JP2002239007A - 濃縮酸素供給方法及びその装置 - Google Patents

濃縮酸素供給方法及びその装置

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JP2002239007A
JP2002239007A JP2001037582A JP2001037582A JP2002239007A JP 2002239007 A JP2002239007 A JP 2002239007A JP 2001037582 A JP2001037582 A JP 2001037582A JP 2001037582 A JP2001037582 A JP 2001037582A JP 2002239007 A JP2002239007 A JP 2002239007A
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concentration
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Masayuki Imai
正幸 今井
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  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 常に現在の健康状態に応じて濃縮酸素供給時
間を決定でき、かつ、簡便な自己診断が可能な濃縮酸素
供給装置を提供すること。 【解決手段】 濃縮酸素供給装置1は、所定範囲の濃度
の濃縮酸素を所定範囲の酸素流量で提供できる濃縮酸素
製造手段21と、血中酸素濃度を計測できる血中酸素濃
度測定手段22と、前記酸素濃度測定手段22からの測
定した血中酸素濃度に応じて濃縮酸素製造手段21の運
転時間と提供すべき酸素濃度と酸素流量とを決定し、濃
縮酸素製造手段21を当該決定した酸素濃度と酸素流量
で濃縮酸素を提供できる設定にし、かつ当該決定した運
転時間で運転制御する制御手段23とから構成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パルスオキシメー
タ等の血中酸素濃度測定器によって血中酸素濃度を計測
し、その計測結果から濃縮酸素の供給時間と流量と濃度
とを自動的に決定し、濃縮酸素を当該時間供給できる濃
縮酸素供給方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、人間には酸素が必須のものであ
ることはよく知られているところである。このことは、
人間は食物なしでも数週間、水なしでも数日間生きるこ
とができるが、酸素なしでは数分で生きることができな
くなることからも、分かることである。近年、排気ガス
などが充満する環境下で呼吸をし、あるいは、体内に入
ったときに有害な物質に変化する可能性のある添加物入
りの食品を食べることなどにより、人間の血液の汚れが
進んでいる。その血液の汚れが原因で、脳、心臓、肺な
ど重要器官に酸素が供給されにくくなり、これら器官が
慢性的な酸素不足に陥っている。その結果、様々病気を
引き起こす原因になっている。そこで、酸素凝縮装置や
酸素発生装置(以下、これらを「濃縮酸素供給装置」と
いう)を使用し、これらの酸素不足状態の解消を図る試
みがなされている。この濃縮酸素供給装置は、空気中の
酸素を濃縮し、その濃縮した濃縮酸素を鼻や口に導き、
鼻や口から濃縮酸素を吸い込むようにしている。
【0003】しかしながら、上記濃縮酸素供給装置によ
る濃縮酸素をどの程度使用すれば良いかということにつ
いてパルスオキシメーター等の適切な測定器の助けを借
りなくては医療用装置で医師の判断に基づく治療を除い
ては判断基準がなく、各自、適当な時間を設定し、濃縮
酸素を吸い込んでいるのが現状であった。そこで、濃縮
酸素を呼吸する人にとって最適な量、あるいは、時間だ
け、濃縮酸素を供給できる濃縮酸素供給装置が提案され
ている(特開2000−42111号公報)。
【0004】この公報に記載された濃縮酸素供給装置
は、血圧計、心拍数計、血中酸素飽和度測定器のうちの
少なくとも一つを用い、被験者に向けて濃縮酸素を放出
しながら、血圧、心拍数、血中酸素飽和度のうちの少な
くとも一つの項目の測定を行わせ、濃縮酸素を吸い始め
てから前記再度測定した測定値が先の測定値に対して所
定の量だけ変移するまでの時間をタイマーにより計測す
ることにより、被験者にとって最適な濃縮酸素供給時間
を求めるようにし、その最適な濃縮酸素供給時間をメモ
リに記憶しておき、次からメモリに記憶させた濃縮酸素
供給時間だけ濃縮酸素を供給できるようにした装置であ
る。この装置によれば、確かに被験者にとって最適な濃
縮酸素供給時間を求めることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
公報に記載された濃縮酸素供給装置によれば、次のよう
な不都合があった。 (1)被験者に最適な濃縮酸素供給時間を求めるため
に、まず、計測工程が必ず必要であり、測定作業に第3
者が必要で面倒であり、また、測定器を長時間、身体に
付けたままにしなければならない煩わしさがあるほか、
測定のための操作も複雑となる。また、測定結果の総合
判定の基準が正確ではなく、自動診断が確率しないため
に、濃縮酸素の使用時間、流量、及び、濃度設定ができ
ないものであった。それゆえに、患者自身、これらの設
定条件が複雑なために、設定条件を決めることができな
いという不都合があった。 (2)測定のための部品や、測定結果を記憶しておくた
めのメモリや、測定するためのプログラムが必要であ
り、製造コストが高価になる。また、一旦、測定が終了
すると、メモリを除き、これら部品やプログラムを使用
しない状態となり、無駄が多い。 (3)測定した時点と、現在とでは健康状態が異なり、
被験者に最適な濃縮酸素供給時間が異なった状態になっ
ていても、前の測定結果で濃縮酸素供給時間を決定させ
てしまっている。 (4)この方法は測定器と酸素濃縮器が各々独立してお
り、相互に関係がない。すなわち、各測定条件は、それ
ぞれ測定器により、設定条件が矛盾することがでてき
て、絶対的方法論として、酸素濃縮器の使用条件を簡単
に設定できないという不都合があった。 (5)被験者が自分で濃縮酸素供給時間を設定しなけれ
ばならず、面倒でありかつ濃縮酸素供給時間が不足した
り、更には不必要に長い濃縮酸素供給時間を設定するな
どの欠点があった。 (6)現在の状態を反映させるようにした場合には、計
測を行う必要があり、測定器を長時間、身体に付けたま
まにしなければならない煩わしさがある。
【0006】本発明は、上述した不都合を解消するため
になされたもので、常に現在の健康状態に応じて濃縮酸
素の供給時間、濃度及び流量を自動的に決定でき、か
つ、簡便な自己診断が継続的に可能な濃縮酸素供給方法
及びその装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明に係る濃縮酸素供給方法は、所
定範囲の濃度の濃縮酸素を所定範囲の酸素流量で提供で
きる製造工程と、血中酸素濃度を計測できる計測工程
と、前記計測工程で得た血中酸素濃度に応じて前記製造
工程における濃縮酸素の提供時間と提供酸素濃度と提供
酸素流量とを決定し、当該決定された提供酸素濃度の濃
縮酸素を当該決定された提供酸素流量で当該決定された
時間だけ前記製造工程から提供可能に前記製造工程を制
御する制御工程とを備えたことを特徴とする。これによ
り、現在の被験者の健康状態に応じた濃縮酸素が適正に
供給されることになる。
【0008】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
濃縮酸素供給方法において、前記製造工程で供給できる
酸素の濃度は、酸素が37.5[%/体積]〜93[%
/体積]であることを特徴とする。
【0009】請求項3記載の発明では、請求項1記載の
濃縮酸素供給方法において、前記制御工程は、血中酸素
濃度の低下するに応じて酸素供給時間が増加するもので
あることを特徴とする。これにより、血中酸素濃度を適
正範囲にする目的を達成することができる。
【0010】請求項4記載の発明では、請求項1記載の
濃縮酸素供給方法において、前記制御工程は、表示機能
を備え、血中酸素濃度に応じて前記表示機能に、血中酸
素濃度に基づく診断内容を表示させることを特徴とす
る。これにより、現在の被験者の健康状態を簡易に自己
診断し、健康状態の参考にするための指標を提示し、あ
るいは、表示することができる。
【0011】上記目的を達成するため、請求項5記載の
発明に係る濃縮酸素供給装置は、所定範囲の濃度の濃縮
酸素を所定範囲の酸素流量で提供できる濃縮酸素製造手
段と、血中酸素濃度を計測できる血中酸素濃度測定手段
と、前記酸素濃度測定手段からの測定した血中酸素濃度
に応じて前記濃縮酸素製造手段の運転時間と提供すべき
酸素濃度と酸素流量とを決定し、前記濃縮酸素製造手段
を当該決定した酸素濃度と酸素流量で濃縮酸素が提供で
きる設定とし、かつ当該決定した運転時間で運転制御す
る制御手段とを備えたことを特徴とする。これにより、
短時間の測定で済むことから、測定器を長時間、身体に
付けたままにしなければならない煩わしさが解消し、か
つ、操作が簡単であり、簡単な測定器であるので、製造
コストが安価になるほか、常に、各部品は使用されるの
で、部品の無駄がなく、しかも、現在の被験者の健康状
態に応じた濃縮酸素が適正に供給されることになる。
【0012】請求項6記載の発明では、請求項5記載の
濃縮酸素供給装置において、前記濃縮酸素製造手段は、
37.5[%/体積]〜93[%/体積]の濃縮酸素を
供給できる装置であることを特徴とする。
【0013】請求項7記載の発明では、請求項5記載の
濃縮酸素供給装置において、前記制御手段は、血中酸素
濃度の低下するに応じて酸素供給時間が増加するように
計算するものであることを特徴とする。
【0014】請求項8記載の発明では、請求項7記載の
濃縮酸素供給装置において、前記制御手段は、前記血中
酸素濃度測定手段から得られた血中酸素濃度xを基に所
定の計算式で酸素供給時間yを計算するマイクロプロセ
ッサユニットと、前記マイクロプロセッサユニットで演
算した作動時間yが設定されると同時に運転開始信号を
出力し、当該作動時間yに達した時点で運転停止信号を
出力するプログラムタイマーと、前記濃縮酸素製造装置
に前記プログラムタイマーからの運転開始信号で電力を
供給し運転停止信号で電力を不供給とする電源コントロ
ーラとを備えたことを特徴とする。
【0015】請求項9記載の発明では、請求項5記載の
濃縮酸素供給装置において、前記制御手段は、表示手段
を備え、前記血中酸素濃度測定手段から得られた血中酸
素濃度に応じて、前記表示手段に、前記血中酸素濃度に
基づく診断内容を表示させることを特徴とする。これに
より、現在の被験者の健康状態を簡易に診断し、表示さ
せることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1ないし図8は本発明の
実施の形態に係る濃縮酸素供給装置を説明するための図
である。ここで、図1は、本発明の実施の形態に係る濃
縮酸素供給装置の全体構成を示す斜視図である。
【0017】この図1において、濃縮酸素供給装置1
は、立体形状の筐体2と、この筐体2の下部に設けたキ
ャスター3と、筐体2を移動させる際に使用するハンド
ル4と、この筐体2の一面に設けた操作盤5と、この筐
体2の内部装置からの酸素をホース6を介して供給する
マスク7とを備えている。
【0018】前記筐体2の内部には、図1では示さない
が、空気中の酸素を所定範囲の濃度(例えば、37.5
[%/体積]〜93[%/体積])に濃縮しかつ所定範
囲の酸素ガス流量[ミリリットル/分]で提供できる濃
縮酸素製造装置と、パルスオキシメーター等の血中酸素
濃度(SpO)を計測できる血中酸素濃度測定装置
と、前記血中酸素濃度測定装置からの測定血中酸素濃度
に応じて前記濃縮酸素製造装置の運転時間と提供すべき
酸素濃度と酸素流量とを決定し、前記濃縮酸素製造手段
を当該決定した酸素濃度と酸素流量で提供可能に設定
し、かつ当該決定した運転時間で運転制御する制御手段
とが設けられている。
【0019】また、前記筐体2の一面に設けられた操作
盤5には、被測定者の指を挿入する測定穴11と、心拍
数を表示する心拍数ディスプレイ12と、静脈内血中酸
素濃度を表示する酸素濃度表示ディスプレイ13と、計
測した静脈内血中酸素濃度を基に簡易な診断結果を表示
する指示項目ディスプレイ14と、前記濃縮酸素製造装
置が動作中であることを表示する運転中ランプ15と、
前記濃縮酸素製造装置が停止中であることを表示する停
止中ランプ16と、電源のオンオフを表示する電源ラン
プ17と、電源を入り切りする電源スイッチ18と、手
動動作か自動動作かを切り換える自動手動選択スイッチ
19とが設けられている。
【0020】図2は、本発明の実施の形態に係る濃縮酸
素供給装置の全体構成を示すブロック図及び電源系統を
単線で示す単線結線図である。
【0021】この図2において、濃縮酸素供給装置1
は、大別して、空気中の酸素を所定範囲の濃度(例え
ば、37.5[%/体積]〜93[%/体積])に濃縮
しかつ所定範囲の酸素ガス流量[ミリリットル/分]で
提供できる濃縮酸素製造装置21と、血中酸素濃度(S
pO)を計測できるパルスオキシメーター等の血中酸
素濃度測定装置22と、前記血中酸素濃度測定装置22
からの測定した血中酸素濃度に応じて前記濃縮酸素製造
装置21の運転時間と提供すべき酸素濃度と酸素流量と
を決定し、前記濃縮酸素製造装置21を当該決定した酸
素濃度と酸素流量で提供可能に設定し、かつ当該決定し
た運転時間で運転制御する制御装置23と、心拍数計測
装置24とを備えている。
【0022】上記濃縮酸素供給装置1の各要素をさらに
詳説すると、前記濃縮酸素製造装置21は、空気中の酸
素を濃縮するタイプのものであり、所定範囲(37.5
[%/体積]〜93[%/体積])の濃度の酸素に濃縮
し、かつ、所定範囲の酸素流量(ミリリットル/分)で
提供可能な構成となっており、かつ、設定された酸素濃
度でかつ設定された酸素流量で濃縮した濃縮酸素をホー
ス6を介してマスク7に送給することができる。
【0023】前記血中酸素濃度測定装置(例えば、パル
スオキシメーター)22は、測定穴11に入れられた指
からの情報を処理して静脈内血中酸素濃度を測定するこ
とができる装置である。また、心拍数計測装置24は、
測定穴11に入れられた指からの情報を処理して心拍数
を測定することができる装置である。血中酸素濃度測定
装置22及び心拍数計測装置24で測定した結果を出力
する各出力端子は、制御装置23に電気的に接続されて
いる。
【0024】前記制御装置23は、大別すると、電源コ
ントローラ25と、演算処理装置26とから構成されて
いる。前記制御装置23の演算処理装置26は、前記血
中酸素濃度測定装置22から得られた測定後の静脈内血
中酸素濃度xを基に所定の計算式で酸素供給時間yを計
算するマイクロプロセッサユニット(MPU)と、前記
マイクロプロセッサユニット(MPU)で演算した作動
時間yが設定されると同時に運転開始信号を出力し、当
該作動時間yに達した時点で運転停止信号を出力するプ
ログラムタイマーと、前記濃縮酸素製造装置21に対し
て前記プログラムタイマーからの運転開始信号で電力を
供給し運転停止信号で電力を不供給とする電源コントロ
ーラとを備えている。前記制御装置23の演算処理装置
26は、前記血中酸素濃度測定装置22からの測定した
血中酸素濃度に応じてデータベースを検索して健康状態
について簡易診断し、その診断結果を指示項目ディスプ
レイ14に表示する。同様に、前記制御装置23の演算
処理装置26は、前記血中酸素濃度測定装置22からの
測定した結果の血中酸素濃度を酸素濃度表示ディスプレ
イ13に表示する。前記制御装置23の演算処理装置2
6は、心拍数計測装置24からの測定値を心拍数ディス
プレイ12に表示する。さらに、前記制御装置23の演
算処理装置26は、前記プログラムタイマーに運転時間
yが設定されると同時に出力される運転開始信号と、前
記プログラムタイマーが運転時間yに達したときに出力
される運転停止信号からなる運転制御信号を濃縮酸素製
造装置21の電源コントローラ25の運転制御信号入力
端子25cに供給できるようになっている。さらに、前
記演算処理装置26は、決定された前記濃縮酸素製造装
置21の提供すべき酸素濃度に関する設定信号と提供す
べき酸素流量とに関する設定信号とを、濃縮酸素製造装
置21の制御信号入力端子21aに供給できるようにな
っている。
【0025】前記制御装置23の電源コントローラ25
は、上記運転制御信号を基に濃縮酸素製造装置21への
電力の供給/不供給を制御できる装置である。この電源
コントローラ25の電源出力端子25bは、濃縮酸素製
造装置21の電源入力部21aと、運転中ランプ15
と、ランプコントローラ26の電力検出端子26aとに
電気的に接続されている。前記ランプコントローラ26
のランプ接続端子26cには停止中ランプ16が電気的
に接続されている。
【0026】このランプコントローラ26は、電源コン
トローラ25の電源出力端子25aから商用電源を出力
しているときには停止中ランプ16を消灯し、当該電源
出力端子25aから商用電源を出力していないときには
停止中ランプ16を点灯させる装置である。
【0027】次に、電源系統について説明する。商用電
源用の電源プラグ27はコード28を介して中継端子2
9に電気的に接続されている。中継端子29は、電源ス
イッチ18を介して自動手動選択スイッチ19の共通端
子19cと、電源ランプ17と、ランプコントローラ2
6の電源入力端子26bとに電気的に接続されている。
【0028】自動手動選択スイッチ19の自動側端子1
9aは、血中酸素濃度測定装置22の電源入力端子と、
心拍数計測装置24の電源入力端子と、電源コントロー
ラ25の電源入力端子25bと、演算処理装置26用の
直流電源装置30の電源端子30aに電気的に接続され
ている。また、直流電源装置30の直流出力端子30b
は、演算処理装置26に電気的に接続されており、安定
化した直流電力を演算処理装置26に供給できるように
なっている。自動手動選択スイッチ19の手動側端子1
9bは、電源コントローラ25の電源出力端子に電気的
に接続されている。前記直流電源装置30も制御装置2
3を構成する。
【0029】図3は、本発明の実施の形態に係る濃縮酸
素供給装置の演算処理装置26の詳細を説明するための
ブロック図である。この図3において、上記演算処理装
置26は、各種処理を実行するマイクロプロセッサユニ
ット(MPU)261と、本発明の濃縮酸素供給方法を
実行するプログラムを記憶する読出専用メモリ(RO
M)262と、各種演算処理時に使用する所定のパラメ
ータや測定値を記憶するランダムアクセスメモリ(RA
M)263と、血中酸素濃度測定装置22及び心拍数計
測装置24が接続される入力ポート264と、心拍数デ
ィスプレイ12、酸素濃度表示ディスプレイ13及び指
示項目ディスプレイ14へ表示データを出力し、電源コ
ントローラ25へ運転制御信号を出力し、かつ、決定さ
れた前記濃縮酸素製造装置21の提供すべき酸素濃度に
関する設定信号と提供すべき酸素流量とに関する設定信
号とを濃縮酸素製造装置21の制御信号入力端子21a
に出力する出力ポート265とから構成されている。
【0030】また、ROM262には、血中酸素濃度を
xとし、酸素供給量を決める変数をan とし、酸素供給
最小量をbn とすると、酸素供給時間yと設定すると、 y=an x+bn [数1] y=an2 +bn x+c [数2] y=ann +bnn-1 +・・・・ [数n] によって計算させるプログラムが記憶されている。MP
U261が上記計算式を演算することにより、y=an
x+bn のリニア・リグレーションライン又はy=ax
2 +bx+cのノン・リニア・リグレーションライン
と、単純な計算式から複雑な計算式、さらには、経験式
から実験式までいろいろと作ることができ、例えば図6
に示すような酸素供給時間特性を得ることができる。ま
た、ROM262には、図7に示すようなデータベース
700が記憶されている。このデータベース700につ
いては後で詳細に説明する。さらに、ROM262に
は、血中酸素濃度をxに応じて、当該血中酸素濃度xに
最適と考えられる濃縮酸素濃度と、当該濃縮酸素濃度に
おいて好適な酸素流量を得られるデータベース(図示せ
ず)が記憶されている。
【0031】また、この演算処理装置26は、ROM2
62に記憶された濃縮酸素供給方法を実行するプログラ
ムをMPU261が実行することにより、濃縮酸素供給
方法を実現することができるものである。また、MPU
261は、ソフトウエアによりプログラムタイマーを実
現している。もちろん、MPU261とは別に、MPU
261の外部に独立したハードウエアのプログラムタイ
マーを備えるものであってもよい。
【0032】図4は、本発明の実施の形態に係る濃縮酸
素供給装置に使用される電源コントローラの詳細を説明
するための回路図である。この図4において、電源コン
トローラ25の構成を説明すると、電源入力端子25b
は、リレーRLのリレー接点rlを介して電源出力端子
25aに電気的に接続されている。直流電源端子25
d,25eは、演算処理装置26の直流電源回路に電気
的に接続されている。また、直流電源端子25dは、リ
レーRLの励磁コイルclの一端に電気的に接続されて
いる。このリレーRLの励磁コイルclの一端と他端と
の間には、ダイオードDが直流電源端子25d側がカソ
ードになるように電気的に接続されている。このリレー
RLの励磁コイルclの他端はトランジスタTrのコレ
クタに電気的に接続されている。また、トランジスタT
rのベースは、運転制御信号入力端子25cに電気的に
接続されている。また、トランジスタTrのエミッタ
は、直流電源端子25eに接続されている。
【0033】この電源コントローラ25は、直流電源端
子25d,25eに直流電力が供給されている状態で、
運転制御信号入力端子25cに運転制御信号が入力され
ると、トランジスタTrが導通状態になり、リレーRL
の励磁コイルclに電流が流れてリレー接点rlが閉成
されることになり、電源入力端子25bから供給される
商用電源が電源出力端子25aを介して濃縮酸素製造装
置21に供給されて、濃縮酸素製造装置21が運転する
ことになる。
【0034】また、この電源コントローラ25は、直流
電源端子25d,25eに直流電力が供給されている状
態で、運転制御信号入力端子25cに運転制御信号が遮
断されると、トランジスタTrが非導通状態になり、リ
レー接点rlが開放されることになり、電源入力端子2
5bから供給される商用電源が電源出力端子25aに供
給されなくなり、濃縮酸素製造装置21の動作が停止す
る。
【0035】図5は、本発明の実施の形態に係る濃縮酸
素供給装置に使用される濃縮酸素製造装置の構成例を示
すブロック図である。この濃縮酸素製造装置21は、図
5に示すように、粗いメッシュのフィルター211と、
細かいメッシュのフィルター212と、コンプレッサ2
13と、凝縮冷却管214と、気液分離器215と、四
方弁216と、吸着タンク217,218と、チェック
バルブ219,220と、貯留タンク221と、圧力調
整弁222と、ミキシング弁223と、除菌フィルター
224とから構成されている。なお、当該コンプレッサ
213、圧力調整弁222、ミキシング弁223及び四
方弁216を運転制御する製造装置制御回路は図示しな
い。この製造装置制御回路は、コンプレッサ213を動
作させるとともに四方弁216の開閉をコントロールす
ることにより濃縮酸素を製造させるものである。また、
製造装置制御回路は、ミキシング弁223及び圧力調整
弁222の開閉を制御して設定された酸素濃度と設定さ
れた酸素流量とが供給できるようにする装置である。
【0036】コンプレッサ213は、大気を粗いメッシ
ュのフィルター211及び細かいメッシュのフィルター
212を介して吸い込む。このコンプレッサ213は、
圧縮された圧縮空気を凝縮冷却管214に供給する。凝
縮冷却管214では圧縮空気を冷却し圧縮空気内の水分
を凝縮する。凝縮冷却管214を通過した圧縮空気は、
気液分離器215を通過する際に水分が分離され、四方
弁216により吸着タンク217,218の一方に供給
される。吸着タンク217,218内には窒素吸着物剤
が充填されており、圧縮空気の供給を受けている吸着タ
ンク217または吸着タンク218は圧縮空気中の窒素
を吸着剤で吸着し、濃縮酸素を出力できるようになって
いる。
【0037】四方弁216は、例えば気液分離器215
を通過した圧縮空気を吸着タンク217に供給するよう
に通路を設定したときには、吸着タンク218内の吸着
剤に吸着された窒素を大気に放出するように通路を設定
し、逆に、気液分離器215を通過した圧縮空気を吸着
タンク218に供給するように通路を設定したときに
は、吸着タンク217内の吸着剤に吸着された窒素を大
気に放出するように通路を設定できるようになってい
る。この四方弁216の通路の切り換えタイミングは、
例えば20[秒]間隔で交互に行うようになっている。
【0038】吸着タンク217または吸着タンク218
で濃縮された濃縮酸素は、チェックバルブ219または
チェックバルブ220を介して貯留タンク221、圧力
調整弁222、除菌フィルター224、ホース6を介し
てマスク7に供給されることになる。なお、気液分離器
215の下流側と、圧力調整弁222の下流側との間に
ミキシング弁223を設け、所望の酸素濃度の濃縮酸素
を所望の酸素流量で供給できるようにしてある。なお、
この濃縮酸素製造装置21は、酸素が93[%/体積]
〜37.5[%/体積]を占める濃度の酸素を供給する
ことができる。
【0039】図6は、本発明の実施の形態に係る濃縮酸
素供給装置に使用される酸素供給時間と血中酸素濃度と
の関係を示す特性図であり、横軸に血中酸素濃度[%]
を、縦軸に酸素供給時間[分]をとったものである。こ
の図6は、血中酸素濃度[%]の低下に伴って酸素供給
時間[分]が一次曲線で増加する特性になっており、上
述したように数式1をMPU261が計算することによ
り得ることができるものである。もちろん、この図6と
同じデータベースを用意し、そのデータベースに測定し
た血中酸素濃度を照らして酸素供給時間を求めるように
してもよい。
【0040】図7は、本発明の実施の形態に係る濃縮酸
素供給装置にて実現する簡易健康診断を行うためのデー
タベースである。この図7において、データベース70
0は、血中酸素濃度欄701と、この血中酸素濃度欄7
01に応じて健康状態を示す診断項目欄702とが設け
られており、ROM262に記憶されている。このデー
タベース700は、例えば、血中酸素濃度SpOがパ
ルスオキシメーターの表示において100[%]から9
8を以上のときには「健康です。この調子で頑張りまし
ょう。」、血中酸素濃度SpOがパルスオキシメータ
ーの表示において98[%]未満から96[%]以上の
ときには「健康ですが、疲れには注意しましょう。」、
血中酸素濃度SpOがパルスオキシメーターの表示に
おいて96[%]未満から94[%]以上のときには
「やや疲れがてできいます。注意してください。」、血
中酸素濃度SpOがパルスオキシメーターの表示にお
いて94[%]未満から92[%]以上のときには「体
に異常があります。医者に相談して下さい。」、血中酸
素濃度SpOがパルスオキシメーターの表示において
92[%]未満から90[%]以上のときには「医者に
診断してもらう必要があります。」、血中酸素濃度Sp
がパルスオキシメーターの表示において90[%]
未満のときには「大至急医者に治療してもらう必要があ
ります。」というような内容となっている。
【0041】このような構成の濃縮酸素供給装置の動作
について図1ないし図7を基に、図8を参照して説明す
る。図8は、本発明の実施の形態に係る濃縮酸素供給装
置における演算処理装置26のMPU261の動作を説
明するためのフローチャートである。
【0042】電源プラグ27を商用電源のコンセントに
挿入してあるものとする。また、自動手動選択スイッチ
19は自動が選択されたものとする。
【0043】この状態で、電源スイッチ18をオンとす
ると、血中酸素濃度測定装置22、演算処理装置26、
心拍数計測装置24及び電源ランプ17に電力が供給さ
れる。これにより、電源ランプ17は、点灯して電源ス
イッチ18が投入されたことを表示している。
【0044】MPU261は、電力の供給を受けると図
8のフローチャートを実行し、まず、RAM263等を
リセットして心拍数ディスプレイ12、酸素濃度表示デ
ィスプレイ13、指示項目ディスプレイ14を初期状態
の表示にし(ステップ100)、次いで、データ入力が
あるか否かを判断している(ステップ101)。MPU
261は、データ入力がないときには(ステップ10
1;NO)、データ入力待ちになる。
【0045】ここで、被験者はマスク7を口許に当て
て、かつ、被験者が測定穴11に例えば人指し指を挿入
する。すると、血中酸素濃度測定装置22及び心拍数計
測装置24は測定を開始し、数秒で測定終了信号と測定
結果を入力ポート264を介してMPU261に与え
る。
【0046】MPU261は、測定終了信号を受け取る
と(ステップ101;YES)、測定結果を取り込み処
理を実行して当該測定結果をRAM263に記憶させる
(ステップ102)。
【0047】また、MPU261は、RAM263に記
憶された測定結果の血圧値を出力ポート265を介して
心拍数ディスプレイ12に表示し、同様にRAM263
に記憶された測定結果の血中酸素濃度を出力ポート26
5を介して酸素濃度表示ディスプレイ13に表示させる
処理を実行する(ステップ103)。
【0048】また、MPU261は、測定結果の血中酸
素濃度データxを、ROM262に記憶されたデータベ
ース700の血中酸素濃度欄701に照らし、診断項目
欄702から診断結果データを取り出す処理を実行する
とともに、数式1を使用して測定結果の血中酸素濃度デ
ータxから酸素供給時間yを計算する計算処理を実行す
る(ステップ104)。なお、このときに、MPU26
1は、測定結果の血中酸素濃度データxを図示しないデ
ータベースに照らし、最適な酸素濃度と当該酸素濃度に
好適な酸素流量を求める。もちろん、MPU261は、
測定結果の血中酸素濃度データxを図示しないデータベ
ースに照らし、最適な酸素流量と当該酸素流量に好適な
酸素濃度を求めるようにしてもよい。また、MPU26
1は、測定結果の血中酸素濃度データxを基に、所定の
計算式によって最適な酸素流量と当該酸素流量に好適な
酸素濃度を求めるようにしてもよい。ここで、所定の計
算式とは、例えば血中酸素濃度データxが90[%]の
場合に酸素濃度を一番高くし(例えば、93[%/体
積])、酸素流量も最も多くし、また、血中酸素濃度デ
ータxが100[%]の場合には、酸素濃度を一番低く
し(例えば、37.5[%/体積])、酸素流量も最も
少なくし、これらの間を一次曲線で結んだような線分と
なるような式のことをいう。
【0049】このMPU261は、数式1を用いて、濃
縮酸素製造装置21が濃縮酸素を供給できる状態にあっ
たとすると、例えば測定結果の血中酸素濃度データxが
100[%]のときには酸素供給時間yを3[分]に、
また、測定結果の血中酸素濃度データxが90[%]の
ときには酸素供給時間yを58[分]になるような特性
Pを得ている(図6参照)。
【0050】実際には、濃縮酸素製造装置21は、電力
を供給してから例えば約2[分]経過しないと、濃縮酸
素が供給されないので、次のようにしている。すなわ
ち、濃縮酸素製造装置21に電源を供給してから2
[分]経過するまでの時間分を加えて、例えば測定結果
の血中酸素濃度データxが100[%]のときには酸素
供給時間yを5[分]に、また、測定結果の血中酸素濃
度データxが90[%]のときには酸素供給時間yを6
0[分]になるような特性Qにしている(図6参照)。
【0051】次に、MPU261は、前ステップで得ら
れた診断項目データを出力ポート265を介して指示項
目ディスプレイ14に表示する処理を実行する(ステッ
プ105)。これにより、前記指示項目ディスプレイ1
4には、測定結果の酸素濃度が100[%]のときには
「健康です。この調子で頑張りましょう。」とか、血中
酸素濃度98[%]未満から96[%]以上のときには
「健康ですが、疲れには注意しましょう。」というよう
に表示される。
【0052】ついで、MPU261は、前ステップで求
めた酸素供給時間yをプログラムタイマーにセットする
とともに、出力ポート265を介して電源コントローラ
25の運転制御信号入力端子25cに運転制御信号を供
給する(ステップ106)。同様に、MPU261は、
測定結果の血中酸素濃度データxからデータベースに照
らして決定され得られた提供すべき最適な酸素濃度に関
する設定信号と、当該酸素濃度において提供すべき最適
な酸素流量に関する設定信号とを、濃縮酸素製造装置2
1の制御信号入力端子21aに供給する(ステップ10
6)。これにより、濃縮酸素製造装置21は、提供すべ
き濃縮酸素の酸素濃度と提供すべき濃縮酸素の酸素流量
とが設定されることになり、運転を開始すると当該濃度
と流量で濃縮酸素が出力されることになる。
【0053】出力ポート265から出力された運転制御
信号は、電源コントローラ25の運転制御信号入力端子
25cに供給される。すると、電源コントローラ25の
トランジスタTrのベースには、運転制御信号が印加さ
れることになり、トランジスタTrをオンにする。これ
により、直流電源端子25d、リレーRLの励磁コイル
cl、トランジスタTr、直流電源端子25eと回路が
形成されて電流が流れ、リレーRLのリレー接点rlが
閉成する。これにより、電源入力端子25b、リレー接
点rl、電源出力端子25a、濃縮酸素製造装置21の
電源入力端子21aと回路が形成されて濃縮酸素製造装
置21に電力が供給される。濃縮酸素製造装置21は、
濃縮酸素の製造動作を開始し、当該開始した時点より所
定時間後(例えば3分後)に、設定された最適な酸素濃
度で設定された最適な酸素流量の濃縮酸素の提供を開始
する。もちろん、濃縮酸素製造装置21が、あらかじめ
濃縮酸素の製造動作をしてる場合には、待ち時間(上記
した運転開始から3分後)無しに、設定された最適な酸
素濃度で設定された最適な酸素流量の濃縮酸素の提供を
開始する。
【0054】MPU261は、プログラムタイマーが設
定した時間に達したか否かの判断をしている(ステップ
107)。すなわち、MPU261は、プログラムタイ
マーから設定時間に達した旨の信号がないときには(ス
テップ107;NO)、再び判断の処理に戻る。
【0055】ここで、MPU261は、プログラムタイ
マーが設定した時間に達した旨の信号を受け取ると(ス
テップ107;YES)、運転制御信号の出力を停止す
る(ステップ108)。
【0056】これにより、電源コントローラ25の運転
制御信号入力端子25cには、運転制御信号が供給され
なくなり、トランジスタTrがオフとなって、リレーR
Lの励磁コイルclの通電を絶つことになる。これによ
り、リレーRLのリレー接点rlが開放し、濃縮酸素製
造装置21への電力の供給を絶つことになる。したがっ
て、濃縮酸素製造装置21からの濃縮酸素の供給は停止
する。
【0057】なお、自動手動選択スイッチ19を手動側
に倒すと、電源スイッチ18がオンとなっている間は濃
縮酸素製造装置21が運転されることになる。この場
合、濃縮酸素製造装置21は、あらかじめ設定されてい
る酸素濃度と酸素流量とで濃縮酸素を供給する。濃縮酸
素製造装置21は、図示しないが、手動により、供給す
べき酸素濃度と、供給すべき酸素流量とを設定できるよ
うになっている。
【0058】上述した本発明の実施の形態に係る濃縮酸
素供給装置によれば、次のような利点がある。
【0059】(1)被験者は測定穴11に例えば人指し
指を挿入し、数秒間で計測が終了するので、短時間の測
定で済むことから、測定器を長時間、身体に付けたまま
にしなければならない煩わしさが解消する。また、単
に、測定穴11に指を挿入するだけであるので、操作が
簡単である。 (2)簡単な測定器であるので、製造コストが安価にな
る。また、常に、各部品は使用されるので、部品の無駄
がない。 (3)現在の被験者の健康状態に応じた濃縮酸素が適正
に供給されることになる。 (4)現在の被験者の健康状態を簡易に診断し、表示さ
せることができる。 (5)酸素濃縮器本体に従来のような加湿ボトルが装着
されていないので,簡単に器械を操作でき、酸素濃縮器
に対する重々しさを取り除くことができた。
【0060】なお、上記実施の形態に係る濃縮酸素供給
装置1では、図6に示すように直線的な特性(Pまたは
Q)が得られる数式1を使用して酸素供給時間yを求め
たが、これに限定されることなく、例えば図9(a)の
ような二次曲線を描く特性、あるいは、図9(b)のよ
うな双曲線を描く特性、あるいは、図9(c)に示すよ
うな階段状を描く特性が得られる計算式を使用して酸素
供給時間yを求めてもよい。ここで、図9(a)は血中
酸素濃度xの低下に伴って酸素供給時間yが二次曲線で
増加している特性図である。図9(b)は血中酸素濃度
xの低下に伴って酸素供給時間yが双曲線で増加してい
る特性図である。図9(c)は血中酸素濃度xの低下に
伴って酸素供給時間yが階段状で増加している特性図で
ある。これらの特性図は、演算処理装置26のMPU2
61がROM262に記憶された所定の計算式により計
算することによって得ることができる。
【0061】また、これら特定図のデータベースをRO
M262内に用意し、測定結果xを当該ROM262内
のデータベースに照らして酸素供給時間yを求めるよう
にしてもよい。
【0062】要は、静脈内血中酸素濃度xが減少するに
応じて酸素供給時間yが増加するような特性であれば、
これらに限定されることなく使用することができる。
【0063】また、上記実施の形態に係る濃縮酸素供給
装置1では、演算処理装置26は、MPU261、RO
M262、RAM263、入力ポート264及び出力ポ
ート265からなるマイクロチップで構成したが、これ
に限定されることなく、プログラマブルシーケンサー等
を使用して構成してもよい。
【0064】また、本発明の実施の形態では、心拍数計
測装置24を設けた構成例で説明したが、心拍数計測装
置24は必須の要素ではなく、設けなくてもよい。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る濃縮
酸素供給方法によれば、所定範囲の濃度の濃縮酸素を所
定範囲の酸素流量で提供できる製造工程と、血中酸素濃
度を計測できる計測工程と、前記計測工程で得た血中酸
素濃度に応じて前記製造工程における濃縮酸素の提供時
間と提供酸素濃度と提供酸素流量とを決定し、当該決定
された提供酸素濃度の濃縮酸素を当該決定された提供酸
素流量で当該決定された時間だけ前記製造工程から提供
可能に前記製造工程を制御する制御工程とを備えたの
で、現在の被験者の健康状態に応じた適正な酸素濃度で
適正な酸素流量の濃縮酸素が的確に供給できる。
【0066】また、本発明に係る濃縮酸素供給方法によ
れば、前記制御工程に、表示機能を備え、血中酸素濃度
に応じて前記表示機能に、血中酸素濃度に基づく診断内
容を表示させるので、現在の被験者の健康状態を簡易に
診断し、表示させることができる。
【0067】また、本発明に係る濃縮酸素供給装置によ
れば、所定範囲の濃度の濃縮酸素を所定範囲の酸素流量
で提供できる濃縮酸素製造手段と、血中酸素濃度を計測
できる血中酸素濃度測定手段と、前記酸素濃度測定手段
からの測定した血中酸素濃度に応じて前記濃縮酸素製造
手段の運転時間と提供すべき酸素濃度と酸素流量とを決
定し、前記濃縮酸素製造手段を当該決定した酸素濃度と
酸素流量で提供可能に設定し、かつ当該決定した運転時
間で運転制御する制御手段とを備えたので、次のような
効果がある。
【0068】(1)血中酸素濃度測定装置により数秒間
で計測が終了するので、測定器を長時間、身体に付けた
ままにしなければならない煩わしさが解消でき、また、
特別な操作が不要なので操作が簡単である。 (2)簡単な測定器であるので、製造コストが安価にな
り、また、常に、各部品は使用されるので、部品が無駄
がない。 (3)現在の被験者の健康状態に応じた濃縮酸素が適正
に供給されることになる。
【0069】また、本発明に係る濃縮酸素供給装置によ
れば、前記制御手段に表示手段を備え、前記血中酸素濃
度測定手段から得られた血中酸素濃度に応じて、前記表
示手段に、前記血中酸素濃度に基づく診断内容を表示さ
せたので、現在の被験者の健康状態を簡易に診断し、表
示させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る濃縮酸素供給装置の
全体構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る濃縮酸素供給装置の
全体構成及び電源系統を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る濃縮酸素供給装置の
制御装置の詳細を説明するためのブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る濃縮酸素供給装置に
使用される電源コントローラの詳細を説明するための回
路図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る濃縮酸素供給装置に
使用される濃縮酸素製造装置の構成例を示すブロック図
である。
【図6】本発明の実施の形態に係る濃縮酸素供給装置に
使用される酸素供給時間と血中酸素濃度との関係を示す
特性図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る濃縮酸素供給装置に
て実現する簡易健康診断を行うためのデータベースを示
す図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る濃縮酸素供給装置に
おける制御装置のMPUの動作を説明するためのフロー
チャートである。
【図9】本発明の実施の形態に係る濃縮酸素供給装置に
使用される酸素供給時間と血中酸素濃度との他の関係を
示す特性図である。
【符号の説明】
1 濃縮酸素供給装置 2 筐体 5 操作盤 6 ホース 7 マスク 11 測定穴 12 心拍数ディスプレイ 13 酸素濃度表示ディスプレイ 14 指示項目ディスプレイ 15 運転中ランプ 16 停止中ランプ 17 電源ランプ 18 電源スイッチ 19 自動手動選択スイッチ 21 濃縮酸素製造装置 22 血中酸素濃度測定装置 23 制御装置 24 心拍数計測装置 25 電源コントローラ 26 ランプコントローラ 27 電源プラグ 28 コード 30 直流電源装置 261 MPU 262 ROM 263 RAM 264 入力ポート 265 出力ポート

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定範囲の濃度の濃縮酸素を所定範囲の
    酸素流量で提供できる製造工程と、 血中酸素濃度を計測できる計測工程と、 前記計測工程で得た血中酸素濃度に応じて前記製造工程
    における濃縮酸素の提供時間と提供酸素濃度と提供酸素
    流量とを決定し、当該決定された提供酸素濃度の濃縮酸
    素を当該決定された提供酸素流量で当該決定された提供
    時間だけ前記製造工程から提供可能に前記製造工程を制
    御する制御工程と、 を備えたことを特徴とする濃縮酸素供給方法。
  2. 【請求項2】 前記製造工程で供給できる酸素の濃度
    は、酸素が37.5[%/体積]〜93[%/体積]で
    あることを特徴とする請求項1記載の濃縮酸素供給方
    法。
  3. 【請求項3】 前記制御工程は、血中酸素濃度の低下す
    るに応じて酸素供給時間が増加するものであることを特
    徴とする請求項1記載の濃縮酸素供給方法。
  4. 【請求項4】 前記制御工程は、表示機能を備え、血中
    酸素濃度に応じて前記表示機能に、血中酸素濃度に基づ
    く診断内容を表示させることを特徴とする請求項1記載
    の濃縮酸素供給方法。
  5. 【請求項5】 所定範囲の濃度の濃縮酸素を所定範囲の
    酸素流量で提供できる濃縮酸素製造手段と、 血中酸素濃度を計測できる血中酸素濃度測定手段と、 前記酸素濃度測定手段からの測定した血中酸素濃度に応
    じて前記濃縮酸素製造手段の運転時間と提供すべき酸素
    濃度と酸素流量とを決定し、前記濃縮酸素製造手段を当
    該決定した酸素濃度と酸素流量で濃縮酸素を提供できる
    設定とし、かつ当該決定した運転時間で運転制御する制
    御手段と、 を備えたことを特徴とする濃縮酸素供給装置。
  6. 【請求項6】 前記濃縮酸素製造手段は、37.5[%
    /体積]〜93[%/体積]の濃縮酸素を供給できる装
    置であることを特徴とする請求項5記載の濃縮酸素供給
    装置。
  7. 【請求項7】 前記制御手段は、血中酸素濃度の低下す
    るに応じて酸素供給時間が増加するように設定されるも
    のであることを特徴とする請求項5記載の濃縮酸素供給
    方法。
  8. 【請求項8】 前記制御手段は、前記血中酸素濃度測定
    手段から得られた血中酸素濃度xを基に所定の計算式で
    酸素供給時間yを計算するマイクロプロセッサユニット
    と、 前記マイクロプロセッサユニットで演算した作動時間y
    が設定されると同時に運転開始信号を出力し、当該作動
    時間yに達した時点で運転停止信号を出力するプログラ
    ムタイマーと、 前記濃縮酸素製造装置に前記プログラムタイマーからの
    運転開始信号で電力を供給し運転停止信号で電力を不供
    給とする電源コントローラとを備えたことを特徴とする
    請求項7記載の濃縮酸素供給装置。
  9. 【請求項9】 前記制御手段は、表示手段を備え、前記
    血中酸素濃度測定手段から得られた血中酸素濃度に応じ
    て、前記表示手段に前記血中酸素濃度に基づく診断内容
    を表示させることを特徴とする請求項5記載の濃縮酸素
    供給装置。
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