JP2002247045A - 限定的情報提供方法及びそのシステム、移動情報端末、移動情報端末を用いた集客方法、並びにプログラム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 各店舗等に設けた情報発信装置から一方的に
発信された情報を携帯電話機の使用者等の希望に応じて
選択的に提供する。 【解決手段】 店舗、企業の事業所、公共施設等の情報
発信箇所に情報発信装置１０を設置し、情報発信箇所に
関連した情報、情報発信箇所で取り扱う商品に関連した
情報、広告に関連した情報、及び地域関連情報の少なく
とも一つからなるコンテンツを、情報発信装置１０に記
憶させておき、情報発信装置１０から情報発信箇所の周
辺に限定された情報提供地域に向けて、コンテンツを片
方向的に繰り返し送信し、情報提供地域に入った携帯電
話機２０に、選択出力情報に基づいて情報発信装置１０
から受信したコンテンツのうち特定のコンテンツのみを
選択的に表示させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、店舗、企業の事業
所、公共施設等の情報発信箇所に設置した情報発信装置
を用いて、携帯電話機等の移動情報端末の使用者に、地
域関連情報や広告情報等の情報を限定的に提供すること
ができる限定的情報提供方法及びそのシステム、移動情
報端末、移動情報端末を用いた集客方法、並びにプログ
ラムに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、携帯電話機等の移動情報端末の使
用者に対して情報を提供する情報提供システムとして
は、例えば、携帯電話通信網の基地局を経由して携帯電
話機と情報提供センターのサーバーやＷＷＷ（World Wi
de Web）サーバー等との間で双方向的に信号のやり取り
をすることにより、携帯電話機に情報を送るものが知ら
れている。また、最近では、携帯電話機が位置する場所
の位置情報を情報提供センターのサーバーに送ることに
より、その位置情報に基づいて、携帯電話機が位置する
地域に特有の情報を提供するサービスも始まってきてい
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の情報提供システムでは、携帯電話通信網の基地局を
経由して携帯電話機と情報提供センターのサーバー等と
の間で信号のやり取りを複数回行なうため、携帯電話機
や中継の基地局などでアップリンクとダウンリンクのバ
ランスを考慮する必要があり、信号処理手順も複雑にな
ってしまうという問題点があった。また、携帯電話機等
の移動情報端末を用いた情報提供に関しては、コンビニ
エンスストア、駅のキヨスク、レストラン、本屋、ＣＤ
ショップ、飲食店、理髪店、美容院その他の商店等の店
舗や、駅、バス停、待ち合わせ場所等の公共施設などに
関する個別情報を、各店舗や公共施設等の近くにいる人
たちのみに限定的に提供したいという要請もあった。し
かしながら、上記従来の情報提供システムでは、各店舗
や、事業所、公共施設等がそれぞれ位置する特定の情報
提供地域ごとに、その地域の各店舗等からその情報提供
地域に限定した個別情報を提供することが難しかった。
さらに、従来のマスメディアを用いた広告は、広告の発
信元がテレビ局やラジオ局のように一括して広域に発信
するものであったので、特定の情報提供地域ごとに、そ
の情報提供地域に限定した広告を行なうことが難しかっ
た。

【０００４】そこで、本出願人は、「店舗、企業の事業
所、公共施設等の情報発信箇所に情報発信装置を設置
し、該情報発信箇所に関連した情報、該情報発信箇所で
取り扱う商品に関連した情報、広告に関連した情報、及
び地域関連情報の少なくとも一つからなる提供対象情報
を、該情報発信装置に記憶させておき、該情報発信装置
から該情報発信箇所の周辺に限定された情報提供地域に
向けて、該提供対象情報を片方向的に繰り返し送信し、
該情報提供地域に入った移動情報端末に該提供対象情報
を受信させる限定的情報提供方法」を提案した（特願２
０００−３８４４３７号参照）。このような情報提供方
法においては、基地局でなく各店舗等に設けた情報発信
装置から移動情報端末に一方的に情報が送信されてくる
ため、移動情報端末で受信して出力される情報がすべ
て、移動情報端末の使用者や管理者にとって希望に沿っ
たものとは限らない。移動情報端末の使用者が受信した
くない情報が送信されてくる場合や、移動情報端末の管
理者が別にいて使用者に受信させたくない情報が送信さ
れてくる場合も考えられる。例えば、繁華街において
は、風俗関連店舗に関する風俗情報等が送信されてくる
場合も考えられるが、このような風俗情報等を移動情報
端末上に出力したくない場合がある。一方、情報発信装
置から送信されてくる各種の情報から特定の情報のみを
選択して受信して出力したい場合がある。例えば、飲食
店、理髪店、美容院等の客待ち状況や割引の情報のみを
出力したい場合もあるし、上記繁華街における風俗情報
のみを出力したい場合もある。

【０００５】本発明は、以上の背景に鑑みなされたもの
であり、その目的とするところは、各店舗等に設けた情
報発信装置から一方的に発信された情報を移動情報端末
の使用者等の希望に応じて選択的に提供することができ
る限定的情報提供方法及びそのシステム、移動情報端
末、移動情報端末を用いた集客方法、並びに限定的情報
提供システム又は移動情報端末におけるデータ処理をコ
ンピュータで実行するためのプログラムを提供すること
である。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項１の発明に係る限定的情報提供方法は、店
舗、企業の事業所、公共施設等の情報発信箇所に情報発
信装置を設置し、該情報発信箇所に関連した情報、該情
報発信箇所で取り扱う商品に関連した情報、広告に関連
した情報、及び地域関連情報の少なくとも一つからなる
提供対象情報を、該情報発信装置に記憶させておき、該
情報発信装置から該情報発信箇所の周辺に限定された情
報提供地域に向けて、該提供対象情報を片方向的に繰り
返し送信し、該情報提供地域に入った移動情報端末に、
該情報発信装置から受信した提供対象情報のうち特定の
提供対象情報のみを選択的に出力させることを特徴とす
るものである。この請求項１の限定的情報提供方法で
は、店舗、企業の事業所、公共施設等の情報発信箇所に
関連した情報、情報発信箇所で取り扱う商品に関連した
情報、広告に関連した情報、及び地域関連情報の少なく
とも一つからなる提供対象情報を、情報発信箇所に設置
した情報発信装置から、情報発信箇所の周辺に限定され
た情報提供地域に向けて、片方向的に繰り返し送信す
る。この情報発信装置から片方向的に繰り返し送信され
る提供対象情報のうち特定の提供対象情報のみが、情報
提供地域に入った移動情報端末に受信され出力されるこ
とにより、上記情報提供地域ごとに移動情報端末の使用
者に対して、移動情報端末の使用者等の希望に応じた選
択的な情報提供を行なう。なお、上記「移動情報端末」
には、携帯電話機やＰＨＳ（Personal Handyphone Serv
ice）の電話機のほか、携帯型のコンピュータなども含
まれる。また、上記情報発信装置から送信される提供対
象情報の伝送媒体には、電波のほか、赤外線等の光も含
まれる。また、上記提供対象情報には、文字や画像の形
態の情報のほか、音の形態の情報等も含まれる（以下の
請求項においても同様である）。

【０００７】請求項２の発明に係る限定的情報提供方法
は、情報提供地域ごとの情報発信箇所に設置した情報発
信装置から、該情報提供地域に向けて、該情報提供地域
に関連した地域関連情報を提供対象情報として片方向的
に繰り返し送信し、該情報提供地域に入った移動情報端
末に、該情報発信装置から受信した提供対象情報のうち
特定の提供対象情報のみを選択的に出力させることを特
徴とするものである。この請求項２の限定的情報提供方
法では、情報提供地域ごとの情報発信箇所に設置した情
報発信装置から情報提供地域に向けて、情報提供地域に
関連した地域関連情報を提供対象情報として片方向的に
繰り返し送信する。このように送信された提供対象情報
うち特定の提供対象情報のみが、情報提供地域に入った
移動情報端末で出力されることにより、上記情報提供地
域ごとに移動情報端末の使用者に対して、移動情報端末
の使用者等の希望に応じた選択的な情報提供を行なう。

【０００８】請求項３の発明は、請求項１又は２の限定
的情報提供方法において、上記移動情報端末内に、選択
的に出力させる提供対象情報を特定するための選択出力
情報を予め記憶させておき、該移動情報端末に、該選択
出力情報に基づいて該特定の提供対象情報のみを選択的
に出力させることを特徴とするものである。この請求項
３の限定的情報提供方法では、移動情報端末内に予め記
憶させておいた、提供対象情報に関する選択出力情報に
基づいて、選択出力情報に合致した特定の提供対象情報
のみを移動情報端末から選択的に出力させる。

【０００９】請求項４の発明は、請求項３の限定的情報
提供方法において、上記情報発信装置から、上記提供対
象情報とともに該提供対象情報の種類を識別するための
識別情報を送信し、上記移動情報端末に、該提供対象情
報とともに該識別情報を受信させ、該識別情報と上記選
択出力情報とに基づいて該特定の提供対象情報のみを選
択的に出力させることを特徴とするものである。この請
求項４の限定的情報提供方法では、情報発信装置から送
信されてきた提供対象情報の種類を識別するための識別
情報と、移動情報端末内に予め記憶させておいた選択出
力情報とに基づいて、選択出力情報に合致した特定種類
の提供対象情報のみを移動情報端末から選択的に出力さ
せる。

【００１０】請求項５の発明は、請求項１、３又は４の
限定的情報提供方法において、上記選択出力情報が、個
別の店舗の客待ち情報、割引情報等の店舗情報のみを選
択的に出力させるための情報であることを特徴とするも
のである。この請求項５の限定的情報提供方法では、移
動情報端末の使用者等の希望に応じて、移動情報端末
に、個別の店舗の客待ち情報、割引情報等の店舗情報の
みを出力させる。

【００１１】請求項６の発明に係る限定的情報提供シス
テムは、提供対象情報のデータ及び該提供対象情報の種
類を識別するための識別情報のデータを記憶するデータ
記憶部と該データ記憶部に対するデータの書き込み及び
読み出しを行なうためのデータ処理部と該データ記憶部
から読み出した該提供対象情報及び該識別情報を含む送
信信号を繰り返し無線送信する送信部とを有する情報発
信装置を、情報発信箇所に設置し、該情報発信装置か
ら、該情報発信箇所の周辺に限定された情報提供地域に
向けて、該送信信号を片方向的に繰り返し無線送信する
こと特徴とするものである。この請求項６の限定的情報
提供システムでは、情報発信箇所に設置した情報発信装
置から、情報発信箇所の周辺に限定された情報提供地域
に向けて、提供対象情報及び該提供対象情報の種類を識
別するための識別情報を含む送信信号を片方向的に繰り
返し無線送信することができる。各情報発信装置では、
データ記憶部に記憶されている提供対象情報及び識別情
報をデータ処理部で読み出し、送信部で提供対象情報及
び識別情報を含む送信信号を繰り返し無線送信する。こ
の情報発信装置から片方向的に繰り返し無線送信した送
信信号が、上記情報提供地域に入った移動情報端末で受
信され、受信した識別情報と、移動情報端末内に予め記
憶させておいた選択出力情報とに基づいて、選択出力情
報に合致した特定種類の提供対象情報のみを移動情報端
末から選択的に出力させる。

【００１２】請求項７の発明に係る移動情報端末は、情
報提供地域ごとの情報発信箇所に設置した情報発信装置
から該情報提供地域に向けて片方向的に送信されてきた
提供対象情報を含む送信信号を受信する受信部と、該提
供対象情報に関する選択出力情報のデータ及び該提供対
象情報の種類を識別するための識別情報のデータを予め
記憶しておくデータ記憶部と、該データ記憶部に記憶さ
れている該選択出力情報及び該識別情報に基づいて、該
受信部で受信した信号に含まれる提供対象情報の中から
特定の提供対象情報を選択するデータ処理部と、該デー
タ処理部で選択された該特定の提供対象情報を出力する
出力部とを備えたことを特徴とするものである。この請
求項７の移動情報端末では、情報発信装置から送信され
てきた提供対象情報の種類を識別するための識別情報
と、データ記憶部に予め記憶させておいた選択出力情報
とに基づいて、選択出力情報に合致した特定種類の提供
対象情報のみを選択し、出力部から出力する。

【００１３】請求項８の発明は、請求項６の限定的情報
提供システムを構成する上記情報発信装置におけるデー
タ処理を、該情報発信装置に組み込まれたコンピュータ
で実行するためのプログラムである。この請求項８のプ
ログラムを上記限定的情報提供システムを構成する情報
発信装置に組み込まれたコンピュータに読み込んで実行
することにより、情報発信装置における各データ処理を
行なわせることができる。

【００１４】請求項９の発明は、請求項７の移動情報端
末におけるデータ処理を、該移動情報端末に組み込まれ
たコンピュータで実行するためのプログラムである。こ
の請求項９のプログラムを上記移動情報端末に組み込ま
れたコンピュータに読み込んで実行することにより、情
報発信装置における各データ処理を行なわせることがで
きる。なお、上記請求項８及び９の発明に係るプログラ
ムの受け渡しは、デジタル情報としてプログラムを記録
したＦＤ，ＣＤ−ＲＯＭ等の記録媒体を用いて行なって
もいいし、コンピュータネットワーク等の通信回線を用
いて行なってもよい。

【００１５】請求項１０の発明は、移動情報端末の使用
者である顧客を移動情報端末を用いて集めるための集客
方法であって、店舗、企業の事業所、公共施設等の情報
発信箇所に情報発信装置を設置し、該情報発信箇所に関
連した情報、該情報発信箇所で取り扱う商品に関連した
情報、広告に関連した情報、及び地域関連情報の少なく
とも一つからなる該顧客の便宜に結びつく提供対象情報
を、該情報発信装置に記憶させておき、該情報発信装置
から該情報発信箇所の周辺に限定された情報提供地域に
向けて、該提供対象情報を片方向的に繰り返し送信し、
該情報提供地域に入った移動情報端末に該提供対象情報
を出力させ、該提供対象情報を取得した顧客に対して便
宜を提供することを特徴とするものである。この請求項
１０の集客方法では、顧客の移動情報端末に、顧客の便
宜に結びつく提供対象情報を出力させ、この情報を取得
した顧客に便宜を提供することにより、集客力を高め
る。

【００１６】

【発明の実施の形態】以下、本発明を、店舗、企業の事
業所、公共施設等の情報発信箇所に設置した情報発信装
置を用いて、移動情報端末としての携帯電話機の使用者
に、特定の地域関連情報や広告情報等の情報を限定的に
提供する限定的情報提供システムに適用した実施形態に
ついて説明する。

【００１７】図２は、本発明の一実施形態に係る限定的
情報提供システムの全体構成の説明図であり、図３は、
同情報提供システムのブロック図である。この限定的情
報提供システムは、店舗、事業所、公共施設などの情報
発信箇所のそれぞれに設置された複数の情報発信装置１
０で構成されている。各情報発信装置１０から電波を伝
送媒体として無線送信された送信信号Ｗは、移動情報端
末としての携帯電話機２０で受信される。

【００１８】上記情報発信装置１０は、コンビニエンス
ストア、駅のキヨスク、レストラン、ファーストフード
店、本屋、ＣＤショップ、飲食店、理髪店、美容院、そ
の他の商店等の店舗や、駅、バス停、空港、待ち合わせ
場所等の公共施設に設置される。企業の事業所や、ホテ
ル、旅館等の宿泊施設等に設置してもよい。情報発信装
置１０は、これらの情報発信箇所を中心とした半径が数
ｍ〜１００ｍ程度の比較的狭い情報提供地域Ａに対して
提供対象情報（以下「コンテンツ」という。）を含む送
信信号Ｗを片方向的に常時繰り返し送信する。そして、
この情報提供地域Ａに携帯電話機２０が移動して入って
きたときに、情報発信装置１０から送信された送信信号
Ｗを携帯電話機２０で受信することにより、携帯電話機
２０の使用者が様々な情報を取得できるようにしたもの
である。また、上記情報発信装置１０は、単体の装置と
して設置してもいいが、ＰＯＳ（Point of Sales）シス
テムの端末装置等の店舗設備や施設構造物に埋め込むよ
うに設置してもよい。

【００１９】上記情報発信装置１０は、コンテンツを記
憶するデータ記憶部１１と、データ記憶部に対するコン
テンツの書込及び読出を行なうようにデータ処理するデ
ータ処理部１２と、データ記憶部１１から読み出したコ
ンテンツに基づいて変調された送信信号Ｗを情報提供地
域Ａに向けて繰り返し無線送信する送信部１３とを備え
ている。この情報発信装置１０から無線送信する送信信
号としては、近距離無線通信用として好適な、２．４Ｇ
ＨｚのＩＳＭ（Industrial Scientific Medical）帯域
でスペクトラム拡散方式を用いて変調されたものが好ま
しい。このように２．４ＧＨｚのＩＳＭ帯域でスペクト
ラム拡散方式を採用することにより、他の産業機器や医
療機器への悪影響が少なく、１Ｍｂｐｓ程度の伝送速度
でノイズや干渉に強い情報伝送を行なうことができる。
また、このスペクトラム拡散方式としては、送信信号の
周波数を周期的に変化させることにより周波数を拡散す
るスペクトラム周波数ホッピング型のスペクトラム拡散
方式を用いることができる。また、所定の擬似ランダム
コードを用いて変調することにより周波数を拡散するス
ペクトラム拡散方式を用いてもよい。また、情報提供地
域Ａを、情報発信箇所からの伝送距離が１００ｍ以下の
範囲に制限するには、上記送信部１３から送信される送
信信号の送信電力を１００ｍＷ以下に設定する。伝送距
離を１０ｍ以下にして更に狭い情報提供地域Ａにしたい
ときは、上記送信部１３から送信される送信信号Ｗの送
信電力を２０〜３０ｍＷ程度に設定する。また、送信信
号の無線伝送媒体としては、上記２．４ＧＨｚのＩＳＭ
帯域で送信電力が１００ｍＷ以下というように、電波法
における免許が不要な電波を使用するのが好ましい。こ
のような電波を使用することにより、情報発信装置の設
置の自由度が増すとともに、情報発信装置の小型化及び
低コスト化が可能になる。

【００２０】上記データ記憶部１１には、電子データを
記憶しておくことができれば、特に限定されることなく
様々な記憶媒体を使用することができるが、消費電力を
低く抑えるとともに小型化を図るという観点から不揮発
性メモリ（例えばフラッシュメモリ）等の記憶素子が好
ましい。また、上記情報発信装置１０には、外部のコン
ピュータなどと接続するためのＵＳＢ（Univaersal Ser
ial Bus）等の汎用インターフェース部を設けてもよ
い。このような汎用インターフェース部を設けた場合
は、情報発信装置１０の所有者自身がコンピュータ等を
用いて作成した広告情報等のデータを、情報発信装置１
０のデータ記憶部１１に送って記憶させることにより、
発信するコンテンツを簡単に変更することができる。

【００２１】上記データ処理部１２は、ＣＰＵ、ＲＯ
Ｍ、ＲＡＭ、その他のチップセット等によって構成され
たマイクロコンピュータを用いて構成することができ
る。

【００２２】上記携帯電話機２０は、通常の携帯電話機
として機能を実現するための電話用送受信部２１のほ
か、上記情報発信装置１０からの送信信号を受信して復
調する受信部２２と、受信部２２で受信した信号に基づ
いてコンテンツを出力する出力部２３とを備えている。
出力部２３としては、表示手段としての液晶パネル等の
ディスプレイ２３１や音を発するためのスピーカ２３２
などを用いて構成することができる。

【００２３】また、携帯電話機２０は、上記情報発信装
置１０から送信されてくる提供対象情報のうち特定の情
報のみを出力部２３から出力させるための選択出力情報
のデータを記憶しておくデータ記憶部２５と、データ記
憶部に記憶されている選択出力情報に基づいて上記受信
部２２で受信した信号に含まれる提供対象情報の中から
特定の提供対象情報を選択するデータ処理部２６とを備
えている。なお、上記データ記憶部２５に記憶しておく
選択出力情報は、携帯電話機の使用者が、携帯電話機の
図示しない操作部から適宜変更できるようにしてもよ
い。また、パスワードなどを設定し、携帯電話機の使用
者ではなく管理者（例えば、使用者の保護者）のみが選
択出力情報のデータを変更できるようにし、使用者が特
定の情報だけを出力できるようにしてもよい。

【００２４】なお、携帯電話機２０は、図４に示すよう
に、情報発信装置１０からの送信信号を受信可能な情報
提供地域Ａに入り、予め受信希望を設定しているコンテ
ンツを受信したことを携帯電話機２０の使用者に知らせ
るための受信報知部２４を設けてもよい。この受信報知
部２４は、例えば加振部材を用いて携帯電話機２０を振
動させ、この振動によって使用者に報知するように構成
することができる。また、この報知のための振動は、上
記情報発信装置１０からコンテンツとともに送られる制
御情報（強制バイブレータ・モード・フラグ）に基づい
て、選択的に行なうようにしてもよい。上記振動のほ
か、ディスプレイ２３１上に特定のアイコン等を表示し
たり、音を発したりすることにより、情報提供地域Ａに
入り、予め受信希望を設定しているコンテンツを受信し
たことを携帯電話機２０の使用者に知らせるようにして
もよい。

【００２５】上記構成の情報提供システムで提供するコ
ンテンツとしては、例えば、飲食店、理髪店、美容院等
の客待ち状況や割引の情報、ホテル、旅館等の宿泊施設
の空き部屋状況の情報、繁華街の風俗関連店舗に関する
風俗情報を挙げることができる。その他、各種店舗等の
広告情報や、列車、バス、飛行機等の輸送機関の時刻情
報などの地域関連情報も挙げることもできる。また、各
種公共情報、案内情報、ニュースなどのコンテンツを提
供するようにしてもよい。更に、上記コンテンツとして
上記設置箇所に関係のない一般企業等の広告情報を携帯
電話機のディスプレイ上に表示させたり、音声情報を流
したりすることにより、広告情報を携帯電話機の使用者
に提供すれば、本システムを電子広告看板のように使う
こともできる。この場合は、情報発信装置を所有したり
設置したりした者が、広告主から広告収入を得ることが
できる。また、上記コンテンツの形態としては、文字情
報、記号情報、数値情報、画像情報（静止画、動画）、
音声等の音情報等があり、特定の形態に限定されるもの
ではない。特に、前述のように２．４ＧＨｚのＩＳＭ帯
域でスペクトラム拡散方式を用いて変調された送信信号
のように大容量の情報伝達媒体を用いた場合は、マルチ
メディア・コンテンツや、ストリーミング系動画（ＭＰ
ＥＧ４等）のコンテンツも提供できる。

【００２６】図１は、上記構成の情報提供システムにお
ける情報提供の手順を示すフローチャートである。図１
において、まず、店舗、企業の事業所、公共施設等の情
報発信箇所のそれぞれに設置された情報発信装置１０か
ら、各情報発信箇所の周辺に限定された情報提供地域Ａ
に向けて、コンテンツのデータで変調された送信信号Ｗ
を片方向的に繰り返し無線送信される（ステップ１）。
各情報提供地域Ａに入った携帯電話機２０では、上記情
報発信装置１０から送信された送信信号を受信して復調
する（ステップ２）。そして、携帯電話機２０のデータ
記憶部２５に予め記憶されている選択出力情報に基づ
き、受信部２２で受信したコンテンツが選択出力情報に
合致するか否かをデータ処理部２６で判定し（ステップ
３、４）、選択出力情報に合致するコンテンツのみを、
携帯電話機２０の出力部２３から出力する（ステップ
５）。

【００２７】以上、本実施形態によれば、各店舗等に設
けた情報発信装置１０から一方的に発信された情報のう
ち、携帯電話機２０の使用者の希望に合致した特定の情
報のみを選択的に出力させることができる。例えば、飲
食店、理髪店等の店舗に設置された情報発信装置１０か
らの送信信号を受け、現在の客待ちが何人であるか等の
客待ち状況に関する情報を取得することができる。ま
た、携帯電話機２０で情報を受けた旨をその店舗に伝え
れば料金を２０％引きにするとかの割引の情報を取得す
ることができる。特に、上記客待ち状況に関する情報等
の顧客の便宜に結びつくコンテンツを提供した場合は、
集客力を高めることができる。また、携帯電話機２０を
持った人がホテル街、旅館街、駅、空港に行ったとき
に、その地域のホテル、旅館等の宿泊施設の空き部屋情
報や、宿泊施設関連の特典情報のみを受けるようにして
もよい。この特典情報としては、携帯電話機２０で情報
を受けた旨をその宿泊施設に伝えれば料金を１０％引き
にする等の割引の情報が挙げられる。更に、風俗関連の
店舗がある繁華街に行ったときに、その風俗関連店舗に
関連した風俗情報のみを受けないようにすることもで
き、逆に、風俗情報のみを受けるようにすることもでき
る。

【００２８】なお、上記実施形態では、図１に示すよう
に、携帯電話機２０のデータ記憶部２５に記憶している
選択出力情報に基づいて、情報発信装置１０から受けた
コンテンツを出力するかどうかを判定しているが、図５
に示すように、情報発信装置１０からコンテンツととも
にコンテンツの種類を特定するための識別情報を送信
し、この識別情報とデータ記憶部２５に記憶している選
択出力情報とに基づいて、識別情報が選択出力情報に合
致するものであるか否かを判定し、コンテンツを選択的
に出力するようにしてもよい。例えば、上記識別情報と
しては、コンテンツの内容を表す文字情報（「飲食
店」、「理髪店」、「宿泊」、「風俗」）や、それらを
表す数字情報や記号情報などが挙げられる。この場合、
上記選択出力情報も上記識別情報と同様に、文字情報、
数字情報、記号情報の形式でデータ記憶部２５に記憶さ
れる。例えば、店舗の種類等で番号付けし、携帯電話機
の使用者が図示しない操作部を操作することにより、出
力を希望する（又は出力を希望しない）コンテンツを発
信する店舗の種類等に対応した数字情報を、上記選択出
力情報としてデータ記憶部２５に記憶させておく。例え
ば、飲食店、ファッション、コンビニの店舗に対してそ
れぞれ「００」、「０１」、「０２」のように数字情報
を対応付けしておき、携帯電話機の使用者が希望する店
舗情報がファッション関係の店舗の情報の場合には、上
記選択出力情報として「０１」をデータ記憶部２５に記
憶させておく。この選択出力情報の内容は、出力部２３
上に表示させておいてもよい。そして、店舗の情報発信
装置１０からコンテンツとともに、上記識別情報として
その店舗の種類に対応した数字情報が含まれる送信信号
が送信される。この送信信号を受信した携帯電話機は、
データ記憶部２５に予め記憶しておいた上記選択出力情
報としての数字情報と、受信した上記識別情報としての
数字情報とを対比させ、両方の数字情報が合致したとき
だけ、受信したコンテンツを出力部２３から出力する。
上記具体例で選択出力情報としてファッション関係の店
舗に対応した「０１」が携帯電話機に記憶されている場
合は、コンテンツと一緒に送信されてくる識別情報が
「０１」のときだけ、すなわちファンション関係の店舗
から発信されたコンテンツだけが出力される。他の店舗
からの送信信号を受けたとしても、選択出力情報及び識
別情報の数字が一致しないためコンテンツは出力されな
い。このように識別情報を用いる場合は、コンテンツそ
のものを参照してその内容を判断する場合に比して、コ
ンテンツの出力可否の判定をより正確に且つ迅速に行な
うことができる。

【００２９】

【発明の効果】請求項１乃至１０の発明によれば、情報
提供地域に入った移動情報端末の使用者に対して、各店
舗等に設けた情報発信装置から一方的に発信された情報
を、移動情報端末の使用者等の希望に応じて選択的に提
供することができるという優れた効果がある。特に、請
求項３及び７の発明によれば、移動情報端末上に出力さ
せたい情報を、移動情報端末に予め登録しておくことが
できるという優れた効果がある。特に、請求項４及び７
の発明によれば、情報発信装置から移動情報端末に提供
対象情報の種類を識別するための識別情報も送られてく
るので、この識別情報と移動情報端末に記憶した選択出
力情報とを対比させて、移動情報端末の使用者等の希望
に応じた選択的な情報提供より確実に行なうことができ
るという優れた効果がある。特に、請求項５の発明によ
れば、個別の店舗の客待ち情報、割引情報等の店舗情報
のみに限定した情報提供を行なうことができるという優
れた効果がある。特に、請求項１０の発明によれば、移
動情報端末の使用者等の便宜に結びつく提供対象情報の
みに限定した情報提供を行ない、集客力を高めることが
できるという優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態に係る限定的情報提供シス
テムにおける情報提供手順を示すフローチャート。

【図２】同限定的情報提供システムの全体構成の説明
図。

【図３】同限定的情報提供システムで用いる情報発信装
置及び携帯電話機の概略構成を示すブロック図。

【図４】変形例に係る携帯電話機の概略構成を示すブロ
ック図。

【図５】変形例に係る限定的情報提供システムにおける
情報提供手順を示すフローチャート。

【符号の説明】

１０ 情報発信装置 １１ データ記憶部 １２ 送信部 １３ データ処理部 ２０ 携帯電話機 ２１ 電話用送受信部 ２２ 受信部 ２３ 出力部 ２４ 受信報知部 ２５ データ記憶部 ２６ データ処理部

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】店舗、企業の事業所、公共施設等の情報発
   信箇所に情報発信装置を設置し、該情報発信箇所に関連
   した情報、該情報発信箇所で取り扱う商品に関連した情
   報、広告に関連した情報、及び地域関連情報の少なくと
   も一つからなる提供対象情報を、該情報発信装置に記憶
   させておき、該情報発信装置から該情報発信箇所の周辺
   に限定された情報提供地域に向けて、該提供対象情報を
   片方向的に繰り返し送信し、該情報提供地域に入った移
   動情報端末に、該情報発信装置から受信した提供対象情
   報のうち特定の提供対象情報のみを選択的に出力させる
   ことを特徴とする限定的情報提供方法。
2. 【請求項２】情報提供地域ごとの情報発信箇所に設置し
   た情報発信装置から、該情報提供地域に向けて、該情報
   提供地域に関連した地域関連情報を提供対象情報として
   片方向的に繰り返し送信し、該情報提供地域に入った移
   動情報端末に、該情報発信装置から受信した提供対象情
   報のうち特定の提供対象情報のみを選択的に出力させる
   ことを特徴とする限定的情報提供方法。
3. 【請求項３】請求項１又は２の限定的情報提供方法にお
   いて、 上記移動情報端末内に、選択的に出力させる提供対象情
   報を特定するための選択出力情報を予め記憶させてお
   き、 該移動情報端末に、該選択出力情報に基づいて該特定の
   提供対象情報のみを選択的に出力させることを特徴とす
   る限定的情報提供方法。
4. 【請求項４】請求項３の限定的情報提供方法において、 上記情報発信装置から、上記提供対象情報とともに該提
   供対象情報の種類を識別するための識別情報を送信し、 上記移動情報端末に、該提供対象情報とともに該識別情
   報を受信させ、該識別情報と上記選択出力情報とに基づ
   いて該特定の提供対象情報のみを選択的に出力させるこ
   とを特徴とする限定的情報提供方法。
5. 【請求項５】請求項１、３又は４の限定的情報提供方法
   において、 上記選択出力情報が、個別の店舗の客待ち情報、割引情
   報等の店舗情報のみを選択的に出力させるための情報で
   あることを特徴とする限定的情報提供方法。
6. 【請求項６】提供対象情報のデータ及び該提供対象情報
   の種類を識別するための識別情報のデータを記憶するデ
   ータ記憶部と該データ記憶部に対するデータの書き込み
   及び読み出しを行なうためのデータ処理部と該データ記
   憶部から読み出した該提供対象情報及び該識別情報を含
   む送信信号を繰り返し無線送信する送信部とを有する情
   報発信装置を、情報発信箇所に設置し、 該情報発信装置から、該情報発信箇所の周辺に限定され
   た情報提供地域に向けて、該送信信号を片方向的に繰り
   返し無線送信すること特徴とする限定的情報提供システ
   ム。
7. 【請求項７】情報提供地域ごとの情報発信箇所に設置し
   た情報発信装置から該情報提供地域に向けて片方向的に
   送信されてきた提供対象情報を含む送信信号を受信する
   受信部と、 該提供対象情報に関する選択出力情報のデータ及び該提
   供対象情報の種類を識別するための識別情報のデータを
   予め記憶しておくデータ記憶部と、 該データ記憶部に記憶されている該選択出力情報及び該
   識別情報に基づいて、該受信部で受信した信号に含まれ
   る提供対象情報の中から特定の提供対象情報を選択する
   データ処理部と、 該データ処理部で選択された該特定の提供対象情報を出
   力する出力部とを備えたことを特徴とする移動情報端
   末。
8. 【請求項８】請求項６の限定的情報提供システムを構成
   する上記情報発信装置におけるデータ処理を、該情報発
   信装置に組み込まれたコンピュータで実行するためのプ
   ログラム。
9. 【請求項９】請求項７の移動情報端末におけるデータ処
   理を、該移動情報端末に組み込まれたコンピュータで実
   行するためのプログラム。
10. 【請求項１０】移動情報端末の使用者である顧客を移動
    情報端末を用いて集めるための集客方法であって、 店舗、企業の事業所、公共施設等の情報発信箇所に情報
    発信装置を設置し、該情報発信箇所に関連した情報、該
    情報発信箇所で取り扱う商品に関連した情報、広告に関
    連した情報、及び地域関連情報の少なくとも一つからな
    る該顧客の便宜に結びつく提供対象情報を、該情報発信
    装置に記憶させておき、該情報発信装置から該情報発信
    箇所の周辺に限定された情報提供地域に向けて、該提供
    対象情報を片方向的に繰り返し送信し、該情報提供地域
    に入った移動情報端末に該提供対象情報を出力させ、該
    提供対象情報を取得した顧客に対して便宜を提供するこ
    とを特徴とする移動情報端末を用いた集客方法。