JP2002244667A - 消音システムおよび電子機器 - Google Patents

消音システムおよび電子機器

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JP2002244667A
JP2002244667A JP2001044603A JP2001044603A JP2002244667A JP 2002244667 A JP2002244667 A JP 2002244667A JP 2001044603 A JP2001044603 A JP 2001044603A JP 2001044603 A JP2001044603 A JP 2001044603A JP 2002244667 A JP2002244667 A JP 2002244667A
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Japan
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sound
electric signal
microphone
speaker
signal
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JP2001044603A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Ubukata
浩 生方
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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  • Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)
  • Circuit For Audible Band Transducer (AREA)
  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、ファン等による騒音を効果的に低
減する事ができる消音システムおよび電子機器を提供す
る事を目的とする。 【解決手段】 スピーカー6に所定の周波数領域の音の
みを出力出来るようなフィルター特性を持たせる。マイ
クロホン5より全周波数領域の騒音が集音されると、マ
イクロホンアンプ12により適宜増幅され、変換回路1
3により集音した音信号とは逆信号に変換され、スピー
カアンプ14を介してスピーカ6より所定の周波数領域
のみの音が出力され騒音にぶつけられ、騒音は所定の周
波数領域のみ消音される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばノートパソ
コンなどに設置されている冷却用のファン等による騒音
を低減する消音装置および電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ノート型パソコンなどの電子機器
は、内部の発熱量が増加する傾向にあるため、筐体内部
に冷却用のファンを搭載したものが多くなってきてい
る。このような電子機器では、ファンの回転によって生
じる音が騒音になるという問題が新たに生じており、フ
ァンを低騒音のものにしたり、ファンの回転数を抑える
といった対策がとられているが、これらの方法はファン
による冷却効果の向上を妨げる方向に働く事が多い。
【0003】騒音に対して逆位相かつ同振幅の音をぶつ
けて騒音を消去するアクティブ・ノイズ・キャンセル法
(以下、ANC法と称する)を用いる事もできる。
【0004】通常ANC法として一般的に以下の2つの
方法が考えられる。 (1)デジタル制御:ファンからの騒音信号(アナログ
信号)をデジタル信号へ変換し、Digital Si
gnal Processor(DSP)により騒音信
号とは逆位相の信号を生成する。この逆位相のデジタル
信号をアナログ信号へ変換し、アンプにて振幅調整した
後に消音用スピーカから出力し、騒音信号にぶつける事
で騒音を低減する方法。(以下、デジタルANC法と称
す)
【0005】(2)アナログ制御:騒音信号のアナログ
信号をそのままゲイン調整しアンプにて振幅調整した
後、消音用スピーカから出力し、騒音信号にぶつける事
で騒音を低減する方法。(以下、アナログANC法と称
す)アナログANC法として、例えば実開平5−928
31号(平成5年12月17日公開)のようなものがあ
る。
【0006】しかしながら、上記したデジタルANC法
およびアナログANC法においては以下のような問題を
有している。デジタルANC法においては、騒音信号
(アナログ)をデジタル信号に変換して信号処理し、そ
のデジタル信号をアナログに逆変換して音を出すという
ルーチンにおいて、各演算処理に時間遅れが生じ、逆位
相音を出した時には元の音に対して大幅に位相遅れてし
まう。そこでこの位相遅れを調整するためには、音速に
対し処理後の音が先回りするよう騒音源と制御位置の距
離を大きくとる必要がある。一般的に数10センチの距
離が必要となるため、ノートパソコンのような小型の電
子機器には不向きである。さらに構造的に大きくなるた
めコストも高くなってしまうという問題を有する。
【0007】また、アナログANC法においては、ある
特定の周波数では騒音低減に効果はあるが、ある周波数
領域では逆に音が増幅されてしまい、装置全体では効果
が無いかあるいは劣化するという問題を有している。そ
こでアナログフィルターを用いて増幅する周波数の成分
をカットしようとしても、フィルターを用いる事で騒音
の低減/増加する周波数帯が変化したり、位相遅れが大
きくなり制御が難しくなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
のANC法では、コストが高くなったり、トータル的な
騒音は改善されなかったり、騒音が増幅されてしまう周
波数領域の発生、制御困難という問題点があった。そこ
で、本発明は上記のような問題を解決するためになされ
たものであり、ファン等による騒音を効果的に低減する
事ができる消音システムおよび電子機器を提供する事を
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る消音システムは、音を集音するとと
もに、この集音された音を電気信号に変換するマイクロ
ホンと、マイクロホンにより変換された電気信号を逆位
相の電気信号に変換する変換回路部と、逆位相の電気信
号に基づき所定の周波数領域の信号を音信号として出力
するスピーカと、を有する事を特徴とする。
【0010】請求項2に係る電子機器は、本体と、本体
に内蔵され、動作中発熱する部品が実装された回路基板
と、部品を冷却するためのファンと、ファンから放出さ
れる音を集音するとともに、この集音された音を電気信
号に変換するマイクロホンと、マイクロホンにより変換
された電気信号を逆位相の電気信号に変換する変換回路
部と、逆位相の電気信号に基づき所定の周波数領域の信
号を音信号として出力するスピーカと、を具備する事を
特徴とする。
【0011】請求項3に係る消音システムは、所定の周
波数領域の音を集音するとともに、この集音された音を
電気信号に変換するマイクロホンと、マイクロホンによ
り変換された電気信号を逆位相の電気信号に変換する変
換回路部と、逆位相の電気信号を音信号として出力する
スピーカと、を有する事を特徴とする。
【0012】請求項4に係る電子機器は、本体と、本体
に内蔵され、動作中発熱する部品が実装された回路基板
と、部品を冷却するためのファンと、ファンから放出さ
れる音のうち所定の周波数領域の音を集音するととも
に、この集音された音を電気信号に変換するマイクロホ
ンと、マイクロホンにより変換された電気信号を逆位相
の電気信号に変換する変換回路部と、逆位相の電気信号
を音信号として出力するスピーカと、を具備する事を特
徴とする。
【0013】請求項5に係る電子機器は、本体と、本体
に内蔵され、動作中発熱する部品が実装された回路基板
と、部品を冷却するためのファンと、ファンから放出さ
れる音を集音するとともに、この集音された音を電気信
号に変換するマイクロホンと、マイクロホンにより変換
された電気信号を逆位相の電気信号に変換する変換回路
部と、逆位相の電気信号を音信号として出力するスピー
カと、スピーカに設けられ、スピーカから出力される音
信号のうち、所定の周波数領域の音信号を通すスピーカ
カバーと、を具備する事を特徴とする。
【0014】請求項6に係る電子機器は、本体と、本体
に内蔵され、動作中発熱する部品が実装された回路基板
と、部品を冷却するためのファンと、ファンから放出さ
れる音のうち所定の周波数領域の音のみを通すカバー
と、カバーが取りつけられるとともに、カバーを介して
所定の周波数領域の音を集音するとともに、この集音さ
れた音を電気信号に変換するマイクロホンと、マイクロ
ホンにより変換された電気信号を逆位相の電気信号に変
換する変換回路部と、逆位相の電気信号を音信号として
出力するスピーカと、を具備する事を特徴とする。
【0015】請求項7に係る電子機器は、本体と、本体
に内蔵され、動作中発熱する部品が実装された回路基板
と、部品を冷却するためのファンと、ファンを駆動する
モーターと、ファンまたはモーターから放出される音を
集音するとともに、この集音された音を電気信号に変換
するマイクロホンと、マイクロホンにより変換された電
気信号を逆位相の電気信号に変換する変換回路部と、逆
位相の電気信号に基づき所定の周波数領域の信号を音信
号として出力するスピーカと、を具備する事を特徴とす
る。
【0016】請求項8に係る電子機器は、本体と、本体
に内蔵され、動作中発熱する部品が実装された回路基板
と、部品を冷却するためのファンと、ファンを駆動する
モーターと、ファンまたはモーターから放出される音の
うち所定の周波数領域の音を集音するとともに、この集
音された音を電気信号に変換するマイクロホンと、マイ
クロホンにより変換された電気信号を逆位相の電気信号
に変換する変換回路部と、逆位相の電気信号を音信号と
して出力するスピーカと、を具備する事を特徴とする。
【0017】このような構成により、スピーカやマイク
ロホン等にフィルター機能を持たせる事で、スピーカか
らは所定の周波数領域の音のみ出力さる。スピーカから
出力される音は騒音にぶつかり所定の周波数領域の音の
みを消音させる事ができる。また元の騒音が増幅された
りする事を防止する事ができる。さらには低コストで確
実な消音効果を持つ消音システムを構築ことが可能とな
る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下本発明に係る実施の形態を、
図面を参照して説明する。
【0019】図1は、ノートコンピュータを示す斜視図
である。図2は、ノートコンピュータのキーボードを取
外した状態を示す斜視図である。図3は、ファン、ヒー
トシンクおよび発熱部品との関係を示した断面図であ
る。
【0020】ノートコンピュータの本体1には回動可能
に表示部2が接続されている。本体1の上面にはキーボ
ード3が配置されている。本体1の内部1aには演算処
理を行うCPU等の発熱部品11が内蔵されており動作
中は非常に高温になり、コンピュータにとっては好まし
く無い環境となる。そこで本体1には発熱部品11を冷
却するためのファン7およびヒートシンク8が内蔵され
ている。
【0021】図3に示すように、発熱部品11は本体1
に内蔵の回路基板10に実装されている。ファン7はヒ
ートシンク8に一体に取りつけられており、ヒートシン
ク8がファン7を保持するケーシングの役割を成してい
る。ヒートシンク8は直方体形状に形成されており、内
部にはファン7からの風が流れるようにダクト9aが形
成されている。ダクト9a内にはヒートシンク8と一体
形成されている複数の冷却フィン9が設けられているヒ
ートシンク8の底面8aは熱伝導部材8bを介して熱的
に接続されており、発熱部品11から発せられる熱が効
率良くヒートシンク8に伝導されるようになっている。
ヒートシンク8に保持されているファン7は図3に示す
ように発熱部品11と対向するように配置されている。
ヒートシンク8には風流入口7aがファン7と対向する
ように形成されいる。本体1の側面には風流出口4が開
口されており、ヒートシンク8のダクト9aと対向して
いる。
【0022】発熱部品11から発せられる熱はヒートシ
ンク8に伝導され、ファン7により風流入口7aより流
れ込んだ風が直接ヒートシンク7に伝熱された熱を冷や
す。ヒートシンク7に伝導された熱はヒートシンク8の
冷却フィン9全体に伝わる。ファン7により流れ込んだ
風はダクト9a内部を流れるとともに、ダクト9a内部
に形成されている冷却フィン9を冷却する。その後、流
入された冷却風はダクト9a内部から風流出口4を介し
て本体1の外部へと流れる。
【0023】このような構成により、発熱部品11の熱
は効率良く冷却される。
【0024】また、図3、4に示すように、本体1の風
流出口4からは、ファン7の風切音、ファン7を回転さ
せるための図示しないモーターの駆動音、ファン7によ
り送り込まれた風がダクト9a内部で共鳴する音、風が
冷却フィン間を通りぬける際発生する風切音等の種々の
騒音発生要因により騒音が発生している。
【0025】次に消音システムについて説明する。図3
に示すように、本体1にはマイクロホン5およびスピー
カ6が内蔵されており、マイクロホン5およびスピーカ
6は本体1の側面より露出されている。図4は、消音シ
ステムを示すブロック図である。なお、本実施例では消
音システムとしてアナログ制御形態を用いて説明する。
【0026】コンピュータ本体1には制御部15が内蔵
されている。制御部15はマイクロホンアンプ12、変
換回路13、スピーカアンプ13を有している。マイク
ロホン5およびスピーカ6は、それぞれマイクロホンア
ンプ12、スピーカアンプ14に接続されている。マイ
クロホンアンプ12とスピーカアンプ14とは変換回路
13に接続されている。
【0027】スピーカ4(音発生部)は、騒音に対して
逆位相、同振幅の音(以下、消去音と称する)を騒音に
向けて放射し、この消去音により騒音を消去するための
ものである。
【0028】このマイクロホン5(集音部)は、上記騒
音を集音するために用いられ、これら騒音を適切に集音
するような位置に設置される。なお、スピーカ6からの
消去音が直接マイクロホン5に入射してハウリングを起
こさないように、適切な距離をとって配置されており、
さらにマイクロホン5とスピーカ6との間に遮音材や吸
音材を設けてもよい。
【0029】マイクロホン5は、この騒音を集音して電
気信号に変換し、騒音の音圧信号として出力する。マイ
クロホン5から出力された音圧信号は、マイクロホンア
ンプ12において適当に増幅された後、変換回路13に
入力される。
【0030】変換回路13は、入力された音圧信号に対
して逆位相の制御音圧信号を生成してスピーカアンプ1
4に出力する。この際、ファン7とスピーカ6との距離
や各部の動作遅延などに応じて制御音圧信号の位相を調
節する。
【0031】スピーカアンプ14では、制御音圧信号の
振幅を適切に調整しスピーカ6に出力する。スピーカ6
は電気信号である制御音圧信号を消去音に変換し、風流
出口4から出力されている騒音にぶつけるように放射す
る。以上の基本的構成は従来のアナログANC法と同様
の構成である。
【0032】本実施の形態においては、フィルター特性
を有するスピーカ6やマイクロホン6等を使用して消音
制御を行う事に特徴があり以下に詳述する。図5は、ス
ピーカまたはマイクロホンの周波数特性を示す図であ
る。図6は、本実施形態の消音システムによる制御前お
よび制御後の音圧レベルを示す図である。図6中、実線
aは消音制御前の周波数特性を示しており、破線bは消
音制御後の周波数特性を示している。
【0033】図5および図6は以下に説明する第1およ
び第2の実施の形態の説明において共通に使用する。第
1の実施の形態について説明する。図5はスピーカ6の
周波数特性を示したものであり、横軸に周波数、縦軸に
音圧レベルを示している。
【0034】図5(a)に示すスピーカ6は、約2kH
z程度から音を出力可能である事を示している。つまり
2kHz以下の周波数領域の音はスピーカ6からは出力
できない事を示している。図5(b)に示すスピーカ6
は、約5kHz程度までの音を出力する事ができる。つ
まり、5kHz以上の周波数領域の音は出力できない事
を示している。図5(c)に示すスピーカ6は、約2k
Hz程度から約5kHz迄の音を出力する事ができる。
つまり、2kHz以下および5kHz以上の周波数領域
の音は出力できない事を示している。
【0035】図6(a)は図5(a)のスピーカ6を使
用して消音制御を行った場合の制御前の周波数特性と制
御後の周波数特性とを示している。図6(a)におい
て、実線aのような周波数特性を持つ騒音が例えばノー
トパソコンから出力されていたとする。騒音(実線a)
は、約2kHz程度から高周波数になるに連れて騒音レ
ベルも高くなっている。このような騒音に対して図5
(a)に示す周波数特性を有するスピーカ6を用いて消
音制御をいった場合について説明する。
【0036】まず、図6(a)のような周波数特性を有
する騒音がノートパソコンから出力されると、マイクロ
ホン5は、この全周波数領域の騒音を集音して電気信号
に変換し、騒音の音圧信号として出力する。マイクロホ
ン5から出力された音圧信号は、マイクロホンアンプ1
2において適当に増幅された後、変換回路13に入力さ
れる。変換回路13は、入力された音圧信号に対して逆
位相の制御音圧信号を生成してスピーカアンプ14に出
力する。スピーカアンプ14では、制御音圧信号の振幅
を適切に調整しスピーカ6に出力する。スピーカ6は電
気信号である制御音圧信号を消去音に変換し、風流出口
4から出力されている騒音にぶつけるように放射する。
この時スピーカ6は周波数2kHz以上の音のみ出力す
る事ができるため、スピーカ6からは周波数2kHz以
上の領域において騒音とは逆位相の音が放射される。
【0037】したがって、騒音制御後は図6(a)に示
すように、周波数2kHz以上の領域においてはスピー
カ6による逆位相音により破線bのような騒音レベルに
低下させる事ができる。
【0038】逆に周波数2kHz以下の周波数領域にお
いては、スピーカ6からの逆位相音の出力は無いため、
騒音レベルに変化は無い。
【0039】つまり、従来のアナログANC法により消
音制御した場合、スピーカから出力される音により2k
Hz以下の周波数領域の音が逆に増幅されてしまうよう
な場合、図5(a)に示すように2kHz以下の周波数
領域の音は出力しないようなフィルター機能を有するス
ピーカ6を使用する事で、2kHz以下の周波数につい
てはそのままのレベルし、2kHz以上の周波数領域の
騒音のみを消音制御する事が可能となる。
【0040】したがって、ノートパソコン全体の騒音レ
ベルを考えた場合、従来のアナログANC法に比べて本
実施の形態においては、耳障りな周波数領域の音のみに
照準を合わせ、その耳障りな周波数領域でのみ音出力が
可能なスピーカを用いる事で効果的に騒音レベルを低下
させる事が可能となる。
【0041】次に、図6(b)に示すような周波数特性
を持つ騒音に対して図5(b)に示す周波数特性を持つ
スピーカ6を用いた場合について説明する。なお、制御
部15における処理は図6(a)における制御と同じで
あるため説明は省略する。
【0042】図5(b)に示すスピーカ6は周波数5k
Hz以上の音については出力しないというフィルター機
能を持ったスピーカである。図6(b)に示す騒音レベ
ル(実線a)は、約5kHz未満の周波数領域について
騒音として耳ざわりな領域であり、5kHz以上の周波
数領域においては騒音としての音圧レベルに無い状態で
ある。さらに、図6(b)の騒音を従来のアナログAN
C法により消音制御した場合、5kHz以上の周波数領
域においては騒音レベルが増幅してしまうものとする。
このような場合、図5(b)に示すフィルター特性を持
つスピーカ6を使用した場合、図6(b)に示すように
5kHz以下の周波数領域のみが効果的に騒音が低下し
(破線b)、5kHz以上の周波数領域には変化が無
い。したがって、5kHz以下の周波数レベルの騒音に
照準を合わせ消音制御する事が可能となる。
【0043】さらに、図5(c)のように2kHz乃至
5kHzの周波数領域のみ音出力が可能であり、それ以
外の領域では音出力できないスピーカを用いると、図6
(c)に示すように、2kHz乃至5kHzの周波数領
域のみ消音制御され、それ以外の周波数領域では制御さ
れない。つまり従来のアナログANC法では2kHz乃
至5kHzの周波数領域以外の領域では騒音が増幅され
るような場合に図5に示すような周波数特性を有するス
ピーカ6を用いる事で効果的な消音制御を行う事ができ
る。
【0044】上述のように、第1の実施の形態ではスピ
ーカに所定の周波数領域のみ音出力可能なフィルター特
性を持たせる事で消音制御を行う事を説明した。
【0045】次に第2の実施の形態について説明する。
第2の実施の形態においては、マイクロホンに上述した
スピーカのようなフィルター特性を持たせている。
【0046】図5(a)乃至(c)はマイクロホン5の
周波数特性を示している。図5(a)に示すマイクロホ
ン5は、約2kHz以上の音を集音可能である事を示し
ている。つまり2kHz以下の周波数領域の音はマイク
ロホン5へは集音しない事を示している。図5(b)に
示すマイクロホン5は、約5kHz以下の音を集音する
事ができる。つまり、5kHz以上の周波数領域の音は
集音しない事を示している。図5(c)に示すマイクロ
ホン5は、約2kHz乃至約5kHzの音を集音する事
ができる。つまり、2kHz以下乃至5kHzの周波数
領域の音は集音しない事を示している。
【0047】図6(a)乃至(c)は、図5(a)乃至
(c)の周波数特性を持つマイクロホン5を消音制御に
用いた場合の、消音制御前(実線a)および消音制御後
(破線b)の周波数特性を示している。
【0048】図6(a)において、実線aのような周波
数特性を持つ騒音が例えばノートパソコンから出力され
ていたとする。騒音(実線a)は、約2kHz程度から
高周波数になるに連れて騒音レベルも高くなっている。
このような騒音に対して図5(a)に示す周波数特性を
有するマイクロホン5を用いて消音制御を行った場合に
ついて説明する。
【0049】まず、図6(a)のような周波数特性を有
する騒音がノートパソコンから出力される。マイクロホ
ン5は、この全周波数領域の騒音のうち2kHz以上の
音のみを集音して電気信号に変換し、騒音の音圧信号と
して出力する。マイクロホン5から出力された音圧信号
は、マイクロホンアンプ12において適当に増幅された
後、変換回路13に入力される。変換回路13は、入力
された音圧信号に対して逆位相の制御音圧信号を生成し
てスピーカアンプ14に出力する。スピーカアンプ14
では、制御音圧信号の振幅を適切に調整しスピーカ6に
出力する。スピーカ6は電気信号である制御音圧信号を
消去音に変換し、風流出口4から出力されている騒音に
ぶつけるように放射する。この時マイクロホン5は周波
数2kHz以上の音のみ集音しているため、スピーカ6
からは周波数2kHz以上の領域において騒音とは逆位
相の音が放射される。
【0050】したがって、騒音制御後は図6(a)に示
すように、周波数2kHz以上の領域においてはスピー
カ6による逆位相音により破線bのような騒音レベルに
低下させる事ができる。
【0051】逆に周波数2kHz以下の周波数領域にお
いては、マイクロホン5の集音およびスピーカ6からの
逆位相音の出力は無いため、騒音レベルに変化は無い。
【0052】つまり、従来のアナログANC法により消
音制御した場合、スピーカから出力される音により2k
Hz以下の周波数領域の音が逆に増幅されてしまうよう
な場合、図5(a)に示すように2kHz以下の周波数
領域の音は集音しないようなフィルター機能を有するマ
イクロホン5を使用する事で、2kHz以下の周波数に
ついてはそのままのレベルし、2kHz以上の周波数領
域の騒音のみを消音制御する事が可能となる。
【0053】したがって、ノートパソコン全体の騒音レ
ベルを考えた場合、従来のアナログANC法に比べて本
実施の形態においては、耳障りな周波数領域の音のみに
照準を合わせ、その耳障りな周波数領域のみの音を集音
可能なマイクロホン5を用いる事で効果的に騒音レベル
を低下させる事が可能となる。
【0054】次に、図6(b)に示すような周波数特性
を持つ騒音に対して図5(b)に示す周波数特性を持つ
マイクロホン5を用いた場合について説明する。なお、
制御部15における処理は図6(a)における制御と同
じであるため説明は省略する。
【0055】図5(b)に示すマイクロホン5は周波数
5kHz以上の音については出力しないというフィルタ
ー機能を持ったスピーカである。図6(b)に示す騒音
レベル(実線a)は、約5kHz未満の周波数領域につ
いて騒音として耳ざわりな領域であり、5kHz以上の
周波数領域においては騒音としてのレベルに無い状態で
ある。さらに、図6(b)の騒音を従来のアナログAN
C法により消音制御した場合、5kHz以上の周波数領
域においては騒音レベルが増幅してしまうものとする。
このような場合、図5(b)に示すフィルター特性を持
つマイクロホン5を使用した場合、図6(b)に示すよ
うに5kHz以下の周波数領域のみが効果的に騒音が低
下し(破線b)、5kHz以上の周波数領域には変化が
無い。
【0056】したがって、5kHz以下の周波数レベル
の騒音に照準を合わせ消音制御する事が可能となる。
【0057】さらに、図5(c)のように2kHz乃至
5kHzの周波数領域の音飲み集音可能であり、それ以
外の領域では集音しないスピーカを用いると、図6
(c)に示すように、2kHz乃至5kHzの周波数領
域のみ消音制御され、それ以外の周波数領域では制御さ
れない。つまり従来のアナログANC法では2kHz乃
至5kHzの周波数領域以外の領域では騒音が増幅され
るような場合に図5に示すような周波数特性を有するマ
イクロホン5を用いる事で効果的な消音制御を行う事が
できる。
【0058】さらに、他の実施の形態として、スピーカ
や、マイクロホンにフィルター機能を持たせるのでは無
く、マイクカバー、スピーカカバー等にフィルターを持
たせる事で、そのカバーを音が通る事でマイクロホン、
スピーカへは所定の周波数領域の音のみが入手力される
事に上記第1または第2の実施の形態と同様に機能す
る。
【0059】スピーカやマイクロホンに上記のようなフ
ィルター機能を持たせるためには材質、形状、寸法等を
適宜変更すれば任意の特性を持たせる事が可能である。
【0060】また、本発明の消音システムはノートパソ
コンの設計段階において、通常駆動時の騒音音圧レベル
を検出し、その騒音周波数特性に応じてスピーカ、マイ
クロホン、マイクカバー、スピーカカバー等のフィルタ
ー特性を設定する事で、安価に効果的な消音システムを
構築する事が可能である。また、マイクロホン、スピー
カに入出力されない周波数領域の音は増幅される事が無
いため確実な消音効果を発揮する事が可能である。
【0061】さらに、フィルター機能を持ったスピー
カ、マイクロホン等を組合せる事も可能である。そうす
る事で細かく制御する事が可能である。
【0062】また、本実施の形態においては、騒音レベ
ルの高い領域に照準を合わせて制御する事が可能であ
り、従来技術のような音圧レベルが増幅されるような事
は無い。
【0063】なお、本発明ではその主旨を逸脱しない範
囲であれば、上記の実施形態に限定されるものでは無
い。本実施の形態においてはノートパソコンに適用して
説明したが、ファンやモーター等の騒音要因を有する装
置、例えばデスクトップパソコン等のコンピュータや冷
蔵庫、電子レンジ、掃除機、空調装置等の家電製品等に
広く適用できるものである。
【0064】
【発明の効果】以上詳述した発明によれば、スピーカや
マイクロホン等にフィルター機能を持たせる事で、スピ
ーカからは所定の周波数領域の音のみ出力さる。スピー
カから出力される音は騒音にぶつかり所定の周波数領域
の音のみを消音させる事ができる。また元の騒音が増幅
されたりする事を防止する事ができる。さらには低コス
トで確実な消音効果を持つ消音システムを構築ことが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ノートコンピュータを示す斜視図。
【図2】ノートコンピュータのキーボードを取外した状
態を示す斜視図。
【図3】ファン、ヒートシンクおよび発熱部品との関係
を示した断面図。
【図4】消音システムを示すブロック図。
【図5】スピーカ、マイクロホンの周波数特性を示す
図。
【図6】本実施形態の消音システムによる制御前および
制御後の音圧レベルを示す図。
【符号の説明】
1…本体 2…表示部 3…キーボード 4…風流出口 5…マイクロホン 6…スピーカ 7…ファン 7a…風流入口 8…ヒートシンク 8a…底面 8b…熱伝導部材 9…冷却フィン 9a…ダクト 10…回路基板 11…発熱部品 12…マイクロホンアン
プ 13…変換回路 14…スピーカアンプ 15…制御部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音を集音するとともに、この集音された
    音を電気信号に変換するマイクロホンと、 上記マイクロホンにより変換された電気信号を逆位相の
    電気信号に変換する変換回路部と、 上記逆位相の電気信号に基づき所定の周波数領域の信号
    を音信号として出力するスピーカと、 を有する事を特徴とする消音システム。
  2. 【請求項2】 本体と、 上記本体に内蔵され、動作中発熱する部品が実装された
    回路基板と、 上記部品を冷却するためのファンと、 上記ファンから放出される音を集音するとともに、この
    集音された音を電気信号に変換するマイクロホンと、 上記マイクロホンにより変換された電気信号を逆位相の
    電気信号に変換する変換回路部と、 上記逆位相の電気信号に基づき所定の周波数領域の信号
    を音信号として出力するスピーカと、 を具備する事を特徴とする電子機器。
  3. 【請求項3】 所定の周波数領域の音を集音するととも
    に、この集音された音を電気信号に変換するマイクロホ
    ンと、 上記マイクロホンにより変換された電気信号を逆位相の
    電気信号に変換する変換回路部と、 上記逆位相の電気信号を音信号として出力するスピーカ
    と、 を有する事を特徴とする消音システム。
  4. 【請求項4】 本体と、 上記本体に内蔵され、動作中発熱する部品が実装された
    回路基板と、 上記部品を冷却するためのファンと、 上記ファンから放出される音のうち所定の周波数領域の
    音を集音するとともに、この集音された音を電気信号に
    変換するマイクロホンと、 上記マイクロホンにより変換された電気信号を逆位相の
    電気信号に変換する変換回路部と、 上記逆位相の電気信号を音信号として出力するスピーカ
    と、 を具備する事を特徴とする電子機器。
  5. 【請求項5】 本体と、 上記本体に内蔵され、動作中発熱する部品が実装された
    回路基板と、 上記部品を冷却するためのファンと、 上記ファンから放出される音を集音するとともに、この
    集音された音を電気信号に変換するマイクロホンと、 上記マイクロホンにより変換された電気信号を逆位相の
    電気信号に変換する変換回路部と、 上記逆位相の電気信号を音信号として出力するスピーカ
    と、 上記スピーカに設けられ、上記スピーカから出力される
    音信号のうち、所定の周波数領域の音信号を通すスピー
    カカバーと、 を具備する事を特徴とする電子機器。
  6. 【請求項6】 本体と、 上記本体に内蔵され、動作中発熱する部品が実装された
    回路基板と、 上記部品を冷却するためのファンと、 上記ファンから放出される音のうち所定の周波数領域の
    音のみを通すカバーと、 上記カバーが取りつけられるとともに、上記カバーを介
    して上記所定の周波数領域の音を集音するとともに、こ
    の集音された音を電気信号に変換するマイクロホンと、 上記マイクロホンにより変換された電気信号を逆位相の
    電気信号に変換する変換回路部と、 上記逆位相の電気信号を音信号として出力するスピーカ
    と、 を具備する事を特徴とする電子機器。
  7. 【請求項7】 本体と、 上記本体に内蔵され、動作中発熱する部品が実装された
    回路基板と、 上記部品を冷却するためのファンと、 上記ファンを駆動するモーターと、 上記ファンまたはモーターから放出される音を集音する
    とともに、この集音された音を電気信号に変換するマイ
    クロホンと、 上記マイクロホンにより変換された電気信号を逆位相の
    電気信号に変換する変換回路部と、 上記逆位相の電気信号に基づき所定の周波数領域の信号
    を音信号として出力するスピーカと、 を具備する事を特徴とする電子機器。
  8. 【請求項8】 本体と、 上記本体に内蔵され、動作中発熱する部品が実装された
    回路基板と、 上記部品を冷却するためのファンと、 上記ファンを駆動するモーターと、 上記ファンまたはモーターから放出される音のうち所定
    の周波数領域の音を集音するとともに、この集音された
    音を電気信号に変換するマイクロホンと、 上記マイクロホンにより変換された電気信号を逆位相の
    電気信号に変換する変換回路部と、 上記逆位相の電気信号を音信号として出力するスピーカ
    と、 を具備する事を特徴とする電子機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100741103B1 (ko) 2005-12-28 2007-07-20 삼성에스디아이 주식회사 디스플레이 장치의 소음 저감장치 및 이를 구비하는디스플레이 장치
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