JP2002247833A - 遊星式伝動装置 - Google Patents

遊星式伝動装置

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JP2002247833A
JP2002247833A JP2001040176A JP2001040176A JP2002247833A JP 2002247833 A JP2002247833 A JP 2002247833A JP 2001040176 A JP2001040176 A JP 2001040176A JP 2001040176 A JP2001040176 A JP 2001040176A JP 2002247833 A JP2002247833 A JP 2002247833A
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permanent magnet
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Masanori Mochizuki
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外筒(1)の中心部にこれと平行に配設された
中央軸(6)の外周を公転しながら自転する複数の遊星車
(3) (3) と、前記複数の遊星車(3) (3) を連結一体化す
る遊星車ジョイント(4)と、を具備し、前記遊星車(3)
(3) の外周に対して、前記中央軸(6)の外周に及び外筒
(1)の内周が周方向に動力伝達可能な状態に結合されて
いる、遊星式伝動装置において、伝動効率の向上を図る
と共に、油切れ点検を不要にし、更に、構造の複雑化を
防止しながら騒音を防ぎ得るようにすること。 【解決手段】 前記中央軸(6)の外周及び前記外筒(1)の
内周の双方、又は、前記遊星車(3) (3) の外周、の少な
くとも一方に、永久磁石(53)(53)(311)(321)(16)(16)群
が配設されており、前記永久磁石(53)(53)(311)(321)(1
6)(16)群を介して、前記遊星車(3) (3) の外周に対して
前記中央軸(6)の外周及び前記外筒(1)の内周が磁気的に
結合されていること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転トルクを伝達
させる為の伝動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記伝動装置の一種である遊星歯車装置
は、一般的には、入力軸に具備させた太陽歯車に複数の
遊星歯車を噛み合せると共に、これら遊星歯車を内歯車
にかみ合わせた構成を有している。そして、遊星歯車の
夫々はこれらを結合一体化する遊星車ジョイントによっ
て回動自在に支持されている。
【0003】このものでは、入力軸の回転トルクや回転
数を増減して出力軸から取り出すことができると共に、
入力軸と出力軸を同軸に設定できる利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のものでは、複数の歯車の噛み合せから成る歯車伝動
機構を採用しているから、歯車の噛み合せ部の油切れを
定期的に点検する必要があると共に、該噛み合せ部に不
可避的な摩擦抵抗によって伝動効率が低下するという問
題があった。
【0005】又、上記噛み合せ部に生じるバックラッシ
ュが原因となって騒音が発生することから、太陽歯車と
遊星歯車と内歯車の何れか二種類の歯車を複列歯車と
し、その複列歯車に位相を設ける発明を提案したが(特
開平5−71593号)、このものでは、複列歯車の採
用に基づく歯車数の増加が原因となって構造の複雑化を
招来する。
【0006】本発明はかかる点に鑑みて成されたもの
で、『外筒の中心部にこれと平行に配設された中央軸の
外周を公転しながら自転する複数の遊星車と、前記複数
の遊星車を連結一体化する遊星車ジョイントと、を具備
し、前記遊星車の外周に対して、前記中央軸の外周に及
び外筒の内周が周方向に動力伝達可能な状態に結合され
ていると共に、前記中央軸と前記遊星車ジョイントが回
転トルクの入出力部となる、遊星式伝動装置』におい
て、伝動効率の向上を図ると共に、油切れ点検を不要に
し、更に、構造の複雑化を防止しながら騒音を防ぎ得る
ようにすることをその課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】[1項]上記課題を解決す
るための本発明の技術的手段は、『前記遊星車の外径
は、前記外筒の内周面と前記中央軸の外周面との間隔以
下に設定されており、前記中央軸の外周及び前記外筒の
内周の双方、又は、前記遊星車の外周、の少なくとも一
方に、永久磁石群が配設されており、前記永久磁石群を
介して、前記遊星車の外周に対して前記中央軸の外周及
び前記外筒の内周が磁気的に結合されている』ことであ
る。
【0008】上記技術的手段によれば、中央軸の外周と
これに対向する遊星車の外周部が永久磁石の磁力によっ
て磁気的に結合される。従って、中央軸が回転すると各
遊星車の外周部が上記磁気的な結合力で引きずられるよ
うに回動して遊星車が回転する。一方、遊星車の外周と
外筒の内周も上記と同様に磁気的に結合されている。従
って、回転する遊星車の外周部は、上記と同様の理由に
より、外筒の内周との間に周方向の力(外筒に対して転
がろうとする方向の力)を作用させながら回転する。こ
れにより、前記遊星車が中央軸の外周を公転しながら自
転し、各遊星車を連結する遊星車ジョイントが中央軸に
対して回転する。
【0009】よって、中央軸又は遊星車ジョイントを回
転させると、中央軸と遊星車の直径比率に応じて前記回
転の速度やトルクが増減され、該増減されたトルク等
が、他方の遊星車ジョイント又は中央軸から出力として
取り出せる。
【0010】[2項]前記1項に於いて、前記遊星車又は
中央軸若しくは外筒を磁性体で形成し、この磁性体製の
遊星車等に永久磁石を配設しても良いが、『前記遊星車
又は前記中央軸若しくは前記外筒のうち、非磁性体で形
成されているものに前記永久磁石群が配設されている』
ものとしても良い。このものでは、永久磁石群の配設部
たる遊星車や中央軸や外筒等が全体的に磁化されて磁性
を帯びることがない。即ち、磁化の不要な部分が磁化さ
れることがない。
【0011】[3項]前記1項又は2項に於いて、『前記
遊星車の外周、又は、前記中央軸の外周、若しくは、前
記外筒の内周のうち、前記永久磁石群に対向する周壁部
には、前記永久磁石群に吸引される補助永久磁石群が配
設されている』ものでは、上記永久磁石と補助永久磁石
との磁石同士が引き合う。従って、永久磁石と磁性体が
引き合う場合に比べ、遊星車と中央軸等との磁気的結合
力が増加するから、大きな回転トルクの伝達が可能とな
る。
【0012】[4項]前記3項に於いて、前記補助永久磁
石群及び前記永久磁石群は、これらの配設方向に間隔を
置いて一定ピッチで配設されるものであっても良いが、
『前記補助永久磁石群を構成する各補助永久磁石及び前
記永久磁石群を構成する各永久磁石は、これらの配設面
に於いて周方向に極性が交互に反転する態様で密に並ん
でいる』ものとすれば、次の理由により、互いに引き合
う極性の異なった永久磁石と補助永久磁石が対向し易く
なる。
【0013】極性の異なった特定の永久磁石と補助永久
磁石とが対向すると、該補助永久磁石に隣接する他の補
助永久磁石と上記特定の永久磁石は同極性となる。従っ
て、該隣接する他の補助永久磁石と上記特定の永久磁石
との間に磁力線が形成されず、上記特定の永久磁石から
出る磁力線はこれに対向する前記特定の補助永久磁石に
集中し、これにより、両磁石が強力に引き合う。従っ
て、互いに引き合う極性の異なった永久磁石と補助永久
磁石が対向し易くなる。
【0014】[5項]前記3項に於いて、『前記永久磁石
群を構成する各永久磁石は、これの配設面に於いて周方
向に間隔を置いて一定ピッチで配設されていると共に、
前記周方向と直角方向に所定長さを有しており、前記補
助永久磁石群を構成する各補助永久磁石は、前記永久磁
石の前記配設ピッチと同一ピッチで配設されていると共
に、前記各補助永久磁石は前記永久磁石の長さ方向に分
割され且つ前記周方向に相対的にずれた第1分割磁石と
第2分割磁石から構成されている』ものでは、対向状態
にある永久磁石と第1分割磁石が相対的に周方向にずれ
ると、第2分割磁石と上記永久磁石が新たに対向するこ
ととなる。従って、永久磁石と第1分割磁石が対向しな
くなっても、遊星車と中央軸等の磁気的結合力が低下す
ることが少なくなる。即ち、このものでは、上記磁気的
結合力が一定に保たれ易くなって伝達トルクの大きさが
ほぼ一定になる。
【0015】[6項]前記3項〜5項に於いて、前記遊星
車又は中央軸若しくは外筒を磁性体で形成し、この磁性
体製の遊星歯車等に補助永久磁石を配設しても良いが、
『前記遊星車又は前記中央軸若しくは前記外筒のうち、
非磁性体で形成されているものに前記補助永久磁石群が
配設されている』ものとすることができる。
【0016】
【発明の効果】本発明は、上記構成であるから次の特有
の効果を有する。中央軸、遊星車、及び外筒の互いに対
向する面が永久磁石の磁力で動力伝達状態に結合される
から、歯車伝動を利用する既述従来のものように注油の
点検を行う必要がない。
【0017】既述歯車の噛み合い部のような摩擦部分が
存在しないから、該摩擦力に基づく伝達効率の低下を防
止することができる。歯車伝動のようにバックラッシュ
が生じる余地がないから、騒音が発生しない。
【0018】既述従来の遊星歯車装置では、大きな減速
比を確保する為に太陽歯車と遊星歯車との歯数比を大き
くすると、歯数の少ない歯車の歯先きが他方の歯車の歯
の根元を削ることから、技術常識上は、上記歯数比を
3:1以上にすることができないとされている。ところ
が、歯車の噛み合い部が存在しない本発明では、上記歯
の根元を削る不都合が生じる余地がない。一方、各遊星
車と中央軸との伝達トルクがこれら両者の磁気的結合力
に依存する本発明では、一つの遊星車と中央軸間に伝達
できる限界トルクが遊星歯車装置のそれに比べて小さく
なる。ところが、本発明の中央軸と遊星車ジョイントと
の間に伝達されるトルクは、遊星車の数に比例する。従
って、単一の遊星車と中央軸との伝達可能トルクが小さ
くても、遊星車の配設数に応じた大きな伝達トルクを確
保することができる。即ち、本発明では、中央軸と遊星
車の直径比を大きくして大きな減速比を確保しても、十
分に大きな伝達トルクを担保することができる。
【0019】3項のものでは、既述したように、遊星車
と中央軸等との磁気的結合力が増加し、大きな回転トル
クの伝達が可能となる。5項のものでは、遊星車と中央
軸等の磁気的結合力が低下することが少なくなって、伝
達トルクの大きさを一定に保ち易くなる。
【0020】
【発明の実施の形態】次に、上記した本発明の実施の形
態を図面に従って詳述する。 [第1実施形態]図1,図2に示すように、本実施の形態
に係る遊星式伝動装置は、円筒状の外筒(1)と、その内
周に沿って転動し且つ円盤状の遊星車ジョイント(4)に
回転自在に取り付けられた四個の遊星車(3)(3)と、該遊
星車(3)(3)の公転中心に位置する中央軸(6)を備えてい
る。以下、各部の詳細を説明する。
【0021】*中央軸(6)について 後述する外筒(1)の蓋体(11)の中心部には入力軸として
機能する円柱状の中央軸(6)がベアリング(61)で回転自
在に支持されていると共に、該中央軸(6)の拡大径部(6
0)の外周には、周方向に間隔を置いて一定ピッチで並ん
だ磁石装填溝(51)(51)が形成されている。又、各磁石装
填溝(51)(51)は中央軸(6)の軸線方向に延びる態様で形
成されている。
【0022】そして、上記磁石装填溝(51)(51)には、角
柱状の永久磁石(53)(53)が装着固定されていると共に、
該永久磁石(53)(53)の一方の磁極は中央軸(6)の外周に
露出しており、該永久磁石(53)(53)の前記露出側端部の
極性は全て同極になっている。尚、上記中央軸(6)は、
本実施の形態では非磁性体たるアルミニウム合金で形成
されているが、これを磁性体たる鉄で形成してもよい。
【0023】*遊星車(3) について 上記中央軸(6)の外周を公転しながら自転する四個の遊
星車(3)(3)は全て同一構造を有していると共に、各遊星
車(3)(3)の外径寸法は、後述の外筒(1)の内周面と前記
中央軸(6)の外周面との間隔以下に設定されて。図2,
図4に示すように、上記各遊星車(3)は、本実施の形態
では独立した第1遊星車(31)と第2遊星車(32) を結合
ネジ(33)で重ね合わせ状態に結合したものである。
【0024】第1遊星車(31)の外周には、角柱状の第1
分割磁石(311)(311)(永久磁石で形成されている)が既
述永久磁石(53)(53)と同一配設ピッチで周方向に配設さ
れている。又、第2遊星車(32) の外周にも、角柱状の
第2分割磁石(321)(321)(永久磁石で形成されている)
が既述永久磁石(53)(53)と同一配設ピチで周方向に配設
されていると共に、該第2分割磁石(321)(321)は上記第
1分割磁石(311)(311)に対して半ピッチだけ周方向にず
れるように設けられている(図4参照)。そして、これ
ら第1,第2分割磁石(311)(321)は、第1,第2遊星車
(31)(32)の外周に形成された磁石装填溝(312)(322)に装
填されていると共に、第1,第2分割磁石(311)(321)の
外端は磁石装填溝(312)(322)から外部に所定寸法突出し
ており、該突出部の磁極は、既述中央軸(6)の外周の永
久磁石(53)(53)の露出側端部の極性と逆極性に設定され
ている。これにより、第1,第2分割磁石(311)(321)と
永久磁石(53)(53)との相互間に吸引力が作用するように
なっている。尚、第1,第2遊星車(31)(32) は、本実
施の形態では非磁性体たるアルミニウム合金で形成され
ているが、これを磁性体たる鉄で形成してもよい。
【0025】遊星車(3)を構成する上記第1,第2遊星
車(31)(32)は、支軸(41)に対してベアリング(42)(43)を
介して回転自在に取り付けられていると共に、各第1遊
星車(31)(31)を支持する上記支軸(41)(41)の一端は円板
状の遊星車ジョイント(4)に取付ネジ(44)によって固定
されている。上記遊星車ジョイント(4)の中心軸部に
は、既述中央軸(6)の先端の小径部(63)に外嵌するベア
リング(64)が嵌入されており、これにより、遊星車ジョ
イント(4)と中央軸(6)が相対回転し得るように構成され
ている。
【0026】又、上記遊星車ジョイント(4)からは、外
筒(1)と同心状の出力軸(40)が突出していると共に、該
出力軸(40)は、既述中央軸(6)と一直線状に並んだ状態
で外筒(1)の底壁(13)に形成されたスリーブ(15)部分を
内外に貫通している。そして、上記出力軸(40)は、これ
に外嵌するベアリング(17)(18)によって上記スリーブ(1
5)部分に回転自在に支持されている。
【0027】*外筒(1)について 上記中央軸(6)や遊星車(3)(3) 等を収容する円筒状の外
筒(1)の内面には、磁石装填溝(10)(10)が既述中央軸(6)
の磁石装填溝(51)(51)と同一配設ピッチで配設されてい
ると共に、各磁石装填溝(10)(10)には、角柱状の永久磁
石(16)(16)が装填されている。そして、これら各磁石装
填溝(10)(10)が外筒(1)の内周に露出する側の端部は、
既述第1,第2遊星車(31)(32)の外周に露出する第1,
第2分割磁石(311)(321)の外端部の極性と逆極性に設定
されており、これにより、これら第1,第2分割磁石(3
11)(321)と永久磁石(16)(16)との相互間に吸引力が作用
するようになっている。
【0028】又、外筒(1)の開放端部は蓋体(11)で閉塞
されていると共に、該蓋体(11)は固定ネジ(14)(14)によ
って外筒(1)の周壁端面に固定されている。尚、外筒(1)
は、本実施の形態では非磁性体たるアルミニウム合金で
形成されているが、これを磁性体たる鉄で形成してもよ
い。
【0029】尚、第1,第2分割磁石(311)(321)群が既
述1項の永久磁石群に対応する場合は、永久磁石(53)(5
3)(16)(16)群が既述3項の補助永久磁石群に対応する。
これとは逆に、永久磁石(53)(53)(16)(16)群が既述1項
の永久磁石群に対応する場合は第1,第2分割磁石(31
1)(321)群が既述3項の補助永久磁石群に対応する。
【0030】*動作の実際 次に、上記遊星式伝動装置の動作の実際を説明する。外
筒(1)が固定された状態で中央軸(6)に回転トルクが作用
すると、該中央軸(6)の外周に設けられた永久磁石(53)
(53)が、これに対向する第1,第2遊星車(31)(32)の第
1,第2分割磁石(311)(321)に吸着力を作用させた状態
で回転しようとする。即ち、上記吸着力によって、遊星
車(3)(3)が中央軸(6)に引きずられて回転しようとす
る。これにより、中央軸(6)の回転トルクが遊星車(3)
(3)に伝達される。
【0031】このとき、第1遊星車(31)に設けられた第
1分割磁石(311)(311)の配設ピッチと第2遊星車(32)に
設けられた第2分割磁石(321)(321)の配設ピッチが周方
向に半ピッチだけずれているから、永久磁石(53)(53)と
第1分割磁石(311)(311)の外端部相互が周方向にずれた
場合は、該第1分割磁石(311)(311)に代わって第2分割
磁石(321)(321)が上記永久磁石(53)(53)に対向する。従
って、中央軸(6)から遊星車(3)(3)に伝達可能なトルク
が低下することがない。
【0032】次に、上記中央軸(6)から遊星車(3)(3)に
回転トルクが伝達されると、該遊星車(3)(3)を構成する
第1,第2遊星車(31)(32)に設けられた第1,第2分割
磁石(311)(321)が外筒(1)の内周に設けられた永久磁石
(16)(16)に吸着力を作用させた状態で上記中央軸(6)と
共に回転する。すると、遊星車(3)(3)が外筒(1)の内周
に沿うように中央軸(6)の周囲を公転しながら自転し、
該遊星車(3)(3)を支持する遊星車ジョイント(4)が出力
軸(40)と共に回転する。このとき、第1遊星車(31)に設
けられた第1分割磁石(311)(311)と第2遊星車(32)に設
けられた第2分割磁石(321)(321)の配設ピッチが周方向
に半ピッチだけずれているから、外筒(1)の内周に設け
られた永久磁石(16)(16)と第1分割磁石(311)(311)の外
端部相互が周方向にずれた場合は、該第1分割磁石(31
1)(311)に代わって第2分割磁石(321)(321)が上記永久
磁石(16)(16)に対向するから、かかる場合でも、遊星車
(3)(3)と外筒(1)との磁気的結合力が低下することがな
い。よって、入力軸たる中央軸(6)から出力軸(40)へ伝
達されるトルクが短周期で変動する不都合がない。
【0033】又、太陽歯車と遊星歯車と内歯車を機械的
に噛み合せる既述従来のものと相違し、注油の必要がな
い。又、上記遊星歯車等の噛み合せ部のように摩擦抵抗
が発生する余地がないから、該摩擦抵抗に起因する伝達
トルクの損失が発生しないと共に、歯車の噛み合せ部に
生じるバックラッシュに起因する騒音を防止することが
できる。尚、上記実施の形態では、遊星車(3) (3) の外
周面から第1,第2分割磁石(311)(321)の外端が所定寸
法突出しているが、第1,第2分割磁石(311)(321)の外
端面が遊星車(3) (3) の外周面と面一となるようにして
もよい。
【0034】[第2実施形態]図3に示す第2実施形態の
遊星式伝動装置は、第1中央永久磁石(531)(531)と第2
中央永久磁石(532)(532)が交互に密に並んだ状態で周方
向に配設されている。そして、第1中央永久磁石(531)
と第2中央永久磁石(532)が中央軸(6)の外周に露出する
端部の極性は、互いに逆極性に設定されている。従っ
て、中央軸(6)の外周面には、永久磁石がN極・S極・
N極・・・と交互に配列された状態になっている。
【0035】一方、遊星車(3) の外周には、第1遊星車
用永久磁石(35)(35)と第2遊星車用永久磁石(36)(36)が
交互に密に並んだ状態で、上記第1中央永久磁石(531)
(531)と同一ピッチで配設されている。そして、第1遊
星車用永久磁石(35)と第2遊星車用永久磁石(36)が遊星
車(3) の外周に露出する端部の極性は互いに逆極性に設
定されている。従って、中央軸(6)の外周には、N極とS
極が交互に並んだ磁石群が設けられた状態になる。尚、
本実施の形態では、遊星車(3) が一枚の円盤で構成され
ている点で、これが第1遊星車(31)と第2遊星車(32)
に二分割されていた既述第1実施の形態と相違する。
【0036】又、外筒(1)の内周には、ケーシング側第
1永久磁石(21)(21)とケーシング側第2永久磁石(22)(2
2)が交互に密に並んだ状態で、第1,第2遊星車用永磁
石(35)(35)(36)(36)と同一ピッチで配設されていると共
に、これらケーシング側第1永久磁石(21)とケーシング
側第2永久磁石(22)が外筒(1)の内周に露出する端部の
極性は互いに逆極性に設定されている。
【0037】そして、上記の構成を除いて、本実施の形
態の遊星式伝動装置は第1実施形態に係る遊星式伝動装
置と同一構成を有している。このものでも、既述第1実
施形態の伝動装置と同様にトルク伝達が行える。
【0038】尚、上記何れの実施形態に於いても、中央
軸(6)や遊星車(3) (3) や外筒(1)の軸線と平行な直線状
の角柱状永久磁石群をこれら中央軸(6)の周面等に配設
したが、中央軸(6)の外周に沿って延びるはす歯状(螺
旋の一部の形状)の複数の永久磁石を該中央軸(6)等に
配設すると共に、上記永久磁石群と同一リードで遊星車
(3) (3) や外筒(1)の周面に沿って配設される他の永久
磁石群をこれら遊星車(3) (3) 等に設けても良い。
【0039】又、上記各実施の形態では、中央軸(6)、
遊星車(3) (3) 及び外筒(1)の夫々の周面に永久磁石を
配設したが、前記中央軸(6)の外周及び前記外筒(1)の内
周の双方、又は、前記遊星車(3) (3) の外周、の何れか
一方のみに永久磁石群を配設してもよい。この場合、遊
星車(3) (3) の外周、又は、前記中央軸(6)の外周及び
前記外筒(1)の内周であって、上記永久磁石群に対向す
る壁面部分を鉄等の磁性体で形成する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2のI−I線断面図
【図2】本発明の第1実施形態に係る遊星式伝動装置を
出力軸(40)と中央軸(6)の軸線と平行に切断した断面図
【図3】本発明の第2実施形態に係る遊星式伝動装置の
断面図
【図4】第1,第2分割磁石(311)(321)の配設部の部分
斜視図
【符号の説明】
(1)・・・外筒 (3) ・・・遊星車 (4)・・・遊星車ジョント (6)・・・中央軸 (16)(53)・・・永久磁石 (311)・・・第1分割磁石 (312)・・・第2分割磁石

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外筒の中心部にこれと平行に配設された
    中央軸の外周を公転しながら自転する複数の遊星車と、
    前記複数の遊星車を連結一体化する遊星車ジョイント
    と、を具備し、前記遊星車の外周に対して、前記中央軸
    の外周に及び外筒の内周が周方向に動力伝達可能な状態
    に結合されていると共に、前記中央軸と前記遊星車ジョ
    イントが回転トルクの入出力部となる、遊星式伝動装置
    において、 前記遊星車の外径は、前記外筒の内周面と前記中央軸の
    外周面との間隔以下に設定されており、 前記中央軸の外周及び前記外筒の内周の双方、又は、前
    記遊星車の外周、の少なくとも一方に、永久磁石群が配
    設されており、 前記永久磁石群を介して、前記遊星車の外周に対して前
    記中央軸の外周及び前記外筒の内周が磁気的に結合され
    ている、遊星式伝動装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の遊星式伝動装置に於い
    て、 前記遊星車又は前記中央軸若しくは前記外筒のうち、非
    磁性体で形成されているものに前記永久磁石群が配設さ
    れている、遊星式伝動装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の遊星式伝
    動装置に於いて、 前記遊星車の外周、又は、前記中央軸の外周、若しく
    は、前記外筒の内周のうち、前記永久磁石群に対向する
    周壁部には、前記永久磁石群に吸引される補助永久磁石
    群が配設されている、遊星式伝動装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の遊星式伝動装置に於い
    て、 前記補助永久磁石群を構成する各補助永久磁石及び前記
    永久磁石群を構成する各永久磁石は、これらの配設面に
    於いて周方向に極性が交互に反転する態様で密に並んで
    いる、遊星式伝動装置。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の遊星式伝動装置に於い
    て、 前記永久磁石群を構成する各永久磁石は、これの配設面
    に於いて周方向に間隔を置いて一定ピッチで配設されて
    いると共に、前記周方向と直角方向に所定長さを有して
    おり、 前記補助永久磁石群を構成する各補助永久磁石は、前記
    永久磁石の前記配設ピッチと同一ピッチで配設されてい
    ると共に、 前記各補助永久磁石は前記永久磁石の長さ方向に分割さ
    れ且つ前記周方向に相対的にずれた第1分割磁石と第2
    分割磁石から構成されている、遊星式伝動装置。
  6. 【請求項6】 請求項3から請求項5の何れかに記載の
    遊星式伝動装置に於いて、 前記遊星車又は前記中央軸若しくは前記外筒のうち、非
    磁性体で形成されているものに前記補助永久磁石群が配
    設されている、遊星式伝動装置。
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