JP2002243673A - 核磁気共鳴装置 - Google Patents

核磁気共鳴装置

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JP2002243673A
JP2002243673A JP2001034765A JP2001034765A JP2002243673A JP 2002243673 A JP2002243673 A JP 2002243673A JP 2001034765 A JP2001034765 A JP 2001034765A JP 2001034765 A JP2001034765 A JP 2001034765A JP 2002243673 A JP2002243673 A JP 2002243673A
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magnetic resonance
nuclear magnetic
clock
microcomputer
resonance apparatus
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JP2001034765A
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Kentaro Mizuno
水野健太郎
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Jeol Ltd
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Jeol Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】マイクロコンピューター用クロックを発振させ
たままで核磁気共鳴スペクトルを観測しても、核磁気共
鳴スペクトル上にビート状ノイズが現れにくい核磁気共
鳴装置を提供する。 【解決手段】マイクロコンピューターと、マイクロコン
ピューター用クロックと、マイクロコンピューター用ク
ロックの周波数を変化させる手段とを備えた周辺装置
を、核磁気共鳴装置本体に附属させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホストコンピュー
ターから独立したマイクロコンピューターを備えた周辺
機器を伴う核磁気共鳴装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、核磁気共鳴測定では、試料に高
周波磁界を照射した後、試料から放出される微弱な高周
波信号を検波し、更に、検波信号に対してフーリエ変換
操作を行なった上で、核磁気共鳴スペクトルを得てい
る。このような測定を行なう核磁気共鳴装置には、試料
を自動的に測定位置にセットしたり、あるいは試料を自
動的に交換したりするオートサンプラー、測定位置にセ
ットされた試料に対して自動的に高周波のチューニング
を行なうオートチューン・ユニット、試料に傾斜磁場を
印加する傾斜磁場ユニット(LFG)など、さまざまな
周辺機器が附属して使用されている。
【0003】これらの周辺機器には、核磁気共鳴装置本
体のホストコンピューターとは別に、それぞれ独立にマ
イクロコンピューターが搭載されていて、これらのマイ
クロコンピューターの制御に基づいて、周辺機器は稼働
している。したがって、核磁気共鳴装置全体の同期制御
を行なう上では、核磁気共鳴装置の各部に搭載されたマ
イクロコンピューターの役割は極めて重要である。ま
た、同時に、これらのマイクロコンピューターを正常に
稼働させる目的で、上記の周辺装置には、それぞれ独立
にクロックが搭載されていて、マイクロコンピューター
にクロック信号を供給している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、核磁気共鳴
装置が試料から放出される微弱な高周波信号を検波する
際に、試料以外で発生した高周波信号が検波器に入力さ
れると、それらの高周波信号も試料から放出される微弱
な高周波信号といっしょに検波されてしまい、フーリエ
変換後、ビート状ノイズとなって核磁気共鳴スペクトル
上に現れ、観測の妨げとなることが分かっている。
【0005】これらのビート状ノイズの主要な発生源の
1つとして考えられているのが、上述の核磁気共鳴信号
を観測する際に重要な役割を担っている附属機器などに
搭載されたマイクロコンピューターを稼働させるための
クロックである。クロック信号の周波数は、本来、核磁
気共鳴スペクトルの観測周波数よりも低い帯域にある
が、逓倍周波数が発生すると、核磁気共鳴スペクトルの
観測領域に入り込み、核磁気共鳴スペクトル上にビート
となって現れる現象が起きる。核磁気共鳴スペクトルに
混入するクロックからのビート信号は、通常のノイズの
数倍のピーク強度を持ち、目障りなノイズとなる。
【0006】そこで、従来は、附属機器に搭載されてい
るマイクロコンピューターが稼働していない時間帯に
は、一時的にマイクロコンピューター用クロックの発振
を停止させて、クロック周波数の逓倍波が、核磁気共鳴
スペクトル上にビート状ノイズとなって取り込まれない
ようにしていた。しかしながら、マイクロコンピュータ
ー用クロックの発振を頻繁にオン/オフ制御すること
は、操作上、極めて煩わしいという問題があった。
【0007】本発明の目的は、上述した点に鑑み、マイ
クロコンピューター用クロックを発振させたままで核磁
気共鳴スペクトルを観測しても、核磁気共鳴スペクトル
上にビート状ノイズが現れにくい核磁気共鳴装置を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明にかかる核磁気共鳴装置は、マイクロコンピ
ューターと、マイクロコンピューターにクロック信号を
供給するマイクロコンピューター用クロック発振器とを
備えた周辺装置をその構成要素に持つ核磁気共鳴装置に
おいて、マイクロコンピューターが機能し得る範囲内
で、クロック信号に周波数変調をかける手段を設けたこ
とを特徴としている。
【0009】また、クロック信号の逓倍周波数が核磁気
共鳴装置の観測帯域内に入り込んでいるか否かを判断す
る手段と、クロック信号の逓倍周波数が核磁気共鳴装置
の観測帯域内に入り込んでいないと判断される場合に
は、クロック信号に周波数変調をかける手段の稼働を停
止させる手段とを設けたことを特徴としている。
【0010】また、マイクロコンピューターと、マイク
ロコンピューターにクロック信号を供給するマイクロコ
ンピューター用クロック発振器とを備えた周辺装置をそ
の構成要素に持つ核磁気共鳴装置において、クロック信
号の逓倍周波数が核磁気共鳴装置の観測帯域内に入り込
んでいるか否かを判断する手段と、クロック信号の逓倍
周波数が核磁気共鳴装置の観測帯域内に入り込んでいる
と判断される場合には、クロック信号の逓倍周波数が核
磁気共鳴装置の観測帯域内に入り込まないようにシフト
させる手段とを設けたことを特徴としている。
【0011】また、マイクロコンピューターと、マイク
ロコンピューター用クロックと、該マイクロコンピュー
ター用クロックの発振周波数を変化させる手段とを備え
た周辺装置をその構成要素に持つことを特徴としてい
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態を説明する。図1は、本発明にかかる核磁気
共鳴装置の一実施例である。オートサンプラー、オート
チューン・ユニット、傾斜磁場ユニット(LFG)など
の周辺装置に設けられた核磁気共鳴スペクトルのビート
対策回路は、マイクロコンピューター(MPU)1、イ
ンターフェイス2、ドライバー3、クロック発生回路
4、およびクロック変調回路5から成る。このうち、M
PU1は、核磁気共鳴装置本体のホストコンピューター
からの制御命令を受け取って、周辺機器を稼働させる働
きをする。
【0013】核磁気共鳴装置本体のホストコンピュータ
ーから制御命令を受け取ったMPU1は、インターフェ
イス2を介して、ドライバー3に指令を送り、試料を自
動的に測定位置にセットさせたり、試料を自動的に交換
させたり、測定位置にセットされた試料に対して自動的
に高周波のチューニングを行なわせたり、試料に傾斜磁
場を印加させたりと、その周辺装置が担っている本来の
役割をドライバー3に実行させる。
【0014】また、上述のような働きをするMPU1に
対して、クロック発生回路4はクロック信号を供給し、
MPU1を正常に稼働させる役割を担っている。
【0015】以上、MPU1、インターフェイス2、ド
ライバー3、クロック発生回路4の4つは、従来から核
磁気共鳴装置の周辺機器が備えていた要素であるが、本
発明では、これらの4つの要素に加えて、新たにクロッ
ク変調回路5を設けたことを特徴としている。このクロ
ック変調回路5は、クロック発生回路4に対して信号を
送り、クロック発生回路4から周波数変調のかかったク
ロック信号を発生させる働きをする。
【0016】尚、クロック発生回路4の発振周波数は数
MHzであり、核磁気共鳴装置の観測周波数である数百
MHzに較べると、数百分の一に過ぎない。従って、数
百倍の逓倍周波数のクロック信号が核磁気共鳴装置の観
測帯域に入り込んでいることになる。核磁気共鳴装置の
観測帯域幅は数十kHzなので、クロック信号に求めら
れる変調幅を計算すると、 数十kHz × 数百分の一 = 数百Hz となる。すなわち、クロック信号に必要な変調幅は数百
Hz程度となり、クロックの発振周波数である数百MH
zの約1万分の一となって、MPUの動作上は、クロッ
ク信号に変調をかけても、特に問題は生じない。
【0017】このようにして、MPU1に供給されるク
ロック信号の周波数を、常に一定値には固定せず、絶え
ず変動させることで、ビート信号源をある幅を持った周
波数領域に拡散させ、クロック信号の逓倍周波数が核磁
気共鳴装置の観測帯域内に入り込むことに起因するビー
ト状ノイズのピーク強度を低下させ、ビート状ノイズの
発生を見かけ上なくすようにさせる。
【0018】ただし、クロック信号の逓倍周波数が、も
ともと核磁気共鳴装置の観測帯域内に入り込んでいない
場合は、クロック信号に変調をかけることにより、逆に
クロック信号の逓倍周波数が核磁気共鳴装置の観測帯域
内に入り込んでしまう危険性が否定できない。そのよう
なことになれば、せっかくビート状ノイズの発生がなか
ったものを、あえてビート状ノイズが発生する状態に引
き入れてしまう結果となる。
【0019】そこで、クロック信号の逓倍周波数が、核
磁気共鳴装置の観測帯域内にもともと入り込んでいない
ことが、核磁気共鳴装置に備えられた判断手段によって
予め判断される場合には、図2に示すように、クロック
変調回路5に対して、核磁気共鳴装置本体の図示しない
ホストコンピューターから停止信号を送り、クロック変
調回路5の稼働を停止させるようにする。これにより、
クロック信号の変調は停止され、クロック信号の逓倍周
波数が、変調をかけることによって核磁気共鳴装置の観
測帯域内に入り込んでしまう心配はなくなる。
【0020】尚、クロック信号の逓倍周波数が核磁気共
鳴装置の観測帯域内に入り込んでいるか否かの判断は、
クロックの発振を一時停止させてみて、その結果ビート
状ノイズが消失するか否かを核磁気共鳴装置のホストコ
ンピューターに調べさせることによって、容易に行なう
ことができる。
【0021】また、このクロック信号の周波数変調は、
MPU1が機能し得る範囲内でかけることが重要であ
る。なぜなら、MPU1が機能し得る範囲を越えてクロ
ック信号に周波数変調をかけてしまうと、MPU1が正
常に動作することができなくなり、ドライバー3を制御
して周辺機器本来の仕事を行なわせることができなくな
ってしまうからである。
【0022】また、上記実施例では、クロック変動回路
5からクロック発生回路4に対して信号を送り、クロッ
ク発生回路4から周波数変調のかかったクロック信号を
発生させるように構成したが、本発明はこれに限定され
るものではない。
【0023】例えば、クロック変動回路5からクロック
発生回路4に対して信号を送り、クロック信号の逓倍周
波数が核磁気共鳴装置の観測帯域内に入り込まないよう
に、クロック周波数をシフトさせても良い。図3は、そ
のような一実施例を示したものである。
【0024】この実施例では、オートサンプラー、オー
トチューン・ユニット、傾斜磁場ユニット(LFG)な
どの周辺装置に設けられた核磁気共鳴スペクトルのビー
ト対策回路は、マイクロコンピューター(MPU)1、
インターフェイス2、ドライバー3、クロック発生回路
4、およびクロック切り替え回路6から成る。このう
ち、MPU1は、核磁気共鳴装置本体のホストコンピュ
ーターからの制御命令を受け取って、周辺機器を稼働さ
せる働きをする。
【0025】核磁気共鳴装置本体のホストコンピュータ
ーから制御命令を受け取ったMPU1は、インターフェ
イス2を介して、ドライバー3に指令を送り、試料を自
動的に測定位置にセットさせたり、試料を自動的に交換
させたり、測定位置にセットされた試料に対して自動的
に高周波のチューニングを行なわせたり、試料に傾斜磁
場を印加させたりと、その周辺装置が担っている本来の
役割をドライバー3に実行させる。
【0026】また、上述のような働きをするMPU1に
対して、クロック発生回路4はクロック信号を供給し、
MPU1を正常に稼働させる役割を担っている。
【0027】以上、MPU1、インターフェイス2、ド
ライバー3、クロック発生回路4の4つは、従来から核
磁気共鳴装置の周辺機器が備えていた要素であるが、本
発明では、これらの4つの要素に加えて、新たにクロッ
ク切り替え回路6を設けたことを特徴としている。
【0028】このクロック切り替え回路6は、クロック
信号の逓倍周波数が核磁気共鳴装置の観測帯域内に入り
込んでいることが、核磁気共鳴装置に備えられた判断手
段によって予め判断される場合には、核磁気共鳴装置本
体のホストコンピューターから切り替え信号を受け取っ
て、クロック発生回路4に対してクロック切り替え信号
を送り、クロック発生回路4から出力されるクロック周
波数を別の周波数に切り替えて、クロック信号の逓倍周
波数が核磁気共鳴装置の観測帯域内に入り込まないよう
にシフトさせる。
【0029】尚、クロック信号にとって必要なシフト幅
は、クロックの発振周波数の約1万分の一程度に相当す
る数百Hz程度で良いことは、先にクロック信号にとっ
て必要な変調幅について考察した結果と同じである。
【0030】このようにして、MPU1に供給されるク
ロック信号の周波数を、当初の値からわずかにシフトさ
せることで、クロック信号の逓倍周波数が核磁気共鳴装
置の観測帯域内に入り込まなくさせ、クロック信号の逓
倍周波数に起因するビート状ノイズの発生をなくすこと
ができる。
【0031】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の核磁気共鳴
装置によれば、マイクロコンピューターとマイクロコン
ピューター用クロックとを備えた周辺装置をその構成要
素に持つ核磁気共鳴装置において、マイクロコンピュー
ターが機能し得る範囲内で、クロック周波数に変調をか
けるようにするか、あるいは、クロック信号の逓倍周波
数が核磁気共鳴装置の観測帯域内に入り込まないよう
に、クロック周波数をシフトさせるようにしたので、マ
イクロコンピューター用クロックを発振させたまま核磁
気共鳴スペクトルを観測しても、核磁気共鳴スペクトル
上にビート状ノイズが現れにくくなった。その結果、周
辺装置を稼働させたまま核磁気共鳴スペクトルの観測を
行なえる核磁気共鳴装置を提供することが可能になっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる核磁気共鳴装置を示す図であ
る。
【図2】本発明にかかる核磁気共鳴装置を示す図であ
る。
【図3】本発明にかかる核磁気共鳴装置を示す図であ
る。
【符号の説明】
1・・・マイクロコンピューター(MPU)、2・・・インタ
ーフェイス、3・・・ドライバー、4・・・クロック発生回
路、5・・・クロック変動回路、6・・・クロック切り替え回
路。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マイクロコンピューターと、マイクロコン
    ピューターにクロック信号を供給するマイクロコンピュ
    ーター用クロック発振器とを備えた周辺装置をその構成
    要素に持つ核磁気共鳴装置において、マイクロコンピュ
    ーターが機能し得る範囲内で、クロック信号に周波数変
    調をかける手段を設けたことを特徴とする核磁気共鳴装
    置。
  2. 【請求項2】クロック信号の逓倍周波数が核磁気共鳴装
    置の観測帯域内に入り込んでいるか否かを判断する手段
    と、クロック信号の逓倍周波数が核磁気共鳴装置の観測
    帯域内に入り込んでいないと判断される場合には、クロ
    ック信号に周波数変調をかける手段の稼働を停止させる
    手段とを設けたことを特徴とする請求項1記載の核磁気
    共鳴装置。
  3. 【請求項3】マイクロコンピューターと、マイクロコン
    ピューターにクロック信号を供給するマイクロコンピュ
    ーター用クロック発振器とを備えた周辺装置をその構成
    要素に持つ核磁気共鳴装置において、クロック信号の逓
    倍周波数が核磁気共鳴装置の観測帯域内に入り込んでい
    るか否かを判断する手段と、クロック信号の逓倍周波数
    が核磁気共鳴装置の観測帯域内に入り込んでいると判断
    される場合には、クロック信号の逓倍周波数が核磁気共
    鳴装置の観測帯域内に入り込まないようにシフトさせる
    手段とを設けたことを特徴とする核磁気共鳴装置。
  4. 【請求項4】マイクロコンピューターと、マイクロコン
    ピューター用クロックと、該マイクロコンピューター用
    クロックの発振周波数を変化させる手段とを備えた周辺
    装置をその構成要素に持つことを特徴とする核磁気共鳴
    装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102048539A (zh) * 2009-11-06 2011-05-11 株式会社东芝 磁共振图像诊断装置、相位比较器、控制单元及线圈单元
CN102193075A (zh) * 2010-03-16 2011-09-21 株式会社东芝 磁共振成像装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102048539A (zh) * 2009-11-06 2011-05-11 株式会社东芝 磁共振图像诊断装置、相位比较器、控制单元及线圈单元
CN102193075A (zh) * 2010-03-16 2011-09-21 株式会社东芝 磁共振成像装置

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Effective date: 20080513