JP2002237400A - 荷電粒子ビーム加速装置およびそれを用いた放射線照射施設 - Google Patents

荷電粒子ビーム加速装置およびそれを用いた放射線照射施設

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JP2002237400A
JP2002237400A JP2001035221A JP2001035221A JP2002237400A JP 2002237400 A JP2002237400 A JP 2002237400A JP 2001035221 A JP2001035221 A JP 2001035221A JP 2001035221 A JP2001035221 A JP 2001035221A JP 2002237400 A JP2002237400 A JP 2002237400A
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charged particle
particle beam
accelerator
radiation
radiation irradiation
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Tetsuya Nakanishi
哲也 中西
Hirobumi Tanaka
博文 田中
Etsutora Gama
越虎 蒲
Chihiro Chikushima
千尋 築島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 設置スペースを小さくし、生産コストを低減
させた荷電粒子ビーム加速装置を得、この加速装置を用
いて確実に放射線遮蔽ができ、しかも建設コストが低い
放射線照射施設を得る。 【解決手段】 荷電粒子ビームを発生する電子銃11
と、荷電粒子ビームを加速する加速空洞13及びこの加
速された荷電粒子ビームを偏向する偏向電磁石52、5
3を有した加速器本体12と、この加速器本体12を支
持する支持台23と、高周波電力を増幅する電力増幅器
15と、加速空洞13に高周波電力を導く同軸管16と
を備えた荷電粒子ビーム加速装置50は電力増幅器15
を支持台23の下側の空間に配置して設置スペースが縮
小されている。また、この加速装置50を放射線遮蔽材
で覆うことにより放射線照射施設全体を放射線遮蔽する
必要がなくなり建設コストが低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、食品照射、検疫
照射、汚泥処理、排水処理、医療殺菌等に用いる荷電粒
子ビーム加速装置およびそれを用いた放射線照射施設に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】図11は、例えば、「小型シンクロトロ
ン放射光源”オーロラ”の開発」(高橋、山田著、住友
重機械技法、vol.39,No.116,1991,
2〜10頁)に記載されている従来の例えば荷電粒子で
ある電子を加速する電子ビーム加速装置である。このよ
うなタイプの電子ビーム加速装置はレーストラック・マ
イクロトロンと呼ばれている。図11において、この電
子ビーム加速装置は、電子ビームを発生するビーム発生
手段である電子銃111と、この電子銃111で発生し
た電子ビームを周回させながら加速させる加速器本体1
12とを備えている。また、電子ビーム加速装置は、電
子銃111で発生した電子ビームを加速器本体112に
入射するために電子ビームを偏向する入射電磁石118
を有している。
【0003】加速器本体112は、電子ビームに高周波
電界をかけて加速させる加速空洞113、即ちビーム加
速手段と、この加速空洞113の両端に近接して設けら
れ、加速空洞113によって加速された電子ビームを偏
向する一対のビーム加速手段である偏向電磁石114
a、114bとを有している。加速器本体112は、ま
た加速された電子ビームを加速器本体112の外部に取
り出すための出射電磁石122を備えている。偏向電磁
石114a及び114bの間には真空ダクト120が設
けられており、この真空ダクト120内を電子ビームが
通過するようになっている。
【0004】電子ビーム加速装置は、また高周波電源
(図示しない)の高周波電力を加速空洞113が所定の
高周波電界を発生する程度に増幅する電力増幅手段の終
段増幅器115と、この終段増幅器115で増幅した高
周波電力を加速空洞113に伝送する導波管116(高
周波伝送手段)とを備えている。導波管116は加速空
洞113に高周波電力を効率よく供給するために入力カ
プラ117によって加速空洞113と接続されている。
【0005】また、電子ビーム加速装置は加速器本体1
12を支持する支持手段である支持台123を備えてお
り、この支持台123で加速器本体112を床面から離
間させ、加速器本体112の下側のこの空間に真空ダク
ト120を真空状態にするための真空ポンプが配置され
ている。
【0006】このような電子ビーム加速装置は、以下の
ような動作を行う。即ち、電子銃111で発生した電子
ビームは入射電磁石118によって偏向されて加速器本
体112に入射される。電子銃111で発生する電子ビ
ームは、周波数が数Hz〜数100Hz、パルス幅が1
0ns〜数μs程度のパルスビームである。加速器本体
112に入射された電子ビームは加速空洞113を通過
して加速し、加速空洞113の両端に近接して設けられ
た偏向電磁石114a及び114bによって偏向されて
この一度加速空洞113から出た電子ビームが加速空洞
113に戻ってくる。戻ってきた電子ビームは再び加速
空洞113を通過して加速する。このような動作を繰り
返して加速空洞113を通過する毎に電子ビームは加速
され、それとともに電子ビーム軌道121は広がってい
く。その後、所定の速度に達したところで電子ビームは
出射電磁石119により加速器本体112の外部に偏向
されて取り出される。
【0007】この電子ビーム加速装置(レーストラック
・マイクロトロン)では主としてsバンド帯(2.8G
Hz)の高周波電界により加速を行う。この高周波電界
は高周波電源(図示しない)の電力が終段増幅器115
によって増幅され、この増幅された電力が導波管116
(高周波伝送手段)、入力カプラ117を通じて加速空
洞113に供給されることによって得られる。通常、入
力カプラ117は加速空洞113への脱着を容易にする
ために、図に示すように加速空洞113の電子ビーム軌
道121と反対側の側面に設けられるか、あるいは別の
例として、加速空洞の加速器本体上側の側面に設けられ
る。
【0008】ここで、sバンド帯(2.8GHz)の高
周波電界によって電子ビームの加速を行うこととしてい
るのは、加速電圧を上げて電子ビームを加速空洞113
に1回程度通させればほとんど光速となるように運転す
るようにしなければ電子ビームの位相が加速位相からず
れて電子ビームが加速しないからである。即ち、1GH
z〜3GHzといった周波数帯より低い周波数帯では加
速空洞を通過する電子ビームのエネルギーゲインが小さ
いので、電子ビームが光速に近づくまでの周回数が増
え、その間に加速位相からのずれが大きくなり加速が困
難となるのである。しかし、sバンド帯といった周波数
の高い加速空洞は、単位長さ当たりの加速電圧が大きい
ので必然的に全体の寸法が小さくなりこの加速空洞11
3の全体表面積が小さくなって、大電力を投入したとき
の熱の除去が困難となる。従って、sバンド帯といった
周波数の高い加速空洞では大強度の電子ビームを加速す
ることが困難であり、大強度の電子ビームを必要とする
食品照射、検疫照射、汚泥照射、排水処理、医療殺菌等
への適用が困難である。
【0009】このような大強度の電子ビームを加速する
電子ビーム加速装置(レーストラック・マイクロトロ
ン)として、偏向電磁石の磁極形状及び磁場強度を調整
することにより、高周波電界の周波数を900MHz以
下で運転するものが開発されている。このような900
MHz以下の周波数であれば終段増幅器115を小型に
でき、例えば放送用として用いられているIOT管(I
nductive Output Tube)、三極管
及び四極管等を用いることができる。通常、偏向電磁石
によって調整可能であるので、50MHz〜900MH
zの周波数帯で用いることができる。
【0010】一例として図12にIOT管を用いた大強
度の電子ビームを加速する電子ビーム加速装置を示す概
略上面図を示し、図13にその概略側面図を示す。この
IOT管を用いた電子ビーム加速装置において、IOT
管(終段増幅器)150は上面(図12では紙面手前
側)で導波管116に接続され、導波管116は入力カ
プラ117を介して加速空洞113の上面(図12では
紙面手前側)に接続されている。また、加速された電子
ビームを偏向して周回軌道を作り出す主偏向電磁石15
2及び電子ビームに収束力を与えるための逆磁場偏向電
磁石153が加速空洞113の両端に近接して設けられ
ている。逆磁場偏向電磁石153は主偏向電磁石152
とは逆方向の磁場を発生させて主偏向電磁石152への
電子ビームの入射角を変える働きをしている。なお、図
11の電子ビーム加速装置と同一又は相当する構成要素
には同一符号を付している。
【0011】このようなIOT管等を用いた電子ビーム
加速装置では、例えば電子ビームは図14に示すような
軌道を描く。即ち、入射電磁石118によって入射され
た電子ビームは加速空洞113で加速された後、逆磁場
偏向電磁石153に入る。この1回の加速では電子ビー
ムのエネルギがそれほど高くないので、電子ビームは一
回転して再び加速空洞113に戻ってくる。2回目の加
速空洞113の通過でもエネルギを得るので、今度は電
子ビームは主偏向電磁石152で約180度偏向され、
加速空洞113の外側を通って対向する主偏向電磁石1
52に向かい、そこでも約180度偏向されて加速空洞
113に戻ってくる。この動作を繰り返すことにより電
子ビームのエネルギが高まり、エネルギが高まるにつれ
て主偏向電磁石内での軌道半径も大きくなって、図14
のような電子ビームの軌道が描かれるのである。なお、
図14では電子ビームが主偏向電磁石152内で曲がり
きれずに外側に取り出されているが、図12及び図13
に示す荷電粒子ビーム加速装置は主偏向電磁石152の
調整により、電子ビームの最後の軌道も180度偏向さ
せて出射電磁石119によって電子ビームを取り出すよ
うな構成である。
【0012】このような加速装置は、しばしば放射線照
射施設に設置され、加速された大強度の電子ビームは、
食品照射、検疫放射、汚泥処理等のためにそのままある
いはX線等の放射線に変換して用いられる。例えば、図
15は一般的な放射線照射施設の概略模式図であり、
「Facility to Disinfect Medical Wastes by 10MeV E
lectron Beam」第23回日本アイソトープ・放射線総合
会議論文集に一実施例が示されている。ここでは大強度
の電子ビームを加速するためにロードトロンが適用され
ている。図15において、放射線照射施設は放射線遮蔽
壁140を有しており、この放射線遮蔽壁140によっ
てロードトロン等の加速装置130を設置する加速装置
設置室142と、食品等の被照射物体137をコンベア
138で移動させてこの被照射物体137にX線等の放
射線を照射する放射線照射室143とが形成されてい
る。
【0013】また、加速装置130に高周波電力を供給
する高周波電源136が加速装置設置室142に隣接し
て設けられ、この高周波電源136および加速装置13
0は放射線遮蔽壁140を貫通する電力線135によっ
て互いに接続されている。さらに、加速装置130には
時間的に磁場が変化するスキャナ132が設けられてい
る。このスキャナ132には内部が真空となっているス
キャンホーン133が設けられ、このスキャンホーン1
33の端部には電子ビームを衝突させてX線を発生させ
るX線変換部134が設けられている。
【0014】このように放射線照射施設は放射線を発生
する加速装置130が設けられた加速装置設置室142
及び放射線照射を行う放射線照射室143を放射線遮蔽
壁140で形成して放射線の漏洩を防止している。逆
に、高周波電源136は放射線を発生しないので、放射
線遮蔽壁は必要なく通常の壁で囲まれている。
【0015】このような放射線照射施設では加速装置1
30で加速された大強度の電子ビームは階下に設けられ
た放射線照射室143の方向に偏向装置131によって
偏向され、その後スキャン132によりこの電子ビーム
の偏向方向が時間的に変化させられて、時間的に平均し
てみると広がった電子ビームとなってスキャンホーン1
33を通過してX線変換部134に衝突する。X線変換
部134ではこの大強度の電子ビームが衝突するとX線
が発生しコンベア138によって流れる食品等の被照射
物体137がこのX線の中を通過して殺菌等の処理を行
う。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】このような荷電粒子ビ
ーム加速装置では、終段増幅器を小型のIOT管150
とすることができるが、図12に示すように、この終段
増幅器であるIOT管150は加速器本体112の外側
に設置されており、加速空洞113とこのIOT管15
0とを接続する導波管116が加速器本体112及びI
OT管150との間を渡っているので、荷電粒子ビーム
加速装置全体としての設置スペースが未だに広く、設置
スペースの縮小に対応できないという問題点があった。
【0017】また、加速装置130の設置スペースが広
いと放射線照射施設の床面積及び放射線遮蔽壁140が
大きくなり放射線照射施設全体の建設に多大なコストを
必要とするという問題点もあった。
【0018】そこでこの発明は、上記のような問題点を
解決することを課題とするもので、設置スペースが小さ
く、コンパクトで低コストの荷電粒子ビーム加速装置を
得、この荷電粒子ビーム加速装置を用いることにより放
射線遮蔽壁の必要箇所を少なくして放射線遮蔽設備を少
なくすることにより建設コストを低減した放射線遮蔽施
設を得ることを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】この発明に係る荷電粒子
ビーム加速装置は、荷電粒子ビームを発生するビーム発
生手段と、前記ビーム発生手段で発生した前記荷電粒子
ビームを高周波電界により加速するビーム加速手段及び
前記ビーム加速手段の両端に近接して設けられ、前記ビ
ーム加速手段によって加速された前記荷電粒子ビームを
偏向する一対のビーム偏向手段を有し、前記荷電粒子ビ
ームが前記一対のビーム偏向手段の間で周回し、前記ビ
ーム加速手段によって周回毎に異なる軌道を描きながら
前記荷電粒子ビームが加速する加速器本体と、前記加速
器本体を支持する支持手段と、前記ビーム加速手段に前
記高周波電界を発生させる高周波電力を増幅する電力増
幅手段と、前記ビーム加速手段及び前記電力増幅手段を
接続して前記電力増幅手段で増幅された高周波電力を前
記ビーム加速手段に導く高周波伝送手段とを備えた荷電
粒子ビーム加速装置において、前記電力増幅手段は、前
記加速器本体の下側における前記支持手段の支持で生じ
た空間に配置されたものである。
【0020】また、前記高周波伝送手段は、前記ビーム
加速手段の下面に接続されたものである。
【0021】また、前記高周波電界は、50〜900M
Hzである。
【0022】また、前記ビーム発生手段、前記加速器本
体、前記支持手段、前記電力増幅手段及び前記高周波伝
送手段の周囲を覆う放射線遮蔽材を有したものである。
【0023】また、前記加速器本体、前記支持手段、前
記電力増幅手段及び前記高周波伝送手段の周囲を覆う放
射線遮蔽材を有し、前記ビーム発生手段は前記放射線遮
蔽材の外部に配置されたものである。
【0024】また、前記放射線遮蔽材は第1の分割遮蔽
材及び第2の分割遮蔽材から構成されており、前記第1
の分割遮蔽材及び第2の分割遮蔽材の少なくとも一方が
前記荷電粒子ビームの軌道を含む平面に沿う方向に移動
可能にしたものである。
【0025】この発明に係る荷電粒子ビーム加速装置を
用いた放射線照射施設は、前記荷電粒子ビーム加速装置
によって発生した荷電粒子ビームを照射する放射線照射
室を形成する放射線遮蔽壁を有し、前記荷電粒子ビーム
加速装置は前記放射線遮蔽壁に隣接して設けられたもの
である。
【0026】また、前記放射線遮蔽材は一部が前記放射
線遮蔽壁となっている。
【0027】また、前記荷電粒子ビーム加速装置は前記
荷電粒子ビームの軌道を含む平面が前記放射線遮蔽壁の
一面とほぼ平行となるように設けられ、前記一対のビー
ム偏向手段の間に設けられ、前記加速された荷電粒子ビ
ームを前記放射線照射室に向かって偏向して取り出し前
記放射線照射室に送り込む偏向装置を備えたものであ
る。
【0028】また、前記偏向装置は、さらに前記荷電粒
子ビームの偏向方向を時間的に変化させるよう成ってい
る。
【0029】また、前記偏向装置は、前記荷電粒子ビー
ムを磁場により偏向させるように成っている。
【0030】また、前記偏向装置は、前記荷電粒子ビー
ムを電場により偏向させるように成っている。
【0031】また、前記荷電粒子ビーム加速装置は前記
荷電粒子ビームを衝突させてX線を発生し前記放射線照
射室に前記X線を照射するX線発生手段を有したもので
ある。
【0032】
【発明の実施の形態】以下この発明の各実施の形態につ
いて説明するが、従来のものと同一又は同等部材、部位
については同一符号を付して説明する。
【0033】実施の形態1.図1はこの発明の実施の形
態1に係る荷電粒子ビーム加速装置の概略を示す上面図
であり、図2はその側面図である。図1及び図2におい
て、この荷電粒子ビーム加速装置50は、例えば電子ビ
ームを発生する電子銃11(ビーム発生手段)と、この
電子銃11で発生した電子ビームを周回させながら加速
させる加速器本体12と、この加速器本体12を支持す
る支持台23(支持手段)とを備えている。
【0034】加速器本体12は、電子ビームに高周波電
界をかけて加速させる加速空洞13と、この加速空洞1
3の両端に近接して設けられ、加速空洞13によって加
速された電子ビームを偏向して周回軌道を作り出す主偏
向電磁石52及び電子ビームに収束力を与えるために主
偏向電磁石52とは逆方向の磁場を発生させて主偏向電
磁石52への入射角を変える逆磁場偏向電磁石53と、
この一対の主偏向電磁石52及び逆磁場偏向電磁石53
の間を渡っている真空ダクト20と、加速された電子ビ
ームを加速器本体12の外部に取り出すための偏向装置
19とを備えている。
【0035】また、支持台23は加速器本体12をその
下側に配置されて支持し、加速器本体12を床面から離
間させ、加速器本体12の下側のこの空間に真空ダクト
20を真空状態にするための真空ポンプ21が配置され
ている。
【0036】荷電粒子ビーム加速装置50は、また高周
波電源の高周波電力を加速空洞13が所定の高周波電界
を発生する程度に増幅する電力増幅手段である終段増幅
器15と、この終段増幅器15で増幅した高周波電力を
加速空洞13に伝送する同軸管16(高周波伝送手段)
とを備えている。終段増幅器15は加速器本体12の下
側の空間内に設けられており、この終段増幅器15に接
続された同軸管16は加速空洞13に高周波電力を効率
よく供給するために入力カプラ17によって加速空洞1
3の下側から接続されている。また、終段増幅器15は
周波数帯が50MHz〜900MHzである高周波電力
に対応するものが使用されており、例えばIOT管が使
用されている。
【0037】なお、この荷電粒子ビーム加速装置50の
動作は図12及び図13に示す従来例と同様であり、加
速空洞13によって加速された電子ビームが一対の主偏
向電磁石52及び逆磁場偏向電磁石53で偏向され、繰
り返し加速空洞13を通過する毎に加速されて偏向装置
19によってこの加速された電子ビームは取り出され
る。
【0038】このように荷電粒子ビーム加速装置50
は、大強度の電子ビームを加速する場合でもIOT管の
ような小型の終段増幅器15を支持台23によって支持
された加速器本体12の下側の支持空間に配置すること
ができ、設置スペースを小さくするとともに同軸管16
の長さを短くすることができるので、同軸管16の抵抗
損失による熱の発生を抑えることができ冷却装置を設け
る必要もなくなる。
【0039】なお、この実施の形態1では電子ビームの
加速をしているが、荷電粒子であれば高周波電界により
加速できるので電子ビームに限定する必要はない。
【0040】また、加速空洞13の側面又は上面に同軸
管16が入力カプラ15によって接続されていても、従
来の設置スペースに比べて小さくなっており、しかも脱
着が容易であるので、このような配置でも構わない。
【0041】実施の形態2.図3は、この発明の実施の
形態2に係る荷電粒子ビーム加速装置の概略模式図であ
る。図3において、遮蔽加速装置である荷電粒子ビーム
加速装置60は、加速装置50と、この加速装置50の
周囲を覆った放射線遮蔽材30を備えている。加速装置
50は電子銃11、加速器本体12、支持台23、終段
増幅器15及び同軸管16を備えたものであり、放射線
遮蔽材30は、例えばコンクリート、水を入れた容器あ
るいは鉛板とパラフィン板とボロン入りパラフィン板と
を組み合わせた板等がある。また、高周波電源は図示さ
れていないが、高周波電源は放射線の発生が小さいの
で、放射線遮蔽材30の外部に設けられる。終段増幅器
15は高周波電源からのケーブルに接続されているが、
このケーブルは長さについて制約があまりなく細くて良
いので、放射線遮蔽材30に穴を設けても問題にならな
いほどの小さなものでよいし、床部分に貫通孔を通して
この貫通孔にケーブルを通してもよい。
【0042】このように放射線(例えば、中性子、γ
線、X線等)を発生する加速装置50を放射線遮蔽材3
0で覆ったので、この荷電粒子ビーム加速装置のみで周
囲に及ぼす放射線による損害を防止できる。
【0043】なお、放射線遮蔽材30の上面(図3では
紙面手前側)が蓋となっている構成であると内部の加速
装置50が容易に確認でき、保守管理も容易になるので
望ましい。
【0044】また、図4に示すように電子銃11を放射
線遮蔽材30の外部に配置しても構わない。電子銃11
からの電子ビームエネルギは80keV程度と低くこの
電子ビームによる放射線は極めて小さいからであり、ま
た、電子銃11を放射線遮蔽材30の外部に配置したこ
とにより、この電子銃11を覆う容積が不要になって放
射線遮蔽材30自体の大きさを小さくできるからであ
る。さらに、電子銃11は消耗品であり交換頻度が高い
ので、外部の電子銃11の保守管理が容易にできるとい
う効果もある。
【0045】実施の形態3.図5はこの発明の実施の形
態3に係る荷電粒子ビーム加速装置の概略を示す断面図
であり、図6はこの荷電粒子ビーム加速装置の側面を示
す斜視図である。図5及び図6において、荷電粒子ビー
ム加速装置70は遮蔽加速装置60の放射線遮蔽材30
が第1の分割遮蔽材である一側面55と第2の分割遮蔽
材である本体部分54とに分割可能に構成されたもので
ある。また、本体部分54は底部にキャスタ51が設け
られており、図7に示すように本体部分54が一側面5
5を残して水平に移動するように構成されている。
【0046】従って、加速装置50を覆っている放射線
遮蔽材30を容易に移動させることができ、内部の加速
装置50の保守管理の負担を軽減できる。
【0047】なお、図8に示すように放射線遮蔽材30
を支える台56の底面に設けられたエアパレット57に
コンプレッサ58で発生する圧縮空気を供給管59を通
して送り込んで、この圧縮空気を床面に吹き付けるよう
な構成とし、床面とエアパレット52との摩擦を低減さ
せるようにして放射線遮蔽材30の水平方向の移動を可
能にしても構わない。
【0048】実施の形態4.図9は、この発明の実施の
形態4に係る放射線照射施設の概略構成を示す一部断面
図である。図9において、放射線照射施設45は放射線
(例えば、X線)が照射される放射線照射室41を形成
する放射線遮蔽壁40を有している。放射線照射室41
内にはコンベア35が設けられており、このコンベア3
5上を食品等の被照射物体36が移動している。また、
放射線が空気中を通過するときに発生するオゾンを処理
するためのオゾン処理装置もこの放射線照射室41内に
配置されている。
【0049】放射線照射室41を形成する放射線遮蔽壁
40の外部上面には遮蔽加速装置60が設けられてい
る。この遮蔽加速装置60の偏向装置19には鉛直下向
きに遮蔽加速装置60で加速された電子ビームを測定す
るビームモニタ31、内部が真空となっているスキャン
ホーン32及び電子ビームが衝突することによりX線が
発生するX線変換部33が設けられている。スキャンホ
ーン32及びX線発生手段であるX線変換部33は放射
線照射室41内にあり、放射線照射室41内のスキャン
ホーン32と放射線照射室41外のビームモニタ31と
を接続するために放射線遮蔽壁40に穴部が設けられて
いる。
【0050】偏向装置19は時間的に変化する磁場によ
って電子ビームを時間的に偏向方向を変化させるスキャ
ン機能を兼ね備えており、電子ビームは時間的に平均し
てみると広がった強度分布となった状態でビームモニタ
31に導くように構成されている。
【0051】ビームモニタ31では、電子ビームの位
置、強度及びプロファイルを測定する。この測定結果に
より電子ビームのエネルギを計算し、所定の電子ビーム
の条件が満たされていれば偏向装置19が磁場を時間的
に変化させる。
【0052】このような放射線照射施設45では、遮蔽
加速装置60で加速された電子ビームが偏向装置19で
下向きに偏向されるとともに時間的に平均して広げら
れ、ビームモニタ31、スキャンホーン32を通ってX
線変換部33に衝突する。この衝突によりX線が発生
し、その下のコンベア35上を移動している被照射物体
36が発生したX線中を通過することにより食品の殺菌
等が行われる。
【0053】このように構成された放射線照射施設は、
遮蔽加速装置60から放射線が発生しないので、遮蔽加
速装置60の設置室を形成する壁は放射線遮蔽用でなく
通常の壁でよい。従って、放射線照射施設45の建設コ
ストが低減される。
【0054】また、スキャンホーン32等が貫通する穴
部が放射線遮蔽壁40に設けられているため、放射線照
射室41内に照射されたX線等の放射線が放射線照射室
41外に漏れる可能性があるが、この漏れた放射線は遮
蔽加速装置60から発生する放射線を遮蔽する放射線遮
蔽材30によって遮蔽されるので、施設外に放射線が漏
洩することもない。
【0055】また、遮蔽加速装置60が放射線遮蔽壁4
0の鉛直方向の外部上面に設けられているので、放射線
照射施設45の床面積が放射線照射室41の床面積でよ
い。従って、放射線照射施設45の設置スペースを縮小
できる。
【0056】なお、偏向装置19はスキャン機能を兼ね
備えたものである必要はなく、スキャン機能を備えたス
キャナを単独で設けていれば偏向装置19は偏向のみの
機能でよい。また、これら電子ビームを偏向させるため
に電界を用いるものでも同様な効果を奏する。さらに、
電子線を直接照射する場合は、X線変換部は不要であ
る。
【0057】実施の形態5.図10はこの発明の実施の
形態5に係る放射線照射施設の概略構成を示す一部断面
図である。図10において、遮蔽加速装置60は実施の
形態2と同様の加速装置であるが、この遮蔽加速装置6
0は放射線遮蔽壁40の側面に設けられ、この放射線遮
蔽壁40側の放射線遮蔽材30が放射線遮蔽壁40と兼
用された構成となっている。また、スキャンホーン32
は水平方向に向けられており、遮蔽加速装置60で加速
された電子ビームをこのスキャンホーン32内を通って
放射線遮蔽室41に移動させるために放射線遮蔽壁40
の側面にスキャンホーン32を通す穴部が設けられてい
る。さらに、加速されて取り出された電子ビームはビー
ムモニタ31を通ってスキャナ46によって時間的に偏
向方向が変化した後スキャンホーン32に入射する。他
の構成及び動作は実施の形態3と同様になっている。
【0058】このように放射線照射施設45は、放射線
遮蔽壁40の側面に遮蔽加速装置60が隣接し、放射線
遮蔽壁40の遮蔽加速装置60側の側面が放射線遮蔽材
30の一部を兼用するので、放射線遮蔽材30の材料コ
ストを低減でき、しかも実施の形態3と同様に放射線遮
蔽壁40側面の穴部からの放射線の漏れも放射線遮蔽材
30によって遮蔽することができる。
【0059】なお、実施の形態5では、スキャナ46は
電子ビームを時間的に偏向方向を変化させているが、遮
蔽加速装置60の偏向装置19にこのスキャナ46の機
能を兼ね備えさせてスキャナ46をなくしても構わな
い。
【0060】また、偏向装置19及びスキャナ46は電
界によって電子ビームを偏向するようにしても構わな
い。
【0061】また、実施の形態3に係る荷電粒子ビーム
加速装置70の放射線遮蔽材30の一側面55が放射線
遮蔽壁40となる構成とし、放射線遮蔽材30を構成す
る本体部分54が放射線遮蔽壁40の側面に垂直な方向
に移動できるようにしても構わない。
【0062】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り、この発明
によれば、荷電粒子ビームを発生するビーム発生手段
と、前記ビーム発生手段で発生した前記荷電粒子ビーム
を高周波電界により加速するビーム加速手段及び前記ビ
ーム加速手段の両端に近接して設けられ、前記ビーム加
速手段によって加速された前記荷電粒子ビームを偏向す
る一対のビーム偏向手段を有し、前記荷電粒子ビームが
前記一対のビーム偏向手段の間で周回し、前記ビーム加
速手段によって周回毎に異なる軌道を描きながら前記荷
電粒子ビームが加速する加速器本体と、前記加速器本体
を支持する支持手段と、前記ビーム加速手段に前記高周
波電界を発生させる高周波電力を増幅する電力増幅手段
と、前記ビーム加速手段及び前記電力増幅手段を接続し
て前記電力増幅手段で増幅された高周波電力を前記ビー
ム加速手段に導く高周波伝送手段とを備えた荷電粒子ビ
ーム加速装置において、前記電力増幅手段は、前記加速
器本体の下側における前記支持手段の支持で生じた空間
に配置されたので、前記荷電粒子ビーム加速装置全体の
設置スペースを縮小できる。
【0063】また、前記高周波伝送手段は、前記ビーム
加速手段の下面に接続されたので、前記高周波伝送手段
の距離が短くなり、高周波の抵抗損失による熱の発生が
抑えられる。
【0064】また、前記高周波電界は、50〜900M
Hzであるので、IOT管等の増幅器を使用でき、前記
電力増幅手段を小型化できる。
【0065】また、前記ビーム発生手段、前記加速器本
体、前記支持手段、前記電力増幅手段及び前記高周波伝
送手段の周囲を覆う放射線遮蔽材を有したので、前記荷
電粒子ビーム加速装置自体で放射線の漏洩を防止し、周
囲に放射線遮蔽をする手段を用いなくても良い。
【0066】また、前記加速器本体、前記支持手段、前
記電力増幅手段及び前記高周波伝送手段の周囲を覆う放
射線遮蔽材を有し、前記ビーム発生手段は前記放射線遮
蔽材の外部に配置されたので、前記放射線遮蔽材の材料
コストが低減され、前記ビーム発生手段の保守管理が容
易になる。
【0067】また、前記放射線遮蔽材は第1の分割遮蔽
材及び第2の分割遮蔽材から構成されており、前記第1
の分割遮蔽材及び第2の分割遮蔽材の少なくとも一方が
前記荷電粒子ビームの軌道を含む平面に沿う方向に移動
可能にしたので、内部の装置の保守管理が容易になる。
【0068】この発明に係る荷電粒子ビーム加速装置を
用いた放射線照射施設は、前記荷電粒子ビーム加速装置
によって発生した荷電粒子ビームを照射する放射線照射
室を形成する放射線遮蔽壁を有し、前記荷電粒子ビーム
加速装置は前記放射線遮蔽壁に隣接して設けられたの
で、前記荷電粒子ビームの移動距離が短くてすみ、ま
た、前記荷電粒子ビームが通過する通路を最小限にでき
る。
【0069】また、前記放射線遮蔽材は一部が前記放射
線遮蔽壁となっているので、この部分では前記放射線遮
蔽壁が前記放射線遮蔽材の役割も兼ねており、この部分
での前記放射線遮蔽材を削減できる。
【0070】また、前記荷電粒子ビーム加速装置は前記
荷電粒子ビームの軌道を含む平面が前記放射線遮蔽壁の
一面とほぼ平行となるように設けられ、前記一対のビー
ム偏向手段の間に設けられ、前記加速された荷電粒子ビ
ームを前記放射線照射室に向かって偏向して取り出し前
記放射線照射室に送り込む偏向装置を備えたので、放射
線照射施設全体をコンパクトにすることができ、放射線
遮蔽部分を少なくでき、しかも確実に遮蔽することがで
きる。
【0071】また、前記偏向装置は、前記荷電粒子ビー
ムの偏向方向を時間的に変化させるように成っているの
で、部品数を削減することができる。
【0072】また、前記偏向装置は、前記荷電粒子ビー
ムを磁場により偏向させるように成っているので、確実
に所定の偏向方向に偏向することができる。
【0073】また、前記偏向装置は、前記荷電粒子ビー
ムを電場により偏向させるように成っているので、確実
に所定の偏向方向に偏向することができる。
【0074】また、前記荷電粒子ビーム加速装置は前記
荷電粒子ビームを衝突させてX線を発生し前記放射線照
射室に前記X線を照射するX線発生手段を有したので、
前記荷電粒子ビームだけでなくX線を効率よく発生する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係る荷電粒子ビー
ム加速装置の概略構成を示す上面図である。
【図2】 図1の側面図である。
【図3】 この発明の実施の形態2に係る荷電粒子ビー
ム加速装置の概略構成図を示す上面図である。
【図4】 図5の電子銃11が放射線遮蔽材30の外側
に配置された荷電粒子ビーム加速装置の概略構成を示す
上面図である。
【図5】 この発明の実施の形態3に係る荷電粒子ビー
ム加速装置を模式的に示した断面図である。
【図6】 図8の荷電粒子ビーム加速装置の側面図であ
る。
【図7】 図9の放射線遮蔽材30を移動させたときの
側面図である。
【図8】 この発明の実施の形態3に係る荷電粒子ビー
ム加速装置の他の例を示す断面図である。
【図9】 この発明の実施の形態4に係る放射線照射施
設の概略構成を示す一部断面図である。
【図10】 この発明の実施の形態5に係る放射線照射
施設の概略構成を示す一部断面図である。
【図11】 従来の電子ビーム加速装置の概略構成を示
す上面図である。
【図12】 従来の電子ビーム加速装置の他の例の概略
構成を示す上面図である。
【図13】 図13の側面図である。
【図14】 大強度の電子ビームを加速するときの電子
ビーム加速軌道を示す説明図である。
【図15】 従来の放射線照射施設の概略構成を示す模
式図である。
【符号の説明】
11 電子銃(ビーム発生手段)、12 加速器本体、
13 加速空洞(ビーム加速手段)、15 終段増幅器
(電力増幅手段)、16 同軸管(高周波伝送手段)、
52,53 一対のビーム偏向手段(52 主偏向電磁
石、53 逆磁場偏向電磁石)、19 偏向装置、23
支持台(支持手段)、30 放射線遮蔽材(加速装置
遮蔽材)、33 X線変換部(X線発生手段)、40
放射線遮蔽壁、41 放射線遮蔽室、55 放射線遮蔽
材の一側面(第1の分割遮蔽材)、54 放射線遮蔽材
の本体部分(第2の分割遮蔽材)、50,60,70
荷電粒子ビーム加速装置(50 加速装置、60 遮蔽
加速装置)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G21F 3/00 G21F 3/00 S G21K 5/04 G21K 5/04 E (72)発明者 蒲 越虎 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 築島 千尋 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 2G085 AA11 BA19 BE07 DA03 4C058 AA12 AA21 AA27 BB06 DD12 DD16 EE02 EE26 KK03 KK11 KK21 4D059 BK25 4G075 AA22 AA37 CA38 CA39 EB31 ED11

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷電粒子ビームを発生するビーム発生手
    段と、 前記ビーム発生手段で発生した前記荷電粒子ビームを高
    周波電界により加速するビーム加速手段及び前記ビーム
    加速手段の両端に近接して設けられ、前記ビーム加速手
    段によって加速された前記荷電粒子ビームを偏向する一
    対のビーム偏向手段を有し、前記荷電粒子ビームが前記
    一対のビーム偏向手段の間で周回し、前記ビーム加速手
    段によって周回毎に異なる軌道を描きながら前記荷電粒
    子ビームが加速する加速器本体と、 前記加速器本体を支持する支持手段と、 前記ビーム加速手段に前記高周波電界を発生させる高周
    波電力を増幅する電力増幅手段と、 前記ビーム加速手段及び前記電力増幅手段を接続して前
    記電力増幅手段で増幅された高周波電力を前記ビーム加
    速手段に導く高周波伝送手段とを備えた荷電粒子ビーム
    加速装置において、 前記電力増幅手段は、前記加速器本体の下側における前
    記支持手段の支持で生じた空間に配置されたことを特徴
    とする荷電粒子ビーム加速装置。
  2. 【請求項2】 前記高周波伝送手段は、前記ビーム加速
    手段の下面に接続されたことを特徴とする請求項1に記
    載の荷電粒子ビーム加速装置。
  3. 【請求項3】 前記高周波電界は、50〜900MHz
    であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の
    荷電粒子ビーム加速装置。
  4. 【請求項4】 前記ビーム発生手段、前記加速器本体、
    前記支持手段、前記電力増幅手段及び前記高周波伝送手
    段の周囲を覆う放射線遮蔽材を有したことを特徴とする
    請求項1乃至請求項3の何れかに記載の荷電粒子ビーム
    加速装置。
  5. 【請求項5】 前記加速器本体、前記支持手段、前記電
    力増幅手段及び前記高周波伝送手段の周囲を覆う放射線
    遮蔽材を有し、前記ビーム発生手段は前記放射線遮蔽材
    の外部に配置されたことを特徴とする請求項1乃至請求
    項3に記載の荷電粒子ビーム加速装置。
  6. 【請求項6】 前記放射線遮蔽材は第1の分割遮蔽材及
    び第2の分割遮蔽材から構成されており、前記第1の分
    割遮蔽材及び第2の分割遮蔽材の少なくとも一方が前記
    荷電粒子ビームの軌道を含む平面に沿う方向に移動可能
    にしたことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の
    荷電粒子ビーム加速装置。
  7. 【請求項7】 請求項4乃至請求項6の何れかに記載の
    荷電粒子ビーム加速装置を有する放射線照射施設であっ
    て、 前記荷電粒子ビーム加速装置によって発生した荷電粒子
    ビームを照射する放射線照射室を形成する放射線遮蔽壁
    を有し、 前記荷電粒子ビーム加速装置は前記放射線遮蔽壁に隣接
    して設けられたことを特徴とする放射線照射施設。
  8. 【請求項8】 前記放射線遮蔽材は一部が前記放射線遮
    蔽壁となっていることを特徴とする請求項7に記載の放
    射線照射施設。
  9. 【請求項9】 前記荷電粒子ビーム加速装置は前記荷電
    粒子ビームの軌道を含む平面が前記放射線遮蔽壁の一面
    とほぼ平行となるように設けられ、 前記一対のビーム偏向手段の間に設けられ、前記加速さ
    れた荷電粒子ビームを前記放射線照射室に向かって偏向
    して取り出し前記放射線照射室に送り込む偏向装置を備
    えたことを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の放
    射線照射施設。
  10. 【請求項10】 前記偏向装置は、前記荷電粒子ビーム
    の偏向方向を時間的に変化させるように成っていること
    を特徴とする請求項9に記載の放射線照射施設。
  11. 【請求項11】 前記偏向装置は、前記荷電粒子ビーム
    を磁場により偏向させるように成っていることを特徴と
    する請求項9又は請求項10に記載の放射線照射施設。
  12. 【請求項12】 前記偏向装置は、前記荷電粒子ビーム
    を電場により偏向させるように成っていることを特徴と
    する請求項9又は請求項10に記載の放射線照射施設。
  13. 【請求項13】 前記荷電粒子ビーム加速装置は前記荷
    電粒子ビームを衝突させてX線を発生し前記放射線照射
    室に前記X線を照射するX線発生手段を有したことを特
    徴とする請求項7乃至請求項12の何れかに記載の放射
    線照射施設。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007139525A (ja) * 2005-11-17 2007-06-07 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 陽電子ビーム集束方法および集束装置
JP2009510484A (ja) * 2005-09-30 2009-03-12 ハザードスキャン インコーポレイテッド 電子加速器をベースにしたマルチエネルギー貨物検査システム
JP2010153205A (ja) * 2008-12-25 2010-07-08 Mitsubishi Electric Corp 粒子加速装置
US8374306B2 (en) 2009-06-26 2013-02-12 General Electric Company Isotope production system with separated shielding

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