JP2002237607A - 多孔質層の転写方法、半導体素子の製造方法及び太陽電池の製造方法 - Google Patents

多孔質層の転写方法、半導体素子の製造方法及び太陽電池の製造方法

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JP2002237607A
JP2002237607A JP2001017290A JP2001017290A JP2002237607A JP 2002237607 A JP2002237607 A JP 2002237607A JP 2001017290 A JP2001017290 A JP 2001017290A JP 2001017290 A JP2001017290 A JP 2001017290A JP 2002237607 A JP2002237607 A JP 2002237607A
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porous layer
layer
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silicon
porous
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Akiyuki Nishida
彰志 西田
Katsumi Nakagawa
克己 中川
Kiyobumi Sakaguchi
清文 坂口
Takao Yonehara
隆夫 米原
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Canon Inc
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    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/547Monocrystalline silicon PV cells

Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価で量産性がある多孔質層の転写方法を提
供する。 【解決手段】 第一の結晶シリコンの片側表面に陽極化
成により多孔質層を形成する工程と、前記多孔質層の表
面に支持基体を固定する工程と、前記支持基体もしくは
前記多孔質層に力を加えることにより、前記多孔質層の
少なくとも一部を前記第一の結晶シリコンの多孔質層以
外の部分から分離して前記支持基体上に転写する工程
と、を少なくとも有することを特徴とする多孔質層の転
写方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は多孔質層の転写方
法、半導体素子の製造方法及び太陽電池の製造方法に関
する。より詳しくは、安価な支持基板上に多孔質層を形
成する方法、及び安価な基板上に多孔質層を介して薄膜
結晶を積層して太陽電池を始めとする半導体素子を製造
する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】各種機器の駆動エネルギー源や商用電力
と系統連系させる電源として、太陽電池が広く研究され
ている。
【0003】太陽電池を低コストで製造したいという要
請から、低価格の基板上に素子を形成して太陽電池を製
造できることが望まれる。一方、太陽電池を構成する半
導体としては一般にシリコンが用いられる。中でも、光
エネルギーを起電力に変換する効率すなわち光電変換効
率の観点からは、単結晶シリコンが最も優れている。し
かし、大面積化および低コスト化の観点からは、アモル
ファスシリコンが有利とされている。また、近年におい
ては、アモルファスシリコンなみの低コストと単結晶な
みの高エネルギー変換効率とを得る目的で、多結晶シリ
コンの使用が検討されている。
【0004】ところが、このような単結晶シリコンや多
結晶シリコンを用いた太陽電池の製造方法として従来提
案されている方法は、塊状の結晶をスライスして板状の
基板とするため、その厚さを0.3mm以下にすること
は困難であった。このような方法で製造した基板は、光
量を十分に吸収するのに必要な厚さ(20μm〜50μ
m程度)以上の厚さを有するため、材料の有効利用が十
分とはいえなかった。即ち、太陽電池の低価格化を図る
ためには、単結晶シリコンや多結晶シリコンのさらなる
薄型化が必要である。
【0005】また、最近では、溶融したシリコンの液滴
を鋳型に流し込むスピン法によりシリコンシートを形成
する方法が提案されているが、厚さは最低でも0.1m
m〜0.2mm程度となり、結晶シリコンとして光吸収
に必要十分な膜厚(20μm〜50μm)に比べるとさ
らに薄膜化を図る余地がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、単結晶シリコ
ン基板上に成長した薄膜のエピタキシャル層を基板から
分離(剥離)して太陽電池に用いることで高エネルギー
変換効率と低コスト化を両立させる試みが提案されてい
る(Milnes,A.G. and Feucht,
D.L.“Peeled Film Technolo
gy SolarCells”. IEEE Phot
ovoltaic Specialist Confe
rence, p.338,1975)。
【0007】しかしながら、この提案に示された方法で
は、基板となる単結晶シリコン上にSiGeの中間層を
設け、該中間層上に単結晶シリコン層をヘテロエピタキ
シャル成長させ、この中間層を選択的に溶融させてエピ
タキシャル成長させた単結晶シリコン層を剥がす必要が
ある。一般的に、ヘテロエピタキシャル成長により形成
した層は、下地となる層と格子定数が異なるため成長界
面(下地層との界面)で欠陥が誘起されやすい。また、
この方法は、異種材料を用いるという点でプロセス・コ
スト的に有利であると言えない。
【0008】また、U.S.Pat.No.4,81
6,420には、マスク材を介して結晶基板上に選択的
エピタキシャル成長および横方向成長法によりシート状
の結晶を形成した後基板より分離することを特徴とする
太陽電池の製造方法により、薄型の結晶太陽電池が得ら
れることが示されている。
【0009】しかし、この方法においてマスク材に設け
られる開口部はライン状であり、この開口部(ラインシ
ード)より選択的エピタキシャル成長および横方向成長
を用いて成長させたシート状の結晶を分離するために、
結晶のへき開を利用して機械的に剥がすことになる。そ
のため、ラインシードがある程度の大きさ以上となった
場合には、基板との接地面積が多くなり、剥がす途中で
シート状結晶を破損してしまうおそれがある。特に、太
陽電池の大面積化を図る場合、どんなにライン幅を狭く
しても(実際的には1μm前後)ライン長が数mm〜数
cmあるいはそれ以上の大きさになるので、上述の方法
は実際上困難となる。
【0010】このような点に鑑み、シリコンウエハ表面
に陽極化成により多孔質シリコン層を形成した後剥離
し、剥離した多孔質層を金属基板上に固着させて多孔質
層上にエピタキシャル層を形成し、これを用いて良好な
特性を示す薄膜結晶太陽電池を作製する方法が提案され
ている(特開平6−45622号公報)。
【0011】しかし、この方法を用いた場合、金属基板
が高温プロセスに曝されるため、エピタキシャル層内に
不純物が混入し、エピタキシャル層の特性が十分なもの
にならないおそれがあるという問題が残っていた。また
非常に薄い多孔質層を単独で取り扱うので搬送に工夫を
要するという問題もあった。
【0012】かかる状況に鑑み、本発明は、特性の良好
な半導体層を得ることができる多孔質層の転写方法を得
ることを目的とする。また、本発明は、特性の良好な半
導体素子を量産することができる半導体素子の製造方法
を提供することを目的とする。
【0013】本発明の他の目的は、量産可能な高効率太
陽電池の製造方法を提供することにある。
【0014】また本発明の別の目的は結晶基板上に形成
した多孔質層を他の基板上に転写し、多孔質層が除去さ
れた結晶基板を再使用することによりコストダウンを図
ることにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、結晶シリコン基体の片側表面に陽極化成
により多孔質層を形成する工程と、前記多孔質層の表面
に支持基体を固定する工程と、前記支持基体もしくは前
記多孔質層に力を加えることにより、前記多孔質層の少
なくとも一部と前記結晶シリコン基体とを分離して、前
記多孔質層の少なくとも一部を前記支持基体上に転写す
る工程と、を少なくとも有することを特徴とする多孔質
層の転写方法を提供する。
【0016】また、本発明は、上記方法で多孔質層を支
持基体上に転写する工程と、転写された多孔質層上に結
晶半導体層を形成する工程と、を少なくとも有すること
を特徴とする半導体素子の製造方法及び太陽電池の製造
方法を提供する。
【0017】前記多孔質層の少なくとも一部を分離する
ことには、結晶シリコン基体のうち、多孔質層と多孔質
化層以外の部分の界面において多孔質層を分離すること
が含まれ、また、結晶シリコン基板側に多孔質が残るよ
うに多孔質層の一部を分離することも含まれる。すなわ
ち、多孔質層の全部と、多孔質化されていない部分とを
その界面で分離することが含まれ、また、多孔質の一部
と、多孔質層の残部及び多孔質化されていない部分と
を、多孔質層の内部で分離することも含まれる。
【0018】また結晶シリコン基体には、基板、フィル
ム等も含まれる。
【0019】かかる方法において、多孔質層を転写した
後に、前記結晶シリコン上に再度陽極化成により多孔質
層を形成することが好ましく、このように再度形成され
た多孔質層を上記転写方法で前記支持基体とは別の支持
基体に転写することが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の太陽電池の製造
プロセスの好適な形態を示す模式的な断面図である。以
下、本発明の太陽電池の製造プロセスの好適な例を図1
を用いて説明する。
【0021】結晶シリコンからなる結晶基板101、例
えば単結晶シリコンウエハの表面に、不純物を熱拡散、
イオン打ち込みあるいはウエハ作製時に混入させること
により導入し、少なくともウエハ表面にp+(あるいは
+)層102が形成されるようにする(図1
(a))。次に不純物を導入した側のウエハ表面をHF
溶液中で陽極化成により多孔質化して多孔質層103を
形成する(図1b))。多孔質化する際に、化成電流レ
ベルを例えば途中で低レベルから高レベルへ変化させる
等により多孔質層103に疎密の変化(層中の孔の占め
る割合の変化)をもたせておくことで、多孔質層が分離
されやすいように制御することができる。より具体的に
は、多孔質層103中の表面とは反対側(図1の場合下
側)の孔の占める割合(体積率)を大きくしてこの部分
を脆弱な構造にしておくことで、後の転写工程で多孔質
層103の大部分が転写されやすくなる。次に支持基板
(支持基体)104、例えば金属級シリコン基板を多孔
質層103の表面に固着させ(図1(c))、支持基板
104或いは多孔質層103に力を加えることにより、
多孔質層103中に形成した疎密構造の脆弱な部分で多
孔質層103を分離させ、支持基板104上に多孔質層
103aを転写する(図1(d))。支持基板104に
力を加える場合には同時にシリコンウエハ101にも力
を加えてもよいし、支持基板104と多孔質層103の
両方、もしくは、支持基板104、多孔質層103、シ
リコンウエハ101の全てに力を加えてもよい。このよ
うにして転写された多孔質層103a上にエピタキシャ
ル成長法により単結晶シリコン層105を成長させ、さ
らにその上にn+(あるいはp+)層106を形成する
(図1(e))。n+(p+)層106の上に表面電極1
07を形成してから表面反射防止層108を形成し、支
持基板104の多孔質層と反対側に裏面電極109を形
成して太陽電池とする(図1f))。剥離が終わった後
のシリコンウエハはその表面に残っている多孔質層10
3bをエッチング等により除去/処理する(図1
(g))。それによりシリコンウエハ101は再生さ
れ、再び最初の工程(図1(a))に供せられる。
【0022】本発明によれば金属基板の代わりに金属級
シリコン基板を用いることで成長時のエピタキシャル層
への不純物混入が大幅に抑えられ、さらに多孔質層があ
る為にエピタキシャル層に対する不純物ゲッタリングの
効果も有する。また本発明によれば支持基板で多孔質層
を固定してから多孔質層を分離しエピタキシャル成長を
行うので、多孔質層のみを分離して基板上に載置する方
法に比べ、一連のプロセスを行うに際して操作性が良
い。
【0023】本発明の太陽電池の製造方法を多孔質層を
形成する材料としてシリコンを例に挙げて以下に詳細に
説明する。
【0024】(実施形態例1)本形態例では金属級シリ
コン基板上に薄膜単結晶太陽電池を得る。図1を用いて
詳細に説明する。
【0025】図1(a)に示すように、まずシリコン単
結晶基板101の表面層にB(ホウ素)を熱拡散により
導入する。こうして表面層がp+層102となった単結
晶基板を、HF溶液中で陽極化成により多孔質化して多
孔質層103を形成する(図1(b))。この時、化成
電流レベルを例えば初め低レベルとしておいて途中から
高レベルへ変化させる等により、あらかじめ多孔質層の
構造に疎密の変化を設けておくことで、後で所望の位置
で分離しやすいように制御することが可能である。
【0026】次に多孔質層103の上に支持基板となる
金属級シリコン基板104を密着して貼り合わせ、加熱
炉(図示せず)に入れて加熱し、金属級シリコン基板1
04と多孔質層103とを固着させる。金属級シリコン
基板は通常の半導体シリコンウエハと同様に金属級シリ
コンを原料にCZ(Czochralski)法により
インゴットを引き上げるか、又は鋳型に溶けた原料を流
し込んでキャスティング法により多結晶塊を作製してス
ライスすることで得られる。また、特開平9−3640
3に開示されているように板状の溝を有する鋳型に粉末
状の金属級シリコンを入れて溶融/固化させることで直
接シート状の基板を得ることも可能である。
【0027】金属級シリコン基板104と多孔質層10
3とを固着させる方法としては両者を貼り合せて熱処理
を行う方法がある。このとき、金属級シリコン表面或い
は多孔質層表面の少なくともいずれか一方に自然酸化膜
の膜厚程度の酸化シリコン層、または微量の水分が存在
することが望ましい。これらの存在により固着が強固な
ものとなる。また、金属級シリコン基板と多孔質層とを
固着させる別な方法としては両者の間に薄い金属層を設
けて、すなわち金属級シリコン表面或いは多孔質層表面
のいずれか一方に蒸着或いはスパッタ等によりNi,C
r,Fe,Co,Ti,Mo,W等の金属層を付けて両
者を密着させて熱処理を行いシリサイド層を形成する方
法もある。以上の2つ方法の場合には必要に応じて予め
多孔質層103を水素雰囲気中で1000℃以上でアニ
ールして多孔質層の表面層を平滑化しておくこともでき
る。さらに、金属級シリコン基板と多孔質層とを固着さ
せるもう一つ別な方法としては金属級シリコン表面或い
は多孔質層表面のいずれか一方に蒸着或いはスパッタ等
によりIn,Sn,Ga,Bi,Al等の比較的低融点
の金属を付けて両者を密着させて熱処理を行う方法があ
る。これにより、加熱されたシリコンが一旦金属中に溶
け込み、冷却されるときに金属級シリコン表面または多
孔質層表面上に溶けたシリコンが再析出してシリコン基
板と多孔質層との間を部分的にシリコンで連結して固着
される。
【0028】上述の方法の内、金属を介して固着する方
法では多孔質の上に太陽電池等の光デバイスを形成した
ときにそれらの金属層が裏面反射層としても有効に作用
する。
【0029】固着した金属級シリコン基板104と多孔
質層103を形成したシリコン単結晶基板101との間
に力を加えて多孔質層103aとシリコン単結晶基板1
01とを分離し(図1(d))、次に結晶成長法、例え
ば熱CVD法や液相エピタキシャル成長法等により太陽
電池の活性層として必要十分な厚みの単結晶シリコン層
105を多孔質層103a上に形成する。加える力とし
ては引っ張る力、押し開く力、超音波の印加、流体の噴
き付け等が挙げられる。この時、シリコン層105の形
成時に微量のドーパントを混入させることにより活性層
をp-型(あるいはn-型)に制御することが可能であ
る。活性層105の上にp+層(あるいはn+層)106
を不純物の熱拡散により形成するか、またはプラズマC
VD法により堆積する、あるいは上述の活性層105の
形成の終わりにドーパントの量を増大させることで形成
する(図1(e))。
【0030】最後にp+層(あるいはn+層)106の上
にグリッド状の集電電極107、表面反射防止層10
8、金属級シリコン基板の裏側に裏面電極109を真空
蒸着し、太陽電池とする(図1(f))。
【0031】シリコン単結晶基板101は、表面に残留
している多孔質層103bをエッチング等により除去
し、表面平坦性が許容できないほど荒れている場合には
必要に応じて表面平坦化を行った後(図1(g))、再
度図1(a)の工程に供せられる。
【0032】(実施形態例2)本形態例では金属級シリ
コン基板上に薄膜多結晶太陽電池を得る。
【0033】図2(a)に示すように、シリコン多結晶
基板201の表面層にB(ホウ素)を熱拡散により導入
する。以下実施形態例1と同様にして薄膜多結晶太陽電
池を得る(図2(f))。なお、201は多結晶基板、
202は拡散層(ホウ素がドープされた部分)、20
3、203a、203bは多孔質層、204は金属級シ
リコン基板、205は活性層、206はn+層(又はp+
層)、207は集電電極、208は反射防止層(透明導
電層)、209は裏面電極である。
【0034】(実施形態例3)本形態例では金属級シリ
コン基板上に薄膜化合物半導体太陽電池を得る。
【0035】図3(a)に示すように、まずシリコン単
結晶基板301の表面層にB(ホウ素)を熱拡散により
導入する。この表面にp+層302を形成した単結晶基
板を、HF溶液中で陽極化成により、例えば初め低電流
レベルで一定時間経過した後徐々に高電流レベルに引き
上げて化成するというふうにして多孔質化して多孔質層
303を形成する(図3(b))。
【0036】次に多孔質層303の上に支持基板となる
金属級シリコン基板304を密着して貼り合わせ、実施
形態例1と同様にして加熱炉(図示せず)に入れて加熱
し、金属級シリコン基板304と多孔質層303とを固
着させる。
【0037】固着した金属級シリコン基板304と多孔
質層303を形成したシリコン単結晶基板301との間
に力を加えて多孔質層303aとシリコン単結晶基板3
01とを分離する(図3(d))。
【0038】次に多孔質層303aの上にMOCVD法
により例えばp+層(あるいはn+層)、活性層(p-
(あるいはn-型))、n+層(あるいはp+層)の一連
の化合物半導体層305を連続して形成する(図3
(e))。
【0039】化合物半導体層305の表面にグリッド状
の集電電極306および表面反射防止層307、金属級
シリコン基板の裏側に裏面電極308を真空蒸着し、太
陽電池とする(図3(f))。
【0040】シリコン単結晶基板301は、表面に残留
している多孔質層303bを実施形態例1と同様にして
除去して、表面平坦性が許容できないほど荒れている場
合には必要に応じて表面平坦化を行った後(図3
(g))、再度図3(a)の工程に供せられる。
【0041】以上述べたように、本発明はシリコン基板
上に多孔質層を形成し、該多孔質層を支持基板上に転写
する方法に関し、その上にエピタキシャル層を成長させ
て得られる半導体層の製造方法、薄膜結晶太陽電池の製
造方法に係わるものである。
【0042】本発明の方法によって転写した多孔質上に
エピタキシャル層を形成してそれを利用することでウエ
ハ上にエピタキシャル層を形成してそれを利用した場合
と同等の特性が得られること、金属級シリコン等の低コ
スト基板が使用でき、また多孔質層を形成するシリコン
基板の再利用(繰り返し使用)が可能であり、コスト的
に有利となる。さらに本発明では転写した多孔質層上に
化合物半導体層も形成可能であり、種々の半導体装置、
太陽電池を製造することができる。
【0043】本発明に使用される多孔質シリコン層を形
成するための陽極化成法には弗酸溶液が好適に用いられ
る。弗酸溶液を用いた場合、HF濃度を10%以上とす
ることが多孔質化を行うという観点から好ましい。陽極
化成時に流す電流の量としてはHF濃度や所望とされる
多孔質層の厚さあるいは多孔質層表面の状態等によって
適宜決められるが、1mA/cm2〜100mA/cm2
の範囲が好適である。
【0044】またHF溶液にエチルアルコール等のアル
コールを添加することにより、陽極化成時に発生する反
応生成気体の気泡を瞬時に攪拌することなく反応表面か
ら除去でき、均一にかつ効率よく多孔質シリコン層を形
成することができる。添加するアルコールの量はHF濃
度や所望とする多孔質層の膜厚あるいは多孔質層の表面
状態によって適宜決められ、特にHF濃度が低くなりす
ぎないように注意して決める必要がある。
【0045】本発明において多孔質層上のシリコン層の
形成に使用されるエピタキシャル成長法には熱CVD
法、LPCVD法、スパッタ法、プラズマCVD法、光
CVD法または液相成長法等がある。例えば、熱CVD
法、LPCVD法、プラズマCVD法または光CVD法
等の気相成長法の場合に使用される原料ガスとしてはS
iH2Cl2、SiCl4、SiHCl3、SiH4、Si2
6、SiH22、Si26等のシラン類およびハロゲ
ン化シラン類が代表的なものとして挙げられる。
【0046】またキャリアガスとしてあるいは結晶成長
を促進させる還元雰囲気を得る目的で前記の原料ガスに
加えて水素(H2)が添加される。前記原料ガスの量と
水素の量との比は、形成方法および原料ガスの種類さら
に形成条件により適宜所望に従って決められるが、好ま
しくは1:10以上1:1000以下(導入流量比)が
適当であり、1:20以上1:800以下とするのがよ
り好ましい。
【0047】液相成長を用いる場合には、H2あるいは
2雰囲気中でGa,In,Sb,Bi,Sn等の溶媒
中にシリコンを溶解させて溶媒を徐冷あるいは溶媒中に
温度差をつけることによりエピタキシャル成長を行うこ
とが好ましい。
【0048】また多孔質層上に化合物半導体層を形成す
る場合にはMOCVD法、MBE法、液相成長法等が用
いられる。これらの結晶成長法に使用される原料として
は形成する化合物半導体の種類と各成長法によって適宜
決められるが、例えばGaAsを形成する場合には、M
OCVD法では、Ga(CH33、AsH3、Al(C
33等が使用され、また液相成長では溶媒をGaとし
てこれにAsまたはAsおよびAlを溶かし込んで成長
を行う。
【0049】また本発明で使用されるエピタキシャル成
長法における温度および圧力としては、形成方法および
使用する原料(ガス)の種類等によって異なるが、温度
については例えば通常の熱CVD法でシリコンを成長す
る場合は800℃以上1250℃以下が好適であり、8
50℃以上1200℃以下に制御されるのがより好まし
い。液相成長法の場合には溶媒の種類によって好適な温
度範囲が異なる。例えば、溶媒にSn,Inを用いてシ
リコンを成長する場合には600℃以上1050℃以下
に制御されるのが望ましい。また、溶媒にGaを用いて
GaAsを成長する場合には650℃以上850℃以下
に制御されるのが望ましい。またMOCVD法によりG
aAsを成長する場合には650℃以上900℃以下に
制御されるのが望ましい。プラズマCVD法等の低温プ
ロセスでは200℃以上600℃以下が好適であり、2
00℃以上500℃以下に制御されるのがより好まし
い。
【0050】同様に圧力については、MBE法以外の場
合には1Pa〜105Paが好適であり、10Pa〜1
5Paの範囲がより好ましい。MBE法を用いる場合
には排圧として10-3Pa以下が好適であり、10-4
a以下がより好ましい。
【0051】本発明の太陽電池において入射光の反射損
を減らす目的で半導体層の表面にテクスチャ処理を施す
ことができる。シリコンの場合にはヒドラジンやNaO
H、KOH等を用いて行われる。形成されるテクスチャ
のピラミッドの高さとしては1μm〜100μmの範囲
が好適である。
【0052】
【実施例】以下、本発明の方法を実施して所望の太陽電
池を形成する方法をより詳細に説明するが、本発明はこ
れらの実施例により何ら限定されるものではない。
【0053】(実施例1)本例では図1に示すプロセス
により金属級シリコン基板上に薄膜単結晶太陽電池を形
成した。
【0054】600μm厚の単結晶シリコンウエハ10
1の表面にBCl3を熱拡散源として1200℃の温度
でBの熱拡散を行ってp+層102を形成し、3μm程
度の厚さの拡散層102を得た(図1(a))。次にH
F溶液中で表1の条件で陽極化成を行い、ウエハ上に多
孔質シリコン層103を形成した(図1b))。即ち、
最初5mA/cm2の低電流で2.5分化成した後、ゆ
っくりと電流レベルを上げて行き、30秒で30mA/
cm2に達したところで化成を終えた。
【0055】
【表1】
【0056】純度98%の金属級シリコンを原料として
CZ(Czochralski)法によりインゴットを
引き上げ、0.5mm厚のウエハ状にスライスし、表面
を鏡面研磨して金属級シリコン基板104を作製した。
作製した金属級シリコン基板104の表面付近の元素分
析を行ったところ、表2の結果を得た。また、金属級シ
リコン基板の結晶粒径は数mm〜数cmであり、比抵抗
は0.05Ω・cm(p型)であった。
【0057】
【表2】
【0058】多孔質層103の上に支持基板となる金属
級シリコン基板104を密着して貼り合わせ、加熱炉
(図示せず)に入れて加熱し、金属級シリコン基板10
4と多孔質層103とを固着させた。このとき、金属級
シリコン基板104の貼りあわせ表面に微量の水分を付
着させてから金属級シリコン基板104と多孔質層10
3とを貼り合わせて固着した(図1(c))。
【0059】固着した金属級シリコン基板104と多孔
質層103を形成したシリコン単結晶基板101との間
に鋭角な薄い刃(図示せず)を挿入して力を加えて多孔
質層103aをシリコン単結晶基板101より分離した
(図1(d))。
【0060】次に分離した多孔質シリコン層103a上
に通常の熱CVD装置により表3の形成条件でエピタキ
シャル成長を行いシリコン層(単結晶)105をその膜
厚が30μmとなるように形成した。
【0061】
【表3】
【0062】このとき、成長中に微量のB26(0.数
ppm〜数ppm程度)を添加して成長シリコン層をp
-型にするとともに、成長の終わりでPH3に切替えて
(数百ppm程度)n+層106を形成した(図1
(e))。
【0063】透過電子顕微鏡による断面観察の結果、シ
リコン層105、106には新たな結晶欠陥は導入され
ておらず、良好な結晶性が維持されていることが確認さ
れた。
【0064】最後にn+層106の上にEB(Elec
tron Beam)蒸着により集電電極(Ti/Pd
/Ag(400nm/200nm/1μm))107/
ITO透明導電膜(82nm)108を、また金属級シ
リコン基板104の裏側に裏面電極(Al(2μm))
109を形成して太陽電池とした(図1f))。
【0065】このようにして得られた金属級シリコン上
薄膜単結晶シリコン太陽電池についてAM1.5(10
0mW/cm2)光照射下でのI−V特性について測定
したところ、セル面積6cm2で開放電圧0.59V、
短絡光電流33mA/cm2、曲線因子0.79とな
り、エネルギー変換効率15.4%を得た。
【0066】また、剥離後のシリコンウエハ101上に
残存する多孔質層103bを、弗酸と過酸化水素水およ
び純水との混合液に浸漬し、攪拌しながら選択エッチン
グした。ウエハ101のうち多孔質化されていない部分
の殆どはエッチングされずに残り、多孔質層のみが完全
に除去された(図1(g))。
【0067】非多孔質シリコン単結晶では上述のエッチ
ング液に対するエッチング速度は極めて低く、多孔質層
のエッチング速度との選択比は十の五乗以上にも達し、
非多孔質シリコン層におけるエッチングによる膜厚減少
量(数nm程度)は実用上無視できるものである。
【0068】こうして得られた再生ウエハを用いて上述
の工程を繰り返すことにより高品質な半導体層を有する
薄膜単結晶太陽電池が複数個得られた。
【0069】(実施例2)本例では図2に示すプロセス
により金属級シリコン基板上に薄膜多結晶太陽電池を形
成した。
【0070】1mm厚のキャストシリコン(多結晶シリ
コン)ウエハ201の表面にBCl 3を熱拡散源として
1200℃の温度でBの熱拡散を行ってp+層202を
形成し、3μm程度の拡散層202を得た(図2
(a))。次にHF溶液中で表4の条件で陽極化成を行
い、ウエハ上に多孔質シリコン層203を形成した(図
2(b))。即ち、最初5mA/cm2の低電流で2.
5分化成した後、急激に電流レベルを上げて、100m
A/cm2で8秒化成して終えた。
【0071】
【表4】
【0072】実施例1と同様にして金属級シリコン基板
204を多孔質層203の上に密着して貼り合わせ、加
熱炉(図示せず)に入れて加熱し、金属級シリコン基板
204と多孔質層203とを固着させた。このとき、金
属級シリコン表面に50nmの厚さのNi(不図示)を
蒸着させてから金属級シリコン基板204と多孔質層2
03とを貼り合わせ、シリサイド層(不図示)を両者の
間に形成することで固着した(図2(c))。
【0073】固着した金属級シリコン基板204と多孔
質層203を形成したシリコン多結晶基板201との間
に引っ張り力を加えて多孔質層203aをシリコン多結
晶基板201より分離した(図2(d))。
【0074】多孔質シリコン層203a表面にInを溶
媒に用いたスライダー方式の液相成長装置により表5の
形成条件でエピタキシャル成長を行いシリコン層(単結
晶)205を膜厚が30μmとなるように形成した。
【0075】このとき、溶媒中に微量のB(溶かし込ん
だシリコン量に対して0.数ppm〜数ppm程度)を
添加して成長シリコン層205をp-型にするととも
に、成長終了後にさらに成長シリコン層の上に、Pを溶
かし込んだ別のInメルト(溶かし込んだシリコン量に
対して数千ppm程度)を用いてn+層206を200
nm形成した(図2(e))。
【0076】
【表5】
【0077】透過電子顕微鏡による断面観察の結果、シ
リコン層205、206には新たな結晶欠陥は導入され
ておらず、良好な結晶性が維持されていることが確認さ
れた。
【0078】最後にn+層206の上にEB(Elec
tron Beam)蒸着により集電電極(Ti/Pd
/Ag(400nm/200nm/1μm))207/
ITO透明導電膜(82nm)208を、また金属級シ
リコン基板の裏側に裏面電極(Al(2μm))209
を形成して太陽電池とした(図2(f))。
【0079】このようにして得られた金属級シリコン上
薄膜多結晶シリコン太陽電池についてAM1.5(10
0mW/cm2)光照射下でのI−V特性について測定
したところ、セル面積6cm2で開放電圧0.58V、
短絡光電流32.5mA/cm2、曲線因子0.76と
なり、エネルギー変換効率14.3%を得た。
【0080】また、剥離後のシリコンウエハ上に残存す
る多孔質層203bを、有機アルカリ液(TMAH:t
etramethyl ammonium hydro
xide)に浸漬し、攪拌しながら選択エッチングした
(図2(g))。
【0081】こうして得られた再生ウエハを用いて上述
の工程を繰り返すことにより高品質な半導体層を有する
薄膜多結晶太陽電池が複数個得られた。
【0082】(実施例3)本例では図3に示すプロセス
によりセラミック基板上に薄膜化合物半導体太陽電池を
形成した。
【0083】500μm厚の単結晶シリコンウエハ30
1の表面にBCl3を熱拡散源として1200℃の温度
でBの熱拡散を行ってp+層302を形成し、3μm程
度の拡散層302を得た(図3(a))。次にHF溶液
中で表6の条件で陽極化成を行い、ウエハ301上に多
孔質シリコン層303を形成した(図3b))。即ち、
最初1mA/cm2および5mA/cm2の低電流でそれ
ぞれ2分および2.5分化成した後、ゆっくりと電流レ
ベルを上げて行き、20秒で40mA/cm2に達した
ところで化成を終えた。
【0084】実施例1および2と同様にして金属級シリ
コン基板304を多孔質化された表面層303の上に密
着して貼り合わせ、加熱炉(図示せず)に入れて加熱
し、金属級シリコン基板304と多孔質層303とを固
着させた。このとき、金属級シリコン基板304表面に
1000nmの厚さのIn(不図示)を蒸着してから金
属級シリコン基板304と多孔質層303とを貼り合わ
せたので、加熱されたときにシリコンが一旦In中に溶
け込み、冷却されるときに金属級シリコン基板表面また
は多孔質層表面上に溶けたシリコンが再析出してシリコ
ン基板と多孔質層との間を部分的にシリコンで連結して
固着した(図3(c))。
【0085】固着した金属級シリコン基板304と多孔
質層303を形成したシリコン多結晶基板301とを水
槽の中に入れて超音波を印加することにより多孔質層3
03aをシリコン単結晶基板301より分離した(図3
(d))。
【0086】
【表6】
【0087】多孔質シリコン層303aの表面を水素雰
囲気中で1050℃7分間アニールした後、MOCVD
(有機金属気相成長)装置により図4に示すタンデム構
成のGaAs/AlGaAs層(単結晶)305を堆積
した(図3(e))。図4中、403はp−GaAs、
404はn−GaAs、405はn+−Al0.9Ga0. 1
As、406はn−Al0.37Ga0.63As、407はn
+−AlXGa1-xAs、408はp−Al0.37Ga0.63
As、409はp+−AlxGa1-xAs、410はp−
Al0.37Ga0.63As、411はn−Al0.37Ga0.63
As、412はn +−AlxGa1-xAs、413はn+
GaAsである。透過電子顕微鏡による断面観察の結
果、GaAs/AlGaAs層305には新たな結晶欠
陥は導入されておらず、良好な結晶性が維持されている
ことが確認された。
【0088】得られたGaAs/AlGaAs層305
の最表面層であるn+−GaAs層413をグリッド状
にエッチングしてn+−AlxGa1-xAs層412を露
出させ、表面電極(Au/Ge/Ni/Au)306を
EB蒸着およびフォトリソグラフィ法により、グリッド
状のn+−GaAs層の上のみに形成した後、反射防止
膜としてTiO2/MgO層307をプラズマCVD法
により堆積し、さらに金属級シリコン基板の裏側に裏面
電極(Al(2μm))308を蒸着して太陽電池とし
た(図3(f))。
【0089】このようにして得られた金属級シリコン上
薄膜単結晶GaAs/AlGaAs太陽電池についてA
M1.5(100mW/cm2)光照射下でのI−V特
性について測定したところ、セル面積4cm2で開放電
圧2.3V、短絡光電流13.2mA/cm2、曲線因
子0.80となり、エネルギー変換効率24.3%を得
た。
【0090】また、剥離後のシリコンウエハ上に残存す
る多孔質層303bについては実施例1あるいは2と同
様にしてエッチングにより除去し、平滑な面を出した
(図3(g))。こうして得られた再生ウエハを用いて
上述の工程を繰り返すことにより高品質な半導体層を有
する薄膜化合物半導体太陽電池が複数個得られた。
【0091】以上、本発明の実施例について具体的に説
明したが、本発明は上述の実施例により何ら限定される
ものではなく、様々な変形が可能である。例えば、上述
の各実施例において、多孔質層は基板の片側に形成され
るが、陽極化成時に基板の片面に多孔質層を形成した後
に電流を流す向きを反転させることにより、もう片面に
も容易に同様に多孔質層が形成される。従って、これ以
降の各工程を基板の両面に対して行うことにより、一度
に倍の金属級シリコン上の結晶太陽電池が得られる。
【0092】また上述の実施例では金属級シリコンを支
持基板に使用する場合について示したが、グラファイト
やグラッシーカーボン等の基板を用いることもできる。
【0093】また本発明の実施例では太陽電池の例につ
いて詳述したが、金属級シリコンの替わりに例えばムラ
イト(3Al23−2SiO2)基板等の絶縁基板を用
いてその上に多孔質層を転写することによりSOIウエ
ハを作製することも可能である。
【0094】
【発明の効果】本発明によれば特性の良好な半導体層を
得ることができる多孔質層の転写方法が提供される。か
かる方法を半導体装置及び太陽電池の製造方法に用いる
ことによって、金属級シリコン等の安価な基板上に高品
質なエピタキシャル層が形成でき、また多孔質層を形成
するシリコン基板の再利用(繰り返し使用)により低コ
ストで高性能な半導体装置や薄膜結晶太陽電池が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の太陽電池の製造方法について説明する
模式的な断面図である。
【図2】本発明の太陽電池の製造方法について説明する
模式的な断面図である。
【図3】本発明の太陽電池の製造方法について説明する
模式的な図である。
【図4】図3の本発明の太陽電池の製造方法によって多
孔質層上に形成されたGaAs/AlGaAs薄膜太陽
電池の構造を示した概略断面図である。
【符号の説明】 101、201、301 結晶基板(シリコンウエハ) 102、202、302 拡散層(p+層またはn+層) 103、203、303 多孔質層 105、205 活性層(シリコン層) 106、206 n+層(またはp+層) 108、208、307 反射防止層(透明導電層) 107、207、306 集電電極 109、209、308 裏面電極 104、204、304 支持基板 210 結晶粒界 305 GaAs/AlGaAs層 403 p−GaAs 404 n−GaAs 405 n+−Al0.9Ga0.1As 406 n−Al0.37Ga0.63As 407 n+−AlxGa1-xAs 408 p−Al0.37Ga0.63As 409 p+−AlxGa1-xAs 410 p−Al0.37Ga0.63As 411 n−Al0.37Ga0.63As 412 n+−AlxGa1-xAs 413 n+−GaAs
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂口 清文 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 米原 隆夫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 Fターム(参考) 5F051 AA02 AA03 AA08 AA16 AA18 BA14 BA16 CB10 CB12 CB15 CB20 CB29 DA03 DA07 FA04 FA06 FA13 FA14 FA15 FA22 FA23 GA04 GA15 HA03

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶シリコン基体の片側表面に陽極化成
    により多孔質層を形成する工程と、 前記多孔質層の表面に支持基体を固定する工程と、 前記支持基体もしくは前記多孔質層に力を加えることに
    より、前記多孔質層の少なくとも一部と前記結晶シリコ
    ン基体とを分離して、前記多孔質層の少なくとも一部を
    前記支持基体上に転写する工程と、を少なくとも有する
    ことを特徴とする多孔質層の転写方法。
  2. 【請求項2】 前記結晶シリコン基体はシリコンウエハ
    であることを特徴とする請求項1に記載の多孔質層の転
    写方法。
  3. 【請求項3】 前記シリコンウエハは単結晶シリコンウ
    エハであることを特徴とする請求項2に記載の多孔質層
    の転写方法。
  4. 【請求項4】 前記シリコンウエハは多結晶シリコンウ
    エハであることを特徴とする請求項2に記載の多孔質層
    の転写方法。
  5. 【請求項5】 前記支持基体は金属級シリコンからなる
    ことを特徴とする請求項1乃至4に記載の多孔質層の転
    写方法。
  6. 【請求項6】 前記多孔質層に刃を挿入することにより
    前記力を加えることを特徴とする請求項1乃至5に記載
    の多孔質層の転写方法。
  7. 【請求項7】 前記力は前記結晶シリコン基体と前記支
    持基体との間に加えられる引張り力であることを特徴と
    する請求項1乃至5に記載の多孔質層の転写方法。
  8. 【請求項8】 前記多孔質層に超音波を印加することに
    よって前記力を加えることを特徴とする請求項1乃至5
    に記載の多孔質層の転写方法。
  9. 【請求項9】 前記多孔質層として、前記結晶シリコン
    基体の片側表面から第一の多孔質層、第二の多孔質層を
    順に形成することを特徴とする請求項1乃至8に記載の
    多孔質層の転写方法。
  10. 【請求項10】 前記第一の多孔質層を形成する際の陽
    極化成の条件と前記第二の多孔質層を形成する際の陽極
    化成の条件とを異ならせることを特徴とする請求項9に
    記載の多孔質層の転写方法。
  11. 【請求項11】 前記第一の多孔質層を形成する際の化
    成電流値と前記第二の多孔質層を形成する際の化成電流
    値とを異ならせることを特徴とする請求項9に記載の多
    孔質層の転写方法。
  12. 【請求項12】 前記分離が前記第一の多孔質層と前記
    第二の多孔質層との界面で行われることを特徴とする請
    求項9乃至11に記載の多孔質層の転写方法。
  13. 【請求項13】 前記分離が前記第一の多孔質層中で行
    われることを特徴とする請求項9乃至11に記載の多孔
    質層の転写方法。
  14. 【請求項14】 前記分離が前記第二の多孔質層中で行
    われることを特徴とする請求項9乃至11に記載の多孔
    質層の転写方法。
  15. 【請求項15】 請求項1乃至14に記載の方法で多孔
    質層を支持基体上に転写する工程と、 転写された多孔質層上に結晶半導体層を形成する工程
    と、を少なくとも有することを特徴とする半導体素子の
    製造方法。
  16. 【請求項16】 前記結晶半導体層をエピタキシャル成
    長によって形成することを特徴とする請求項15に記載
    の半導体素子の製造方法。
  17. 【請求項17】 前記結晶半導体層中に半導体接合を形
    成する工程をさらに有することを特徴とする請求項15
    又は16に記載の半導体素子の製造方法。
  18. 【請求項18】 前記結晶半導体層がシリコンからなる
    ことを特徴とする請求項15乃至17に記載の半導体素
    子の製造方法。
  19. 【請求項19】 前記結晶半導体層が化合物半導体から
    なることを特徴とする請求項15乃至17に記載の半導
    体素子の製造方法。
  20. 【請求項20】 多孔質層を転写した後に、前記結晶半
    導体層上に再度陽極化成により多孔質層を形成する工程
    を含む請求項15乃至19に記載の半導体素子の製造方
    法。
  21. 【請求項21】 前記再度形成された多孔質層を前記支
    持基体とは別の支持基体に転写する工程を含むことを特
    徴とする請求項20に記載の半導体素子の製造方法。
  22. 【請求項22】 請求項15乃至21に記載の半導体素
    子の製造方法を用いて太陽電池を製造することを特徴と
    する太陽電池の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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