JP2002240593A - 車両内装部材 - Google Patents

車両内装部材

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JP2002240593A
JP2002240593A JP2001037634A JP2001037634A JP2002240593A JP 2002240593 A JP2002240593 A JP 2002240593A JP 2001037634 A JP2001037634 A JP 2001037634A JP 2001037634 A JP2001037634 A JP 2001037634A JP 2002240593 A JP2002240593 A JP 2002240593A
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Japan
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vehicle interior
urethane
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skin layer
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Application number
JP2001037634A
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English (en)
Inventor
Eiji Yamamoto
英治 山本
Takaharu Tanaka
高治 田中
Masahiko Yanagihara
雅彦 柳原
Hidekazu Tatezawa
英一 立澤
Yoji Nishimura
要二 西村
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Inoac Corp
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Inoue MTP KK
Inoac Corp
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オールウレタン製の車両内装部材の触感向上
を図る。 【解決手段】 車両内装部材20は、硬質のウレタンフ
ォームを材質とする基材12と、無発泡タイプのウレタ
ンを材質とする第1表皮層22および発泡タイプのウレ
タンフォームを材質とする第2表皮層24からなる表皮
14とから構成される。これにより第2表皮層24に対
応する前記表皮14は、その部位を外方から押圧した際
に、該第2表皮層24の陥凹的な弾力変形により触感向
上が図られる。また第2表皮層24は、少なくとも乗員
が接触する可能性がある部位に設けられている。更に第
2表皮層24の端縁部分26は、末端に向けて厚みが徐
々に小さくなるように形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両内装部材に
関し、更に詳細には、硬質のウレタンフォームを材質と
する基材と、ウレタンまたはウレタンフォームを材質と
し、前記基材の外表面を被覆する表皮とからなる車両内
装部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インストルメントパネル、フロアコンソ
ール、ドアトリム、ピラーガーニッシュ等、車両の乗員
室内に設置される各種の車両内装部材は、質感や触感の
向上を図って乗員に快適な居住環境を与える機能や、走
行時における乗員の安全を確保する機能等を有すること
が要求される。また前記車両内装部材は、前述した機能
を具有する一方で、それ自体の耐久性、製造や組立の容
易性、コストパフォーマンス、使用後のリサイクル性等
も要求されている。
【0003】例えばインストルメントパネルでは、現在
の主流として「ソフトタイプ」と「ハードタイプ」とが
ある。このうち「ソフトタイプ」のインストルメントパ
ネルは、PVC/ABSシートの真空成形品やPVCパ
ウダースラッシュ成形品からなる表皮材と、半硬質ウレ
タンフォームフォームまたはPPフォームからなるクッ
ション材と、ガラス繊維を混入したABS,AS,PPか
らなる基材との3部材から構成され、主に中級から高級
車種に実施されることが多い。また「ハードタイプ」の
インストルメントパネルは、PPやABSまたはガラス
繊維を混入したAS等からなる基材単体で構成され、主
に中級から低級車種および軽自動車等に実施されてい
る。
【0004】一方、前述した各タイプのインストルメン
トパネルとは別に、図8および図9に示すように、オー
ルウレタン製のインストルメントパネル10も開発され
ており、既に実用段階に入っている。このインストルメ
ントパネル10は、例えば硬質のウレタンフォームを材
質とする基材12と、ウレタンまたはウレタンフォーム
を材質とし、前記基材12の外表面を被覆する表皮14
とから構成されている。このようなインストルメントパ
ネル10では、前記表皮14および基材12が同一の成
形型で連続的に成形されるのでコスト低減を図り得る利
点があると共に、全てがポリウレタンから構成されてい
るのでリサイクル性にも優れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで前記インスト
ルメントパネル10では、前記表皮14の厚みが該パネ
ル10の何れの部位でも概ね1mm程度とされているた
め、該表皮14自体は適度の柔軟性を有している。しか
しながら、硬質のウレタンフォームから形成されて剛性
を有する前記基材12の外表面に被着された前記表皮1
4を指先で押圧しても、その押圧部位に対応した該基材
12の部位が陥凹的に弾力変形しないため、適度なソフ
ト感やクッション感を得ることができなかった。すなわ
ち、従来のオールウレタン製のインストルメントパネル
10では、殊に触感性能に乏しい欠点を内在しており、
前述した「ソフトタイプ」のインストルメントパネルと
同等程度の高級感を演出し得なかった。
【0006】
【発明の目的】本発明は、前述した課題を好適に解決す
るべく提案されたもので、表皮の一部分を厚肉に形成す
ることで、この厚肉部分に対応する表皮の部位を外方か
ら押圧した際に、該厚肉部分の陥凹的な弾力変形により
触感向上を図り得るよう構成した車両内装部材を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し、所期
の目的を達成するため本発明は、硬質のウレタンフォー
ムを材質とする基材と、ウレタンを材質とし、前記基材
の外表面を被覆する表皮とからなる車両内装部材におい
て、前記表皮を、無発泡タイプのウレタンを材質とし、
前記基材を全体的に被覆する第1表皮層と、発泡タイプ
のウレタンフォームを材質とし、前記第1表皮層の裏側
所要領域に設けられる第2表皮層とから構成したことを
特徴とする。
【0008】同じく、前記課題を解決し、所期の目的を
達成するため別の発明は、硬質のウレタンフォームを材
質とする基材と、ウレタンフォームを材質とし、前記基
材の外表面を被覆する表皮とからなる車両内装部材にお
いて、前記表皮を、発泡タイプのウレタンフォームを材
質とする薄肉の第1表皮部と、同じく発泡タイプのウレ
タンフォームを材質とし、前記第1表皮部よりも厚肉に
設定した第2表皮部とから構成したことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本願の各発明に係る車両内
装部材につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照
しながら以下説明する。なお、図8および図9をもとに
説明した従来技術の項で既出の部材と同一の部材につい
ては、同一符号を付して説明する。
【0010】
【第1発明について】図1は、第1発明の好適実施例に
係る車両内装部材としてインストルメントパネル20を
示したもので、該インストルメントパネル20を図8の
X−X線方向に破断した側断面図である。このインスト
ルメントパネル20は、硬質のウレタンフォームを材質
とする基材12と、この基材12の外表面を被覆する表
皮14とから形成されている。そして前記表皮14は、
ウレタンを材質とし、前記基材12を全体的に被覆する
第1表皮層22と、ウレタンフォームを材質とし、前記
第1表皮層22の裏側における所要領域に設けられる第
2表皮層24とから構成されている。
【0011】前記基材12は、2液反応タイプでかつ硬
化後に弾力性を有さない発泡ソリッドタイプのウレタン
フォームを材質とし、かつ剛性向上を図るために必要に
応じてガラス繊維を混入してある。そして、前記表皮1
4における第1表皮層22に対応した部位の厚みH1が
10mm程度、該表皮14の第2表皮層24に対応した
部位の厚みH2が4〜6mm程度とされている。これに
より基材12は、各種車載機器や車載部品等の重量物を
搭載するインストルメントパネル20の基材として、充
分な強度および剛性を有している。
【0012】前記表皮14の第1表皮層22は、無発泡
タイプのウレタン材料から形成されたウレタンを材質と
したもとで、何れの部位でも厚みJ1が略均一の1mm
程度とされ、薄肉であるからそれ自体では適度の柔軟性
を有している。また外表面には、任意色(不透明)の塗料
から形成されて厚みが10〜15μm程度とされる塗膜
16が形成されている。但し前記塗膜16は、後述する
ように、第1表皮層22を無着色タイプのウレタン材料
から形成する場合に必要とされるもので、該第1表皮層
22を任意色に着色されたウレタン材料から形成する場
合には、第1表皮層22自体が着色された状態となるか
ら該塗膜16を形成する必要はない。
【0013】前記表皮14の第2表皮層24は、発泡タ
イプのウレタン材料から形成されたウレタンフォームを
材質としたもとで、厚みJ2が3〜5mm程度とされて
適度の弾力性を有している。そして実施例では、前記第
2表皮層24の形成部位を、インストルメントパネル2
0における乗員席の側を指向した前側(図8における手
前側)に設定してある。すなわち、インストルメントパ
ネル20の略中央の境界線Lから前側(乗員側)半分が、
乗員が直接的に接触する可能性がある部位(説明の便宜
上、部位Aとする)であり、該パネル20の境界線Lか
ら後側(フロントガラス側)半分が、乗員が接触する可能
性が殆どない部位(説明の便宜上、部位Bとする)である
と前提としたもとで、少なくとも前記部位Aの領域に第
2表皮層24を設けたものである。
【0014】これにより、前記第2表皮層24に対応す
る部位Aを前記表皮14の外方から指先で押圧した際に
は、該第2表皮層24が陥凹的に弾力変形するようにな
るから、ソフト感およびクッション感等の触感向上が図
られている。なお、前記第2表皮層24に対応しない部
位Bを前記表皮14の外方から指先で押圧した際には、
その押圧部位の陥凹的な弾力変形が規制されるが、実際
にはこの部位Bに乗員が接触することは殆どないから触
感低下の畏れはない。
【0015】また、前記第2表皮層24の端縁部分26
は、端末に向けて厚みが徐々に小さくなるよう傾斜状に
形成されている。従ってこの端縁部分26では、部位A
から部位Bに向けて徐々に弾力変形し難くなっており、
この部分26に対応した表皮14の部位を外方から指先
で押圧した際に、極端な弾力性の変化による違和感を伴
わないよう考慮してある。
【0016】このような第1発明における車両内装部材
は、外方へ露出する前記表皮14の第1表皮層22がウ
レタンを材質としているから耐候性に優れた特性を有し
ており、直射日光に晒される前記インストルメントパネ
ル20(上下分割タイプのインストルメントパネルの場
合はそのアッパーパネル部材)や、ピラーガーニッシュ
等に適する。なお前記表皮14の第2表皮層24は、前
記第1表皮層22の裏面全域、すなわち部位Bにまで延
設するようにしてもよい。
【0017】次に、前述した第1発明の車両内装部材の
一例として例示したインストルメントパネル20の成形
方法につき、図2〜図6をもとに簡単に説明する。この
インストルメントパネル20は、図6に示した成形型4
0を利用してモールドコート成形方法により成形され、
該成形型40により前記表皮14の成形および基材12
の成形を連続的に行ない得る。なお、ここでは、前記塗
膜16を有するインストルメントパネル20を形成する
場合につき説明する。
【0018】図2は、第1成形工程として、前記インス
トルメントパネル20の前記塗膜16を成形するモール
ドコート工程を示すもので、図示しない加熱手段により
予め60〜75℃程度に設定保持した成形型40におけ
る第1成形型40Aの成形面42に、塗料用スプレーガ
ン44で任意色(不透明)の塗料52を塗布することで、
厚みが10〜15μm程度の塗膜16を成形する。この
塗料52としては、第1表皮層22との接着性が良好で
あるや、第2表皮層24の柔軟性を損なわない等の各条
件を兼備していることを前提とすると、例えばウレタン
系塗料等が好適に実施される。なお成形面42に塗布さ
れた前記塗料52は、該成形面42が前記温度に保温さ
れているから、塗布直後から乾燥が促進されて短時間で
塗膜16の成形が完了する。
【0019】図3は、第2成形工程として、前記塗料5
2の塗布完了後に実施される第1スプレーウレタン吹付
工程を示すもので、成形面42に成形された前記塗膜1
6の裏面へウレタン用スプレーガン46で無発泡タイプ
のウレタン材料54を吹付けることで、ウレタンからな
る厚みJ1が1mm程度の第1表皮層22を成形する。
前記塗膜16の裏面に塗布された前記ウレタン材料54
は、前記成形型40の成形面42が前記温度に保温保持
されているから、塗布直後から硬化が促進されて短時間
で第1表皮層22の成形が完了する。
【0020】なお前記ウレタン材料54としては、所要
の色に着色されたタイプと、無着色タイプ(ウレタン材
料の本来の色とされているタイプ)とがある。従って、
無着色タイプのウレタン材料54を使用する場合は、前
述した塗膜16を形成する第1成形工程を要するが、任
意色に着色されたウレタン材料54を使用する場合は、
塗膜16を形成する必要がないので前記第1成形工程が
省略される。
【0021】図4は、第3成形工程として、前記第1表
皮層22の成形完了後に実施される第2スプレーウレタ
ン吹付工程を示すもので、該第1表皮層22の裏面の所
要領域へウレタン用スプレーガン48で発泡タイプのウ
レタン材料56を吹付けることで、ウレタンフォームか
らなる厚みJ2が3〜5mm程度の前記第2表皮層24
を成形する。この第2表皮層24は、前述したように、
乗員席の側を指向したインストルメントパネル20の部
位Aにだけ設けるので、この部位Aに対応した領域にの
み前記ウレタン材料56を吹付ける。前記第1表皮層2
2の裏面に塗布された前記ウレタン材料56は、前記成
形型40の成形面42が前記温度に保温保持されている
から、塗布直後から発泡が促進されて短時間で第2表皮
層24の成形が完了する。
【0022】図5は、第4成形工程として、前記第2表
皮層24の成形完了後に実施される基材成形工程を示す
もので、前記表皮14における第1表皮層22および第
2表皮層24の成形完了後に、ウレタン注入ノズル50
で硬質タイプのウレタン材料58を、該表皮14の裏面
に注入している状態を示している。そして、ウレタン材
料58の注入作業が完了したら、図6に示すように、成
形型40における第2成形型40Bを前記第1成形型4
0Aに対して上方から型閉めし、これにより画成された
キャビティ40C内で該ウレタン材料58を発泡成形す
る。そして、前記基材12の成形が完了したら、第2成
形型40Bを第1成形型40Aから開放して、成形され
たインストルメントパネル20を該第1成形型40Aか
ら脱型することで成形作業が完了する。
【0023】以上のような第1〜第4の成形工程(着色
タイプのウレタン材料54で第1表皮層22を形成する
場合は、第2〜第4の成形工程)を経ることで、前記イ
ンストルメントパネル20の成形が完了する。
【0024】
【第2発明について】図7は、第2発明の好適実施例に
係る車両内装部材としてインストルメントパネル30を
示したもので、図8のX−X線方向に破断した側断面図
である。このインストルメントパネル30は、硬質のウ
レタンフォームを材質とする基材12と、この基材12
の外表面を被覆する表皮14とから形成されている。そ
して前記表皮14は、発泡タイプのウレタンフォームを
材質とする薄肉の第1表皮部32と、同じく発泡タイプ
のウレタンフォームを材質とし、前記第1表皮部32よ
りも厚肉に設定した第2表皮部34とから構成されてい
る。
【0025】前記基材12は、2液反応タイプでかつ硬
化後に弾力性を有さない発泡ソリッドタイプのウレタン
フォームを材質とし、かつ剛性向上を図るためにガラス
繊維を混入してある。そして、前記表皮14における第
1表皮部32に対応した部位の厚みH1が10mm程
度、該表皮14の第2表皮部34に対応した部位の厚み
H2が4〜6mm程度とされている。これにより基材1
2は、各種車載機器や車載部品等の重量物を搭載するイ
ンストルメントパネル30の基材として、充分な強度お
よび剛性を有している。
【0026】前記表皮14の第1表皮部32は、発泡タ
イプのウレタン材料から形成されたウレタンフォームを
材質としたもとで、厚みK1が2〜3mm程度とされて
いるため、それ自体で適度の柔軟性を有している。また
表皮14の第2表皮部34は、第1表皮部32と同一の
発泡タイプのウレタン材料から形成されたウレタンフォ
ームを材質としたもとで、厚みK2が4〜6mm程度と
されているため、良好な弾力性を有している。そして表
皮14の表面には、任意色(不透明)の塗料から形成され
て厚みが10〜15μm程度の塗膜16が形成されてい
る。なお前記第1表皮部32が、着色タイプのウレタン
フォームを材質とする場合は、前記塗膜16を形成する
必要はない。
【0027】そして実施例では、前記第2表皮部34の
形成部位を、インストルメントパネル30における乗員
席の側を指向した前側(図8における手前側)に設定して
ある。すなわち、インストルメントパネル30の略中央
の境界線Lから前側の前記部位Aが、乗員が直接的に接
触する可能性がある部位であり、該パネル30の境界線
Lから後側の前記部位Bが、乗員が接触する可能性が殆
どない部位であることを前提としたもとで、少なくとも
前記部位Aの領域に第2表皮部34を設けたものであ
る。
【0028】これにより、前記第2表皮部34に対応す
る部位Aを前記表皮14の外方から指先で押圧した際に
は、該第2表皮部34が陥凹的に弾力変形するようにな
るから、ソフト感およびクッション感等の触感向上が図
られている。なお、前記第2表皮部34に対応しない部
位Bを前記表皮14の外方から指先で押圧した際には、
第1表皮部32の弾力性により若干のソフト感は得られ
る。
【0029】また、前記第2表皮部34と第1表皮部3
2との境界部分36は、該第2表皮部34から第1表皮
部32に向けて厚みが徐々に小さくよう傾斜状に形成さ
れている。従ってこの境界部分36では、部位Aから部
位Bに向けて徐々に弾力変形し難くなっており、この部
分36に対応した表皮14の部位を外方から指先で押圧
した際に、極端な弾力性の変化による違和感を伴わない
よう考慮してある。
【0030】なお第2発明における車両内装部材では、
前記表皮14がウレタンフォームを材質としているか
ら、耐候性があまり要求されないグローブボックスやフ
ロアコンソール、また上下分割タイプのインストルメン
トパネルにおけるロアーパネル部材等に適する。
【0031】前述した第2発明の車両内装部材の一例と
して例示したインストルメントパネル30の成形方法
は、図6に示した成形型40を利用してモールドコート
成形方法により成形され、該成形型40により前記表皮
14の成形および基材12の成形を連続的に行ない得
る。但し、第2発明のインストルメントパネル30の成
形工程では、前述した第1発明の成形方法における第1
成形工程および第4成形工程は基本的に同一で、図3に
示した第2成形工程が変更されると共に、図4に示した
第3成形工程が省略されたものとされる。更に、前記塗
膜16を形成する必要がない場合は、前記第1成形工程
も省略される。
【0032】すなわち、前記第1成形工程の後に実施さ
れる第2成形工程は、表皮14における第1表皮部32
を成形する第1段階と、該表皮14における第2表皮部
34を成形する第2段階とから構成されたものとなる。
具体的には、前記塗料52(塗膜16)の裏面に対して第
1段階として、ウレタン用スプレーガン48で部位Bに
対応する部位に発泡ソフトタイプのウレタン材料56を
吹付けることで、厚みK1が2〜3mm程度の前記第1
表皮部32を発泡成形し、これに引き続いて第2段階と
して、該ウレタン用スプレーガン48で部位Aに対応す
る部位に同一のウレタン材料56を吹付けることで、厚
みK2が4〜6mm程度の前記第2表皮部34を発泡成
形するものである。
【0033】なお、第2表皮部34の成形方法として
は、例えば前記ウレタン用スプレーガン48の移動を遅
くして塗布スピードを落とすことでウレタン材料56の
塗布厚を大きくする方法や、該ウレタン用スプレーガン
48を数回往復移動させて重ね塗りすることでウレタン
材料56の塗布厚を大きくする方法等が採用される。
【0034】このように、第1発明および第2発明に係
る車両内装部材としてのインストルメントパネル20,
30では、少なくとも乗員が接触する可能性がある部位
Aにおける表皮14の厚みを大きく設定したことによ
り、この部位Aに対応した表皮14の部位を外方から押
圧した際に適度の陥凹的な弾力変形が許容されるから、
ソフト感およびクッション感が向上して好適な触感向上
が図られる。
【0035】前述した第1発明および第2発明では、車
両内装部材としてインストルメントパネル20,30を
例示したが、本願が対象とする車両内装部材は、前述し
たようにインストルメントパネルの他に、ピラーガーニ
ッシュ、フロアコンソール、ドアトリム等も含まれる。
【0036】
【発明の効果】以上説明した如く、本願の第1発明に係
る車両内装部材では、表皮に関して、ウレタンを材質と
する第1表皮層の裏側所要領域に、ウレタンフォームを
材質として適度の弾力性を有する第2表皮層を設けた。
従って、前記第2表皮層に対応する表皮の部位を外方か
ら押圧した際に、該第2表皮層の陥凹的な弾力変形によ
り触感向上を図り得る利点がある。しかも前記第2表皮
層は、少なくとも乗員が接触する可能性がある部位に設
けてあるから、効率的な触感向上が図られる。また、第
2表皮層の端縁部分を傾斜状に成形したことにより、こ
の部分に対応する表皮の部位を外方から押圧したとして
も、極端な弾力性の変化による違和感を伴うことがな
い。
【0037】また、本願の第2発明に係る車両内装部材
によれば、ウレタンフォームを材質とする表皮に関し
て、薄肉の第1表皮部と厚肉の第2表皮部とを設けた。
従って、前記第2表皮部に対応する表皮の部位を外方か
ら押圧した際に、該第2表皮部の陥凹的な弾力変形によ
り触感向上を図り得る利点がある。しかも前記第2表皮
部は、少なくとも乗員が接触する可能性がある部位に設
けてあるから、効率的な触感向上が図られる。また、第
1表皮部と第2表皮部との境界部分を傾斜状に成形した
ことにより、この部分に対応する表皮の部位を外方から
押圧したとしても、極端な弾力性の変化による違和感を
伴うことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1発明の実施例に係るインストルメントパネ
ルを、図8のX−X線方向に破断して示す側断面図であ
る。
【図2】図1に示したインストルメントパネルを成形す
る第1成形工程の断面図であって、成形型の成形面に塗
料を塗布して塗膜を成形する状態を示している。
【図3】インストルメントパネルを成形する第2成形工
程の断面図であって、成形型の成形面に成形した塗膜に
無発泡タイプのウレタン材料を塗布して、ウレタンを材
質とする第1表皮層を成形する状態を示している。
【図4】インストルメントパネルを成形する第3成形工
程の断面図であって、成形された第1表皮層の所要領域
に発泡タイプのウレタン材料を塗布して、ウレタンフォ
ームを材質とする第2表皮層を発泡成形する状態を示し
ている。
【図5】インストルメントパネルを成形する第4成形工
程の断面図であって、成形された表皮に基材成形用のウ
レタン材料を注入する状態を示している。
【図6】インストルメントパネルを成形する第4成形工
程を実施する成形型の断面図であって、型閉めにより画
成されたキャビティ内でウレタン材料を発泡させて基材
を成形する状態を示している。
【図7】第2発明の実施例に係るインストルメントパネ
ルを、図8のX−X線方向に破断して示す側断面図であ
る。
【図8】オールウレタン製の車両内装部材の一例とし
て、インストルメントパネルを示した概略斜視図であ
る。
【図9】従来の車両内装部材としてのインストルメント
パネルを、図8のX−X線方向に破断して示す側断面図
である。
【符号の説明】
12 基材 14 表皮 22 第1表皮層 24 第2表皮層 26 端縁部分 32 第1表皮部 34 第2表皮部 36 境界部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 高治 愛知県安城市今池町3丁目1番36号 株式 会社イノアックコーポレーション安城事業 所内 (72)発明者 柳原 雅彦 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 立澤 英一 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 西村 要二 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3D023 BA01 BB08 BB10 BB11 BB25 BD03 BD04 BD08 BD12 BE06 BE31 3D044 BA00 BA07 BB01 BC04

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬質のウレタンフォームを材質とする基
    材(12)と、ウレタンを材質とし、前記基材(12)の外表面
    を被覆する表皮(14)とからなる車両内装部材において、 前記表皮(14)を、 無発泡タイプのウレタンを材質とし、前記基材(12)を全
    体的に被覆する第1表皮層(22)と、 発泡タイプのウレタンフォームを材質とし、前記第1表
    皮層(22)の裏側所要領域に設けられる第2表皮層(24)と
    から構成したことを特徴とする車両内装部材。
  2. 【請求項2】 前記第2表皮層(24)に対応する前記表皮
    (14)は、その部位を外方から押圧した際に、該第2表皮
    層(24)の陥凹的な弾力変形により触感向上を図り得るよ
    うになっている請求項1記載の車両内装部材。
  3. 【請求項3】 前記表皮(14)の第2表皮層(24)は、少な
    くとも乗員が接触する可能性がある部位に設けられてい
    る請求項1または2記載の車両内装部材。
  4. 【請求項4】 前記第2表皮層(24)の端縁部分(26)は、
    末端に向けて厚みが徐々に小さくなるように形成されて
    いる請求項1〜3の何れかに記載の車両内装部材。
  5. 【請求項5】 硬質のウレタンフォームを材質とする基
    材(12)と、ウレタンフォームを材質とし、前記基材(12)
    の外表面を被覆する表皮(14)とからなる車両内装部材に
    おいて、前記表皮(14)を、 発泡タイプのウレタンフォームを材質とする薄肉の第1
    表皮部(32)と、 同じく発泡タイプのウレタンフォームを材質とし、前記
    第1表皮部(32)よりも厚肉に設定した第2表皮部(34)と
    から構成したことを特徴とする車両内装部材。
  6. 【請求項6】 前記第2表皮部(34)に対応する前記表皮
    (14)は、その部位を外方から押圧した際に、該第2表皮
    部(34)の陥凹的な弾力変形により触感向上を図り得るよ
    うになっている請求項5記載の車両内装部材。
  7. 【請求項7】 前記表皮(14)の第2表皮部(34)は、少な
    くとも乗員が接触する可能性がある部位に設けられてい
    る請求項5または6記載の車両内装部材。
  8. 【請求項8】 前記第2表皮部(34)と第1表皮部(32)と
    の境界部分(36)は、該第2表皮部(34)から第1表皮部(3
    2)に向けて厚みが徐々に小さくなるように形成されてい
    る請求項5〜7の何れかに記載の車両内装部材。
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