JP2002244076A - 画像表示装置及びそれを用いたヘッドマウントディスプレイ - Google Patents

画像表示装置及びそれを用いたヘッドマウントディスプレイ

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反射型の表示素子を用いて、画像を拡大投影
する小型のヘッドマウントディスプレイ(HMD)やメ
ガネ型ディスプレイに好適な画像表示装置を得ること。 【解決手段】 反射型の表示手段と、該表示手段を照明
する照明手段と、該照明手段からの光を該表示手段に導
く照明光学系と、該表示手段からの光を観察者側に導く
表示光学系を有した画像表示装置において、該照明光学
系と該表示光学系で互いに共有する透過兼反射の両作用
を有する光学面Aを有し、該光学面Aはローカル母線断
面上で曲率を有し、該光学面Aの該表示手段と反対側に
曲面Bを有し、該光学面Aと光学面Bとでレンズ体を形
成し、該照明手段から発せられた光線は、該レンズ体の
該光学面Aで反射して該表示手段を照明し、該表示手段
からの反射光は、該光学面Aを透過し、光学面Bを射出
して、複数の反射面で反射した後、瞳に導かれているこ
と。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像表示装置に関
し、例えば観察用の画像情報を表示する表示素子として
反射型の液晶表示素子を用い、そこに表示された画像情
報を適切に設定した光学素子を介して拡大して観察する
ようにしたヘッドマウントディスプレイ(HMD)やメ
ガネ型ディスプレイ等に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、液晶等の画像表示素子に表示
した画像情報を拡大した虚像として観察するようにした
頭部装着型の画像観察装置(画像表示装置)、所謂ヘッ
ドマウントディスプレイ(HMD)が種々と提案されて
いる。
【0003】このうち反射型の表示素子を用いたHMD
が、例えば、特開平07−128614号公報、特開平1
1−125791号公報、特開平11−337863号
公報、特開2000−10041号公報等で提案されて
いる。
【0004】これらで提案されているHMDは照明光源
から発せられた光が反射型液晶で反射され、眼球に導か
れて液晶で表示された画像の拡大像を観察するものであ
る。このとき光束は照明光源、照明光学系、反射型の液
晶、表示光学系、眼球の順序で進む。特開平11−12
5791号公報で提案されているHMDで開示されてい
る実施例では照明光学系がなく、照明光源からの光がダ
イレクトに反射型液晶を照明している。この場合は照明
光学系と表示光学系の共有面は存在しない例もある。こ
の場合は照明光源からの光束がけられないようにしなけ
ればならないため、照明光源と反射型液晶の間に大きな
スペースが必要になり、大型化しやすい。他の提案され
ている公報の実施例では、ほとんど照明光学系と表示光
学系の間で共有面を持っている。共有面があれば、照明
光学系と表示光学系で光路がオーバーラップするため小
型化しやすい。しかしこの共有面が多ければ多いほど光
学系は複雑になり、光量ロスも多くなる。一方、HMD
のコンパクトな表示光学系を本発明者は特開平7−33
3551号公報で提案している。同公報では自由曲面プ
リズムを用いて装置全体の小型化を図っている。又本発
明者は、自由曲面プリズムと反射型の表示素子を組み合
わせたHMDを特開平11−125791号公報、特開
平11−337863号公報、特開2000−1004
1号公報で提案している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来よりHMD等の画
像観察装置では、装置を観察者の頭部に装着するために
装置全体の小型化、及び軽量化を図ることが重要な課題
となっている。又、表示手段に表示した画像情報を良好
に観察できることが重要な課題となっている。
【0006】画像表示装置として反射型の液晶表示素子
を用いた場合で装置全体の小型化を図るには、それを照
明するための照明装置を装置内に適切に組み込む必要が
ある。
【0007】例えば照明光源からの光が反射型液晶を照
明する際、多くの反射面や透過面を介したり、光路長の
長いプリズム体の中を通過したりすると、反射型液晶に
到達する前にどうしても照明光源からの光量がロスされ
てしまう。従って光量ロス、が少なく、表示光学系、照
明光学系ともコンパクトなHMDが望まれている。
【0008】本発明は、液晶ディスプレイ等の表示手段
に表示した画像情報を観察する際、光源手段から表示手
段に至る照明光学系及び表示手段からの光束を観察者の
眼球に導光するための表示光学系の構成を適切に設定す
ることによって、装置全体の小型化を図りつつ光量のロ
スを減らし、該画像情報を良好なる画質で観察すること
ができる画像観察装置及びそれを用いたヘッドマウント
ディスプレイの提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の画像表
示装置は、反射型の表示手段と、該表示手段を照明する
照明手段と、該照明手段からの光を該表示手段に導く照
明光学系と、該表示手段からの光を観察者側に導く表示
光学系を有した画像表示装置において、該照明光学系と
該表示光学系で互いに共有する透過兼反射の両作用を有
する光学面Aを有し、該光学面Aはローカル母線断面
(該照明手段から発せられ該表示手段の画像中心と瞳中
心を通る基準光線の入射光と射出光を含む面)上で曲率
を有し、該光学面Aの該表示手段と反対側に曲面Bを有
し、該光学面Aと光学面Bとでレンズ体を形成し、該照
明手段から発せられた光線は、該レンズ体の該光学面A
で反射して該表示手段を照明し、該表示手段からの反射
光は、該光学面Aを透過し、該レンズ体に入射し、光学
面Bを射出して、複数の反射面で反射した後、瞳に導か
れて、表示手段に表示した画像の拡大像を形成し、該表
示光学系における該レンズ体の該光学面Aのローカル母
線断面曲率半径を local_ryA、該曲面Bのローカル母
線断面曲率半径をlocal_ryBとした時、local_ryAとlo
cal_ryBは同符号であり、 0.4 < local_ryA/ local_ryB < 2.0 ・・・(1) を満たすことを特徴としている。
【0010】請求項2の発明は請求項1の発明におい
て、前記照明光学系と前記表示光学系で共有する透過兼
反射の両作用を有する光学面Aが1面のみ存在すること
を特徴としている。
【0011】請求項3の発明は請求項1の発明におい
て、前記表示手段からの反射光は、前記レンズ体を射出
した後、偏心曲率面である複数の反射面で反射し、瞳に
導かれることを特徴としている。
【0012】請求項4の発明は請求項1、2又は3の発
明において、前記照明手段は複数の色光を時分割で放射
する時分割光源であり、該表示手段は該時分割光源から
放射される色光に合わせて各色光に基づく画像を時分割
表示することを特徴としている。
【0013】請求項5の発明は請求項1、2、3又は4
の発明において、前記表示光学系はアジムス角度により
屈折力が異なる面を2面以上含み、該表示光学系全体と
して正の屈折力を有することを特徴としている。
【0014】請求項6の発明は請求項1の発明におい
て、前記レンズ体はガラス部材で構成されることを特徴
としている。
【0015】請求項7の発明は請求項1の発明におい
て、前記光学面Aと前記曲面Bはシリンドリカル面であ
ることを特徴としている。
【0016】請求項8の発明は請求項1の発明におい
て、前記光学面Aは金属のハーフミラーであることを特
徴としている。
【0017】請求項9の発明の画像表示装置は、反射型
の表示手段と、該表示手段を照明する照明手段と、該照
明手段からの光を該表示手段に導く照明光学系と、該表
示手段からの光を観察者側に導く表示光学系を有した画
像表示装置において、該照明光学系と該表示光学系で互
いに共有する透過兼反射の両作用を有する曲率光学面A
を有し、該曲率光学面Aと該表示手段と反対側に曲面B
を有し、該曲率光学面Aと該曲面Bとでレンズ体を形成
し、該照明手段から発せられた光線は、該レンズ体の曲
率光学面Aで反射して該表示手段を照明し、該表示手段
からの反射光は、該曲率光学面Aを透過し、該レンズ体
に入射し、該曲面Bを射出して、複数の反射面で反射し
た後、瞳に導かれて表示手段に表示した画像の拡大像を
形成し、該表示手段のローカル母線断面上(該照明手段
から発せられ該表示手段の画像中心と眼球中心を通る基
準光線の入射光と射出光を含む面)での最周辺画像のう
ち、眼球より遠いほう側の最周像高F3と眼球中心とを
通る光線をF3眼球中心光線、眼球より近いほう側の最
周辺像高F2と眼球中心とを通る光線をF2眼球中心光
線とした時、F3眼球中心光線のほうが、F2眼球中心
光線より表示光学系における該レンズ体内の光路長が長
いことを特徴としている。
【0018】請求項10の発明は請求項9の発明におい
て、前記表示光学系における前記レンズ体の前記曲率光
学面Aのローカル母線断面曲率が、前記曲面Bのローカ
ル母線断面曲率より強いことを特徴としている。
【0019】請求項11の発明は請求項10の発明にお
いて、前記表示手段のローカル母線断面上での各像高と
眼球中心とを通る各像高の眼球中心光線における表示光
学系中の該レンズ体内の光路長が、前記F2眼球中心光
線側から前記F3眼球中心光線側になるにつれて徐々に
長くなることを特徴としている。
【0020】請求項12の発明のヘッドマウントディス
プレイは、請求項1から11のいずれか1項の画像表示
装置を有したことを特徴としている。
【0021】
【発明の実施の形態】図1〜図5は本発明の実施形態1
〜5の要部断面図である。図中1は瞳位置であり、観察
者の眼球Eが位置している。
【0022】2は自由曲面プリズム、3は反射型液晶、
4は照明光源、5はハーフミラーより成る曲率を有した
透過兼反射面(光学面)、7は光学面5と曲面14を含
むブーメラン型レンズ、8,9は偏光板、12は第1の
自由曲面ミラー、13は第2の自由曲面ミラー(第2の
光学部材)である。
【0023】符番4,5で示されるものは照明光学系の
一要素を構成し、符番3,5,14,2又は符番3,
5,14,12,13で示されるものは表示光学系の一
要素を構成している。
【0024】本実施形態では、照明光源4からの光量の
ロスをなるべく少なくするために、照明光源4をできる
だけ反射型液晶3に近づけて、照明光学系の光路長を短
くしている。例えば表示光学系に自由曲面プリズム2を
使用した場合は、自由曲面プリズム2と反射型液晶3の
間に照明光学系を構成する部材を設けている。また図5
に示すように、表示光学系に2枚の自由曲面ミラー1
2,13を使用した場合は、自由曲面ミラー系(12,
13)と反射型液晶3との間に照明光学系を構成する部
材を設けている。
【0025】本発明の各実施形態の説明の前に、本発明
で使用される母線断面、子線断面、ローカル母線断面、
ローカル子線断面の定義について説明する。偏心系に対
応していない従来系の定義では、各面頂点座標系でz軸
を光軸とすると、yz断面が従来の母線断面(メリジオ
ナル断面)、xz断面が子線断面(サジタル断面)とな
る。本発明は偏心系なので偏心系に対応したローカル母
線断面、ローカル子線断面を新たに定義する。
【0026】表示手段の画像中心(外界を観察する為の
シースルーのときは外界画像中心)と眼球中心を通る光
線(以下、基準光線)と各面とのヒットポイント(入射
点)上で、基準光線の入射光と射出光を含む面をローカ
ル母線断面とし、ヒットポイントを含みローカル母線断
面と垂直で、各面頂点座標系の子線断面(通常の子線断
面)と平行な面をローカル子線断面として定義する。な
お、表示手段が反射型の場合は、該基準光線を照明光学
系、および照明光源まで延長して、各ヒットポイント上
で、上記と同様にローカル母線断面、ローカル子線断面
を定義する。ローカル母線断面焦点距離とローカル子線
断面焦点距離については後述の項目で説明する。
【0027】次に本発明の各実施形態について説明す
る。図1〜5は本発明の実施形態1〜5の光路断面図
(ローカル母線断面図)である。実施形態1〜2は反射
型LCD3が照明光源4からの光束でほぼ垂直入射照明
されるタイプのものであり、本発明の実施形態3〜5は
反射型LCD3が照明光源4からの光束で斜入射照明さ
れるタイプのものである。
【0028】一般的な液晶(TN液晶など)の特性とし
て、液晶面とほぼ垂直に射出する光は、十分なコントラ
ストを持っており画質は良いが、射出光が垂直から離れ
傾いてくると、コントラストは低くなり画質が悪くなる
ことが知られている。
【0029】実施形態1〜2はこれを解決するために、
反射型LCD3を垂直入射の光束で照明させている。照
明光源4から発せられ、表示手段3の画像中心3aと眼
球中心1aとを通る基準光線の反射型表示手段3への入
射角度は0度±10度としている。この範囲を超えると
コントラスト低下が目立ってしまう。また強誘電液晶
(FLC)などは特性が異なり、かなりの斜め射出光で
もコントラストが落ちることはないため、ほとんどどの
角度からでも良質な画質が観察される。そこで実施形態
3〜5はこの液晶(FLC)を想定し、反射型LCD3
を斜入射の光束で照明させて光学系全体を薄型化し、か
つコントラスト落ちのない良質な画質を得ている。
【0030】図1、図2(実施形態1,2)は反射型L
CD3(裏面側が液晶面)と任意の曲面を含む自由曲面
プリズム2との間に、ブーメラン型レンズ7を配置して
いる(以下、ローカル母線断面上で図1、2の形状のレ
ンズ7をブーメラン型レンズと呼ぶ)。RGB(赤色、
緑色、赤色)のLEDをそれぞれ複数個持った平面照明
光源4から発せられた光は、偏光板8で直線偏光化さ
れ、ブーメラン型レンズ7の液晶側の光学面A(ハーフ
ミラー)5で反射され、反射型LCD3にほぼ垂直(0
度±10度)で入射する。そして反射型LCD3で反射
された光は、光学面5を今度は透過してブーメラン型レ
ンズ7を射出後、偏光板9に入射する。
【0031】この時、偏光板8で直線偏光化された光の
偏光方向が液晶内部で回転するため(液晶駆動電圧OF
FまたはON)、偏光板9は偏光方向が回転した光を通
す方向に設定する必要がある。偏光板9の直線偏光方向
が偏光板8の直線偏光方向と約90度ずれている場合は
(液晶内部の偏光方向の回転が90度)、偏光板8で直
線偏光化された光が、光学面(ハーフミラー)5で反射
せず透過して行く光(ゴースト光)があるが、偏光板9
でこのゴースト光をカットできるため、眼球Eにゴース
ト光が入るのを防ぐ付加価値も生まれる。また反射型L
CD3が表示面側近傍に不図示の1枚偏光板で表示させ
るタイプでは、偏光板8と偏光板9は不要となる。偏光
板9を射出後、光は自由曲面プリズム2の入射面11に
入射、全反射面(透過面C)6で全反射し、凹面鏡10
で反射、今度は全反射面(透過面C)6を透過して観察
者の眼球が位置する瞳1に導かれる。これによって反射
型LCD3に基づく画像情報を拡大虚像として観察して
いる。
【0032】実施形態1,2では、ローカル母線断面上
で2面とも反射型LCD3と反対方向を向いた曲率面か
らなるブーメラン型レンズ7を、反射型LCD3と対向
して置き、ブーメラン型レンズ7の反射型LCD3側の
面を光学面A(ハーフミラー)5とすることにより、反
射型LCD3のローカル母線断面上での、下側最周辺画
像(F3)側の反射型LCD3と自由曲面プリズム2と
の間隔をできるだけ短くして、表示系(部材3,7,
2)がコンパクトでしかも照明系(部材4,5)もコン
パクトなものにしている。
【0033】実施形態1ではブーメラン型レンズ7の両
面5,14を、母線断面のみパワーを持つシリンドリカ
ル面(自由曲面)にして、ローカル子線断面(紙面と垂
直断面)上での収差発生を極力少なくし、かつ子線断面
またはローカル子線断面方向のパワーがなくこの断面方
向に面形状が湾曲しないため、反射型LCD3と光学面
5を近くすることができ、コンパクト化・広画角化を可
能としている。またブーメラン型レンズ7の他方の曲面
14も光学面5に近い面形状にして、ブーメラン型レン
ズ7での収差発生をキャンセルさせている。もちろんブ
ーメラン型レンズ7の両面に、ローカル子線断面方向の
パワーが弱く、ローカル母線断面方向にパワーが強い自
由曲面を使用すれば、同等の効果が得られ、さらに良好
な光学系性能が得られる。
【0034】実施形態2ではブーメラン型レンズ7の両
面5,14に回転対称非球面を使用している。これは光
学面5のローカル子線断面上でも正のパワーを持たせる
ことにより、平面照明用の光源4のローカル子線断面方
向で大きさを小さくしている。また他方の曲面14も光
学面5に近い面形状にして、ブーメラン型レンズ7での
収差発生をキャンセルさせている。なお両面回転対称球
面でも可能であるが、両面回転対称非球面のほうが光学
系能はよい。
【0035】本発明に係る表示系に含まれる自由曲面プ
リズムは(実施形態1〜4共通)、自由曲面プリズムの
メインパワーを持つ凹面鏡10に自由曲面を採用して、
メインパワー面での偏心収差の発生を少なくする。メイ
ンパワー面で補正しきれなかった偏心収差は、メインパ
ワー面に近い全反射面(透過面C)6を自由曲面化して
収差がキヤンセルするような面形状にして補正してい
る。
【0036】これだけでもある程度の収差補正は可能で
あるが、更に全体収差をバランスさせる為に表示手段
(反射型LCD)3近傍の入射面11を自由曲面化して
全体収差のバランスをとっている。
【0037】全反射面(透過面C)6においては、光が
臨界角以上の角度で入射した時は全反射し、臨界角以下
の角度で入射した時は射出するように全反射面条件(臨
界角条件)を設定しているため、原理的に光量ロスが全
くなく明るい表示光学系を可能としている。
【0038】図3、図4(本発明の実施形態3,4)は
反射型LCD3と自由曲面プリズム2との間に、ブーメ
ラン型レンズ7を配置している。実施形態1,2と構成
的に違うのは反射型LCD3への照明光線の入射角度が
垂直でなく、斜入射照明になっていることである。
【0039】RGBのLEDをそれぞれ複数個持った平
面照明光源4から発せられた光は、偏光板8で直線偏光
化され、ブーメラン型レンズ7の液晶側の光学面A(ハ
ーフミラー)5で反射され、反射型LCD3に斜入射
し、反射型LCD3で斜め方向に反射された光は、光学
面5を今度は透過してブーメラン型レンズ7の面14か
ら射出後、偏光板9に入射する。この時偏光板8で直線
偏光化された光の偏光方向が液晶内部で回転するため
(液晶駆動電圧OFFまたはON)、偏光板9は偏光方
向が回転した光を通す方向に設定する必要がある。
【0040】偏光板9の直線偏光方向が偏光板8の直線
偏光方向と約90度ずれている場合(液晶内部の偏光方
向の回転が90度)は、偏光板8で直線偏光化された光
が、光学面(ハーフミラー)5で反射せず透過していく
光(ゴースト光)があるが、偏光板9でこのゴースト光
をカットできるため、眼球Eにゴースト光が入るのを防
ぐ付加価値も生まれる。また反射型LCD3が表示面側
近傍に不図示の1枚偏光板で表示させるタイプでは、偏
光板8と偏光板9は不要となる。偏光板9を射出後、光
は自由曲面プリズム2の入射面11に入射、全反射面
(透過面C)6で全反射し、凹面鏡10で反射した後に
全反射面(透過面C)6を透過して眼球の瞳Eに導かれ
る。
【0041】実施形態3,4では、ローカル母線断面上
で2面とも反射型LCD3と反対方向を向いた曲率面か
らなるブーメラン型レンズ7を、反射型LCD3と対向
して置き、ブーメラン型レンズ7の反射型LCD3側の
面を光学面A(ハーフミラー)5とすることにより、実
施形態1,2と同様に照明系と表示系をコンパクトなも
のにしている。また斜入射照明により、反射型LCD3
のローカル母線断面上での下側最周辺像高F3側の反射
型LCD3と自由曲面プリズム2との間隔を、実施形態
1,2よりもさらに短くできるため、反射型LCD3の
出っ張りが少なくでき、光学系全体の薄型化及び表示系
の広画角化を容易にしている。
【0042】実施形態3,4ではブーメラン型レンズ7
の両面を、母線断面のみパワーを持つシリンドリカル面
にして、ローカル子線断面上での収差発生を極力少なく
し、かつ子線断面またはローカル子線断面方向のパワー
がなくこの断面方向に面形状が湾曲しないため、反射型
LCD3と光学面5を近くすることができ、コンパクト
化と広画角化の双方を容易にしている。また他方の曲面
14も光学面5に近い面形状にして、ブーメラン型レン
ズ7での収差発生をキャンセルさせている。もちろんロ
ーカル子線断面方向のパワーが弱く、ローカル母線断面
方向にパワーが強い自由曲面を使用すれば、同等の効果
が得られ、さらに良好な光学系性能が得られる。
【0043】また実施形態4では、ブーメラン型レンズ
7の該光学面(シリンドリカル面)5のローカル母線断
面上での曲率を、実施形態3よりもゆるめに設定して、
反射型LCD3と平面照明光源4が十分干渉しないよう
にしている。
【0044】図5(実施形態5)は2つの自由曲面ミラ
ー12,13を用いている。そして反射型LCD3と自
由曲面ミラー13との間の光路中に、ブーメラン型レン
ズ7を配置している。
【0045】実施形態3、4と同じように、反射型LC
D3への照明光線の入射角度は斜入射照明になってい
る。RGBのLEDをそれぞれ複数個持った平面照明光
源4から発せられた光は、偏光板8で直線偏光化され、
ブーメラン型レンズ7の液晶側の光学面(ハーフミラ
ー)5で反射され、反射型LCD3に斜入射し、反射型
LCD3で斜め方向に反射された光は、光学面5を今度
は透過してブーメラン型レンズ7の面14を射出後、偏
光板9に入射する。
【0046】この時偏光板8で直線偏光化された光の偏
光方向が液晶内部で回転するため(液晶駆動電圧OFF
またはON)、偏光板9は偏光方向が回転した光を通す
方向に設定する必要がある。偏光板9の直線偏光方向が
偏光板8の直線偏光方向と約90度ずれている場合(液
晶内部の偏光方向の回転が90度)は、偏光板8で直線
偏光化された光が、光学面(ハーフミラー)5で反射せ
ず透過していく光(ゴースト光)があるが、偏光板9で
このゴースト光をカットできるため、眼球の瞳Eにゴー
スト光が入るのを防ぐ付加価値も生まれる。また反射型
LCD3が表示面側近傍に不図示の1枚偏光板で表示さ
せるタイプでは、偏光板8と偏光板9は不要となる。
【0047】偏光板9を射出後、光はハーフミラー面1
3aを有する自由曲面ミラー13に入射反射し、もう一
枚の自由曲面ミラー12で反射、ハーフミラー面13a
の自由曲面ミラー13を透過して眼球の瞳Eに導かれ
る。
【0048】実施形態5では、ローカル母線断面上で2
面とも反射型LCD3と反対方向を向いた曲率面からな
るブーメラン型レンズ7を、反射型LCD3と対向して
置き、ブーメラン型レンズ7の反射型LCD3側の面を
該光学面(ハーフミラー)5とすることにより、実施形
態1,2と同様に照明系(4,7)と表示系(3,7,
12,13)をコンパクトなものにしている。また斜入
射照明により、反射型LCD3のローカル母線断面上で
の、チルト偏心量(時計回転方向)を大きくできるた
め、反射型LCD3の出っ張りが少なくでき、光学系全
体の薄型化を容易にしている。
【0049】実施形態5ではブーメラン型レンズ7の両
面5,14を、母線断面のみパワーを持つシリンドリカ
ル面にして、ローカル子線断面上での収差発生を極力少
なくし、かつ子線断面またはローカル子線断面方向のパ
ワーがなくこの断面方向に面形状が湾曲しないため、反
射型LCD3と光学面5を近くすることができ、コンパ
クト化を容易にしている。また他方の曲面14も光学面
5に近い面形状にして、ブーメラン型レンズ7での収差
発生をキャンセルさせている。もちろんローカル子線断
面方向のパワーが弱く、ローカル母線断面方向にパワー
が強い自由曲面を使用すれば、同等の効果が得られ、さ
らに良好な光学系性能が得られる。
【0050】本発明の画像表示装置では、反射型の表示
手段と、照明光学系と表示光学系で共有する透過兼反射
の両作用を有する光学面A(5)はローカル母線断面
(該照明光源手段から発せられ該表示手段の画像中心と
眼球中心を通る基準光線の入射光と射出光を含む面)上
で曲率を有し、該光学面Aの該表示手段と反対側に他方
の曲面B(14)を有するレンズ体が存在し、該照明光
源手段から発せられた光線は、該レンズ体(ブーメラン
型レンズ)の該光学面Aで反射して該表示手段を照明
し、該表示手段からの反射光は、該光学面Aを今度は透
過し、該レンズ体(ブーメラン型レンズ)を射出して、
複数の反射面で反射した後、眼球に導かれ表示手段に表
示した画像の拡大像を形成し、該表示光学系における該
レンズ体(ブーメラン型レンズ)の該光学面Aのローカ
ル母線断面曲率半径を local_ryA、他方の曲面Bのロ
ーカル母線断面曲率半径をlocal_ryBとした時、local_
ryAとlocal_ryBは同符号であり、 0.4 < local_ryA/ local_ryB < 2.0 ・・・(1) を満たす。ここで表示光学系とは、表示手段である反射
型液晶から眼球直前の面に至る光路中に配置した各部材
より成っている。また照明光学系は、照明光源から表示
手段(反射型液晶)直前の面に至るころ中に配置した各
部材より成っている。なおローカル母線断面曲率半径の
説明は、後述の項目に記す。
【0051】条件式(1)の下限値を下回ると、光学面
Aと曲面Bよりなる該レンズ体(ブーメラン型レンズ)
の該表示手段のローカル母線断面上での最周辺画像のう
ち、眼球より遠いほう側の最周辺像高F3側でのコバ肉
厚が厚くなり大型化する。上限値を上回った時は、実施
形態3〜5のような斜入射照明系における、光学面Aと
曲面Bよりなる該レンズ体(ブーメラン型レンズ)の眼
球側でのコバ肉厚が薄くなるため、レンズ体(ブーメラ
ン型レンズ)の全体の肉厚を厚くしなければならず、大
型化してしまう傾向がある。
【0052】また実施形態1〜2(垂直入射照明系)の
該レンズ体(ブーメラン型レンズ)は、斜入射照明系よ
りも大きさが短いため、条件式(1)の上限値を(2)
式のようにするのが良い。ここで上限値1.3を超える
と眼球側でのコバ肉厚が足りなくなる。
【0053】 0.4 < local_ryA/ local_ryB < 1.3 ・・・(2) 本発明の画像表示装置はパワーを持った該光学面Aが複
数面あっても構わないが、1面のみとすることにより照
明光源から反射型液晶までの光路長が短くできるため、
コンパクト化が容易となる。
【0054】表示光学系に関しては、反射型液晶からの
光はハーフミラーである光学面Aと光学面Bを透過し
て、複数の反射面(6,10)で光線を折り畳むことに
より、表示光学系の水平方向の厚さを薄くしている。ま
た該複数の反射面を偏心曲率面とすると、該複数の反射
面自体がパワーを持つため、別体の屈折レンズ等を必要
とせず、曲率反射面の偏心量を適切に設定することによ
りコンパクトな表示光学系を得ている。尚、レンズ体7
はryA=ryBとし、ノンパワーであっても良い。
【0055】又、本発明の画像表示装置では反射型の表
示手段と、照明光源手段と、該照明光学系と、該表示光
学系を有し、該照明光学系と該表示光学系で共有する透
過兼反射の両作用を有する曲率光学面Aと、該曲率光学
面Aの該表示手段と反対側に他方の曲面Bを有するレン
ズ体が存在し、該照明光源手段から発せられた光線は、
該レンズ体の曲率光学面Aで反射して該表示手段を照明
し、該表示手段からの反射光は、該曲率光学面Aを今度
は透過し、該レンズ体を射出して、複数の反射面で反射
した後、眼球に導かれ拡大像を形成する。
【0056】このとき、該表示手段のローカル母線断面
上(該照明光源手段から発せられ該表示手段の画像中心
と眼球中心を通る基準光線の入射光と射出光を含む面)
での最周辺画像のうち、眼球より遠いほう側の最周辺像
高F3と眼球中心とを通る光線をF3眼球中心光線と
し、眼球より近いほう側の最周辺像高F2と眼球中心と
を通る光線をF2眼球中心光線とした時、F3眼球中心
光線のほうが、F2眼球中心光線より表示光学系におけ
る該レンズ体内の光路長が長くなるようにしている。
【0057】一般的に、自由曲面プリズムと透過型LC
Dのみの表示光学系では、自由曲面プリズムが広画角に
なる程、F3像高側の自由曲面プリズムとLCDの間隔
(バックフォーカス)を十分確保するのが難しくなる。
【0058】そこで反射型LCDのため、該レンズ体
(ブーメラン型レンズ)をこの間隔に挿入する必要があ
り、F3像高側の該レンズ体(ブーメラン型レンズ)の
肉厚を、F2像高側の該レンズ体(ブーメラン型レン
ズ)の肉厚より厚くすると、自由曲面プリズムとLCD
の間隔のin airでの換算バックフォーカスが、F3像
高側のバックフォーカスほうが短くなり、広画角で良好
は光学性能が得られやすくなる。またこのような肉厚の
該レンズ体とすることにより、反射LCD面と自由曲面
プリズムの入射面を平行配置にしやすくなり、反射型L
CDに対しテレセントリック光学系が成り立ち(F3像
高とF2像高に関して)、垂直入射照明の光学系に最適
なものとしている。
【0059】尚、本発明の画像表示装置において、更に
装置全体の小型化を図りつつ、画像情報を良好に観察す
るには次の条件のうちの1以上を満足させるのが良い。
◎ 該照明光源手段は赤色、緑色、青色等の多色光を時
分割で放射するRGB時分割光源であり、該表示手段は
RGB時分割光源のRGB色光の発光に合わせてRGB
の画像を時分割表示することである。
【0060】一般的にフィルター方式におけるカラー表
示の際は、3色RGBのカラーフィルターを液晶の前に
付けるため、総画素数の1/3画素分が実際のカラー表
示画素数となる。しかし上記のような時分割表示反射型
液晶と3種類色のLED(RGB)の組み合わせを使用
すると、総画素数がカラーフィルター方式液晶の1/3
ですむため、同カラー表示画素数なら液晶のサイズが小
さくなり、それに合わせて照明光学系・表示光学系共に
小さくすることできる。 ◎ 偏心した曲率反射面を有する光学系では、画面内で
回転非対称な偏心収差が発生する。そこで表示光学系は
アジムス角度により屈折力が異なる面を2面以上含み、
表示光学系全体として正の屈折力を有することである。
【0061】このアジムス角度により屈折力が異なる面
(自由曲面)を採用することにより、回転非対称な偏心
収差の補正を可能とし、自由曲面を2面以上使うことに
より、表示光学系のローカル母線断面上とローカル子線
断面上の正の全系焦点距離をほぼ等しくすることがで
き、液晶のアスペクト比と同じ比率で拡大投影が可能と
なる。 ◎ レンズ体(ブーメラン型レンズ)をガラス部材で構
成することである。現在の反射型液晶の使い方は、照明
光学系中に1枚の偏光板1、表示光学系中に他の偏光板
を2入れて使用することが多い。ただし表示光学系で、
反射液晶から表示光学系中の偏光板までの間は、光学的
に平行二コルの関係になるため、この間に複屈折性の強
い材料を入れると、材料の光弾性が目で観察されてしま
い好ましくない。
【0062】そこで、この間に該レンズ体(ブーメラン
型レンズ)を入れるが、該レンズ体をガラス部材で構成
することにより、該レンズ体が全く複屈折性を持たなく
なり、材料の光弾性が目で観察されることがなく、良好
な表示系の画像が得られる。 ◎ レンズ体の光学面Aに母線断面のみパワーを持つシ
リンドリカル面を採用するのが良い。これによれば子線
断面またはローカル子線断面方向のパワーがないため、
ローカル子線断面上での収差発生を極力少なくでき、か
つ子線断面またはローカル子線断面方向に面形状が湾曲
しないため、反射型LCD3と光学面Aを近くすること
ができ、コンパクト化と広画角化が容易となる。
【0063】そしてレンズ体の他方の曲面Bも該光学面
Aと同様にシリンドリカル面を採用するのが良い。これ
によれば表示光学系における該レンズ体(ブーメラン型
レンズ)での収差発生を抑えることが容易となる。 ◎ レンズ体の光学面Aには金属のハーフミラーを採用
することである。これは多層の誘電体膜によるハーフミ
ラーだと、P偏光とS偏光の反射率が異なり、どちらか
の位相遅れが生るため、照明光源からの光は該光学面A
への入射角度によっては、偏光板1によって直線偏光化
された光が該光学面Aでの反射で楕円偏光に変わってし
まい、反射型LCDで反射した後の偏光板で不要光を十
分カット出来ず、表示光学系のコントラスト落ちにつな
がる。しかしながら金属のハーフミラーならこのような
ことがないので、良好は画質を得ることができる。 ◎ 該表示光学系における該レンズ体の該曲率光学面A
のローカル母線断面曲率が、他方の曲面Bのローカル母
線断面曲率より強くすることである。即ち曲率光学面A
の曲率半径が曲面Bの曲率半径よりも短くすることであ
る。これによれば、F3像高側の肉厚も厚く、しかも照
明光学系も小さくすることができる。 ◎ 該表示手段のローカル母線断面上での、各像高と眼
球中心とを通る各像高の眼球中心光線における表示光学
系中の該レンズ体内の光路長が、該F2眼球中心光線側
からF3眼球中心光線側になるにつれて徐々に長くする
ことである。これによれば、全ての像高に関してテレセ
ントリック光学系が容易に成り立ち、垂直入射照明の光
学系に更に最適なものとなる。
【0064】つぎに本発明で使っているローカル近軸に
ついて説明する。
【0065】図1〜図5は各々本発明の後述する数値実
施形態1〜5の要部断面図(ローカル母線断面図、添え
字がy)であり、第1面(眼球7)の面頂点座標系を図
1に示した。本発明では各面の面頂点をy軸方向でのシ
フト偏心、x軸回りのチルト偏心しかさせていないた
め、従来の母線断面とローカル母線断面は同一断面であ
るが、各面の従来の子線断面とローカル子線断面は異な
る。
【0066】なお前述した従来の母線断面、子線断面は
従来の近軸(general-paraxial axis)の定義であり、ロ
ーカル母線断面、ローカル子線断面はこれから述べるロ
ーカル近軸(local-paraxial axis)での定義である。さ
らにローカル近軸では偏心系に対応したローカル曲率半
径・ローカル面間隔・ローカル焦点距離・ローカル屈折
力の定義も以下に説明する。
【0067】本発明では、照明光源手段4から発せられ
表示手段3の画像中心3aと眼球7の中心1aを通る光
線を基準光線とし、従来の各面面頂点基準の曲率半径・
面間隔・焦点距離・屈折力でなく、基準光線の各面での
ヒットポイント点(入射点)を基準としたローカル曲率
半径・ローカル面間隔・ローカル焦点距離・ローカル屈
折力を用いている。
【0068】ここでローカル曲率半径は光学面のヒット
ポイント点上でのローカルな曲率半径(ローカル母線断
面上の曲率半径、ローカル子線断面上の曲率半径)をい
う。又ローカル面間隔は現在の面と次の面との、2つの
ヒットポイント間の距離(基準光線上の距離、空気換算
なしの値)の値をいう。又ローカル焦点距離はローカル
曲率半径・面の前後の屈折率・ローカル面間隔より、従
来の焦点距離計算方法(近軸追跡)で計算した値であ
る。ローカル屈折力はローカル焦点距離の逆数の値であ
る。
【0069】なお本発明の各数値実施例では従来の曲率
半径・面間隔・偏心量・屈折率・アッべ数と、ローカル
曲率半径・面の屈折率・ローカル面間隔・ローカル焦点
距離を示している。
【0070】本発明では5つの数値実施例をあげた。数
値実施例1〜5の数値データを表−1〜表−5(表1〜
16)に示し、光路断面図を図1〜5に示した。
【0071】表−1〜表−5の従来の近軸では(genera
l-paraxial axis)、母線断面曲率半径ry・子線断面
曲率半径rx・面間隔d(第1面の面頂点座標系と平
行)・偏心量(母線断面上において、第1面の面頂点座
標系に対する各面の面頂点の平行偏心量をshift、傾き
偏心量をtilt度)・d線の屈折率nd、アッべ数vd
を示し、FFSは自由曲面、YTOは母線断面のみ屈折
力をもつシリンドリカル面、ALは非球面を表してい
る。またMがついたものは反射面であり、 d線の屈折
率ndは逆符号とした。なお表1〜表5は眼球1から液
晶3側へおよび照明光源への逆トレースの数値データで
ある。
【0072】FFS(自由曲面)の定義式を以下に示
す。(各面の面頂点座標系で) z = 1/2*(1/a+1/b)*(y2*cos(c)2+x2)/cos(c)/(1+1/2*
(1/a-1/b)*y*sin(c)+(1+(1/a-1/b)*y*sin(c)-(1/a/b+1/
4*tan(c)2*(1/a+1/b)2)*x2)(1/2))+c20*x2+c11*x*y+c02
*y2+c30*x3+c21* +c03*y3+c40*x4+c31*x3*y+c22*x2*y2+
c13*x*y3+c04*y4+c50*x5+c41*x4*y+c32*x3*y2+c23*x2*y
3+c14*x*y4+c05*y5+c60*x6+c51*x5*y+c42*x4*y2+c33*x3
*y3+c24*x2*y4+c15*x*y5+c06*y6 各a、b、c、c20、c11、c02…・は各々自由曲面係数で
ある。(注意:本自由曲面の場合、自由曲面係数の中に
近軸に関与する係数があるため、従来近軸の母線断面曲
率半径ry・子線断面曲率半径rxの値が面頂点上での
実際の母線断面曲率半径ry・子線断面曲率半径rxと
一致しない。そこでポイント(0,0)つまり面頂点上での
実際の母線断面曲率半径ry・子線断面曲率半径rxも
示した。) YTOの定義式は母線断面が下記の非球面式で(各面の
面頂点座標系で)
【0073】
【数1】
【0074】子線断面は平面(rx=∞)である。
【0075】ALの定義式は回転対称非球面で(各面の
面頂点座標系で)
【0076】
【数2】
【0077】h2 = x2 + y2 , r = rx = ry である。
【0078】またローカル近軸(local-paraxial axis)
ではローカル曲率半径local-ry,local-rx・ローカル面
間隔local-d(反射面は逆符号)・ローカル焦点距離loc
al-fy,local-fx ・面の屈折率nd(反射面は逆符号)
を示している。また各面でのヒットポイント座標(面頂
点を0,0)と表示光学系全系ローカル焦点距離・画角と
照明光学系光学面Aのローカル焦点距離も示した。
【0079】
【表1】
【0080】
【表2】
【0081】
【表3】
【0082】
【表4】
【0083】
【表5】
【0084】本発明のヘッドマウントディスプレイは、
図1〜図5に示す構成からなる装置を画像表示装置5
1,52を図6に示すように観察者50の左右の眼にそ
れぞれ設け、固定手段53により観察者の頭部に着脱可
能に固定している。
【0085】
【発明の効果】本発明によれば、液晶ディスプレイ等の
表示手段に表示した画像情報を観察する際、光源手段か
ら表示手段に至る照明光学系及び表示手段からの光束を
観察者の眼球に導光するための表示光学系の構成を適切
に設定することによって、装置全体の小型化を図りつつ
光量のロスを減らし、該画像情報を良好なる画質で観察
することができる画像観察装置及びそれを用いたヘッド
マウントディスプレイを達成することができる。
【0086】特に本発明によれば、照明光源からの光量
ロスが少なく、十分なコントラストを持った画質を提供
し、コンパクトな照明光学系と表示光学系が成り立つ反
射型LCDを使ったHMDを達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1の要部断面図
【図2】 本発明の実施形態2の要部断面図
【図3】 本発明の実施形態3の要部断面図
【図4】 本発明の実施形態4の要部断面図
【図5】 本発明の実施形態5の要部断面図
【図6】 本発明の画像表示装置をHMDに適用したと
きの要部外略図
【符号の説明】
1 眼球 2 自由曲面プリズム 3 反射型LCD(図はLCDの保護板を示してお
り、液晶面はピント面に存在する。) 4 照明光源(平面光源) 5 光学面A 6 透過面C(自由曲面プリズムの全反射面) 7 ブーメラン型レンズ 8 偏光板1 9 偏光板2 10 自由曲面プリズムの凹面鏡 11 自由曲面プリズムの入射面 12 自由曲面ミラー1 13 自由曲面ミラー2 14 曲面B
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 5/64 511 H04N 5/64 511A

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】反射型の表示手段と、該表示手段を照明す
    る照明手段と、該照明手段からの光を該表示手段に導く
    照明光学系と、 該表示手段からの光を観察者側に導く表示光学系を有し
    た画像表示装置において、 該照明光学系と該表示光学系で互いに共有する透過兼反
    射の両作用を有する光学面Aを有し、該光学面Aはロー
    カル母線断面(該照明手段から発せられ該表示手段の画
    像中心と瞳中心を通る基準光線の入射光と射出光を含む
    面)上で曲率を有し、該光学面Aの該表示手段と反対側
    に曲面Bを有し、該光学面Aと光学面Bとでレンズ体を
    形成し、該照明手段から発せられた光線は、該レンズ体
    の該光学面Aで反射して該表示手段を照明し、該表示手
    段からの反射光は、該光学面Aを透過し、該レンズ体に
    入射し、光学面Bを射出して、複数の反射面で反射した
    後、瞳に導かれて、表示手段に表示した画像の拡大像を
    形成し、該表示光学系における該レンズ体の該光学面A
    のローカル母線断面曲率半径を local_ryA、該曲面B
    のローカル母線断面曲率半径をlocal_ryBとした時、lo
    cal_ryAとlocal_ryBは同符号であり、 0.4 < local_ryA/ local_ryB < 2.0 ・・・(1) を満たすことを特徴とする画像表示装置。
  2. 【請求項2】前記照明光学系と前記表示光学系で共有す
    る透過兼反射の両作用を有する光学面Aが1面のみ存在
    することを特徴とする請求項1の画像表示装置。
  3. 【請求項3】前記表示手段からの反射光は、前記レンズ
    体を射出した後、偏心曲率面である複数の反射面で反射
    し、瞳に導かれることを特徴とする請求項1の画像表示
    装置。
  4. 【請求項4】前記照明手段は複数の色光を時分割で放射
    する時分割光源であり、該表示手段は該時分割光源から
    放射される色光に合わせて各色光に基づく画像を時分割
    表示することを特徴とする請求項1,2又は3の画像表
    示装置。
  5. 【請求項5】前記表示光学系はアジムス角度により屈折
    力が異なる面を2面以上含み、該表示光学系全体として
    正の屈折力を有することを特徴とする請求項1,2,3
    又は4の画像表示装置。
  6. 【請求項6】前記レンズ体はガラス部材で構成されるこ
    とを特徴とする請求項1の画像表示装置。
  7. 【請求項7】前記光学面Aと前記曲面Bはシリンドリカ
    ル面であることを特徴とする請求項1の画像表示装置。
  8. 【請求項8】前記光学面Aは金属のハーフミラーである
    ことを特徴とする請求項1の画像表示装置。
  9. 【請求項9】反射型の表示手段と、該表示手段を照明す
    る照明手段と、該照明手段からの光を該表示手段に導く
    照明光学系と、該表示手段からの光を観察者側に導く表
    示光学系を有した画像表示装置において、該照明光学系
    と該表示光学系で互いに共有する透過兼反射の両作用を
    有する曲率光学面Aを有し、該曲率光学面Aと該表示手
    段と反対側に曲面Bを有し、該曲率光学面Aと該曲面B
    とでレンズ体を形成し、該照明手段から発せられた光線
    は、該レンズ体の曲率光学面Aで反射して該表示手段を
    照明し、該表示手段からの反射光は、該曲率光学面Aを
    透過し、該レンズ体に入射し、該曲面Bを射出して、複
    数の反射面で反射した後、瞳に導かれて表示手段に表示
    した画像の拡大像を形成し、該表示手段のローカル母線
    断面上(該照明手段から発せられ該表示手段の画像中心
    と眼球中心を通る基準光線の入射光と射出光を含む面)
    での最周辺画像のうち、眼球より遠いほう側の最周像高
    F3と眼球中心とを通る光線をF3眼球中心光線、眼球
    より近いほう側の最周辺像高F2と眼球中心とを通る光
    線をF2眼球中心光線とした時、F3眼球中心光線のほ
    うが、F2眼球中心光線より表示光学系における該レン
    ズ体内の光路長が長いことを特徴とする画像表示装置。
  10. 【請求項10】前記表示光学系における前記レンズ体の
    前記曲率光学面Aのローカル母線断面曲率が、前記曲面
    Bのローカル母線断面曲率より強いことを特徴とする請
    求項9の画像表示装置。
  11. 【請求項11】前記表示手段のローカル母線断面上での
    各像高と眼球中心とを通る各像高の眼球中心光線におけ
    る表示光学系中の該レンズ体内の光路長が、前記F2眼
    球中心光線側から前記F3眼球中心光線側になるにつれ
    て徐々に長くなることを特徴とする請求項10の画像表
    示装置。
  12. 【請求項12】請求項1から11のいずれか1項の画像
    表示装置を有したことを特徴とするヘッドマウントディ
    スプレイ。
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