JP2002239393A - 触媒体 - Google Patents
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Landscapes
- Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
- Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来の技術は、例えば水蒸気を含んでいる排
ガス中で使用した場合には、触媒として機能しなくなる
という課題を有している。 【解決手段】 撥水性または親水性を有する粉末を触媒
層に内添し、結露水を弾くまたは親水化して結露水の面
積を広げて蒸発が容易にできるようにして、高湿環境下
でも使用できる触媒体としている。
ガス中で使用した場合には、触媒として機能しなくなる
という課題を有している。 【解決手段】 撥水性または親水性を有する粉末を触媒
層に内添し、結露水を弾くまたは親水化して結露水の面
積を広げて蒸発が容易にできるようにして、高湿環境下
でも使用できる触媒体としている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、焼却炉等から排出
される飛灰または排気ガス中のポリ塩化ジベンゾダイオ
キシン、ポリ塩化ジベンゾフラン等の有機塩素化合物を
酸化分解する触媒に関するものである。
される飛灰または排気ガス中のポリ塩化ジベンゾダイオ
キシン、ポリ塩化ジベンゾフラン等の有機塩素化合物を
酸化分解する触媒に関するものである。
【0002】
【従来の技術】前記有機塩素化合物を酸化分解する技術
に、特許登録公報第2620714号に記載されている
ものがある。ここに記載されている技術は、絶縁性表面
を有する連続した担体の表面に電気伝導性を有する触媒
を塗布、焼成して構成した固体触媒を用いている。この
固体触媒の電気伝導性を有する触媒自体を通電加熱する
際に、この通電量を加減するようにして、固体触媒の表
面で進行する多くの不均一系の触媒反応を効果的に制御
できるとしているものである。
に、特許登録公報第2620714号に記載されている
ものがある。ここに記載されている技術は、絶縁性表面
を有する連続した担体の表面に電気伝導性を有する触媒
を塗布、焼成して構成した固体触媒を用いている。この
固体触媒の電気伝導性を有する触媒自体を通電加熱する
際に、この通電量を加減するようにして、固体触媒の表
面で進行する多くの不均一系の触媒反応を効果的に制御
できるとしているものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし前記従来の技術
は、例えば水蒸気を含んでいる排ガス中で使用した場合
には、触媒として機能しなくなるという課題を有してい
る。
は、例えば水蒸気を含んでいる排ガス中で使用した場合
には、触媒として機能しなくなるという課題を有してい
る。
【0004】すなわち、例えば触媒装置を使用している
装置が夜間に温度低下したような場合、排ガス中の水蒸
気が触媒層の表面に結露した状態となるものである。こ
の場合、この結露水は触媒層の表面に水の被膜を形成す
る。この水の被膜によって触媒層への通電ができなくな
ってしまうものである。つまり、水の被膜によって回路
が短絡されて、触媒層には通電されなくなる、あるいは
触媒層の一部には通電されなくなるものである。
装置が夜間に温度低下したような場合、排ガス中の水蒸
気が触媒層の表面に結露した状態となるものである。こ
の場合、この結露水は触媒層の表面に水の被膜を形成す
る。この水の被膜によって触媒層への通電ができなくな
ってしまうものである。つまり、水の被膜によって回路
が短絡されて、触媒層には通電されなくなる、あるいは
触媒層の一部には通電されなくなるものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、絶縁性基材
と、この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒
層とを構成要件として有し、前記触媒層は導電性を有す
る粉末と絶縁性を有する粉末と撥水性を有する粉末とを
混合して形成した構成としている。
と、この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒
層とを構成要件として有し、前記触媒層は導電性を有す
る粉末と絶縁性を有する粉末と撥水性を有する粉末とを
混合して形成した構成としている。
【0006】撥水性を有する粉末は、触媒層の表面に結
露した水を撥水して水玉状とする。この結果、短絡現象
はこの水玉部のみに限定されるものであり、触媒層のほ
とんどの部位は短絡を起こすことなく、正常に動作でき
るものである。
露した水を撥水して水玉状とする。この結果、短絡現象
はこの水玉部のみに限定されるものであり、触媒層のほ
とんどの部位は短絡を起こすことなく、正常に動作でき
るものである。
【0007】
【発明の実施の形態】請求項1に記載した発明は、絶縁
性基材と、この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有す
る触媒層とを構成要件として有し、前記触媒層は導電性
を有する粉末と絶縁性を有する粉末と撥水性を有する粉
末とを混合して形成した構成としている。
性基材と、この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有す
る触媒層とを構成要件として有し、前記触媒層は導電性
を有する粉末と絶縁性を有する粉末と撥水性を有する粉
末とを混合して形成した構成としている。
【0008】撥水性を有する粉末は、触媒層の表面に結
露した水を撥水して水玉状とする。この結果、短絡現象
はこの水玉部のみに限定されるものであり、触媒層のほ
とんどの部位は短絡を起こすことなく、正常に動作でき
るものである。
露した水を撥水して水玉状とする。この結果、短絡現象
はこの水玉部のみに限定されるものであり、触媒層のほ
とんどの部位は短絡を起こすことなく、正常に動作でき
るものである。
【0009】請求項2に記載した発明は、絶縁性基材
と、この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒
層とを構成要件として有し、前記触媒層は導電性を有す
る粉末と撥水性を有する絶縁性粉末とを混合して形成し
た構成としている。
と、この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒
層とを構成要件として有し、前記触媒層は導電性を有す
る粉末と撥水性を有する絶縁性粉末とを混合して形成し
た構成としている。
【0010】撥水性を有する絶縁性粉末は、触媒層の表
面に結露した水を撥水して水玉状とする。この結果、短
絡現象はこの水玉部のみに限定されるものであり、触媒
層のほとんどの部位は短絡を起こすことなく、正常に動
作できるものである。
面に結露した水を撥水して水玉状とする。この結果、短
絡現象はこの水玉部のみに限定されるものであり、触媒
層のほとんどの部位は短絡を起こすことなく、正常に動
作できるものである。
【0011】請求項3に記載した発明は、絶縁性基材
と、この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒
層とを構成要件として有しており、前記触媒層は撥水性
を有する導電性粉末と絶縁性を有する粉末とを混合して
形成した構成としている。
と、この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒
層とを構成要件として有しており、前記触媒層は撥水性
を有する導電性粉末と絶縁性を有する粉末とを混合して
形成した構成としている。
【0012】撥水性を有する導電性粉末は、触媒層の表
面に結露した水を撥水して水玉状とする。この結果、短
絡現象はこの水玉部のみに限定されるものであり、触媒
層のほとんどの部位は短絡を起こすことなく、正常に動
作できるものである。
面に結露した水を撥水して水玉状とする。この結果、短
絡現象はこの水玉部のみに限定されるものであり、触媒
層のほとんどの部位は短絡を起こすことなく、正常に動
作できるものである。
【0013】請求項4に記載した発明は 絶縁性基材
と、この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒
層とを構成要件として有しており、前記触媒層の表面に
前記触媒層の平均表面粗度よりも薄い撥水性膜を設けた
構成としている。
と、この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒
層とを構成要件として有しており、前記触媒層の表面に
前記触媒層の平均表面粗度よりも薄い撥水性膜を設けた
構成としている。
【0014】触媒層の表面に設けた触媒層の平均表面粗
度よりも薄い撥水性膜は、触媒層の全体を覆うことはな
く、触媒層のほとんどが表面に露出した形となってい
る。この状態で撥水性膜が結露水をはじくので、触媒体
は正常に動作できるものである。
度よりも薄い撥水性膜は、触媒層の全体を覆うことはな
く、触媒層のほとんどが表面に露出した形となってい
る。この状態で撥水性膜が結露水をはじくので、触媒体
は正常に動作できるものである。
【0015】請求項5に記載した発明は、絶縁性基材
と、この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒
層とを構成要件として有しており、前記触媒層は導電性
を有する粉末と絶縁性を有する粉末と親水性を有する粉
末とを混合して形成した構成としている。
と、この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒
層とを構成要件として有しており、前記触媒層は導電性
を有する粉末と絶縁性を有する粉末と親水性を有する粉
末とを混合して形成した構成としている。
【0016】触媒層に使用している親水性を有する粉末
は、結露した水分を親水化して触媒層の全体に広げるよ
うに作用する。このため、結露水は薄膜となり速やかに
蒸発する。従って触媒体は正常に動作を継続できるもの
である。
は、結露した水分を親水化して触媒層の全体に広げるよ
うに作用する。このため、結露水は薄膜となり速やかに
蒸発する。従って触媒体は正常に動作を継続できるもの
である。
【0017】請求項6に記載した発明は、絶縁性基材
と、この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒
層とを構成要件として有しており、前記触媒層は導電性
を有する粉末と親水性を有する絶縁性粉末とを混合して
形成した構成としている。
と、この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒
層とを構成要件として有しており、前記触媒層は導電性
を有する粉末と親水性を有する絶縁性粉末とを混合して
形成した構成としている。
【0018】触媒層に使用している親水性を有する絶縁
性粉末は、結露した水分を親水化して触媒層の全体に広
げるように作用する。このため、結露水は薄膜となり速
やかに蒸発する。従って触媒体は正常に動作を継続でき
るものである。
性粉末は、結露した水分を親水化して触媒層の全体に広
げるように作用する。このため、結露水は薄膜となり速
やかに蒸発する。従って触媒体は正常に動作を継続でき
るものである。
【0019】請求項7に記載した発明は、絶縁性基材
と、この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒
層とを構成要件として有しており、前記触媒層は親水性
を有する導電性粉末と絶縁性を有する粉末とを混合して
形成した構成としている。
と、この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒
層とを構成要件として有しており、前記触媒層は親水性
を有する導電性粉末と絶縁性を有する粉末とを混合して
形成した構成としている。
【0020】触媒層に使用している親水性を有する導電
性粉末は、結露した水分を親水化して触媒層の全体に広
げるように作用する。このため、結露水は薄膜となり速
やかに蒸発する。従って触媒体は正常に動作を継続でき
るものである。
性粉末は、結露した水分を親水化して触媒層の全体に広
げるように作用する。このため、結露水は薄膜となり速
やかに蒸発する。従って触媒体は正常に動作を継続でき
るものである。
【0021】請求項8に記載した発明は、絶縁性基材
と、この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒
層とを構成要件として有しており、前記触媒層の表面に
前記触媒層の平均表面粗度よりも薄い親水性膜を設けた
構成としている。
と、この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒
層とを構成要件として有しており、前記触媒層の表面に
前記触媒層の平均表面粗度よりも薄い親水性膜を設けた
構成としている。
【0022】触媒層の表面に設けた触媒層の平均表面粗
度よりも薄い親水性膜は、触媒層の全体を覆うことはな
く、触媒層のほとんどが表面に露出した形となってい
る。また、結露水は親水性膜の働きにより薄膜として濡
れ広がるので、結露水は速やかに蒸発し、短絡を生じる
ことなく、触媒反応を正常に継続できる。
度よりも薄い親水性膜は、触媒層の全体を覆うことはな
く、触媒層のほとんどが表面に露出した形となってい
る。また、結露水は親水性膜の働きにより薄膜として濡
れ広がるので、結露水は速やかに蒸発し、短絡を生じる
ことなく、触媒反応を正常に継続できる。
【0023】
【実施例】(実施例1)以下本発明の第1の実施例につ
いて説明する。本実施例の触媒体は、絶縁性基材と、こ
の絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒層とか
ら成り、前記触媒層を導電性を有する粉末と絶縁性を有
する粉末と撥水性を有する粉末とを混合して形成した触
媒体としている。
いて説明する。本実施例の触媒体は、絶縁性基材と、こ
の絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒層とか
ら成り、前記触媒層を導電性を有する粉末と絶縁性を有
する粉末と撥水性を有する粉末とを混合して形成した触
媒体としている。
【0024】前記絶縁性粉末として、本実施例では市販
の酸化珪素の微粉末を使用したが、本発明はこれに限定
されるものではなく、絶縁性を有する微粉末であれば良
い。また導電性触媒粉末としては市販の酸化ルテニウム
粉末を使用したが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、導電性を有する触媒微粉末であれば良い。更に、
撥水性を有する粉末として市販のフッ素樹脂微粉末(三
菱油化製PTFE微粉末)を使用したが、本発明はこれ
に限定されるものではなく、撥水性を有する粉末であれ
ば良い。
の酸化珪素の微粉末を使用したが、本発明はこれに限定
されるものではなく、絶縁性を有する微粉末であれば良
い。また導電性触媒粉末としては市販の酸化ルテニウム
粉末を使用したが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、導電性を有する触媒微粉末であれば良い。更に、
撥水性を有する粉末として市販のフッ素樹脂微粉末(三
菱油化製PTFE微粉末)を使用したが、本発明はこれ
に限定されるものではなく、撥水性を有する粉末であれ
ば良い。
【0025】また、絶縁性基材として本実施例では表面
が滑らかなセラミック板を使用している。
が滑らかなセラミック板を使用している。
【0026】前記絶縁性粉末、導電性触媒、撥水性粉末
を、それぞれ40重量部、40重量部、20重量部で混
合し、これらを結着剤であるアルミナ水溶液中に分散さ
せ、この分散液を前記絶縁性基板上に塗布し、130℃
にて乾燥した後、600℃にて焼結して触媒層を形成し
ている。
を、それぞれ40重量部、40重量部、20重量部で混
合し、これらを結着剤であるアルミナ水溶液中に分散さ
せ、この分散液を前記絶縁性基板上に塗布し、130℃
にて乾燥した後、600℃にて焼結して触媒層を形成し
ている。
【0027】なお、こうした作成した触媒体の表面の両
端部位2ヶ所に、銀ペーストを塗布し焼結して電極を形
成している。この電極を使用することによって、触媒体
の触媒層に直接通電できるものである。
端部位2ヶ所に、銀ペーストを塗布し焼結して電極を形
成している。この電極を使用することによって、触媒体
の触媒層に直接通電できるものである。
【0028】以下、こうして作成したサンプルを使用し
て、撥水性と触媒機能を確認する実験を行った結果につ
いて説明する。
て、撥水性と触媒機能を確認する実験を行った結果につ
いて説明する。
【0029】前記構成としたサンプルを、温度30℃、
相対湿度100%の恒温恒湿槽内に放置し、前記電極を
使用して触媒層に5Vの電圧を印加している。このと
き、触媒層に流れる電流は2.0Aである。なお、恒温
恒湿槽中には濃度を約100ppmとした酢酸ガスを充
満させている。
相対湿度100%の恒温恒湿槽内に放置し、前記電極を
使用して触媒層に5Vの電圧を印加している。このと
き、触媒層に流れる電流は2.0Aである。なお、恒温
恒湿槽中には濃度を約100ppmとした酢酸ガスを充
満させている。
【0030】この状態で、触媒体の状態を目視で観察
し、また所定時間が経過する毎に酢酸ガスの濃度がどの
ように変化したかを調べているものである。
し、また所定時間が経過する毎に酢酸ガスの濃度がどの
ように変化したかを調べているものである。
【0031】この実験の結果、触媒層の表面の結露水
は、極めて小さな水玉状となっており、一様に散在して
いるものである。すなわち、触媒層は十分な撥水性を有
していることを確認できた。
は、極めて小さな水玉状となっており、一様に散在して
いるものである。すなわち、触媒層は十分な撥水性を有
していることを確認できた。
【0032】また、10分後には恒温恒湿槽内の酢酸ガ
スの濃度は2ppm以下となっている。すなわち、この
実験に使用したサンプルは、結露環境下でも十分な触媒
性能を有していることが確認できた。
スの濃度は2ppm以下となっている。すなわち、この
実験に使用したサンプルは、結露環境下でも十分な触媒
性能を有していることが確認できた。
【0033】(実施例2)次に本発明の第2の実施例に
ついて説明する。本実施例の触媒体は、絶縁性基材と、
この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒層と
から成り、前記触媒層に撥水性を有する絶縁性粉末を使
用した構成としている。
ついて説明する。本実施例の触媒体は、絶縁性基材と、
この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒層と
から成り、前記触媒層に撥水性を有する絶縁性粉末を使
用した構成としている。
【0034】前記撥水性を有する絶縁性粉末として、本
実施例では、市販のフッ素樹脂の微粉末(三菱油化製P
TFE微粉末)を使用しているが、本発明はこれに限定
されるものではなく、撥水性を有する絶縁性粉末であれ
ば良い。また、導電性触媒粉末としては市販の酸化ルテ
ニウム粉末を使用しているが、本発明はこれに限定され
るものではなく、導電性を有する触媒粉末であれば良
い。
実施例では、市販のフッ素樹脂の微粉末(三菱油化製P
TFE微粉末)を使用しているが、本発明はこれに限定
されるものではなく、撥水性を有する絶縁性粉末であれ
ば良い。また、導電性触媒粉末としては市販の酸化ルテ
ニウム粉末を使用しているが、本発明はこれに限定され
るものではなく、導電性を有する触媒粉末であれば良
い。
【0035】また、絶縁性基材として本実施例では表面
が滑らかなセラミック板を使用している。
が滑らかなセラミック板を使用している。
【0036】前記絶縁性粉末と導電性触媒とを、それぞ
れ同一重量部で混合し、それを結着剤であるアルミナ水
溶液中に分散させ、その分散液を実施例1で説明したと
同様の絶縁性基板上に塗布し、130℃にて乾燥した後
600℃にて焼結して触媒層としている。前記絶縁性基
材として本実施例ではセラミック板を使用している。
れ同一重量部で混合し、それを結着剤であるアルミナ水
溶液中に分散させ、その分散液を実施例1で説明したと
同様の絶縁性基板上に塗布し、130℃にて乾燥した後
600℃にて焼結して触媒層としている。前記絶縁性基
材として本実施例ではセラミック板を使用している。
【0037】また、こうして作成した触媒体の表面には
実施例1と同様の電極を設けている。
実施例1と同様の電極を設けている。
【0038】以下、こうして作成したサンプルを使用し
て、撥水性と触媒機能を確認する実験を行った結果につ
いて説明する。
て、撥水性と触媒機能を確認する実験を行った結果につ
いて説明する。
【0039】前記構成としたサンプルを、温度30℃、
相対湿度100%の恒温恒湿槽内に放置し、前記電極を
使用して触媒層に5Vの電圧を印加している。このと
き、触媒層に流れる電流は2.3Aである。なお、恒温
恒湿槽中には濃度を約100ppmとした酢酸ガスを充
満させている。
相対湿度100%の恒温恒湿槽内に放置し、前記電極を
使用して触媒層に5Vの電圧を印加している。このと
き、触媒層に流れる電流は2.3Aである。なお、恒温
恒湿槽中には濃度を約100ppmとした酢酸ガスを充
満させている。
【0040】この状態で、触媒体の状態を目視で観察
し、また所定時間が経過する毎に酢酸ガスの濃度がどの
ように変化したかを調べているものである。
し、また所定時間が経過する毎に酢酸ガスの濃度がどの
ように変化したかを調べているものである。
【0041】この実験の結果、触媒層の表面の結露水
は、極めて小さな水玉状となっており、一様に散在して
いるものである。すなわち、触媒層は十分な撥水性を有
していることを確認できた。
は、極めて小さな水玉状となっており、一様に散在して
いるものである。すなわち、触媒層は十分な撥水性を有
していることを確認できた。
【0042】また、10分後には恒温恒湿槽内の酢酸ガ
スの濃度は2ppm以下となっている。すなわち、この
実験に使用したサンプルは、結露環境下でも十分な触媒
性能を有していることが確認できた。
スの濃度は2ppm以下となっている。すなわち、この
実験に使用したサンプルは、結露環境下でも十分な触媒
性能を有していることが確認できた。
【0043】(実施例3)次に本発明の第3の実施例に
ついて説明する。本実施例の触媒体は、絶縁性基材と、
この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒層と
から成り、前記触媒層に撥水性を有する導電性粉末を使
用した構成としている。
ついて説明する。本実施例の触媒体は、絶縁性基材と、
この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒層と
から成り、前記触媒層に撥水性を有する導電性粉末を使
用した構成としている。
【0044】本実施例では、絶縁性粉末として市販の酸
化珪素の微粉末を使用したが、本発明はこれに限定され
るものではなく、絶縁性を有する粉末であれば良い。ま
た、撥水性を有する導電性触媒粉末としては、市販の酸
化ルテニウム粉末をフッ素樹脂で被膜したものを使用し
たが、本発明はこれに限定されるものではなく、撥水性
を有する導電性触媒粉末であれば良い。
化珪素の微粉末を使用したが、本発明はこれに限定され
るものではなく、絶縁性を有する粉末であれば良い。ま
た、撥水性を有する導電性触媒粉末としては、市販の酸
化ルテニウム粉末をフッ素樹脂で被膜したものを使用し
たが、本発明はこれに限定されるものではなく、撥水性
を有する導電性触媒粉末であれば良い。
【0045】また、絶縁性基材として本実施例では表面
が滑らかなセラミック板を使用している。
が滑らかなセラミック板を使用している。
【0046】前記絶縁性粉末と導電性触媒とを同一重量
部で混合し、これを結着剤であるアルミナ水溶液中に分
散させ、その分散液を表面が滑らかな絶縁性基板上に塗
布し、130℃にて乾燥した後、600℃にて焼結して
触媒体を形成した。前記絶縁性基板として本実施例では
セラミック板を使用している。
部で混合し、これを結着剤であるアルミナ水溶液中に分
散させ、その分散液を表面が滑らかな絶縁性基板上に塗
布し、130℃にて乾燥した後、600℃にて焼結して
触媒体を形成した。前記絶縁性基板として本実施例では
セラミック板を使用している。
【0047】また、こうして作成した触媒体の表面には
実施例1と同様の電極を設けている。
実施例1と同様の電極を設けている。
【0048】以下、こうして作成したサンプルを使用し
て、撥水性と触媒機能を確認する実験を行った結果につ
いて説明する。
て、撥水性と触媒機能を確認する実験を行った結果につ
いて説明する。
【0049】前記構成としたサンプルを、温度30℃、
相対湿度100%の恒温恒湿槽内に放置し、前記電極を
使用して触媒層に5Vの電圧を印加している。このと
き、触媒層に流れる電流は1.8Aである。なお、恒温
恒湿槽中には濃度を約100ppmとした酢酸ガスを充
満させている。
相対湿度100%の恒温恒湿槽内に放置し、前記電極を
使用して触媒層に5Vの電圧を印加している。このと
き、触媒層に流れる電流は1.8Aである。なお、恒温
恒湿槽中には濃度を約100ppmとした酢酸ガスを充
満させている。
【0050】この状態で、触媒体の状態を目視で観察
し、また所定時間が経過する毎に酢酸ガスの濃度がどの
ように変化したかを調べているものである。
し、また所定時間が経過する毎に酢酸ガスの濃度がどの
ように変化したかを調べているものである。
【0051】この実験の結果、触媒層の表面の結露水
は、極めて小さな水玉状となっており、一様に散在して
いるものである。すなわち、触媒層は十分な撥水性を有
していることを確認できた。
は、極めて小さな水玉状となっており、一様に散在して
いるものである。すなわち、触媒層は十分な撥水性を有
していることを確認できた。
【0052】また、10分後には恒温恒湿槽内の酢酸ガ
スの濃度は2ppm以下となっている。すなわち、この
実験に使用したサンプルは、結露環境下でも十分な触媒
性能を有していることが確認できた。
スの濃度は2ppm以下となっている。すなわち、この
実験に使用したサンプルは、結露環境下でも十分な触媒
性能を有していることが確認できた。
【0053】(実施例4)次に本発明の第4の実施例に
ついて説明する。本実施例の触媒体は、絶縁性基材と、
この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒層と
から成り、前記触媒層の表面に前記触媒層の平均表面粗
度よりも薄い撥水性膜を設けた触媒体としている。
ついて説明する。本実施例の触媒体は、絶縁性基材と、
この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒層と
から成り、前記触媒層の表面に前記触媒層の平均表面粗
度よりも薄い撥水性膜を設けた触媒体としている。
【0054】本実施例では前記絶縁性粉末として市販の
酸化珪素の粉末を使用したが、本発明はこれに限定され
るものではなく、絶縁性を有する粉末であれば良い。ま
た導電性触媒粉末として市販の酸化ルテニウム粉末を使
用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、導
電性を有する触媒粉末であれば良い。
酸化珪素の粉末を使用したが、本発明はこれに限定され
るものではなく、絶縁性を有する粉末であれば良い。ま
た導電性触媒粉末として市販の酸化ルテニウム粉末を使
用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、導
電性を有する触媒粉末であれば良い。
【0055】また、絶縁性基材として本実施例では表面
が滑らかなセラミック板を使用している。
が滑らかなセラミック板を使用している。
【0056】前記絶縁性粉末と導電性触媒とを同一重量
部で混合し、結着剤であるアルミナの水溶液中に分散さ
せ、この分散液を粗面加工した絶縁性基板上に塗布し、
130℃にて乾燥した後、600℃にて焼結して触媒層
を形成した。前記絶縁性基板として本実施例ではセラミ
ック板を使用している。前記粗面加工は、平均表面粗度
で約5ミクロンとなるようにしている。
部で混合し、結着剤であるアルミナの水溶液中に分散さ
せ、この分散液を粗面加工した絶縁性基板上に塗布し、
130℃にて乾燥した後、600℃にて焼結して触媒層
を形成した。前記絶縁性基板として本実施例ではセラミ
ック板を使用している。前記粗面加工は、平均表面粗度
で約5ミクロンとなるようにしている。
【0057】次にこの状態とした触媒体の表面に、プロ
パノール希釈のフッ素樹脂溶液をディップ法により塗布
し、80℃にて乾燥して、触媒層の表面に撥水性膜を形
成している。このときの撥水性膜の厚さは、約2ミクロ
ンとしている。
パノール希釈のフッ素樹脂溶液をディップ法により塗布
し、80℃にて乾燥して、触媒層の表面に撥水性膜を形
成している。このときの撥水性膜の厚さは、約2ミクロ
ンとしている。
【0058】また、こうして作成した触媒体の表面には
実施例1と同様の電極を設けている。
実施例1と同様の電極を設けている。
【0059】以下、こうして作成したサンプルを使用し
て、撥水性と触媒機能を確認する実験を行った結果につ
いて説明する。
て、撥水性と触媒機能を確認する実験を行った結果につ
いて説明する。
【0060】前記構成としたサンプルを、温度30℃、
相対湿度100%の恒温恒湿槽内に放置し、前記電極を
使用して触媒層に5Vの電圧を印加している。このと
き、触媒層に流れる電流は1.7Aである。なお、恒温
恒湿槽中には濃度を約100ppmとした酢酸ガスを充
満させている。
相対湿度100%の恒温恒湿槽内に放置し、前記電極を
使用して触媒層に5Vの電圧を印加している。このと
き、触媒層に流れる電流は1.7Aである。なお、恒温
恒湿槽中には濃度を約100ppmとした酢酸ガスを充
満させている。
【0061】この状態で、触媒体の状態を目視で観察
し、また所定時間が経過する毎に酢酸ガスの濃度がどの
ように変化したかを調べているものである。
し、また所定時間が経過する毎に酢酸ガスの濃度がどの
ように変化したかを調べているものである。
【0062】この実験の結果、触媒層の表面の結露水
は、極めて小さな水玉状となっており、一様に散在して
いるものである。すなわち、触媒層は十分な撥水性を有
していることを確認できた。
は、極めて小さな水玉状となっており、一様に散在して
いるものである。すなわち、触媒層は十分な撥水性を有
していることを確認できた。
【0063】また、10分後には恒温恒湿槽内の酢酸ガ
スの濃度は2ppm以下となっている。すなわち、この
実験に使用したサンプルは、結露環境下でも十分な触媒
性能を有していることが確認できた。
スの濃度は2ppm以下となっている。すなわち、この
実験に使用したサンプルは、結露環境下でも十分な触媒
性能を有していることが確認できた。
【0064】(実施例5)次に本発明の第5の実施例に
ついて説明する。本実施例の触媒体は、絶縁性基材と、
この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒層と
から成り、前記触媒層に親水性を有する粉末を使用した
構成としている。
ついて説明する。本実施例の触媒体は、絶縁性基材と、
この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒層と
から成り、前記触媒層に親水性を有する粉末を使用した
構成としている。
【0065】本実施例では絶縁性粉末として、市販の酸
化珪素の微粉末を使用したが、本発明はこれに限定され
るものではなく、絶縁性を有する粉末であれば良い。ま
た導電性触媒粉末として、市販の酸化ルテニウム粉末を
使用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、
導電性を有する触媒粉末であれば良い。また親水性粉末
としては、表面に多くの水酸基を持つ市販のシリカ微粉
末を使用したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、親水性を有する粉末であれば良い。
化珪素の微粉末を使用したが、本発明はこれに限定され
るものではなく、絶縁性を有する粉末であれば良い。ま
た導電性触媒粉末として、市販の酸化ルテニウム粉末を
使用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、
導電性を有する触媒粉末であれば良い。また親水性粉末
としては、表面に多くの水酸基を持つ市販のシリカ微粉
末を使用したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、親水性を有する粉末であれば良い。
【0066】また、絶縁性基材として本実施例では表面
が滑らかなセラミック板を使用している。
が滑らかなセラミック板を使用している。
【0067】前記絶縁性粉末と導電性触媒と親水性粉末
とを、それぞれ40重量部、40重量部、20重量部で
混合し、これらを結着剤であるアルミナ水溶液中に分散
させ、この分散液を表面が滑らかな絶縁性基板に塗布
し、130℃にて乾燥した後、600℃にて焼結して触
媒層を形成した。前記絶縁性基板として本実施例ではセ
ラミック板を使用している。
とを、それぞれ40重量部、40重量部、20重量部で
混合し、これらを結着剤であるアルミナ水溶液中に分散
させ、この分散液を表面が滑らかな絶縁性基板に塗布
し、130℃にて乾燥した後、600℃にて焼結して触
媒層を形成した。前記絶縁性基板として本実施例ではセ
ラミック板を使用している。
【0068】また、こうして作成した触媒体の表面には
実施例1と同様の電極を設けている。
実施例1と同様の電極を設けている。
【0069】以下、こうして作成したサンプルを使用し
て、親水性と触媒機能を確認する実験を行った結果につ
いて説明する。
て、親水性と触媒機能を確認する実験を行った結果につ
いて説明する。
【0070】前記構成としたサンプルを、温度30℃、
相対湿度100%の恒温恒湿槽内に放置し、前記電極を
使用して触媒層に5Vの電圧を印加している。このと
き、触媒層に流れる電流は2.2Aである。なお、恒温
恒湿槽中には濃度を約100ppmとした酢酸ガスを充
満させている。
相対湿度100%の恒温恒湿槽内に放置し、前記電極を
使用して触媒層に5Vの電圧を印加している。このと
き、触媒層に流れる電流は2.2Aである。なお、恒温
恒湿槽中には濃度を約100ppmとした酢酸ガスを充
満させている。
【0071】この状態で、触媒体の状態を目視で観察
し、また所定時間が経過する毎に酢酸ガスの濃度がどの
ように変化したかを調べているものである。
し、また所定時間が経過する毎に酢酸ガスの濃度がどの
ように変化したかを調べているものである。
【0072】この実験の結果、触媒層の表面には結露水
を観察できないものであった。すなわち、表面の親水作
用によって結露水が濡れ拡がり、蒸発したものである。
を観察できないものであった。すなわち、表面の親水作
用によって結露水が濡れ拡がり、蒸発したものである。
【0073】また、10分後には恒温恒湿槽内の酢酸ガ
スの濃度は2ppm以下となっている。すなわち、この
実験に使用したサンプルは、結露環境下でも十分な触媒
性能を有していることが確認できた。
スの濃度は2ppm以下となっている。すなわち、この
実験に使用したサンプルは、結露環境下でも十分な触媒
性能を有していることが確認できた。
【0074】(実施例7)続いて本発明の第7の実施例
について説明する。本実施例の触媒体は、絶縁性基材
と、この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒
層とから成り、前記触媒層に親水性を有する導電性粉末
を使用した構成としている。
について説明する。本実施例の触媒体は、絶縁性基材
と、この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒
層とから成り、前記触媒層に親水性を有する導電性粉末
を使用した構成としている。
【0075】本実施例では絶縁性粉末として市販の酸化
亜鉛の微粉末を使用したが、本発明はこれに限定される
ものではなく、絶縁性を有する粉末であれば良い。また
親水性を有する導電性触媒粉末として市販の酸化ルテニ
ウム粉末にシリコーンの薄膜を表面被膜したものを使用
したが、本発明はこれに限定されるものではなく、親水
性を有する導電性触媒粉末であれば良い。
亜鉛の微粉末を使用したが、本発明はこれに限定される
ものではなく、絶縁性を有する粉末であれば良い。また
親水性を有する導電性触媒粉末として市販の酸化ルテニ
ウム粉末にシリコーンの薄膜を表面被膜したものを使用
したが、本発明はこれに限定されるものではなく、親水
性を有する導電性触媒粉末であれば良い。
【0076】また絶縁性基材として本実施例ではセラミ
ック板を使用している。
ック板を使用している。
【0077】前記絶縁性粉末と親水性を有する導電性粉
末を、それぞれ同一重量部づつ混合し、これらを結着剤
であるアルミナ水溶液中に分散させ、この分散液を表面
が滑らかな絶縁性基材上に塗布し、130℃にて乾燥し
た後、600℃にて焼結して触媒層を形成した。
末を、それぞれ同一重量部づつ混合し、これらを結着剤
であるアルミナ水溶液中に分散させ、この分散液を表面
が滑らかな絶縁性基材上に塗布し、130℃にて乾燥し
た後、600℃にて焼結して触媒層を形成した。
【0078】また、こうして作成した触媒体の表面には
実施例1と同様の電極を設けている。
実施例1と同様の電極を設けている。
【0079】以下、こうして作成したサンプルを使用し
て、親水性と触媒機能を確認する実験を行った結果につ
いて説明する。
て、親水性と触媒機能を確認する実験を行った結果につ
いて説明する。
【0080】前記構成としたサンプルを、温度30℃、
相対湿度100%の恒温恒湿槽内に放置し、前記電極を
使用して触媒層に5Vの電圧を印加している。このと
き、触媒層に流れる電流は2.1Aである。なお、恒温
恒湿槽中には濃度を約100ppmとした酢酸ガスを充
満させている。
相対湿度100%の恒温恒湿槽内に放置し、前記電極を
使用して触媒層に5Vの電圧を印加している。このと
き、触媒層に流れる電流は2.1Aである。なお、恒温
恒湿槽中には濃度を約100ppmとした酢酸ガスを充
満させている。
【0081】この状態で、触媒体の状態を目視で観察
し、また所定時間が経過する毎に酢酸ガスの濃度がどの
ように変化したかを調べているものである。
し、また所定時間が経過する毎に酢酸ガスの濃度がどの
ように変化したかを調べているものである。
【0082】この実験の結果、触媒層の表面には結露水
を観察できないものであった。すなわち、表面の親水作
用によって結露水が濡れ拡がり、蒸発したものである。
を観察できないものであった。すなわち、表面の親水作
用によって結露水が濡れ拡がり、蒸発したものである。
【0083】また、10分後には恒温恒湿槽内の酢酸ガ
スの濃度は2ppm以下となっている。すなわち、この
実験に使用したサンプルは、結露環境下でも十分な触媒
性能を有していることが確認できた。
スの濃度は2ppm以下となっている。すなわち、この
実験に使用したサンプルは、結露環境下でも十分な触媒
性能を有していることが確認できた。
【0084】(実施例8)次に本発明の第8の実施例に
ついて説明する。本実施例の触媒体は、絶縁性基材と、
この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒層と
から成り、前記触媒層の表面に前記触媒層の平均表面粗
度よりも薄い親水性膜を設けた構成としている。
ついて説明する。本実施例の触媒体は、絶縁性基材と、
この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒層と
から成り、前記触媒層の表面に前記触媒層の平均表面粗
度よりも薄い親水性膜を設けた構成としている。
【0085】本実施例では、絶縁性粉末として市販の酸
化珪素の微粉末を使用したが、本発明はこれに限定され
るものではなく、絶縁性を有する粉末であれば良い。ま
た導電性触媒粉末として市販の酸化ルテニウム粉末を使
用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、導
電性を有する触媒粉末であれば良い。
化珪素の微粉末を使用したが、本発明はこれに限定され
るものではなく、絶縁性を有する粉末であれば良い。ま
た導電性触媒粉末として市販の酸化ルテニウム粉末を使
用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、導
電性を有する触媒粉末であれば良い。
【0086】また絶縁性基材として本実施例ではセラミ
ック板を使用している。
ック板を使用している。
【0087】前記絶縁性粉末と導電性触媒とを同一重量
部で混合し、これらを結着剤であるアルミナ水溶液中に
分散させ、この分散液を粗面加工した絶縁性基板上に塗
布し、130℃にて乾燥した後、600℃にて焼結して
触媒層を形成している。このとき、前記粗面加工は、平
均表面粗度で約5ミクロンとしている。
部で混合し、これらを結着剤であるアルミナ水溶液中に
分散させ、この分散液を粗面加工した絶縁性基板上に塗
布し、130℃にて乾燥した後、600℃にて焼結して
触媒層を形成している。このとき、前記粗面加工は、平
均表面粗度で約5ミクロンとしている。
【0088】この触媒体表面に、プロパノール希釈のシ
リコーン溶液をディップ法により塗布し、80℃にて乾
燥して、触媒層の表面に親水性膜を形成した。この親水
膜の厚さは約2ミクロンとしている。
リコーン溶液をディップ法により塗布し、80℃にて乾
燥して、触媒層の表面に親水性膜を形成した。この親水
膜の厚さは約2ミクロンとしている。
【0089】また、こうして作成した触媒体の表面には
実施例1と同様の電極を設けている。
実施例1と同様の電極を設けている。
【0090】以下、こうして作成したサンプルを使用し
て、親水性と触媒機能を確認する実験を行った結果につ
いて説明する。
て、親水性と触媒機能を確認する実験を行った結果につ
いて説明する。
【0091】前記構成としたサンプルを、温度30℃、
相対湿度100%の恒温恒湿槽内に放置し、前記電極を
使用して触媒層に5Vの電圧を印加している。このと
き、触媒層に流れる電流は1.8Aである。なお、恒温
恒湿槽中には濃度を約100ppmとした酢酸ガスを充
満させている。
相対湿度100%の恒温恒湿槽内に放置し、前記電極を
使用して触媒層に5Vの電圧を印加している。このと
き、触媒層に流れる電流は1.8Aである。なお、恒温
恒湿槽中には濃度を約100ppmとした酢酸ガスを充
満させている。
【0092】この状態で、触媒体の状態を目視で観察
し、また所定時間が経過する毎に酢酸ガスの濃度がどの
ように変化したかを調べているものである。
し、また所定時間が経過する毎に酢酸ガスの濃度がどの
ように変化したかを調べているものである。
【0093】この実験の結果、触媒層の表面には結露水
を観察できないものであった。すなわち、表面の親水作
用によって結露水が濡れ拡がり、蒸発したものである。
を観察できないものであった。すなわち、表面の親水作
用によって結露水が濡れ拡がり、蒸発したものである。
【0094】また、10分後には恒温恒湿槽内の酢酸ガ
スの濃度は2ppm以下となっている。すなわち、この
実験に使用したサンプルは、結露環境下でも十分な触媒
性能を有していることが確認できた。
スの濃度は2ppm以下となっている。すなわち、この
実験に使用したサンプルは、結露環境下でも十分な触媒
性能を有していることが確認できた。
【0095】
【発明の効果】請求項1に記載した発明は、絶縁性基材
と、この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒
層とから成り、前記触媒層は導電性を有する粉末と絶縁
性を有する粉末と撥水性を有する粉末とを混合して形成
した構成として、結露水を弾くことができ、高湿環境下
でも正常に動作できる触媒体を実現するものである。
と、この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒
層とから成り、前記触媒層は導電性を有する粉末と絶縁
性を有する粉末と撥水性を有する粉末とを混合して形成
した構成として、結露水を弾くことができ、高湿環境下
でも正常に動作できる触媒体を実現するものである。
【0096】請求項2に記載した発明は、絶縁性基材
と、この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒
層とから成り、前記触媒層は導電性を有する粉末と撥水
性を有する絶縁性粉末とを混合して形成した構成とし
て、結露水を弾くことができ、高湿環境下でも正常に動
作できる触媒体を実現するものである。
と、この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒
層とから成り、前記触媒層は導電性を有する粉末と撥水
性を有する絶縁性粉末とを混合して形成した構成とし
て、結露水を弾くことができ、高湿環境下でも正常に動
作できる触媒体を実現するものである。
【0097】請求項3に記載した発明は、絶縁性基材
と、この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒
層とから成り、前記触媒層は撥水性を有する導電性粉末
と絶縁性を有する粉末とを混合して形成した構成とし
て、結露水を弾くことができ、高湿環境下でも正常に動
作できる触媒体を実現するものである。
と、この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒
層とから成り、前記触媒層は撥水性を有する導電性粉末
と絶縁性を有する粉末とを混合して形成した構成とし
て、結露水を弾くことができ、高湿環境下でも正常に動
作できる触媒体を実現するものである。
【0098】請求項4に記載した発明は、絶縁性基材
と、この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒
層とから成り、前記触媒層の表面に前記触媒層の平均表
面粗度よりも薄い撥水性膜を設けた構成として、結露水
を弾くことができ、高湿環境下でも正常に動作できる触
媒体を実現するものである。
と、この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒
層とから成り、前記触媒層の表面に前記触媒層の平均表
面粗度よりも薄い撥水性膜を設けた構成として、結露水
を弾くことができ、高湿環境下でも正常に動作できる触
媒体を実現するものである。
【0099】請求項5に記載した発明は、絶縁性基材
と、この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒
層とから成り、前記触媒層は導電性を有する粉末と絶縁
性を有する粉末と親水性を有する粉末とを混合して形成
した構成として、結露水を親水化して容易に蒸発させる
ことができ、高湿環境下でも正常に動作できる触媒体を
実現するものである。
と、この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒
層とから成り、前記触媒層は導電性を有する粉末と絶縁
性を有する粉末と親水性を有する粉末とを混合して形成
した構成として、結露水を親水化して容易に蒸発させる
ことができ、高湿環境下でも正常に動作できる触媒体を
実現するものである。
【0100】請求項6に記載した発明は、絶縁性基材
と、この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒
層とから成り、前記触媒層は導電性を有する粉末と親水
性を有する絶縁性粉末とを混合して形成した構成とし
て、結露水を親水化して容易に蒸発させることができ、
高湿環境下でも正常に動作できる触媒体を実現するもの
である。
と、この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒
層とから成り、前記触媒層は導電性を有する粉末と親水
性を有する絶縁性粉末とを混合して形成した構成とし
て、結露水を親水化して容易に蒸発させることができ、
高湿環境下でも正常に動作できる触媒体を実現するもの
である。
【0101】請求項7に記載した発明は、絶縁性基材
と、この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒
層とから成り、前記触媒層は親水性を有する導電性粉末
と絶縁性を有する粉末とを混合して形成した構成とし
て、結露水を親水化して容易に蒸発させることができ、
高湿環境下でも正常に動作できる触媒体を実現するもの
である。
と、この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒
層とから成り、前記触媒層は親水性を有する導電性粉末
と絶縁性を有する粉末とを混合して形成した構成とし
て、結露水を親水化して容易に蒸発させることができ、
高湿環境下でも正常に動作できる触媒体を実現するもの
である。
【0102】請求項8に記載した発明は、絶縁性基材
と、この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒
層とから成り、前記触媒層の表面に前記触媒層の平均表
面粗度よりも薄い親水性膜を設けた構成として、結露水
を親水化して容易に蒸発させることができ、高湿環境下
でも正常に動作できる触媒体を実現するものである。
と、この絶縁性基材の表面に設けた導電性を有する触媒
層とから成り、前記触媒層の表面に前記触媒層の平均表
面粗度よりも薄い親水性膜を設けた構成として、結露水
を親水化して容易に蒸発させることができ、高湿環境下
でも正常に動作できる触媒体を実現するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 35/02 B01D 53/36 ZABG (72)発明者 鈴木 忠視 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 口野 邦和 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 4D048 AA11 AA17 AB03 BA06X BA32X BA41X BC07 CC43 EA10 4G069 AA03 AA08 BA02B BA22C BB04B BC70B BE34B CA02 CA10 CA19 DA05 EC30 ED01 ED02 ED10 EE01 EE03 FA03 FB06 FB23 FC04
Claims (8)
- 【請求項1】 絶縁性基材と、この絶縁性基材の表面に
設けた導電性を有する触媒層とから成り、前記触媒層は
導電性を有する粉末と絶縁性を有する粉末と撥水性を有
する粉末とを混合して形成した触媒体。 - 【請求項2】 絶縁性基材と、この絶縁性基材の表面に
設けた導電性を有する触媒層とから成り、前記触媒層は
導電性を有する粉末と撥水性を有する絶縁性粉末とを混
合して形成した触媒体。 - 【請求項3】 絶縁性基材と、この絶縁性基材の表面に
設けた導電性を有する触媒層とから成り、前記触媒層は
撥水性を有する導電性粉末と絶縁性を有する粉末とを混
合して形成した触媒体。 - 【請求項4】 絶縁性基材と、この絶縁性基材の表面に
設けた導電性を有する触媒層とから成り、前記触媒層の
表面に前記触媒層の平均表面粗度よりも薄い撥水性膜を
設けた触媒体。 - 【請求項5】 絶縁性基材と、この絶縁性基材の表面に
設けた導電性を有する触媒層とから成り、前記触媒層は
導電性を有する粉末と絶縁性を有する粉末と親水性を有
する粉末とを混合して形成した触媒体。 - 【請求項6】 絶縁性基材と、この絶縁性基材の表面に
設けた導電性を有する触媒層とから成り、前記触媒層は
導電性を有する粉末と親水性を有する絶縁性粉末とを混
合して形成した触媒体。 - 【請求項7】 絶縁性基材と、この絶縁性基材の表面に
設けた導電性を有する触媒層とから成り、前記触媒層は
親水性を有する導電性粉末と絶縁性を有する粉末とを混
合して形成した触媒体。 - 【請求項8】 絶縁性基材と、この絶縁性基材の表面に
設けた導電性を有する触媒層とから成り、前記触媒層の
表面に前記触媒層の平均表面粗度よりも薄い親水性膜を
設けた触媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001041320A JP2002239393A (ja) | 2001-02-19 | 2001-02-19 | 触媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001041320A JP2002239393A (ja) | 2001-02-19 | 2001-02-19 | 触媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002239393A true JP2002239393A (ja) | 2002-08-27 |
Family
ID=18903778
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001041320A Pending JP2002239393A (ja) | 2001-02-19 | 2001-02-19 | 触媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002239393A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1779930A1 (en) * | 2005-10-28 | 2007-05-02 | Nissan Motor Co., Ltd. | Exhaust gas purifying catalyst and method of manufacturing the same |
JP2011153536A (ja) * | 2010-01-26 | 2011-08-11 | Toyota Motor Corp | 触媒コンバータ装置 |
-
2001
- 2001-02-19 JP JP2001041320A patent/JP2002239393A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1779930A1 (en) * | 2005-10-28 | 2007-05-02 | Nissan Motor Co., Ltd. | Exhaust gas purifying catalyst and method of manufacturing the same |
US7638460B2 (en) | 2005-10-28 | 2009-12-29 | Nissan Motor Co., Ltd. | Exhaust gas purifying catalyst and method of manufacturing the same |
JP2011153536A (ja) * | 2010-01-26 | 2011-08-11 | Toyota Motor Corp | 触媒コンバータ装置 |
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