酸性とし、例えば酢酸エチル、
トルエン等の溶媒を抽出溶媒として加えて抽出操作を行
う。 分離した有機層に、場合によっては重曹水溶液、
食塩水溶液等を加えて水洗操作を行う。 分離した有機
層を硫酸マグネシウム等の乾燥剤で乾燥し、減圧下で溶
媒を留去することで3位の不斉炭素の光学純度の高い3
−置換−2−シアノブタンジカルボン酸類(3)又はは
その鏡像異性体を得ることができる。 さらにシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー、蒸留あるいは再結晶によ
り容易に精製することができる。
【0061】
【実施例】以下実施例によって本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明は、これらによって限定されるもの
ではない。尚、(R)−2−クロロプロピオン酸エチル
(8)は、市販の光学活性(S)−乳酸エチルから文献
(ジャーナル オブ メディシナル ケミストリー
(J. Med. Chem.) 29巻 1183−1188項
(1986年)に報告されている。)の方法に従って合
成したものを用い、(S)−2−クロロプロピオン酸エチ
ル(4)は、市販の試薬を用いた。化合物の光学純度
は、下記に示す方法により決定した。
【0062】化合物(12) 分析機器:HPLC(高速液体クロマトグラフィー) 分析条件:カラム:CHIRALPAC AD-H (4.6 mm×250 mm)
を2本直結、移動層:ヘキサン/2−プロパノール/
エタノール = 9 : 1 : 0.1、流量:1.0mL/min.、検
出波長:230nm、カラム温度:7℃
【0063】化合物(7)及び(10) 分析機器:HPLC(高速液体クロマトグラフィー) 分析条件:カラム:CHIRAL RU-2(資生堂(株)製)、
カラムサイズ:4.6mmI.D.×250 mm、移動層:メチルア
ルコール、流速:0.5mL / min.、測定波長:220n
m、カラム温度:30℃
【0064】実施例1 (3S)−1−アリル 4−エチル 2−シアノ−3−
メチルブタンジオエート(6)の合成
【0065】
【化8】
【0066】窒素雰囲気化下、300mL反応フラスコに
N, N−ジメチルホルムアミド(80mL)を加え、これに
60%水素化ナトリウム2.34g(59mmol)をはかり
込み0〜5℃とした。 同温にて激しく撹拌しながらシ
アノ酢酸アリル(5)(7.33g, 59mmol)を滴下
後、25℃で15分間撹拌し、水素化ナトリウムを完全
に反応させた。 この反応溶液を0〜5℃とし、(S)−
2−クロロプロピオン酸エチル(4)(4.0g, 29.
3mmol)を滴下後、25℃にて18時間撹拌した。 反
応溶液を氷水に注ぎ、希塩酸を加えてpHを中性〜酸性に
した。 酢酸エチルを加えて抽出し、さらに食塩水で水
洗した。 有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶
媒を留去すると目的の(3S)−1−アリル 4−エチ
ル 2−シアノ−3−メチルブタンジオエート(6)が
粗生成物として得られた。 これを蒸留操作により低沸
点不純物を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーで精製することにより目的の(3S)−1−アリル
4−エチル 2−シアノ−3−メチルブタンジオエート
(6)(5.6g,収率85%,3位の不斉炭素の光学純度
96%ee)が得られた。なお(3S)−1−アリル 4
−エチル 2−シアノ−3−メチルブタンジオエート
(6)の3位の不斉炭素の光学純度は、以下のようにし
て決定した。
【0067】
【化9】
【0068】上記の(3S)−1−アリル 4−エチル
2−シアノ−3−メチルブタンジオエート(6)をテ
トラヒドロフランに溶解し、ギ酸、酢酸パラジウムを加
えて1時間過熱還流し、得られた(S)−2−メチル−
3−シアノプロピオン酸エチル(7)を光学活性カラム
で分析することにより決定した。
【0069】実施例2 (3R)−1−アリル 4−エチル 2−シアノ−3−
メチルブタンジオエート(9)の合成
【0070】
【化10】
【0071】窒素雰囲気化下、300mL反応フラスコに
N, N−ジメチルホルムアミド(80mL)を加え、これに
60%水素化ナトリウム2.23g(55.7mmol)をは
かり込み0〜5℃とした。 同温にて激しく撹拌しなが
らシアノ酢酸アリル(5)(7.33g, 59mmol)を滴
下後、25℃で15分間撹拌し、水素化ナトリウムを完
全に反応させた。 この反応溶液を0〜5℃とし、(R)
−2−クロロプロピオン酸エチル(8)(4.0g, 2
9.3mmol)を滴下後、25℃にて18時間撹拌した。
反応溶液を氷水に注ぎ、希塩酸を加えてpHを中性〜酸
性にした。 酢酸エチルを加えて抽出し、さらに食塩水
で水洗した。 有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥
後、溶媒を留去すると目的の(3R)−1−アリル 4
−エチル 2−シアノ−3−メチルブタンジオエート
(9)が粗生成物として得られた。 これを蒸留操作に
より低沸点不純物を留去し、シリカゲルカラムクロマト
グラフィーで精製することにより目的の(3R)−1−
アリル 4−エチル 2−シアノ−3−メチルブタンジ
オエート(9)(5.8g, 収率88%,3位の不斉炭素
の光学純度96%ee)が得られた。なお(3R)−1−
アリル 4−エチル 2−シアノ−3−メチルブタンジ
オエート(9)の3位の不斉炭素の光学純度は、実施例
1と同様な方法で、(R)−2−メチル−3−シアノプ
ロピオン酸エチル(10)に誘導して決定した。
【0072】
【化11】
【0073】〔実施例3〕 (3R)−1−メチル 4−エチル 2−シアノ−3−
メチルブタンジオエート(12)の合成
【0074】
【化12】
【0075】窒素雰囲気化下、300mL反応フラスコに
N, N−ジメチルホルムアミド(80mL)を加え、これに
60%水素化ナトリウム2.23g(55.7mmol)をは
かり込み0〜5℃とした。 同温にて激しく撹拌しなが
らシアノ酢酸メチル(11)(5.80g, 58.6mmo
l)を滴下後、25℃で15分間撹拌し、水素化ナトリ
ウムを完全に反応させた。 この反応溶液を0〜5℃と
し、(R)−2−クロロプロピオン酸エチル(8)(4.0
g, 29.3mmol)を滴下後、25℃にて18時間撹拌し
た。 反応溶液を氷水に注ぎ、希塩酸を加えてpHを中性
〜酸性にした。酢酸エチルを加えて抽出し、さらに食塩
水で水洗した。 有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥
後、溶媒を留去すると表題化合物が粗生成物として得ら
れた。これを蒸留操作により低沸点不純物を留去し、シ
リカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することによ
り表題化合物(3R)−1−メチル 4−エチル 2−
シアノ−3−メチルブタンジオエート(12)(4.9
6g, 収率85%,3位の不斉炭素の光学純度95%ee)
が得られた。なお(3R)−1−メチル 4−エチル
2−シアノ−3−メチルブタンジオエート(12)の3
位の不斉炭素の光学純度は、以下のようにして決定し
た。
【0076】
【化13】
【0077】50mL反応フラスコに、実施例3で得られ
た(3R)−1−メチル 4−エチル 2−シアノ−3
−メチルブタンジオエート(12)(1g, 5.03mmo
l)、ジメチルスルホキシド(5mL)、水(0.15mL,
8.33mmol)をはかり込み、窒素雰囲気下、2時間、
180℃で加熱撹拌した。 反応溶液を常温まで冷却
し、酢酸エチル、水を加えて抽出し、有機層を無水硫酸
マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去すると表題化合物が
粗生成物として得られた。 これを蒸留(120−13
0℃/1.3−2.6kPa)により精製すると、(R)−2
−メチル−3−シアノプロピオン酸エチル(10)
(0.58g, 収率82%)が得られた。得られた(R)
−2−メチル−3−シアノプロピオン酸エチル(10)
を光学活性カラムで分析することにより(3R)−1−
メチル 4−エチル 2−シアノ−3−メチルブタンジ
オエート(12)の3位の不斉炭素の光学純度を決定し
た。
【0078】〔実施例4〕 (3R)−1−メチル 4−エチル 2−シアノ−3−
メチルブタンジオエート(12)の合成(塩基として炭
酸カリウムを使用) 窒素雰囲気化下、100mL反応フラスコにN, N−ジメチ
ルホルムアミド(40mL)を加え、これに(R)−2−ク
ロロプロピオン酸エチル(8)(2.0g, 14.7mmo
l)とシアノ酢酸メチル(2.9g, 29.3mmol)をはか
り込んだ。 次いで、激しく撹拌しながら炭酸カリウム
4.05g(29.3mmol)を加えた後、25℃にて16
時間撹拌した。 反応溶液を水に注ぎ、希塩酸を加えて
pHを中性〜酸性にした。 酢酸エチルを加えて抽出し、
さらに食塩水で水洗した。 有機層を無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥後、溶媒を留去すると表題化合物が粗生成物
として得られた。 これを蒸留操作により低沸点不純物
を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
することにより表題化合物(3R)−1−メチル 4−
エチル 2−シアノ−3−メチルブタンジオエート(1
2)(2.33g, 収率80%、3位の光学純度95%e
e)が得られた。 なお表題化合物の光学純度は、光学
活性カラムで分析することにより決定した。
【0079】〔実施例5〕 (3R)−1−メチル 4−エチル 2−シアノ−3−
メチルブタンジオエート(12)の合成(塩基として炭
酸セシウムを使用) 窒素雰囲気化下、100mL反応フラスコにN, N−ジメチ
ルホルムアミド(40mL)を加え、これに(R)−2−ク
ロロプロピオン酸エチル(8)(4.0g, 29.3mmo
l)とシアノ酢酸メチル(3.05g, 30.8mmol)をは
かり込んだ。 次いで、激しく撹拌しながら炭酸セシウ
ム10.0g(30.7mmol)を加えた後、40℃にて6
時間撹拌した。 反応溶液を水に注ぎ、希塩酸を加えて
pHを中性〜酸性にした。 酢酸エチルを加えて抽出し、
さらに食塩水で水洗した。 有機層を無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥後、溶媒を留去すると表題化合物が粗生成物
として得られた。 これを蒸留操作により低沸点不純物
を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
することにより表題化合物(3R)−1−メチル 4−
エチル 2−シアノ−3−メチルブタンジオエート(1
2)(4.3g, 収率74%、3位の光学純度93%ee)
が得られた。 なお表題化合物の光学純度は、光学活性
カラムで分析することにより決定した。
【0080】〔実施例6〕 (3R)−1−t−ブチル 4−エチル 2−シアノ−3
−メチルブタンジオエート(14)の合成
【0081】
【化14】
【0082】窒素雰囲気化下、300mL反応フラスコに
N, N−ジメチルホルムアミド(80mL)を加え、これに
60%水素化ナトリウム2.11g(52.8mmol)をは
かり込み0〜5℃とした。 同温にて激しく撹拌しなが
らシアノ酢酸t−ブチル(13)(8.274g, 58.6
mmol)を滴下後、25℃で15分間撹拌し、水素化ナト
リウムを完全に反応させた。 この反応溶液を0〜5℃
とし、(R)−2−クロロプロピオン酸エチル(8)(4.
0g, 29.3mmol)を滴下後、25℃にて18時間撹拌
した。 反応溶液を氷水に注ぎ、希塩酸を加えてpHを中
性〜酸性にした。 酢酸エチルを加えて抽出し、さらに
食塩水で水洗した。 有機層を無水硫酸マグネシウムで
乾燥後、溶媒を留去すると表題化合物が粗生成物として
得られた。 これを蒸留操作により低沸点不純物を留去
し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製するこ
とにより表題化合物(3R)−1−t−ブチル 4−エチ
ル 2−シアノ−3−メチルブタンジオエート(14)
(6.01g, 収率85%)が得られた。
【0083】
【発明の効果】本発明方法にしたがって、光学活性2−
置換酢酸類(1)又はその鏡像異性体とシアノ酢酸類
(2)を塩基存在下で反応させることにより、医薬品お
よび農薬などの製造中間体として有効な化合物である3
−置換−2−シアノブタンジカルボン酸類(3)又はそ
の鏡像異性体を好収率で且つ高い光学純度(3位の不斉
炭素に基づく光学純度)で製造する事ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河村 保夫 千葉県船橋市坪井町722番地1 日産化学 工業株式会社物質科学研究所内 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC23 BC31 BE15 QN30

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1) 【化1】 (式中、R1は直鎖、分枝若しくは環状のC1-6アルキル
    基、直鎖、分枝若しくは環状のC2-6アルケニル基、直
    鎖、分枝若しくは環状のC2-6アルキニル基、フェニル基
    又はベンジル基を表し、R2は水素原子、アルカリ金
    属、アルカリ土類金属、直鎖、分枝若しくは環状のC1-6
    アルキル基、直鎖、分枝若しくは環状のC2-6アルケニル
    基、直鎖、分枝若しくは環状のC2-6アルキニル基、フェ
    ニル基又はベンジル基を表し、Xはハロゲン原子、C1-4
    アルキルスルホニルオキシ基、ハロゲン化アルキルスル
    ホニルオキシ基又はアリールスルホニルオキシ基を表
    す。)で表される光学活性2−置換酢酸類又はその鏡像
    異性体と式(2) 【化2】 (式中、R3は、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土
    類金属、直鎖、分枝若しくは環状のC1-6アルキル基、直
    鎖、分枝若しくは環状のC2-6アルケニル基、直鎖、分枝
    若しくは環状のC2-6アルキニル基、フェニル基又はベン
    ジル基を表す。)で表されるシアノ酢酸類を塩基の存在
    下で反応させることを特徴とする式(3) 【化3】 (式中、R1、R2及びR3は前記と同じ意味を表す。)
    で表される、3−置換−2−シアノブタンジカルボン酸
    類又はその鏡像異性体の製造方法。
  2. 【請求項2】 R1がメチル基であり、R2が直鎖、分枝
    若しくは環状のC1-6アルキル基、直鎖、分枝若しくは環
    状のC2-6アルケニル基、直鎖、分枝若しくは環状のC2-6
    アルキニル基、フェニル基又はベンジル基であり、Xが
    塩素原子であり、R3が直鎖、分枝若しくは環状のC1-6
    アルキル基、直鎖、分枝若しくは環状のC2-6アルケニル
    基、直鎖、分枝若しくは環状のC2-6アルキニル基、フェ
    ニル基又はベンジル基である請求項1記載の3−置換−
    2−シアノブタンジカルボン酸類又はその鏡像異性体の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 塩基の使用量が、シアノ酢酸類(2)の
    使用量に対して1倍モル以下の範囲である請求項1記載
    の3−置換−2−シアノブタンジカルボン酸類又はその
    鏡像異性体の製造方法。
  4. 【請求項4】 塩基の使用量が、シアノ酢酸類(2)の
    使用量に対して1倍モル以下の範囲である請求項2記載
    の3−置換−2−シアノブタンジカルボン酸類又はその
    鏡像異性体の製造方法。
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